takato さんの感想・評価
4.5
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
見た目が可愛いだけなら犬猫と同じ!。健気さとノスタルジアの魔力。
「可愛いは正義!」。この言葉は一理あるが、そもそも可愛いとは何か?をわかっていないのでは意味がない。
可愛いなんて考えるまでもない、って人は可愛さをわかっていない!と言いたい。「ただ、可愛いだけなら犬猫や赤子と同じ!」ホスト部の腐女子レンゲちゃんの名言である。
仮にも人間であるキャラの可愛いさとは、単に見た目が可愛くてご都合主義の塊のような陰影や奥行きのないものではない。
だから、ひたすら可愛くて、主人公や視聴者の都合が良いだけのキャラって逆にサイコパスっぽい虚無さを感じる時がある。
キャラの可愛さは、そのキャラに感情移入できて、その一途さや健気さに心動かされた時にこそズキンとくるものである。
「なんてええ娘なんや…。」とつくづく痛感させられる時、それはキャラの心がしみじみ感じられてこちらの胸を打つ瞬間である。
さくらの魅力は一言、いや万言を尽くしても語り切れないが、私はキャラたちが哀しみを抱えていても真っ直ぐに生きる健気さに第一だろ言いたい。
そして、第二に作品に漂うノスタルジアの香りの素晴らしさである。私は幼少に見たわけではないが、本作から心が暖かくなるような懐かしさがたまらなく漂ってくる。
絵柄も色使いも、キャラもストーリーも、体験したわけではないが黄金色の子供時代の優しさと輝きを体験できる。
物凄い面白いわけではないが、心地よい時間がゆったりと過ぎていく。ある意味で日常系的な幸せがここにある。
クロウカード編では最初の内はあんなり絵がこなれていないが、ムラがありつつも時折やってくる最高の作画の回に出会った時の嬉しさの楽しみがある。かっちり話があるタイプではないが、だからこそ気楽に何度でも見れる喜びがある。