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「スカイクロラ - The Sky Crawlers(アニメ映画)」

総合得点
64.3
感想・評価
427
棚に入れた
1997
ランキング
3898
★★★★☆ 3.6 (427)
物語
3.6
作画
4.0
声優
3.3
音楽
3.6
キャラ
3.4

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スカイクロラ - The Sky Crawlersの感想・評価はどうでしたか?

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

勤め人の終わらない日常かな?刺激的ではないですが面白かったです。

 面白いといえると思います。微妙な言い方ですが刺激という点では物足りなさが残る気はします。押井作品ということもあって何を描こうとしているんだろうという興味としての面白さがあります。それと、一体どこに着地するんだろうというストーリーとしての面白さがありました。素直な感想としては見て満足でした。

 この作品「すべてがFになる」の犀川と萌絵のシリーズの森博嗣氏が原作です。本作原作も実は購入しているのですが、はじめの数ページでフィーリングが合わなくて読んでいませんでした。部屋にも見当たらないので捨てたのでしょう。

 世界観が良くわからない、キャラ作りすぎ、推理でもないというような印象だったからだと思います。ですが、本で読むよりも映画で映像がある分、訴えかけるものがあったので、冒頭を乗り切ることができました。はじめの方だけ乗り切れば普通に乗っかれると思います。

 で、最初の内はゲームに依存し成長できない子供のアナロジーなのかなと思います。設定がそのままです、ティーチャーなる存在が子供を殺しに来ますし。

 が、そうではなさそうな事に途中で気が付きます。はじめは草薙に子供がいるというところをどう消化すればいいんだろうと引っ掛かりがあります。そして、オヤ?とはっきり思うのは白髪の男が名前を変えて登場するところぐらいでしょうか。
 この話は永遠の日常を生きる倦怠感なんだな、と思います。酒・たばこ・女と大人の象徴がやけに強調されています。楽しみがそれしかない資本主義社会の勤め人のアナロジーでもあるのかなと思いました。つまり、働いて、大人の遊びをして、結婚出産をしても、本質は子供から成長できていないということでしょう。
 この世の仕組みが分かって裏で動かしている人は大人なのでしょう。つまり資本主義の象徴でもあります。

 この作品の原作者の森氏の著作は小説はもちろんですが、エッセイも2、3冊読んだことがあります。氏は非常にクールで自分が好きな事をやることに躊躇がない気がします。お金がたまれば名古屋大の助教授もあっさりやめてしまうような人です。

 つまり、森氏が「勤め人」であることにほとほといやになっていたのかなあ、という気もします。理系の助教授なんて好きなことをやっていると思いますが、どうも試験作成や会議など犀川というキャラに託して作中愚痴をこぼしていました。たばことコーヒーが手放せない体質だった感じです。
 何かそういう気分を作品にしたので、こんなにわけのわからない世界観だったのだと思います。

 押井監督は普段はわけがわからない表現をしますが、本作は含意はわかりやすかった気がします。私の勘違いがあってもう1段なにかあるかもしれませんが、主人公の気分に乗っかれた気がしました。犬はまあ押井監督のサインみたいなものです。作品世界を客観視している存在なのかもしれませんけど。

 演出は心理描写というかその場面に何を込めているかが効果的に伝わってきたと思います。ボーリング場のシーンとかまるで学生3人が制服で遊んでいるような感じとか、面白い工夫でした。そう、草薙は色気があるかと思うとどんどん子供っぽくなっていくんですよね。その感じもとても良かったです。

 映像も時代性抜きにしても良かったです。特に戦闘機の場面は作り物的な感じがこの作品のテーマに合っていたと思います。

 初見なので読み取れていない部分もあるかもしれませんが、じゃあ、何度も見て考察したくなる映画化と言えば、正直すぐはかったるいです。時間をおいてみたくなる映画かどうかもわかりません。

投稿 : 2024/08/14
閲覧 : 57
サンキュー:

4

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

押井作品は「10年後」に見ると考えさせられる

大人になることのできない永遠のアダルトチルドレン「キルドレ」。

押井さんは「攻殻機動隊」からずっと描いてきた「人造人間」の究極とも言える姿で、容姿はデザインできるし年齢制限もあるし、死んでもまたクローンとして復活できる。

しかし、タバコは吸うし、性欲もあるし。。一応やることはやる。

架空のヨーロッパで、戦争を無理やり終わらせるために代理戦争に駆り出されるわけだが、そこに生きる人間たちは他人事でまるで名門サッカー選手を応援するかのごとくエールを贈る。自分たちが一体どういうつもりなのか全く認識していないある種のデストピアである。

押井作品は発表時に観てもピンとくるわけではなく、噛めば噛むほど味が出てくるタイプのスルメアニメである。

攻殻⇒イノセンス⇒スカイ・クロラとみると、押井さんが作品で一体何がやりたかったのかがわかる。

世の中の閉塞感、自立できない自我、無気力と虚無感。

よく押井さんは「独身者のための映画を作っている」というがその通りだと思う。

ラストの絢香の「今夜も星に抱かれて」を聞くだけで涙が出てくる。

投稿 : 2023/04/24
閲覧 : 813
サンキュー:

18

ちあき さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

変わらない日常?
どんなにそう思っていても日々変わっていっている。

投稿 : 2021/10/26
閲覧 : 393
サンキュー:

2

えくいてぃ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

想像していたよりも・・

押井守監督作品でヴェネツィア国際映画祭の
コンペティション部門出品作品だそうです。
それを聞いてちょっと納得。

想像していたのはもう少しドタバタというか
早い展開というかそういうのだったのですが、
ゆっくりと(じっくりと?)見せられちゃった感じ^^

空から波打ち際の岸壁を移してるシーンとか
そのまんまリアル映像?のような綺麗さで、
設定もリアル世界の過去のお話かと思ってましたけど、
ふむふむ・・と最後の方になってみて気づきました。

見終わったあとにちょっと余韻が残る映像作品でした。

投稿 : 2021/01/03
閲覧 : 337
サンキュー:

1

お粥 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

シーンとしたシリアス作品です

カンナミ君とクサナギさんの声が……棒読みだったのが気になり続けました。プロの声優さんでアフレコしたらもっと、この作品の雰囲気が出て面白くなったんじゃないかと、素人の私でもそう思ってしまいました。
一時間ぐらいワケわからないままで暗くて大人な雰囲気を楽しんでから、最後の最後に、この世界がどういうものなのか、クサナギやカンナミがどのような存在なのかが分かってきます。
設定凝ってて、拘ったお話だけど、会話が少なめで説明もあまり無いのですが、中盤まで観てしまったかたは、もう いっそ最後まで観た方が損は無いと思います。
キルドレや戦争ショーの設定は思いきってて狂ってて、とっても面白い設定だと感じました!!

投稿 : 2020/10/15
閲覧 : 277
サンキュー:

1

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

その沈黙に意味を探して

視聴前 押井さんか

視聴後 …

この話は戦時中に空を舞う少年少女の話
ジャンルは戦争・戦闘機・子供
本作は押井さんの作品です。これを言えばある程度の人は予想できると思います。
基本的にBGMがなく、声が小さいため耳をよくすまさないと会話を完全に聞き取ることができません。しかも出てくる人物は全員「はっきりした喋り方」ではないです。多少の棒読み感というかやる気のないような声というか。ともかくそういう系統の声なので聞き取りにくい時は本当に聞き取りにくいです。なので見る際は「周りに雑音のなく音量調節がしやすい」環境を強くおすすめします。

なにも考えて見なければただの「よくわからない空中戦闘アニメ映画」になります。しかし深く、注意深く、細部までみることで本作は「完成」します。私だけが「完成」を見た、というつもりはもちろんないですし、おそらく私も「完成」された作品をみてないのです。ただ本作には「正解」が潜んでおりその「正解」を引き出すことが本作の「完成」であり、「解答」であることがわかります。この「解答」が何を示すのかはまだわかりません。ただこの「解答」はどこかの誰かの現状を打破することはわかります。
アニメなんてそんなもんだ!と言われればそうかも知れませんが、私はこの作品に希望や期待を抱いてしまいました。(私個人的には)本作がそれほど面白く、深いものに感じ取れました。

さて内容です。序盤のつかみはあまり良くありません。世界設定やキャラ背景、状況がいまいちわからず、なんだこれ状態になります。しかし中盤、物語は豹変します。今まで「古いカメラで撮ったモノクロ写真」だったのが急に「情緒あるモノクロ写真」に変わります。作風は変わっていません。今のたとえは不適切かもしれません。しかし、同じなものにも関わらず急に前のめりになってしまうあの異様な感覚はめったにありません。
終盤では異様な感覚が消える事なく、ラストシーンも衝撃的なものでした。いや
予想はしてなかったわけではないのです。わかりきったことなのです。しかし、それでも開いた口はふさがりませんでした。もう…ね。この感覚は見てみないとわかりません。視聴した中には「わからない」という方もいるでしょう。何回も見てください。自分なりの「正解」を考えてください。「解答」の概略を考えてください。

原作は森博嗣さん。全てがFになるの原作者ですね
監督は押井守さん。パトレイバーやイノセントの監督をされた方ですね
脚本は伊藤ちひろさん。クローズノートなどの脚本をされた方ですね
キャラデザは西尾鉄也さん。ナルトや攻殻機動隊のキャラデザをされた方ですね
劇伴は川井憲次さん。ガンダムOOやFate(セイバー)の劇伴をされた方ですね
アニメ制作はプロダクション・アイジーさん。攻殻機動隊やBloodやを制作したところですね

作画はとても良かったです。戦闘シーンや平穏な日常シーンも細かく、迫力や臨場感、雰囲気がしっかりと伝わってきました。全ての作画に無駄がなく、とても考えさせられるような素晴らしい作画でした。
声優さんはうまい方ではありませんでした。が、ものすごく合っていたと思います。というのも本作はいわゆる一般人と成長しきれない子供の話ですから、未完成こそが本作の正解なのです(と私は本作を解釈しています)。故に本作の配役は素晴らしいと思っています。

総合評価 みなさんで作品を完成させましょう

投稿 : 2020/09/18
閲覧 : 355
サンキュー:

7

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

押井守からの挑戦状

この映画は作画アニメです。綺麗なCGと情報量の多い日常芝居を堪能することが出来ます。皆さんは登場人物の行動原理は何なのか、登場人物は一体何と戦っているのか、登場人物は今はどのような状態にあるのかを考えてください。
制限時間は約2時間EDロールが流れるまでです。

次の事項はこの作品を理解するに当たっての手掛かりになります。
1.登場人物の言っていることは全て正しいです。
2.稀に重要な描写がありますから描写にも注目してください。
3.物語を理解するための情報量は限られていますから、見逃し、聞き逃しの無いようにしてください。
4.湧き出た疑問を楽しんでください。

答え合わせは原作を読むか考察サイトをご覧ください。

投稿 : 2020/09/06
閲覧 : 369
サンキュー:

6

スマートなトーマス さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

よくわからなかった

尺が足りなかったね

投稿 : 2019/12/21
閲覧 : 190
サンキュー:

0

ネタバレ

やまびこ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 4.0 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もはや感じるのは懐かしさのみ。

当時、加瀬亮が好きだった彼女と押井守作品が好きな僕と互いのメリットに合致したため、劇場で見た。

キルドレや代理戦争という設定は非常によく作り込まれていたので、原作を今度読もう!と思った。

映画自体は非常にスローペースに物語が進むし、声小さいし、てか無言多いしで思わず頭が振り子しそうになる。

また、いつもの押井節らしい聖書の一説、アフォリズム、警句などもほとんど出てこないので、思わず頭がパドルを漕いでしまう。

最も残念なのは、やはり主役級の声がすべて俳優という点かな。

やはりアニメは声優が息を吹き込んでいるんだと感じた。

投稿 : 2019/12/11
閲覧 : 302
サンキュー:

1

ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

平和な時代、人々はショーとしての戦争を求め、それがビジネスとして成り立つようになっていた。カンナミ・ユーイチは、戦争請負会社ロストック社に所属する戦闘機のパイロット。前線基地「兎離洲(ウリス)」に配属されてきた彼には、それ以前の記憶がない。彼にわかっているのは、自分が《キルドレ》であることと、戦闘機の操縦の仕方だけ。空で戦うこと――それがユーイチの全てだった。
というあらすじ。

{netabare}キルドレは成長しないし、単なる戦争の道具。ユーイチは元々凄腕のパイロットだったらしいが、死んだとか死んでないとかで体を再生させられたが、記憶を変えられたせいで今まで記憶がない。そんな彼が最後は命令違反で撃沈。死に場所を求めたのか?最後はまた名前を変えて復活していると思われる。{/netabare}繰り返す物語なんだな。

草薙水素っておいおい草薙素子かよ。キャラデザもどことなく似ている。何気に子持ちっていう。

正直、押井守監督作品だから期待しすぎたけど、淡々としすぎて面白いと思えなかった。
ただ、絢香が歌う今夜も星に抱かれて…は凄く沁みた。

投稿 : 2019/10/26
閲覧 : 353
サンキュー:

1

fuzzy さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

全然ストーリー

入ってこなかった
も一回観たけど
入ってこなかった

押井さん好きだけど、残念。。

投稿 : 2019/09/26
閲覧 : 248
サンキュー:

0

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

スカイ・クロラ

2019.6.4視聴完了。
原作未読。

淡々としたというか、ぼやっとした感じの印象。
わからないまま話が進むので
置いていかれそうになる。
原作読んでから見たら変わるかもしれない。

投稿 : 2019/06/04
閲覧 : 316
サンキュー:

10

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 1.5 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

非常にテンポが悪い

この作品は、森博嗣氏原作の小説スカイ・クロラを原作とした
アニメ映画である。このアニメ映画を鑑賞した後に
小説の存在を知ったため原作についてのコメントはできない。
情報収集のために、スカイ・クロラの解説サイトもいくつか調べたが
小説とは異なる点が多いらしく、作者が否定しているようなので
別物として考えた方がいいようだ。

おおまかなあらすじとしてはこんな感じ。
戦争が、見世物のショーとしてのビジネスに変化した世界が舞台。
そこでは、殺されない限り永遠に若い姿のまま生き続ける
キルドレが戦争の駒として利用されていた。
そして、そんな生活が日常として認知されるようになってきた。
そんな中、基地に赴任してきた若きエースパイロット函南優一と
元エースパイロットの女性指揮官・草薙水素が出会う。

今作においては、気になった点がかなり見受けられた。
只、良かった点もあったので、まずはそれから書いていこうと思う。

特筆すべきは、戦闘シーンにおける作画であろう。戦闘機の細部にも
手を抜かない徹底ぶり。空中で武器が飛び交う場面は正に
戦場と呼ぶにふさわしい。
音のこだわりも素晴らしい。劇場で見れば、確実に
臨場感を味わえるはずだ。

押井作品の中では、比較的内容が分かりやすく、メッセージ性も強い。
ただし、それが判明するのは終盤間際になってからなので、かなりの
忍耐力を要求されるのはつらい。そのため、
テンポ重視の人は見ないことを推奨する。

一番気になったのは、物語のペース配分が非常に悪いことだ。
序盤と中盤のストーリー展開はとても退屈だ。その上、
前にも観たことのある光景を、ちらほら出してくるので
睡魔が顔を覗かせてくることもしばしば。
横断歩道を敢えて逆立ちしながら渡っていくような錯覚に陥った。

終盤になってやっと、物語の世界観や設定、用語が
説明されるのだが、余りにも遅すぎる。
確か、酒場において水素が優一に語るシーンだったような。
明かされないよりは一向にましだが、とにかくセリフが長い。
また、詰め込みすぎたのが災いして、ストレスを感じた。
既に踏切警報機が作動しているのにも関わらず、自転車あるいは
バイクで疾風のごとく通り過ぎるような感覚だ。
私が劇場で見ると確実に激昂するだろう。
もういっその事、作り直すべきではないかと一瞬思ってしまった。

草薙水素が、戦死したパイロットを「かわいそう」と
言った一般女性に対して、言い放った場面があるのだが、
原作の一部を省略したのだろう、かなり違和感を生じる
シチュエーションだった。彼女は常に冷静沈着ではない
ことを示唆する上での重要なシーンであるのは伝わるが、
明らかに説明不足だ。
傍から見るとただの危ない人にしか見えない。

この作品には、敵として登場するティーチャーがいるのだが、
彼について深く掘り下げていない。キーパーソン
のはずなのに。なぜなのか。
その上、ティーチャーが所属している組織の存在は一切明かされない。
物語の全体像を把握する上で重要だと認識しなかったのか。
気合を入れるべき箇所を間違えているとしか思えない。
無駄に、同じ映像を繰り返すくらいならこういう部分に尺を
使用すべきだろうに。思わず、溜息が出てしまった。

後、致命的だったのは声だ。谷原氏が演じた
土岐野尚史は特に違和感がなかったのだが、
草薙水素と函南優一の声を担当した二人にはかなり耳を傾けた。
耳をすませば聞こえるレベルなら良かったのだが、とても苦労させられた。
その上、演技も微妙なのでマッチングミスではないかと思われる。

天使のたまご程ではないが癖は強いタイプの作品だと
感じたのが私の感想だ。押井守ファンなら観る価値は
あると判断した。テンポ重視の人が見ると確実に
苦痛に感じるので無理してみる必要はないと思う。

投稿 : 2018/05/13
閲覧 : 523
サンキュー:

9

ネタバレ

GMVDY17867 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

圧倒的世界観

原作未読です。
アヴァロンを観る機会がありこの際押井作品を観ていこうと思い視聴。
ヘッドホンで大音量で視聴。

ストーリーに関しては賛否両論あると思います。
否定派の意見としては説明不足、理解不能といったところでしょうか。
肯定派の意見としては映像がきれい、音楽がすごい、とういところでしょう。

私は圧倒的に後者でした。
まず引き込まれたのは音でした。ドアの閉まる音や衣擦れの音、新聞を折り畳む音などどれもが実写映画以上にリアルに感じました。戦闘シーンではエンジン音やギアを入れる音などに迫力があり過ぎて本当にその場に自分が居るような感覚に襲われました。音だけでも監督のこだわりが十分に感じられました。ちょうどアヴァロンを少し前に観た後だったので音や、夢と現実の境界が曖昧になる雰囲気などかなり似たものを感じました。
映像に関しても素晴らしく当時の最高水準と評している人が何人もいましたが、私にとっては数年経った現在でも最高水準と感じました。
音と映像の融合が素晴らしく、リアリズムという点においては他の追随を許さない完成度でした。オシイズムここにあり、といったところでしょうか。

ストーリーに関しては酷評も見られます。確かに設定の説明は少なく、キルドレの説明も終盤に少し出てくるだけです。私はそれに不快感は感じませんでしたが。

テーマは生きることの意味を考える?でしょうか。歳を取らず戦死しない限り若者のまま永遠に生き続けるキルドレの生き方、苦悩を描くことにより自分たちの生を考えさせようとしているように感じました。

押井監督のこだわりを十二分に感じられる作品でした。これだけ大衆受けしなくてもブレない作品を作り続けられる監督はやっぱり偉大だと感じました。
私にとって最高のアニメはGhost in the shellでしたがそれと同レベルの作品だと思いました。

投稿 : 2018/01/26
閲覧 : 366
サンキュー:

6

2010sw さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

久しぶりに見たが沁みた。

劇場版、原作そして今さっき久しぶりに見返した。
沁みたわ。
PCで見たので描き込み、作り込みよーくチェックした。

ヨーク描けてるせいで
イイ感じに入れたわこの世界に。

まるで9年前ソコに居たかのように。
そして同じことが何度も繰り返されてきたかのように。

僕はサラリーマンなんで
社長の方針に従って働くことになる。
デカイ会社だけど社長はコロコロ変わる。
あるとき、売上XX%UPを目標にしたことがあった。

売上って・・
そらー営利企業だけど
企業の存在意味って、人のタメにってことじゃないの?
儲けの為でなくて・・
人のタメになるものを作るってのが
大義なんじゃないの??と
ペーペーの自分は全く賛成できないわけ。
売上なんて、なんの社会正義でもないじゃんって・・
役にたたんものを売るより
売り上げが下がっても役に立つものを創るのが
俺たちの仕事じゃね?って・・

でも働くんだ。
サラリーマンだから。

その社長はもう変わっちゃったけど・・

そうか・・
その時期を体験したからか・・
意味もわからず
仕事だからと空戦に向かうキルドレが
凄く沁みたのは。

辞めたヤツも多い。
でもすぐ替わりが来た。
そんなところも。

8年たっても仕事が
相変わらずなところも。

それでも
すくなくとも
生きなくては。
待ち人が
来る日までは。

そんなふうに自分は感じた。

投稿 : 2017/10/22
閲覧 : 287
サンキュー:

3

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

押井守、最後のアニメ大作かもしれない。

映画館で鑑賞。
アニメの後、小説にもハマり、森博嗣さんにどハマりしました。

原作ファンには嫌われてる傾向。
アニメファンもタレントの声優で避けられてます。
菊池さんも加瀬さんも子供の声でちょうど合ってたと思いました。

音響にこだわったらしいです。
そして幻想的な映像。
この映像美こそ押井守にふさわしい。

ストーリーよりもセリフの間。
戦闘機や空の美しさなど、見所たくさんです。

ストーリーは原作の途中でしたので、
難解な上に意味不明かもしれません。

投稿 : 2017/09/16
閲覧 : 216
ネタバレ

hiro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

評価が難しい

原作が大好きで何度も読み返してきたくらいなので、こういうストーリーにアレンジしたというのが少し残念。

死ねない人間として摩耗した彼らは、人が通常の人生を歩む地上では何の生きがいも抱けず、しかし空に上がったときだけはすべてのしがらみから解き放たれ、空で出会った相手と生死を超越した心で生き生きとダンスを楽しむ。
原作はそんなストーリーで、それがそのまま草薙水素の青春を描いていたんですが、映画ではそういう要素を割とバッサリカットしてるので、そのあたりの判断が自分としてはあまり好きになれなかったところです。

{netabare}
そういう要素をカットしたせいで、水素が「かわいそうなんかじゃない!」と叫んだシーンは意味不明なシーンになってしまっています。
さらにクローンという原作になかった要素が入っているため、はっきり言ってしまえばこれは全くの別物なんだと考えるしかない。
{/netabare}

とはいえ原作は5巻(+1)の作品で、映画作成時は最初の2巻しか刊行されていなかったのでどうしようもない。
なので、ストーリーとメッセージ性をあの時点でまとめて形にするためにこういう選択をした、というところで仕方がないのでしょう。

原作が全て刊行された今もう一度作って欲しいな。

投稿 : 2017/07/09
閲覧 : 185
サンキュー:

3

ネタバレ

daruma さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

 {netabare}平和を認識するために戦争をする、そのためにリサイクル可能な人間として主人公たちが使われるという内容。{/netabare}
 
 森博嗣っぽい無機質な感じが伝わる作品でした。

 それ故今一つ感情が乗せづらいというか冷めた話に感じます。

 ゲーム盤の上から逃げることができない主人公たちのやるせない気持ちをひしひしと感じる作品としては楽しめないこともないけど、「だから何?」となってしまう。

 森博嗣の作品は自分には合わない気がする。

投稿 : 2017/04/24
閲覧 : 207
サンキュー:

2

ネタバレ

remma さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

音楽、そして英語

音楽が最高にいい。曲だけでも空に漂う心地になれる。
戦闘機に乗っている間は英語で通信しているのですが(字幕あり)、英語だからこそ自由に意訳ができるためそこに隠れているであろう登場人物の感情、覚悟を勝手に推測してさらに楽しめます。

ティーチャーに抵抗して一機で消えて行った仲間を探して
"Westin are you all right?"
"Come in, Answer me!"

この気持ちのこもり方は、日本語では無いだろうな…とか。
最期の
"I kill my father."
とか。

解釈が自由だからこそ、入り込める作品だと思います。

投稿 : 2017/01/27
閲覧 : 269
サンキュー:

1

ネタバレ

なる@c さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

会話劇とアクションのギャップ

原作を読むことを推奨する。
しかし、読まなくても面白い。

あまり難解な作品ではない。
もちろん、最初からわかりやすく丁寧に伏線を張って、回収していくというようなシンプルな作品でもない。一応、押井守作品なのだから。
ただ、押井守作品であるという理由で難解なストーリーを予想して気を張って映画館に足を運んだ人の頭を悩ませるような作品ではないということだ。

スカイクロラが公開されたのは2008年。原作小説は2008年で完結しているので、制作期間を考えると原作未完結の中で制作されたことになる。そのため細かな設定の改変があり、ラストシーンは大きく異なるが、基本的には第一作目の『スカイ・クロラ』とほぼ共通している。しかし、後に続くようなシナリオとは思えない。おそらく、続編が公開されることはないだろう。

人々が平和に暮らすためには、誰かが戦って自分たちの生活を守っているということがわからなければいけない。そうでなければ、安心できない。教科書に載っている戦争の歴史は、それには足りない。永遠の命を持ち、思春期の姿から成長しない「キルドレ」。彼らの多くは戦争請負会社でパイロットとして生涯を終える。戦って、ミートパイを食べ、セックスをして、戦って、ボーリングをして、また戦う。そんなお話。

森博嗣を一冊でも読んだ人なら、「森博嗣節」というのがなんとなくわかると思う。今作でも森博嗣節は健在だ。しかし、文字での説明無しに画面でジョークを成立させなければならないので、表現しづらいジョークやそもそも映画でやる必要がない言葉だけのジョークは省かれている。僕が不満に思っているのは、クスミ、フーコと共にドライブインから娼館へ移動する際、土岐野からミートパイの感想を求められた函南が「そういえば、だいぶまえに食べたことがあるよ」と言ったのが「何だか、食べたことがあるような味だった」に改変されたことだ。前者のほうが突拍子もなくて良いと思うのだが、監督はわかりづらいと判断したのだろうか。
森博嗣節が散りばめられていて面白い会話劇だが、単調でつまらないと言われてしまっているようだ。出撃を繰り返すパイロットがその場凌ぎの会話をする時に感情の抑揚はないと思うのだが。僕としては、表面的で静かな地上でのやり取りから戦闘に入ってエンジン音で耳が満たされるのがたまらなく好きなのだ。劇場で観て良かった。

見学者のくだり→草薙「可哀そうなんかじゃない!」でキルドレ及び戦争請負会社の関係者と民間人の考え方の違いを浮き彫りにさせる。その後、基地が爆撃機に急襲される。店員の「気をつけてね」との言葉に「……何に?」と返答。基地が急襲される原因となった爆撃機を見逃したことを観測所に抗議しに行く函南と草薙。なあなあで済まそうとする本田と痛烈な皮肉を展開する函南の会話は必聴。少しキャラの思いをアウトプットさせ過ぎな感もあるが、原作よりも好きなシーンだ。草薙水素の妹(娘?)の登場も、これらと同じ中盤のチャプターだ。原作と順序は違うが、キルドレでない民間人を描写することでキルドレ同士の掛け合いが改めて異常なのだと認識できる。そして、水素は混乱からか、自身の思いからか、はたまた両方か、偵察中に視認したティーチャーを追って行方を眩ませてしまう。この一連の並びが綺麗だ。結果的にフーコが見つけて基地に送り届けたものの、大規模な作戦前に一抹の懸念を残した。

と、ここまで書いた。
栗田と草薙の関係、大人の男ティーチャーと草薙の関係、主人公の函南はただの代替なのか、三ツ矢の過去など、書きたいことはまだある。まさか中盤まで観終えて「この戦争の行方はどうなるんだろう」などと思う人はいないと思うが。ただ、未完結作品のアニメ化ということを忘れてはいけない。この映画は、行く末の分からない小説を、押井守がエンターテイメントとして映像美と演出で完成されたおれたたEND作品なのだから。正直、ストーリーの体をなしてなくても満足できる作品だった。

作画について。
同じく押井守が監督を務めた『イノセンス』ほどの作画ではなかったものの、当時の3Dアニメ技術でここまで戦闘機の空中戦を演出できるのだということを証明した。燃料メーターに手書きで印がついていたり、光が当たるとガラスの細かな傷が見えたり、雲を抜ける時にガラスに水滴がつき、旋回の際にGによって首がガクガクと動く。
西尾鉄也がキャラデザを務めているため、劇場版NARUTOのデザインに似ているとよく言われる。たしかに僕も思う。ただ、NARUTOのキャラとは形状が似ているだけで、本質的にデザインが異なると思う。草薙のあの目をデザインしただけで充分な貢献だと言える。また、西尾キャラデザは無機質な表情だけでなく、三ツ矢のように苦悩に満ちた表情も合う。適任だ。

音楽は川井憲次。近年の押井守作品でよく起用される。
2015年には、同じく森博嗣が原作の『すべてがFになる』で音楽を務めた。
無音が多く印象的な今作で、無音以上のBGMを作り出していた。

素晴らしい作品だと思う。
けど、まだ考えがまとまらない部分があるので、後に追記します。

投稿 : 2016/04/28
閲覧 : 332
サンキュー:

7

ネタバレ

v.e.b さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

クールでスマートな世界観が私好みだった。

約2時間のSF映画。

監督は攻殻機動隊でお馴染みの押井守。



他の作品比べて優劣を付けるのはあまり趣味じゃないけど
攻殻機動隊とスカイクロラ
どちらが面白いかと訊かれたら攻殻機動隊。
どちらが好みかと訊かれたらスカイクロラと答える。

【あらすじ】Wikipedia参照

現実とはやや違う世界を舞台に
PMCの戦闘機パイロットをする人間が主人公の作品。
物語の背景に戦争がありながら政治背景や
戦況に関する説明はほとんどなく、終始淡々とした
『僕』を語り手として物語は進んでいく。
戦争と並んで『キルドレ』と呼ばれる存在が物語に大きく関わるが
その詳細は謎に包まれたまま
登場人物の意見が断片的に提示されるだけである。
登場人物の名前は日本人風であるが
それ以外に日本を感じさせる要素は排除されている。
日本という国名もその地名も登場せず
作中の食事のメニューもステーキやパイなど
特定の国との関わりを連想させないものに限られている。




【レビュー】

開始早々始まるドッグファイトは圧巻だった。

視点がドンドン回る戦闘機同士のあの迫力のある空中戦は
今まで味わったことない映像だった。


個人的に1番心に残ったシーンは
{netabare} 食事の帰りに草薙が函南を殺そうとするも
2人で同じ銃を強く握り締めながらキスをするシーンは
ロマンチックに感じた。{/netabare}

その後{netabare}何事も無かったかの様にお互いの気持ちを
確かめ合いもせずいつも通り過ごすところや
SFでありながら、広大で自然が豊かな世界観、
大人になれず死ぬことも出来ず子供のまま生き続け
経験で戦闘技術が上がったしまったせいか
戦闘で死ぬこともなく、2人の子供だけを残し
愛する人に殺してもらうしかないという設定も
主人公や登場人物が死んだにも関わらず
みんな何事も無かった様に、
煙草の煙と共に思い出すら消えてしまったかの様に
平然と暮らすクールでスマートなこの世界観に惚れてしまった。 {/netabare}

投稿 : 2016/04/17
閲覧 : 264
サンキュー:

5

ittun さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

土岐野って

あっちこっちで隠し子こさえてる気がする

あと、函南の声、ずっと山ピーだと思ってた

投稿 : 2016/01/21
閲覧 : 312
サンキュー:

0

ガムンダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

キャラの「演技」に引き込まれる

2時間くらいの映画です。
まず飛行機ものです。
それからSF?

キャラが良いと言うか、仕草や表情がすごい。
アニメであることを忘れそうなくらい良い演技をするんです。
ちょっと切ない話も相まってその演技に見入ってしまいます。

投稿 : 2015/12/20
閲覧 : 317
サンキュー:

6

全身タイツ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

空中戦は良かった

冒頭の空中戦に釣られました。

明るい話じゃないしすっきりした終わりかたでもないので好き嫌いが分かれると思います。
自分は嫌いじゃないですが。

投稿 : 2015/11/06
閲覧 : 265
サンキュー:

2

ネタバレ

くまきっちん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

1クールで見たいアニメです

短く凝縮するのではなくもう少し長い期間かけてみたいアニメですね

飛行機関係というよりは人間模様を描いているほうが強いです

戦争とは?というよりは兵士たちの内面を描写しています

終わりが分かる作品ではなく、伏線を立てた状態で視聴者に考えさせる終わり(秒速5センチメートルなどのような感じ)のためダラーっと見るには勧められない

投稿 : 2015/09/30
閲覧 : 285
サンキュー:

0

ネタバレ

takekaiju さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

開始5分で面白いとわかる

まずオープニングのドッグファイトが圧巻だ!
立体感ある雲の描写、その間を飛び交う戦闘機の悠々とした姿、砕ける外装、飛び散る血潮……スケールの大きさを感じさせてくれ、鑑賞者を惹きつけてやまない始まり方をする。
そこから、雲を裂きながら帰還する戦闘機の視点とともにクレジットが流れ、最後に監督・押井守の文字を見ればこの作品の面白さは決定されたようなもの。

物語の舞台は、19世紀の欧州をモデルにしていそうだが、現代風の街並みがあったり主要人物は日本語を話す割に英語やポーランド語が飛び交ったりと乱雑な世界観をしている。主人公カンナミの視点を中心に、所属するPMCでの日々の暮らしと戦闘機を用いた空中戦が物語の主軸となっている。

戦争と空戦をテーマにしている作品としては珍しく、戦争の理由や戦況の優劣、政治背景や世界、社会状勢に関する描写がほとんどない。どちらかというと、戦争に従事する主人公たちパイロットの姿を淡々と描いた作品である。
では、単なる一人称小説かというとそうではなく、上司のクサナギが戦争の必要性を語ったり死なない体である自分たちを呪う登場人物たちの吐露があったりと、作者の、スタッフたちの思想が窺える。

エンディングも実にあっさりとした終わり方をしていて、
{netabare}
主人公のカンナミが誰にも倒せない敵方のエースパイロットにあっけなく撃墜されて終わってしまう。{/netabare}

いわゆるアニメ的、ラノベ的展開を期待していると肩透かしを食らう一方、芸術性という点においては高く評価できる作品だと思う。

投稿 : 2015/09/27
閲覧 : 357
サンキュー:

3

ダビデ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

だいぶ前に観ましたが

セリフの言い回し,トーンが私には単調に感じてしまい,視聴中に眠ってしまいました。
映像はとてもきれいでした。

投稿 : 2015/09/22
閲覧 : 349
サンキュー:

3

めがもん。 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

画は高クオリティ

面白いとは思いませんでしたが、なんとなく観てしまうアニメでした。

飛行機アニメと思ってみたら
想像以上に、人間関係もある。



私には、何をいいたいのかわからなかったので
わかった人は凄い・・

投稿 : 2015/07/04
閲覧 : 348
サンキュー:

0

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

、、、、( -_・)?

、、これって面白いの?

エアーコンバットは凄かったけど、それ以外は、、、、Orz

誰か、(゜Д゜≡゜Д゜)?が面白いのか、教えて頂きたい(>_<)

投稿 : 2015/06/07
閲覧 : 352

CountZero さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

僕はまだ子供で、ときどき、右手が人を殺す。

理系作家として有名な森博嗣先生のスカイクロラシリーズを、押井守監督が映像化した作品です。
原作のシリーズは私の大切な小説の一つです。
鈴木成一デザイン室による装丁もお気に入りなので、全部ハードカバーで手に入れて本棚に収まっています。
これまで何度となく読み返しては、詩的で徹底的に感情をそぎ落とした透明な色の文章と白昼夢のような世界観にうっとりとしていました。
私は映画化するなら絶対押井監督と思っていたので、制作が発表された時は本当に「キター!」っていう感じでした(笑)
が、重要なのは、やっぱりあの雰囲気をどれだけ再現できるのかといところです。

そんな私の観終わった感想は、「すごく良かった」です。

どこが良かったか?
まず、原作と同じように淡々とパイロットの待機と出撃を繰り返す日常が、上手に映画でもただ淡々と描かれていたところです。
「淡々と」を演出するために、BGMなしで、空調機の物音や基地で聞こえる機械音や作動音のみのシーンや、同じ視点から見たシーンが多用されているのがとても効果的でした。
私はすごくいいと思いましたが、そのように物語の起伏が意図的に抑えられたこの演出の仕方を、退屈と感じるかどうかで賛否も分かれるとは思います。
でも、そのおかげで本来あるべき感情が失われた「キルドレ」と呼ばれる主人公たちの思いや考えが表面に現れる時、ぐっとその感情が強調され、悲しみや、切なさや、やるせなさや、諦めが伝わってきます。

そして、意外にも良かったのが、草薙水素役の菊地凛子さん。
彼女は俳優としてすでに高い評価を得ている方なのですが、声優としてはどうなのか?と最初は思いましたが、今ではイメージにかなり近い、草薙水素になっています。
「あの棒読みのどこがいいの?」って思う方もいるでしょう。
確かに棒読みです(笑)
でも、いいんです!
それがキルドレなんです。
話す言葉に感情はないんです。
とりわけ、クサナギは他のキルドレが兵器として「繰り返し」どんどん死んでいくの目にしながら、エースパイロットとしてずっと長く生き残ってしまった、という流れがあるのでぶっきらぼうで棒読みな感じが逆に良かったです。
そしてキルドレは成長しない子供たちという設定なので、菊地さんの大人のようにも子供のようにも聞こえる独特な声がクサナギにぴったりだった、と私は思います。

原作好きな私としては、基本的にダウナーでオルタネイティブな小説の雰囲気が、映画でもきちん再現しようとされていたことに満足していますが、それに加えて原作とは少し異なる映画のラストも良かったと評価しています。
あの終わり方は、暗くて絶望的な状況に明るい一筋の希望を感じさせて、物語に救いをもたらしていたと思います。
諦めが希望に変わるシーンに感動しました。

もちろん飛行機の戦記ものなので、空中戦もよくできています。
確か押井監督はインタビューで「宮さん(宮崎駿監督)よりもいい空中戦を描く」って言ってたと思いますが、確かにその自信だけのことはあるかっこよくて迫力あるシーンだったと思います。
でもまあ個人的にはそれでも宮崎駿監督の空中戦の方が好きですけど(笑)

他にもいろいろいいところはあったんですが、この辺でやめておきます。
あとは観て感じてみましょう(笑)
原作を知らないと良く分からない設定なので、誰にでもおすすめな作品ではないですが、「繰り返される」生と死、その先にある絶望と希望なんて感じのシリアスな物語に興味のある方はどうぞ!

そうそうあとね、この作品はエンドロールの最後まで全部観て完結です。
お忘れなく!

投稿 : 2015/05/07
閲覧 : 801
サンキュー:

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スカイクロラ - The Sky Crawlersのストーリー・あらすじ

現代に似たもうひとつの世界。平和を実感するために“ショーとしての戦争”が行われる中、思春期のまま戦闘機のパイロットとなることを余儀なくされた通称“キルドレ”たちの運命を描く。(アニメ映画『スカイクロラ - The Sky Crawlers』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2008年8月2日
公式サイト
sky.crawlers.jp/tsushin/
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AD%...

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