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「パプリカ(アニメ映画)」

総合得点
72.1
感想・評価
836
棚に入れた
3966
ランキング
1207
★★★★☆ 4.0 (836)
物語
3.8
作画
4.3
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
3.8

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パプリカの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

クワル さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

魅力がわからなかった

作画以外に良さがわかりませんでした。

投稿 : 2024/10/18
閲覧 : 29
サンキュー:

1

ネタバレ

Lilac さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

圧巻

誇大妄想の夢、日本文化を絡めた狂気のパレードの表現が芸術的。不気味さを見て、背徳感を感じた。夢をこれ程までに上手くそして独特な色彩と作画で現実と非現実を共存させて表現出来ているのが圧巻だった。
ただし物語の設定が曖昧で、ストーリーの一貫性や整合性は乏しいと感じた。

投稿 : 2023/05/25
閲覧 : 106
サンキュー:

7

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

オセアニアじゃあ常識なんだよ!

 全90分。

 見終わって・・・うーん、難しいです。自分にとってはあまり好みではなかったですね。

 作画とか、「夢」をテーマにした世界観はすばらしいと思います。それに平沢進さんの曲も良いです♪主題歌も繰り返し聞くくらいには好きです。
 ただストーリーがすばらしいだとかキャラに魅力があるだとか、そういったものは感じられず、事件を解決して終わった後、自分の中になにか残るものはなく、淡々と終わった感じでしたね。ただエンドロールを見て、声優に原作者の筒井康隆さんと監督の今敏さんがいたのは笑ったw

 短いですが、これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/05/19
閲覧 : 276
サンキュー:

13

ネタバレ

fuzzy さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

今敏さんと筒井さんによる華麗なる悪夢への誘い

地上波でやってたので久々視聴
声優陣が見事にあっている
聞き慣れた方々ですが
ストーリーの展開の速さがそれを忘れて没頭させる

街での悪夢のパレードは迫力あるので
あまり繰り返さない方がよかったかな
ちょいリアルめな作画なので
筒井さんの小難しいこと言ってへらへらわらってるいっちゃってる人達がきもい笑

ほんと暗くはないけど悪夢を映像化したようなですごいなぁ。
90分なのにパプリカの二面性が気になる
はてこれはなにか次にあるのかと気になる

今敏さんはすばらしいなぁ
地上波では短かったけど平沢進さんの音楽も素晴らしく、昔観て平沢さんのベスト買いました。映画館で観て最後平沢さんのエンディングだと鳥肌だろうなぁ。。

映画にまつわるシーンやうんちくが出てたから映画好きなんですね
なんかトグサもいるから攻殻機動隊の映画オタの回を思い出しました

今さん46歳でご逝去
ご存命でしたらこの後どんな映画を作られたのかな

古谷徹さんは私の中ではまだアムロ
アムロの声で太った天才開発者
でも子供のまんまの心ってとこがアムロでよかったのかなとも。

好き嫌いあると思いますが
アニメ映画として
いや日本映画として
いいというかくせのある珍味作品だと思います

※昔原作も読んだけど記憶なし笑

投稿 : 2022/02/01
閲覧 : 221
サンキュー:

4

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

ドッキリ秘宝館。

【概要】

アニメーション制作:マッドハウス
2006年11月25日に公開された劇場アニメ。

原作は、筒井康隆による小説。
監督は今敏。

【あらすじ】

精神医療総合研究所に勤める千葉敦子は、
頭に装着することで他人と夢を共有できるデバイス「DCミニ」を使って、
「夢探偵パプリカ」という少女の姿で神経症などの患者の夢の世界に入り込んでの精神治療を、
非公式に行っていた。

ある日、敦子は3機のDCミニが盗まれてしまったことを、
DCミニの開発者であり超肥満体の同僚・時田浩作から告げられた。

DCミニを悪用して他人の夢の世界に干渉することで、
壊れた言動をする人間が現れる事案が発生。

理事長の乾精次郎からDCミニの使用中止を命じられ、敦子ら開発チームは犯人探しをすることに。
精神に異常をきたして大怪我を負って入院する者が増えるなか、
敦子ら研究者たちははパプリカの患者の一人である粉川警部の協力を得るのだった。

【感想】

原作者の筒井康隆氏は、有名なSFジュブナイル小説「時をかける少女」の作者でもありますが、
幅広いジャンルを扱う中でも社会の風刺や人間の醜さやブラックユーモアを扱った作品が数多く、
今敏氏は「妄想代理人」などを見るに筒井氏から作風の影響を多大に受けたと思われます。
その筒井康隆氏が今敏監督を直々に指名しての「パプリカ」の映像化。
監督は原作者と相思相愛と言っても良い関係ですね。

今敏氏の作品は、師匠の大友克洋の画風・筒井康隆からの作家性の影響・押井守の演出的な要素。
これらのキメラであり、どれもアクが強すぎて組み合わせることで万人受けしない…。
それがいいっていう人もいるけどキャッチーじゃないですよね。

その今敏氏は、自分がわかりやすく売れる作風では無いのを自覚してるだろうに、
意外なことに売れたいということを生前に長々とブログで語っていたのですが、
人間の醜さ弱さ加減を執拗に描く一方で、「東京ゴッドファーザーズ」のホームレスのギンの娘など、
真っ当に生きている善人キャラの扱いが淡白であることから影が薄くて顔と台詞が記憶に残りにくい。
人の善性や優しみ成分の描写への執着心に欠けるがためにそれらが印象に残りにくい作風は、
映像で人間の嫌われる部分ばかりが悪目立ちしていて、汚くて嫌な人間が愛されないのと同様に、
一定のファン層がついてこれても今敏氏が望んだ商業的成功が得られなかったのは当然ですね。

これを敢えて優しい言葉で言い換えれば、賛否両論と言えば波風立たないのでしょうけどね。

エグい描写を好むということは、キワモノで注目されたい自己顕示欲の現れで毒ポエム。

今まで自分が今敏氏の数々の作品を観た限りでは話作りに、

・スノビズム = 「知識・教養をひけらかす見栄張りの気取り屋」
・シャーデンフロイデ = 「他人の不幸を面白いと感じ、愉快に思う気持ち」に通じる後味の悪さ。
・ルサンチマン = 「自分より強いものを妬み、憎む気持ち」人間が落ちぶれたり酷い目に遭う。

の傾向が強く、これらを娯楽として飲み込めるかが今敏作品ファンになる踏み絵ではないでしょうか?

「言い訳探しに躍起になっているやつをぶん殴って笑おう」
「一所懸命働くのはイヤだが、立場と評価は欲しい」

と、妄想代理人に見られる私憤に起因した企画意図による薄暗く激しいキャライジメ展開や、
氏の作品全般に見られる皮肉とか、えげつなさなどを楽しみにアニメを見られる人が、
このアクの強さを個性とネタとして楽しむ!これはナンバーワンでなくオンリーワンなのであって、
比較して他の会社やクリエイターのアニメ作品にケチをつけて模倣を推奨するものではないですね。

このパプリカにしても、他者の評価によって称賛されるのは、カエルのパレードや不気味な日本人形、
人間が皮を剥がされて脱皮して別の姿が引きずり出されるシーンなどの、
インパクト満載な悪夢の世界の映像の数々と、

『カエルたちの笛や太鼓に合わせて回収中の不燃ゴミが吹き出してくる様は圧巻で、
 まるでコンピューター・グラフィックスなんだ、それが!
 総天然色の青春グラフィティや一億総プチブルを私が許さないことくらい、
 オセアニアじゃあ常識なんだよ!』

などなど壊れた人間の奇天烈な台詞回しのびっくり大会。

狂人などのイロモノを晒すことで衆目の関心を引く芸風。
毒々しいキ●ガイ加減が個性として輝く作品であって、その下にある人間模様の物語は、
インパクトを与えようとしてる割に人格表現がびっくりするほど薄いです。

天才に嫉妬し目的のためにホモに身体を売った小山内くんの惨めな気持ちなんて知ったことか!
でありますし、意味ありげなことを無表情で呟く黒幕の台詞も頭に入ってこないです。
粉川刑事の過去のトラウマ払拭の話にこそ尺が割かれていてる反面、
ヒロインである敦子の恋愛話は盛り上げるための段取りも特に無く、『え?』でしかないですね。
(アニメの堅物な敦子とは逆に原作では多情であり時田への恋心について多めに描いてたらしい)

単純に私の感覚が鈍くて映像から情報やキャラの感情を汲み取れないのかと思えば、
体重200キロありそうな時田なんか演じる古谷徹がキャラを掴めなくてアムロのままでいいですか?
とスタッフに言い出す始末であり、役者ですら演じる役の人間性を理解できないのですから、
キャラ立てやドラマの組み立てがおざなりなのでしょう。

アニメづくりのスタンスの違いを敢えて例に出しますが、
2020年に公開されて多くの観客の胸を打った某人気アニメ映画では、

『これは個人的な意見ですが、今の深夜帯に放送されるアニメは、
 どれだけ話題性があって瞬間最大風速を起こせるかを競いあっているような気がしていて。
 それが嫌とか否定したいということでは、全くないのですが、
 それとは違った方向性の作品が一つくらいあってもいいのではないかと思います。

 (中略)

 逆のベクトルで突き抜けることで、既存のアニメとは違った作品になれるのではないかと。
 普遍的な人の感情やひたむきさを描いた方が長く愛される作品になると思いました。』

と公式ファンブックで述べ、

『音響監督が『芝居として上手いものではなくて感情が乗っている方、
 気持ちが乗っている方を多少絵と合わなかろうが使う』
 とおっしゃってくださっているので、僕も絵を作る立場として、
 芝居がズレているのなら絵のほうを直そうと思っていました。』

と舞台挨拶で語った某監督。打ち合わせの積み重ねでキャラの心に向き合い、
その芝居と映像の徹底したこだわりで成熟した描写の完成度と比較すると、
このパプリカの表現は自分の設計した変わり種の映像で視聴者に驚きを与えたい顕示欲ばかりで、

人間が何を思い行動したかへの関心の薄さを世相批判や皮肉と知識で塗装して、
それらで人間を語ってるつもりの頭でっかちであって、
キャラというか人間そのものの表現への誠実さが非常に欠落しているように見えました。

作り手がこんなだから、見てる自分もキャラに愛着が微塵も湧いてこない。
愛着の持てない面々がピンチだろうがドキドキしないし、作中で死んでもちっとも悲しくならない。
なんせ映像の中の人物への共感性が皆無すぎて無の感情しか残らなかったですね。

「人の名前においても、見なれない珍しい漢字を付けるのがはやっているが、
 まったくつまらないことだ。 どんなことも、珍しさを求め、一般的ではないものを好むのは、
 薄っぺらな教養しかない人が必ずやることだ」

(徒然草 第百十六段)

吉田兼好の当時のキラキラネームに対する苦言ですが、この監督の作風はそれに通じています。
それは、普遍的なものに目を背けて珍奇やウケ狙いのエグい映像表現に走りすぎた、
自己顕示欲の成れの果て。

というか過激なエログロって視聴者にぶつけるにはそれそのものが強すぎて、
やりたいのならそれを主体にしないとテーマそのものを飲み込むノイズになるんですよね。

「パプリカ」も見ての通り話題になるのは物語や芝居ではなくて、
悪夢の映像のアクの強さのみが語りぐさになるばかりであり、
その自己主張の強さに記憶が上書きされることで、
キャラがこんな人間でこうだったという話の存在感が押し潰されてしまいましたね。

ということで、二度観てみたものの作品への理解が及ばなかった自分にとっては、
「パプリカ」は、ビックリ映像アニメ劇場の以上でも以下でもないというのが正直なところです。

細かい事は抜きにして、『うわー!このシーン凄い!』で楽しめば良いのではないでしょうか?
初見ネタバレなしで刺激を得たい人には一定の満足感を得られる内容なのでしょうしね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2021/04/16
閲覧 : 307
サンキュー:

30

ネタバレ

7でもない さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

無から有を生み出しているただの最高傑作

これも15年くらいに作られた古い作品だけど
非常にクリエイティブな仕事をしている
無から有を生み出している
今まで見た事もないような映像を最初から最後までポンポン生んでいる
今後日本のアニメがどの方向に進むべきか示す指標的作品
 
関係無いが
パプリカでは過ぎ去りし過去の憧れだったもの、
気持ち悪くて独りよがりでデブなオタク(なぜか
悪意と救済をこめられ描かれてる)、
恋人同士になりきる前の恋愛感情、
現実を侵食する夢というテーマなのに対し
翻案作品のInceptionでは、glockやMP5k、HK、M4、カンフー、
本当に夢から覚めているのか、家族愛、別れた妻との妄執・
決別などがテーマだと思う

あと途中でおかしくなる博士はやはりマッドハウスの丸山さん
(例のsirobakoの社長)が元ネタなんじゃないかなーって思う

投稿 : 2021/04/03
閲覧 : 175
サンキュー:

6

ネタバレ

ねっち さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

最高峰の芸術

今まで今敏監督作品を見たことがなく、今更になって視聴しました。常々噂は聞いていましたが、なるほどわからん。
ですが少なくともつまらないの一言で切り捨てられるような作品ではないなと思いました。今この世界は夢か現実か、とても混乱する作品でした。まるで本当に夢を見ているかのような、こんな感じの夢あるよなと謎に共感してしまいました笑ストーリーもさることながら作画、演出、音楽、ここまで尖りに尖った作品は今まで出会ったことがなかったかもしれません。あと、パプリカを視聴している1時間半が3時間くらいに感じたのは僕だけでしょうか?時間が経つのがすごくゆっくりに感じました。

65/100点

投稿 : 2020/11/12
閲覧 : 257
サンキュー:

7

ネタバレ

まつまつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

独特の世界観、奇才が手掛けた作品という感じ

ロンブー淳のYou Tubeチャンネルで紹介されていて気になったので視聴。

今監督の独特な世界観に音楽界の奇才平沢進が映画音楽担当となると更に興味がそそられた。

夢と現実のカットが次々と入れ替わり最後は融合して行く。常に流れるように作品が動いているにも関わらず、人形や街並みの色使い等細部にまで拘っている事が伝わってくる。
作風としてはAKIRAの影響を受けているような感じがした。
監督の今敏はまだ40代半ばで既に亡くなっている方だと知って、まだ生きていれば面白い作品を作っていただろうと思うと残念でならない。

ヒロインのパプリカはとても魅力的な女性であるが、林原めぐみさんの演技がより引き立たせてくれたと感じる。
タイトルはパプリカだが実際の主役は刑事の粉川なのかもしれない。

投稿 : 2020/06/11
閲覧 : 293
サンキュー:

7

ネタバレ

haruto さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2回目2020.5.2

2回目2020.5.2

投稿 : 2020/05/08
閲覧 : 263
サンキュー:

0

ネタバレ

USB_DAC さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

パプリカはいつだって味を調え引き立てる

物語:
キャッチコピーは「私の夢が、犯されていく」。原作は筒井康隆氏で
今敏監督の遺作となった長編サイコスリラー作品です。R指定ながら、
第25回ポルト国際映画祭受賞を始め、数多くの受賞実績があります。

どれが現実でどれが夢・虚構なのかと迷ってしまうほどのカオスで狂
気じみた世界。現実と虚構は同等であり、虚構での体験は現実に大き
な影響を及ぼすという強いテーマ性を感じる作品です。

作画:
非常に細かいところまで描かれた小道具や背景。そして時折見せる見
事な立体感と遠近感。これはアートだと評するコアなファンがいるの
も納得する作画です。ゴミゴミしたパレードの色使いや動きは一切の
破綻を見せない。そしてパプリカの皮を剥ぐ描写はとても衝撃的で強
烈に脳裏に焼き付いています。

声優:
総じて不満は無く納得のキャスティングだと思います。中でも千葉敦
子兼パプリカを演じた林原めぐみさん。対極の演技は実に見事でした。
それにしても時田浩作を演じた古谷徹さん。肥満体の声に悩みアムロ
の声を自ら嘆願したとは意外でした。それと粉川刑事の夢に出て来る
バーテンの二人。まさかまさかの人物です。

音楽:
1997年、『ベルセルク-forces-』にて一世を風靡し、その後も容姿は
多少変わるも恐ろしく独立独歩な曲を輩出し続ける鬼才平沢進。数音
奏でただけで頭の中をその色に染める『白虎野』。難解と評されるこ
の作品のイメージを更に不思議感でいっぱいにします。

キャラ:
何と言っても千葉敦子とパプリカ。この二人の圧倒的な存在感が今作
品の魅力を支えているのは間違いありません。


[簡単なあらすじ]

精神医療総合研究所に勤める千葉敦子。親友である時田浩作が開発を
した他人の夢を共有可能な『DCミニ』というデバイスを使い、患者
の治療を行うサイコ・セラピスト。夢の世界では別人格のパプリカを
名乗り、精神を患う者の夢に入り込み治療を行っている。

その後、研究所からデバイスが盗まれたこと切っ掛けに、現実世界で
次々と奇妙(精神崩壊)な事象が発生する。千葉敦子ことパプリカは
島所長の友人である粉川警部の強力を得て、現実と虚構が入り乱れる
混沌の世界で、デバイスを盗んだ犯人を追いかける。


[感想]

記憶と経験による欲望が引き起こす『個人的無意識』。創造と普遍的
イメージを源泉とする『集合的無意識』。J・フロイトとC・G・ユ
ングという二人の心理学者によって提唱された異なる夢の理論を独自
に解釈したD・フォンタナ。これは『夢の世界』という彼の著書を引
用し繰り広げられる様々な夢の形。

そして技術が進み、簡単に他人の夢の中に入り込み、本当にそれを共
有することが出来る様な世界になったら。

一緒に鳥の様に自由に空を飛び、人魚の様に自在に海を泳ぐ。映画の
主役になって活躍したり、愛する人となら夢の中で恋を続ける事さえ
出来る。もし悪意によってこの作品の様に夢を乗っ取られ支配されて
しまったら。その虚構から逃げずに真に向き合い戦うことで、それは
簡単に抜け出すことが出来るはず。そう言われている様な気がします。

そしてトラウマを消す弛まぬ努力。現実と虚構が曖昧な今の世の中に
於いて、それはとても大切な事なのかも知れません。

夢を意図的にコントロール出来、五感も起きて活動しているときと変
わらないると言われる『明晰夢』。それは睡眠中の前頭葉の半覚醒状
態によって引き起こされ、今や数々の研究(電気的な脳の実験)によ
り、その方法もある程度確立されつつあると言います。

いつの日かその夢で晴れ渡る大空を果てしなく飛んでみたいものです。




以上、長文拝読頂きありがとうございました。


2019.11.25 初回投稿
2019.11.25 誤字修正
2019.11.26 誤字再修正 

投稿 : 2019/11/26
閲覧 : 341
サンキュー:

16

ネタバレ

Mi-24 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

見果てぬ夢。心に抱えたわだかまりに苦しめられる。

若くキュートな女性が、画面上を所せましと跳ねまわる。
夢と現実の境界があいまいな世界観と相まって、非常に魅力的だ。

研究員の面々も、個性の塊で見ていて楽しい。


中年刑事の心に刺さった消えないトゲ。
必死になって追い求めていた昔見た夢。何度も何度も繰り返し再生されて、夢は何時も同じ所で止まる。
そんな彼にかけられた言葉は、とても印象に残りました。


見応えのある、いいアニメ映画でした。

投稿 : 2019/05/08
閲覧 : 309
サンキュー:

5

ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

難解なので何回も見る

アニメ映画のみ。原作は読んでない。

某動画サイトで主題歌PV(白虎野の娘;平沢進)をみてしまい、気になって気になって仕方がなく円盤購入。

音楽と映像にテレビ画面ですら圧倒される。これを体感するだけでも価値があると思う。映画館で見たかったな。
筒井康孝の思い描いた世界観(筒井の頭の中の世界とどれくらい近いのだろうか?)にこっちの頭を引っ掻き回される。そして、難解きわまる物語。これまでに10回は通してみているんだが、いまだによく掴めないところがのこる。

最大の疑問は、主人公の(ある側面に対してつけられた)名前、兼、作品のタイトルとなった「パプリカ」はどこから出てきたのかという点。

彩り?
スパイス?
それとも、めぐりめぐって中身が空っぽ?

投稿 : 2018/10/11
閲覧 : 346
サンキュー:

10

ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

私はUFOに攫われる夢をよく見ますよ

キャッチコピーは「私の夢が、犯されている―/夢が犯されていく―」

このキャッチコピーにとらわれる必要はないのだけれど、
何かの枠に嵌って書いたほうが楽なので、
この文の中で考えてみます。

あらすじ、簡単な世界観の説明です。
作品世界では夢の中に入り込む新技術が開発されました。

それを利用して、パプリカ/千葉敦子は、「サイコセラピスト」として、
心療、つまり心の病気のような物を治す事を行っていました。

ですが、夢に入り込む装置「DCミニ」が研究所から盗まれ、
無関係な人達が夢により精神が壊れ、現実で事故が起きてしまいます。
パプリカ/千葉敦子はDCミニを盗んだ犯人を目的を探りつつ捜していくことになります。
(あらすじ終わり)

さて、キャッチコピーについて考えてみましょう。


まず夢が犯される、というのはどういう状況でしょうか?
これは、作品内でDCミニを利用して行われる、自分の夢への他者の干渉、盗み見、夢の改変などです。

では、作品内での「夢」とはどういう位置づけでしょうか?
まず「犯される」のは、睡眠中に起きる「夢」です。
夢の内容については、
刑事・粉川利美であれば「過去のトラウマ」「もう一人の自分」「学生時代の思い出」等の過去。
氷室啓であれば、そこに感情的な物が失われた、過去に氷室がみた風景、もしくは氷室の夢世界。

主人公であるパプリカ/千葉敦子は人の夢に入り人の心を元に戻したり、
事件の謎を追ったりしています。その為、他人の夢に入ったとしても
パプリカ/千葉敦子は、睡眠中の夢を犯されていません。

つまり、ここで言う「私」というのは、作品中で夢をおかされた不特定多数またはオッサン達なのです…
と、いうのはちょっと気色悪い。

不特定多数が夢を犯されています、これは問題ですね早く静めなければ…では、
主人公に話の軸がなくて、面白くない。
この作品を、千葉敦子と夢の関係から見たときに、夢の世界に入り彼女が何を感じたかを見たいですね。

では、「私」というのが、主人公、千葉敦子という前提で、コノキャッチコピーを考えてみましょう。

まず、千葉敦子とパプリカの関係について整理します。
現実世界で千葉敦子と呼ばれる女性研究員は、夢の中に入るとパプリカ、という女性に変身します。
変身と言っても、敦子の意識はなく、パプリカという、独自の意識が夢の中での行動を支配します。(途中から敦子とパプリカが会話しているようなシーンがあり、二重人格の人をみているような気分です)
現実世界での敦子は、酷く冷めたような、真面目な仕事人間のように描写されます。
一方でパプリカは、人を魅了するような悪戯っぽさや明るさを持っています。

対照的に見える二人ですが、敦子はパプリカを仕事の一環として割り切って接していますね。

敦子はパプリカの性格に嫉妬しているのかもしれないし、憧れているのかも
しれない。
もしかしたら氷室や小山内が時田に抱く嫉妬心のようなものを描き、それが敦子とパプリカの関係にも言えると暗に示しているということかも知れません。


では私(敦子)の「夢」とは。
「最近私の夢を見ていない…」という敦子のセリフがありましたが、
夢を見ていないというのは、どういう状態なのでしょうか?

そこで、この作品の各所にちりばめられている、登場人物の夢から、どのようなことがいえるでしょうか?
先ほど述べたオッサン達の夢の内容(もしくは島所長に植え付けられた夢で感じた感情)では、「過去」、「トラウマ」「心残り」「理想」「自由」「征服感」

敦子は最終的に夢を見ることになります。その時の要素が、
「過去」「心残り」「理想」といった様々な要素がつまったシーンでした。


時田に対する敦子の恋愛感情はシーン後半の小山内と敦子の会話シーンや敦子の時田に対する態度を見ていれば何となくわかる。
さて、その時に、敦子の夢が犯されている状態と考えたとき、どのような解釈がいいでしょうか?

粉川の最終的な夢の解決は、心残りの解決、トラウマからの脱却でした。パプリカや様々な人物が入り乱れ、粉川自身が変わって事による解決でした。
つまり、夢の中で再現する過去とその夢の続きに対して、他人の干渉により自己が変化し、解決することが「夢が犯されていく」と考えましょう。
他者の干渉により自己が変化するというのは、自分の性格やアイデンティティを他者に踏み込まれ、変化させねばならないので「犯されていく」という過激な表現でもあながち間違っていないでしょう。

とすると、「私(敦子)の夢が犯されている」状態とは。
時田がエレベーター挟まっているシーンの後に、敦子は時田の背中に体を預けた。
それは、他人の干渉を受けたことにより敦子自身が変化し、時田の背中をかりれる状態になりました。
(他者に心を許す、敦子がパプリカに指摘された上から目線の態度が直る)
今までの敦子なら、時田と一緒に転んでも体を預けれるような夢は見れなかったでしょう。
他人の干渉により、自分のパーソナルスペースやアイデンティティを犯され、変化することで、あの夢をみれた、という結末、と考えるならば、
「私の夢が犯されている」というキャッチコピーは中々ポジティブな意味になるかもしれませんね。

と、ここまで書いてきましたが、
このキャッチコピーを考えた人がどんな思いでこの文を書いたのか、わかりませんしね。
夢の中に他人が入るのが怖いと思ったからかもしれないし、
宣伝文句的な意味で、ある種嘘を入れたのかも知れないですしね。

さてまとめですが、
現代社会で働く女性を主人公とし、
そういった女性の中にある少女性、もしくは変身願望の結果がパプリカという存在で、
その願望が具現化して時田との結婚に至ったわけです。
ですがその道程は決して甘いものではなく、
自分を変えること、他者に自分のアイデンティティを犯されて、そして変化していくという、リアリティのある段階を踏ませた、
メッセージ性としては私好みの内容の作品でした。

投稿 : 2018/04/28
閲覧 : 428
サンキュー:

36

ネタバレ

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

夢を題材とした長編アニメ映画

このアニメの名前を最初目にしたとき、
野菜のパプリカを思い出してしまった。
ピーマンの一種だ。当然のことだがタイトルの由来は
野菜のパプリカではない。我ながら恥ずかしい。

おふざけはこの位にして、このアニメは
インセプションと呼ばれる映画のもとになった
といっても過言ではないアニメ映画である。
終盤の展開に関しては変わった印象を受けた。
下記に示す。(ネタバレに設定)

おおまかなあらすじとしてはこんな感じ。
dcミニの研究者である敦子(パプリカ)は、秘密裏に
dcミニを用いたサイコセラピストとしても活動している。
dcミニが研究所から盗まれたことにより、何者かが他人の夢に
侵略し、精神崩壊を起こさせる事件が発生してしまった。
原因究明のため、敦子(パプリカ)は仲間たちと共に
調査に乗り出すというもの。

個人的には敦子とパプリカの意識が分裂し、
二人が衝突するシーンが印象的だった。
主人公の葛藤をよく表していると思う。

中盤辺りから夢と現実の境界線が分からなくなってくる。
このアニメの魅力でもあるのだが。
個人的にはパーフェクトブルーよりはわかりやすいと思う。

セリフもインパクトに残るものが多い。
攻撃を受けた所長のセリフは名言だと思う。
真似したくなるのも無理はないと感じた。

作画も相当レベルが高い。誠に感服した。
音楽も特徴的。opからedまで全てが病みつきになる。

インセプションはこのアニメを参考にしていると
言われているのもうなずける。
夢と現実をうまく使い分けているシーンや
建物等がゆがむシーン等は
紛れもなくパプリカ由来のものだ。

{netabare}
ただ、後半における夢と現実が入り混じる
展開という部分ではビデオドロームを思い出した。
ビデオドロームの場合は現実と幻想によるものだが。
ただし、ビデオドロームはホラー映画の中でも特異な部類に入る
醜悪なシーン満載のカルト映画だ。
私がホラー洋画にはまったきっかけの一つでもある。
クローネンバーグ監督の作品はこういった
強烈な作品が多く、人を選ぶためホラーに耐性がない人には
到底お勧めできない。
{/netabare}

今敏監督作品の中では比較的
話がわかりやすいのではないかと感じた。
勘の鋭い人は真犯人はだれなのか
見ただけでわかるのではなかろうか。

個人的には今敏作品の入門として見るのはありではないかと思う。
クリストファー・ノーラン作品が
好きな人間は視聴すべし。

投稿 : 2018/02/17
閲覧 : 412
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20

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kurosuke40 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

東京の平日

誰にも心中に隠したいことはあるものですが、
実は本当に目を背けたいことは隠していることも自覚できないものです。
夢はその隠し事を唯一を覗き見れる穴であり、
穴から隠し事を知り、受け止めて人は成熟していくもの。

もし科学が夢の中を見れるようになったならば、
本人が本当に隠そうとしていることを覗き見る行為であり、
まったく無粋で、それは監視社会とどう違うのでしょうかね。なんて。
(理事長たちとの紛争の論点ではあるが、映画の主旨は成熟の方で、こちらの言及はあんまりしてないけどね)


DCミニから夢を守ろうとする立場の理事長たちだったけど、
彼らは守りたいという言葉よりかは、俺のものを奪うんじゃねぇというジャイアンスタイルに近く、
天才も原爆開発後の科学者に求められるような倫理観は持ち合わせていない。
刑事は過去の自分の夢と行為にとらわれ続け、
所長は原作同様頼りなく、
大人な敦子も、医者の不養生よろしく、どこか心を殺している。

そんな彼らが物語と夢という場を経て清濁併せ吞み、成熟していく。
理事長たちの夢も、小山内の幼さも、刑事の過去の逃走も、時田のすんげー子供っぽさも、パプリカも受け止めていく。

カウンセリングとは心を傷つけぬよう諦めを受け入れるようにすることだという。
夢の中で刑事は半ば追い立てられて一線を越えた。
直前に過去の逃走について思い出せたのもあるけど、
彼の現在の状況が、逃げとして逃走ではなく、前進としての逃走と捉えなおさせたんだと思う。
「続きはどうするんだよ」と批判する親友も「別によかったんだぜ」と肯定する親友も両方とも刑事の心が生み出したものだ。
もちろん親友が心変わりしたわけではなく、変わったのは刑事の自分の自分に対する評価。
一線を越えるとケロッと評価を変えるのは、自分に都合が良すぎて厚顔無恥だなと思うところがあるけど、
まぁ過去や他人にくよくよ悩みすぎてもしょーがねーし、適当にポジティブに考え直して生きろってことなんでしょうね。
仏教でいうところの「二の矢は受けるな」ですね。
別に諦めていいんだし、今それよりも大事なことがあるんじゃないの?

原作読んでから見た方いいよというレビューに沿ってみたけど正直失敗でした。
映画は原作の1.5次創作で、DCミニとそれを取り巻く人たちの枠を借りた別作品ですね。
特に敦子は、原作だと自分の心をちゃんと理解している女性なのだけど、映画はパプリカと分裂していたりするほどで、途中まで見誤ってしまっていた。
他にもいろいろと色眼鏡で見てしまった気がするので、もしこれからの人は基本的に別物と見るのが吉だと思う。

原作はエンタメ小説らしく、あらあらうふふ、わーわーぎゃーぎゃー、アスモデ!アスモデ!と進んで面白かったけど、
映画の方が、より舞台にあった心層的な表現と脚本だった思う。
とはいえメタファーに屈折がなく真っすぐで快活な印象があって、えぐいところまでは掘られてはいない。
この感想のタイトルには意味はあるが、なにかおぞましい深遠な意図はない。
映画は全体的にそんな感触の作品でした。
この監督はひねくれてない真っすぐな人なんでしょうね。
私は原作より映画のほうが好きかな。

ご精読ありがとうございました。

蛇足
林原さんが敦子にめっちゃ似合う。いろんなところで声を聴いているはずなのに、一番しっくりきた印象でした。

論理が夢の世界にも浸透しすぎかなと思った。
意味の分からなさも矛盾を元に組み立てており、結局論理の構造の上に成り立っている。夢の世界は、音の意味の横滑りなどの連想の世界で、論理構造自体が貧弱だと思う
そんな世界の表現の仕方なんてさっぱり思いつかないけど。

投稿 : 2017/12/06
閲覧 : 338
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9

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岬ヶ丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

違和感から触れる夢の世界

原作未読。今敏監督の作品に触れるのも今回が初めて。

事前の情報からとにかく摩訶不思議な作品らしいということは聞いていたので、見ようかどうかかなり迷っていた。実際に見終わってみると、確かに摩訶不思議。様々な夢の世界が息をつく暇もなく連続展開され、また現実から夢、夢から現実へと舞台変換など複雑に入り組んでいる。加えて夢の世界での無機物のパレード、人形たちや夢に侵された人々のセリフ。
世界観として一度見ただけでは理解しきれないほどの情報量が凝縮されており、恐らく繰り返してみないと理解できない部分も多分にあるが、個人的に一回でお腹がいっぱい。

森見登美彦氏原作のアニメ作品で感じた夢か現かわからないファンタジーな世界観を、さらに過激で大人向けに映像化したというイメージかな。

一方で物語全体の流れとしては理解できないわけでもない。キャラクターの心情などは比較的わかりやすく言葉でも表現されている。主人公の恋心や彼女の違う一面がもつ願望をパプリカを通して描く演出。また視聴者と同じ目線で物語に巻き込まれる刑事役のトラウマとその克服、共犯者の小山内の嫉妬など共感もできた部分もある。

黒幕の理事長の台詞で一番印象的だったのは、「夢は人間が最も人間的である最後の楽園」といったニュアンスの一説。夢の中に人間の本質を見出し、それを不可侵にするいうのは確かに一理あるかもと思いながらも、なぜ彼がそういう理念に至ったのかはまた別の話。

摩訶不思議で前衛的な映像表現と、比較的理解しやすかった人物描写。両者のギャップがこの作品にいい意味で違和感を発生させ、作品の異質感をさらに際立たせているような気がした。

投稿 : 2017/09/15
閲覧 : 283
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9

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くまきっちん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

今敏監督作品

たぶんこの作品を見る方は今敏監督作品とわかって見る方が多いと思います

独特の世界観を知らない方が見たら初見はきついかもしれません

しかし段々と引きこまれていく独特の世界に最後まで目が離せないです

作画がとっつきにくいかもしれませんが初見の方もそこをおいておけばすごく楽しめる作品です

おすすめです

投稿 : 2015/10/03
閲覧 : 314
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3

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諭吉がいつも逃亡 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

今監督

筒井康隆の小説で私の中では最も映像化が難しいのではないかと思った作品を、良くぞ此処まで映像として昇華させたんだ(上から目線ですいません)と拍手喝采したアニメです。曰く付きのこの作品、原作読んでた私も筒井康隆を訴えたくなるほどの精神崩壊寸前までいきましたから、アニメになって大丈夫?みたいな。
でも良い作品です。
若くして鬼籍に入られた今監督、素晴らしい作品をありがとうございました。

投稿 : 2014/12/07
閲覧 : 293
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6

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四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

映像だけでも楽しめる

映像にかなり力が入っている力作

物語は結構ついていくのがやっとでしたが、そういった点を含めて他人の夢の中に入るっていう複雑さや奇妙さを巧く描けているように感じた

「なんでも飲み込んじゃうんだぁ」が格好良かった!!

投稿 : 2014/05/15
閲覧 : 293
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6

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みみ汰 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

意外な組み合わせがGOOD!

天才君と美人さんが結婚する。
そこがすごく気に入りました!

期待した分思ったほどではなかったけど、DVDはほしいな。
今敏監督の映画をこれで初めて見ました。
雰囲気と絵がすごくすきです。

投稿 : 2013/12/10
閲覧 : 263
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2

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十夜キリ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

パプリカのおっぱい一択

パプリカのおっぱいが綺麗だった

独特の世界観が良い

投稿 : 2013/12/02
閲覧 : 497
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missing31 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

劇場版・大衆版「妄想代理人」

タイトルの通り。
似たような話を、劇場用の演出と尺で
丁寧によりエンタメに描いた作品。

こちらの方が、家族や恋人と見て楽しめる作品だろう。
これを観ている人は、妄想代理人見る必要は無いかな。

本当に同じ様な話なので。

投稿 : 2013/09/23
閲覧 : 265
サンキュー:

3

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

夢と夢、終いに夢物語。

90分程度の映画。

睡眠時に見る「夢」の世界を映像で見事に表現。
中でも「悪夢」が中心に描かれています。
何でもありの浮かれたノリと、不気味な演出のマッチング。
現実と夢との境界線が曖昧な映像に魅了され、まんまと翻弄されました。

悪夢は深層心理や潜在意識による場合も。
そんな悪夢も見る刑事・粉川の夢を共有し、夢解きにより精神治療しようと物語は始まります。
サイコ・テラピストの千葉敦子は、容姿も性格もまったく違う夢探偵“パプリカ”でもある。

子供が夢を持ち大人になっていく。
抑圧しなければならないこともある、一般的な大人の姿であり敦子です。
そんなもう一つの現実的な「夢」についても、粉川の夢解きも通して二重で描かれています。

パプリカは敦子の本来持っているもの、願望や希望が現れた姿なのでしょうね。

よくわからなかった部分や、特に終盤は何が起こったのか??
説明あったから、わかるけど・・・わからなかった。
恋模様についても正直、一度見たときは理解に苦しみました(・∀・;)

なので、再視聴。
知ってて見ると、恋についてはジーンとすら感じてしまった不思議。
終盤では{netabare} 現実世界に夢が浸食 {/netabare}という驚愕の夢物語でした。

夢の中に住みたい悪役に少し共感です。
一度目の視聴時も、とても面白かったです。
話が見えづらい点はあったものの、繰り返し視聴すれば、そこも醍醐味になるかなと。

あらすじ
{netabare} 医療研究所が開発した他人と夢を共有できる画期的なテクノロジー“DCミニ”。だがそれが盗まれ、悪用して他人の夢に強制介入し、悪夢を見せ精神を崩壊させる事件が発生するように。
一体、犯人の正体は? そして目的は何なのか?事件の解明に挑む美人セラピストの千葉敦子は、クライアントの夢の中へ容姿も性格もまったく違う夢探偵“パプリカ”となって入っていくが、そこには恐ろしい罠が待ち受けていたのだった…。 {/netabare}

他の方にとっては、どうでもいいこと。
{netabare} ひっさしぶりに悪夢を 見て目が覚めてしまった。パプリカを見てたからって訳では、全然ないw
戦時中みたいで屋根のある通路で、座っている私と、横たわっている家族に、通行人から丸々おいしそうに太ったな。って食われそうになる夢だった…。
恐かったし、家族に対して言ってたので怒りを覚えて攻撃しようとして目覚めた(・∀・;) {/netabare}

投稿 : 2013/07/25
閲覧 : 308
ネタバレ

ちゃいにーず☆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

世界観!!

独特の世界観!
ストーリーというよりも絵を見せるためにこのストーリーが描かれたって感じですね!
引き込まれます!!

投稿 : 2013/07/19
閲覧 : 285
サンキュー:

14

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福亀堂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

さすがマッドハウス!

筒井康隆原作。
ちょっとはしょった感はありますが、楽しめました。
映画のセルと攻殻のイノセントをミックスしてポップにした感じかなー。

投稿 : 2013/04/24
閲覧 : 274
サンキュー:

0

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ワッキーワッキー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

レビュー作成中

監督:今敏 原作:筒井康隆 制作会社:マッドハウス
による劇場版アニメ、90分

■物語
DCミニという夢の共有かつモニタリングすることのできる、実験段階の治療器具が3機盗まれてしまう。DCミニは実験段階だったため、フィルタリングされておらず、一機のみで全てのDCミニに介入することができてしまうことから、犯人によって悪用され、悪夢がばらまかれてしまうところから始まる。

■今敏監督
『パーフェクトブルー』『千年女優』『妄想代理人』『東京ゴッドファーザーズ』などの監督
過去作などから、夢と現実をあいまいにしていく作風を好み、また革新的な映像技法なども多くと入れている監督だと思います。

■パプリカと映像について
パプリカはハンガリー原産で、昨今イタリアンやスパイスとして目にすることもよくありますが、染色料として使われることもあります。
特に今作の映像のなかに、様々な赤色がバランスよく散りばめられ、また補色の緑も使用することにより、より一層赤を引き立たせていて、監督がこだわった部分なのでは、と考えています。
さらに、作画も丁寧に綺麗に描かれているので、映像美として一流の作品だと私は考えます。

■登場人物
パプリカ/千葉敦子:林原めぐみ(一人二役で演じ分けがすごいです)
所長に続いてチームのまとめ役の主人公、夢の中ではパプリカとして性格も変わり行動的に

時田浩作:古谷徹(デブキャラなのにまんまアムロの声です)
DCミニを作った天才で巨漢(推定150㌔以上)劇中天才≒すごい子供≒マッドサイエンティストと評される

島寅太郎:堀勝之祐
所長、小柄で好奇心旺盛な老人でど近眼のメガネが印象的

小山内守雄:山寺宏一(ほぼ攻殻のトグサです)
作中唯一まともな容姿の好青年で研究員の一人

粉川利美:大塚明夫(攻殻のバトーの人です)
所長の大学時代の友人で刑事、夢で治療も受けている様子

乾精次郎:江守徹 
組織の理事長、スキンヘッドで高齢、強面

■テーマと感想(ネタバレあり)
{netabare}テーマが夢と言うことでしたが、途中夢が現実に干渉し始めます。その点が多くの方の疑問点であったり、納得いかない点になっているように思いました。
しかし現実は、睡眠時観る夢と現実の目標としての夢が同音で使われていますし、英語でも同じように使われます。
現実の目標としての夢の達成には計り知れない時間と労力が必要となります、故に夢とは目標達成のエネルギー源であり、夢単体で莫大なエネルギーを持っていると考えられるかもしれません。
このことから、今作では物語が進むにつれ、睡眠時と目標の夢が融合し現実に干渉したのではないかと私は考えました。

そして、今作一番違和感を覚える部分として作為的にここを描くことによって、注目を集め考えさせる事によって、テーマとして夢の持つエネルギーを伝えたかったのではないかと私は考えています。
{/netabare}

ちょっと中途半端になってしまいましたが、ここでいったん中断させていただきます。

投稿 : 2013/01/21
閲覧 : 282
サンキュー:

7

ネタバレ

無毒蠍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

夢と現実の狭間で人は苦悩し快楽に溺れる…

今敏監督が手がけた長編映画ではこの「パプリカ」が最後の作品になってしまいました。
次回作「夢みる機械」始動というところでお亡くなりに…
この人の作品は賛否両論という言葉がまさに相応しいというか、
とてもスピーディーで幻想的な演出を駆使します。
どちらにせよ独創的な発想を持ち奇才だったことに違いはないでしょう。
ちなみに「夢みる機械」は監督を他の人が引き継いで製作中らしいです。

このパプリカは幻想的なSFファンタジーという印象で、
近未来的な要素もありながらまるで童謡のような懐かしさも感じます。

DCミニという夢を共有できる発明品をテロリストに悪用され、
他者の夢が悪夢で浸食されていく事件を現実と夢を行き来し調査していくような内容です。

今敏作品は現実と虚ろの境界線が難しく混乱しやすいですが
パプリカはパーフェクトブルー、千年女優なんかと比較しても全然観やすかった気がします。

夢という非現実な場所を利用してカウンセリングのような心理治療を行っていたのは
斬新で面白い発想ですよね、しかしその発想には盲点があって
あまりにも心地がいいのでずっと夢を見続けていたい…そんな人たちもいたりするのでしょう。
この物語はそんな夢と現実の狭間で生きる人々を描いています。
現実から目を背け夢にすがる者たち…
いつしか人は夢見るばかりで叶えることを忘れてしまったのかも。

しかし夢ってまるで映画みたいだよね。
夢の中でやれないことなんてないんだよ!
そんな楽しい夢は自分だけの夢だったはずなのにいつしか他人に夢を犯されている…
DCミニの発明は本当に素敵なことだったのかどうかは難しい問題です。

「あんなはずじゃなかった自分」
「こうなりたかった自分」
それらを夢を通じてうったえかけてきたのはパーフェクトブルーに似ているような印象をうけました。
そういった感情って人間の本質だしどこにでも存在してるんですよね。
忘れないでほしいのは夢は現実逃避の場所じゃないってこと。
夢は何かを成し遂げようと前に進んでいく人たちが見るものだと思うし、
何もしない人たちが見るのは夢でもなんでもないただの妄想ですよ。

自分で夢見ることさえできないから人の夢を侵食し嘲って自慰行為に耽る…
自身の感情をコントロールするのって存外難しいものだよね。

夢を食べ成長する子供…
いつの世も夢は子供に飲まれる運命なんだねw
良い夢も悪い夢も吸い込み成長するのが子供なんだよ。
夢といっても子供を育てる肥やしにすぎません、
この作品は大人になっても子供のときに味わった夢心地が忘れられない人たちへの
幻想曲だったのかもしれない。

【B+78点】

投稿 : 2013/01/09
閲覧 : 315
サンキュー:

4

ネタバレ

宵の明星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

マッドハウス作品!悪夢が人の心を壊していく。

製作がマッドハウスということで、見ることにしました。

作画はさすがでした。
この作品もさわやかさはあまりないですね。


「人の心」を扱う作品って深いものが多いですが、こちらは夢の世界で人の精神を壊していく話なのでドロっとしています。

好き嫌いは分かれる作品だと見終わって感じました。
近未来てきな発想や、作画に凝っている作品、精神世界の話も好きだという人に向いていると思います。

最後まで見れば、ドロっと感は少し取り除かれると思いますよ!

投稿 : 2012/09/02
閲覧 : 296
サンキュー:

3

ネタバレ

ぽぽたん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

さすがですな。

監督は今敏。原作は筒井。制作はマッドハウス。
有名三拍子。
「夢」の話。夢と現実の境目が分からなくなる、ごちゃごちゃの話。今敏と筒井の得意分野である。
個人的には、この独特の世界観。そして、夢と現実の境界が分からなくなる麻痺する感覚が好きです。
「パーフェクトブルー」「妄想代理人」でも同じであるが
陰と陽である対極する2面性の表現が見事。
画像も美しいですし、ナイス演出方法です。

もう監督の作品が観れないとは・・・。

投稿 : 2012/08/22
閲覧 : 391
サンキュー:

8

ネタバレ

ものぽらいざ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

混沌とした世界観を見事に表現

悪夢を見せて精神崩壊させる事件に挑むセラピスト。

そして悪夢なのか現実なのか、混沌とした世界観を見事なまでに描写した映像とカメラワーク。実写とは違う、これこそがアニメ映画の真骨頂と言える作品。

この世界観に適合した主題歌の平沢進『白虎野の娘』も素晴らしい。コピーフリーなので、是非ともアーティストの公式サイトから聞いて欲しい。

投稿 : 2012/07/04
閲覧 : 319
サンキュー:

5

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パプリカのストーリー・あらすじ

医療研究所が開発した他人と夢を共有できる画期的なテクノロジー“DCミニ”。だがそれが盗まれ、悪用して他人の夢に強制介入し、悪夢を見せ精神を崩壊させる事件が発生するように。一体、犯人の正体は? そして目的は何なのか?事件の解明に挑む美人セラピストの千葉敦子は、クライアントの夢の中へ容姿も性格もまったく違う夢探偵“パプリカ”となって入っていくが、そこには恐ろしい罠が待ち受けていたのだった…。(アニメ映画『パプリカ』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2006年11月25日
制作会社
マッドハウス
公式サイト
bd-dvd.sonypictures.jp/paprika/index.html
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%AB_%28%E3%82%A2%E3%83...

声優・キャラクター

林原めぐみ、江守徹、堀勝之祐、古谷徹、大塚明夫、山寺宏一

スタッフ

原作:筒井康隆、 監督:今敏、脚本:今敏/水上清資、キャラクターデザイン・作画監督:安藤雅司、美術監督:池信孝、編集:瀬山武司、撮影監督:CGディレクター:加藤道哉、音楽:平沢進、音響監督:三間雅文

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