シス子 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
あと"1Click"でガンプラ買うところだった・・・というわけでロボもの:第10弾
「宇宙世紀」のガンダムシリーズのなかでは
一番最後のエピソードにあたる作品です
とりあえず
宇宙世紀の括りで
手前のお話である「F91」まで視聴してからこの作品を観ました
観ていて一番に気になったのは
ガンダム作品でありながら
「ガンダム」という”名前”があまり出てこないこと
主人公の「ウッソ・エヴィン」君が搭乗する機体は
見るからに
まんま「ガンダム」なのですが
「ガンダム」って呼ばれてないのです
特に
機体を開発した
リガ・ミリティア(地球連邦軍)側での呼称はほとんど「ヴィクトリー」
(「Vガンダム」の”V”ってヴィクトリーの頭文字のことらしい)
たまに違う呼び名が出てきたと思ったら
「Vダッシュ」とか
「ヘキサ」とか
オプション強化型の呼び名だったり
「ガンダム」という名前がそもそも忘れ去られているのか?
しまいには
{netabare}「なんか敵が“ガンダム”って言ってたよ~」{/netabare}みたいな
台詞まででてきたり
逆に相手の「ザンスカール帝国」側にとっては
「ガンダム」は忌々しい過去の記憶のように忌み嫌って
最初こそ「ガンダム」と呼んでいたのに
徐々に
「白いヤツ」や「(ガンダム)もどき」「ヴィクトリータイプ」になってしまって
私が記憶している限りでは
「ガンダム」っていう単語自体
10回くらいしか出てこなかったかも(かなりテキトーですよ)
でも
よくよく考えたら
なんか不自然ですよね
この物語の時代は
宇宙世紀では0153年
アムロ君が活躍していた「一年戦争」(0079年)の
74年後です
私たちのいる世界での74年前って言ったら
今が西暦2014年としたら
西暦1941年
昭和15年
太平洋戦争開戦の1年前です
太平洋戦争で活躍した有名な戦闘機といえば
そう
たいていの方は
「ゼロ戦」が思い浮かべられるはずです
戦艦だと「大和」あたりでしょうか
あの全人類の約半数を死に至らしめた
「一年戦争」や
後の「グリプス戦役」から「ネオ・ジオン抗争」
での「ガンダム」の活躍を考えれば
人々の記憶の中に
特に
地球連邦の人達には
「ガンダム」という名前は
記憶の中に強く刻まれているはず
なのに
「ガンダム」が名前もろとも
忘れさられてしまっている感じなのです
まあ
兵器モノアニメって
こんなものなのかな
と
つまらない疑問で
長々と書いてしまいました
さて
物語についてですが
この作品
視聴後に他のレビュアー様のレビューを
いろいろ
読ませていただいたのですが
一番多かったのは
ガンダムシリーズの中では
一番の
「鬱展開」であること・・・
同感です
激しく同意です^^
よかった
私もようやく人並みの感性が備わったのかな~
な~んて
感じるに至り改めて安堵しています^^
とにかく人がたくさん死にます
しかも
とても惨たらしい最期^^!(ちょっと言い方が変?)
でも
グロいとか
大量の流血シーンが盛りだくさん
といった
視覚的なものより
人の死に対するシチュエーションが
「鬱」な気分に拍車をかけている感じです
ギロチンによる斬首刑や
宇宙漂流刑といった
残酷な処刑方法
あるいは
家族や
恋人同士
尊敬する人や
憧れの人なんかが
目の前で悲惨な死を遂げたり
ビームサーベルで生身の人間が焼かれたり
首がヘルメットごと飛んでいったり
モビルスーツから放り出されて頭を強打したりで
なんだか
とことん
死の悲惨さを追及しているのでは・・・
と思ってしまうくらい
そして
見てられなかったのは
そんな死に至る状況が
ウッソ君(13歳)をはじめとする
子供たちの目の前で起きていること
なかでも
ウッソ君のお母さんのシーンは
とても直視できる状況ではありません
ぶっちゃけて言うと
{netabare}お母さんの首がヘルメットごと飛んでいっちゃったんですが・・・{/netabare}
{netabare}それを
ウッソ君が拾ってきて
血が滴り落ちる中身が入ったままのヘルメットを
誰かに渡すシーン
ウッソ君泣いてます{/netabare}
下手なグロアニメより
よほど酷いものです
でも
そうは言いながらも
悲惨なお話ばかりというわけでもなく
子供たちのほのぼのとしたエピソードや
初心な恋愛なんかのお話があったり
戦闘シーンも・・・まずまず・・・かな?(後述)
ついでに
{netabare}ストーカーまがいや
セクハラじみたシーンもあったりと^^{/netabare}
ストーリーの全体的な構成としては
そこそこバランスよくできていると感じました
さらに
もっと酷かった(?)のはメカ設定
ツッコミどころ・・・
と言うより
唖然とするメカキャラがてんこ盛り
ヘリコプターがモビルスーツに変形したり
(ビームシールド(盾)がローターになってる)
蜘蛛みたいなモビルスーツや(関節毎にパーツが分かれる)
竜みたいなもの(同上)
大きいタイヤに乗っかって動き回るもの
(タイヤが奪われたら奪った側もそのタイヤを再利用可能というスグレもの)
バイクみたいな巨大な戦艦が出てきて
{netabare}「地球クリーン作戦」なる大義を掲げ
その太いタイヤで地面を均して回ったり
(「これ倒れたら起こすの大変だろうな~」って余計な心配をしそう){/netabare}
新しいメカキャラが搭乗するたびに
{netabare}「んんん!」「おぉぉぉ!!」「なんじゃこりゃぁ!!」「ふざけんな~!!」
「ガシャーン!!」(リモコンをぶつける音)と
悲鳴をあげて暴れてしまうほど{/netabare}
でも
一番酷かったのは(酷いものばっかり^^!)
最初に出てきた
「ガンダム」(ヴィクトリー)ですね(怒
とにかく
いろいろな形に変形するわ
各部が引っ付いたり離れたりするわ
変形途中の形態でもなりふり構わずに
ビームを撃ったり
ビームサーベルで切り付けたりと
超反則技まで出るわ
「特攻をかける!」とか勇ましいこと言いながら
ちゃっかり
足のパーツだけ切り離して敵にぶつけるわで
なにやってるのか
さっぱりついていけない
なにより
気に入らなかったのは(生意気なこと書いてスイマセン)
その”おもちゃ”のようなデザイン
「そうか~ここから”AGE”に至るまでの悪夢が始まるのか~」って
いらん感心までしてしまうほど(AGEファンの方ごめんなさい)
ちなみに
その見事な変形とドッキングのシーンに魅了(?)されてしまって
「これガンプラってどんなつくりになってるんだろ?」って興味が湧き
ググって調べてみました
ブツは「バンダイ」の
「MG 1/100 LM312V04 Vガンダム Ver.Ka(限定クリアパーツ付き)」(まったく意味が分からん)
ある方のブログに組立て方の解説が詳しく書かれていたので拝見させていただきました
「すごい」の一言ですね
最近のガンプラは凝ってます
昔のガンプラ知らないので偉そうなこといえませんが
ちゃんと変形するし
ドッキングするし
ビームシールドやビームサーベルは透明の部品使って
それっぽくなってるし(これをクリアパーツっていうの?)
前述した
途中変形の形態や
腕部(トップ・リムというらしい)と頭部パーツがくっついた形態(トップ・ファイターというらしい)
脚部(ボトム・リム)と頭部パーツがくっついた形態(省略)なんかもできる・・・
って
書いてる私がよく分かっていません
細部まで忠実に再現されていて
まるで本物のようです(アニメだから本物もなにもないのですが)
正直
私も作ってみたくなりました~
Am○zo○で¥3,700・・・(ToT
総括して
「鬱」とか
メカキャラの酷評ばかり書いてしまいましたが
全体の仕上がりはとてもよくできていると感じました
ストーリーの構成も分かりやすくて
最初に書いたとおり
「宇宙世紀」最後のエピソードだけあって
時代の流れというか
世界観や設定の進化(一部で後退)が随所に見られる作品でした