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「もののけ姫(アニメ映画)」

総合得点
89.8
感想・評価
2052
棚に入れた
13334
ランキング
72
★★★★★ 4.2 (2052)
物語
4.2
作画
4.3
声優
3.9
音楽
4.2
キャラ
4.1

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もののけ姫の感想・評価はどうでしたか?

北山アキ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

あまりワクワクしない

ドキドキも、ゾクゾクも。

人外や自然を擬人化し過ぎていているし、
なんなら、人も擬人化し過ぎている。
(パズー達はもっとヒトじゃなかった!)

それがキャラの生命感や物語の想像力や広がりを損なっていると感じる。

比較としての評価をしないようにとは思うけれど、
それ抜きでできるはずもない。

投稿 : 2013/07/22
閲覧 : 212
サンキュー:

2

ネタバレ

木原 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

宮崎ワールド

宮崎駿が最後の作品にしようとしていただけにテーマの自然が強調されている長編になっている
また米良がヴォーカルのもののけ姫も素晴らしい

投稿 : 2013/07/16
閲覧 : 185
サンキュー:

4

Rion. さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

恐れ多いのでジブリにポイントはつけません

雅な椀だな・・・
がお気に入りのセリフ

投稿 : 2013/07/07
閲覧 : 188
サンキュー:

0

ネタバレ

hiro-hiro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

神様のいなくなった世界で僕たちは・・・

神頼み、神のみぞ知る・・・
神様に関わる言葉はたくさんあります。

熱烈な信者でない僕たちにとって、神様ってどんな存在なんでしょうか。

劇中に、シシガミが殺されるシーンがあります。
すごく印象に残っているところです。

シシガミを殺したことは、これまで人間が「神と呼ばれるもの」にしてきたことの象徴的なものだと感じました。

そして、もう決して神様のせいになんてできない。
自分たちでしたことの責任は、すべて自分たちで負っていかなくてはいけない。
そんなとても厳しい世界に私たちはすんでいることを、ちゃんと自覚してください。

そんな監督からのメッセージが伝わってきたような気がしました。

ほかにも見所はたくさんだし、エンターテイメントとしても一級品ですね。

投稿 : 2013/07/03
閲覧 : 261
サンキュー:

13

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

感動

ここまで美しい世界観のアニメを見たことがありません。
美しい自然の描写と、その自然で暮らす生き物たち。そして、人間。すべてが素晴らしい。
「生きる」ことの意味や素晴らしさがひしひしと伝わってくる作品です。

投稿 : 2013/06/28
閲覧 : 234
ネタバレ

yokumra さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

サンってさ・・・

狼に育てられた少女を連想した。
不思議だ、何故彼女らは言葉をしゃべれるのだろう。
細かいことはさておき、レビューを。
地をはうイノシシの歩兵がキモかったのをよく覚えてる。
あと、サンの口うつしシーンとか
アシタカがサンを抱き寄せるシーン。
(そんなシーンばっかかよ)
で、結局全部ぶっ壊していちからやり直せってことですね。
作品の展開は面白い。
冷静に振り返るとあまり重い深いメッセージが
伝わってこない。
自然を大事にしろ、であと何が言いたかったんだ。
全部パーにしてもまた出来上がるのは
同じやつでしょ。
だったら、はじめから全壊することなかったのに。
それとも、精霊のことはそっとしておいてくれって
言いたかったのかな。
あれ…この作品結構、謎が多い。

投稿 : 2013/06/22
閲覧 : 325
サンキュー:

7

ネタバレ

ナッキー0804 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

はじめて観た、ジブリ作品。

初めて観たジブリ作品のうえ、多分20回以上は観ているだろう。
『宮崎駿』さんの作品は、登場人物一人ひとりの個性がはっきりしているような気が・・・・。なので、他作品とかぶることはあまりないので、観やすい。

主人公・『アシタカ』・・・・私は結構好きなタイプ。友達だったら・・・・。でも、最後周辺の
『会いに行くよ。ヤックルに乗って。』みたいなことを言うシーンがありますが、『ヤックルに乗って』はいるのでしょうか?私は毎回笑ってしまいます。

私的には、もっと、『サン』と『アシタカ』のイチャイチャした場面が観たかったなぁという心境です。

投稿 : 2013/06/04
閲覧 : 261
サンキュー:

6

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1
物語 : 1.5 作画 : 1.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

くどい

とにかく冗長だった。話の展開が遅くて観ていて疲れた。

投稿 : 2013/06/04
閲覧 : 338

妖李 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

見るたびに解釈が変わるアニメ。子供のころに見て、大人になってから見てないと言う人にはぜひ見なおしてみてほしい

投稿 : 2013/05/28
閲覧 : 241
サンキュー:

2

HG anime さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

自然と文明の確執と協調

この作品を一言でいうならタイトルのようなものだろう。生き物は自分の存在をこの世に在らせるために努力せねばならないということだと思う。「家の隣の林から邪魔な枝が伸びてきたら切る」そんな単純なことでも同じことがいえる。登場人物のなかで対となる人物が「エボシ」と「アシタカ」である。エボシは神にすがらない現実主義者であり文明を発展させるには欠かせない存在である。このような人物が現実にもいたから人類の文明は大いに栄えているともいえる。対してアシタカはエボシ同様に人類を愛しているが自然に謙虚であり、「家の隣の林から邪魔な枝が伸びてきても家が壊される限界まで切らない」人物である。そして、自分や人類の存在を是とするために努力をしているが、同様に自然に対しても同じように努力し、共存するよう模索する。人類と自然がこの世に存在する限り生じる確執と協調を描いた作品である。中学生以上ならこの作品による啓蒙も捗るのではないだろうか。

投稿 : 2013/04/10
閲覧 : 243
サンキュー:

5

ネタバレ

ちゃいにーず☆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

サーーーン!!

ジブリの中で一番すき!!
もー10回は見てる!ってか何回みてもはじめと同じくらいおもしろい!!
ジブリさいこー!!

投稿 : 2013/04/10
閲覧 : 240
サンキュー:

8

ネタバレ

Tuna560 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

『もののけ姫』作品紹介と総評+考察「宮崎駿の自然観②」

こちらも言わずと知れた宮崎駿監督の代表作の一つ。
そして、私にとってのNo.1ジブリ作品です。

(あらすじ)
エミシの隠れ里に住む少年アシタカは、村を襲った「タタリ神」に死の呪いをかけられる。ただ死を待つより、己の運命を見定めるため、はるか西方の地を目指して旅立つ。
そこでアシタカが見たものは、山林を開拓して鉄を作るタタラの民とその長エボシ御前、森を守る山犬一族、そして山犬として生きる人間の少女サンであった。アシタカはその狭間で、自分が呪われた理由を知る。やがて、森を守ろうとするもののけたちと、もののけの長「シシ神」を殺そうとする人間の壮絶な戦いが始まる。(wikipedia参照)

この作品までのジブリ作品は西洋風ファンタジーか現代日本を舞台にしたものが多かったのですが、本作はそれまでの世界観とは一線を画す”純和風”なものとなっています。この世界観は私にとっても新鮮に感じ、またこの作品に引き込まれた第一要因でもあります。

作画に関しても非の打ち所がないように思います。特に、”シシ神の森”の自然描写は非常に素晴らしい。
森の中を見渡した俯瞰風景から苔や草木のアップの描写まできめ細やかに描かれ、美しくもあり神秘的でもある自然が表現されています。劇場で観たときは本当に「その森の中に迷い込んだのではないか?」という感覚に陥った事を、今でもよく覚えています。

作品のテーマが複数並立している事も本作の特徴ですかね。そのなかでも、『風の谷のナウシカ』でも描かれた「人間と自然の共生」、そして「神秘主義と合理主義の対立」という2つのテーマにとても惹かれました。
本作では各キャラの思想・立場がある程度細分化され、その衝突や対立をメインに描かれています。
簡単に分けるとすれば、下記になりますね。
 ・自然との共生を重んじる(アシタカ/エミシの村)
 ・自然そのもの(サン/シシ神の森)
 ・発展の為には自然をも搾取(エボシ御前/タタラ場)

では、ここからは『風の谷のナウシカ』のレビューでも述べた”自然観”を絡めながら、特に”エボシ御前/タタラ場”の視点でこの2つのテーマを掘り下げながら考察していきたいと思います。考察テーマは「合理主義による自然観の変容」です。


{netabare}・合理主義と自然観
まず始めに「合理主義とは何か?」について簡単に説明をします。
”合理主義”というのは、”感覚や経験よりも、理性や論理を元に認識を行う”態度の事です。主に哲学の分野で発達し、後の近代科学の発展に多大な影響を与えた主義でもあります。哲学と近代科学を並列して記す事に疑問を感じる方もいると思いますが、実はこの2つは密接に関わっているのです。

ここでいう哲学は”西洋哲学”の事を指します。哲学と言えば「人間を考える学問」という認識が強いかと思いますが、中世ヨーロッパの哲学は”神(唯一絶対神)”を考える学問でした。そして、”神の痕跡”を探す為に神が創ったとされる”人間や自然”を観察対象とし、偉大な神の摂理を紐解こうとしたのです。そこで成立したのが”合理主義”です。感覚的に信じられていた”神”を物理的・論理的に証明しようとしたのです。しかし、皮肉にも証明されたのは”神”ではなく”物理的原理”でした。

具体例を挙げるとすれば、イギリスの哲学者アイザック・ニュートンでしょう。彼は”観察出来る物事の因果関係を示すという哲学”の解釈を展開し、万有引力の法則を提示しました。月と地球の動きを観察しその法則を導き出したのです。証明されたのはやはり”物理的原理”でした。そして、彼のこの解釈方法が近代科学(科学的合理主義)を発展させたのです。

合理主義に根ざした哲学が近代科学の発展を導いたのですが、その元を振り返れば”神を知る為に人間や自然を客観的に観察する”ことが原因だと言えます。それすなわち、その根底には”西洋的自然観”が存在したと言う事が出来ます。つまり、”西洋的自然観→哲学(合理主義)→近代科学(科学的合理主義)”の順に派生したと考える事が出来ますね。これが”合理主義と自然観”の関係です。


・『もののけ姫』の中に見られる合理主義
ここまで読んで「純和風な『もののけ姫』に西洋的な思想の成り立ちの話がどう関係するのか?」とお思いの方もいるかと思いますが、あながち関係のない話でもありません。本作中の重要なアイテムとして西洋近代文明を象徴する物が登場しているからです。それは「石火矢(鉄砲)」です。(作中では「明からの伝来物」という説明がありましたが、その性質は合理主義を具現化した物として描かれています。)

まず物語の発端としては、石火矢に撃たれた”タタリ神”がエミシの村を襲う所から始まります。”タタリ神”は元々は猪神で山を守る主神でしたが、製鉄に必要な薪を求め森林破壊をしていたエボシ御前(タタラ集)と対立し、石火矢の前に破れたのでした。石火矢の登場により国内の人間と自然の勢力均衡が大幅に変わり、生態系の破壊を可能にしたのです。

エボシ御前は石火矢により強大な理想国家を造る事を目的としていたのですが、それに必要な鉄を量産する為には多大な自然資源が必要だったのです。山を崩し、森林を破壊すると勿論”自然(神)”の怒りを買う事になります。しかし、”自然を屈服させる力”を得たエボシ御前は、自らの目標の為に”神”を討伐する道を選ぶのです。

つまり、エボシ御前が得た力とは”合理主義によって生まれた近代科学”、彼女が目標としていたのは”近代国家”の建立だったのです。したがって、本作では”近代人と古来の日本人”との対立がメインに描かれていたのだと私は考えました。


・何故「日本」が舞台なのか?
では、本作も『風の谷のナウシカ』と同様に「”日本的自然観と西洋的自然観”の比較が描かれているのか?」と思いがちですが、実は少し違います。なぜなら”西洋的自然観”は本作では描かれていないからです。

本作の舞台は日本ですので、人と人が対立するのは勿論日本人同士になります。登場人物が全員日本人であれば、西洋的自然観は必然的に登場しません。では、何が描かれているか?それは、考察テーマにも挙げた「自然観の変容」だと思います。

近代科学を手に入れ、近代国家の建立を目指したエボシ御前とタタラ集は、神と崇めていたはずの自然に対し破壊行為や討伐を行いました。しかし、これは”西洋的自然観”の為ではなく”近代科学(科学的合理主義)”のためです。もともと備わっていた”日本的自然観”に”科学技術や合理主義”といった近代文明が組み込まれ、いわゆる”ハイブリッド型自然観”へと変容したのだと考えられます。

実は、この”ハイブリット型自然観”は、近現代の日本人の自然観と同じものだと言えます。日本の近代化に拍車が掛かったのは明治維新後ですが、維新で活躍した志士に多大な影響を与えた佐久間象山の言葉を記した『語録』にこんな言葉があります。「東洋の道徳、西洋の芸」。つまり、日本人の道徳はそのままに、西洋の技術だけを取り込んで近代化を成そうというものです。結果、日本は日本的観念はそのままに近代化を果たしたのです。

”古来の日本的自然観”と”ハイブリッド型自然観”の対立。これを描く為に舞台を日本にしたのではないかと思います。


・私が感じた宮崎監督からのメッセージ
『風の谷のナウシカ』のレビューでも述べましたが、宮崎監督が根ざしているのは”日本的自然観”です。もっと言えば、照葉樹林文化論によって確立された”森林文化”に根ざしているので、”古来の日本的自然観”の立場の方だと言えます。

本作で”古来の日本的自然観”と”ハイブリッド型自然観”の対立を描いたのだとすれば、勿論前者を訴えかけると思われます。しかし、劇中でアシタカがサンに投げかけた最後のセリフを聞いて、違うメッセージがあるのではないかと感じました。

「共に生きよう」
このセリフを最後に持って来た事に意味があると思いました。

サンはシシ神の森で、アシタカはタタラ場で。それぞれ違った価値観や自然観を持った環境で”共に生きよう”と投げかけたのです。どちらかを選んで暮らすのではなく、お互いの根ざした観念を失くさないように別々に暮らす事を選んだのではないでしょうか。”自分とは違う”からといって矯正を強いるのではなく、多様な価値観や自然観を持った者同士であっても”共生する術がある”という事を伝えたかったのではないかと感じました。

これは、そっくりそのまま現代の日本人にも当てはまるセリフに思います。
現代の日本人の大半は”ハイブリッド型の自然観”の基で育ったと思いますが、元を正せば”古来の自然観”も持ち合わせているのです。その2つの自然観と”共に生きてほしい”というメッセージが込められていたのではないでしょうか。

”矯正”ではなく”共生”。響きは同じですが、意味はこんなにも違うのですね。


さて、実はもう1作宮崎監督の自然観が伺える作品が残っております。
今度はその作品で”人間と自然”との関わり方について考察していきたいと思います。(続く){/netabare}

(記述:3/12)

投稿 : 2013/04/06
閲覧 : 1077
サンキュー:

47

ひろ♣ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もののけが出たぞー !

すげーおもしろい!

何回見ても飽きないです


野獣姫になりたい人におすすめ

投稿 : 2013/04/03
閲覧 : 191
サンキュー:

2

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

話題は

いっぱいの作品だったと思う。

声優に大物芸能人が多くて、

主題歌は「怪しい噂がいっぱいだけど歌のうまい人」

ナウシカ・アスベルも参加してます。

自分は「トトロ」でトーンダウンしてたんでこの作品で少しだけ息を吹き返しました。

(弓で首や手を吹き飛ばす描写は「びっくりした。」)

モロの君役の「美輪明宏」の声は「必聴!」耳に残るし、

素直に「この人はすごい!」でした。

投稿 : 2013/04/03
閲覧 : 152

ぺぺろんて さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ジブリの傑作

これはジブリの最高傑作だ。

他に述べることがあるとすれば、
これは歴史に残る名作だ。

といったところか・・・。

投稿 : 2013/04/02
閲覧 : 165
サンキュー:

0

ネタバレ

★ほのぽん★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

森の神々と人の戦い

テーマは「生きろ」。


ジブリ作品としては珍しく難しく、

生死の表現が随所に見られトトロやラピュタとは

一線を画する内容なっています。

投稿 : 2013/03/24
閲覧 : 291
サンキュー:

12

ダイバージェンス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

すごい作品だ。

最初に映画館で観ましたが
すごかった。

ストーリー、作画、
特に音楽!

とにかく衝撃だったなぁ。

単純に面白いし、メッセージ性も
あって深い作品。

投稿 : 2013/03/22
閲覧 : 215
サンキュー:

2

ネタバレ

ヒロトシ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

はみ出し者達の紡いだ歴史

映画館で見ましたが、小学生だったので話は本当に分かりませんでした。ただ迫力ある映像とタタリ神の狂気的な姿が非常に怖かったのは覚えています。大学生の時に見直しましたが、流石に内容はそこそこ理解できたものの・・・やっぱり難しい!宮崎監督は当時この作品で引退するかもみたいな話もしていましたね。そういう刷り込みもあってか、宮崎監督の狂気ともいえる雰囲気をこの作品からは今でも感じ取る事が出来ました。

{netabare}主人公アシタカはかつて大和朝廷との争いに敗れた蝦夷の末裔、ヒロインであるサンは人間にも山犬でもない娘、タタラに住む者達は、らい病を患ったり、身請けされた女だったりと表の世界で生きていくことが難しかった人間達がこの作品の主役となっています。そんなはみ出し者同士がお互いの安住できる世界を求めるために話し合いではなく、戦を始めるという展開が非常に切なさを感じさせます。スタジオジブリ御用達の音楽担当、久石譲さんの奏でるBGMは時に優しく、時に残酷と、場面ごとにカラーを変えていたのが素晴らしかったです。

アシタカはどちらの味方でもなく、両方の勢力に属した経験から、最終的にサンとタタラ者達との『共生』という選択肢を勝ち取るまでにあらゆる所で奮闘します。タタラ神の呪いを受けてからなのか、元からなのか分かりませんが、非常に達観した青年という描かれ方で、好感が持てる人物でしたね。主人公が尊敬できない人物だったら、あのようなEDを見せられても全く納得できるものではありませんでしたけども。まあ元々蝦夷の村ではリーダーとなるべき存在だったようですから、充分なカリスマ性は元から持ち合わせていたのだと思います。

後、私は宮崎駿の映画で本職の声優をさほど起用しない主義はあんまり好きではないんですが、この映画に限ってはそこまで違和感を感じるキャスティングではなかったので、あまり気にせずに鑑賞出来るのも、この作品が好きな点ですね。気になる人は気になるんでしょうがw でもモロ役の美輪さんの演技なんかは鬼気迫るものがありましたし、流石だったと思います。舞台経験のある俳優さんをメインに据えたのが、そう思わせる要因なんでしょうね。そうそう、かつてナウシカの声を務めた島本須美さんが出ていたのもファンとしては嬉しかったです。トトロ以来のジブリ出演でしたね。

提示されたテーマに自分なりの考察を加えて楽しむもよし、宮崎監督の迫力ある演出に圧倒されながら見るもよし、話は難しいですが、色々な視点から視聴できる作品だと思います。{/netabare}

投稿 : 2013/03/14
閲覧 : 361
サンキュー:

25

パセラン さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

子供の頃、ホラー映画だと思ってたw

公開:1997年/133分

ジブリ作品の中でも言わずと知れた超大作。キャッチコピーは「生きろ」
構想16年・製作3年を費やし、興行収入は歴代3位を誇る。(邦画のみ)
洋画を含めても歴代5位であり、その存在感は未だ健在である。

■ あらすじ ■
ある日、北東にある蝦夷の村に住む少年・アシタカは村を襲った
「タタリ神」を倒したせいで死の呪いをかけられてしまう。
己の運命を見定めるためにはるか西の地を目指して旅立つが
そこでアシタカが遭遇したのは、森を守ろうとする「もののけ」たちと
もののけの長「シシ神」を殺そうとする人間たちとの壮絶な戦いであったー

もののけ姫・・今ではジブリ作品の中で1番好きですが、昔は1番苦手でした。
オープニング明けにぐにょぐにょのタタリ神を観せられたら
そりゃあトラウマにもなりますよw子供には少しばかしショックだろうな~
ジブリお得意のファンタジー性が控えめで、逆にジブリ独特の怖さが出ていて。
なんというか、普段目を背けているさまざまな問題を
綺麗なフィルターを通して観ているようでした。

実際、宮崎監督はたくさんの主題を練りこんだみたいです。
1.子供たちの心の空洞
2.至る所に起こる差別
3.人間と自然との関わり
4.人間の増悪の増幅作用、殺戮へ突き進む闘争本能
5.神秘主義と合理主義の対立

・・すみません、自分バカなのでうっすらとしか理解出来ないのですが(泣)
要するに、小・中・高・大と定められたエスカレーター式の学業体制や就職難(⇒1)
人種・宗教・価値観の違いで起こる差別、はたまたイジメ問題(⇒2)
人間も元々は「自然」であり、自然に生かされてることを忘れた結果引き起こされる核問題(⇒3)
などを表しているのではないかと思いました。

映画の後半でタタラ踏みの女・トキが「生きてりゃなんとかなる」と言ったように
このような現実問題がひしめく中でも「生きろ」と
きっと宮崎監督は伝えたかったのだと思います。

メッセージ性の言及はこんな感じですが、それにしても映像美がすばらしい!!!
屋久島をモデルにした風景や針葉樹の森、生き生きとした人々やもののけたち・・
圧巻です。言葉が出ません。その世界に迷い込みます。
音楽もこころを掻き立てるものばかりで、いつの間にか
もののけワールドに誘導されていました( ゜Д゜;)

最近のジブリ作品は声優の選出についてあれこれ言われていますが、
この作品はむしろこのキャストしか考えられないほど完璧です。
美輪さん(モロ役)の声なんか鳥肌モノ。

あと別な楽しみ方としてはアシタカのイケメン具合!
いま考えれば、呪われた右腕ってかっこよすぎなんじゃw
だがしかし中二病臭が全くしない爽やかさ・・さすがジブリ。
やっと守るべき存在を見つけたアシタカ。サンと2人で幸せに暮らしてほしいです~

もののけ姫をもっと知りたい!という方は、製作現場をとことん追いかけた
「もののけ姫はこうして生まれた」という動画を観るのをオススメします ^^
1章が2時間ほど&全部で3章と少し長めですが、ジブリ最後のセル画と絵具を使い
1つ1つのモノに命を吹き込む製作の在り方は一見の価値あり!

投稿 : 2013/03/14
閲覧 : 318
サンキュー:

17

ネタバレ

遠藤梨乃 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

個人的にスキなので

私はジブリが好きなんです。
その中でも、1,2位を競う作品だと思います(個人差はありますが)

小学生の頃は、内容が難しくちゃんと理解できないですが
中学生くらいになりやっと理解すると、いままでのイメージとは違うギャップに感動します。

投稿 : 2013/03/09
閲覧 : 257
サンキュー:

0

かみやん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

はりつめた弓の・・・

例の歌で有名なアニメです。
製作費用はジブリ史上最高とかなんとか。
ジブリのアニメはメッセージ性のあるものが多いですが今作では「はんせん病」を扱っているという都市伝説があります。
作中の包帯をまいた人達は「ハンセン病患者」というものです。
最近は中身が空っぽなアニメが増えている気がするのでジブリを見習ってもらいたいものです。

投稿 : 2013/03/08
閲覧 : 240
サンキュー:

3

ちんとんしゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

私的にジブリ作品No1!

一番大好きなジブリ作品です。いまさらもう語り尽くされているとは思いますが、私の思いのたけを綴ります。
初見(中学生)のときには後半にかけて「え?」っとついて行けない感が強かったのですが、繰り返し見返すうちにすっかり魅了されました。
まずこの映画の背景は本当にものすごいです。とくに森はその空気感さえリアルに感じます。
そしてキャラも素敵です。サンはまっすぐで、熱くてでもとても無垢で繊細でかわいいです。一方アシタカは思慮深くて勇気と決断力もあって男前それでいてどことなく暗くて…理想の男性像です(笑)そんなサンとアシタカが心をかよわせていくさまはいつみても感動します。
この映画には色んな思いやテーマが込められていると思いますが、その中でも人間と森(サン)の両極を愛し、それに苦悩しながらも調和を求めて奔走するアシタカの姿はとても印象的です。ラストにしても、色々な意見があるとは思いますが、私は現実的でなかなかいいと思います。
そして、この映画のもう1つの魅力は音楽です!ジブリ作品の音楽は言うまでもなくいつもハイクオリティですが、オープニングで流れる「アシタカせっき」と米良氏による「もののけ姫のうた」この2曲だけでこの映画のすべてが語られているといっても過言ではないくらいの名曲です。
室町時代を舞台に神と自然、人間をテーマにした超壮大な物語りですがさまざまな面で現代に通じる奥の深い名作だと思います。

投稿 : 2013/03/03
閲覧 : 211
サンキュー:

12

ザラ隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

難しい

大好きなアニメ映画のひとつです‼

4回見ました(^O^)/
この映画はたくさんのテーマがあるので、僕だけかもしれませんが1回見終わるたびに感想が違いました。

自然や動物と人間との共存

人類は自分らのことばかり考えているのだとこの映画から教わりました。

とっても深い作品なので見ていない人は是非見てください‼

投稿 : 2013/02/25
閲覧 : 221
サンキュー:

11

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

年を重ねてまた見る作品

時間を開けてからもう一度観たいと思う作品.

アシタカが考える人と自然の共存といのはなにか良く分からなかったのですが,自分の人生経験が増えてくるともしかしてこういうことが言いたいのかなとまた考えさせてくれる作品.

音楽が印象的で物語の場面と良くあっている.ジブリの中では一番激しい感情を持った作品だと思う.

投稿 : 2013/02/22
閲覧 : 117

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ヤックルってすごいよね!!

私が好きな映画と聞かれた時に真っ先に思い浮かぶほど好きな映画です。もう何回見たかわからないぐらいです。

ストーリーですがアシタカが呪いをもらってしまいタタラに流れ着くとこらへんから動き出します。私的にはサンとアシタカのやり取りや山犬との会話が好きです。
とてもいい話なので1度見てみてはどうでしょうか!!

投稿 : 2013/02/21
閲覧 : 137
ネタバレ

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

メッセージ性とか、テーマ性とか、そういうものをどうして「必要」としてしまうのか

 「国民的アニメ」としての地位を得た、ジブリ×宮崎駿という看板。この、スーパーヒット確実な、状況のなかで、一定の思想性・社会的メッセージをもった作品をヒットさせた、ということがもっとも大きな意味だろう。
 本作の成し遂げている最大の功績はそこである。…というか、その点にしかない、とすら今現在のわたしはおもっている。あくまで、それひゃ「社会的意義」という点においてであって、作品としての魅惑や、メッセージの内実、という点について言うと、ちょっと素直に褒めるのはいろいろと難しいと感じるところがあるのだ。これは。

 第一に、環境問題をめぐる構図の描写が、そもそもこの作品のようなものであって、はたして良いことなのかどうか?つまり環境思想の問題。
 第二に、一〇〇歩譲って、本作のメッセージ性がたとえ支持できるものだったとしても、物語において何がしかの社会的問題を扱うというやり方が本作のようなやり方が本当に理想的なのか、どうかということだ。つまり、芸術と言説の関係の問題。

 結論から言ってしまえば、第一の、環境思想の問題としても、第二に芸術と言説の関係の問題としても、本作の評価は、ちょっと素直に高評化をつけることはいささか難しい。

■環境思想:もののけ、よりもナウシカ(漫画版)という評価は不動。

 まず、環境思想のほうからいこう。
 ナウシカ漫画版の「血反吐を吐きながら変わる!それが生命というものだ!」という言葉をしみじみと味わったことのある人は読まなくてもいい。
{netabare}  
「人と自然」を対立構図として、高度な知能をもった獣たちの自立した社会を描いてしまうというのは、思想的には評価がわかれる(後述)が、物語としてはごくわかりやすく、エンターティナーとしての宮崎駿としてはナウシカよりも、明瞭に多くの人にとどく作り方を志向しているともいえる。

■「自然」は変わらないものなのか、変わっていくものなのか?

 一方で、自然思想的にいえば、本作は実は退行しているようにしか見えないところがある。それは言っておくべきだろう。その意味では、結局のところ、なんで、宮崎駿はこんなものを作りたいと思ったのか、わたしには、いまだに疑問なのである。

 自然思想として言えば、94年3月までに連載されていた『風の谷のナウシカ』の漫画版のほうが、はるかに実りのある思想にたどりついている。それは、単に漫画版のほうが長いから、言葉が豊穣である、という意味のみならず、自然観そのものが、議論するに値するものになっているということだ。

 「人と自然」という二分法は、先述のとおりわかりやすくはあるのだが、固定された対立としてこれをとらえてしまうと、これは罠に陥りやすい。ごく簡単に言ってしまえば「人も自然の一部」というはなしだが、「自然の一部」であるとはどういうことか。
 それは、もう一歩おしすすめてみれば「人という生命体の仕組みそのものが変化可能なのかどうか」ということが、より重要な問題となる。
 「自然」は昔から変化しないシステムとして描かれることが多いが実際には、数千年単位でみると、多いに変化をし続けるものだ。一方で、100年や200年の単位でみると、変化の速度は人間社会のそれよりもゆっくりとしたもので「宇宙船地球号の資源は限られているんだ」というような、「変わらない自然」「限りある自然」という話になる。

 「変わらない自然」と、
 「変化し続ける自然」のどちらを我々の想像力の前提とすべきなのだろうか?

■ナウシカ=自然は変わる、もののけ=悠久の自然
 
 ナウシカ(漫画版)における、ナウシカの答えは「血反吐を吐きながら変わる!それが生命というものだ!」ということだった。人も自然も、変化するシステムの一部なのだ。ナウシカは、人間が滅びた未来の話であり、その対象とする時間感覚も数千年や数万年といった極めて雄大な自然感を土台としていた。

 一方で、もののけ姫は、人間と自然の「過去の歴史」を描いた作品だ。ここでは、人間というシステムは変わらない。自然というシステムも変わらない。
 その「変わらない」人間社会と、「変わらない」森の生態系という二つの短期的には硬直したシステムが相互に衝突しあい、一方を征服してしまった負の歴史の物語、それがもののけ姫だ、ということになる。

 人間と、自然がどちらも「変わらない」システムだと考えてしまえば、人間と自然のどちらが「持続可能」なシステムなのか、ということは明らかだ。
 人間4000年。自然46億年。「自然」こそが、もっとも持続可能なメカニズムをもっている、という議論になる。それこそが、もっとも浅薄な自然思想の想像力だろう。この思想的想像力の延長には、「アンチ人間社会」を気取るシーシェパードや、グリーピースのような迷惑な「自然原理主義者」のようなものが待ち構えている。

 だが、『ナウシカ』における自然観は違う。「人は変わる、自然も変わる」だから、自然は圧倒的な勝者にはならない。自然と人間を区別する、という視点自体が、存在しない。「人をとるか、自然をとるか」「人が大事か、自然が大事か」ではない。
 人のありようそのものが、いかに変わっていくか。自然のありようがいかに変わっていくか、という調整と変化をめぐる試みこそがナウシカにおける壮絶な覚悟をもった「友愛」の世界だった。命をかけて、人間社会をぶちこわすのではなく、命をかけて「変わっていく」こと。
 それこそが、『ナウシカ』において示された思想的到達点だった。


■ナウシカの後にもののけ、ではなく、もののけの後にナウシカが作られていれば。

 繰り返すが、もののけは「過去」の話である。
 ナウシカのような未来が数千年、数万年後に変わるという話ではない。
 その意味で、ナウシカが問題とする状況にとどりつく以前の、非常に初歩的すぎてわらってしまうほどの議論を「わざわざ確認」するためのものとして、本作がつくられた、ということであれば、わからないことはない。確かに問題の起源を象徴的に描いたはなしとしては理解できる。

 当時の宮崎駿のインタビューやらなんやらを察するに、どうやら民俗学的な世界観に、目覚めた、ということのようだったし、中世に、日本人は、森の神を殺したんだ、と。そのことを象徴的に描きたかった、というのはわかる。それもまた、人類と自然とのかかわり方において、重要な歴史であり、重要な問題を構成しているものではある。
 しかし、神殺しの後に、対立構図そのものが、機能しなくなるような世界をきっちり描くようなところのフォローみたいなところが、まったくない、というのはやはり重大な片手落ちだろう。
 物語を終わるタイミングがそこっていうのは、やはりまずい。最後に、アシタカは、人の側でも、自然の側でもどちらでもない、という両義的な立場を最後に選択する。これが、せめてものフォローといったところだろう。しかし、これがアシタカの、たった一言、というのはやはり圧倒的に足りない。ほとんどの人は、自然vs人という対立構造を
 「容易には変えられない対立構造があり、その問題枠組みを前提に悩んで、共存を目指すのが大事」
 みたいなメッセージぐらいにしか解釈できないだろう。それでは、あまりにも残念だ。問題を2つの異質なメカニズムの「対立構図」として理解した、その瞬間に、問題の解決の仕方の想像力も限られてしまう。

 わたしには、そもそも、こういう自然をめぐる想像力が普及してしまったこと自体が、不幸なことだと思う。われわれは、本当は、こういう想像力のもう一歩、先に行かなければいけない。

{/netabare}

■想定再反論とか。

{netabare}

 まあ、もちろん、コレでも、まあなんとか好意的に評価することもできるっちゃできる。最後のアシタカの一言でどうにか踏みとどまっているし、全体に好意的な解釈をして「あれは対立構造じゃないんだ」とか言いだそうと思えばできないことはない。それはわかる。
 別にそれはそうだと思ってます。
 ただね、そういうことをいう人は、確かに一定数いて、わたしはそういう人の書いたものも読むんだけれども、いつも、感想はいっしょなんです。ひどいようだけれども、
 「じゃあ、あんたは、あの映画をみた、大多数の人間が、ほんとうに、そういう素朴な対立構造以外の構造を、映画のなかに見出したのと思うのか?」
 と。
 パンピー馬鹿にすんな、と思うわけです。
 あたま良い人が、勝手に好意的に解釈するのは可能だろうけれども、宮崎さんのような圧倒的メジャーな作家が、メジャーに通じる作り方でああいうものをやっている。
 これを普段、まともに本を読むことのないような人にとどけるわけだ、ぶっちゃけ、むりぽでしょー、と個人的には思うのです。まぁ、どうやったら可能になるか、と言われるとそれはまたとっても難しいのだけれども、少なくとも、世間のステレオタイプを強化はしても、ステレオタイプを破壊はしなかったと思うぜ…。という感想です。

{/netabare}

■メッセージ性とかを、どうしてこんなにストレートにやっちゃちゃってるのか?

{netabare}

 でー、あと、あれですよ。
 仮に、ここまで話してきたよーな、メッセージの中身が仮に妥当だったとしてもですよ。ああいうメッセージ描写って、「社会派作品」としてどーなの…?という話がもう一点あるわけです。
 メッセージ性とか、テーマ性とか、そういうものが「高尚」だとか、思っているタイプの、作品解釈って、実を言うと批評理論とか、ちょっとでもかじった人は、実はあんまりしないのですよ。あれって、なんか、中高ぐらいの国語の授業で教えたりする先生がけっこういるらしいけれども、残念ながら、テーマ性とか、メッセージ性とかは、作品解釈上、重要な問題ではないんです。
 むしろ、そういうタイプの作品解釈をすると、「あ、うん、この人は、批評理論しらん人なのね。おk」 という扱いを受けるので、ご注意ください。

 理由はいろいろあるんですが、
 いちばん、簡単なはなしからいうと、
 たとえばね、メッセージ性が露骨にあるようなタイプの映画作りとかを肯定しちゃうとしましょう。すると、映画の出来の良し悪しじゃなくて、メッセージの中身が、映画の感想を決めちゃうじゃないですか…ですか、ということです。
 たとえば、北朝鮮の宣伝映画とか、某宗教団体の宣伝アニメとかあるじゃないですか。
 で、あれ。
 まあ、普通、観ないわけですが、仮にアレを観たとして意外と演出がよかったとか、どうとか、そういうところがあったとしても、明らかにある特定のメッセージを露骨に肯定する物語なわけですよ。究極的には。
 そういうものって、どんだけ演出がどうとかなんとか言うても、けっきょく、作品が伝えようとしているメッセージの中身そのものが問題になっちゃうじゃないですか。
 それって、映画とかアニメじゃなくて、「単純に、言論雑誌で仕事すればいいんじゃね?」って話があるんですわ。
 これは、文学と哲学(思想)との関係とかでもあって、昔っから、文学の人って、哲学に対する一種のコンプレックスみたいなものがすごくあるんです。人間の非常にねじれた問題を描こうとすると、そういう仕事って、文学よりも、哲学のほうが「明晰」にやっていたりして、文学の人って「おれらの仕事って哲学以下なの?」って悩むことが多いのです。でも、文学の長い長い歴史のなかで「やっぱり我々の仕事は哲学の人間にはできない、固有性がある」も発見している。
 何かというと、すごくざっくりと言うと、「問題を明晰に語ること」は哲学の圧勝。ただし、そうではなく「なぜ、問題が悩ましくなるのか、をまざまざと描くこと」を描くこと。この点においては、文学・映画・アニメといった物語の表現は、哲学に圧勝できるんです。
 すごくざっくりと言うとね。

 たぶん、この問題について、
 あにこれ内だと、宗助さんとかはご存知の上で、

>監督自身、「Aがいいのだ」と言った2年後のインタビューで、Aについて怒るような人だ。しかもその矛盾だって本人はわかってるようで、単純な社会批判なんてしない。

 とか書いてくださっている。

■ただ…そこにはさらに悩ましい問題が…

 ただし、宮崎御大がこの問題にどう対峙しているのか、というのはかなり悩ましい問題。
 宗助さんは、宮崎御大に対して、非常に好意的なことを書いていらっしゃったのだけれども、宮崎さんに対するわたしの解釈はちょっと違っている。
 あの人は、そりゃまあ「単純な社会批判いくない」ぐらいの議論は、そりゃ頭の一部では理解しているとは思うが、一方で理解しつつも、単純な社会批判をやりまくってしまうことを抑えられない男…それが宮崎御大だと思っています。
 宮崎さんのことは、むろん、わたしは非常に尊敬はしておりますが、偉大な人物の知性というのは、たいがいが偏りに偏りまくっているものだと思っております。ええ、まあ、だいたいあれですよ。いわゆる一つの良くも悪くも「イッちゃってる」。
 手塚先生の追悼文にどうして、「あいつがアニメ界の賃金構造をダメにした」とか、なんとか、どうしてああいうことが書けてしまうのか。まあ、「あえて空気読まないで発言することの意義」はもちろん、あるんだけれども、宮崎さんは、やっぱり経営とかマジで興味ねーんだな、鈴木敏夫さんがいなかったら、絶対にジブリつぶれてんな、こりゃ…と思うわけです。

 宮崎さんの知性は、いろいろな教養に支えられているとは思うけれども、そうは言ってもなんだかんだで、究極的には「良いエンタメ映画をつくる」という一点に、その知性は集約されていると、わたしは思っています。
 だから、どうやってメジャーに受ける良いエンタメ映画を作るか…その問題のために宮崎さんは、たぶん、文学と政治をめぐる問題とか、たぶん、知ってはいるけれど、どうでもいいんだと思うんだよね。あの人。
 ある種のメッセージ性を素直に感じてくれたほうが、オーディエンスに届くものがあるのならば、たぶん、宮崎さんは、その方法を素朴に選んでしまう。
 そういう人なんじゃないか、とわたしは思っています。

 で、メッセージ性とか、テーマ性ってさ、露骨な形であるとあるで、実は一般受けは、すごくよかったりするわけです。
 そこらへん、決着がつかないかんじで、もよよーんとした文学のかおりのする作品よりも、明確に言い切ってくれる作品のほうが、マス受けはすることはかなり多い。それは、なんか、ほら、こうワンピースとか、見てると要するに、そういうことなんだな、って思うわけで。

 まあ、ワンピースほどまで露骨なアレはさすがに躊躇われるにしても、ワンピースほどまでにされると、さすがに、宮崎アニメのオーディエンス層から馬鹿にされるんで、それを調整して「テーマ性をちょっとだけ宙吊り」にして終わらせるぐらいのバランスに留めてるのがもののけなんだろうな、と思うわけです。
 でも、「かなりがっちりと、テーマを宙吊り」にすると、オーディエンスから、「は???結局なんなの?何言いたいの?意味ワカんないんだけど????」とか言う、こころない反応がくる可能性のほうがめっさ高いので、それはやらない。
 それをやったとしても、宮崎さんならある程度のヒットは飛ばせるとは思うけど、たぶん、Beutiful Dremerとか、あのぐらいの作品のヒットが限界で、ミラクルヒットは、たぶん、きつい。

 宮崎さんは、そこらへん、たぶん、天然なのか、計算なのかはわからないけれども、マス受けのエンタメ作品をつくる、ということについて、徹底的に彼の知性は磨かれているのだと思っています。
 それが、ミスター宮崎。
 わたしは、そういう、マス・エンターテイナーとしての宮崎さんを深く尊敬しています。

 だから、『もののけ』は、わたし好みの作品なのか、といわれると、その点は、まったく頷けないけれども、
 『もののけ』のマス作品としてのあり方自体には、一種、言いがたい感動というものがあるわけです。
 つまり、文学としてはダメだけど、マーケティングやエンタメ産業と「思想」の融合の仕方としては、これ以上ないというほどに、よく洗練されたバランスであると思うのです。

 だから、文学の人たちの既存の評価枠組みの作り方――「価値を宙吊りにした上で、その悩ましさを書くことのすばらしさ」――ではなく、
 「いかにエンタメとして成立させつつも、その中に政治性をいれこむか」という問題に対する、コタエ方としては、やはり、これはものすごい達成であり、
 むりくり文学的評価を与えるのではなく、
 「エンタメ批評理論」とでもいうべき、独自の批評理論ジャンルを立ち上げるつもりで、評価するのであれば、本作ほど、すばらしいものはほかにはなく、
 すげー、、、ということを思うのです。

{/netabare}



 なので、エンターテインメントとしての『もののけ姫』にはたかく評価はするが、文学としての『もののけ姫』に対するわたしの評価はどうしても低い。でも、それでいいんです。
 それこそがすばらしいんです。
 

■パズーの「40秒支度」に匹敵する、アシタカ「ヤックルを頼む!」

 なお、まったく別の雑談だが、
 本作で多くの人の記憶に残っているのは文脈すっとばしての「生きろ!」など、いきなり感のただよう台詞とかの粗忽さのようなところだろうが、わたしがなんともいえず印象に残っているのは、アシタカが「ヤックルを頼む!」と村人にヤックルを高速に託して飛び出していくシーンだ。
 ここは、わたしのなかで「40秒で仕度」するパズーのクオリティと双璧をなすと思っている。
 決断がはやすぎて、潔すぎて、そして相手の都合おかまいなしすぎるのだ。わたしだったら、ヤックルを頼めない気がする。
 こういう主人公を描ける宮崎駿の脳内はいったいどうなっているのか、ある種のリーダー気質だとか、短気さみたいなものに支えられている人格の人でなければ、むりなのではないだろうか。

投稿 : 2013/02/19
閲覧 : 823
サンキュー:

20

ネタバレ

音神 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

生きろ

ジブリの中でも特に話題になった作品ではないでしょうか?

キャラもなかなか良い味出しているキャラが多数登場していますし、曲も良いBGMが多く、ジブリの中でも大作というイメージです

確かキャッチフレーズ的なものが「生きろ」だったと思うので、この作品にメッセージ性的なものが込められているなら、きっと生命とか、命の尊さとか、儚さとか、そういった類のものを伝えたかったのではないかと思います

投稿 : 2013/02/12
閲覧 : 191
サンキュー:

0

ネタバレ

吸血鬼の成れの果て さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ジブリお気に入り作品のナンバー4

ジブリ作品は特にないです、ただよかった・・・

投稿 : 2013/02/09
閲覧 : 191
サンキュー:

0

まーまー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

小さい頃見た

タイトル通り小さい頃見たのであまり覚えてません。
そのうち見直すのでまた評価も変わると思います。

投稿 : 2013/02/07
閲覧 : 226
サンキュー:

0

hanapoko30 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

金曜ロードショーでやるたびに見てしまうww

初めて見たのは小学1年生のころに映画館ででした。
あれから大人になるまでに何回も見ていますが、見るたびに新たな発見や解釈があり、宮崎駿監督のすごさを感じます。

サンはシシガミの森で、アシタカはタタラ場で共に生きていく・・・

同じ宮崎作品でも自然との共存についてナウシカ(映画)とはまた違う答えを出した作品だと思いました。

タタラ場に住むってことはアシタカは木を切る側になるわけだしね。2人の生き方は本編の先にあるのではないかと思います。

石田ゆり子さんは声もきれいですね。
三輪さんのモロも母性あふれてて大好きです。

投稿 : 2013/02/06
閲覧 : 259
サンキュー:

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もののけ姫のストーリー・あらすじ

エミシの隠れ里に住む少年アシタカは、村を襲った「タタリガミ」に呪いをかけられる。ただ死を待つより、己の運命を「曇りなき眼」で見定めるため、はるか西方の地を目指して旅立つ。そこでアシタカが見たものは、森を切り拓いて鉄を作るタタラの民とその長エボシ、森を守る山犬一族、そして山犬と生きる人間の少女サンであった。アシタカはその狭間で、自分が呪われた理由を知る。やがて、森を守ろうとする動物たちと、その長「シシ神」を殺そうとする人間達の壮絶な戦いが始まる。(アニメ映画『もののけ姫』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
1997年7月12日
制作会社
スタジオジブリ
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%AE%E3%81%91%E5%A7%AB

声優・キャラクター

松田洋治、石田ゆり子、田中裕子、上條恒彦、西村雅彦、島本須美、小林薫

スタッフ

原作:宮崎駿、 監督:宮崎駿、脚本:宮崎駿、プロデューサー:鈴木敏夫、作画:安藤雅司、美術:山本二三/黒田聡/田中直哉/武重洋二/男鹿和雄、音楽:久石譲

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