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「ふれる。(アニメ映画)」

総合得点
67.6
感想・評価
16
棚に入れた
53
ランキング
2403
★★★★☆ 3.5 (16)
物語
3.4
作画
4.0
声優
3.3
音楽
3.4
キャラ
3.4

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ふれる。の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

メガマインド さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

キスシーン未遂事件

相手の体にさわって相手の思ってることがわかる能力って

成人漫画にありそう。


岡田麿里さんの作品はだいたいどれもいきなり下ネタがとび出してきたり、

思春期の男女の官能的場面を挿入してくるから


そしてよく、きまずくなったりする。

健全な作品かと思いきや急にポルノになるので要注意

しかしキスシーン未遂のシーンはとても興奮した

っていうかお互いそんなに好きじゃない人同士だったのね

なぜキスしようとしたのか。

この後、めっちゃ修羅場になるけど。


女性キャラがストーカー被害にあっててかくまってほしいという

理由で家にはいりこんできて


男同士で手を重ね合わせているところをみて

この人たちホモだと思われるところは

岡田麿里の抑えきれないBLとはいかないけど

変態的な衝動 オタク気質を感じさせられる。

と同時に少し居心地悪さも垣間見える




ストーカーの犯人お前だったのね。

なんか怖かった


浅川 奈南 、お前は


結局 顔と身長 かよ!!!!!

投稿 : 2024/12/07
閲覧 : 11
サンキュー:

0

ネタバレ

pMzNC26468 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

時間がもったいなかった

序盤はよかったが後半になると無理のある設定が突然でてきたり、なぜが良くわからん空の演出。
時間の無駄でした。

投稿 : 2024/11/10
閲覧 : 44
サンキュー:

0

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ヤマアラシのジレンマ

長井龍雪監督らしいテンポがよくて、それでいて意味不明にならない丁寧な展開。
脚本は、岡田麿里さんらしいファンタジー要素はあるが基本はこってり人間ドラマ。
今回もお家芸の三角関係あり。
キャラデザは、特に女性キャラのくりっとした可愛い目が特徴の田中将賀さん。
ただ、キャラの一人が「あの夏」の主人公にしか見えなかったのが残念なところ。

そして、この物語で一番面白い、と言うより、怖いのは、「ふれる」の存在そのもの。
視聴者は、物語の前半にきっと妙な違和感を覚えることと思います。
なんだか、気持ちわるい・・・。
その違和感は、実は正しいのです。
その理由が分かったとき、「ふれる」の存在にゾクっとします。


■「ふれる」と言う存在ってなんでしょうね?
{netabare}
人付き合いで、一番楽なのは、お互い本心を出さないこと。
そうすれば、お互いの嫌な面も見ることもなく無難に付き合うことはできます。
でも、本心に触れないので、信頼することはできません。
その場合、本当の親友になることもできません。
だからと言って本心をさらけ出すのはなかなか怖いものです。
なぜなら、どうしても嫌われたらどうしようと不安になってしまうからです。

そこで、「ふれる」の登場です。
「ふれる」は、どことなくヤマアラシに似ているキャラです。

ヤマアラシと言えば、「ヤマアラシのジレンマ」と言う話が思い浮かびます。
これは、哲学者ショーペンハウアーが作った寓話です
人間同士が仲良くなろうと近づきすぎると互いに傷つけあって
一定距離以上は近付けない心理を指すそうです。
人間同士が仲良くなるには近づくことが条件です。
しかし、近寄りすぎると考え方の違いから緊張感にさいなまれ、反発が起きます。
また、離れすぎてしまうと疎外感が生まれ、違和感を抱いてしまいます。

このことをベースにこの物語は組み立てられています。
近づきすぎても考え方の違いが生じないように「ふれる」は力を使います。
そして、3人が離れないように、いつも一緒にいるようにと「ふれる」は振舞います。
こうして、「ふれる」は、疑似的に3人が仲良くできるようにしていました。
しかし、最初は、そのことが明かされません。
「ふれる」のおかげで、3人は、お互い以心伝心だと思い込んでいたのです。
結果的に、3人はベタベタいつも一緒の仲良し三人組となっていました。
しかし、このことが、私たちの実生活における実感とは、とてもかけ離れていました。
つまり、「そんなこと、あるわけないじゃん」って感じです。
そこが違和感の正体だったのです。

この物語では、最後、本当の友達なら距離は関係ないと言う結末に帰着します。
「ヤマアラシのジレンマ」を克服したことを象徴する上手い結末だったと思います。

また、「ヤマアラシのジレンマ」がなければ本当に人間関係は上手くいくのか?
それを「ヤマアラシ」キャラを使って物語にしたアイデアはなかなかなものでした。
{/netabare}

■まとめ

岡田麿里さんの脚本は、哲学をベースにすることがあるようです。
ご自身の作品の「アリスとテレスのまぼろし工場 」も哲学がベースでした。

哲学ってなんだか難しいですよね。
でも、こうやってアニメで表現してもらえると親近感がわいてきます。
哲学って、言葉にするとなんだか学術的です。
しかし、その本質は、私たちが日頃生きていく中での悩み事に対する考え方です。
とても身近なものなのだと思います。
今回の作品も「友達になりたい」、ただ、それだけのことです。
しかし、人間は、不器用なものでそれにすごく悩んでしまうことが多いのです。
その悩みに対しては、決まった答えもありません。
しかし、自分で答えを出し、行動すれば前には進めるんだろうなと感じます。
この作品もそのことがよく表現されていたと思います。

投稿 : 2024/10/28
閲覧 : 34
サンキュー:

8

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ふれて、抉って、突き進む。

先日、TV番組で、長井監督のインタビューを観ていて、繰り返し「ふれるは、かわいい。」とお話しされていました。
「うーん、そうかもだけど、これは表向きのサービストークで、きっとちゃんとしたテーマがあって、抉るようなメッセージが組み込まれているんだろうな。」って思いました。
というわけで、さっそく劇場に足を運んでみました。



{netabare}初見としては、ちょっと受け止めが難しい印象でした。
キャラデザ、かな? 声優さん? それともシナリオ? なんだろう・・・。
いろんな解釈や評価が生まれそうな作品と言っておきますね。

最初は、岡田磨里さんの強みでもある、狭い世界の人間関係の設定がベースにあって、青少年期のコミュニケーションにつまづく擬(もどかし)さだったり、衝突だったりが描かれていると感じました。
そんな思春期特有の縮図を抉り出し、やがて深い情動へと昇華させるスタイルとパターンが踏襲されていたかなと思います。

次いで、SNSに依存する風潮とそのリスクが、教訓的指南として暗喩されていたように感じました。
主人公の、秋くん、諒くん、優太くんは、小学生時代から "ふれる" に馴染むあまり、おそらくは10年近く、文字も言葉も端折ってしまう "いびつな関係”に安住しています。

でも、彼らはそれを異常とは思わず、むしろ "ふれる" のおかげで相互の信頼が出来上がっていると信じ込んでいます。
それは、本当はいびつなコミュニケーションなんですが、そう凝り固まってしまったのも "ふれる" に長く依存してきたからでしょう。
その結果、社会のリアルへのアジャストに少しずつズレが生じ、ついには3人で積み上げた関係性も足元から崩れてしまうに至るのです。

今、子どもたちは生まれながらにして、SNSとは切っても切れない線でつながっています。
ですから、3人が糸でつながったシーンは十分に納得できます。
彼らの主体性は、成人になっても、"ふれる" を便利に使う内向きなスタンスのままなため、会社や学校という外側に対しては、うまく対応できないことで頭打ちになっています。

それでも諒くんは上司に揉まれ、優太くんは同級生に囲まれているので、どうにか救われる気配を感じますが、秋くんは誰とも没交渉気味なので、内からも外からも気づきが得られず、なかなか自救力が芽吹きません。
そんななか、2人の女性(樹里と奈南)と暮らしをシェアすることで "ふれる" のほうの表情や振る舞いに変化が生じます。

思うに、カミサマにも自己承認欲求があって然るべきですから、人間には崇敬されたいし、愛されたい想いを期待しているわけです。
でも彼らの関心が女性に移ったことで、 "ゆれる" のそんな想いが損なわれ、傷ついてしまったと解釈できそうです。

いかにも素朴で土着、世間に疎そうな "ふれる" が、頬をほんのりと染めて揺らぐシーンは観ていて微笑ましかったですが、その実、本心の部分では、ちょっと怖いくらいの演出で描かれたのも、私は深く頷けました。



"ふれる" は、元々は、島の端にある祠に幽閉されていました。
いにしえの言い伝えは、絵本に描き起こされ、子どもたちにも認知されているようですが、なぜ幽閉されたかまでは綴られなかったようです。
一般的に、カミサマの謂れは、人間のときどきの都合で、善きことは伝承されても、悪しきことは書き換えられ、埋没させられてしまうことがままあります。

現代でもそれは同じで、不都合な真実はまともには表には出てきませんし、都市伝説などと面白おかしく脚色されて扱われる傾向があります。
SNSと言えば、それこそ噂の宝庫で、玉石混交のごった煮です。
そんなパンドラの箱を提供する企業側の無作為と、人権擁護の情報開示請求とのせめぎあいが、現時点での到達です。

表現の自由に対する権利の保護の課題は喫緊のものであり、大人は百花繚乱に指摘しあっています。
でも、そんな環境は、子どもにしてみると、善悪のバランス感覚も取れず、十分な知識を獲得する機会とはなっていません。

保護者でもうまく説明できないものを、どうして子どもが腹に落とし込めるでしょう。
むしろ安直に面白おかしいのが良く、無批判のまま捉え、今どきの流行りとして、それが僕らのカルチャーと受け止める傾向のほうが強いでしょう。

SNSは、世界の国境も、文化の垣根も、意識の壁も、たやすく乗り越えるという強みを持っています。
それは、時に寝た子を起こすことになります。
知的好奇心を高めたり、融和を進めたりもありますが、反面、さまざまな立場や主張から、軋轢を引き起こしたり、罵詈雑言をぶつけあったりもします。



フェイクニュースやカウント稼ぎ目的の独善というマイナスの側面に対しては、ファクトチェックやアカウントの停止、プラットフォームの設計変更にも及ぼうとする昨今。

"ふれる" は、そういった人間文化のうらおもてや、人格形成の難しさに触れようとする、けっこうデリケートな作品なんですね。
SNSに蔓延る正常性バイアスのリスクを示しながら、過度に頼らず、経験を積み、知見を高め、自分の頭脳で未来を切り拓いて行くんだよというメッセンジャーという役割。

その意味では、"ふれる" は、深い自己覚知へのアプローチを促し、社会と関わる力を育むという、かなり特殊で、ありがたいご利益を授けてくださるカミサマだったのかもしれません。



長井さんが何度も口にした「"ふれる" は、かわいい。」
それは見ため優先に、軽く済ませるだけではなく、しっかりと距離を詰めるところから始めるという意味もあるでしょう。

これを反語的に捉えれば、人や社会のウワベに触れるだけでは、評価を誤る場合があるから、探求を弛まず、実践で検証し、自分のブランド力を高めるのが、かわいくてかっこいいという意味も含まれているのかも知れません。

秋くん、諒くん、優太くんは、"ふれる" を通じて得た多くの体験を糧にして、それぞれに似合う道を切り拓こうと物語を締めくくりました。

本作は、そんな若者たちの日常に見え隠れする課題を、ほどよく効かせたひねりと風刺で匂わせながら、その心の再生に柔らかに寄り添ったエールを送ってくれています。



まとめとして、私は本作に、以前の作品群とは明らかに違う視点と切り取り方を感じました。

一つには、心が抉られるようなしこりは残らず、ふわっと背中を押してくれるような爽やかな残り香を感じたこと。
二つめは、人の自己覚知と自我形成には、目の前の社会的課題を無視できなくなってきているというプロデュースのスタンスの変化です。

面白かったかと言われれば、答えに窮するところがあります。
でも、秩父から、新しい風が吹き始めているのかも知れない・・と感じるところはありました。
そんな想いを胸にしまいつつ、劇場の出口から見上げた空は、すっかり秋の表情に変わっていました。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/13
閲覧 : 54
サンキュー:

5

あと さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

人は1人では生きていけない、それでも1人で生きていく

 「超平和バスターズ」最新作。今まで思春期の男女関係の衝突やすれ違いを描いてきた岡田麿里さんが描く青年期に変化する人間関係と心の触れ合いのヒューマンドラマ。主人公秋くんが察しの悪いコミュ障で人に触れ合うことが苦手ながら寂しさを嫌う、という現代の若者らしい設定。されどイケメン。タイトルにもあるふれる。という可愛い謎生物によって秘密を共有しながら相手に自分の心を伝えられる能力で男3人組の仲を強固にし、田舎の島から上京し新生活を始め、環境や人間関係、やりたいことが変わってくる変化の過程が丁寧に描かれる。ファンタジーを生かした設定や生々しい会話をするキャラクターたち、コミュ障故になかなか表現もままならず言いたいことも伝えられず、何をやっても上手くいかない生活が続き衝突の末、絶望的な状況にまで陥る。ここまでストレスを溜めるのも今までないが、あくまでこの主人公たちの衝突はふれる。により起こるものというのも面白い。
 作品自体は田中将賀さんのいつものキャラクターデザインで非常に見覚えがある絵なのだが、キャラに魅力がないというか、可愛いキャラがいないのは女性向けなのかとも思うが、それであっても女性キャラの性格が悪い意味でいい感じ(見ればわかります)なのはちょっとキツいんじゃないのか。終盤にかける盛り上がりは新海誠風味なんだけど、あくまでローファンタジーでエンタメ映画にはならないところはあった。岡田麿里さんの脚本は100点。これまた素晴らしい人間関係の衝突にどうにもならない苦悩。まとめ方もメッセージ性も上手く畳んだ印象だった。
 総評としては抜群に面白い映画では無いけど何か世界の見方が変わる映画だった。良作ではあるけど、まあおすすめはできないし、何度も見れるような映画でもない…。

投稿 : 2024/10/10
閲覧 : 46
サンキュー:

3

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

私にとっては地味にフィフスインパクト

【物語 4.0点】
監督・長井 龍雪氏、脚本・岡田 麿里氏、
キャラクターデザイン・総作画監督・田中 将賀氏。

『あの花』など秩父を舞台にした青春三部作を終えた同チームが、
次に挑んだのは、東京の古民家でルームシェアする20歳の男女5人が織り成す人間ドラマ。

孤島の不思議生物“ふれる”の力により、互いの心が読めるようになった男子3人。

不思議生物“ふれる”はSNSをキャラクター化した側面もあるでしょうか。
心の声を波風立てないように取捨選択して、わざわざ口に出して、相手の腹を探る。
リアルの面倒なコミュニケーションの手順をすっ飛ばして、
男子3人が心の声で繋がって友情を育めてしまう。

しかも“ふれる”は(※核心的ネタバレ){netabare} 生活が逼迫した孤島でのギスギスしがちな人間関係の円滑化のため、心の声から火種になりそうな要素を自動的に除去する能力を有する。
“ふれる”を介した人間同士は真っ白な信頼の置ける存在と安心できてしまう。
いわば自動ミュート&ブロック機能付きの{/netabare} 超高性能&余計なお世話なSNS媒体。

“ふれる”が便利過ぎて、男子3人は、狭いフィルターバブルの中に閉じこもりがち。
本作に登場する3人以外の他者は、平気で猫を被るし嘘も付く、目的のためなら打算で他人を利用する。
腹の内では何考えているか分からない。一般社会における“普通の人間”たち。
リアルの人間関係の怖さの好表現により、“ふれる”に依存していたい男子3人の尻込みに説得力を持たせています。

そんな男子3人の元に、“ふれる”なんかに頼らずに友情を築いて来た幼馴染の女子2人、秋の空の女心が来訪。
年頃の男女が、ひとつ屋根の下で、混ざり合うことで、恋の予感も醸される中、
“ふれる”を介した3人の関係性にも変化が、便利な“ふれる”に頼り続けて来たしっぺ返しが訪れる。


終盤には“ふれる”の機能の核心に迫るファンタジー展開もありますが、
主軸はリアルで他者と関わる憂鬱さを描いた、
胃もたれしそうな人間ドラマ。

展開は地味だったはずなのに、私は結構惹き込まれました。


【作画 4.5点】
アニメーション制作は『空青』からこの座組と関わっているCloverWorksが続投。

メインの男子3人の表面上の関係性は“ふれる”を介して明快に説明される。
が、それ以外の人間関係については、例えば意味深な表情から、読み解く労力を、
鑑賞者の側も要求されます。

本音を示唆する表情描写という要求にも同スタジオは流石の解答。
取り扱いに難儀するリアルの他者の気持ち悪さが作画でも詳述されており、私も冷や汗をかきました。

料理の作画、プロップデザインを通じたルームシェアの生活感の変化も味でした。
女子2人が加わると、洗面所に歯ブラシが増え、台所に従来レパートリーになかった新たな調味料が加わる。
その過程が何かエロかったですw

この感度で、小物や、男女の生活ルールにまつわるシチュエーションの変化なども捉えると、
説明セリフなど無くとも、恋愛の進展なんかが、ちゃんとアンテナに引っかかって来る。
終始とても読み解きがいのある背景、作画でした。


不思議生物“ふれる”。
トゲをワサワサと震わせながら、動き回る“ふれる”の挙動には、
セリフがない生物とは思えないほどの存在感はありました。
恋愛の波動を媒介したら赤面する様子も愛らしかったです。

ただ、田中 将賀氏が最初に書いた一発で、制作チームの内輪であっさり決まったと言う、
黄色いハリネズミみたいな“ふれる”のキャラデザ。
私はもっと各方面と突き合わせて試行錯誤して、
“ふれる”自体が鑑賞動機になり得る位のマスコット性を追求して欲しかったかなと、
売れ残った“ふれる”ピンズセットを眺めて思いました。


【キャラ 4.0点】
小野田 秋
BARでアルバイトする長身男子。よく鴨居に頭をぶつけている。
両親不仲な家庭環境のギスギスから、口に出して伝えることに徒労感を覚える生い立ち。
他者と仲良くなりたいと思っていても、口より先に手が出てしまう典型的なヘッジホッグジレンマ。
喋りたくないけど繋がりたい。その想いが“ふれる”を呼び寄せる。

祖父江 諒
体育会系な不動産屋で叱り飛ばされる新人サラリーマン。
何とかなるさという感じで3人の関係性を見守る兄貴分なムードメーカーだが、
その軽さがクレームや人間関係トラブルを招くことも。

井ノ原 優太
デザイナー志望の専門学校生。
口に出して伝えるのも面倒だが、手も出せずに卑屈になってしまう。
秋とは違ったタイプのこじらせボッチ気質。

以上のメイン3人に、
姉御肌の樹里さんと、八方美人なトラブル引き寄せ気質の奈南(なな)さんが、関わってトライアングルなどを絡めて来る構図。


“ふれる”バブル内の人間以外は腹の底が読めないのは上述の通りですが、
それ以上に読めないのは人々を媒介してきた“ふれる”の真意。
登場人物の本音は、言葉にすることで概ね解答されますが、
“ふれる”は無口なので、行動については、最後まで鑑賞者の想像に委ねられる形。

ここでどれだけ“ふれる”含めて感情移入できるかが、終盤ファンタジー局面での感動度を左右しますが、
私は少しは言ってくれなきゃ分からないのでイマイチ感動できず。
この辺りが、人間のみならキャラ4.5点だった評点が4.0点に落ち着いた理由です。


【声優 3.5点】
主演・小野田 秋役・キンプリ・永瀬 廉さん。
祖父江 諒役・俳優・坂東 龍汰さん。
井ノ原 優太役・俳優・前田 拳太郎さん。

メイン男子3人のキャストは若手俳優、タレントをオーディション選出。
永瀬さんは映画『ドラえもん のび太と空の理想郷』でアフレコ経験もあり。
近年、若手俳優らを選りすぐると、自分は声優にも憧れていました、
秩父三部作も観てましたとアニメに理解がある才能が集うので確率が高い。

演技はややたどたどしい面もありましたが、
前向きな姿勢が3人の掛け合いからも伝わって来たのでそこは好感しました。

もっともタレント俳優キャスト陣の中で一番良い味出していたのは、
メイン3人の小学校時代の担任・脇田役の皆川 猿時さんの呑んだくれ演技でしたが。


一方で、樹里役には白石 晴香さん、奈南役には石見 舞菜香さん。
男子3人と交錯する女子2人には実力者声優を配する。
普段なら実力差が引っかかる所ですが、
本作は男子より女子の方が一枚上手なので不思議と違和感は少なめでした。

脇で最近もP王国・異端審問官として活躍されている津田 健次郎さんも登場。
お馴染みのネットリボイスで(※核心的ネタバレ){netabare} ビ◯チ{/netabare} とか言わせちゃイケマセンw(一応褒め言葉のつもりですw)


人気タレント俳優陣をメインキャストにすることで、
朝の情報番組でも取り上げられ、まずまずの上映館数と、
私が行った映画館では1番スクリーンもおさえることができた本作。
が、公開初週日曜の席はガラガラ……。

こんなことならキャスト全員アニメ声優でも変わらなかったのでは?
ちょっと親しげにおしゃべりできたからって樹里さんも、奈南さんも
すぐに次の段階に進める程、人間関係は単純ではありませんし、
イケメンアイドルや俳優でホイホイ客が釣れるほど興行は簡単ではありません。
女子はそんなに甘くないと思います。

やはりこのキャスト布陣はベストではないとの私の邪念は消えずこの評点。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は横山 克氏とTeddyLoid氏。
最近の横山氏はピアノ、ストリングス、エレクトロの中でも、
エレクトロ成分アレンジへの傾倒が目立つ印象ですが本作でも同様。
今回は電子サウンドを得意とするTeddyLoid氏と再び絡み、
渋い人間ドラマとは裏腹に、サウンドは意外と気分爽快。

EDはYOASOBI「モノトーン」で初の劇場アニメ主題歌を担当。
今回も脚本・岡田麿里氏書き下ろしの“原作小説”「ふれる。の、前夜」から
歌詞を書き起こしているため作品解像度は上々。

この原作小説、HPでボイスドラマ配信されているので、
本編ではダイジェストされた学生時代の男子3人、
優太が急激に太って、また元に戻った経緯などを知りたい方は、
一聴されてみてはいかがでしょうか。


【余談】
20歳の男子3人メインのビジュアルに今ひとつ鑑賞欲求が湧いてこなかった俺氏。
引っかかったのが“ふれる”の刺々しいデザイン。
これTVアニメ版『エヴァンゲリオン』でも登場したヘッジホッグジレンマ(ハリネズミのジレンマ)を具現化したような風貌だな。
それで気になって劇場に足を運んだ次第。

『エヴァ』は数次に亘るインパクトの末、
大人になったシンジ君が他者との関係に向き合う覚悟が決まっていくお話でしたが。
大人になり切れない自分にはシンジ君に取り残された感も抱えていまして(苦笑)

そんな私にとって完全に分かり合えない他者の気持ち悪さや、
他者との心の境界が無くなる恐怖などに、改めて向き合った本作は、
東京の一角、相当、小規模ながらフィフスインパクトだったのかなとも感じました。

投稿 : 2024/10/07
閲覧 : 185
サンキュー:

10

ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

心と心を繋いで

人を繋ぐ不思議な生き物「フレル」を期に友達になる「秋」「諒」「優太」の3人はずっと一緒。
言葉を伝えるのが苦手な秋がフレルを通じて相手に気持ちを伝える事で友達になり、3人は互いに触れる事でフレルの力を介してお互いが言葉を交わさなくても心が分かり合えるって話です。

この3人の関係が凄く素敵に感じました。
良い友達関係かな?と思いました。
最初に秋がフレルを見つけるのですが、何故その場所に居たのか謎でしたね。
海の浅瀬の岩牡蠣を崩して通路を見つけて入っていくのですが……
フレルは絵本に登場するみたいなので、絵本で居場所に近い場所が描かれていたと推測ww

ただ、通路を通るのにサンダルを脱ぐのですが、サンダルは持ってきた方がいいよw
貝殻踏むとケガするよ?

秋は友達が欲しかったのですが、自分の気持ちを上手く伝えられない子ですから、フレルを見つけて友達が欲しかったのかな?って思います。

友達作りって難しいですよね。
ゲームとかだとフレンド登録すればいいけどリアルだと、そうじゃないし「友達になろうよ」って言葉を言えばいいんだけど、それが難しかったりしますよね。
私も人見知りだから気持ちわかるかな。
ただ、友達ってどう作るのか難しい気がする。

私も友達と友達になった時は特別な事も無かったし友達になろうって話もした事ない気がするんですよね。
知らない間に友達が出来ていた気がします。
だから、深く考えなくても自然と出来る気もしますね。

ただ、秋の様に寂しさを感じて居たらやっぱり何にでも縋りたいし友達が欲しいって考えて焦っちゃうのかな?って。

で、フレルがきっかけで3人は友達になります。

3人は子供の頃からずっと一緒でしたが「樹里」と「奈南」とも共同生活をする辺りからすれ違い初めます。

実は奈南にストーカーが居て、防犯設備が高い住宅が見つからずにいた所に男性が居たら安心だろうと樹里の提案で一緒に住むけど、ただヒッタクリから助けてくれただけの(樹里の勘違いで諒と秋が出来ている)初対面と同棲するのは突然過ぎるし危なくない?
シェアハウスとかあるし普通なのかな?
私はシェアハウス経験ないのですが…………
ガルクラの桃香さんとかしてたよねww


勿論、異性が絡むと縺れるのは恋愛関係ですね。

えっと、秋は樹里が好きで、樹里と諒が両思い、優太が奈南が好きで、奈南は秋が好き。
コレは五角関係?

で、優太と奈南はその場の空気でキスをするんです。
で、キスしたからOKされたと勘違いした優太が秋と諒に伝えてお祝いパーティが始まります。
しかし、奈南には拒否られて……

正直、私から見たら全員最低なんだけど……

まずは優太……気持ちを確かめてもないしキスしたから恋人認識はちょっと先走り過ぎだし、キスを皆に言わないで欲しいって思いましたね。

諒は言葉が最低……樹里が怒るのも当然。
大きな声で言う必要なければ言葉にする必要もない事を……

優太は「なんだよソレ、それじゃストーカーも勘違いするだろ」的な事を言っいたけど言葉を選びなよって思いました。
コレね、私、ある人と大喧嘩した事があって、ストーカー被害にあった人をその男の人がストーカーの肩を持つ発言や結果を「仕方ない」って発言してて言い合いをした事がありました。

私なりの意見なんですが……
今回の件なんですが、確かに思わせぶりな事をした奈南は確かに良くなかった。

けど、ストーカーは違うじゃない?
どうしてストーカー被害に合い始めたのかも知らないのに、その発言はなんなの?
思わせぶりな態度とったとして相手がストーカーになったらストーカーの気持ちに肩入れ出来ちゃうの?
どんな理由があろうとやっちゃダメな事じゃないの?って私は思うんですよね。

考えて発言したらいいのにって思いました。
そりゃ、友達の心を弄ばれた様に感じたのかも知れないし、秋もストーカーに肩入れしたんじゃなくて、優太の気持ちに寄り添った発言をしたのは、解るけどさ、ついカッとなって出ちゃう言葉もあるけどさ、何より優太も奈南も大切な友達じゃん?
直ぐに謝るべきだった気がしました。


で、奈南……
それはダメだよ……キスの理由は「拒絶したら優太君を傷つけちゃうと思って」って理由でしたが……
気持ちのないキスの方が傷つくよ?
多分、私が思うに拒んで共同生活関係を悪くしたくなかったんじゃないかな?って思うんだけど……
そういう関係だからハッキリさせなきゃいけないと思うんですよね。

作中では彼女は優しい子って樹里が話してたけど、優しいって優しくする事だけが優しさじゃないですよね。
まぁ、樹里はそこが心配って諒に話していたから多分、こう言う事が心配だったんだろうね。

奈南の優しさって相手の為の優しさって言うか、自分の為の優しさに見える。
今、目の前の事に波風立てたくないないからって感じがします。

ただ、気持ちないキスはダメだと思う。
外国の挨拶のキスじゃないんだし、勘違いする人もそりゃ出てくるし、後々問題になるよ。
その場の空気ってのもあると思う。
今回だと「お酒」も飲んでたからね。

だからこそ、素面の時に気持ちを確かめ合わなきゃいけないと思いました。
優太も話を広げすぎだよ……
奈南の「優太君なら嫌じゃない」って言葉もね……
ダメだよ、そんな誤解させる様なセリフは気をつけた方がいいです。

最初は優太が悪いかと思ったけど、まぁどっちもどっち……

ただ、私は今回の事を学びにして優太も奈南も次に生かせたらいいなぁ〜と思いました。

ここから、3人の関係に亀裂が入ります。
実は3人は触れたら「フレル」の力で心が解るのですが、実は、フレルが悪意を振り分けて悪意を伝えない様にしていたのです。

関係性を悪くする言葉は相手に伝えないようにフレルがしていたのです。
私も思っていたんです。
心が解るなら相手の嫌な部分は必ず見えてくるのに何故それがないのか……
そうした部分で問題もトラブルもなかったのかと……
3人はそれほどに仲良しなのか……と……

だから、この設定を聞いた時に、やっぱり心が絡む部分では必ずでる「悪意」がここにありましたか。と思いましたね。

それを知り、優太は自分の事を心の奥底で秋と諒が優太を馬鹿にしていたのではないかと不安を抱き初めます。
そこから優太が家を出て行きます。

そんな時に、諒と秋も樹里の事で揉め始めます。
諒はフレルの力で、諒は秋に自分が樹里と恋仲だと打ち明けて居たつもりで、実はフレルが2人の関係が悪化するからと伝えない処理をしていたのです。
だから、伝わったと思った諒と聞いてない秋

そして、知らずに友達の彼女に告白しちゃう秋。
まぁ、揉めるし結果空気は悪くなったけどさ、
奪う奪わないの話ではなく、伝える伝えないはさ、勿論、相手さんに伝えて了承を得てが1番いいんだろうけど、私は恋人が居ても伝えたい知って貰いたいって言うなら告白してもいいんじゃないかな?と思います。

今回は知らず知らずの内の告白でしたけどねw
自分の気持ちに蹴りをつける事が出来るのならいいのかな?って。


で、秋が優太を心配して学校に行くと優太は学校も行かずに行方不明らしくて……結果ネカフェに居るんですがww
ただね、私はクラスメイトに少しカチンと来ました。

優太を島育ちだとバカにしたりは当然ですが、優太は授業の課題のグループでリーダーしてて、実はそれも半強制的にやらされていて、面倒臭い事は全部リーダーに押し付けて……
これに関しては優太も言い返したら?とは思いました。

ただ、クラスメイトは優太の心配もせずに「リーダーが居ないから課題が進まない」「他のグループより遅れている」とか話すけど、私からしたらコイツら無能なのかな?って思っちゃう。

面倒事を押し付けて、自分達は手伝わない、リーダーが居ないなら手分けして少しでも進めたら?と思いました。

リーダーはグループの雑用係ではありません。
そもそも、分担を決めるとかならともかく押し付けて、自分達は何もしません、困ってますってのは違うんじゃない?って。
そのためのグループなんじゃない?
確かに、優太も言わないからダメなんだけど、専門学生にもなって、その辺も解っていないこのクラスメイト達にはカチンと来ました。


逆に、諒の会社の話は驚かされました。
諒って会社で上司からいびられています。
「使えない」とか「この会社で覚えたのは土下座だけ」とか……私は客観的にみて、酷い事を言っているし、上司も怒る事も大切だと思う。

思うけど、言い方で相手を傷つける怒り方じゃなくて、相手が理解し学べる怒り方をしなきゃダメなんじゃないかな?
じゃなきゃ、多分、反省よりも上司の言い方が悪意に取られて、そっちが印象に残っちゃう。

怒られて、何がダメで次はどうしたらいいのかを考えられる怒り方の方が私な意味があると思います。
だから、それを聞いた秋が怒るのも解る。

けど、諒は、「学歴のない俺を使ってくれて」とか「お客さんに迷惑掛けたのは事実でそれを後始末してくれたのも上司だ」とか「何だかんだ言ってもこうして友達と話す時間を作ってくれてる」「他にこんないい職場ない」とか言って感謝しててさ。

私なら、上記で書いたけど、言い方で嫌味に聞こえる言い方されたらムカつくし、反省はするけど、私の中では嫌な上司で嫌な上司になると思うけど、諒は凄いよね。

悪い言い方をすれば社畜なんだろうけどさ。
そこまで、働きやすく感謝出来る職場って中々ないよね。
私は良い職場って聞くと「人間関係」や「お給料」に目がいくけどさ、諒の考え方を聞くと「良い職場」ってそれだけじゃないんだと視野が広がり学びになりましたね。
私も秋も諒には頭が上がりませんねww


奈南がストーカーに襲われます。
結構なケガしてましたね……
怖いですよね……
見てて思うのがストーカーって相手を怖がせたりとか怪我をさせたりとかするけどさ、何がしたいか不明だよね。

好意を抱いて欲しいなら絶対ストーカーなんてしない方がいいですもんね。
それが恋愛感情に変わることは絶対にないから。
でも、奈南を見たら怪我してて彼女は転んで頭を打ったって言うけど、そんな怪我じゃ済まないレベルに見えて、好きな人に怪我させたり傷つくたりとやってる事が理解出来ないよね。
コレが理解出来たら私もヤバいんだけどww

けど、ストーカーは本当に怖いので、皆さんも気をつけてください。
時々、ニュース見てて事件に発展してる事が多々あるけど、日本はもっとストーカー被害に力を入れるべきだと思います。


で、ついにフレルが街で暴れ回ります。
フレルの体内?に取り込まれたら3人!
秋、諒、優太、ですが……
この3人の関係は友達でした。

けど、友達になる前の秋は自分の気持ちを言葉に出来なくて……フレルに縋ってしまった。
秋はそれを「ズルい」と言いますが、諒と優太は「きっかけはズルかもしれないけど、いつかは友達になっていた」と言ってくれて、ここで秋が「友達になってください」って言葉にする。

秋が、言葉を伝える大切さ知ったから言えた言葉なんだと思いました。
私も思うんです。
きっかけなんて、なんでもいい。
例え、きっかけが「ズル」でも「ズルじゃなくても」絆が本物じゃなければ続かないから続いているなら本物だって。

そして、3人は街で暴れ回りフレルを止めに走ります。
街では全ての人間の心から悪意と善意の心がだら漏れになっていました。
フレルが全ての人の心の糸を結びつけた事によりパニックに陥っていました。

さて、ここから少しフレルについて触れます。
フレルが悪意を消した理由について。

フレルは今も昔も人間の悪意の部分を隠してそれ以外のみを伝えていました。
コレにはフレルなりの理由があるのではないか?と思いました、秋が「フレルは人と人の間にしか存在出来ない」と話していました。

つまりフレルは消えたくないから暴走したのかもしれません。
生存本能ですね。
生きるための暴走。
消えたくないとフレルは思ったから消えないように町中で心を繋いで消えないようにしようとしたのではないでしょうか?

何故消えたくないのか、生存本能に付け加えると、秋が大好きだった。
秋も諒も優太も皆が大好きでずっと一緒に居たかったんじゃないかな?

だから、体内に取り込んで3人に様々な試練を与えては乗り越えさせて、最後は本心で語れたのだと思いました。
フレルはただ3人に仲良くして貰いたかった。

人は縁が欲しくて、フレルにお願いして絆を紡ぐけど、それを叶えたらフレルは必要とされなくなります。

フレルは人と人の縁は紡げるけど、フレルはフレル自身の縁が紡げない。
本当は寂しかったんじゃないかな?
フレルがこれまで受けたであろう扱い、必要な時に呼んで、不要になればポイなんて寂しくないですか?

けど、フレルは何年も3人に家族の様に接して貰えてフレルはその時間が大好きだった。
だから、3人に仲良くして貰いたいし、自分も消えたくなかった。

フレルを迎えに来てくれた秋の言葉でフレルは涙を流します。
フレルは人と人の心を繋げる、けど、人は心が繋がると便利だから言葉を伝えなくなる。

フレルと人間は心が繋げられない。
だから、フレルには言葉で伝えるしかない。
伝えて貰えたフレルは泣きながら暴走を辞めます。
きっと秋の言葉に安心したのでしょうね。

この1件でフレルは小さくなり秋と暮らすのですが、ここからは3人別々の場所に行きます。
ずっと一緒の3人はここから別の道へ歩き始めたのでした。
このガランとした家を見たら何だか寂しい気持ちになりましたね。



さて、良い話ですが、感動までは行かずでした。
しかし、絵は綺麗だし良い話ではあるしフレルも可愛いし悪くないです。

テーマである「心」もしっかり演出されてました。
「あの花」から数えて4作目ですがこの作品も「心」がしっかり引き継がれている気がしました。

後、秋の恋は成就しない事は最初から解っいました。
コレも「あの花」から同じで主人公の初恋は全て成就してないので、恐らく秋もしないだろうなぁ〜と見たら……やっぱりww

ただ、タイトルで「犬夜叉」みたいにタイトルが主人公になっている場合だった場合は、フレルの好きなのは秋なので成就した事になると言う考え方も面白いのではないでしょうか?

今作では心の糸は金色の細い糸が人差し指から出ていました。
赤い糸は皆さんご存知かと思いますが、今作も心の糸と恋愛の赤い糸には共通点があり両方とも大切な人と繋がる糸です。
更には両方共、細い。

何故、細いのか。
それは簡単に契れてしまうくらいに尊いから契れてしまわない様に大切にしなくてはいけない。

大切な家族や友達と繋がる心の糸

大好きな恋人と繋がる糸

細く契れてしまいそうな糸を私達は大切にしていかなきゃいけないってメッセージではないでしょうか?

え?なんですか?
作中で秋が心の糸を契ろうてしても切れなかったって思った人は!
いいんですよ!綺麗に〆たかったから関係ない赤い糸も持ってきたのでww

あっ、そうだ。
この作品みて思い出したのが「遊戯王」で遊戯が千年パズルに願った「友達が欲しい」で城之内や本田とか友達が出来たけど、自分の願いから出来た友達との繋がりは千年パズルの力で自分の力じゃない事を悩む話を思い出した。

実はタイトルをボケたくて「千年ふれる」にしようかと思ったのですが意味がわからなすぎて辞めました。

誰ですか!今、じゃ最後で滑ってるよって思った人は!
私だって気づいてますw

今作のレビューですが、「ふれる」を「フレル」にしてあるのは読みやすいからです。

投稿 : 2024/10/04
閲覧 : 186
サンキュー:

9

あとつ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:今観てる

投稿 : 2024/11/10
閲覧 : 2

サテン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/11/08
閲覧 : 3

いぬわん! さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/11/05
閲覧 : 5

kakelu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/25
閲覧 : 4

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/23
閲覧 : 7

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/23
閲覧 : 4

しむらうしろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/13
閲覧 : 4

kunka さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/09
閲覧 : 7

バットバス さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 1.5 音楽 : 4.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/08
閲覧 : 8

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ふれる。のストーリー・あらすじ

同じ島で育った幼なじみの秋と諒と優太は、東京の高田馬場で共同生活を始め、20歳になっても親友同士。それは趣味も個性も違う彼らを、島から連れてきた不思議な生き物「ふれる」がテレパシーのような力で結びつけていたから。彼らは身体に触れてお互いの心の声を聴いていたが、ある事件をきっかけに聴こえなくなる。「ふれる」に隠されたもう一つの力が徐々に明らかになり、3人の友情は大きく揺れ動く。(アニメ映画『ふれる。』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2024年10月4日

この頃(2024年10月4日)の他の作品

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