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「プリンセスナイン 如月女子高野球部(TVアニメ動画)」

総合得点
64.2
感想・評価
21
棚に入れた
125
ランキング
3935
★★★★☆ 3.5 (21)
物語
3.4
作画
3.2
声優
3.6
音楽
3.5
キャラ
3.6

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プリンセスナイン 如月女子高野球部の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

レトスぺマン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 2.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

衛星アニメ劇場放送の隠れた良作

長文かつネタバレ多めであるため本文はネタバレタグで隠します。

{netabare}
90年代後半のNHKBS2にて放送される「衛星アニメ劇場」はNHKの中でも人気があった番組である。

その中でもカードキャプターさくらや過去作の放送といったラインナップは特に人気を放つものであったが、本作「プリンセスナイン」はオリジナル作品であるが故、そういったメジャー作品の影に隠れているようにも見え、知名度としてもマイナーの極致とはいわないまでも知る人は少ない現状だ。しかし、友人の勧めもあり実際に視聴してみたのだがこれがなかなか面白かったのである。

第一に、本作は【女子野球部】を題材にしているから、未視聴であってもこの時点でスポ根物語が展開される流れを想像するに容易い。
しかし、本作がただのスポ根ものではないといえるのは、弱いチームが能力的に強くなっていく過程よりも、もともと強い能力を持つ者が一堂に会し、そこで衝突がありつつも、だんだんとチームワークが深まっていく部分の方がクローズアップされたことではないだろうか?

そこで重要となってくるのが本作における「恋愛」の要素であり、これによって女の子特有の「か弱さ」と「危うい面」が露呈されていく。それによって能力的に高いからこそのキャラクターの意外な部分を見たときに、一気にそこへの好感度が上がる仕組みになっていくわけだ。

だから、本作はスポ根物語として燃える展開があるのと同時に、キャラクターの心情も読み取っていく必要がある点においては少女漫画にも近い側面がある。つまり、スポ根物語をあまり見たことがない人でも少女漫画的な作品に親しみがあれば、不思議とスラスラ見れてしまう良さがあるのではないか。そして、オーケストラをメインとしたBGMの数々はより強い演出となって作品を引き付けてくれる素晴らしいものであったことも印象深い。

次に、キャラクターの良さについてもう少し深堀していこう。
まず、本作に登場する女子キャラクターは、能力的においてもセリフの観点からしても男性より強いキャラクターが多い。確かに、この点だけを見ると登場するキャラクターに好感を持ちづらいと思えてしまうかもしれない。しかし、ここでもしっかりと好感度を上げるものとして個々のキャラクターの「生来の育ちの良さ」が表現されていることは個人的に強く印象に残るものとなった。

まず、主人公の涼は下町の商店街にありそうな古いおでん屋さんの娘であり、あまり裕福とは言えない家庭で育っている。しかし裕福ではなくとも母親の深い愛情を受けて育っているからこその健気な明るさに何度も救われる部分があり、これは「育ちが良い」ことに含まれるのではないかと思える。

そして、涼以外の仲間においてもほとんどは実家がお屋敷のような建物であることに加え、大阪出身のヒカルに関しては親からの電話で「お見合いの話」が来ていることと、
沖縄出身の陽湖も東京に出てきて長期に渡ってオーディションを受ける余裕があることから、実家の様子が映らずとも出てくる女子キャラクターのすべてが比較的上級の家庭で育ってきていることがわかる。

だからこそ、そういった家庭で育ったとは思えないような強さやセリフを見たときに、視聴者としては「なぜそうなってしまったのか?」と気が気でなくなってしまうわけだ。

この原因や答えを物語道中でどんどん見せていき、これは上述の恋愛部分やキャラクター自身のトラウマとミックスさせることによって、キャラクターへの感情移入がより深まる見方ができたことは、本作視聴における一番の収穫だったと思う。

次に、キャラクター同士における「コミュニケーションの多さ」も特筆するべき点だろう。本作は女子野球部の話だけあって練習や試合のシーンも多いことが特徴だ。ただし、作画面におけるスポーツ描写に関していえば、ハイクラスの躍動感・爽快感があるアニメーションとは言えず、この動きではなんとなくもの足りないと思えてしまう評視聴者もいるのではないかと個人的には感じてしまった。

しかし、このスポーツ描写が足りないことを埋め合わせている、と言い切ってしまうのは違うのかもしれないが、とにかく本作は試合中のセリフの数が多いのである。

これは試合中にそれぞれのキャラクターがどういったことを頭の中で考えているかがわかりやすいものであり、動きの描写に足りないものがあってもそれを補完できてしまう良さがあったわけだ。むしろ、このコミュニケーションを見ることが試合の楽しみになっていたことに加え、試合中のケンカやお色気作戦といったものは一種のお笑いとして昇華されていることにも通じる面白さがある。

最後に、男・女キャラの明確な違いや双方の思いの伝わりづらさが表現できていたことも挙げたい。本作は、恋愛描写があることに加えて、女性より弱い立場となる男性キャラも魅力的だった。中でも学園中のスーパースターである高杉君に関しては能力にしても女性の扱いにしても現実ではありえないほどの天才であったが、天才であるが故の優柔不断さやある種の鈍感さにより、彼によって女子の関係をギクシャクさせてしまう展開は大変スリルがあるものだ。ただしこれにより、高杉君の許嫁でもあったいずみの不憫さが目立ってしまったことは実に惜しい部分である。
逆に、涼の幼馴染である誠四郎君や、飲んだくれの木戸監督にはまともな考えがあるキャラだからこそ、この作品の癒しともいえる存在であったと感じるぐらいだ。

そして、いずみの母親でもあり、学園理事長でもある桂子は本作の女性キャラの強さそのものを表しているといえそうだが、学園の改革や高野連加盟といった事案をありとあらゆる手段を使い、もはや策士とも呼べるレベルで実行する様は男を辟易させる怖さもある。

このような形で、男性が女性を振り回したり、あるいはその逆の描写が多いのも本作の特徴ではあるのだが、最後の試合で告白が行われたことを考えるに、男・女キャラそれぞれに思いがだんだんと伝わっていく過程を全体的に捉えながら明示しているとも言え、これはこれで作品の醍醐味とも呼べる部分ともいえるのではないかと思えたことは大きかった。

上述した通り、本作は女子野球の話であるため最初はどういう物語となるのかがスポ根以外見当がつかなかったが、蓋を開けてみれば、キャラクターの心情を読み取っていくような流れがあり、キャラクター中心で動いていく物語は見ていてとても楽しい。ただ、本作の最も惜しい点はここまで面白い物語を展開しても、最後の試合で敗北し、明らかに打ち切りとわかってしまう物語の終わり方をしてしまったことだろう。

しかし、敗北で終わったからこそ優勝まで続けてくれるのではないか、という期待感を持たせてくれたのは事実であり、続編が作られずとも自分の妄想で後のストーリーを考えてしまうくらいのインパクトはあったわけだ。だからこそ、本作に対しては評論にありがちな作品に対する分析欲求よりも、久々に作品やキャラクターへの愛情の方が勝るような見方をさせてくれたことに対し評価をしたいと思えたのであった。
{/netabare}

投稿 : 2023/09/03
閲覧 : 111
サンキュー:

2

ネタバレ

ぽに さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

掘り出し物見つけた。キャラは立っている。

女子の野球選手を初めて扱ったアニメは、恐らく「野球狂の詩」でしょう。しかし、女子チームにスポットをあてたのは本作がパイオニアじゃないでしょうか? 間違ってたらすみません。

物語を要約すると、前半は「ラブライブ!」のようなメンバー集めプロット、エロゲー原作アニメの恋愛三角関係展開みたいな感じです。後半の展開に古くささはありますが、私は好きです。面白いと感じました。

タイトルは「プリンセスナイン」ですが、チーム構成が9人+マネージャーなので、10人の女の子の物語です。才能に溢れたエースピッチャー(主人公)、主人公にライバル剥き出しのお嬢様、体は大きいが気が小さい捕手、元陸上のスプリンターなどなど、個性豊かな女の子達が「甲子園」を目指して奮闘します。

ここで大事なのは、彼女達が目指す甲子園というのが女子大会ではなく、正真正銘本物の甲子園だと言うことです。

現在、野球協約によって女子選手が出場することができない全国高校野球選手権大会ですが、この物語はその辺もちゃんと反映しており、女子選手が大会に出場出来るように協約改正するか否かというシナリオが含まれています。

主人公の早川涼は、野球のセンス以外は普通の女の子であり、各シナリオでは素直に感情移入の出来るキャラクターです。その点に不満はありません。

問題はチームメイトでライバルの氷室いずみ。かなり我が強く、一見すると非常にわがままで、イライラさせられるキャラになってしまっています。もの凄い努力家ですし、実は仲間思いでもあるのですが、印象を好転させるには不足でした……。もう少し性格を柔らかくして普通のツンデレキャラだったら、今でも視聴に耐えうる話だったのになぁと残念でなりません。

1998年といかんせん古い作品ですので、現代にはそぐわないプロットであることは否めません。もしこの作品が今制作されたら、「球詠」や「八月のシンデレラナイン」がそうであるように、恋愛要素はバッサリカットされてワンクールになっていたでしょう。

野球描写に関しては、ほとんどテクニカルな描写はありません。何せ、主人公はストレートしか投げませんので(変化球も投げられるがキャッチャーが取れない)。配球がどうこうという話を期待すると馬鹿を見ます。

ただ、「巨人の星」から始まった魔球が登場するファンタジー野球から、「メジャー」「おおきく振りかぶって」に至るリアル野球の間に存在するこの作品は、野球が好きな方であれば一見の価値があると思います。

投稿 : 2021/04/21
閲覧 : 321
サンキュー:

0

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

青春は全てが同時進行で、決して待ってくれない。

某つべで期間限定配信されてることを偶然知り、興味が湧きました。
公式ってなってるけど本当に公式かどうかは知りませんw。

わー、20年も前のアニメですか?。
そんな前に既にあったのですね・・女子野球アニメが。
そんな存在、今まで全く知りませんでした。

本サイトでちらっとレビュー観てみましたが
あまり評判良くないようなので(特に後半の○愛展開?)
チラ観してすぐに断念するのかな?って思ってました・・。


っがッ!!

アツい!。アツすぎる!!(誉め言葉)。

基本的には、近年の9人そろえる某アイドルアニメ作品と同じ構造の作品ですね。
普通にその路線で行けば、無難に評価を得られる流れで来てたのですが
本作は、さらにさらに冒険してる作品ですね!!(誉め言葉)。

そこを受け入れられるかどうかが
視聴者の評価を分けてしまうと思います。

結論から言うと、自分は大満足の最大評価でした!!。

作画ははっきり言って制作時期が時期ですので、まあ古臭いです。
でも、めちゃくちゃ気持ちがこもった作画なので
躍動感・情熱・執念がたまらない!!(誉め言葉)。

恋愛要素が・・と気にかかることもあるかと思いますが
恋愛感情を抱かない青春なんてありえなくないですか??。

自分でどうしようもなくなってしまうあたりが
よく描写されてたと思います!。

スポーツにかける夢はそれはそれで大切。
恋愛に走ってしまう気持ちはそれはそれで止められない。
ライバルへの意識はそれはそれで譲れないけれども、どこかで認め合ってる。
友情は友情。
肉親の事情は自分の都合と関係なく、どこかで何かが起こってしまう。

若干、オカルトチックな描写もなくはないのですが
適度なスパイスという解釈でアリだと感じました。

ほんと数日で一気見してしまいました!。
本作に出会えたことに感謝感謝なのです^^。

投稿 : 2020/06/18
閲覧 : 444
サンキュー:

9

ネタバレ

みつぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

全26話

前半はチャレンジ的で結構面白かった

後半に入るとグダグダ恋愛三角関係で壮絶な鬱展開に突入

スポーツアニメというよりドロドロ恋愛劇じゃないかと思うくらい

地区優勝出来るのか?興味で最後まで見てしまったが

結局ドロドロクダグダのせいで負けてしまう展開で終わる

結構古いアニメでこの当時って恋愛ドロドロ嫉妬系が流行っていたのだろうか

記憶の限りそんな気がする鬱展開は強すぎるとみてるほうもイライラしてしまう

評価点60点かなり低レベルと判断

投稿 : 2019/02/23
閲覧 : 571
サンキュー:

0

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

仲間を信じて、夢を信じて!

星の数よりは満足度は高かったですね。でも、話の中弛みと作画の悪さが目立ってしまって評価としては低くせざるを得ないです。悲しい。



女子だけで甲子園に行こう!と思い立った主人公の女子高生早川涼が、部の設立からメンバー集めまで奮闘します。
{netabare}
正確には、如月高校の理事長である氷室さんの差し金なのですが・・・。まあ結局は涼のおかげってことで。
{/netabare}

結構この設立の経緯が生々しくて、理事会の猛反発を受けたり勝ち進めなければ廃部との条件を提示されたり、やはり女子野球部は逆境の象徴ですね。

そうした逆境を撥ね返すがごとく燃える、早川涼。
メンバーも運動神経の良い人材を連れてくるため、学校中を駆け回り説得。応じなければ野球勝負を挑んで強引に引き入れる。
テニス部のエース、氷室いずみとの対決も絵的に凄まじく、出だしからとんでもない勢いでした(笑)


スポ根丸出しの練習も試合展開も女子だからなんて関係ない位熱かったです。

この雰囲気を伝えるには言葉よりもOPを見てもらった方が早いです。
このアニメの熱さは何よりそれが物語っているので。名作揃いの90年代でもOPだけならタメ張れるんじゃないかと思ってます。↓
http://www.youtube.com/watch?v=dtVwG3IFLSg




ただ、問題は部設立を成し遂げた後。

そこから各キャラの掘り下げに入っていくのですが、前半の燃える展開との温度差が激しいです。
望月監督らしい繊細な女性の内面描写は単体としては素晴らしいです。
プリンセスナインでなければもっと評価されていたのではないでしょうか。
ちょっとドロドロだったり妙にファンタジーだったり、野球をやっていたときみたいに勢いで乗り切る事ができず、どれも後味が悪かったです。

何よりも涼の幼なじみである眼鏡の……誠四郎!地味すぎて存在感がほぼゼロでした。彼は不憫すぎる。
女子の中ではクール&ビューティーに見える東ユキのキャラ設定が色々とひどい(笑) なんであんな電波ちゃんに……。最後まで見せ場をことごとく奪ったのは最早嫌がらせとしか思えませんでした。

単純に尺の問題でしょう・・・けれど、もっと野球と恋愛や人間模様を上手く絡めていればより情熱的な内容になっていたと思うと勿体ないです。

OPで流れている涼と父親の関係ももっと深く物語に組み込まれていたでしょうしね。惜しいです。



そうした中弛みは分かった上で、最終話の決戦は素晴らしかったと思います。
{netabare}
決戦といっても甲子園予選ですけどね。
{/netabare}

恋愛での悩みが迷いとなって球に力が入らない涼。そのせいでピンチに追い込まれる如月女子高野球部。

そんなときライバルであるいずみの言葉が胸を打つ。
迷いを捨てて、いざマウンドへ!
そんな彼女の覚悟を表した演出が最高でした。
{netabare}
想い人である宏樹から貰ったメダルを外す。
それは今まで「お守り」として守ってもらっていた宏樹を倒すべき相手として認識した、彼女の意志の表れで。
目付きも変わって、勝負師の顔になった。ここでやっと面白くなってきたと思いました。
{/netabare}


ブーストがかかるのが遅すぎたと思います。まあ最終話のクオリティを連発する余裕もなかったんでしょう。

個々に絞れば秀逸なエピソードもありました。
スポ根路線では5話「荒波スイングと、対決!」や6話「いずみさん、あなたが欲しい!」
恋愛路線では21話「高杉くんなんて、嫌い!」や24話「Kiss…」


荒波スイングや稲妻ボールなどの、アニメならではのぶっ飛び演出が大好きでした。
それだけに、段々とスケールダウンしていったのが残念で。


プリンセスナイン自体は良作ではなかったかもしれませんが、伝説的なOPと女子野球の発想は評価されてもいいと思います。


あと、古臭いと言われようと寧々ちゃんは可愛い!ぶりっ子お嬢様で野球部のマネージャーでオタク体質って設定だけ見れば先駆的なキャラだと思います。
うん、プリンセスナインの魅力は寧々ちゃんにあり!寧々ちゃん最高!!

投稿 : 2014/10/03
閲覧 : 714
ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

NHK衛星で放送された、元祖女子野球アニメ。大正野球娘の良さが分かりますw

1998年にNHK衛星第二の「衛星アニメ劇場」枠で放映されたアニメ。
女の子が野球で男子に挑むといえば大正野球娘が有名だが、本作はそのプロトタイプとも言える。
現代(多分90年代後半)が舞台で、女子高生たちが女子禁制の野球で男子に挑んでいく。
「野球に対する女子禁制の壁」が大正野球娘より厳しいのが特徴、またスポコン要素+後半はラブコメ重視だったり、青春ジュブナイル要素重視のストーリー。
大正野球娘に比して、萌えは全く期待出来ない上に、男尊女卑の悪意や、部員集めやキャラ掘り下げに終盤まで手間取るテンポの悪さもマイナス。
光る面はあるものの、NHKアニメの中でも評価は高くないです。
ストーリー面では酷評、あらゆる面で大正野球娘の方がオススメです!


{netabare}『物語』
時代背景は大正より後の平成初期のハズだが、アニメ作品的には大正野球娘の先輩に当たる、女子野球アニメ。
男尊女卑の壁を乗り越えて女の子達が野球で男子に挑む基本プロットが共通している。
が、全般的に大正野球娘(以降、「たいやき」)に比べて厳しい。
女子が野球などとんでもない!という頑迷な人々の悪意が根強く、素直なスポコン+青春ドラマとしては気分良く楽しめない。
たいやきはこの点のストレスが皆無、時代が昔のハズなのに、大正の方が進取の気風があるのは皮肉だと思った。
また、主人公が野球始める目的が主体的でなく、理事長の意地であるのもマイナス。
それよりも致命的なのは、2クール物で20話近くまで部員集めに手間取り、キャラの掘り下げのテンポが悪い事か。
一人一人のドラマを丁寧に掘り下げたい狙いかも知れないが、終盤に至るまで、チームの一体感が持てなかった。
という事はつまり、女の子同士の萌えも殆ど期待出来ないという事で…。
ライバルの男子と主人公が恋愛関係なので、後半ラブコメ要素あり。
淡い恋愛要素は中々だが、ラブコメとしては薄め、この辺も期待薄。

魔球が出てきたり、トンデモ野球物としての面白味が見所かも知れない。


『作画』
90年代のアニメにしても良い方では無く、萌えはあまり期待出来ない。
まあ、結構可愛い子はいたりするが。
野球シーンには力入っているが、却って不自然さが目立つ。
まあトンデモ野球物と見れば許容範囲かも。

『声優』
本作の一番の褒め所。NHK特有の声優の豪華さ。
若かりし頃の川澄綾子さんが良かった気が。
主人公のライバルポジの美少年役に子安武人さん、少し若いイケボですw

『音楽』
OPが主題に沿っていて、女子野球熱血ソングとして中々カッコイイ。
ちょっと古臭いけれど、まあアニソンは古臭いくらいが好きです。

『キャラ』
主人公の早川涼ちゃんは可愛く、熱血さと優しさ備えた良い子。
ナインは個性派で中々粒揃いの美少女多いので、視聴するとそれなりにキャラ層は厚い。
が、キャラ集めと掘り下げのテンポの悪さが響いてしまっている。 {/netabare}

投稿 : 2014/09/19
閲覧 : 741
サンキュー:

13

rurube さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:----

そっち方向行かないほうが良くない?

私は野球観てサッカー観てスーパーボウル観て一年が終わる。基本的にスポーツは何でも好き。

でアニメにおけるスポーツものは少ないし評価されている作品はスラムダンクぐらいしか無い気がするが、簡単に設定や進行を大まかに決められるから作りやすい気がするのだが。

この作品は高校女子野球チームが甲子園を目指す話だ。まず仲間集めから始まり公式試合に女性は出られないという困難、最初の試合、男子選手との死闘、練習そして夏の予選とイベント盛りだくさんで既に面白そうに聞こえる。

だけど実際は昼どら。これ3クールあったら、たわしコロッケ2回は登場したね。仲間を探す時のスピード感の無さと選手を掘り下げるタイミングも疑問。全24話なのに20話で初めて掘り下げるキャラいたからね。前半に掘り下げないと試合のファインプレーが本当にファインプレーにしかならん。実はこの子は中学時代にいじめられててね‥とか隣の野球観ているおっさんに解説出来ないじゃん。

それと試合の映像を流そうとしすぎ。試合描写なんてスコアボードで数字いじりすれば十分。これはジョークではなくて本当に試合映像は極力誤魔化す方が良い。理由はリアリティーの無さがどう頑張っても出てしまう。それとスピード間が無くなり努力が圧縮される。

例えば、試合を丸々1話使うのと1話の中でボードいじりしてボロボロのナインが自分の力の無さを自覚し練習→ボードいじり→練習→ファインプレーだけ映して失点が減っているボードいじり これだったら絶対に後者の方が良い。後者はちゃんと練習して失点減ってるもん。前者は3回まで抑えてその後失点して最後に仲間の叱咤で9回を無失点で抑えるパターンだね。
1試合の中で成長するのって努力の部分が抜け落ちている。それは努力ではなく持っていた能力を開放しているだけ。

それと恋愛入れるのは諸刃の剣というかいらない。三角関係とかすると主人公の判断能力に疑問が持たれる。スポーツは感覚・判断能力が大事になる。スポーツは考える時間が無いから反復練習か判断能力で対処するしかないけど、恋愛入れるとどっちも無いキャラになる。良い選手じゃないしメンタルも弱い。ついでに観ている人は私のようにスポーツ好きだから観ているはず。恋愛アニメ観たい訳では全く無いからその辺気が付いて欲しい。そっちに行くな、戻って来い。

この作品、スポーツアニメの大枠が簡単に決められるという良い部分と、その設定を生かせない駄目スポーツアニメの両方が入り組んでいて非常に興味深い。

多分、大正野球娘はこの作品を反面教師にして作られたに違いない。

投稿 : 2014/05/18
閲覧 : 846
サンキュー:

10

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

イナズマボール!荒波スイング!!

女子校が有望な生徒を集め女子野球部を立ち上げ、様々な障害をめげず甲子園出場を目指す。
学校・マスコミ・高野連の反発を情熱と実力で乗り越えていく。

ノリは古い少女漫画のスポ根ものに近いです。
最初はとても面白いのですが、後半から恋愛劇ドロドロしすぎて微妙になりました。
まぁそれ自体は別に悪くないけど、野球の練習や試合が極端に少ないのが一番問題ですかね。

大胆な演出が最大の特徴。
「荒波スイング」「イナズマボール」とか出てきますが、全部理屈もクソもない力押しです(笑)
ベタベタの熱血馬鹿展開にも関わらず熱き友情と劇的ラスト
荒削りでツッコミどころ満載なとこも・・・いいんじゃないか

投稿 : 2013/03/12
閲覧 : 506

pikotan さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/08/29
閲覧 : 3

きよたか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 4.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/28
閲覧 : 4

ASKA さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観たい

投稿 : 2019/01/09
閲覧 : 79

ひみこ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2018/04/25
閲覧 : 78

sarari さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2016/05/11
閲覧 : 87

AKIRA777 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2015/09/30
閲覧 : 92

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2015/06/20
閲覧 : 64

タクボン さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2014/11/20
閲覧 : 114

CrMO さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2011/11/07
閲覧 : 233

ラバーカップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2011/08/11
閲覧 : 189

ヨッシー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2011/03/02
閲覧 : 180

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プリンセスナイン 如月女子高野球部のストーリー・あらすじ

早川涼は天性の野球の才能を買われ、名門お嬢様学校「如月女子高校」に特待生として入学する。理事長・氷室桂子は女子だけの野球部を創設し、男子と対等に甲子園で闘うことを狙っていた。しかし、足りない部員、野球部創設を快く思わない人々、大会参加に女子を認めない高校野球協会、涼や周囲に降りかかるトラブルなど、様々な困難が野球部の前に立ちふさがっていた。涼は大酒飲みの監督・木戸と共に、まず部員集めから始めていくが……。(TVアニメ動画『プリンセスナイン 如月女子高野球部』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
1998年春アニメ
主題歌
長沢美樹・金月真美『プリンセスナイン』長沢美樹・金月真美『PASSIONATE DAYS』

声優・キャラクター

長沢美樹、金月真美、子安武人、岩永哲哉、榊原良子、島本須美、石井康嗣、氷上恭子、永澤菜教、矢島晶子、川澄綾子、笠原留美、飯塚雅弓、進藤こころ、川田妙子、井上和彦

スタッフ

原作:伊達憲星、 監督:望月智充、企画・総合プロデューサー:山木泰人、シリーズ構成・脚本:丸山比朗、キャラクターデザイン・作画監督:橋本義美、キャラクター原案・エンディング作監:山下明彦、美術監督:加藤浩、色彩設計:脇喜代子、撮影監督:安原吉晃、編集:西山茂、音楽:天野正道、音響監督:吉田知弘、アイキャッチ:下笠美穂、エンディング原画:釘宮洋、イナズマボール原画:吉田徹

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