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「義妹生活(TVアニメ動画)」

総合得点
68.1
感想・評価
157
棚に入れた
432
ランキング
2238
★★★★☆ 3.4 (157)
物語
3.4
作画
3.4
声優
3.5
音楽
3.5
キャラ
3.4

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義妹生活の感想・評価はどうでしたか?

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

淡々とした雰囲気が個人的には好みでした

大雑把に本作の概要を述べると両親の再婚により義兄妹となった主人公とヒロインの恋愛モノという所なんですが、
まあ本作の内容に付いて言うと良くも悪くも義兄妹となった主人公とヒロインの日常を淡々と描くだけなので
取り立てて何か劇的な展開が起こるとかは無く何とも地味な印象が拭えないけど
ただ本作における淡々とした落ち着いた感じで視聴できる所は個人的には結構好みでした。

そういう分けで本作に付いては淡々と落ち着いた雰囲気が結構好みだったりしましたが、
尤もこういう静かな作風ゆえに1話毎の盛り上がりとか華やかさとかインパクトに欠ける感は否めませんが、
ただ浅村家と綾瀬家の同居生活が始まり悠太も沙季も最初は慣れない新生活にぎこちなさを見せたり、
或いは悠太も沙季も当初においては互いの間で色々と手探りな様子を見せてた中において
同居生活を始めて何気ない日々を過ごして行く中で段々と互いに意識して行く部分を見せて行きながら
この辺りは話数を重ねるに連れて互いの会話やモノローグから初めて会った頃と比べて
互いに対する意識が変化して行ってる様子が伺える部分が面白いと思いながら
特に沙季に関して言うと悠太視点で進行してる時は沙季の心情は掴み難いが、
ただ沙季の日記に綴られてる内容が語られる事で沙季の心情が判明する様になり
後々になって沙季の行動や心情に関する答えが明かされる構成という部分が面白く観れましたね。

改めて本作に付いて言うと終始淡々としていて瞬間的な盛り上がりには欠けるというか
そもそも全12話の中において劇的と思える様なシーンは皆無で正直に言うと掴みが弱いと思うけど、
ただ1話~12話を通して悠太と沙季が互いに対する距離感の取り方や心情が変化して行く過程が丁寧に描かれてると思いながら
何気ない日常を過ごす中においてそういった悠太と沙季の心境の変化を読み取って行く部分が面白かったのと、
それと全12話を終えた段階でストーリー的にも良い意味で一先ずの区切りが付けられて纏まりも良かったかなと。
そして個人的には本作における淡々と落ち着いた雰囲気が結構好みでした。

【評価】

80点・1A級

投稿 : 2024/12/16
閲覧 : 41
サンキュー:

1

ネタバレ

haiga さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:今観てる

3話視聴済!妹萌のタイトルと思わせて意識高い系兄妹の物語?

今観てます!

ふぐぅ~かなりしんどいです!!

意識高いのは良いんですよ、でも子供らしさが全く無くて終始しんどい

特にヒロインの綾瀬がちょいちょい女出してくるのがクソめんどくさいです
いっつもいっつも試されてて1個でも間違えたら冷められそうなやり取りはマジで苦痛でしか無いでしょ
俺なら一緒に生活は無理ですw

この辺の情緒不安定さを若さ故の未熟さととらえるならばそうかもしれませんが、そういうヒロインは私には魅力的には思えないなあ
舐められない為に金髪ギャルの格好してますってのも悪手としか思えない

とはいえ行間を読ませるというか詩的な作り方と言うか間の取り方、静かな感じはアニメの作り方としてはとても面白い作品ではありますね

頑張って最期までみたいとは思います

投稿 : 2024/12/11
閲覧 : 44
サンキュー:

3

ネタバレ

ごる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

2人の気持ちのように全てがスローな感じ(¦3<

見ていると、とてもテンポがゆっくりなアニメだなと感じますw
特に人の歩いていくところや動きもとてもスローリーです( ˊᵕˋ ;)
主人公2人の心の変化のようにゆっくり感を出しているのかなと思いました(^_^;)

語りの要素も多く、途中からお互いの気持ちを隠して生活するようになりますが、ゆっくりなテンポの割にはいつその気持ちが爆発するんじゃないかとヒヤヒヤします( ;´Д`)
いきなり義兄妹での禁断の恋愛にΣ(꒪◊꒪ ;)

ってな感じのやつです( ̄▽ ̄;)

実際には、いきなりそのような事にはならず、お互いの気持ちを確かめあって、それが恋心だと気づきつつも、兄妹に向ける敬愛の気持ちかもしれないと言い聞かせ、2人の心にしまっておくというような形でラストを迎えました(´°` )

最終話のタイトルが「 と 」で空白になっている事から色々考察できますが、「Tomorrow and Tomorrow」と終わりで出てきますw

兄妹、もしくはそうではない2人のそれぞれの明日的な感じがします(;'ω'∩)
ヤキモキしますが、かなり新しい感じのアニメでしたw

投稿 : 2024/12/02
閲覧 : 40
サンキュー:

1

ふーちか さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 1.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 1.5 状態:途中で断念した

キャラが合わなかった

2話くらいまでしか見てなかったけど、俺はみんなと違うみたいな感じの性格とかたいしたことないことを深刻そうな感じで受け止めて自己陶酔している感が受け付けなかった。

投稿 : 2024/12/01
閲覧 : 38
サンキュー:

0

ネタバレ

Jun さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

純愛、ドロドロ?

声優さんにとっては難しい芝居だったと思う。奥歯にものが挟まったような言説を繰り返す義兄と義妹、能天気なようにみえるが、ギリギリの生活を維持しているであろう義理の両親。なんとも窮屈な家族だが、DVよりははるかに理想に近い。それを丁寧に映像化しているが、もう少し明示的に描きこんでもよかった。
欲望を発散するアニメではなく、臨界を感じる物語。

ちなみに、自分なら結婚が決まった時点で家を出る。欲望を抑え切る自身がまったくありません。最終話以降かなり面倒な事態になると思います。

投稿 : 2024/11/18
閲覧 : 67
サンキュー:

4

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

とりあえず簡単な感想

 原作は未読。
 他人だった若い男女が一つ屋根の下で暮らすことになって・・・、というシチュエーションの
作品は幾つもあるが、その多くはぶつかり合いながら次第に仲良くなって、その過程では
ラッキースケベがあったりと明るく楽しいラブコメ展開で進んでいくのに対して、本作は比較的
シリアスな要素が強く、メインの浅村 悠太と綾瀬 沙季が醸し出す淡々とした雰囲気の中で話が
進んでいくところが大きく異なる。
 まあ、最終的に互いに好きになるところは多くのラブコメと同じではあるけど。

 キャラの心情描写を丁寧に描いているが、その分ストーリーの進みはゆっくりした感じで、
本作の内容は他作品なら半分の6話ぐらいでやってしまうんじゃないかと思うぐらい。
 個人的にはこういう進み方は好きだったりするが、「味わいがある」と思うか、「冗長に
感じる」と思うかは人によって分かれそう。
 雰囲気としては実写の邦画、それもエンタメ性の強い大作ではなく、上映館が少ない文芸色が
あるような作品に近い印象。

 あと悠太と沙季のモノローグ描写が多いため、全体的に静的で、「アニメは動いてこそ」
みたいに思う人だと物足りなさを感じそう。
 実際、「本来は媒体としては小説向きかな」とは思ったり。

 メインキャラの悠太と沙季だが、いずれもよくできた子で、高校生らしからぬ大人びた
雰囲気がある。
 再婚したそれぞれの親の方が幼い感があったり。
 ただ、この大人な部分はこれまでの家庭環境によるものでもあるようで、いずれも自分の
感情を押し殺して行動し、その葛藤が話を厄介なものにしている。
 自分から動けない分、話を打開するのが外部の意見というわけで、悠太には藤波 夏帆、
沙季には工藤 英葉というキャラが登場するが、なんか唐突に現れては意見をしてという感じで、
いかにも「話を動かすために登場させました」という感が強かったりするのが残念。

 悠太と沙季の互いの気持ちが分かったというところで終わりと、締めとしてはまずまず。
 状況自体は現状のままということで、今後の二人の暮らしぶりが気になるところ。

2024/11/17

投稿 : 2024/11/17
閲覧 : 73
サンキュー:

1

いこ〜る さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

視聴マインドをリセットする必要性

これはすごいな。
アニメーションである必然をどう担保するのか難しかったのではないか?そして難しかったながらその課題はよく克服されていて、単なるビジュアルノベルにならず静謐な映画的視聴感のある、とても新しい作品になっていたと思う。

ただ私はこれをリアルタイムで見続けられたか?の自信はない。
事前にそう言う作品であるのを知って放送終了後に後追いで一気見したから完走できたように思う。
普通にアニメを見る気分でこれを見たら、テンポが悪いだの暗いだの話が進まないだのキャラが可愛くないだのと、1話切りしててもおかしくないかな。つまり視聴マインドの刷新が必要なわけだ。

そう、この作品は私たちに迫ってくるのだ。
親の再婚で同級生の異性と義理の兄妹に!で何を想像するかを。
恋愛ものを全て『ラブコメ』と括ってしまいがちな態度を。
そして進行速度のインフレを一旦止めることを。

いわゆる深夜アニメ的なお約束を廃し、この設定でリアリティあるドラマを求めたらこうなる!と言う形を真摯に追求した結果がこれだと思う。
果たしてそれが面白かったのかと問われるとなんとも答えようがないのも事実ではあるけど、それでもアニメという表現芸術が進化の袋小路に迷い込まないために、こう言った挑戦はこれからも継続して必要だと思う。

だからこそ、この挑戦をした制作スタッフに敬意を表したい。

==========

物語:コメディを排した恋愛もの、リアリティという点ではかなり頭抜けた存在。楽しくはないがなぜか引き込まれてしまう。

声優:妹役は鬼頭明里かと思ったら『箒星』だった。と言ってもわからないから〈菜なれ花なれ〉のパルクールの娘でわかるか?
エモーショナルな演技は抑え込まれていて実にアニメっぽくない作品なので大変だったと思う。

キャラ:自分だったらバイト先のお姉さんがいいと思うけど・・・

作画:このトーンとこの演出方針からすればもっとクオリティが欲しいところ。ただ、引きの作画が多くて苦労しただろう。あと、EDの人物イラスト(3DCGのモデリング?)がどことなく文学系の単行本の表紙で見たような感じで面白い試みだった思う(作中のキャラ絵と全然違う)。

音楽:OPは物語の始まりの高揚感が伝わる良曲。fhanaは〈天体のメソッド〉の頃から好き。
EDはどことなく『さよならのこと』を連想させる静かな曲でこれも良かった。

投稿 : 2024/11/16
閲覧 : 93
サンキュー:

8

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

モノトーンのような静かな感じの作品

原作未読 全12話

高校生の主人公の父親が再婚して、その再婚相手の娘さんが同級生という4人の生活を描いた作品です。

とても静かな作品で、お話もゆっくりしています。

そして自立したいと思いに背中を押してあげたいのと、妹として見なければいけない葛藤などをそれぞれの視点で描いていますね。

かなり静かな作品で、引きも多いし、間も長い、テンポ良くお話が進むということもありませんが、そこがこの作品の良さではないでしょうか。

それぞれが兄と妹というより心の中では男女と意識していますが、少し距離が縮んだというところで終わっています。

まだまだこれから色々ある感じですね。

OPはfhánaさん、EDはKitriさんが歌っています。

最後に、たまにはこんな静かな作品も観てもいいかもしれませんね。

投稿 : 2024/11/12
閲覧 : 185
サンキュー:

15

つきひちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

全く納得の無い最終話

1クール12話

親の再婚で義理の兄弟になった同級生の2人が恋愛感情を抱いていってしまったらどうなるのか…。という話

2人ともキャラがなかなか拗らせているような2人でモヤモヤとした展開が続きます。最終話で納得させてくれる結末があるのかと思ったら…。

複雑な事情だからキッパリとはいかないのは理解できるんですけど、12話まできてみてその答えはなかなかにえきらない。作者はリアリティを追求していたんですかね?
ちょっと趣旨というか、目的が分からなかったアニメでした

投稿 : 2024/11/04
閲覧 : 115
サンキュー:

2

ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイパ重視のこのご時世に・・・ある意味挑戦的な作品

【レビューNo.148】(初回登録:2024/10/20)
YouTube漫画原作で2024年作品。全12話。
ここのレビューでも散見されますが、タイトルからすると
「コメディ色の強いご都合主義のいつものやつ」
って思いますよね(笑)
リアタイで視聴していた時は「切るほどでもないが・・・」でダラダラ完走
したって感じでしたが、見返すと意外と悪くない作品だったかも。


(ストーリー)
「”義理の兄(妹)”はただの他人だ」
高校2年生・浅村悠太は父親の突然の再婚により、義妹となった派手な見た目
の同学年の綾瀬沙季と出会う。
2人は
・前の両親の不仲を見てきたために共に男女関係に慎重になっている
・今の両親に心配をかけて家庭を壊したくない
という思いから、都度”擦り合わせ”を行い、「適切な距離感」を保つことを
約束しあうのだった。


(評 価)
・タイパ重視のこのご時世に・・・ある意味挑戦的な作品
 同クールに70本程度放映されるのが当たり前となったこのご時世、それこそ
 3話切りどころか1話切りされる恐れもある訳で
 ・序盤からテンポよく畳みかけたり、キャッチーな展開をブチ込む
 ・目を見張る映像美やヌルヌル動く作画など
 最後まで視聴してもらうために各作品も頑張っているようで。
 しかし本作はこのタイパ重視の今の風潮に逆行したような、ある意味挑戦的
 な作品だったのかなっと。

 特徴的なのは作画のカメラアングルですね。
 本作の悠太と沙季の会話劇(擦り合わせ等)なのですが、同じような引きの
 画がメインになっているんですよね。
 イメージ的には家に仕掛けられた隠しカメラで覗き見や観察するみたいな。
 この定点的な視点で、2人のやりとりから距離感等が変わっていく様を淡々
 と積み重ねていくという何とも地味な作品ではあります。
 色調も抑え気味ではありますし。

 その辺りの制作陣の意図に気付けば面白みもでてくるのですが、私もリアタ
 イ時は半分脳死で観てたので微妙な作品だなっと。
 たまたま見返す機会があったので、再視聴したらそういうことかと評価を改
 めたのですが、このご時世になかなか思い切ったことやってるよなっと。


・セリフ回しのセンスがちょっと合わなかった
 個人的に初見で没入できなかったのは、沙季に好印象を抱けなかったのが大
 きいと思います。
 最初の悠太との会話が
 {netabare}「そのユーモア、話し方、表情どれにも強い熱を感じない。~(中略)~
  私はあなたには何も期待しないから~(中略)~この意味あなたなら正確
  に理解できるよね。」{/netabare}
 これがラブコメ感あるツンデレなら可愛げもありますが、初っ端から地雷臭
 のする女だなっと。
 その後も
 {netabare}「こういう”擦り合わせ”ができるの地味に助かる。」{/netabare}
 とか何かと「面倒臭い女」という印象が序盤で定着しちゃったんですよね。
 この辺りは悠太のセリフ回しにも引っ掛かるところがあり、どうも原作者と
 の相性が悪いみたいですね。

 また作品の性格上モノローグが多いのも、「面倒臭い女」と感じる一因の
 ように思いますね。
 あとギャルの恰好をしているのは「社会を渡っていくための武装モード」
 とかいう謎理論も何なんだと。


・義兄妹の恋愛模様は・・・
 こういう題材を扱っていれば当然「義兄妹の恋愛」というのは避けて通れず、
 というかそれがメインだったりするわけで・・・
 本作も上述のように地味な積み重ねから、現時点での2人の”擦り合わせ”を
 描いて終わります。
 作品を通じて感じたのは、「2人の温度感」的なもの描きたかったのではと。
 はじめはぎこちなさがあり低温だったものが、徐々に温度が上がっていき、
 最後は触れ合って2人の体温で終わるみたいな。
 感覚的には「ピュアラブストーリー」というより
 ・「俺は本物が欲しい!」(by比企谷八幡/俺ガイル)
 という人の関係性の根源的なものを描きたかったのかなとも感じましたね。

 ただ総じて理屈っぽさが鼻につき、個人的にはあまり好みな描き方ではなかっ
 たかな。


率直なところ初見ではあまり刺さらなかったものの、腰を据えて見返してみれば
いろいろ気づきのある作品だったかなっと。
ただこれだけアニメが大量に制作される時代ですからね。
序盤からしっかり視聴者の心を掴む工夫がないと、せっかくのよさも伝わらない
のでは?とも思いました。
あと2人の会話劇以外のエピソードとか全体的に弱いのかなあ。


OP『天使たちの歌/fhána』
・OPから作品への期待感を高めるfhánaのこの安定感よ!
ED『水槽のブランコ/Kitri』
・これは作品の余韻をきれいに昇華してくれる良曲

 
(追 記)
これを言っちゃうと身も蓋もないのですが、両親も子供が高2なんだからこんな
微妙な時期に再婚せずに、高校卒業まで待てなかったんかいっと。
コメディ強めの作品ならそのドタバタ劇も笑って許せますが、シリアス度が高い
本作だと、その辺が引っ掛かってきたかな。

投稿 : 2024/10/24
閲覧 : 314
サンキュー:

12

ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「幸せな家族のやり直し」と「兄弟姉妹の恋愛」

三河ごーすとによる原作小説は、『MF文庫』(KADOKAWA)で刊行中(既刊11巻、原作未読)。
アニメは全12話(2024年)。監督は上野壮大。制作は、『ログ・ホライズン』シリーズ、『この素晴らしい世界に祝福を!(1、2期)』などのスタジオディーン。
(2024.10.23 投稿)

完全にタイトルからスルーしていた作品。どうせ親の再婚で年頃の連れ子同士が突然一つ屋根の下、お決まりのラッキースケベ展開なんでしょう?と思っていた時期が私にもありました(笑)
各レビュアーさんから、そうじゃないらしいとの情報を得て、さっそく視聴を開始することに。

予め確認しておきますが、血のつながりのある兄弟姉妹の結婚は、日本ではできませんが(※片親のみ血のつながりがある場合は、スウェーデンだけOKのよう)、連れ子同士の義理の兄弟姉妹の結婚は、血のつながりがないので、法律上、何の問題もありません(なお、血のつながりがある場合も、法律上の婚姻ができないだけで事実婚や恋愛まで禁止するものではありません)。

なので、個人的には、義理の兄弟姉妹が恋愛関係になるのはインセスト・タブーでも何でもないと思っているので、世間体があるとしても、「禁忌」というほどの忌避感はないんですよね(※本作に登場する奈良坂真綾(CV.鈴木愛唯)も、「3か月前まで他人で、兄弟姉妹だからといっても「義理」なんだから、恋愛関係を避けることもない」と言っていたので、私だけ変ということではないと信じたい(笑))。

もっとも、本作は、インセスト・タブーを理由として、お年頃の男女が自分たちの恋愛感情を押し殺そうとしているというお話でもないと感じたので、私の感想を書いていこうと思います。


【「幸せな家族のやり直し」と「兄弟姉妹の恋愛」(※ネタバレありの感想)】
{netabare}離婚の際、向こうに離婚の主な原因があるにもかかわらず自分勝手に幼い子供の養育を押し付けられても、それを快く引き受けてしまう人の好い親である浅村太一と綾瀬亜季子。
(※「人のいい人畜無害な男性役」(例えば、『イエスタデイをうたって』魚住陸生役)において私の中で定評のある小林親弘さんと、「幸の薄い女性役」(例えば、『わたしの幸せな結婚』斎森美世役)において私の中で「殿堂入り」を果たしている上田麗奈さんは、はまり役でした。)

もっとも、だからこそ、本作の主人公である浅村悠太(CV.天﨑滉平)と綾瀬沙季(CV.中島由貴)は、親という存在一般に絶望し期待しなくなると同時に、人の好い親の方にはついていこう、そして、こっちの親には、これから幸せになって欲しいと心底思ったことでしょう。

そんな親たちが再婚すると言ったとき、前回の結婚であんなにつらい想いをしたのに、また結婚するの?でも、こっちの親には感謝もしているし、幸せになって欲しい、私のせいで幸せになれないのは嫌だから早く家を出ようとは思ってた。それが少し早くなるだけ。と子供たちは思ったことでしょう。

しかし、初対面での太一の思いやりを感じるさりげない行動(※姓を別にした表札の準備、結婚指輪をしていないなど)に父親を期待してしまった沙季。息子も優しそう。諦めていた幸せな理想の家族が手に入るかも…
だけど、期待して裏切られるのは、もう嫌だという予防線から、悠太に「私はあなたに何も期待しないから、あなたも私に何も期待しないでほしいの」と言い放ってしまう沙季。

色々こじらせた結果、とても「面倒くさい女」になってしまった沙季(笑)。自らの美貌を過剰に周囲にアピールしなければ、確実にクラスカースト最底辺。

そして、沙季のさらなる誤算は、全く期待していなかったはずの義理の兄である悠太が「沙季のことを理解しすぎる」というところ…


本作は、一度幸せな家族を作ることに失敗した親子同士が出会って、前回の家族生活では手に入らなかった幸せな理想の家族を今度こそ手に入れられると期待したのだけれど、あろうことか幸せな理想の家族ならあってはならない兄弟姉妹が恋愛関係になってしまった。

そうすると、幸せな理想の家族を手に入れるためには、例え義理であっても兄弟姉妹が恋愛関係になってはいけないということになる。

もっとも、これは、前回の失敗した家族を初めからなかったことにして、今の家族で家族をやり直すのだという「虚構」を「現実」にしようとすることからくる「禁忌」(縛り)なのだとも思うわけです。
(※私がそう考えるのは、オープニングで悠太と沙季が実際に在りえないはずの一緒にバスに乗って、どこかへ行くシーンを描いていたこと。そして、沙季が幼いころの浅村親子の海での会話を録音したテープを聞きながら、自分もそこにいるような妄想をしていたことなどから。)

沙季があんなにこじらせてしまった原因は、前の不幸な「家族」なのですから、年相応の本来の素の彼女を取り戻そうとするなら、幸せな「家族」をやり直す必要がある。そして、それは育ててくれた親が望む幸福でもあります。

したがって、「理屈」で考えるなら、今までの過去を全てありのままに受け入れてしまえるのならば悠太と沙季は恋愛関係になることはできるでしょう。
しかしながら、手に入らなかった理想の家族、そして、本来の自分という虚構をあくまで追い求めるとするなら、二人が恋愛関係になることは許されないということになるでしょうか。

本人の気持ちは本人が一番わかっていると同時に、一番わかっていないのも本人なんてことはよくあること。二人は、これから上手く自分たちの気持ちを整理できるんでしょうか。2期に期待したいと思います。{/netabare}

投稿 : 2024/10/23
閲覧 : 79
サンキュー:

5

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

情緒優先型恋愛物語

数年前、このコンテンツを観始めました。
YouTubeでふと見つけたのが始まり。
陰キャ男子の兄とドライな妹、義妹生活!

何気ない日常を少しユーモラスに描いたラブコメ風人形劇。
口しか動かないキャラによる淡々としたやり取り。
様々なシチュエーションで繰り広げられるクールな笑いが好きでした。

アニメは小説版に沿ってるのかな。
成長物語になっている。
だけど笑いが少ない。
ラブコメを想像していた身としては肩透かしでした。

もっとも印象的なのが心境小説風なところかな。
心理描写が繊細というか、雰囲気を大事にしているというか。
はたまたワビサビか。
ややもすると単調になりがちな表現手法に味わいを感じました。

似た者同士の義理の兄妹が互いを理解し歩みよる。
自分でも気づかぬ心の変化とそれに対する戸惑い。
そんな感情を昇華し、新たに築く関係性。
情緒優先型恋愛物語を冷静に堪能させていただきました。

投稿 : 2024/10/20
閲覧 : 117
サンキュー:

11

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

これはアニメというよりは小説なのでは…

この物語は、義兄妹となった兄と妹の心が丁寧に描かれています。
私は登場人物の心が描かれているアニメが好きです。
なぜならば、登場人物の心が丁寧に描かれていると、登場人物の行動の原因や目的が理解でき、登場人物に共感できるためです。

極端な話、物語の半分は、二人の心の声です。しいて言えば純文学小説のようなアニメです。
動きが殆どなく、アニメである必要性も感じられないほどの、静かな…本当に静かな物語です。
BGMがあるときは心地良いのですが、BGMがないときは暗い気持ちになります。でも、それは心の色を表しているので、ありのままに受け入れるしかありません。

ヨスガノ空やドメスティックな彼女のような展開を期待されている人は、見ないほうが良いです。
どんなに待っても期待されるシーンは出てきません。
もちろん戦いのシーンもないし、悪い人が出てくるわけでもない。登場人物はすべて善人です。
それでも兄と妹は、それぞれ悩みます。

最初は『兄妹としてうまくやっていけるだろうか?』という悩みでした。
しかし、お互いの優しさがわかり、十分な信頼関係ができた後は、『好きになってはいけない。兄妹としてやっていかねばならない。でも、いつまで心を偽ることができるのだろうか?』…という悩みに変わってゆく。

悩んで悩んで、悩みぬいて…、二人が出した結論は…、勇気ある行動。
それは後先を考えない無謀な行動とは決して違います。これから先の長い間、大変な忍耐力を必要とするでしょう。
その覚悟を決めた二人を応援したくなりました。


現代社会では再婚する家庭の比率が上昇しており、婚姻の約4件に1件が再婚となっているそうです。
だから、このアニメに登場する二人の悩みは、再婚して異性の兄妹(姉弟)となる家庭には切実な問題なのかもしれません。

最後に
このアニメのOpとEdは、どちらも素晴らしい歌でした。
Opは、fhánaさんが歌う「天使たちの歌」
Edは、Kitriさんが歌う「水槽のブランコ」
物語に共感すればするほど、これらの歌が心に響きます。特にEdの歌詞は妹が書いた日記そのものであり、一言一言が深く心に染み入ります。

投稿 : 2024/10/15
閲覧 : 216
サンキュー:

19

ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

Cool系男女の初恋

個人的には久々の純愛系。
珍しくないシチュエーションではあるものの、
キャラも作画も良くて、結構引き込まれました。
まあ、こんな義妹と住んでたら惚れない方が不自然かも(笑)
後半のテンポは結構速すぎる気もしましたが、潔しということで。

投稿 : 2024/10/12
閲覧 : 45
サンキュー:

5

dakiramk3 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

落ち着いていて好感触

 自分は30年前に鳴沢唯という義妹……本当は義妹ですらないけど……に脳を焼かれて以来の血の繋がらない妹好きなんですが、そしてだから何だって話ですが、
人一倍そういう関係の妄想が捗りがちなピンク色の脳内をしているわけですが、そいういう私の目からは若干想像と違ったというか、お互いの立場に忖度しつつも惹かれていくという丁寧な描写が心に響きました。
いかにもなラノベ風登場人物は居ることは居るが主人公二人は普通の、ちょっとだけ面倒くさい思春期の人物像も好感を覚えます。ラストもなかなか趣があって、二人の行く末を応援したくなりますね。

投稿 : 2024/10/10
閲覧 : 54
サンキュー:

8

ネタバレ

koboo004 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

演出が秀逸

原作未読で、アニメのみの感想になります。

昨日まで全く接点のなかった高校の同級生が、親の再婚を機に兄妹になる話。
設定としては似たような作品は他にもたくさんあるが、演出が秀逸。
とにかく時間を使い贅沢に間をとることで、心の動きや思いの重さを表現している。
ここまで映像に動きが少ないと間延び感が出そうだが、そういったことも一切なく、音響、セリフ、そしてとにかく間の使い方が凄く上手に使われてる作品だと思った。

同い年で兄と妹という上下をつけることには最後まで違和感が残ったが、アニメとして、とてもいい作品だと思う。

投稿 : 2024/10/10
閲覧 : 55
サンキュー:

4

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

文学作品みたいな恋

図書館で恋愛小説を読んでいるような感覚になる繊細な恋の物語
すごく良かったのに何でこんなに評価低いの?!とビックリした作品
でもすぐに理由がわかった
小説が好きじゃない人には退屈すぎるからだ

この作品、アニメ好きに刺さるような作りじゃない、小説の地の文を朗読しているようなモノローグの多用、二人の心のありようを事細かに独白していくしホントにゆっくり心が動いていくのでテンポがゆっくりすぎるしわかりやすい萌えもない、小説が好きな人に刺さる作風、

コメディはなくて、ずっと静かでゆっくりな時間が流れる
二人の話の間がすごく丁寧で、駆け足になるのを我慢してゆっくりじっくり二人の距離感、空気、繊細な感情の欠片を一つ一つ丁寧に描いて二人の心が近づいていく様子を楽しめるのが他にはない唯一無二の魅力

個人的には大好きで、オススメです!

投稿 : 2024/10/08
閲覧 : 269
サンキュー:

19

ネタバレ

Nick さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

世間を気にしすぎる生活

<物語について>
●設定
(浅村:男)
・父親が再婚したので妹ができました。
・前の母親はろくでもなかったので女に対しては客観的かつ事務的な感じで対応してきた
・友達が少ない
・大人しく、勉強もそれなりにできる

(綾瀬:女)
・母親が再婚したので兄ができました。
・幼少期はわがままだったので、早く独立して親に迷惑をかけたくなかった
・友達が少ない
・武装系女子だが、中身はマジメっぽい
・勉強は現代文だけ苦手で、あとはそこそこ

●流れ
・兄妹となったが、お互い意識しないことをルールとする
・やっぱだめだ気になる・・・

いろいろ小出しに2人がどういうキャラだったり、どういう感情を持っているのかを表現するので、アニメというより小説っぽい感じが強い。
それでも丁寧に表現してるのでわかりやすいと思います。

感情のままではなく、倫理観や理性などがあって気持ちがどうのっていうのをやり取りする大人向けのアニメかな・・・。

<作画>
ド安定という感じがします。全体的につかわれている3Dモデルとか背景との合成とか、技術的に今どきの感じであることに加えて、精度もそれなり。本屋の中の本と棚って結構雑なアニメが多かったりしますが、その辺ちゃんと作られています。

<声優・音楽>
落ち着いた感じのキャラと音楽なんで特に合う合わないが無く無難かなと

<キャラ>
2人とも大人しい。というかほぼ登場人物全員。まあやが元気な女の子ってぐらい。

<総じて>
ひさびさにラブコメでテンプレの展開以外のを見たって気がする。2人がほぼ無表情でありながらどのような思いを持っているかということを小出しにしてみせてくれる。結構考えさせられる部分もある。個人的には良作。

投稿 : 2024/10/01
閲覧 : 87
サンキュー:

3

街路灯 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

あらゆるテンプレを否定した、日本アニメが世界に誇れる秀作

静謐な空間、抑制された表現、繊細な表情の変化、「動」より「静」を映像で、しかもアニメで表現することの難しさ。
設定の背景や、登場人物の過去、心境など、ナレーションとか字幕で片付ければ簡単なはずなのに、あえて安直な手法を採らず、心象風景ともいえる画面設定、静かでありながら一つ一つの光、陰、物体が主人公の思いを雄弁に主張する。その一つ一つを感じ取り、想像し、味わうのがこの作品の真の醍醐味であり、かつてなかった挑戦を見事に成功させた秀作である。

日本より海外で評価されているというのは失笑を禁じ得ない。というのも本作品はいわゆる日本アニメの中では「ラブコメ」というジャンルに分類されるのだろうが、この物語に「コメディ」の要素はなく、そこからひも解いても、ラブコメにありがちな、唐突なキャラの二頭身化、意味のない絶叫、ラキスケなど、およそマンネリに文句を言いながら、そういったお約束テンプレがないと不満を述べる日本人オタクには全く刺さらないのは想像に難くないからである。

そういう意味で、これは単にアニメというジャンルにとどまらず、一つの映像作品として、もっと様々な人たちに見ていただきたい、もっともっと評価されてよい秀作であると思い、もどかしさを覚えながら筆を置かせていただく。

投稿 : 2024/09/28
閲覧 : 174
サンキュー:

9

ヒロインコレクター さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

まずまず

ラブコメ作品だけど基本的にラブコメ要素は少なめで会話を楽しむタイプの作品かなぁと
まずまずいいとは思っています
自分は原作コミックでまずまず手応え感じていたのでいけるかなと思っていましたが思っていたよりも作風が暗めなのでちょっと視聴者を選ぶ作品かなぁと思います
ラブコメ作品が暗いと何か違うかなとは感じていますね
キャラデザはいいとは思っています

投稿 : 2024/09/28
閲覧 : 110
サンキュー:

4

ヤマナ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルで損してる。アニメ好きにこそ見てほしい。がヌルッと終わる。

初見評価
再婚して同級生と同居生活!?ってだけでおなか一杯感はあるけど視聴開始。
でも思ったほどイチャコラしてなかったので好印象。
ただこの類の作品特有の主人公の回りくどい喋り方は鼻につく。
あの喋り方がカッコいいと思って作ってるのかな。
鈍感、無気力、М字前髪、本が好き、回りくどいしゃべり方、なぜか女性慣れしている。主人公入れ替えても違和感なさそう。

8話まで視聴
想像と全然違う。タイトルからしてまた鈍感イチャコラ、あわよくばハーレムと思っていたのだけど純愛とも違うけど真面目な作品だった。
他人に無関心な二人が義理の兄妹になり少しづつ惹かれ合う。
ただ、嫉妬だったり家族という葛藤が強くあるようで主にヒロインが悩む。
その心理描写がなかなかリアルで見ごたえある。

絵に動きはあまりなく会話だったり心情描写だったりがメイン。
物語に抑揚もないから好みは分かれそう。
ただ、絵やアングルもこだわり感じるし音楽もしんみりと雰囲気ある。
話の途中に日記を読むところとか弱弱しく大丈夫最後死ぬの?ってくらい雰囲気ある。8話の最後とか雰囲気ありすぎてホラーかと思う。

ただ8話のパンのシーン。バター塗るの適当過ぎて気になった(笑)
あれが最初一話とかで綺麗に端まで塗ってて心理描写とかになってたら秀逸。
しんみりが好きな人は0話切りして、脳死アニメが好きな人は1話切りしそう。

最終話まで視聴
どうなるんだろ、どうなるんだろって見てたらどうにもならないでヌルッと終わった。
兄妹で何も起きない。まあリアルっちゃリアルなんだけどそこまでリアルだとアニメで見る意味ないというか。非現実を味わいたくて見てるわけでして、、、。
雰囲気作りはよかった。

投稿 : 2024/09/28
閲覧 : 260
サンキュー:

6

リタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

魅入ってしまった

魅入るというより見惚れるに近いかな。

めちゃくちゃ良かった!
小説のような言葉選び、実写が混じり差し込む光の美しさとか
無言の間、食事の描写、どれもこれも美しくてすごく好き。

元々はYouTube漫画らしいけど、1つも動画を観たことがないから
そちらとこのアニメ化との相違は一切分からないけど
それでもすごく素敵なアニメだし、最後なんてうるっときてしまった。

二人それぞれの気持ちがとても分かりやすく丁寧に描かれていて
そうだよね、そう思うよねって、うんうん頷きながら
最後までずっと見守っていけるストーリーも良かった。

この機会にYouTubeの方も早速観にいってみる。

◯作画
キャラだけでなく世界の描写が特に美しい 背景最高

◯声
不自然さがなくアニメに没頭できる

◯ストーリー
難しいテーマだけどとても丁寧にしっかり描かれる安心感

投稿 : 2024/09/27
閲覧 : 91
サンキュー:

9

ネタバレ

cLzNA78240 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

暗い

未熟な少年少女の葛藤を描きたいのかもしれないがテンションが低く暗いので昨今のアニメ作品には無い妙な雰囲気だった。フィクションらしい過激な演出もなく淡々と過ぎていく日常と最初から想像がつく結末は不満の残るものだった。

投稿 : 2024/09/27
閲覧 : 58
サンキュー:

2

ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルで破廉恥なの想像しちゃったけど真面目で繊細な作品でした。

高校2年生の浅村悠太。
派手なルックスで美人な同級生の綾瀬沙季。
親同士が再婚することで二人は同じ屋根の下で
一緒に暮らすことに。
そんな思春期の妄想のような舞台設定で始まる物語です。

つい先日までは同じ学校でも接点すらなかった他人。
お風呂にどっちが先に入るのか、、
沙季に気を使って悠太が自分が入った後のお
湯を入れ替えちゃうとか、なんかぎこちない感じのやりとりが
実際そうなるよな~ってリアルに思えます。

正直こんな妄想設定だとちょっとエッチなドタバタラブコメ路線
もありかと思うんですけどこの作品は違います。
ラッキースケベ的な展開もほとんどなくて、
お互いが自分の親の幸せのために、
適切な距離(好きでも、嫌いでもない)を意識して狭い
家の中で普通に振舞おうとする。
そんな微妙な
関係性が観てる側にも伝わりなんだか観ててドキドキもありました。

生活音に聞き耳立てるような、なんかゆっくりくつろげない
感じや
会話してるシーンもどこか遠くから覗き見てるようなアングルが
わざと二人の距離感を表現してるってことなのか、なんだか
全体的に暗いトーンで描かれてます。
緊張感が観てるこちらにも伝わってなんだか全然
くつろいで視聴出来ませんww

この序盤の雰囲気は自分はあまりない感じで新鮮で良いなって
思ったけど
人によっては退屈に感じて観るのやめちゃう人もいるかも。

数話の出来事を振り返る沙季の日記。
少々の雑音とフィルム映像風の不安定な絵が彼女の自分でも
良く分からない揺れ動く心の内を表すかのようでなんか切ないです。

そしてこの日記の振り返りが定期的にあるんだって気が付くと、
途中二人の気持ちがすれ違っちゃった
シーンがあったりすると
その時に彼女がどう感じたかを答え合わせしたくなりますw

沙季の気持ちからだいぶ遅れて
悠太が自分の好きって気持ちに気づいた水着回からの花火!
リアルで美しい花火が舞う中での

  「兄さん・・・」

こんなにも苦しくて、切ない言葉って~~><!

同じ男として悠太の行動や気持ちは、ちょっと感度鈍すぎないか?
って思う反面
まあそういう男だからバイトの
先輩の読売栞さんや予備校の藤波夏帆さんが、飾らずにスキを
見せてくれるのかもしれないのだけど、淡泊すぎるのが気になりました。

家族想いで真面目で優しい二人が
正座で向き合いながら一生懸命に出した答えは・・・・

抱きしめるわけでもキスするわけでもないけど
なんか前向きで綺麗なラストでした。

ただ、こういう場合で一緒に暮らすってこの先どうなっていくの??
てのは気にはなりますね。

この作品
イヤホンで主に視聴していたのですけど、ちょっとした
生活音やセリフの臨場感が凄いなって思いました。
向きや位置まで伝わる音作りにこだわりを凄く感じました。

そして大事な場面で流れるピアノのメロディも良かったです。
音楽はどれも良い感じで特にエンディング曲が好きでした。

OP  fhána / 「天使たちの歌」
透き通った伸びやかな歌声が素敵です。
ちょっと重い雰囲気のこの作品をいい意味でリセットしてくれる
そんな明るい楽曲でした。

ED  Kitri / 「水槽のブランコ」
本編でも作品の雰囲気に合ってて良いなって思ってたバラードです。
ユニット姉妹の心地良いハモリと
メロディーラインが独特なところは余韻あって良いんですよね~
YouTubeでフルの楽曲を聴いたのですけど、
中盤に詩を読み語りかけるようなところがあったりやっぱり印象的で
素敵な曲でした。

ようやくお互いが一歩踏み込んだ二人ですけどこの続きも
ちょっと見てみたいです。

だって、手を握り合っただけで
抱き合っても、キスもしてないんだからw

投稿 : 2024/09/26
閲覧 : 60
サンキュー:

20

ネタバレ

mamiko さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もやもや

親の再婚で、兄妹同時になった2人。最初は2人ともぎこちないですが、徐々に違う気持ちも芽生えます。ストーリはほぼ2人の気持ちを交互に伝える形でした。最終回はやっぱりそうかという感じでしたが、どこかもやもやが残る感じでした。

投稿 : 2024/09/26
閲覧 : 45
サンキュー:

2

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

やたら描写が細かい。それが雰囲気づくりに貢献していて面白さも感じる

1話感想 3.1 なんか独特な変なテンポというか雰囲気が。悪くはないですが…

うーん、何でしょうねこれ。

いや、主人公はまあまあ共感できます。
初対面の相手にやたら横柄だったり馴れ馴れしかったりする男主人公は多いですが、最初はちゃんと丁寧で、相手の希望をちゃんと聞いて砕けた口調にするなど、悪くないです。

義妹も別に過剰にツンがきついわけでもなく、むしろ自然な、急に異性が同じ家にいたら普通に警戒するレベルで普通です。

というわけで、2人の対応は決して不自然ではなく自然な感じで悪くないとは思いました。

…でも、なんですかね? 独特な変な空気感といいますか。テンポというか、なんか変。
なんか良くわからない演出が… 最後の電気はなんですかね? あれはわかりやすく意味不明な描写でしたが、それまでもなんとなく空気が、ちょっと変というか。

独特な変な空気感があって、ちょっとなんか…。
なんだろう? 嫌だってわけでも無いんですが、何でこうなのかな? と引っかかるような… でも別に嫌ってほどではないんですけどね。

後は作画も全体的にちょっと微妙なのが残念なところ。
いやあくまで微妙でひどいってことは無いんですが。
でも途中崩れていきそうかなぁ。

いやコメントが難しいですが… 正直変です。
違和感があるってのは何か狙いがあるというか、単に出来が悪いんじゃないかな…。

でも変なセンスというのは決してダメダメではなく、何だこりゃ、と人目を引く部分もあるので…
ま、クオリティの割には、ちょっとは見たいと思えました。

でもクオリティが低いのは確かなので… 見るかどうかは考えます。

2話感想 3.6
こちらで他の方の感想を読んで違和感の正体に気づきました。

本作は、描写がやたら細かいのですね。

人間というのは多数無駄な動きがあって、実際には色々なことをやっています。
しかしアニメというのは些細な動きを書いたらその分作画コストがかかります。
だから些細な、本題に関わらない無駄な動作は一切省いて、ストーリーの進行に必要な描写だけを行うのが、当然だと思っていました。

なのに本作は些細な描写を、やたら細かく描いているのですね。
普通なら描かない、省略するような描写が多数あるから、『何か変』という違和感すら覚えたのでした。
アニメの文脈に慣れすぎていたせいですね。気づかず恥ずかしい…。

とはいえ、その無駄な多数の描写が雰囲気作りに役には立っている面はあると思います。

気付いたことで、本作に対する興味がぐっと増してきました。
視聴継続したいと思います。

全話感想
まあなんといいますか、独特な空気感、テンポ感のある作品でしたね。
内容としては具体的にどうというわけでもないのですが、なんとなく独特な空気があってそれが物珍しくて興味を惹かれました。
まあ面白かったかといわれればうーんってな感じなんですが。

しかし途中にあった妹が兄に身体を売る的な話はなんだったんでしょうね。
いやそれ自体は良い展開なのですが、結局未遂で終わるんですが、さらっと流すには重すぎるような。
注意して終わりで良いんでしょうかね。
まあ未熟な高校生、間違えることもあるってそんなものかもしれませんが。

とにかく、こういう空気、テンポはあまり見ない、という点で希少な作品ではあったと思います。希少というのはありふれているよりはよほど良いので、ちょっと評価対象です。

投稿 : 2024/09/23
閲覧 : 1074
サンキュー:

8

ひで さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

心に残る。

最初は地味な感じたが徐々に面白くなり最終話では感動しました。2期観たいですが日本の評価いまいちなのでないですかね。海外評価は良いのですが。作画も良ければいい作品になったと思いますがね。

投稿 : 2024/09/23
閲覧 : 88
サンキュー:

5

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

背中越しから背中を預けあえる関係へ(義理の代価と時価のお話)

1話~6話まで。

{netabare}
血もつながらず、縁もゆかりもなかった悠太と沙季。
そんな義妹との生活、あるいは義妹としての暮らし。
どちらからのアプローチが最適解なのか、思案しつつの鑑賞です。

成り行きの感情と、機微の通わせ方を描く作品のようです。
二人の擦り合わせはまだまだ続くようだし、答え合わせも急がないみたいなので、私もこのままお付き合いしていこうと思います。



同い年なことと、両親の不仲と離婚が、悠太と沙季の共通項。
二人して愛想のなさですが、深いところでは、同じ時間軸、同じ境遇に育った感覚を持ちあっているようにも感じます。

そんな遠因は、やがては義兄妹のシンパシーを共鳴させ、いつかは男女へのエンパシーを増幅させるのでしょうか。
そのあたりは、義兄妹ならではの事の起こりがあり、義兄妹を超える理由になるのかもしれません。

男と女が、一つ屋根の下で暮らす初手と千日手。
まずは什器に馴染むところから始めて、食味にも気遣う作法の反復。
そんな一挙手一投足は、他人の目に適う合理的配慮の深化と、自己管理への反芻。
言わば、背中越しに相手の背中を感じ取る基本のキです。

土づくりから収穫までは、日照の具合、水撒きの手順、草刈りや追肥、もしかしたら消毒も。
熟考と再考を重ねながらの創意工夫が肝心ってことでしょうね。



作品の印象としては、あたかも前世からの宿劫を背負った者同士が、愛の欠損をリカバリーし、幸せな未来にアプローチするために巡り逢った…、そんなお話に思えます。

子どもにとっては、選ぶことも、避けることもできないのが大人のセカンドラブ。
それって、大人の勝手で損なわれた家族愛、猜疑に堕ちた家族像を、義父と義母、義兄や義妹に好演するという無理難題かも。

義理という名目には、見知らぬ家族への従僕性が織り込まれているのが実態とも言えそうな雰囲気。
独り立ちに急くのは、そんな重荷からの離脱と、呪縛からの解放が、自由民に相応しく思えるのかもしれません。

浮かないシチュエーションのなかで、若い彼らの内面を満たしていくものは何か。
二人のケミストリーが、緊(ひし)と張り詰めた外面にどんな表情を見せるのか。

今のところ物語が大きく動きだす気配はなく、予定調和の遥か手前で足踏みするかのスローな展開。
それを待つ焦ったさと言ったら、観ているこちらがモヤモヤするくらいのまだるっこさです。

愛の美しさを見極めたい審美タイプの作品は、人を試すものですね。



家族は、本来なら、時間をかけて育てていくものです。
住まいは、何でも喋れるし、黙ってもいられる安心の巣です。

そんなプライベートな空間に、物理的な弾力が入り込んだら衝突や反発が生じるし、心理的な緊張に苛まれるほどに離反や野合に向かいます。

沙季はセクシャリティーを武器にマウントを取ろうと画策します。
悠太はインテリジェンスを盾にして無難・無骨にやり過ごします。

少し背伸びをしながらの攻防でしたが、一番ダメな所を開示し、線引きしあえたことで、"そこから上手くやっていけるスタート" を切った二人です。

義兄妹のポートレートは、ピント合わせはまだ難しそうですが、やがては一つのポートフォリオに仕上がっていくのかな。

お互いが納まるフレーム、お互いを見つめるアングルに、愛の光が差し込むのなら、素敵なことだと思うのですけれど。



セカンドラブにリフレッシュを見せあう父と母。
そんな空気を吸い込んでいる義兄妹のファーストタッチ。

ナイーブでセンシティブ、アンニュイでナーバスな関係性が、今のところはいい感じです。

もともと血のつながらない二人なのですから、あくまで義理の、それは他人としてのスタンスがあってもいいのかなって。

義妹との(としての)生活が、どんな終着点を見せることになるのか、二人の青春譜に伴走してみようかと思っています。
{/netabare}


7話で、大きく動き出した本作。

{netabare}
個人的には、夏クールで一番興味をひかれます。

プロットとして似ていると感じるのは、源氏物語、九帖、葵上。
言うなら、ならぬ恋、なせぬ恋路での、異性への想いに寄り添う雰囲気。

あるいは、色づく世界の明日から、月白瞳美。
こちらは、無くした色、手放した自己に、回復へのステップをたどる世界設定。

ともに、閉じ込めた内心の葛藤とその抑制、芽吹きだす安堵への歓心とを描きだす作風。
しっとりする潤いと、文学的な薫りを感じています。


原作は11巻まで刊行されているようですが未読です。
三河ごーすとさんはよく存じ上げてはいませんし、作品に触れたこともありません。
ただ、本作のシナリオ構成、セリフの配置と対置、情感の移動と繋がりなどに視点を寄せると、緻密な文才、自在な筆致を感じています。

オリジナルのストックもあるので、アニメは2期にも期待できそう。
とりあえずは本クールをじっくりと楽しみたいと思います。
と言うか、すでに、10回ほどループしています。


舵取りが変わったのは、沙季の独白。

嫉妬は、裏返し的に言えば、対人希求性の最たるものです。
自分にないものを他人に感じてしまうのは、内心の修羅と背徳へ。
他人にあるものが自分にはないと分かってしまうのは、他者への羨望と嫌悪。

幼少期の沙季は、おもちゃの電話に、自分のイマジナリーに話しかけます。
真っ暗な部屋、お父さんのDV、お母さんの夜仕事、ひとり親家庭、もしかしたら彼女はずっと独りだった?
17歳になるまで、自分の内外面に強さを求め、人を頼らず、人に甘えず、武装モードに生きてきた彼女です。

そんな、ないことづくめ、ないものづくしが普通だった沙季に、兄として、異性として、理解してくれすぎる悠太の存在が、少しずつ大きくなる。
彼は、沙季を、光へと導く者になるかもしれないのです。

言葉をすり合わせ、心をかわしあい、対等以上に心馳せしてくれる悠太に、より近しく、より魅力的に映る女子大生の栞。
彼女は、沙季を、ふたたび暗闇へと追いやる者になるかもしれません。

自分が幸せになる立ち位置はどこにあるのか。
それは一人武装モードを続けていくルートなのか。
それとも、悠太を兄と呼び、思いきり甘えて暮らすことなのか。

自分の幸せとは・・、家族の幸せとは・・。
何をどのようにチョイスするのが、自分らしくあると思えるのか。


沙季のなかにある根源的な本能的欲動(イド)と、そのイドを制止する超自我(スーパーエゴ)、そして両者の間で懸命に適切な道を探る自我(エゴ)。

剣と盾とを三者三様に突き合わせる沙季の鍔迫り合い。
いったいどんな展開を見せてくれるのか、今後が楽しみです。
{/netabare}


8話。

{netabare}
言い訳する者同士のすり合わせ方。

「勉強が、忙しいから。」
誰もが納得できそうな言い訳で、悠太からのプールの誘いに反発を見せる沙季。
奈良坂真綾への気がねなのか、それとも気後れなのか、いずれにせよ、沙季には不快からの言い訳のようです。

「人の気持ちが分からない。」
それは沙季の自我の芽生えを摘んできた、母の深い後悔の裏返し。
目先の目標をすり替えることで、自分の気持ちを抑える術を身につけさせてきた結果なんですね。

そんな沙季のお作法が、悠太には通じない。
心労への思いやりが、二人にはまだぎこちないのです。

エアコンの冷気に当てられた沙季の疲れに、おこげを美味しく作る悠太の気遣い。
夜通し醜い嫉妬に中てられた沙季の心根に、ホットミルクを勧める義兄の優しさ。
期待のまじらないささやかなおもてなしに、沙季は一つの決断をします。

でも、沙季の嫉妬の原因は、家の外と中とにあることには留意しておきたいです。
外の原因は、もちろん読売栞の存在。
沙季の大人ぶりは、栞の魅力を悠太にプレゼンしますが、さすがにそれはいい子ぶりすぎです。

中の原因は、義兄としての悠太の才気。
細やかな気遣い、自然な身のこなし、全てが沙季の期待値を超えてしまっている。
期待しないという取り決めが、沙季の身体を縛りつけ、アンバランスな心にさせている。

沙季にとっては、内憂外患とはまさにこれ。
終盤になって、読売栞はどうにかクリアになったみたいですが、別の栞の女性が現れるなんて、頭痛のタネは当分続くみたいです。



一つ屋根の下、義兄とのすり合わせに沙季の心音が高まる。
一歩外に出れば、同級生、バイト生として、通い合う時間に悠太との距離が縮まる。

その24時間に、どれだけ繊細なメンタリティーが介在し、どれほど絶妙なバランスでかじ取りが必要なのかは、正直なところ分かりづらい。

沙季の寝不足を「そのままでいい」と受け流し、「緊急事態だ」と気づきを添え、「原則と現場の対応は別」と柔軟性を刷り込ませる。
悠太のそんな押し出しは、純粋な善意と言って良さそうだし、沙季の受け止めも、義兄への信頼に僅差もないようでした。

言い訳と言い分とをすり合わせながら、その熱量をバネに変え、次のステージへと背伸びできる歓び。
応えられそうな、でも応えられそうもない怖さにも、一緒に向き合うことができる安心感。

ただ、・・・悠太が、義兄として振る舞えば振る舞うほど、沙季は、義妹とも、他人ともしれない心の揺らぎ、カラダの戸惑いを募らせていくように感じます。


EDのヘッドホンに聞こえる悠太と義父の声。
沙季は、どんな気持ちでそれを受け止めたのかしら。
謎めいた前振りに、期待は高まるばかりです。
{/netabare}


9話。

{netabare}
謙譲の美徳。

世代によっては受け止め方が違うと思いますが、得てして日本人は本心を見せない所作を "美徳" と評する意識性があり、それを言葉にすると "謙譲" になると思います。
謙譲とは、他人に対して敬意や礼儀をもって接することを良しとし、自分の能力を適切に評価し、他人を尊重することに重きを置くことです。
悠太と沙季には、そこに共感しあう背景がある感じです。

かつて悠太も沙季も、望ましい家庭の形が壊れてしまっています。
ともに親の苦労を身近に見てきているし、一人っ子なりの寂しさも溜めてきているので、4人が家族として幸せに暮らすことに反対する理由はないんですね。

ただ、悠太には、実母の不倫の爪痕が深く残っていて、そのトラウマが女性を遠ざけるしこりになっているようです。
女性を意識しないでいられることが彼にとってのらしさであり、自分のメンタリティーが謙譲でいられることに美徳を感じているようです。

沙季は、母子家庭の不遇感や、ジェンダーバイアスへの対抗意識が強くあって、常に自分を戦闘モードに追い込むスタンス。
一般的には謙譲にほど遠いように見えますが、悠太のようなフラットなタイプだと素直になれるのは、彼女なりの謙譲の美徳に適っているのかもしれませんね。



プールのお話は、そんな二人の距離を詰める一つのきっかけだったと思いますが、演出としては丁寧に描かれていたと思います。

沙季は、どうやら以前からカセットテープをモニターしていて、幼いころの悠太が海で遊んでいたことを知っていたようです。
真綾たちの誘いに乗ることは、父子の会話と母子の記憶とがリンクし、より親近感が深まるフィーリングになったんじゃないかな。

同時に、プールに行きたかった彼女の本音がようやく叶ったことで、母の気遣いを拒否して困らせてしまったことへの贖罪にもつながっているような気がします。

沙季が「身も頭も軽くなる」と言ったのは、そんな諸々の背景があってのことのように感じました。
これはおまけですが、沙季の水着シーンも、意外と落ち着いた雰囲気だったのが本作らしいなぁと思いました。


 
沙季が、悠太を「兄さん」と呼んだことは、過去の蟠(わだかま)りを溶かしてくれたことへの、彼女なりのけじめの付け方なんだろうと思います。

彼女が髪を切ったのは、戦闘モードを緩め、自分の立ち位置を「女の子」としてではなく「義妹」としてアピール(すり合わせ)したかったのでしょう。

ただ・・・、スマホに写っていた沙季は、おかっぱ風のショートカットでしたし、彼女が大好きなものも、酢豚料理のように見えました。
幼い沙季のヘアスタイルと大好きなものが、17歳の義妹のそれとぴったりかぶさるすり合わせ・・。

裕太にしてみれば、幼い沙季と今の沙季とが、以前から変わらず存在しているような錯覚にもなりかねず、好意的な感覚が一層高まったんじゃないかな。
沙季のことを好きだと自覚してしまった彼ですから、この先、とっても複雑な感情が芽生えてくるような気がします。

同じように、悠太への憧れを封印すると決めた沙季も、はたして義妹としての安寧が送れるのかどうかも、ちょっと怪しいような予感です。
今まで文字に出力していた本心を、頭の中に置きとどめるわけですから、またぞろ何かのきっかけで蒸し返されて、気持ちが揺らぐんじゃないかと・・。

片恋への気づきがあった二人ですが、相手の気持ちを知らぬは本人だけってことですよね。
この先、どれだけ義理と謙譲の美徳を振る舞っても、どこかに男女の発火点を抱え込んだ生活が続くことになるんじゃないかな・・。

さて、9月になれば実りの秋。
二人のこれからが楽しみです!!
{/netabare}


10話。

{netabare}
再婚という縁と、三者面談の行事が、二人にもう一歩前進する決意を促す回のようでした。
親が結んだ縁は、義理の兄妹に、実の兄妹としての期待を寄せてきます。

義兄妹の関係を、"他人寄りの家族" から、"内実の伴った家族" に移行すること。
悠太にも沙季にも、それはむしろ好ましいこと、望ましいすり合わせだったはずですが・・。

悠太が、沙季の母を「お母さん」と受け止めた結果が、かえって「ずるい」とこぼしてしまう沙季の悩みの種になろうとは・・。

今までの流れなら、安堵できること、新しい関係が積みあがってもいいことに思えます。
でも、沙季には「最後の未練なのかも」、「それさえも分からない」と、自身のすり合わせさえ、暗礁に乗り上げてしまったようです。



未練を感じたのは、沙季に執心があるからです。
好きという感情が、まるで焼けぼっくりのように、彼女のからだをじわじわと炙るんですね。

悠太はといえば、どうにか兄としての体面を保っているみたいですが、なんだか "我慢一択" のようです。
似た者同士だからこそのすり合わせは、知らず知らずのうちに17歳のDNAを誘い寄せるのですね。

未練は、いとおしさを募らせ、切なさは、胸をつぶさんとばかりに迫ってきます。
そんななか、夏帆という女性が、悠太の視野に入ってきます。

どことなく、栞に感じていた嫉妬の炎が、沙季を再燃させる雰囲気の現れ・・。
悠太にも、沙季のクラス男子の影がチラホラ・・。
好きを自認しあった二人に、何かしらの進展(それとも変節?)のきっかけになる気配です。

義兄妹という愛着を、これほどに悩み多く描こうとする作品も珍しく感じます。
でも、リアリティーにも起こりうることと思えば、気長に伴走するのが一番の良策、すり合わせのようですね。
{/netabare}


11話。

{netabare}
拮抗と崩壊。

今話では、シナリオ的に、沙季(というキャラクター)に一つの指針を与えていたと思います。
表向きはオープンキャンパスへの誘導、内実としては公開講座(倫理学)への接近です。

倫理学は、「よく生きる」というテーマを根本問題として扱います。
高校の教師は、公開講座の情報をあらかじめ知っていたと推測できますので、沙季の現国の成績の伸び、風姿風采へのマネジメント、自分らしさへの高い求知心などを勘案してのことに感じます。

沙季は、教官に「ここに来ることで、自分の人生をより良いものにできると考えました。」と話しています。
なので、設定としての倫理学の聴講は、沙季の意向を後押しするための伏線とみてよいのではないかと思います。

教官は「ほかの人との交流で、視野を広げ、理性と知性を武器にする。」というアドバイスと、「それでもなお、自分の感情に変化がないのならそれを大切に。」とも指南しています。
一見、相容れない相克しあう非論理的な言葉です。

目が行ったのは、黒板の板書。
そこには、異母異父の兄弟姉妹婚は、古代世界では存在しても、現代ではタブーであること、しかし、時代には社会倫理と個人の自由意思決定とが入れ替わる相があり、それらは繰り返し更新されることが示されていました。

個人と社会との関係性は "イコールではない" という教官の主張は、わたしも共感がないわけではないですが、高校生には少し刺激的だったかもと感じます。
でもまぁ、都内の国公立女子大を目指す偏差値なら、オープンキャンパスに参加する女子生徒も、そのくらいの意識や関心は高めなのかもしれませんね。

ただ、沙季にとっては、日常の暮らしにそれが繰り返されるわけですから、倫理観の学びがそのまま実践となり生々しく血肉化されるんですね。
ですから、彼女のリアルな心情を思うと、理性と知性で、感性と肉体をバランスよく制御できるかというと、少し難しそうにも感じます。

そんな拮抗が、沙季にどのような気づきと選択を促し、また悠太との関係を導くものなのか。
義兄妹としての片恋の情と、兄妹別々の交流が普通という二つの相が、物語をクールに展開させもするし、熱く燃え上がってしまいそうな気配です。

残り1話でまとめるなんてできそうもないし、中途半端に終わるのはもっと嫌かなって、心配しています・・。



さて、今話ではどうしても指摘しておきたいクオリティーの劣化がありました。

他のレビュアーさんも述べられていますが、作画の崩壊が本当にひどいです。
顔や五体のアンバランス、所作動作の不自然さだけではなく、パースもおかしいし、色設定にも違和感を感じました。

どのシーンがとなると、重箱の隅をつつく感じになるので取り上げませんが、さすがに我慢できないレベルだったのは残念としか言いようがありませんでした。

以前の回でも、沙季が机のカギを投げ捨てる所作に、あれれ?と思いましたが、こういうことが繰り返されると、作品の評価が爆沈してしまいます。

制作の皆さん、がんばって!応援しています!
{/netabare}


12話とまとめ。

人格形成期に愛情の不調和が生じ、愛着障害のままに過ごす日常。
ひとり親家庭にありがちな設定と言えばそうなのかも知れません。
でも、そう生きている(生きてきた)人のことを思うと、簡単には割り切れない気持ちがあります。
なぜなら、彼らの当事者意識は、窺い知るべくもないからです。
だから、とても評価しにくい、しづらい作品になっています。

彼らからすれば、わたしは絶対的に第三者です。
17才の頃の私には両親がいて、期待したり、依存したり、反発したりの毎日がありました。
その原体験は、悠太と沙季の精神性とは決定的に違うと思っていて、簡単にはすり合わせできそうもなく、二人の言質行動を、ああだこうだとは言うのは、当事者の方の気持ちに寄り添わない、配慮に欠ける行為に思えます。
そういう意味で、本作の設定は、かなり特殊で、繊細なものに感じます。

ひとり親の再婚、同じ学校の同級生、異性に期待しないし、してほしくない者同士の同居生活は、可能性の一つとしても、現実にあるのかどうかは分かりません。
でも、そんな設定に、わずかでもリアリティーがあるのなら、本作をよくある恋愛アニメの一つと消化し、評価するスタンスは、私には少し難しく感じます。

マジョリティーからマイノリティーへの圧力に、無意識のうちに加担してしまうのではないかと恐れるからです。
同時に、人の生き方への要らぬお節介であり、侮蔑でもあり、短慮だと感じてしまうからです。



終盤、悠太と沙季は、感情を表出し、その手を取り、お互いに抱擁もしました。
義理の兄妹という難しい関係性と、初めて異性を受け入れる気持ちを理解するために、彼らが口にしたのは「期待する」という言葉でした。

私は、この「期待する」という言葉に、新しいフェーズを "期待して" います。
期待という言葉には、"願掛け" に少し似ているような気がします。
自分が幸せになることを期待し、相手に幸せになってほしいと願う気持ちは、とても素直だし、素敵で、素晴らしいことと思います。

この期待は、他力本願に加え、自力本願も必要となる願掛けです。
有りがちなカワイイに乗っかるとか、セクシャリティーに溺れるとかではなく、お互いを認め、高め、支えあっていくというジェンダーな関係性に、二人の笑顔を期待しています。

背中越しに見互い、背中を体温で温めあう家庭生活って、どんなものだろう。
できることなら、二人が義兄・義妹として、期待しあい、また、期待しあえる日々を、追いかけてみたいなと思っています。

投稿 : 2024/09/23
閲覧 : 365
サンキュー:

15

*** さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

原作未読

うーん... 全体を通してモノローグが中心で面倒くさい主人公たちだなという印象だった。
『成人したら親に話す。それまでは節度を持って付き合う』でいいじゃん。
親同士の子連れ再婚で子供たちには血の繋がりがなく、法的にも問題がないんだから。

こういうコメディーじゃない恋愛ものを楽しむ能力がないんだなと、あらためて自分の性格を知った気がした作品でした。

投稿 : 2024/09/22
閲覧 : 69
サンキュー:

1

ネタバレ

Bハウス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

さざ波の様に二人は寄せ合う

原作はユーチューブ漫画から派生した作品

義理の兄妹になった二人が
異性として真剣に向き合う話になっており

その様子を定点観測しているような
画角で物語が展開していく

正直に書くと冗長なカットが多く
沙希の視点では序盤から浅村君に対して
意識しているシーンがあるけれど

浅村君はプール回までは
全く気持ちに気付かない朴念仁

だから浅村君視点のカットは
ちょっとダレて見ていた部分はある

OPで8ミリフィルムが出てきたり
沙希の子供時代が頻繁に出てくるので

実は過去に出会っていたんじゃないかと
思わせていたけど結局うやむや

バイト先の先輩で大学生の栞は
自動販売機の前で浅村君に告白したが
それ以降はにぎやか師でしか出てこない

浅村君に対する一方的な
矢印がそのまま突き刺しているんで
モヤっとするのよね

それで結局二人は義兄妹として
自分で境界線をつけようとするが

沙希は告白してくれた男の子振るし
浅村君は予備校で出会った奥村さんという
種崎敦美声の賢者に押されて告白を決める

タイトルは海がモチーフになったカットから
着想得てつけたんだけども

傍観者としては二人が両思いになった
満足感が出ていないんだとね

だから全体的に他のレビューも辛い

二人のシーンでも遠景は多く使われているので
冷たい感じがするのも否めないし

やり方は別にあったんじゃないかと思う
星の7割は沙希のビジュアルだからねw

投稿 : 2024/09/21
閲覧 : 64
サンキュー:

6

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義妹生活のストーリー・あらすじ

高校生・浅村悠太は父・太一の再婚をきっかけに、同い年の少女・綾瀬沙季とその母・亜季子と一つ屋根の下で暮らしていくこととなる。 互いに両親の不仲と離婚を経験しているがゆえに、男女関係に慎重な価値観の二人は、義理の兄妹として適切な距離感を保とうと約束する。 「私はあなたに何も期待しないから、あなたも私に何も期待しないでほしいの」 考えを述べあい、すり合わせを重ねることで、互いを理解していく悠太と沙季。 新たな生活に居心地の良さを感じはじめた時、二人の関係はゆっくりと、しかし確実に、変化をはじめて………… これは、いつか恋に至るかもしれない物語。 “他人”が“家族”へ、そしてその先へ。 少しずつ変わりゆく日々を映す、恋愛生活物語。
(TVアニメ動画『義妹生活』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2024年夏アニメ

この頃(2024年夏アニメ)の他の作品

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