ねるる さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 1.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
孤独な少女と森の精霊たちとの交流と成長を描くジブリ風作品
原作漫画未読。
フジテレビ夏休み特別企画として放送された作品。2007年制作。放送時間140分
~あらすじ~
不仲な両親の間に育ち、どこか冷めたような心を持つ主人公ミヨリは、ある日父親の実家である田舎へ預けられる。家の周りにある森には精霊たちが住み、ミヨリは不思議な体験をしていくこととなる。森に住む精霊達とのつながりで孤独な少女が成長していくお話。
ジブリ作品の美術監督を務めた山本二三監督作品ということで、格別に美しい作画を堪能出来ました。
作画は抜群に良いですが、物語は少し幼稚。児童向け文学作品のようなストーリーで、小学生にはおすすめですが、大人が見るには深みが足りませんでした。もう少しミヨリが森に選ばれる理由や能力を深堀して欲しいし、周りの人間や森の精霊達と交流を深めて仲良くなるような、歩み寄るような描写も増やさないと物語が響いてこない。
一番の残念ポイントはキャラクターの魅力の無さ。
主人公ミヨリは、勝気で意地っ張りで思いやりに欠ける子。応援したくなるような気持ちになれない、可愛げのない子で残念でした。育った環境、両親にも問題はあるけど、もう少し可愛げがあっても良かったのかなと思う。
声をあててる俳優陣が上手くないのも残念。
ミヨリの声を演じる蒼井優さんも、ペンギン・ハイウェイの時はそんなに下手に感じませんでしたが、今作は素人感が強い。キャラクターの気の強さだけが悪目立ちしているような演技で残念でした。祖母役の市原悦子さんも、別撮りしたかのような声浮きが気になりました。空気感が1人だけ違う感じがした。
物語の舞台設定、作画は良かったけれど、所々に残念さを感じる作品でした。もっと面白いと思って見たんだけどな、ちょっと期待ハズレでした。