たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
「命」とはなんなのか
出崎統さんと言えば、劇画調で濃淡の強い演出と日本特有のリミテッドアニメーションで名を馳せた日本アニメを代表する大監督である。
まさか手塚治虫の名作ブラックジャックをこのような形でアニメーション化できるのは出崎さんくらいだろう。
兎に角、手塚治虫のキャラクターを劇画タッチに修正し、人体の内臓を克明に描いているのは本作くらいじゃないだろうか。手術シーンがそれくらいリアルすぎるのである。
どんな人間でも等しく中身はグロテスクであり、「生物」であることを再確認できる。
最近のアニメーションでは人体が切り刻まれたり破裂したりと、残虐なシーンはあるものの、人体の仕組みや関節の動きまで追う人は少なくなってしまった。
というよりも、そういった需要がないのです。
世界をリアルに描くだけでなく、人間もリアルに描ける人はどれくらいなものだろうか。