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「マイマイ新子と千年の魔法(アニメ映画)」

総合得点
62.7
感想・評価
136
棚に入れた
391
ランキング
4768
★★★★☆ 3.6 (136)
物語
3.6
作画
3.9
声優
3.4
音楽
3.5
キャラ
3.6

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マイマイ新子と千年の魔法の感想・評価はどうでしたか?

ねるる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

昭和の田舎の描写が美しい、家族で見たい良作映画

原作小説未読。2009年劇場公開作品。
『この世界の片隅に』で有名な片渕須直監督作品。
アニメーションはマッドハウス制作。

〜あらすじ〜
舞台は昭和30年の山口県防府市。この地は1000年前の平安時代には、「周防の国」と呼ばれ都として栄えていた。主人公"新子"は、祖父から1000年前の話を聞き、昔の人々の暮らしを空想することが好きな少女であった。そんな新子の前に、東京から転校してきた少女"貴伊子"があらわれる。
自然豊かな土地で仲良くなっていく、2人の少女の友情を描いた物語。

全体的に昭和のノスタルジックな雰囲気と、田舎の自然豊かな描写が美しい映画でした。
田舎育ちの自分にとっては、子供の時に田んぼや、水路、昆虫や動物たちがすぐ側にいて、汚れや疲れなど関係なく夢中で遊んだ日々を思い出し、とても懐かしい気持ちになりました。
特に、風景にたくさんの種類の花が描かれていて、とても癒されました。こんな中で生きてたら、色んなもの空想しちゃうよなと、自然と共存してる生活がとても美しかったです。

ストーリーは、原作が作者の自伝的な小説という事で、基本的には少女たちの自然の中でのびのびと遊ぶ姿、日常が描かれますが、日常の中にも事件は起こり、そして"死"もすぐ側にあるという事を感じさせます。
子供たちの生命力たっぷりの元気いっぱい、空想いっぱいの生活の中にも、大人たちの現実世界は隣り合わせで、そういう隣り合わせの世界を見ながら子供たちは成長していくのかなって感じました。

特徴的なのは、主人公新子の1000年前の暮らしの空想が現実世界と交互に描写されている事です。正直あまり何を伝えたいかがよく分からなかったけど、子供たちの空想力発想力から得られる楽しい!っていうパワーは感じました。

子供たちの元気いっぱいの日々の中にも切ない場面があり、作品全体の雰囲気もノスタルジックでとてもいい作品でした。
子供向けというよりは、大人向け家族向けな作品と思います。この作品を家族で見て、自分の子供時代の話をしたり、故郷の話をしたり出来たらとても素敵なんだろうなって思いました。

ノスタルジーに浸りたい時、家族で何かアニメ見ようってなった時には、視聴してみて欲しい作品でした。

投稿 : 2022/03/24
閲覧 : 220
サンキュー:

13

ネタバレ

暴走インコ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

昭和30年代の田舎を舞台にした作品。

想像力が豊かな主人公 新子と東京から引っ越して来た貴伊子、それと同じ学校の子供達が{netabare}元気に走り回り、田舎だから出来る遊びなどシンプルな友情物語だけでは無く、緊張感ある展開もありました。{/netabare}

想像とは違うのだけど子供の頃たまに1人で帰る時に
歩道のブロックの線を踏まない様に上を歩いて左右は海!
横断歩道の白い部分(又はコンクリ)だけを踏んで歩く!
目的地まで石を蹴飛ばしす!(これはほとんど成功せず排水溝にチャポン)
などやっていた事を思い出しました。

グリコのおまけは今もあるのかな?

昭和・田舎育ちで無いのに田舎アニメを観ると何故だか懐かしい気持ちになります。

※個人メモ、閲覧、有難うございました⁽⁽ଘ(。•ө•。)ଓ⁾⁾

投稿 : 2021/06/06
閲覧 : 190
サンキュー:

2

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

昭和30年 山口県防府市の農村を舞台にした、千年の時を超える少女達の物語

片渕須直さんが"この世界の片隅に"の前に監督した劇場用アニメーション作品。
昭和30年の山口県防府市を舞台にした作品で、防府市出身の小説家"髙樹のぶ子"さんの自伝的小説が原作です。
戦後復興中の山口を舞台に、想像力が盛んな女の子を中心とした、少年少女の物語となっています。

主役は防府市国衙で生まれ育った3年生の女の子「青木新子」。
彼女は祖父から、防府市の街は千年前から存在していて、四角く区切られた土地や清流はその名残であることを聞かされます。
新子は祖父の話から、千年前の防府市を想像し、文献に存在する、そこに渡ってきた女の子「諾子」のことを夢想します。
以降は、物語は新子と諾子のそれぞれが流れます。
そんな折、東京から「島津貴伊子」という女の子が越してきて、二人は仲良くなります。
「シゲル」や「タツヨシ」ら友人たちと仲良くなり、平和な日々を暮らすのですが、ある事件が発生し、場面は急転します。

絵柄は素朴で、アニメ好き受けするようなデザインではないと思います。
ジブリや細田守的であるといえばそうなのですが、とにかく地味で、またストーリー展開も正直目新しいものではなく、特筆すべきセールスポイントに乏しい作品であったはずでした。
劇場用作品ですが公開劇場も少なく、観客動員数も低迷していたのですが、劇場で視聴した人の称賛の声から評判になり、上映期間が伸びるなど話題になったという経緯があります。
視聴してもやっぱり地味な作品なのですが、美術はキレイで、なにより、戦後の農村という広くて自由な世界で、走り回って、泥にまみれながらダムを作り、探検をして、ウシガエルのなくあぜ道を歩く風景は、プロットの練られた物語や美しい美術以上にワクワクさせるものを感じさせてくれます。
見てよかったと思わせてくれる作品だと思いました。

舞台は防府市ということで、防府市の名所がいくつか紹介されます。
周防国衙跡や建物の建造跡などの描写があり、新子の想像した諾子も、父の国司赴任により周防国にやってきた幼年期の清少納言であり、そういった山口県の歴史を知る意味でも興味深い作品と思いました。
ただ、この諾子が、マイマイ(つむじ)を通して新子と通じ合うような描写があるのですが、ラスト近辺で貴伊子が関わってくるシーンは、なぜそうなるのかよくわからなかったです。

楽しい映画でした。
ただ、田舎の子供の遊びや古い家電にノスタルジーを感じられない場合、面白さは半減だと思います。
ビジュアルの割には子供向けではないのかなと思いました。

投稿 : 2021/03/31
閲覧 : 243
サンキュー:

3

ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ひづる先生の話をもう少しひろげて欲しかった

声優が俳優女優なのはいいんだけど、全員知らない(笑)


【あらすじ】
新子は周防の国(山口県)に住む小学生でいつも1000年前の情景を思い浮かべながら過ごしていた

学校に貴伊子という転入生がくる、新子は貴伊子についていき家に上がって仲良くなる、一緒に1000年前の情景を思い浮かべて過ごす内、貴伊子を避けていたクラスメイトとも仲良くなり一緒に遊ぶ

新子と貴伊子は1000年前に周防に来たと言われるお姫様の話を聞きどんな子が想像する、保健室のひづる先生にその女の子が諾子という名前だと知る

ある日新子たちは先輩にあたるタツヨシや他男子たちと共にせせらぎを作り金魚を飼う、その金魚がキレイなことからひづる先生にちなんでひづると名付ける

ある日、新子たちが遊んでいると妹のミツコが行方不明になる、だが警官であるタツヨシの父親が保護して家に届けてくれた

貴伊子のミスで金魚のひづるが死んでしまう、更にひづる先生が結婚すると聞くが祝福できるような結婚ではないと知る

新子たちは由緒ある場所に金魚を埋め1000年の魔法で生き返るのを待つ

新子の友達の男子が生き返った金魚を見たと言い皆で探す約束をする

だがタツヨシの父親がばくちの借金で自殺したことにより事態が急変する、新子はタツヨシの元へ行き父親を騙したバーへ向かう

事情を知らない貴伊子は諾子になる夢を見て諾子が気になっていた女の子と遊ぶ

バー来た二人だったが父親の自殺が自業自得だと分かり泣いて帰る

新子は貴伊子の元へ行き諾子の話を聞き更に金魚も見つかる

時が経ち、新子の祖父が死に新子は引っ越すことになる

投稿 : 2020/11/17
閲覧 : 227
サンキュー:

0

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

和製プリンスエドワード島

防府の風背景が素晴らしい

ただ写実するでなく、昭和30年代と古代の風背景を現代の街並みと交差させ描く。


似た物語と言われるアニメーション作品「赤毛のアン」はナレーション進行によるアンの物語、

この「マイマイ新子と千年の魔法」は新子をメインにタツヨシ等、新子と希伊子らに関わった友達と家族を含めた人物譚、ナレーション代わりに貴伊子の伝記とす。


少年少女の想い、複雑多岐に絡み合う出来事に拠る成長譚。

短絡的で一本線な昨今のアニメ作品と一線を画すアニメーション作品。

投稿 : 2020/04/07
閲覧 : 296
サンキュー:

10

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

想像が豊かだった頃

「この世界の片隅に」の片渕須直監督が、その前に発表したアニメ映画です。この監督の作品は結構地味なのが多いんですが、物語の描写が丁寧なのが多く、「名犬ラッシー」など、好きな監督さんです。

物語の舞台は、戦後まもなくの昭和30年頃。
テレビもまだ出始めで一般家庭にはまだまだ普及していないし、ラジオ番組を聞くことくらいしかない時代。

今はパソコンもスマホもあって、知りたい情報はすぐ手に入るし、わからないことはすぐ調べられるし、ファンタジーの世界もそこらじゅうにたくさん転がってて、自分で想像しなくても別の世界を見られる時代。

でも、この物語の時代は、便利な機械がない代わりに、自分で想像する余地がたくさんあったんだろうなと思いました。

新子は自分が住んでいる土地の歴史を祖父から聞いて想像します。
ここは1000年の昔都があって、ここの道を貴人を乗せた牛車が歩いていたり、ここの水路は90度に曲がっているから大きな屋敷があって、おてんばなお姫様が住んでいて。。
新子みたいに昔ここはどうなってたんだろうと想像してみるのって楽しそうだったので、今度私の住んでいる街のことも調べてみたいなと思いました。

物語の舞台の街並みも細かいところまで丁寧に描かれていて、この時代にあった冷蔵庫や小道具も細かく描かれてたところも良かったです。

ウイスキーボンボンって私も昔たべたことあるけど、チョコじゃなくて砂糖菓子を固めたようなのだった気が。。

投稿 : 2019/09/25
閲覧 : 254
ネタバレ

しゅりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

子供の世界を真摯に描いた名作

後に「この世界の片隅に」を描く片渕須直監督の劇場アニメ。
山口県防府に暮らすおでこに特殊なつむじをもった少女、新子が
東京から転校してきた貴伊子と友達になっていく日常を描いた物語。


昭和30年代の農村のおおらかな空気が見ていて優しく、
また各キャラクターの感性や話の進み方が
子供のころに感じた様々な物を思い出させてくれるような
そんなアニメだと感じます。

本編で例えて言えば貴伊子が転校してきた日の
珍しい物を見たり感じたりした子供たちの奇異のまなざしや
自然に異端を排除するような女の子達のちょっと残酷なところ。
そんなシーンの中で貴伊子から無神経に色鉛筆を借り、
筆圧が強すぎて色鉛筆の芯を折っても何も気にしていない男の子。
そうした小学校の風景にああ、小学生の頃って
そんな感じだったと思い出すことがあります。

また、人によるかもしれませんが
新子の想像として描かれる過去の風景が
日常的に唐突に空想に入る子供の感じ方を思い出させてくれたり、
本編中にはっきりと悪人として描かれる人物がいないことに
大人に守られて育った実感を思い出したりするかもしれません。


物語については本当にこの時代の当たり前なことしか
起こらない印象ですが、そんな中で次第に
防府の暮らしに慣れていく貴伊子の感情の動き方も
とても見応えがありました。


公開時の宣伝もあまり大規模には行われなかったようで
まさに「知る人ぞ知る」というような印象のあるアニメですが、
はっきり名作と呼ぶことのできる良いアニメだと思います。
日常に疲れた方への一つの清涼剤としてオススメします。

投稿 : 2019/05/02
閲覧 : 226
サンキュー:

3

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

マイマイ新子

2019.3.8視聴完了。

新子と転校生の貴伊子、周りの子どもたちとの
友情が描かれている。
田園風景、昭和の様子、1000年前に思いを馳せる。
見ておいて損のない作品だと思います。

主人公のしんこって、漬け物か!とつっこみたかった。
あとマイマイの意味知らなかった・・・
アニメ内で語られているので興味ある方はどうぞ。

投稿 : 2019/03/08
閲覧 : 285
サンキュー:

9

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

良作、だが頭空っぽにしては見れない

鮮やかな色彩に繊細な描写優しい音楽に表情豊かで動きのあるキャラクターたち。
時代背景が古くても古くささ、優等生っぽさを感じさせず、自然体でそれが千年前の世界になっても維持できているのがすごい。

見え隠れする子供たちの世界を侵食する大人の事情。
でも子供たちは全力で向き合ってく青春劇。
メインの新子の視点だったり貴伊子の視点だったり
二人でもないあの子の視点にも代わったりする所が
子供の言う事思う事ってめまぐるしく突飛なのを再現してる。

お子さんともぜひ!と思ったけど
この世界の片隅にがヒットしてリバイバル上映時
映画館見に来てる人が単独のオトナというかちらほら高齢者で子供いなかった。自分もそうだけども…。公開当時同様入りにくかった、のかな。

投稿 : 2018/12/09
閲覧 : 206
ネタバレ

Tom さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

空想力

懐かしさ。彩。
視線の位置の低さというか。
つか、桑畑の桑ってあんなに低いのか。
桑の実って美味しいよねえ…。ジャムとか大好き。

結婚することを知った二人が、祝いを始める。
何かわからないけど便乗する子供たち。
彩られた金魚の囲いの美しさ。

空想にふけるのは楽しかったなー。
雲に乗って遊びまわって、雲に乗って旅をして、雲の上にある花畑だなんだって。そんな空想にふけってた小学生時代を思い出した。

最後突然じいちゃんが逝って、猫が成長してて。
その、トントントンと、引っ越していってしまう時間の流れが、何故か違和感なく流れた。流石千年規模である。

投稿 : 2018/11/24
閲覧 : 194
サンキュー:

3

いしゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

約60年前そして1000年前の世界を今につないだ作品

あらすじはあにこれを参照ください
上映時期:2009年11月~ ( 1時間35分の作品 )

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

〇世界観
昭和30年(1955年)の山口県防府市が舞台です
タイトルの千年・・・千年前は平安時代ですね
大人が童心に帰る世界観かなって作画も含めて感じます○o○o。

〇主題歌
コトリンゴさんの”こどものせかい”
繊細なピアノのメロディに乗せた優しい声 癒されました♪。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

〇物語〇キャラ
主人公の新子は活発でいたずら好きな小学生
大好きなおじいちゃんの千年前の防府市(周防国)の話に
夢を馳せながら日常を過ごしています

貴伊子は東京から引っ越してきた転校生
性格は少し引っ込み思案です

そんな性格が正反対の二人が出会い 
交流を重ねていく内に仲間の輪が広がっていきます○o○o

彼女たちが経験するのは
楽しく甘い世界ばかりではなく時には苦い経験もします

トンテンカン♪ トンテンカン♪
その後の展開はその目でご確認ください

。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*

〇観終わって
冒頭の一面広がる麦畑風景から心掴まれる♪ 
この自然豊かな環境の中で育む純真な彼女たちの友情に
心が温かくなり時に胸が熱くなりました。

普段通っているこの道も 横に流れる小川や防空壕さえも
彼女たちにとっては魅力的な遊び場 
その発想は無限大 感受性を育む子供たちの勉強場所です

その瞼を閉じると広がる世界
わたしが観ている60年前の新子たち
その彼女たちが夢見た1000年前の世界

風景は変わっても友達との楽しい時間は時を超えて今も大事
そしてそれは10年後も1000年越えても変わらないといいな♪○o。

以上 最後までお読み下さりありがとうございます。

〇独り言
あにこれのレビューで知った作品ですが
とても心温まる物語で大好きになりました ありがとうございます。

 

投稿 : 2018/02/27
閲覧 : 284
サンキュー:

20

むらさきたましい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

自然が綺麗です

「この世界の片隅に」の片渕監督の作品です。
昭和の昔の生活の中に、千年前の想像のお話が挟み込まれます。
暗いお話になりそうな展開を、二人の少女の関係性の物語にフォーカスすることにより、楽しく見ることができました。

麦畑、卯の花、撫子、彼岸花などの季節の花が綺麗に描かれていました。
それまで標準語だった貴伊子が、最後に方言を喋るようになっていた演出が心憎いですね。

投稿 : 2017/12/17
閲覧 : 266
サンキュー:

6

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

今回はかなりの評価つけちゃいますけど

最近の忙しく殺伐とした現代において

心をほっとさせるちょっと気を抜いて自然な姿でおだやかに生きてもいいかなと

思わせるところが凄くいいです

受け止め方は人それぞれで違うと思うけど

一度は見てみるのもいいかもです

最近の高速展開のアニメに慣れてしまっているといまいちかもと思うけど

心の荒れ気味な方超お勧めですよ

投稿 : 2017/11/19
閲覧 : 164

ゼルミナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

文部科学省特別選定。以上。

2017観了。

煌びやかな受賞歴と数々の後援、支援、協賛、推薦で評価はかたまっており、また、実見しても特に異論はない。
絵づくりのオーソドックスだが丁寧な絵作りはマッドハウスならでは。
演出と話運びも絶妙に上手い。
学校とか公共の場でガンガン見せるべき秀作でああろう。

まぁ、私の様な拗らせたヲタクが見てどうこういう作品でないことは確か。
貴伊子×新子で薄い本でもつくったろうかな(笑)

投稿 : 2017/06/18
閲覧 : 377
サンキュー:

3

ルル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「マイマイ新子」→「この世界の片隅に」の流れでOK。

原作未読で視聴。


『空想好きな主人公の少女「新子(しんこ)」が、1000年前の歴史に思いを馳せながら、同級生や上級生達との遊びを通して出会いや別れ、そしてどうする事も出来ない厳しい現実を経験して共に成長していく』という93分の物語。 物語の舞台は昭和30年代の山口県防府市(ほうふし)。


この作品の監督・脚本は、「この世界の片隅に」という名作を世に送り出した「片渕須直」さんです。ちなみに、この作品は2009年に発表され、「この世界の片隅に」が2016年です。


この作品を観終えた後で、「どんなストーリーだった?」と聞かれてもハッキリとは答えられません。作品終盤までとくに大きなイベントなようなものはありません。簡単に言えば、昭和30年代の山口県に住む子供達の日常を描いた作品と言えばよいかと思います。日常系ですね。

作品の7割は、新子と友達とが野山や麦畑を駆け回って遊んでいるシーンでした。ハイキングしている気分になれますよ。遊びも昔の子供の遊びなので、ノスタルジックな気分を味わえると思います。 トトロ好きなら楽しめる。と言えば、作品の雰囲気を分かってもらえるのではないかと思います。


東京から転校生してきた親友の「喜伊子」を通して、都会っ子と田舎の子供との対比がありました。都会っ子はオシャレで、田舎の子供はボロを着て、都会っ子は靴を履き、田舎の子供は草履を履き・・といった具合にです。なかなか面白い見せ方でした。意識して観てみて下さいね。


新子が空想して1000年前の平安時代を想像する場面がよく挿入されるのですが、ちょっと説明不足で分かりづらいかと思います。ので、「新子が空想してるんだなぁー」ぐらいでいいと思いますよ。


時々、方言や訛りが凄くてセリフが聞き取れない事がありますが、そこはノリ一発で乗り越えましょう。大丈夫、同じ日本語じゃないですか。それにしても方言や訛りはいいですよね?聴いていると癒されますよ。ちなみに、オラもぉよぉ~、田舎さぁ育じぃだもんでぇ~ 訛りさぁ酷いんだぁけんどぉもよぉ~ だどもぉ、こんなオラっちぃでぇさえ~ 都会さぁ行ぐぅと・・・「私は地方出身ですが、都会では方言など死んでも話しませんよ、死んでもね」と標準語になります。何なんでしょうねこの現象って。

投稿 : 2017/05/05
閲覧 : 704
サンキュー:

34

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

空想とおせっかいが生み出す温かな空気

空想好きでおせっかいな少女と転校してきた引っ込み思案な少女とが織りなす山口での日常。
そんな中、新子たちに、いくつかの事件が起きる。
その時のそれぞれの人物の態度が実に気遣いに満ちていて、温かな気持ちになりました。

また、新子たちが暮らす町が実に細かく、実にどっしりと描かれていて、それがまたストーリーにピタリとあっていました。
「この世界の片隅に」の影響でこの作品を観賞しました。その作品において、原作の力はいうまでもありませんが、さらに監督の力も実に大きかったのだなあと思いました。
よかった。

投稿 : 2017/04/29
閲覧 : 211
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

空想は、魔法?

 上映があったので、興味本位で見に行ってみたです。今まで知らなかったが、どうも数年前のアニメみたいです。TVの普及のない時代みたいで、見渡す限り田んぼ畑に、その家の新子というお転婆な女の子の想像が、周りの景色を変えていくあたりに面白味があったです。

 作画は、初期のジブリみたいなようで、いかにも昭和の何もない田舎な感じが、溢れていて誰でも見れる物だったです。

 その空想は、新子のおじいさんから聞かされた1000年前のこの地のお話をもとにしたもので、平安時代みたいな時代背景で牛が台車を引いたり、何やら鉄を加工していたり、豪華な着物とでも呼ぶのか?その時代の服を着たお姫様が出てきたりと、新子の中の世界観がとてつもなく凄いようだったです。何というのか?生きた感じというか?正に目の前にある風景が起きてるみたいだったです。

{netabare} 新子は、ある日、環境になじめない東京から来た転校生、貴伊子に関わるです。自分の世界観に巻き込み友情を深め、貴伊子も心を開いていくところ、空想できるようになるのも良かったです。友達も増えていったし。

 あと貴伊子以外にも、妹の光子、シゲル、ヒトシ、特にタツヨシの絡みは見所です。怪しい店、バーカルフォルニアの大人たちも悪人に見えても、新子、タツヨシの前では悪人になり切れず人情味があったです。

 終盤での新子と貴伊子が、夜中、田んぼに金魚を探しに行くところもお父さんの迎えに来るところも良い感じだったです。{/netabare}

 このアニメの子供の遊びは、現在というのか?自分にはありえなかったものばかりでこんなことで、楽しく幸せな気持ちになれるんだなぁと何か羨ましさを感じたです。
 EDで初めてこの風景が、山口県のとある町や、昔を描いていたのを知ったです。「これでいいのだ!」だったです。

投稿 : 2017/02/20
閲覧 : 274
サンキュー:

12

DEIMOS さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

防府の今昔を舞台にした何気ない記憶の物語。

昭和30年代と清少納言の時代の防府の少女の日常アニメ。
リアルのんのんびより、という感じか。

事実に基づくためか、少女の心情描出が非常にリアル。
起きる事件は悉く平凡で感動しづらいが、今と昔の世界をオーバーラップして描く手法は面白い。

世界観の雰囲気を楽しむアニメだろう。
そのため、防府に聖地巡礼したくなった。

投稿 : 2017/01/07
閲覧 : 255
サンキュー:

5

DB さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

昭和30年代、敗戦からの復興で目まぐるしく変わっていく、日本が元気だったころの話です。
新子を中心に、子供の視点からの友情が描かれます。
背景は水彩画みたいな感じで結構好みでした。
ただ、子供向けとは思えず、感じるのは「郷愁」です。
年配向けですね。私は範囲内w

投稿 : 2016/08/28
閲覧 : 193
サンキュー:

4

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

大人向けのアニメ

これは大人じゃなければ楽しめないアニメかもしれません。

この作品は、共感に訴えかけるつくりになっていると思います。
ちびまるこちゃんやサザエさんのような日常アニメが好きだという子なら楽しめるかもしれませんが、少なくとも私にはギャグもファンタジー要素が全くない日常アニメなんて苦痛でした。

千年の魔法とついたタイトルは、ファンタジーではなく、困難を乗り越えるための合言葉という解釈が正しいです。新子達が住む町には、1000年以上前から人が住んで生活していた。だから必ず不思議な力があるはずだ。というように言われています。実際に1000年前の風景が現代の風景と重なるシーンも多くありますが、前半で新子が伝聞から想像しているという説明がなされていますので、理屈がわかってしまえば何だただの妄想かととらえてしまうのがオチです。
子供のころの自分なら間違いなくつまらないで一蹴するアニメですね。

しかし、現在は純粋すぎる子供たちを見ると、とてもまぶしくて、応援したくなります。
いつの間に私はこの純粋さを失ってしまったのでしょうか。
いつか無くした子供のころの純粋さが見ていると戻ってくる気がして、見入ってしまいました。

投稿 : 2016/03/06
閲覧 : 385
サンキュー:

17

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ノスタルジックチルドレン

舞台は山口県の瀬戸内海側。
とにかく作画が美しい。
風景も建物もまさしく一幅の絵画。
このノスタルジー世界に入りたいと思いました。

昭和30年代。
鉄道は蒸気機関車。
学校は木造。
もちろん、机も椅子も木製。
そう、机は前がパカッと開くやつです。
めっちゃ懐かしいです。

物語は二人の女の子の友情を描いています。
{netabare}「千年の魔法」と銘打ってあるので、時々平安時代にタイムスリップ?
お茶目な清少納言が登場するのですが、妄想世界なのかな?{/netabare}

序盤~中盤はゆったりとのほほんと。
{netabare}終盤である事件が発生。
風雲急を告げます。{/netabare}

私はこのアニメを観ながらこう思っていました。
「さよならだけが人生さ」
そんな感傷に浸らせてくれる何かがこのアニメにはあります。

ちょっと寂しく、ちょっと希望を感じさせるラスト。
花いっぱいの風景が、心に刻まれました。

投稿 : 2016/03/06
閲覧 : 306
サンキュー:

22

タマランチ会長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

地味ながらかなりの名作

アニマックスで放送されたので観ました。昭和30年代の山口県が舞台。平野に広がる麦畑が、千年前は都だったから、用水路が直角に曲がっているとか、私の知らない昔の風景に説得力がありました。いつの時代も変わらない快活な子供たちの姿に懐かしさを感じます。自分の世界観が変わるきっかけが死だというのも「あるある」です。
実に地味な作品でしたが、後世に残ってほしい名作だと言っておきます。山口県の子供たちには、学校や上映会でいいから一生に一度は観ておいてほしい作品です。

投稿 : 2015/12/19
閲覧 : 306
サンキュー:

11

ネタバレ

ポロム さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

童心に返る

私が子供の頃って、どんな感じだったっけ?と
見終わってから少し考えてしまった。

公園の遊具さえ遊園地に見えたり
想像力と好奇心で普通の世界さえキラキラ輝いて見えた。
大人になることは子供の頃の自分を忘れることだって
誰かが言っていた気がする。それを誰が言っていたのかさえ忘れてしまった。

<マイマイ新子と千年の魔法>
アニマックスで放送していたので録画してみました。
タイトルさえ聞いたことがなくてマイナーなのかな?と思えば
調べてみると、無名なまま上映公開が始まって口コミで広まったらしい。
スタジオジブリ『魔女の宅急便』のスタッフと
『サマーウォーズ』のマッドハウスがコラボしたらしくその名残がある。
両者が好きな方にはオススメかもしれない。

山口県防府市が舞台で草が生い茂って自然豊かな
のどかな田舎風景と想像上の平安時代がリンクする世界観が良い感じ。
淡々とした中にノスタルジーな子供時代の輝きだけでなくて
苦い思い出や関係する綺麗なだけではない大人達が物語を静かに引き立ててくれている。

感想 ネタバレあり{netabare}
普通に観ているだけだとわかりづらいですが、
(実際私も前半はよくわからなくて後半は見入った。
時々出てくる平安時代が現実とリンクしていて
中には幼い清少納言も関係していたりします。)
金魚が死んでしまうシーンやひづる先生のこと、
たつよしの警察官のお父さんなど、苦しいエピソードもあります。
ウイスキー入りのチョコレートボンボンを食べるシーンは思わず共感してしまいます。

特にラストシーンの新子が引っ越すのはあまりにも切なくて
映画が終わらないで欲しい・・もっと観たいとさえ思いました。
都会っ子のキイコが新子と過ごす内に心を開いていって
最後には引越し旅立つ新子を見送るたくましい子になっていて
その姿に思わずグッときました。 {/netabare}

芥川賞作家・高樹のぶ子先生が、
自身の少女時代をモデルに描いた自伝的小説を原作としているので
リアルな温かみを感じます。
前髪が逆立っている新子のマイマイ(つむじ?)が
時々アンテナのように何かをキャッチし、想像力が膨らみカンが鋭くなるのを見て、
私も朝、寝起きの時など寝癖が酷いと前髪が鶏のトサカのように逆立つので
もしかしたら、それもマイマイかな?と思うとワクワクします。

投稿 : 2015/12/16
閲覧 : 556
サンキュー:

32

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

第2571位、、

、、これがこの作品の評価、認知度である。

と言う自分も、CATV・VOMDに入って無かったら、知らなかった作品である。、、Orz

しかし観られて、良かったと思える作品であるって事は、声を大にして伝えたい。ここ、重要事項だから、二度言いますね。

観られて良かった作品であ!!!る。

物凄く印象が残る程に、丁寧に作画演出音響してあり、お話しに花を添えてます。
前に民放でやった風立ちぬより、遥かに此方が良い作りをしています。

御視聴されて無い方は是非一度、御視聴してみて下さいましm(_ _)m

お気に入りのシーンは、主人公達がチョコレートボンボンを食べる所(*´・ω・`)b

あ、あと( ̄▽ ̄;)、マイマイが旋毛だと知ったのは、この作品から(*`・ω・)ゞね

投稿 : 2015/06/13
閲覧 : 280
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

大満足!

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。95分ほどの作品です。非常に満足しました。どれくらい満足したかをうまく説明することができませんが、最近見たアニメ映画の中では随一の満足度です。ジブリの初期作品が好きだけど、見尽くしてしまったという方は、これにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。主人公である二人の女の子もとてもかわいく、好感が持てました。

 全年齢向け映画に必要なのは、ややこしい象徴物に気付かなくても楽しめることと、大人も楽しめる普遍性だと思います。この作品はどちらも充足されていました。
 悪かった点は二つ。一つ目は、方言に慣れるまでに少しだけ時間が掛かってしまったことです。私自身が方言にあまり免疫がないため仕方のないことですが、もう少しマイルドな方が見やすかったです。二つ目は、これを子供のころに見れなかったことですね。


対象年齢等:
 「となりのトトロ」以上「魔女の宅急便」以下から視聴できる、全年齢向け作品です。
 主人公は小学3年生ですが、トトロやネコバスのようなマスコットが出てくるわけではないので、マスコットに頼らなくても見れる小学生以上でないと厳しいでしょう。
 この作品ではテーマに関連して様々な「別れ」や「死」が描かれます。子供向けですので強烈な描き方はされていませんが、「トトロ」で匂わせるだけだった死に切り込んだことは評価されるべきだと思いました。考えすぎかもしれませんが、迷子になった妹があっさり見つかるなど、「トトロじゃないよ」というメッセージを少し感じました。何がどう死を迎えるかは、実際に視聴して確認してください。


テーマ:
 テーマはバトンタッチです。千年前から現代へ、祖父から孫へ、親から子へ、先輩から後輩へ、そして同年代の生徒間で。さまざまなバトンタッチが描かれます。必ずしも具体的な物が承継されるわけではないですが、確かに「何か」が伝わっていったのだと自然と思える作品でした。「別れ」や「死」に重要性があるのではなくて、そこで何かを伝わえることができたのか、というテーマです。

 舞台はおそらく昭和30年代の山口県だと思われます。こういう舞台設定の場合、感想としてノスタルジーが強調される傾向がありますが、あまりそこを気にしない方がいいと思います。およそ私たちに共感できる時代ではないですし、時代劇や「となりのトトロ」と同様に「そういう時代があったんだ」程度に考えれば良いでしょう。


考察ポイント:
 考察自体不要な作品だとは思うのですが、象徴物が多い作品ですので、私が注目した部分に限定して簡単に考察していきます。
{netabare}
①鏡・水面・ガラス
 この作品は、鏡に映ったシンコから始まります。鏡というのは、人間の中にある二面性や背反性を象徴するものとして使われますので、「夢と現実」「大人と子供」など定番のものは想定しながら見ると良いでしょう。水面やガラスなど顔が映るものも同様の効果を持ちます。映ったタイミングで「現状はこうですよ」または「これから変わりますよ」というメッセージが込められることが多いので、注目しましょう。

②足
 前半は足の描写がかなり多いです。これはキイコが裸足になるまで、つまり、心を開くまでの推移を表したものだと思います。後半はあまり意識していなかったので分かりません。

③色鉛筆・香水
 キイコは、転校2日目にトラブルを起こしてしまったわけですが、初日が描かれていません。おそらくですが、初日に馴染めなかったため、母親の象徴である色鉛筆と香水をお守りとして持参したんだと思います。香水はもう一度使われますが、使用動機は見守っていてほしいという純粋なものでした。

④木刀・タツヨシ
 木刀は英雄譚や父性の象徴です。タツヨシは父から暴力を受けていたことが災いして、あのような性格となっていましたが、父の死に際して、人間としての父に触れることになりました。彼は、父からバトンタッチを受けていなかったことを嘆きますが、キイコの(千年前の)鬼払いの儀を経て、バトンタッチをする側になることを誓い、シンコに木刀を譲ります。

⑤ヒヅルちゃん(金魚)
 ヒヅルちゃんは、かなり重たいものを背負っていました。
 ナギコからは、友達が欲しいという願い(色紙)を託されています。これはキイコにおいて成就され、キイコは友達を得ることができました。シンコのおかげと言っていたと思いますが、直接にはナギコの願いです。
 男の子からは処女性を、キイコからは母性を託されています。処女性と母性は併せて聖母マリアにつながるもので、理想像となります。聖母マリアは、処女受胎です。したがって、何かを生み出すという未来への希望を担います。
 シンコは、明日への希望を託しています。上記と関連しますが、これをシンコに代弁させたのだとも思われます。

⑥キイコ
 ストーリーの重要性からは、こちらが主人公だと思います。空想と現実という観点からは、シンコと真逆の存在として描かれています。
 シンコがナギコに友達を願い、ナギコの願いはキイコに届きます。記憶に遠い母の死が、ヒヅルちゃんの死によって鮮度を増し、落ち込むことになります。シンコが現実に触れて空想の力を失っている間に、キイコは一人反省をし、空想の力を増していきます。母親の子供のころの写真を見つけ、理想の母親から現実の母親へと意識を転換することで一気に空想の力が開花します。タツヨシが父親の子供のころの映像を見るのはこのタイミングだと思われます(キイコが子供のころの母の写真を見たとき)。
 シンコに代わってキイコがナギコのストーリーを描き、ナギコの鬼払いの儀が子供たちを病から笑顔へと変えます。これが現代へと届き、死という現実に塞ぐシンコとタツヨシを救うことになりました。彼らよりも早くに現実を見ていたキイコにしかできないことでした。
 テーマに挙げたバトンタッチとは、再生(?)したヒヅルちゃんを見るために、キイコがシンコを追い抜くリレーのようなシーンから着想を得たものです。

⑦おじいちゃんの死・シンコの転校
 おじいちゃんの死はあっさり描かれていますが、シンコ・キイコという二人の子供にバトンタッチが済んでいたために、悲劇ではなかったということです。シンコの転校も同様です。{/netabare}

投稿 : 2014/07/21
閲覧 : 455
サンキュー:

9

ネタバレ

みのるし さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

なんで感動したのかわからない

とても感動しましたが、なににそんなに感動したのかさっぱりわからない。
そおゆう不思議な作品でした。

しかしこれ劇場で公開して客入ったのかー?

投稿 : 2014/07/19
閲覧 : 345
サンキュー:

6

ネタバレ

ソラオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

面白さが一定で一線を越えない

「ももへの手紙」を観てからあまり間を空けずに観たんですがこっちのほうが面白くなかったですね。ただこういう系の作品は作画、演出がしっかりしていて最後まで観れることができたんだとおもいます。
まず気になったのは声優です。俳優の方が声をやっていたのですが、キャラの方言がちょっときついので違和感が結構あるというか、プロの方に任せた方がいいのではと思いました。
あと日常を描いているので特に何も起きないんです。起きたとしてもそんなに大きな展開にならない。別にアニメにしなくてもいいんじゃないか?という内容でしたね。
主人公が妄想で色々生み出していくところが唯一アニメっぽいのかもしれませんが、あれなら主人公が先人の子孫とか生まれ変わりとかにしたほうがもっと面白くなるのになとおもいました。
家族でのんびりまったり観るような作品ですね。

投稿 : 2014/05/26
閲覧 : 271
サンキュー:

4

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

特別な友達っていますか?

友達や知り合いはたくさんいても
その中にこの人とは一生友達だな
とか腐れ縁とか
友達少なくても大事な一人とか
誰でもいると思う

いろいろな縁が巡り巡って
自分たちを成長させてくれているんだなぁ
とこのアニメで感じさせられた

私も友達の影響で好きな音楽増えたし、オシャレの仕方やゲームとか音ゲーとかコスプレイヤーになったり
いろいろあったからなぁ

友達というか
友情って助け合うだけじゃなくて
お互い高めあう存在でもあるよね

はがないや青春ラブコメの友達って薄っぺらいと思っていたので
こうゆう友達の付き合いっていいなと思った

私は友達関係に重点を置いたのでこんな感想ですが
妄想世界の平行のほうに重点おいてもいい

見方次第で何回か楽しめるアニメでもあります

投稿 : 2014/05/19
閲覧 : 312

tmiyo4 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

何故、購入していたかが分からない

劇場:未視聴
DVD購入済み。

物語前半は楽しいが、後半は戦後日本の状況をきれいな形で書かれていて、怖い作品だと思った。

おもしろさは、観る人によって違う。

投稿 : 2014/04/19
閲覧 : 331
サンキュー:

3

ネタバレ

蓬(Yomogi) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

さて、近年稀に見るほどに評判がいいのと、氷川竜介さんのブログでDVDにならないかもしれないとのことだったので「マイマイ新子と千年の魔法」を渋谷に見に行ってきた。

途中までは「評判になるほどの引き込みは無いなあ」と思っていた。
これが片淵須直監督=ジブリ出身との触れ込みを期待していたら多分がっかりして劇場を出ることになる。

この映画は宮崎駿映画の爽快感とは無縁。
普通なら都会から来た転校生が田舎になじんでハッピーエンドでおわる。
でもこの映画はトトロじゃない。
現実の不条理を子供の奇跡で飛び越えるのが宮崎監督の映画だとしたら、片淵監督は子供の希望を大人の事情が押し流して、それでもなお悲観しない子供たちの無限の可能性を示す映画作りだと感じる。

ひねた大人にこそこの映画は見て欲しい。
現実は絵空事ではないけれど、現実に打ちひしがれているヒマがあるなら顔を上げて前を見て歩き出す方がずっと素晴らしいことだと思う。

これは子供が大人の世界の事情というのをどう受け止め、現実を捉えているかが描かれた優れた児童映画だ。
そして最も凄いのは「子供時代は無垢でよかった」と思わせない所である。
この子供時代があるからこそ、大人になったときの現実もきちんと乗り越えられていけるのだ、思わせる肯定的な視点で描かれているのだ。

こういったテーマを現実線上に乗せた上で作品として昇華させるのは高畑勲監督しか今の所思い浮かばない。
現在ではとても珍しいタイプのアニメ作家だ。
片淵監督の劇場処女作「アリーテ姫」も児童映画の皮をかぶった女性のアイデンティティクライシスを描いた作品だったと思う。

リアリティというのを「本物っぽい出来事」ではなく「現実に感じうる感情」という意味で解釈した作風は現在では全く流行らない。
だからこそ、その感覚を持った作家性を多くの人に知ってもらいたいとも思う。

全編を通しての音楽、エンディングの曲も大変素晴らしかった。

子供の世界は誰もが一度は経験している世界。
あのころ、自分たちが何をどう感じ日々を過ごしていたのか。
そんなことをふいに思い出させられる、そんな映画。
明日が見えなくなった時、昔の自分を思い出せなくなった時、何度でもみたい映画かもしれない。

投稿 : 2014/04/13
閲覧 : 266
サンキュー:

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マイマイ新子と千年の魔法のストーリー・あらすじ

小学3年生の新子は、山口県の片田舎に住む普通の女の子。友だちや家族に囲まれ、この町にあった平安時代の地方の国の都「国衙」について空想することが好きだった。そんなある日、東京から貴伊子という生徒が転校してくる。貴伊子が気になった新子は、次第に親しくなっていくが……。(アニメ映画『マイマイ新子と千年の魔法』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2009年11月21日
制作会社
マッドハウス
公式サイト
www.mai-mai.jp/index.html
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%82%A4%E6%96%B0%E5%AD%90%...
主題歌
≪OP≫コトリンゴ『こどものせかい』
挿入歌
Joe Raposo『Sing』

声優・キャラクター

福田麻由子、水沢奈子、森迫永依、本上まなみ

スタッフ

原作:髙樹のぶ子(『マイマイ新子』マガジンハウス・新潮文庫刊)、脚本:片渕須直、 監督:片渕須直、キャラクターデザイン:辻繁人、演出:香月邦夫/室井ふみえ、画面構成・作画監督:浦谷千恵/尾崎和孝、美術監督:上原伸一、色彩設計:橋本賢、撮影監督:増元由紀大、CGディレクター:矢山健太郎、編集:木村佳史子、音楽:村井秀清/Minako"mooki"Obata、後援:山口県/防府市/山口県教育委員会、協力:山口県フィルム・コミッション、支援:文化庁、宣伝:ライトスタッフ&ブースタープロジェクト

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