明治の改暦といえば,明治5年です。
時代考証は,かな文字の発音練習は
カタカナか,旧仮名遣いが正しいかと。
軍人の制服を取ってみても,もう少し後の
時代のように見えますが,
作品では主に日本文化の江戸時代からの
明治時代にかけての,和洋折衷な
生活用品や容姿もろもろの美しさに
心をうばわれます。
着物の柄や靴,は,現代風で,明治時代の
柄やデザインとは違うなあという印象を持ちました。
でも,アニメの世界は自由奔放な物なので
あえて,気にならない人向きの作品として
見てみましょう。
さて,お話の方では,
半妖のざくろに,陸軍軍人の総角景
(最初ヘタレに描かれています。)
薄蛍に,芳野葛利剱
(無骨だが,優しい男・漢)
双子の雪洞&鬼灯と,花桐丸竜
(最年少で,下士官になったエリート?)
という風に,妖人省のなかですでに,それぞれの
パートナーが決められており,
話の推移が追いやすいです。
アニメ構成の要所に女性を
配したアニメとしては
どちらかというと異色な
部類に入るかもしれません。
ファンタジー・ラブコメといって
差し支えなさそうですが,
ホラーとバトル要素もあり,
刃物や刀を使った,
妖怪との戦いが各話にあり,
女性向(掲載誌から必ずしも
そうでもないかもしれませんが)
アニメとしては,
人の死や神がかりを扱った
リアルな描き方をしています。
しかし…だんだんと,
ゆっくり時間をかけ,
真心と本音で接していけば,
最後には,半妖(妖怪)と人という,
違いを越えて
理解し合えるようになるというのが
本作品の主題でしょうか。
後半になるにつれて,
純愛+神がかりとの
バトル展開が増えていき,
加えて,ざくろにかかわるエピソードで,
ざくろの母親との関係や
出生の秘密を明かされる場面
は,とても印象的でショックでした。
神がかりの里へ,ざくろを
救いに行くときの
「半妖,女同士だから信じられる」
というセリフとともに,これでもかと
出てくる「ジョロウグモ」との戦いは
見ごたえがありました。
作品を通じてよかったのは,
CV:中原麻衣さんの雰囲気がマッチング
していて魅力的だったところでしょうか。
西王母桃と書いて(ざくろ)と読ませるのですが
本来は桃の種類,ざくろたちの持っていた桃の枝
や本当のざくろの「花」と同様に
「桃色や赤」が映えるアニメでした。