てぶくろ さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ハートフルさを全面に出す割に視聴側からの歩み寄りがかなり強いられている。
最終話まで視聴しました。
{netabare} 第9話までを視聴し終えた時点で もっと単純にラブコメを楽しもう と気持ちをつくってはいましたが、想像以上のエピソードの弱さに面食らってしまいました。
第10話では、あのデート"らしき"ものは置いておくとして、その後のコタツでのエピソードで、妹が余計なことを言いそうだから止めるために とかではなく言い終わった後に 天誅だ! つってコタツの中で足を蹴る。
この時点で割と?な行為なのに、それは実は雪さんの足でした!お顔真っ赤っ赤!恥ずかしぃっ!
空間認識能力ゼロなんかコイツ。
これを入れるくらいなら、デートの部分をその前後も含めもっと膨らませて欲しかったな…。
第11話は人好くんの童貞力が爆発している間に、雪さんがさらに幼児退行してしまいました。
この事について、人好くんは自分に非があるということは自覚しているものの結局なにもせず、しかもそれを「雪さんを悲しませないため全精力を注いだ」などと誤認して正当化しているのが最悪です。
添い寝している時も罪悪感や贖罪の気持ちで複雑な顔をしているのかと思いきや、しっかり性欲を抱えている人好くんははっきり言ってだいぶ気持ち悪いです。
これが思春期男子のリアルだ と言われると確かにそうなのかもしれませんが、そんなとこだけリアルなんかい という気がします。
第12話は、お父さんの登場でしたがここまで引っ張った割にあっさりでした。
原作のお父さんとお母さんの意味深な会話をCパートで入れ込み、引きを作って終わるのかなと思っていたのでそれも意外でした。
この最終回を、そして1クールのアニメ作品としても この物語を人好くんと雪さんのラブコメとして区切ろう という意図が感じられました。
それに伴って、人好くんがお父さんに対し踏み出す意識を見せる改変があったのは良かったと思います。
あまりにも小さな一歩で、言っても言わなくても状況は変わらない ただ人好くんが自己満足するための一歩でしたがいいと思います。
元々反対されてなかった、雪さんを家に置くことへの了承を念押ししただけですからね。
全体を通して
序盤の方に感じる、展開やキャラに対しての戸惑いや違和感をこちら側が歩み寄り飲み込んだとしても、多くのラブコメ作品がブチ当たる課題、「主人公に魅力がない問題」を超えられなかったなと思います。
個人的にも、どうにも人好くんのことが好きになれません。
雪さんへの恋心が「それって結局性欲じゃね?」ってところから移動しなかった印象です。
家族とのことについても、散々回想とかで擦りましたけど、かけがえのない僕ってこんなに繊細なの、愛に飢えてて可哀想でしょ!寝てると泣いちゃう!真意を聞くのは傷ついちゃうかもだからイヤッ!パパママもっと僕にかまってよ! とトラウマというより駄々をこねている感じがして気持ちがついていきませんでした。
ロボに乗って使徒と戦えと言われてたり、スポーツや芸術に打ち込んでいる子がこういう気持ちを抱えている とかならまだしも、普通に暮らしている帰宅部の高校生男子にこんな感じで来られても同情も納得も感情移入も難しい。
家族が絶縁状態になったのかと思いきや、天真爛漫な妹はよく懐いているし両親同士も会っている模様。
にも関わらず10年経ってもまだ新鮮に 置いていかれた !と思っているのはなんなんや?
「孤独感…」って言いたいだけの中二病やん。
邪気眼系の中二病を卒業して、今 別タイプの中二病発症してるって 人好くんは思春期をフルコンプしようとしてますね。
何か事情があって一緒に暮らさなくなり、その事情が人好くんには説明されていない というのは確かに本人にしたら憤りを感じることでしょうが、その事情を聞かない理由が 怖いから と言われてしまうと じゃあ知らんがな と思ってしまいます。
人好くん自身がグズグズの甘え野郎にも関わらず、一丁前に雪さんの人格の成長を促そうとしていたり、みんなでお手々繋いでランランラン という幼稚園児並みの家族観のくせに雪さんに家族になろうとか言うてんのがキツイ。
そしてそれを失恋したとかいって泣いてんのもキツイ。
人好くんは雪さんへの恋心を「雪さんは精神が赤ちゃんだから」と諌めていたりしましたが、いやむしろ 自分より精神が未熟で身体は大人だったからこそ好きになったんやん。
そんな性欲先行の恋心で泣かれてもな…。
人好くんはエロ漫画の主人公としてなら好きになれたかもしれません。
原作はこんな主人公でも、作者の美麗で特徴的な画風の絵で引き込み、内容は自分のテンポで読めるのでなんとかなっているんですけどね。
アニメになって気づくキツさってあるんですね。
OPEDは好きでした。
{/netabare}
第9話まで視聴しました。
{netabare}第3話まででこの作品に抱いていた印象は「キャラや展開に対しての説得力が弱く、それってどうなん?という違和感が勝ってしまっている」でした。
大方予想通りこの違和感という部分は話数を重ねることで流してしまえるものになっていると感じています。
では、第9話まで視聴した現在 新たにこの作品に対して抱いている印象はというと、至ってシンプルに「中身が無ぇな」です。
雪さんが学校に通うようになってから、殺し屋お姉さんと一悶着したり、文化祭を通じて新キャラとの交流を深めたり、と色々あったはずなんですが、正直印象に残っているシーンがありません。
基本的にこの作品、「もしも殺し屋のメイドさんが普通の日常生活に混ざったら」という自らが設定した筈のお題の大喜利が弱いせいで、『勝田ソース』という大味のボケに何から何まで頼り切りになっています。
キャラクターが心情を吐露する少しシリアスな部分も、「寝ていたらうなされている」の一本槍です。
ワンパターンな展開にテンポ悪く内容の薄い会話 となると印象に残るはずもありません。
とは言え、原作の時点でこんな感じなのでそもそも「話」を作るのが苦手なんだろうな などと邪推してしまいます。
その「話の弱さ」がより顕著だったのが第9話だと思います。
一応話を跨いで、勝田祭だ!文化祭だ!などと盛り上がりを煽っておきながら、いざフタを開けてみると文化祭というよりケイドロ大会でした。 なんじゃそりゃ。
百歩譲ってケイドロ大会でもいいんですけど、内容は結局一対一の力比べでしかありませんでした。 …なんじゃそりゃ。
今話を日陰 ナカ との関係性を作る話として割り切るにしても、殺し屋という要素ですら持て余しているのに忍者が出てきてもな…などと思ってしまいました。
クールも終盤に差し掛かり、残りの話数はもっと単純にラブコメを楽しみ 雪さんを愛でようと思っているのですが、若干作画に気掛かりなところがあります。
明確に崩れているわけではありませんが、今話なんかはモブの配置がめちゃくちゃになっています。
ケイドロを観戦する人好くんの隣には赤いダウンを着た女の人がいましたが、次のカットでは色が変わっていたり、少しすると男性に変わっていたり、後ろには学生が座っていたはずがいつの間にか一般客になっていたりします。
まぁ観客席ですから入れ替わりがあったのだと納得しましょう。
しかし、運営側の実況席であるnazcaさんの隣に座っていた男子生徒は3回くらい変わっています笑
途中、パーカーの一般客が紛れ込んでるやん笑
こういう細かいところから盛大に崩れそうで不安です。
そういえば、画面の構成も漫画のコマ割りそのまんまなところが多いのも気になります。
そこからさらにセリフがカットされているんだから、中身が薄く感じてしまうのは必然かもしれませんね。
次回に期待です。
{/netabare}
第3話まで視聴しました。
{netabare} 第3話まで視聴し終えての所感としては、雰囲気はハートフルな感じで大変結構なんですが、なにかちょっとでも違和感を持ってしまうと途端にバランスを崩してしまうような危うさを感じています。
個人的に感じている違和感をいくつかあげるとすると…
最終的にメイドさんを雇うことになる ということ自体はいいんですけど、ハウスキーパーを雇う事と その人を住み込みで雇う事にするというのは、またちょっと事情が違うんじゃないか? と思ってしまいました。
とりあえず家の掃除を手伝ってくださいって話だったのになんかシレッと泊まることになっていて、さらにそこからシレッと共同生活が始まっていることになんだか釈然としません。
人物への掘り下げばかりが優先されており、事象への言及が疎かになっている印象です。
メイドさん個人を「根はいい人」と受け入れるのとは別で、メイドさんと一緒に暮らすことへの何らかの理由付けは必要だったと思います。
トラックが突っ込んでくるみたいな展開も、メイドさんと人好くんの関係性を作るための雑な力技に見えます。
第2話では犬を拾ってあげることで人好くんの優しさが描かれましたが、個人的には現時点で「なんとなくやる気が起きなくて」くらいの理由で一軒家をゴミ溜めにするような奴がホイホイ犬なんか拾うなよ、と思ってしまいました。
親が不在だからって本当に自由にしていますね人好くん。
この話では犬を発端に、雪さんの心の整理がなされたり人好くんの言葉で前向きになったりしました。
素敵な感じではありましたが、ですが…なんというか…雪さん結構チョロいですよね。
第1話の時点でも少し感じていましたが、そんなもんでええんや感がすごいです。
このタイミングで自己嫌悪的な独白を人好くんにするって、それはもうなんか「私可哀想でしょ」アピールでしかないような…。
さらに言うと、この独白によって だから殺しをしていても仕方なかった と自身を正当化したままで、「普通」を目指しますって言われてもな…。
まぁでもこれは後に必ずカウンターが来るでしょうからその時にどんな答えを出すのかに期待しましょう。
細かい部分ではあるんですが第3話の冒頭のピアスのくだり、躊躇う雪さんに人好くんは「人の体に穴を開けるのが本職なのでは?」とツッコミを入れていましたが、ならお前の方こそ皮膚科に行って本職の医師に開けてもらえよ と思ってしまいました。
原作の補完として、犬を病院に連れていく様子を差し込む配慮はあるのに、こういうのや資源ゴミのダンボールを切り刻んで捨てる様子は入れたりするの謎采配ですね。
ここまで感じた違和感を色々あげてつまり何が言いたいかと言うと、「キャラクターの言動や行動、話の展開にいまいち説得力がない」です。
だから、全体的にこちら側からの歩み寄りが強いられていると感じるんだと思います。
今のところこの作品、ギャグでもラブコメでもありませんもんね。
これから先、登場人物が増えてラブコメ色が強くなっていったら気にならなくなっていくかもしれませんね。
次回に期待です。
{/netabare}