退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦の感想・評価はどうでしたか?
退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
フローズン さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
蒼い✨️ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
戦国時代の春日部にタイムスリップした野原一家と侍たちの時代を超えた交流。
やがて物語は合戦に進んでいく。
この映画作品に限って言えば主役は野原しんのすけでもなく、
春日家に仕える武将・井尻又兵衛ですね。
鬼神のような強さを持つ純朴な男の廉姫に対する秘めたる恋。
廉姫が又兵衛にずっと抱いていた想い。
この2人を観てるとすっごく面白くてニヤニヤしていました。
絶対これ。子供向けじゃないでしょうww
物語がどうなったかはネタバレしないでおきます。
是非とも自分の目でお確かめください!
手短ですが、これにて感想を終わります。
takarock さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
2002年公開の「クレヨンしんちゃん」劇場版の10作目で、
監督は、前作「オトナ帝国」と同じ原恵一監督です。
ちなみに本作は、「BALLAD 名もなき恋のうた」
という作品で実写化もされているんですね。
でも、まぁこの作品は・・・この糞ダセえ映画タイトルからも分かる通り・・
いや、止めておきましょうw
興味のある方はハードルを下げてご覧下さいw
「オトナ帝国」のレビューでも書きましたが、
「オトナ帝国」と本作「戦国大合戦」はクレしん映画の中でも、
別格中の別格と言われている作品です。
この2作はクレしん映画のベスト・プラクティスと表現できるのかもしれません。
良くも悪くもですが、そのような位置付けをされてしまう作品ということです。
まず、本作を視聴して目を引いたのは、合戦のリアリティです。
私にそうした知識があるわけではないですけど、
知識の有無に関係なく、
並々ならぬこだわりを持って作られているというのは一目瞭然です。
専門家の間でも本作の時代考証については高い評価を受けているそうですけど、
さもありなんといったところです。
本作の演出は、「ガールズ&パンツァー」や、
現在放送中の「SHIROBAKO」の監督である水島努氏です。
何故に、ここまでのリアリティを作中に落とし込んだのかということについては、
どういう経緯で、そして誰の意向かということは分かりませんけど、
ディテールまで徹底的にこだわる水島努氏ならと思ってしまいますねw
こうしたリアリティは、視聴者に、
「この作品は只の子供向けの作品ではないぞ」と襟を正させると同時に、
いつもの日常ではなく、戦国時代という非日常が舞台である
劇場版のスペシャルな世界観にぐっと引き込む効果があると思います。
では、ここからはネタバレありで語っていきましょう。
{netabare}本作の主軸となるテーマは、
姫の春日廉と青空侍こと井尻又兵衛の、
その身分の違い故に、決して許されることのない悲恋でしょう。
特に印象的だったシーンは、野原一家の車の後部座席に座った廉姫、
そしてそれを馬で追う又兵衛。
しんのすけに促され、ひろしは車のスピードを上げるのですが、
馬ではそのスピードについていけず、淋しげな表情で後ろを振り返る廉姫、
そして立ち止まり茫然とそれを見送る又兵衛と
この二人の距離感を示した非常に映画的な、良いシーンでした。
演出面と言えば、花首ごとボトボトっと枝から落ちる不吉な暗示。
分かりやすい死亡フラグなのですが、
戦に無事勝利を収めた凱旋途中、一安心したところで、不意の凶弾。
上手く(視聴者の予想を)はずしてきますね。
しんのすけがやってきたことによって、生き永らえた又兵衛ですが、
この凶弾はその辻褄合わせなのでしょうかね。
クレしんという作品は、
あらゆる人物や事象を取り込むだけの強度を誇っているのですが、
これはもう本当にギリギリですねw
ここまで衝撃的な体験をさせてしまうと、
この後、日常に戻った時に、
お尻を出して「ぶりぶり~!」とかふざけている姿を想像しづらいですw
又兵衛の死後、泉にて廉姫がその想いを口にしていった時に、
しんのすけがうっかり又兵衛の気持ちを言ってしまいそうになるのですが、
慌てて思い留まり金打(きんちょう)をするシーン。
そして現在に戻ってきた時に見上げた空は、
青空侍こと又兵衛の旗印のような空で・・・
演出もラストの余韻も本当に素晴らしかったです。
私は基本的に、死別によって感動させるという手法は好きではありません。
「死なせれば感動するんだろ?」という
作り手の意識が透けて見える時はなおさらです。
果たして又兵衛を死なせる必要があったのでしょうか?
ましてや子供向けの「クレしん映画」でですよ。
では、もし又兵衛が生きていたら?
廉姫の又兵衛に対する想いは、
もう自分でも律することができない位高まっていたので、
あるいは、駆け落ちなんてことにも・・・
しかし、それこそ絵空事です。
この時代に、姫と家臣の武士が結ばれることなどあってはならないことで、
とても幸せな結末など迎えることはできないでしょうし、
何よりこれまでの異常なまでに徹底されているであろう時代考証も台無しにしかねない
現実味のないチープな結末になってしまうおそれがあります。
何故に、ここまでのリアリティを作中に落とし込んだのか?
それは、そんな絵空事のような結末など許さないということなのかもしれません。
言い換えれば、又兵衛を死なせることでしか、この悲恋の結末は迎えられないという、
又兵衛の死の必然性の担保の為の徹底的なリアリティの追求、
私はそう感じました。
そして、本作は、又兵衛が何を思い、どういう信念を持っていて、
どういう人たちに囲まれ、どういう生活を送っているのか
非常に丁寧に描かれており、
さらには、これはクレしん映画だからということもあるでしょうけど、
死別のシーンも露骨な泣かせ演出にならないような
絶妙な匙加減だったと思います。
以上のことから、本作からは「死なせれば感動するんだろ?」という
作り手の安っぽい意図は感じませんでした。
むしろ、キャラの死というのに非常に真摯に向き合っている印象を受けました。
これらはただの推測ですし、ただの贔屓目なだけなのかもしれませんけどね。
キャラも演出も含め本当に丁寧に作られているなというのが、
本作に対する私の率直な感想です。間違いなく名作です。{/netabare}
さて、私はこのレビューで、合戦のリアリティということに触れてきましたけど、
もう少しリアリティについて語りたいと思います。
リアリティについては、私が尊敬する岸辺露伴先生(JOJO4部)の
名言を紹介したいと思いますw
「リアリティだよ! リアリティこそが作品に生命を吹き込むエネルギーであり
リアリティこそがエンターテイメントなのさ」
「ガールズ&パンツァー」を例にしてみましょう。
この作品は、美少女たちが戦車を乗り回し、対戦するという
アニメらしい荒唐無稽な話なんですよね。
その中で、操縦や戦車の動きのリアリティだったりで耳目を引いたわけですけど、
本当にそこにリアリティがあるのかは分かりません。
私はこのレビューでこう言っています。「私にそうした知識があるわけではないですけど」。
そもそも私にリアリティの有無を検証する知識なんてありませんし、
検証しようとも思っていません。
重要なのは、そこにリアリティが存在すると思わせるということなのです。
つまりは、ディテールまで徹底的にこだわる姿勢こそが尊いですし、
それこそが作品の血となり肉となるのです。
リアリティこそが作品に生命を吹き込むエネルギーであり
リアリティこそがエンターテイメントというのはそういうことです。
disaruto さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
劇場版「クレヨンしんちゃん」の10作目です。
ジャンルはコメディ・恋愛・ファンタジーです。
多分、1番有名なクレしん映画。
野原家はある日、綺麗な女性が一人佇む夢を全員が見る。
後日、犬のシロが庭に大きな穴を掘り、そこからしんのすけの字と思われる文書が発掘された。
埋めた覚えはないが、しんのすけは夢に出てきたお姉さんを思って目を閉じると、眼前には夢で見た同じ景色が広がっていた。
実写映画化もされている超有名タイトル。
前作「オトナ帝国」よろしく放映当時に見ていたのですが、全然内容を覚えていなかったので再視聴。
ざっくり言えば、タイムスリップ→又兵衛・廉姫に出会う→大合戦→エピローグの流れです。
導入部を短くすることでゲストキャラの描写を濃い目にしており、これが終盤の感動に繋がるのかと。
時代劇としては鉄板の“身分違いの恋”を愚直に作り上げています。
時代劇って堅いイメージがありますけれど、気の抜けたギャグが非常に嵌っていて良いアクセントになっています。
かなり見やすい作りになっているし、胸に訴えかけてくるような例のシーンも丁寧に作られている。
鉄板の題材を、しっかりした演出と伏線で盛り上げます。
以下感想。(例のシーンの分析含む)
{netabare}悲恋モノって趣向的に好きじゃないのですが、ちゃんと描かれていればやはり面白い。
悲恋への伏線は、車で二人が引き離されるシーン、又兵衛の戦死を覚悟した各種言動(出陣前の布を握るシーンなど)で描かれています。
ディズニー映画とかもそうですけれど、子ども向け映画で人が死ぬのは割とタブー視されていたはず。
「大人も感動する良い作品を作りたい」という映画制作側の本気度が伝わってきますね。
○櫓のシーン。
{netabare}戦国の恋愛観が強く示されるシーンですね。
しんのすけは「誰が誰を好きになっても自由」と言います。
でも、この時代に一家臣が一国の姫を好きになるのは大変まずい。
又兵衛が恋心をばれそうになって、緊張しているシーンは笑いましたw
こういう一服の使い方が本作は上手かった。
恋心をばらさないように、しんのすけと又兵衛は金打(きんちょう)をします。
金打とは武士にとっての誓いの儀式。
これを破った者は武士ではなくなります。{/netabare}
○又兵衛の例のシーン→しんのすけと廉姫の会話シーン。
{netabare}又兵衛たちが戦勝して帰ってくる際、誰とも知らぬ凶弾に又兵衛が倒れます。
不覚にも又兵衛の最期の言葉(お前が未来から来てくれたことで、最後まで役目を全うできた云々)に泣きそうになる私。
犯人が分からない所も上手いよね。
どこにこの気持ちを持って行ったらいいか分からないっていう。
「こんなに人を好きになることは二度とないと思う」
廉のこの言葉の後にしんのすけは真相を語ろうとしますが、静止されます。
後に二度目の金打シーン。
このシーンは「再度の武士の誓い」を示しています。
「約束を破ったことによる贖罪の意」とも思えたのですが、しんのすけが空に向かって刀を示すシーンもあるので前述の意味でしょうね。
これが「約束を守ったぞ!」っていう意味でしょうから。
「おじさんの旗だ!」
現代へと綿々と受け継がれる、歴史と人の想い。
昔あった国も、人の生活も、そこにはありません。
しかし「人が人を好きになること」は絶対に変わらない。
最後の廉姫の言葉と合わせて、素晴らしい〆でした。{/netabare}{/netabare}
今作最大の争点は「クレしんでこれをやる必要があるか?」ということ。
私の意見としては、大変申し訳ないながら「必要ない」と思いますw
野原一家が戦国時代にやって来なければならない必然性が無い分、そう感じました。
比べるのは良くないですけれど、前作は父ひろしというキャラの設定があるだけに違和感がなかったのですがね。
“出来の良い大河ドラマ”の感は強い。
でも未来人たちが戦国時代にやってくることで、価値観の違いを示されたことは十二分に意味がありました。
このおかげで良質な恋愛巨編として成り立っていると思いますよ。
総括して、よくまとまった良作映画ですね。
大人向けの色がかなり強いので、お子様と一緒に見る感じではないかな。
“一本のアニメ映画”としては素晴らしい出来だと思います。
シェリー さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
『オトナ帝国』と並んでクレしん映画の中でその枠を超え、時を越えて愛される本作。
今観ても、何度観てもその面白さは色褪せることはなく僕らを楽しませてくれます。
ストーリーは題名からも分かる通り野原一家が戦国時代に行きます。
まあそこで色々ある訳ですが未見の人は何も知らずに観た方が野原一家により共感できるでしょう。
ということで割愛w
この映画を一言で言うと、となるとまったく出てこないのですが、だからこそなのか(というのは都合がいいのだけれど)本作には本当にたくさんのものが詰まっています。いつも通りのおふざけもあれば、武士道もあり、習慣や価値観の違いがみられたり、変わらぬ親心があり、命を懸けた戦もあり、かたや恋もある。そこに出てくる人たちの行動や血の通った言葉はひとつひとつが僕らの心を打つ。それらはすべて彼らの魂の美しさを象徴しているようにまっすぐだ。部分も、全体もが丁寧にとても大切にドラマティックに描かれているところが傑作たる所以でしょう。ひとつの窓から眺めるには非常に惜しい作品です。
その中でも特に倫理観の違いによる人々の描き方が僕は好きです。
倫理観、モラルと呼んでもいいのですが、はたして人はそれに縛り付けられるのか、
それとも立派に美しく生きるための正しい規範なのか。われわれの価値観というものは本当に正しいものなのか。
他国との戦や結婚を目の前に当時の人々は悩みます。さらにそこに未来の情報が入ってきます。
名の残らない戦。それどころか侍は何一つ後世には残せないという事実。特に制約のない恋のかたち。
人々はその狭間で揺れます。われわれはどうあるべきか、何をするべきか。ほんとうに大切なことを見失ってはいないか。
よりどころとなっていた考えは見直しを図られる、この”揺れる”描写が好きです。
時代考証もちゃんとされているとよく言われています。僕はこの時代のことをよく知っている訳ではないので肯定も否定もできませんが、細かいところまで気を遣っていることは一目瞭然でしょう。そういった細部への惜しみない配慮は自然と作品から伝わってきます。
でもね、一番何が良いかってね、それは出てくる人々がみんな人柄の良い人達ばかりで好きになってしまうところですよ。
野原一家はもちろんのこと、青空侍も廉ちゃんも仁右衛門もお里さんも吉乃さんも家来も敵だって捨てたもんではないです。
思い出すだけでも顔がちょっと笑ってしまいます。
それに加えてあのストーリーでは僕らがつけこむ隙はまったくありません。まさに100%の作品です。
本当に素晴らしい。まさに大傑作です。一見の価値は十二分にあります。
無毒蠍 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
オキシドール大魔神 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ホロムギ さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
あなたがクレヨンしんちゃんに抱くイメージは何ですか?
ギャグ?お下品ネタ?
小さな子供がバカなことをひたすらするだけのアニメ?
いいえ、これは超感動作品です!
(フォントを大きくして太字にしたい)
ギャグやお下品なネタもありますが、そこまで多いわけではありません。
何よりストーリーが素晴らしい。人物像が良く描けており、それぞれのキャラが信念を持ち何を大切にして生きているのか、美しくもありかっこよくもある生き様が熱く感じられます。
無駄がなく、細かい出来事すべてがその人となりを語っています。
主人公はしんちゃんではありません。しんちゃんがいることによって物語がテンポ良く進むのですが、しんちゃんは主人公の人となりを浮き彫りにするための大きな要因でしかありません。
人を想い、未来を想い、今を考える。
見終わった後、どんな表情をしていたとしても空を見上げて前を向くことができる。
大人になった今だからこそ見て楽しむことができる。そんな作品です。
れんげ さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
劇場版クレヨンしんちゃんの、記念すべき第10作。
2002年公開。
【前置き】
原恵一さんの脚本&監督作品の第6弾にして、監督としてはシリーズ引退作にあたります。
その完成度から、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞をはじめ、前作「オトナ帝国」以上に数々の賞を受賞。
実際、これまでの作品と見比べても全体的に大人向けな印象が強いシナリオ構成であり、掟破りの展開も待ち受けておりました。
公開から7年後、「ALWAYS~3丁目の夕日~」で有名な山崎貴監督が、本作を原作とし実写映画「BALLAD 名もなき恋のうた」を制作したことで再び注目を浴びたこともあり、シリーズを通し一番有名な作品かもしれませんね。
ただ、そういった背景からも、このシナリオは「クレヨンしんちゃん」でやらなくても良いのでは? という意見もチラホラ出ました。
ですが私は、「クレヨンしんちゃん」だからこそ、このシナリオが光ったのだ、と個人的に思っています。
【あらすじ】
ある夜、野原一家は全員揃って、時代劇に出てくる様な格好をした『綺麗なお姉さん』が泉に佇む夢を見ます。
次の日、突然シロが庭を掘り返した中から古い文箱を見つけたしんちゃんは、「おら、てんしょうにねん(天正ニ年)にいる」という自身が書いた手紙を見つけました。
埋めた覚えのない手紙に首を傾げるしんちゃんでしたが…次の瞬間、彼は夢で見た泉の畔に立っていました。
泉から出たしんちゃんは、近くの軍場で偶然から一人の侍『井尻 又兵衛 由俊(いじり またべえ よしとし)』の命を救います。
彼の厚意で春日城に案内されたしんちゃんは、ここが手紙にあった「天正ニ年」(1574年)であること知ります。
その城でしんちゃんは、夢で見た綺麗なお姉さん『廉姫(れんひめ)』と出会うのでした…。
【論じてみる】
{netabare}
戦国時代を舞台にとした作品は、第3作「雲黒斎の野望」でもありました。
実はこの2作、時代背景的に見ると年号はほぼ変わりません。
加えて、城の名前も同じ『春日城』なのです。
(ただ、この城は史実的には存在しません。同名の城はありますが、長野県にある全くの別物です。)
パンフによると、この「雲黒斎の野望」の事件で出来た時間の歪みが、本作に繋がったという裏設定があるとか。
後付け設定とは理解しつつも、そう言われるとシリーズファンとしてはニンマリしちゃいますね。
さて、本作が評価された理由の一つとしてまず、文献調査や時代考証に力が入れられ、当時の時代背景の描写がとても緻密であった点が挙げられます。
戦国時代の風景や生活、戦場での白兵戦など、どの時代劇でも中々見られない描写が沢山登場しました。
特に注目すべきは後半の『城攻め戦術』の一手一手ですね。
本敵の収穫を台無しにする「刈り働き」の描写。
火縄銃の着火から、次弾装填の時間を防ぎ矢で稼ぐ描写。
背面に母衣(ほろ)と呼ばれる、空気袋を着用した武士。
中でも、布で包んだ石や焙烙火矢(ほうろくびや)を遠心力で投げ飛ばす描写は、とても単純ながらかなり破壊力のある攻撃手段だなぁと見ていて感心しましたね。
当時の人間なら簡単に考えだしそうな手法ではありますが、当時を振り返るだけの視点では中々思いつかない発想な気がしました。
あと、歩兵の中に「太鼓を担ぐ役と叩く役」がいて、その音で兵の士気を上げる役割分担があるのも、見ていて面白かったですね。
実際、突入時に勢いをつけるには、かなりの効力があったのでしょう。
勢いだけでなく、今回のような長期戦では「退き貝」と呼ばれる貝が鳴ったら今日の戦は一旦終了だ、という明確なルールがあるのも、なんだか妙に納得しちゃいました。
同シリーズは、前々から舞台背景と世界観に沿った描写がかなり緻密でしたが、それが本作でも存分に発揮されたという感じですね。
私的には、本作のみがそういう感じに言われることが多くて少し悲しくなりますが……。
演出面においても、タイムスリップ作品として必要不可欠な過去へ行く描写が、本作は何のエフェクトも無く瞬時にワープしたりと、作中唯一のファンタジー要素を一切誇張せず物語は展開します。
この演出は逆に新鮮で魅力にも感じましたが、同時に本作があくまでリアリティを重視した作りであることも窺えましたね。
……と真面目に述べていますが、本作はあくまでも「クレヨンしんちゃん」。
合戦での血の描写もありませんし、途中には戦国時代に似つかわしくない野原一家のコミカルな描写も、しっかり描かれています。
焙烙火矢で建物に火がついた時の、しんちゃんとひろしが小便で火を消すシーンは、話が重苦しくなり過ぎないよう良い清涼剤となっておりました。
ここが、単発の実写映画では決して出せない、確立されているキャラクターが存在するシリーズとしての強みだと思いますね。
カスカベ防衛隊の先祖達の、あの「お約束の描写」も、単発映画では出来よう筈もありませんでしたし。
ストーリー展開としては、シリーズ中でも一番大人を意識した内容であるのは間違いありません。
ただ、同じ大人向けの「オトナ帝国」と違う本作の魅力は、このギャグパートがシリアスを邪魔しない程度に上手くブレンドされており、子供から大人まで終始退屈せずに最後まで見せてくれる、このシナリオ構成にあると私は思っています。
{/netabare}
【オマタのオジサンを中心に、シナリオを語ります】
{netabare}
さて、本作のもう一人の主人公と呼べる存在。
それが、この『井尻 又兵衛 由俊』でしたね。
(実際、本作のプロット段階でのタイトルは、「青空侍」だったそうです。)
今回は彼を中心にして、この身分の違う悲恋の物語を振り返っていきましょう。
彼は、戦場では「鬼の井尻」の異名を持つ屈強な侍。
ですがその内は、女性には奥手で、青空を見上げることが好きな、とても優しい武士なのでした。
15歳で大人と言われるこの時代。
しかし彼はその性格のせいか、30歳にして嫁の貰い手もなく周囲からは冷やかしの種にされておりました。
(勿論、親しみを込めて。)
ですがそれは…、幼馴染であり自国の姫でもある『廉姫』への、決して打ち明けることの出来ない想いのせいでもあったのです…。
ただ、それに勘付いたしんちゃんが、ストレートにこう言います。
「身分がなかったらどーするの? 廉ちゃんに好きって言う?」
そんな発想など微塵も抱いたことがなかったのでしょうね。
この問いに赤面するしか出来ない又兵衛は、とても人間味が溢れ出ていて、この瞬間から私は彼が大好きになりました。
ここで2人は、この秘密の想いを口外しないようにと、武士の誓い「金打(きんちょう)」を立てましたね。
(+皆知ってる「男同士のお約束ポーズ」も。)
以降2人が再び刀を並べ金打することは…、もうありませんでしたが…。
この恋模様が進展を見せるのは、しんちゃん達と廉姫が夢で見た泉で、野伏(のぶせり)に襲われた時ですね。
ここで颯爽と現れた又兵衛が、
『お の゛れ らあぁぁぁっ!!!!』
と、眼光見開いて野伏をなぎ倒していったシーンは、初めて見た時は鳥肌が立ちました。
しっかり廉姫の「殺すな!」の言いつけを守る辺りも、メチャクチャ格好良かったですしね。
ここで、廉姫からその想いを暗示され身を寄せられた又兵衛ですが、それでも彼は…
「どうか…どうか…、お戯れが過ぎます!」
と、その両肩を引き離すことしか出来ませんでした。
ただ、この廉姫を引き離した時にした彼の顔には、ただの安堵感だけではない感情もきっと含まれていた気がします。
と言うか、そう思いたいですね。
想いを知るしんちゃんからは「ウソツキ」呼ばわれされちゃいましたけど。
にしても、子供達(かすかべ防衛隊の先祖達)にとっては、とても刺激の強い一幕でしたね、皆固まってましたし。
と言うか、本シリーズでこのようなガチの大人の恋模様を描いたのは、後にも先にも今現在この作品のみです。
ここから、ひろし達と再開した一行は、持ってきた「自動車」に乗って城に戻るのですが、この時後ろから馬で走る又兵衛と、自動車でドンドンと先へ進み見えなくなる「廉姫」のシーンは、2人の近い未来が暗示されているようでしたね…。
本作を初めて見る方も、ここを見てなんとなしに、この恋が成就することはないと感じたのではないでしょうか。
終盤、廉姫との縁談を断られた大名「大蔵井高虎(おおくらい たかとら)」が、それを名目に春日に攻め込んで来ます。
これは、ひろしが図書館で見た歴史書の通りの出来事でもありました。
決戦前夜、城の周囲一面に敵襲の灯り日が立ち込めるシーンは、らしくないBGMも含めて先行きの不安を煽らせる見事な演出でしたね。
野原一家は、この決戦の最中に混乱に乗じて逃げ出す算段を整えてもらうのですが、ここでもしんちゃんがこう言います。
「ねぇとーちゃん、オマタのオジサン大丈夫かな…。
お助けしなくていいかな? ねぇとーちゃん!」
討ち死に覚悟で軍勢に飛び出し、奇襲をかける又兵衛の軍団。
「倒れた仲間は見捨てよ、たとえそれが身内であってもだ!!」
こんなことを言ってのける時代が、日本にはあったんですね…。
実際、昔から知った顔ばかりの仲間達がどれだけ倒れても…、誰も…勿論又兵衛も馬を緩めはしませんでした。
「死ぬことだけが武士の道ではない」とは言われながらも、父も兄も弟も武士として戦で命を落としている又兵衛にとって、それは一種の美徳ですらあったのかもしれませんね。
ただ、現代人の私からしてみれば…、討ち死に覚悟で自分の命を投げ出す行為は…ハッキリ言って馬鹿馬鹿しくすら感じます。
でも、きっと…大切な人を守りたい、どうか無事に生きて欲しい、という想いの表し方が、この時代ではこういうやり方でしか表現出来なかったのかもしれません。
現代と比べて実行出来る選択肢が、あまりにも少すぎるのですから。
ですがそんな中、現代人であり安全な未来に生きる…、これからも数多くの安全な選択肢がある筈の野原一家が、皆が作ってくれたせっかくの退路をも引き返し、戦場の最前線に突っ込んで来てくれたんですね。
『春日部住民野原一家、義によって助太刀いたーーす!!
いざーーーーーーーっ!!!!』
「野原一家、ファイヤーーー!!」という皆の掛け声からも、この選択が家族の総意であったことが窺えます。
わざわざ死地へと舞い戻ることに関しては、決して褒められた選択と私は思いませんが、それを実際に一致団結して出来る家族って、一体どれだけいるのでしょうね。
やっぱり、野原一家は最高だぜ!!
ここも結局は、ひろしが歴史書で見た「野原信之助とその一族らが奮戦」の通りとなりましたね。
しかしまぁ、とても緻密な時代考証の上で成り立っていた攻防を、横から思いっきりブチ壊すこの「戦国自動車?カローラ2000」の登場。
でもここは、違和感以上に見ていてとても痛快で、作中でも一番の盛り上がりを見せるシーンだったと思いましたね。
「どけどけー! ぶつかっても保険おりねーぞー!!!」
相手からしたら意味不明でしょうが、こんな戦国時代に自動車がクラクション鳴らしながら全速力で突っ込んできたら、そりゃ敵陣も恐れ慄きますよね。
2万余りの軍勢を払い除けたこの野原一家の活躍で、又兵衛の軍団は圧倒的な兵力差をひっくり返し、御大将の陣地にまで足を運ぶことが出来ました。
しかし、ここで大将を守る、大蔵井家の馬廻衆(今回では敵軍最高峰の地位)、真柄太郎左衛門直高(まがら たろうざえもん なおたか)が、これまた又兵衛に負けじ劣らずの強者だったんですよね。
この戦い(と言うか斬り殺し合い)のBGMがまた格好良いのですが、その中身は非常に泥臭いと言うか…切磋琢磨に斬り合いぶつかり合う様は妙に生々しくて印象強かったですね。
作画も、かなり気合い入ってましたし。
死闘の途中で、野原一家が総力で大将を打ち取り、
【○野原信之助 決まり手『金的頭突き』 ●大蔵井高虎】
彼らの戦いは勝敗がつかぬまま終わりましたが、自軍の敗北を知り「これまでだ、殺れ」という太郎左衛門に対し
「やらん! あんたは惜しい!!」
と、汗をかきながら良い笑顔で言ってのける、あの又兵衛は素敵でしたね。
彼らだって、決して好きで殺し合いをしているわけじゃないんですから。
ただ、敵の大将と言えば話は別。
高虎の首を切ろうとする又兵衛の行動は、この時代において至極当然です。
でも、現代人の特に子供にとっては、それはとても受け入れ難いものでした。
その気持ちを察し、そして何より討ち取った本人の意向を尊重するカタチで、又兵衛は「髻(もとどり)」というチョンマゲの「マゲ」の部分のみを斬ることで場を終結させました。
ですがコレ…、現代人からすれば「死ななくて良かったね。」で済みますが、この髻は武士の命ともいうべきもので、見方によっては死よりも辛い屈辱を本人に与えたことになるそうで……。
作中でそのことを暗示する場面はありませんでしたが、現代人の価値観を押し付けられた高虎が、少しだけ不憫に思いました。
うぅむ…、気遣いって難しいですね…。
{/netabare}
【子供向けのルールを破った、衝撃のラストシーン】
{netabare}
さて、本作が名作というカタチで世に広く蔓延したのは、何より本作のラストシーンがとても印象深かったからでしょう。
シリーズとしても、たった一度の掟破りでしたしね…。
敵陣からの帰り道。
又兵衛の馬上に乗せられたしんちゃんは、大手柄の褒美を問われ、「おじさんの小さい刀がいい」と、以前に金打で使った小刀をねだっていました。
又兵衛が「この右手差し(めてざし)は、父上の形見なのだ」と言い困っていた時、城の最前の天守閣にまで趣き、又兵衛を待つ廉姫が見えました。
自身を見据える又兵衛を見て、廉姫が大きな安堵の息を吐いた、その瞬間……。
急に響き渡る一発の銃声……。
馬上から、ゆっくりと転げ落ちる又兵衛に、しんちゃんは被せて貰った兜を払い除け近付きました。
「撃たれたらしい…。」
虚ろな目でそう呟く又兵衛から察するに、それが致命傷であることは明らかでした。
それを悟った時、又兵衛は初めて、しんちゃんがこの時代に来た真意に気付いたのです。
「しんのすけ…お前が何故、俺の元へやってきたか今分かった…。
俺は、お前と初めて会ったあの時、撃たれて死ぬはずだったのだ…。
だが…お前は俺の命を救い、大切な国と人を守る働きをさせてくれた。
お前は、その日々を俺にくれるためにやってきたのだ…。」
大切な人の死を予感し泣き出しそうになるしんちゃんに、又兵衛は先に話した右手差しを渡し、最後にこう言いました…。
「お前の言う通り…、最後にそれを使わないでよかった…。
きっと、姫様も同じ事を……」
ここで又兵衛は、その目を見開いたまま…その焦点が空を仰ぎ…、静かに息絶えました。
こういう視聴者に大前提として子供がいる作品ですと、目を閉じて死ぬ方が絵的にも残酷性を感じず、良かったように思います。
ただ、もしここで作画班が勝手に目を閉じさせたとしたら、原監督は激高したのではないでしょうか。
そう思わせるぐらい、ことだわりを持って描かれたシーンに私は感じました。
しんちゃんは、その受け取った右手差しを大粒の涙で濡らしました。
シリーズ中、メインキャラクターが死ぬこと…、そしてしんちゃんが泣く姿をしっかりと見せたシーンは、後にも先にもこの1回きりでした……。
さて、この弾を誰が撃ったのか…、一体どこから飛んできたか…。
これは作中、最後まで明言されることはありませんでした。
ただ、又兵衛の台詞からも察せるように、しんちゃんと共に歴史を変える働きをした又兵衛が、その役目を全うし終えた為であると解釈するのが一番正しい気がします。
しんちゃんと出会った当初から、又兵衛は歴史という名の下で、絶対に逃れられない死の運命の中…生きていたというわけですね…。
作中の至るところに死を予期させる描写がある中、彼がその運命を辿ることに対しては驚きはしません。
ただ、このように歴史に殺されることになるとは…、思ってもいませんでした…。
野原一家が未来に帰る間際、野原家とを繋ぐあの泉で、しんちゃんと廉姫はこう言葉を交わしました。
「廉ちゃんはオマタのオジさんと結婚したかった?」
「うん、こんなに人を好きになることは…、もう二度と無いと思う。
だから、私はこれから先…誰にも嫁がない。」
廉姫の想いを聞いたしんちゃんは、又兵衛の気持ちを伝えようとしましたが…、それを廉姫は止めました。
きっと彼女は初めから、又兵衛の本心も、それでも自分達の恋が一生叶わないことも、全て悟って暮らしてきたのでしょうね…。
そう思うと、彼女のこれまでの台詞や立ち振る舞いにも、全て辻褄が合います。
………余計に悲しくなりますけど。
それに、小国の姫が今後結婚しないということは、春日の将来もまた安泰とは言えない未来が待ち受けているのでしょうね。
この春日が一切、歴史の表舞台に出てこないことからも分かる通り。
又兵衛との約束を思い出し、再びあの右手差しを手に取り、金打するしんちゃん。
彼女に又兵衛の本心を打ち明けることが、もう生涯無いことを意味していましたね…。
現代に帰った野原一家と、過去に同じ場所で佇む廉姫。
空を見上げると、そこには満点の青空と、又兵衛の旗にもあった小さな雲が見えました。
『おい…、青空侍…。』
涙を流しながら、その雲を見つめこう呟く廉姫の絵で、物語は終わります。
冒頭の、又兵衛の身を案じ空を見上げていた廉姫と ここのシーンが決定的に違うのは、彼女のその大粒の涙と…寂しい笑顔でした…。
{/netabare}
【総評】
シリーズとして、そして映画単体としても、非常に見応えがあり完成度の高い作品であることは間違いありません。
勿論あくまで私個人の主観ですが、そこだけは自信を持って断言出来ます。
ただ、クレヨンしんちゃんの映画としては、異質と言わざるをえない内容なので、そういう意味ではシリーズ中の評価としては非常に難しい作品です。
実写映画にもなった通り本内容は、しんちゃんがいなくても一応は成立してしまう作品なのですから。
ですが、その実写映画が本作のように後々まで語られる作品に成り得なかった事実を踏まえても、やはり本作はしんちゃん達がいたからこそ、完成度の高い作品に成り得たと言えるでしょう。
実際、ギャグパートのクオリティも、本作は決して低いわけではありませんから。
(冒頭で、夢で見た廉姫を想いチュッチュしていた しんちゃんとひろしが、みさえによって強制キスさせられるシーンが特に好きです♪)
シリーズ初心者の方、しんちゃん映画に興味の無い大人の方に、まず是非オススメしたい作品です。
ただ、シリーズのファンとしては、本作のような方向性で全体のハードルを上げちゃわないでほしいなぁ…なんて気持ちも正直持ちました。
変に大人向けを意識しなくても、意外と大人も一緒に楽しめるのが、本シリーズ(特に初期作品)の何よりの魅力なのですから。
さて、本作を見終えたら…無性に青空が恋しくなりますね。
日が出た朝焼けの空を見上げて
「今日は晴れそうだ…。」
なんて言ってる奴がいれば、それはきっと又兵衛か私でしょう。
気軽に声をかけて下さい。
ではでは、読んでいただきありがとうございました。
次回作は、第11作「嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード」です。
(うぅむ…、次回は気楽にレビュー出来そうデス♪)
◆一番好きなキャラクター◆
『井尻 又兵衛由俊』声 - 屋良有作さん
◇一番可愛いキャラクター◇
『春日 廉』声 - 小林愛さん
以下、実写化された「BALLAD 名もなき恋のうた」について。
(どーでもいい記述なので〆ます。)
{netabare}
さて本レビュー内では、実写化された「BALLAD 名もなき恋のうた」について、本作と比べると微妙のような言い回しをしましたが、あちらも戦場の描写や草薙君の又兵衛も意外にも合っていて、とても楽しめました。
映画館で見たので、余計に迫力があったのもありましたが。
中でも、「新垣結衣さん」の廉姫のクオリティは、二次元を超えたとさえ思わせる出来でしたね。
この実写に限って私は、春日が高虎に攻め落とされ慰み物となる廉姫を、上映後の夜に思いっきり想像したことを、ここで正直に告白します。
本作が好きな方は、こちらも是非一度。
よいではないか よいではないか~♪グヘヘ♡
{/netabare}
退会済のユーザー さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
[クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦]
しんちゃんが戦国時代にタイムワープしてしまう物語。
この戦国はどちらかといえば大人向けの作品なのかなと思いました。
姫様と家臣の恋は禁断であり、姫様は他の大名の所に嫁ぐはずだったのですが、
21世紀では身分など関係なく結婚するものとしんのすけの話を聞き、
大名との婚約を破綻させ戦になってしまう物語です。
戦いの内容としても槍や銃の使い方も凝っていて、正直クレしんなの?と思った位。
家臣の又兵衛の姫様に対する想いや、戦場での男気は単に格好良いではなく、
哀愁漂った、あえて言葉にしない表情で伺えるし、しんちゃんと内緒の男の誓いをする所も、
それがし感動してしまいました。
最終的に又兵衛は戦いの中で死んでしまい好きだった姫様とは結ばれる事なく終わる。
結ばれてハッピーエンドかと思ってましたが、ここのあえて結ばれない所、個人的には良かったです。
姫様も又兵衛に想いを馳せているのですが姫様の心の中で居続けるような切ない恋でした。
全体的によくも悪くも大人向けであり、ギャグよりもマジメな話です。
お決まりのギャグがもう少し見たかったのですが逆の視点というか、
普通に見た分の意見としては映画一本の中でストーリーの流れも自然な運びだし、戦いに突っ込む、
しんのすけ及び野原一家の意気込みと又兵衛は単純にイッケーと叫びたくなる位の白熱もの。
久しぶりに野原しんのすけというキャラを見て、長く続いているクレしんが
飽きられずに愛されているのは凄いなと思いました。
主人公の魅力においてはしんちゃんは支持層からかなりの定着があるかなと。
また、子供の頃には気づきませんでしたが、ひろしが思いのほか格好良いw
またまた好きなアニメが増えてしまいました。次のクレしんは好評のオトナ帝国見てみます。
dolcetto さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
これは”クレヨンしんちゃん”のアニメが映画化されたものです。
まずはアニメをみて欲しいです。かなり有名なアニメなのでいまさら説明はいらないと思いますが、内容は下品なギャグで笑いをとるスタイルのギャグアニメです。
このアニメ映画も同じようなスタイルで笑わせてくれます。舞台は戦国時代なので基本シリアスな話で、野原一家も合戦に巻き込まれるわけですが、合戦中も確り笑いをとりに走ってくれます。
最後は、賛否両論あるとは思いますが、衝撃のラストになります。
{netabare}純粋な子供の声で心を動かせられる大人達。合戦の結末は後味の悪いものになってしまいますが、泣ける話です。このアニメだからこそなせる感動だと思います。{/netabare}
uppo さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
rurube さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:----
この作品は『大人帝国』に比べれば駄作だけれども映画としては感動した。
多分皆そう思っていると思う。
この作品が前作と比べて劣る点はクレしん映画だという点だろう。この作品凄く面白いし感動的だけれどもクレしん映画である必要があったのか疑問?
この疑問も前作が『大人帝国』だからなんだけれども、結局皆前作で脳ミソがやられて厳しい評価を勝手にしている。
それと多分イライラしている人もいたと思う。しんちゃんが何も無いかのように前に戻ってしまう事に対して何か物悲しいというか、あの経験をして同じように生きている事に対する疑問みたいなものが感情として出てきてしまう。それが受け入れられない人が最初からいる。
違う作品なんだからと言う人もいるだろうが、クレしんなんだからしょうがないだろある程度。それで客集めている部分もあるんだから。
この作品自体は普通に良く出来てる。ギャグの少なさと最後の問題シーン、クレしん映画でああいうラストはどうなのか?とも思うが最後の会話は感動的だった。
プーリン さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
チョロ松 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
taketaketa さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
クレヨンしんちゃんをベースにこのストーリーは反則だw
ギャグは理屈なしに笑えるw
{netabare}
映画だとヒロシもみさえもしんのすけもかっこよくなる。しかも不自然じゃなく大袈裟でもない。
両親は戦にでればだいたい死ぬとわかって(戦況がよくない)いる、しんちゃんは子供だから素直に受け取っている。
等、大人目線と子供目線の違いがあって面白い。
なぜか泣く場面でもないのに戦が始まってからは頻繁にうるうるきてしまった。
死に際の一言が全てだと思う。
死んでしまって悲しいけれど、絶妙な落としどころといいますか、物語が引き締まる感じがした。
なんというか、バランスがすごくいい作品と思った。
姫様の強い願いが、
本当なら何事もなく死んでしまっていた武将を延命させた。
しんのすけは武将が姫に対する好意を自覚させた。
これにより互いを思いあっていることを実感できた。抱き合う場面で。
野原一家の影響で嫁にやるのを断る。
→自分の気持ちに素直になることができた(姫)
最後の一生独身みたいなセリフ
現実は厳しく、そう簡単にはいかず戦が。
だか延命されたおかげで姫様の為に大活躍できる(武将)。
(もちろん一家の協力なくしてみたいな)
結局は死んでしまうけれど、ただ戦略的結婚の運命よりは良かったのではないかと思う。
姫の前で死んでしまったのは姫がかわいそうだ。
見届けたかったのだろうけど、不意打ちはやっぱかわいそう。
あの死に方は延命させられていた感がよく表れているが
こう考えると切ないなぁ。
{/netabare}
青陽 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
mamiko さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
物語を語ると長くなるので、簡潔に言うと戦国の恋愛は身分関係があって、今より自由にできなかった。そして、ラストのシーンで心に響きました。実写化にもなってるみたいですが、アニメの方が感動できると思います。クレヨンしんちゃんが苦手な方でも一度は観てみてほしい作品です(´▽`)
77k さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
クレヨンしんちゃん映画シリーズ第10作目の作品
実写化もされた程クレしん映画の中でも人気が高い作品
シリアスな内容の話でギャグはあまりない作品です
野原一家が戦国時代へとタイムスリップして昔の春日部、春日の国の侍、井尻又兵衛と出会う。
この頃の作品は脚本がしっかりしててシリアスとギャグがうまく噛み合ってたのですが、今のクレしん映画はギャグがメインで物語として面白さに欠ける気がします。
milkysunse さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
私がこの映画を見たのは、小学校5~6年のときです。
確か、試写上映会で見ました。
衝撃でした。
隣に母がいたので、反抗期でしょうか、
涙を流さないようにするので精一杯でした。
今までにも、色んなしんちゃんを見てきました。
しんちゃんに限らず、色んな映画やアニメを見ました。
けれど、10年近くたった今でも、こんなにストーリーやキャラを覚えている映画はありません。
HG anime さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
姫と一端の侍の恋が主軸の物語である。実りづらかろうその恋がものになろうとしたとき・・・ 本来児童向けのクレヨンしんちゃんであの展開は意表を突かれて思わず瞬きを忘れてしまった・・・。 身分に負けない力強い恋と儚い命の対比が美しい。 年齢に限りなく誰にでも観てほしい作品。
★ほのぽん★ さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
圧倒的にリアルな戦闘描写.
又兵衛の無骨な暖かさと力強さ、廉姫の一途さ
最後の戦いで見せるひろし&みさえの活躍・・・
戦争、歴史などさまざまなテーマを含んでいるが
どれも押し付けがましくない距離感を持って描かれているのが絶妙だった。
悲しい結末の評価は賛否両論あるようですが
タイムスリップものの収束させ方として
ボタンが掛け違っていっても
最後は歴史どおりになる、というセオリーを踏まえたと考えることもできるし
ハッピーエンドだったら、おそらくこれほど好評を得なかったと思う。
ちゃいにーず☆ さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ダイバージェンス さんの感想・評価
3.8
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
クレヨンしんちゃんって
意外と泣けるんだよな~。
良い作品でした。
退会済のユーザー さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
さぶり さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
yt さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
この作品は、僕のなかではしんちゃん映画No1でございます。
まず最近のしんちゃん映画は、「笑い」を重視しすぎている傾向にあると感じております。(最近はそこまで真剣に見てないけど・・・)
ですが、この頃のしんちゃん映画は「オトナ帝国」しかり、まさしくよくある映画の宣伝文句である`笑って泣ける`というのが当てはまると思います。
この「戦国」は、笑いだけを求めるファンには不向きかもしれませんが「命の大切さ」というものをストレートに教えてくれる稀有なアニメであると思います。
いい話が見たいまたは泣けるのだが希望が持てる作品をご希望のかたは是非見てみてください。
最後にもっとも僕が見てほしいと思っている人は、毎年、毎年しんちゃんは子供に見せたくないと声高々に言っている大人の人々です、おそらく最後にはその気持ちは改心しているでしょう(笑)。
ジャイアンツ愛 さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
クレしん映画の中で「オトナ帝国」と並ぶ名作。
戦国時代にタイムスリップしたしんちゃんが、本来弾丸で撃たれて死ぬはずだった青空侍の命を救ったところから物語は始まる。
ひょうきんな性格でありながら名将である青空侍は、自分が生かされた運命を必死に生き、自らの役目を全うすることを固く誓う。
そして、役目を果たした青空侍は・・・
{netabare}しんのすけに救われた時の過去からの弾丸に撃たれ死んでしまう。
青空侍は、戦国を治めるために「生かされていた」という結末に、劇場内は涙を流している人が多数でした(自分ももちろんその一人…)
{/netabare}
クレしんの良さである笑いをしっかり残しながら、泣ける名作に仕上がっている素晴らしい作品。
草なぎ剛主演で実写化された映画も良かったと思うが、是非こっちを見てほしい!
てけ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
クレヨンしんちゃん劇場版。
なぜか戦国時代へとタイムスリップしてしまった野原一家。
そこで、井尻又兵衛由俊(いじりまたべいよしとし)と出会う。
名前がいかにもクレヨンしんちゃんっぽい!
この映画は、時代考証が驚くほどしっかりしています。
当時ならではの階級や身分に阻まれて実らない恋。
また、時代は戦国時代、当然のごとく争いが起こります。
戦国時代、実際に使っていた戦略を研究し、リアルな戦いが再現されています。
そこにハチャメチャ現代人の野原一家がまぎれこむ。
戦局を一気に変えてしまう野原一家の活躍は実に爽快です。
そして、野原一家はなぜ戦国時代にタイムスリップしたのか。
その理由が明らかにされるストーリー展開。
そして、避けては通れないテーマ性が含まれた作品でもあります。
戦争につきもののアレと言えばわかるでしょうか。
大人でも十分楽しめます。
涙した方も多数いらっしゃるようです。
…なお、後年になって実写映画化されました。
「BALLAD 名もなき恋のうた」という映画です。
それだけの力をもった、魅力あふれるアニメです。
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。
あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら。
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら
こちらのフォーム よりお問い合わせください。
ある夜、野原一家は全員そろって時代劇に出てくるような格好をした綺麗な"おねいさん"の夢を見る。次の日、野原しんのすけが幼稚園から帰ると、犬のシロが庭を掘り返していた。その穴から見つけた文箱の中には、「おらてんしょうにねんにいる」と読める汚い字とぶりぶりざえもんの絵が描かれた手紙が。埋めた覚えはないのにと訝しがるしんのすけだが、「おひめさまはちょーびじん」という一文を見て朝の夢を思い出し、"おねいさん"に思いを馳せながら目を閉じる。
目を開けたとき、しんのすけは夢で見た泉の畔に立っていた。訳もわからず歩いているうちに、軍勢同士の合戦に遭遇してしまう。最初は時代劇の撮影だと思い込むしんのすけだが、偶然から一人の侍の命を救う。井尻又兵衛由俊(いじり またべえ よしとし)というその侍は、命を救ってくれた恩からしんのすけを自分たちの城、春日城に案内してくれるという。そこには、しんのすけが夢で見た"おねいさん"こと廉姫(れんひめ)がいた。(アニメ映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』のwikipedia・公式サイト等参照)
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