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「トラペジウム(TVアニメ動画)」

総合得点
70.3
感想・評価
33
棚に入れた
98
ランキング
1598
★★★★☆ 3.7 (33)
物語
3.6
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.6

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☆の総合評価
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トラペジウムの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 1.0 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 1.0 状態:観終わった

イライラしかしない、なんで評価されてるのか分からん

主人公の東ゆうが独善的でエゴの塊過ぎて見ていてイライラした、クズ過ぎて共感できないし胸糞悪い

周りを巻き込んで表面上は仲良くしようと取り繕うシーンがいちいちウザイし腹立つ、美嘉に彼氏が出来てたらキレて暴言を吐いたり、とにかく東ゆうに終始ムカつきながら見てた

ほかのメンバーが半ば巻き込まれたみたいで少し可哀想。くるみの発狂シーンは見ていていたたまれなくなった。

投稿 : 2024/08/30
閲覧 : 46
サンキュー:

0

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

夢じゃない、夢で終わらせたくないから…現実にする!(ただし手段は選ばない)これはアイドルアニメ戦国時代に解き放たれた4人の少女の“破滅の物語”である

元・乃木坂46メンバーの高山一実が乃木坂現役時代の2016~18年に発表した小説を原作にした94分の劇場用作品
監督は今作が監督デビューとなった篠原正寛
脚本は柿原優子
キャラデザは新里りお
制作はClover Works




(千葉県館山市をモデルとした)城州市の東高(ひがしこう)に通う高校1年生の東ゆう(あずまゆう)は他人には話せないある大きな夢を抱えていた
それを実現する為に同じ城州の東西南北の高校に通う女子高生を1人ずつ友達にする計画を進めている
東ゆうの行動力に偶然も重なって、聖南テネリタス女学院に通い『エースをねらえ』のお蝶夫人に憧れるお嬢様の華鳥蘭子(かとりらんこ)
西テクノ高専に通いロボコン全国優勝を目論む理系美少女の大河くるみ(たいがくるみ)
北高に通い、東ゆうと小学校時代の同級生だったが当時の面影が感じられない美女の亀井美嘉(かめいみか)の4人が揃った
実は東ゆうの夢とはアイドルになること
オーディションで落選し続けた焦りから彼女は、自身が水面下でプロデュースした『東西南北』をグループアイドルとして売り込む算段を企てていたのだ
東ゆうの思惑通り、バラエティ番組を経由してアイドルとしてデビューを果たす事に成功した『東西南北(仮)』
しかし覚悟も曖昧なまま友達付き合いでデビューしてしまった西南北の3人と東ゆうの間には次第に溝が生じるようになっていき…




アニメに限らず、日本のアイドルを題材としたコンテンツが氾濫する世はまさにアイドル戦国時代
そんな中で発表された、当時の現役アイドルが執筆した青春ストーリーは波紋を呼び、またこうやってアニメ映画となったことで再評価されています


僕もさほど期待していなかった一方、初鑑賞後は暫く後半の展開を受け止めきれず、3日ほど頭を抱えてしまいました
観た人の感想によっては打算的で自分勝手な東ゆうの言動が耐えられないかもしれませんし、僕と同じように後半の崩壊していく『東西南北(仮)』の姿を観るのが辛いかもしれません
とても観る人を選ぶ作品と言って良いでしょう
その一方で、間違いなく2024年上半期に最も心動かされたアニメであると断言も出来ます


アイドルアニメと一言で言っても、『推しの子』や『アイドリッシュセブン』の様に芸能界の闇と戦うわけではありません
むしろ登場人物の中で東ゆう以上に悪い人間は全く出てこないぐらいです
『It's My Go』や『ガールズバンドクライ』の様にメンバー同士の熱量のぶつかりあいでもない
ただ『ブルーロック』以上にエゴイストな東ゆうの、自業自得で起こる出来事の結果でしかない
キラキラだけでないアイドルの成長ヒストリーと考えると『Wake Up,Girls!』や『シャインポスト』がお好きな人なら比較的受け入れやすいかもしれませんが、たぶん一番似たような作品を強いて挙げるなら、『マクロスΔ』のクレア・パドルの回じゃないでしょうか?
ただそれらとも違っていて、普通サクセスストーリー映画のクライマックスって何かを成し遂げる事や、困難を乗り越える事を描く事に注力するじゃないですか?
でも本作の場合は違うんですよね・・・


これは偶然の一致でもありますが後半の大河くるみの様子なんかは元 ・欅坂46の平出友梨奈の脱退直前に通ずるところがあります
彼女の脱退前後の一部始終は『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』というドキュメンタリー映画に残っていますのでご興味ある方はチェックしてみて下さい




さて、実は原作からだいぶ改変された部分もあり、昨今なんでもかんでも“原作通りのアニメ化”を求められる風潮に一石投じるような作品でもあるのが本作です
具体的には各キャラの個性が簡潔かつ濃厚なものにまとめられ、各キャラの方向性が定められています
例えば華鳥蘭子は原作ではもっと我侭で高飛車なお嬢様だったのが、上品で物腰が柔らかで友達想いな一点にまとまってたり
亀井美嘉なんか実は大河くるみ目当てのファンの1人で、本作より打算的で内向的だった原作から、あくまで東ゆう一筋の純粋な娘に変わっていたりします
この我侭、打算的といったマイナスの面は本作では基本的に東ゆうに集約されていて東ゆう1人に本作のヘイトが集中するよう上手く仕込まれてるんですね


また原作ではアイドルとしてデビューするまでの過程に重きが置かれているのに対し、本作ではアイドルデビューを境にしたビフォーとアフターがほぼ同尺で語られていて、点描を含めてアイドルとしてどんな活動をしていたのかが具体的に描写されています
小説→アニメ映画へと媒体が変わった事でより適切な描写に改変する流れだと賞賛できる出来栄えだと僕は感じました
特に“点描”が上手く決まるのは実写作品とは違うアニメ特有の演出だと僕は思っています
デビューライブに向けてレッスンに励む4人の点描はテンポ感も相まってアニメ史に残る名シーンだとすら思います
それだけ本作の点描は上手く決まっていました(逆に言うと僕は実写作品の点描が大嫌いです)




映像面以外に面白いのが主題歌にも力が入ってるところですね
オープニングテーマとして流れるMAISONdes「なんもない feet.星街すいせい,sakuma」ですがあえてVTuberの星街すいせいをボーカルに起用しているのが憎らしいところです
星街すいせいはアイドルを目指していた時期があり、アイドルオーディションに落選したが夢を諦めきれず方向性を変えてVTuberとなった過去があります
さらに個人勢からホロライブへの栄転が決まるも名義やモデルを変えて別人として再デビューする所謂「転生」を打診されるもこれを拒否、あくまで「星街すいせい」であり続ける事に拘って食い下がる等、本作の東ゆうの夢の実現には手段を選ばない貪欲さに共通した面を持っています
そんな星街すいせいに「僕がいちばんなんにもないんだろう 君もいちばんなんにもないんだろう 僕ら なんも なんも なんも なんも手にできてないんだろう」と歌わせるのはそれだけで胸を締め付けられますし、本作の内容を十分理解した上で観る2回目以降だとだいぶ印象も変わって癖になる中毒性を孕んでいます
また“イントロが歌始まり”“ハイテンポでラップ調の歌詞”“3分台で完走する尺の短さ”等、昨今の売れ線の曲のツボをちゃんと抑えた戦略的にもとても優れた楽曲と言える潔さがあります


逆にエンディングを飾る「方位自身」は劇中で東西南北(仮)の4人が作詞したという設定の元、原作者の高山一実自らが作詞
イントロもアウトロもたっぷりあってフルサイズ5分越えの大作で映画の余韻にゆったりと浸れるように割り切っています




まだまだ語り足りない気持ちではありますが最後に1つ
今作で監督デビューした篠原正寛は『Reゼロ3期』の監督を、主演を務めあげた結川あさきは『逃げ若』の時行公を演じられています
今後の活躍が期待される新進気鋭の若手が本作で大いなる船出を飾ったことは、歴史の1ページとして刻みたいものです
「夢を実現出来たかどうかは、叶えた人にしか分からない、だから今の私は堂々と言える、あの日の私、ありがとう」

投稿 : 2024/08/29
閲覧 : 893
サンキュー:

3

ネタバレ

KYY23 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメ全盛期の良い部分を全て継承。東ゆうに惹かれる

2005年ー2012年頃はアニメ聖地巡礼が流行ったり、テレビニュースでアニメが取り上げられるなど未来が明るかったです。
その頃の良い表現やストーリー性が全て入っています。最近のヒットアニメにはない丁寧さに感動しました。
普段、アニメ映画は一回映画館で観て気に入ればBDやUHD BDを買うというパターンでした。ただトラペジウムには見入ってしまい1回目→話が駆け足で微妙→2回目観てよかった‼︎原作買う→館山行くか→何度も観たい‼︎とハマりました。合計5回映画館へ。館山や南房総市へ聖地巡礼と観光は10回以上です。
Apple Musicでトラペジウムの曲を聴きながらドライブです。横山克さんの音楽はやっぱり感動します。

聖地の描き方がかなり丁寧。また大々的には公開していませんが観光地+住宅街までも聖地として描くところがアニメの世界に入り込め素晴らしい。YouTubeでも公式公開されているがopシーンの九重駅、市役所歩道橋、館山駅西口交差点の描き方が丁寧。交差点では駅西口へ左折する車まで丁寧に描かれている。私も巡礼時、何度も左折しました。自分の車から可愛いEバイクを借りて乗り換えたいとき、便利なんですよ..
西口海沿いの道路では ゆう がいつでも振り返ってくれそうな雰囲気です。
館山城のダンス練習シーン、九重駅では景色が綺麗になるよう改変はされているものの、館山城坂の僅かに見える海背景などは見事に再現されていました。当初は海なんて見えないでしょなんて思っていましたが、何度も聖地巡礼するうち、アニメと全く同じ角度で海が見えました。

この描き方は最近流行りの転生、異世界者では楽しめない点です。アニメ全盛期のように住宅街やイオンフードコート室内、3駅まで聖地として描いたのは素晴らしいです。岩井駅は交通量が多く車より電車で行った方がいいけど、電車本数が少ない..臨時特急がある日曜朝は電車で待ち時間少ないのでお勧めです。岩井駅前のマンションは丁寧な描き方デス。EDに出ていた学校も本当の聖地なのでいつか見学したいですね...

作画ではドローンを使ったような見え方のシーンや鳥から見た景色、ノートの鉛筆風シーン、シリアスシーンでキャラデザがぼざろになるなど挑戦的な作画です。個人的にはとても好きで、どっちのキャラデザも好きです。ダンス練習シーンではヌルヌルにダンスが描かれていたり、キャラがとにかく動くことでシーンに彩があります。映画視聴前の方は公式切り抜きシーンで観れます。原作には無かったアイドル解散までの経緯が丁寧に描かれている点も発見があり楽しいです。色々な角度のシーンが瞬時に切り替わるうえ、どのシーンもとにかくキャラが動く動く。
OP序盤の電車の中の女子高生も、なんだかんだいってスタイル良く可愛いので好き、東ゆうの制服もダサくなく可愛い着こなし、緊張して出てくる癖の描き方、うまい具合にアニオリが入っています。
ゲスト出演の女性2人もおじいさんで出てきますが、確かに駅の女子高生は何気にゆうに影響を与える人物なので(原作要参照)有名な声優さんが必要だったと理解できます。
シンジくんも原作以上にイケメンになっていくのがウケました。シンジくん本当は ゆうのこと大好きだっただろうな...制服が好きと咄嗟に嘘つきましたが。ゆう の夢のため引き際を見極めているところも優秀。



主人公 東ゆうが1番好きです。他のアニメキャラでは見たことない性格..自分に厳しく他人にも厳しい。でも優しくて余裕がある時は他の子の嫌がることをしない。原作でも障がいのある男の子の面倒を見た時にもっと優しくすれば良かったと感じるなど性格上は光るものがありアイドル向きの性格です。
純金ゴットゲット、くるみゲット時は金網に貼り付くところが面白い。そりゃシンジに女の子好きと勘違いされる訳だ...
東ゆう自身がアイドルになれないと意味ないと考えているからか可愛いと自分が言われても無反応ですし...
むしろ、他の娘を可愛い、可愛いーっていって勿体無いこと、アイドルになれば全員幸せ と強い価値観があるところも魅力的です。
原作でもある程度心情は描かれています。
嬉しいことがあるとベットでくるくるしたり、ジャンプ、すぐニヤニヤしたり。考え事で椅子でくるくるしたり
所作が可愛い。
グループLINEで一人連投...1人でぷんぷん怒り、事務所取締役も拘りの強さに笑う、
ギスギスシーンではズバズバと思ったことを言う。あまりの怖さに くるみが目を合わせてくれなくなる。
シリアスシーンでは目つき鋭く怒る、はあ?言って睨むなど萌えキャラらしからぬシーン多数...
でも、団子屋で「ぜひお願いします‼︎」喫茶店で「どっちが好感度高いでっしょう!?」「さすが星好きのシンジくん、わかってますねぇ」「自信過剰なやつです」など可愛いセリフシーンも多い。原作を綺麗に再現していますし。
SNS(YouTubeショート)ではとてもつまらない(褒め言葉)手元ダンス動画を披露していました。それでも300コメント以上、作中でゲットするなど作中内でも熱狂的なファンを獲得しているように感じます。
性格、見た目両方に惹かれました。今流行りの推し活ではなく嫁として見たいです。
CV結川あさき さんの実力派演技が凄いです。同じ制作会社の逃げ上手の若宮でも東ゆう ぽい雰囲気は楽しめます。というか逃げ上手の時行様のような可愛い男の子まで虜にされ趣味の守備範囲になるとは破壊力抜群です。


2番目に好きなキャラは亀井美嘉。CV相川遥花さんの声が透き通っていて声が合っている。原作文章でのイメージ通りのルックス。ルックスでは東ゆうよりも好きかもしれない..すみません。原作でも詳細に描かれていますが「友達」に強い拘りを持つ。拘りが強い ゆうとぶつかったらどうなるかも見ものでした。原作でも萌えキャラだと描かれています。東ゆう目線ですが。
コンガ事件やシャニマス事件など整形に対して独自の思いがある人もいれば、ゆうや美嘉、その両親のように良いものと受け取る人もいて、中々面白いです。個人的に美意識が高いのでどっちの考え方も好きですね。すみません、トラペジウムが預言書物みたいで話が脱線してしまいました。


華鳥蘭子は声優さんの包容力がそのままアニメキャラに活かせている感じ。縦ロールやゆうを説得するシーンが特に可愛いです。原作では独特の上から目線と何度も書かれていますが、アニメでも上手く再現されています。キャラでは歌が下手設定ですが、声優さん自体は歌がとても上手いです..各アニメのOPを務めるくらいに。大河くるみはゆうにぴっちりくっつく所が可愛い。ゆうが凶暴化したときは既に遅し、目を合わせることもしなくなり、話も全くしていないようになっていましたが
ラストシーンで再びぴとっとくつっくようになったので関係改善がうれしかったです。恐らく聖地巡礼者やアニメ感想みているとこのキャラが1番人気かな。声優さんの成長も凄い。隣町鴨川市が聖地のアニメselection projectでは想像できなかった成長度合いです。


かなり話は長くなりましたが、原作やグッズ、円盤が出たら全て買って下さい。絶対ハマります。館山市は4年前のアニメ「戦翼のシグルドリーヴァ」もかなり大切にしてくれているので、ぜひ館山市とのコラボも検討してほしいです。
例えば観光地にキャラクター実物大ポップ置いり巡礼マップ作成など...美味しい珈琲店やごく一部聖地だけど野島埼灯台(ベンチ)、新築道の駅グリーンファーム館山 南房総地域の見どころもたくさんあります。まだまだ牧場とか行きたいところがたくさん出てきます。
版権が一般アニメより厳しいとお聞きしましたよ...その変わり運営側が手厚いので視聴者は安心して楽しめていますが。
南房総市、館山市側は作品を大事にしてくれるはずなので話題になるうちになにかイベントが欲しい...

投稿 : 2024/08/04
閲覧 : 77
サンキュー:

1

kakelu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

後味スッキリ!主人公の性格は尖っているの要注意

事前リサーチをしたところ賛否両論だったが…
視聴後、確かにそういわれるのも納得できた。

初っ端から主人公の性格が悪い。
悪人ではないのだが、いわゆる「いい性格」をしている。
悪い評価をしていた人のほとんど上げていた。
…まぁ、いい印象は抱かないよな〜
私もどちらかといえば嫌いだし。

この性格が今作1番のハードルだと思う。

物語自体は面白かった。
視聴後もスッキリとした気分になれた。
主人公ぐらいなりふり構わず頑張れれば夢に叶うんだろうな。
明日からもう少し頑張ろうと言う気持ちになれた。

投稿 : 2024/06/12
閲覧 : 96
サンキュー:

5

中島野球しようぜ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

酷評も多いのも絶賛も多いのも宿命か、問題作か傑作か、おすすめ度★★★★☆

初めてアイドルを見たとき思ったの、人間って光るんだって。

元乃木坂メンバーの高山一実原作。アイドルという概念に一石を投じる特異なアイドルアニメ。主人公が目をつけた子達と一緒にアイドル活動をやるという独特なシナリオ展開が特徴。

人間味こそないものの夢に対しては愚直なまでに正直なので、こういうエゴイスト丸出しな主人公は1周まわって好感が持てる。

作画は比較的良かった。ただ、CGと手書きの落差があったり、けろりら先生の作画担当パートがあからさまに浮いている上にシリアスでけろりら絵をやられても変な感触しかしない。楽曲は挿入歌の「なりたいじぶん」、「方位自身」の2曲だけど、どっちもいい曲だと思います。

序盤の勧誘パートやアイドル活動で芽をだす所は良かった、中盤からは本音のぶつかり合いとアイドルとしての苦悩を描いていて、ドラマとしての色濃さが見られていて、見応えがあった。

個人的には十二分に面白かったと思うけど、人を徹底的に選ぶ作品だなぁ…と。嫌いな人は嫌い、好きな人は好きだろうが自分は後者側のスタンス。

投稿 : 2024/05/29
閲覧 : 137
サンキュー:

2

ネタバレ

ミュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

映画タイトルの意味を知ってから見た方がいい

「トラペジウム」という聞きなれない言葉だが、
オリオン大星雲の中にある、4つの星を意味する。
この言葉の意味、知ってから見た方が良い。
知らないと、ラストシーンの感動が半減なんだよね。
{netabare}
全体の感想としては、主人公、あんた一人でいいんじゃね?
女子高生である東ゆうが、3人のカワイイ系女子を集め、東西南北として4人でのアイドルユニットを目指す。
テレビのローカル番組に出演したのをきっかけに、トントン拍子にアイドルの道を進む。
しかしそんなにうまく行かない雰囲気が最初から漂っている。
その通りに物語は展開し、主人公の独走が原因でアイドルユニット解散。
夢は終わってしまう。
しばらくして集まった4人は当時を振り返って反省し、それぞれの夢を追いかけることに。
アイドルの夢をあきらめきれない主人公はオーディションを受けてアイドルの道を目指すのだった。

ストーリー重視の私としては、いつも物語の流れ(縦軸)と、不定期に物語のあちこちに現れる伏線(横軸)で評価しているが、この作品はそれが見事に決まっている。
物語の横軸としての写真家、工藤君の写真が美しいため、物語がどっしりした印象を受け、最後の感動も清々しい。さすがクローバーワークス。

欠点?を上げるとすれば、この映画、作画監督にけろりらさんが入っていることもあって、あちこちのシーンで、顔が「ぼっち・ざ・ろっく」になってしまっていることだろうか。
あと、ガイド老人たちの声は、内村さんと原作者高山さん、乃木坂の西野さんが当てているが、内村さんに比べたらちょっとね・・
{/netabare}
この映画、決してアイドルものではなく、アイドルを目指した少女の物語、であった。
原作の良さを最大限に生かし、映画の尺の長さでぴったりハマる展開が素晴らしい。
見て損はない、良作の映画だった。

投稿 : 2024/05/27
閲覧 : 325
サンキュー:

5

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

嘘で磨いた虚像(アイドル)で光って何が悪い?

元・乃木坂46の高山 一実氏が、現役アイドル活動中に連載した同名小説(2018年書籍化)の劇場アニメ化作品。

アイドルを目指す主人公女子高生・東ゆう。
自身も含めたの東西南北の美少女JKと親交を深めて、
アイドルグループとしてのデビューを目指して画策する青春作品。


【物語 4.0点】
私は虚像としてのアイドル、アイドルと嘘に向き合っている作品には一目置く傾向がありますが、本作も同様。

主人公少女は街で美少女を見かけたら皆アイドルになれば良いのにと思ってしまう程、アイドルに心酔。
アイドルになるためなら嘘も方便、東奔西走して集めた美少女たちとの友情すらも夢へ至るため手段。
4人で取り組んだボランティア活動だって、
将来、有名になった際、過去のSNS等を漁られても好印象を保持するための粉飾にすぎない。

夢のため、打算の友情、慈善を重ねてしまう主人公の青さ。
ビジネス成功本を斜め読みした上昇志向が墓穴を掘る、チクチクした予感が常に胸を刺す。
アイドルへとステップアップする度に4人の間の歪(ひず)みが拡大する描写はとても不穏。


それ以上に私の背筋を凍らせたのが、芸能界のシステム。
主人公少女はまだ、夢のための嘘と打算に多少の後ろめたさを感じている様子も。
が、芸能界は、光る原石を発見したら、迷いなく育成プログラムに組み込んで研磨して輝かせて売り込み消費させる。
品質保持のためなら、ライブでの口パクだって、さも当然のようにやってしまう。
芸能関係者はいい人たちばかりなのに、長年熟成された芸能界の慣習がそうさせる。
嘘や誇張があろうが、メンバーの関係やメンタルに影があろうが、容赦なく突き進んでしまう。
何もかも用意されている「これが大人の世界なんだ」との主人公少女の感想が強烈です。

この辺りの生々しさは実際にアイドルを経験した原作者ならではだと感じました。
虚像をリアルと夢想するのがアイドルと割り切っているつもりの私でも、
夢の芸能界とは言え、これで良いのか?と割り切れない問答が心中を入り乱れるシナリオでした。


因みに私は本作の“東西南北”が現実にアイドルデビューしたら結構ハマるなと感じました。
{netabare} オーディション出身じゃない“天然物”のJK4人を、
アイドル挑戦コーナーで見守り育成しているような
リアリティショー風の成功物語の演出には弱いものでして。{/netabare}
“東西南北”は俺が育てた等と、掌の上で思い上がってしまうのだろうなとw


実は、私は原作小説は序盤で挫折していまして。
その理由について、私は文体が合わなかったとか色々言い訳してきましたが、
今回、劇場鑑賞して、結局、行間から察知した不穏な空気に、読み進める覚悟ができなかったからだと悟りました。

また原作は東西南北のアイドルを集めるまでが大分長いのかな?との印象でしたが、
本劇場版は集めてからの方が長い構成。
{netabare} 10年{/netabare} に及ぶ青春物語を90分余りで一気に駆け抜ける。
{netabare} ひとつの夢の始まりと終わり{/netabare} を通じて、嘘でも間違っていても、夢を見る尊さを噛み締める痛切な青春アニメとしても良作。

いずれにせよ、鑑賞の際は相応の覚悟が必要なアイドルアニメだと思います。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・CloverWorks

アイドルライブ映像には特筆すべき点は見当たりませんでした。
むしろ刺々しいシナリオだからライブも変化球で来るのかな?と構えていたら、
案外キラキラした普通のCGで肩透かしを喰らった感じw

作画高評価の理由は人物の心情を繊細に表現した表情描写。

原作は主人公少女・東ゆうのささくれだったモノローグが牽引する作風ですが、
劇場版では、モノローグはほぼ削除して、ゆうたちの各種顔芸で描写。

プラン通りに友情を演出し、アイドルデビューに近付いたとほくそ笑んだり、
希望通りの方向に親交が発展しなかったと歯噛みしたり。
事態が深刻化して、ホラー映画ばりに目が据わってみたり。
すぐ顔に出る、ゆうの表情を読むのが本当に楽しくて怖かったですw

私のベストショットは4人で自撮りしたライブパフォーマンス後の写真。
笑顔で輝いているように見えて、よくよく見ると無理した仲間の表情がかげっていたことに後から気が付く。
その他、4人の距離を絶妙に離してみたり、光と影に分けて置いてみたり。
キャラの配置にもメンバーの関係性の変化等を滲ませた“読み応え”のある作画でした。


目の保養になったのが、4人それぞれ違う学校の制服。
スカートの裾の揺れ動き等も高密度で好再現されており、
私はアイドル衣装以上に輝きを感じました。
制服フェチでもあるという工藤くんとは一度、
学生服について語らってみたいものですw


原作者がスタッフに要望するコミュニケーションも密だったという本作。
私がひとつ高山さんナイスと思ったのが、
アイドルだけでなくアイドルファンもリアルに描くとの意思の実現。
即ち巷に根強く共有されているハチマキ&ハッピを装備してコールを絶叫しているドルヲタなど今はほとんど見ない。
自身もアイドルファンだと公言する高山さんが、
アイドルとしてもステージから客席を観察した実体験に基づいた、
貴重なアップデートだったと感心しました。


【キャラ 4.0点】
“東の星”主人公・東ゆう。
黒髪ショートなゆう自身も十分美少女なのですが、ゆうが集めた3人はもっと美人という設定。
時折、劣等感で魔が差す場面も危ないです。

“西の星”大河くるみ。
高専でロボコン優勝を目指す、小柄、萌え袖の人見知り工学系女子。
人前でパフォーマンスすることを当然の喜びとするアイドル志望とは真逆の価値観からの、
一般人目線のセリフでアイドルについての論点も深める。

“南の星”華鳥蘭子。
女子校のお嬢様。必然、練習&憩いのスペース提供セレブ枠に。
{netabare} お嬢様テニス作品のネタ等{/netabare} で意気投合したゆうの夢プランに、
乗っかってしまえとの楽天思考で“西”や“北”との寒暖の差を表現。

“北の星”亀井美嘉。
ゆうが集めたのではなく、向こうから寄って来た。
ゆうとはまた違った外面をまとった黒髪ロング美少女。
(※核心的ネタバレ){netabare} かつてイジメを受けていた際も、普通に接してくれたゆうに憧れを抱いていた
ゆうのファン第1号。{/netabare}
故に、ゆうに求める友情は重量級で、夢のために友情を軽く考えがちなゆうと、
緊張感あり過ぎなやり取りを繰り広げる。


メイン4人とも美少女ですが、生々しい裏の部分もえぐり出されているので、
私は推す気にはなれず。
代わりに私の癒やしになったのが、一途に星空等の写真を取り続けた工藤真司くんと、
崖っぷちなのに元気なADの古賀さん。


【声優 4.5点】
“東”さん・東ゆう役……結川 あさき
“西”さん・大河くるみ役……羊宮 妃那
“南”さん・華鳥蘭子役……上田 麗奈
“北”さん・亀井美嘉役……相川 遥花
(以上、敬称略)

アフレコはクライマックスの{netabare} アカペラ歌唱{/netabare} も含めて基本同時収録で敢行。
4人の感情が乱反射する修羅場にも緊迫感がありました。

率直に私の鑑賞の決め手となったのは『僕ヤバ』&羊宮ロスの緩和への期待から。
CV.羊宮さん、相変わらず旨そうに弁当喰いながら喋っていて、どうもごちそうさまでしたといった感じですw

羊宮さんは終盤の{netabare} もうアイドルやりたくないと駄々をこねる{/netabare} 迫真の演技でも魅せてくれました。
あれと似た場面を以前アイドルドキュメンタリー映画でも見たトラウマも蘇って来て、
その点でも本作にはリアリティを感じました。

それ以上に今回私が惹き付けられたのが主演の結川さん。
権謀術数から激情爆発まで、声優界にまた有望な濁声の使い手が台頭して来ました。
結川さんはこの夏、TVアニメ版『逃げ上手の若君』でも少年主人公役が決まっており、
今後の活躍が期待されます。


魔球だったのが、ボランティア先で出会ったお爺ちゃんたち3人。
“ウッチャン”内村 光良さんをリーダー役に、
脇を原作者・高山 一実さん本人と、同じ元・乃木坂1期生・西野 七瀬さんが固める布陣。
元アイドル女子のしわがれ声もネタとしては面白かったのですがw
打算のボランティアをも許し包み込む味わい深い人生の先輩方を、
例えばベテラン声優がいぶし銀で体現してくれれば、
或いは声優5.0点もあり得ただけにチョットもったいない気もしました。


【音楽 4.0点】
OP主題歌はMAISONdes「なんもない(feat.星街すいせい,sakuma.)」
まだ何者にもなれない自分への焦燥感を抱えて、夢を追って生き急ぐ青さが、
痛切で眩しい、痛快青春ソング。

OPアニメーションも演出が多彩。
横切る人物で、めくるノートでワイプする画面切り替え等もリズミカルです。
そんな冒頭映像、最近の劇場アニメのご多分に漏れず公式がチラ見せ動画をアップしているので、
気になる方はご試食されては如何でしょうか。


劇伴担当は横山 克氏。
こちらも私の好きな作家の一人で鑑賞を後押し。
今回は“東西南北”のアイドルソングの作編曲も提供。
作風は懐メロも想起させられる素朴な味わい。
ももクロにも楽曲提供した実績もある同氏。
今後は2.5次元界隈への出没も期待したいです。

様々なジャンルの音楽に挑戦する横山氏ですが、
やはり真骨頂はTVアニメ版『君嘘』の頃から十八番の、
ピアノとストリングスによる心情曲。

投稿 : 2024/05/22
閲覧 : 1078
サンキュー:

14

ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

夢を掴む為に

東西南北からアイドルを集めてアイドルを目指す話しです。

実は当日の朝まで見に行くか悩んだ映画です。
ただ、私はアイドルアニメは好き見たいです。
私が多分、1番愛したアイドルアニメは「ラブライブ!」の初期で、それから真剣にアイドルアニメを見始めて、これまで見たアイドルアニメも不評なものは個人的に少なく、今でもアニコレのアイコンにしてるから解る人は解るかと思いますが「ナナニジ」も好きだったりします。

で、結局、見に行きましたね。
ただ、この作品はアイドルアニメではありアイドルアニメらしくはないかな?と思います。

描かれて居るのはアイドルがキラキラしていて苦悩しながらも最後はアイドルが大好きだと突き進むアニメではなく、どちらかと言うとアイドルになった事での苦悩の方が多い印象です。

主人公「東ゆう」
彼女はアイドルが大好きだけどオーディションで失敗し続けて、アイドルとして道を切り開く事にし東西南北から可愛い子を集めてアイドルを目指すのですが、彼女は控えめに言えば性格悪いです。

「華鳥蘭子」「大河くるみ」「亀井美嘉」を集める。
しかし、コレは彼女がアイドルとしての話題作りの為だけに会い行き集めます。

で、アイドル計画も勝手に東が1人で進めて行き、3人は何も知らない間にアイドル計画に巻き込まれて行くのですが、正直、ここから運と奇跡が続いてアイドルレビューするのですが、かなり都合のいい展開かな?
アイドルになるまでがトントン拍子も過ぎるレベルでトントン拍子ですww

で、曲を出すまでは上手く行っていたのですが、そこから気持ちはすれ違います。

そんな仲、亀井に彼氏が居た事が発覚します。
アイドルに恋人が居てはいけないと言う声はよく聞きます。
私、個人はアイドルに恋人が居ても居なくてもどうでもいいかな?って思う。

私の場合はですけどね。
私って可愛いからとかカッコイイからとかで応援しなくて、例えば曲がいいとか演技に魅せられるとか、頑張りとか努力を見て応援したいってなるんですよね。

恋人が居てもパフォーマンスや曲が良ければそれでいいし、恋人が居るからデートで練習時間取れないからライブは適当にしますとかなら問題だけど、しっかり活動していればいいんじゃない?
好きな人も出来るよ。人間だもの。
って思います。

確かに恋人が居たらファンが離れたり応援されなくなったりすると思うけど、本人の問題だし、本人がそれでもいいならいいんじゃない?って思うんですよ。

ただ、この話しを見ていたら事務所に迷惑を掛けたり、それでグループの評価を落とす様な自体になるのなら、やっぱり恋人を作ってもいいとは言えないのかな?って思う部分はありましたね。
私はアイドルじゃないからアイドル側の意見は解らないけどファンとして考えたらね。

まぁ、この写真流出って多分、彼氏さんかな?
多分、亀井は事務所に入った時に話を聞かされてるだろうし。
彼女がアイドルしてて秘密にしてるのを世間にバラす投稿をするのは馬鹿過ぎない?
映りこんだとかじゃなくて自撮り系の写真じゃんww

で、その事を知った、東は彼女に言います。
「彼氏居たの?彼氏居たなら友達にならなかったのに!」と、いゃいゃ、違うでしょ?
友達は違うだろ?と思いました。
アイドルに誘わなければとかじゃなくて、友達にならなければ、は違う!

コレは無いですよね……
こんなん友達に言われたら嘘でも凹むよ。

結局、東はメンバー……友達すらアイドルへの道の踏み台にしかしてなかったのだと思いました。


他にもライブで歌唱力の高いメンバーは東だけだから東以外は口パクでと言われて東は反発します。
それに「歌が苦手だから助かる」と東を宥める華鳥に東は「苦手だって解っているなら練習しなよ」って一蹴します。

確かに、東は間違えた事は言ってないんですよね……
ただね、それは正論だけど、苦手って解っいる彼女が練習しているのを東は知ってると思うんですよ。

同じ「東西南北」のグループなんですから!
練習をしても中々上手く出来ないから苦手なんでしょう?
じゃ、一緒に自主練に誘ったりアドバイスしたりしてあげればいいじゃん?って思うんですよ。

苦手は克服出来ないから苦手で、苦手な人って苦手な事を克服しようと自分の考えつく方法を試すと思うんだけど、それがダメだと手段が思いつかないから第三者の力が必要だと思うんですよね。

冷たく突き放す正論を一言言うだけで、メンバーに寄り添えてない、人気アイドルになる事しか見てなくて1番最初に見なきゃいけないメンバーの事を見えてない様に感じました。


大河はカメラや人前に出る事は本当は凄く苦手な女の子で、多分それでも頑張っいたのは、この4人で一緒に入れるのが楽しかったのかな?って。
だから、頑張っていました。

何度も何度も立ち止まり迷い苦しみながらも……
でも、限界が来てしまう。
不安や緊張からくるストレスなんてどうにもならない。
だから、彼女は嫌だと叫びながら仕事を拒絶されてしまう。

東はアイドルを素敵な仕事で幸せだと言います。
確かにアイドルは素敵な仕事だと思う。
けど「幸せ」だろうか?

「幸せ」は人の数あるものです。
「幸せ」の感じ方や考え方は一人一人違う。
「幸せ」に正解も不正解もない。

なのに、東は自分の考える幸せは他人にも当てはまる様な言い方をします。
コレって自分の幸せ=皆の幸せでは絶対ないとおもうんですよね。

で、東は言います。
「いつか馴れる」と。
確かに、辛い環境にいると人は「馴れる」のです。
勿論、心や身体を壊すのですが……人間って不思議と慣れてしまう。

しかし、それは平気な馴れではありません。
負担を感じずらくなっているだけで危険信号です。
心は死んでいます。
自分の身体の叫びや心の叫びに気づいていても自分の中で「いつもの事だ」と納得してしまう。
そして最終的には重度の精神的病や過労死や自殺に繋がり最悪の自体を招く場合がある。

だからこそ、「慣れてはいけない」
苦しいことや辛いことがあれば逃げてもいいし目を背けてもいい。
だからこそ、私はこの主人公の東を見ている、この子が嫌いになりそうでした。

大河のシーンはなんか見ていて可哀想でした。
彼女は頑張っていたけど、ついに限界が来て暴れてスタッフさんに抑えられて連れて行かれて……
彼女は頑張ってきたからこその反応だと思いました。

けど、彼女はギリギリの所で辛いことを辛いと言えたのは安心しましたね。


そうして、東西南北は解散する事になる。
番組のゲスト出演、小さなイベントライブ、自分達の曲は1曲のみ……2曲目の話しもありましたがグループは空中分解をしました。

そうして、「東ゆう」は1人になった。
彼女はアイドルが大好きでした。
私は最初は「東ゆう」を1番よく見ていました。
主人公って言うのもあるんですが、あの歳で「アイドルになる夢」を持っていて、自分で夢を叶えようとする行動力ある。

私は東ゆうと同じ歳には夢を見つけられませんでした。
だからこそ、自分の夢見つけてアイドルになった自分をイメージして下準備を始める行動力。

もしも私も当時、夢を見つけていたら同じ事が出来たでしょうか?
いいぇ、きっと私には出来なかったと思う。

だからこそ、私は彼女を応援してました。
秘かに東西南北のメンバーを集めて集めた理由を話さない事に内心ツッコミを入れたり、都合の良すぎる展開ばかりだと思いました。

けど、自分にはきっと出来なかった行動力を持ち自分には見つけらなかった夢を持つ東を私は尊敬したし、だからこそ応援していました。

だから、東の友達への言葉や配慮の足りなさにショックを受けました。

事務所から3人の脱退処理を聞き「どうするか?」と聞かれて彼女はアイドルを辞めてしまう。
ただ、この返答で東の「アイドルを諦めた理由」がこのシーンで解りました。

私は最初は1人でも続けでばいいのにと思いました。
別のグループに入る、ソロとして地道にチラシを配ったり、無料でライブしたり、無償でイベントに参加させて貰えばいいのにと私な思っていました。

彼女は性格が悪い。
彼女をみて何度も最低な奴だと思ったけど、それと同時に彼女がメンバーに酷いことを言うのは、彼女自身がアイドルが大好きで本気でアイドルを夢見ていたからこその発言なんだよね?って思って見ている私も居たんです。
だから、私はアイドルになる事を諦めないで欲しいと思いました。

で、断った理由は「東ゆうにはアイドルの価値がない」

ここで思い出して欲しいのが「オーディションを受けずに自分でアイドルを目指した理由です。」

「色々なオーディションに落ちた」です。
そう、彼女はソロで挑み何度も落選しました。
そんな彼女はきっとこう考えたのではないでしょうか?

「自分にアイドルとしての価値はない」

だからこそ、東西南北からアイドルを集めて話題性をつくりアイドルを目指したかった。
つまりアイドルグループ「東西南北」は「東にとってのアイドルへの最終手段」だった。

だからこそ、グループで力が入りすぎてしまい酷い発言でメンバーを泣かせて苦しめてしまった。
本気だからこそ、メンバーの発言や行動を許せなかった。

そして、その東西南北はもう居ない。
彼女の頑張りがグループを壊してしまった。
1人になった彼女自身にアイドルの価値もない。
それなら諦めるしかない。

グループってね。
理想は同じ目標や熱意を持つメンバーで集まるのが理想なんですよ。
同じ熱意があるメンバーばかりならトラブルも少ないけど、現実問題やっぱりそれは難しい。

だからこそ、メンバー間の気遣いとかが重要になるんだろうけど、彼女は自分の手で東西南北を壊しちゃった。

けど、私は彼女が「諦めた瞬間」に思った。
やっぱり「人は失ってからこそ大切な物に気づくんだな」と……

大前提として「どんな理由があろうと人を傷つけちゃいけない」と思います。
ただ、それを踏まえてもやっぱり、「東ゆう」の様に誰かを傷つける事や自分の誤ちに気づけずに全てを無くす事って誰にでもあると思います。

で、私は東ゆうは全て失ったと思っていたんです。
夢も目標も友達も……けど、友達は彼女を見捨てずに友達でいてくれたんですよね。

亀井は東をヒーローだと呼んでました。
学校で先生やクラスメイトに無視されていた彼女を救ってくれた。
最初、東が4人の関係を「ボランティア仲間」と話した時に「友達」と答えない事に怒っていて私は面倒臭い子だなぁ〜と思ったのですが、その怒りの理由がこのエピソードで解りました。

で、大河と華島も実はアイドルをしているのは大変だったけど、「よかった」と言ってくれてました。
めちゃくちゃ大変なアイドル時代だったけど、東が集めた事から始まった関係と経験が彼女達に夢を見つける事になりました。

「人は失ってから大切な事に気付く」
東西南北ってグループは失ったけど、友達は失わなかった。
本当に1番大切なものは残ったのだと思いました。

そして、3人は東西南北としては活動は出来ないけど……東の背中を押す。
彼女の夢の背中を……

そして、完成した東西南北が歌うはずだった曲が
完成する。
解散前に皆で歌詞を描こうと話して解散してしまい発表する事が出来なかった2曲目。
それは東西南北の歌ではなく彼女達4人だけの歌へと姿を変えて。

数年後……そこにはアイドルとして活動する東の姿がありました。

さて、この作品は最初に書いた通りアイドルアニメですがアイドルアニメらしくはありません。
お仕事アニメって感じの方がしっくり来るき 気もしますが、考えさせられるものがテーマとして上げられています。

主人公の東ゆうは性格が悪いです。
途中、少し嫌いになってしまうけど最後は少し応援したくなる魅力を持った主人公ですが、これは個人の捉え方で評価の変わりそうで面白い魅力を持つ主人公ですね。

卒業しても4人は変わらずの関係って言うのも素敵な終わり方だと思いました。

後、個人的に東の「恋愛ってそんなに大事?」の質問に「大切な人が出来れば解るよ」の亀井の回答も素敵ですね。

投稿 : 2024/05/15
閲覧 : 340
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8

ネタバレ

メガマインド さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観たい

夢を夢で終わらせたくないから・・・・・・

またすごい作品が現れた

行動力の塊のような主人公

ポスターと予告みて、嫌な奴一人もでてこない

さわやかでキラキラな王道アイドルものかと思いきや予想をいい意味で裏切

ってくれた。

アイドルオーディションに何度も落ちた少女はある計画をする


東西南北に住むかわいい女の子と知り合い、仲良くなって一緒に

アイドルグループを結成させるという

自身がプロデュースする形でアイドルになろうと画策する


古今東西のプロデューサーも

びっくりする行動力の塊のようなキャラクターに私は好きになれましたね。

お嬢様学校に乗り込んだり、男性の多い工業系の大学に乗り込んで

いったり、事務所に単独で売り込みに行く姿に何か尊敬の念を抱きました。

やはりアイドルは行動力が大事ですね。

アイドルに無名からのし上がっていくさまが上手く進みすぎてトントン拍子

な感じではありましたが観ていて気持ち良いサクセスストーリーをみてい

る感じ。


からこその後の展開もなぜかとても気持ちいい。

ポイントはみんながアイドルになりたいとは必ずしも思ってないことだろう

ギスギスするようなすれ違いもあるまさかの展開に舌をまいた。

主人公の東(あずま)ゆうは誰よりもアイドルになりたいがために

仲間を勝手に巻き込んだり

ボランティア活動に周りの同意もなしに応募したり、

周りの評価をきにしだしたり

アイドルのメンバーが付き合っていることが発覚しアイドル生命が脅かされ

る事態になると怖い形相で叱責したりいきすぎた言動があるものの

みんなを無理やりだが、ひっぱるリーダーシップがありただアイドルになり

たいという夢が人一倍強くて

最後はしっかり反省するのでまだ気持ちが未熟な青春

真っ只中の等身大な少女だと伝わってきました。


解散後もみんなそれぞれの夢に向かってつっぱしっていきましたが

再会してお互いのことを話すくらい仲良くてほっとしました;

あんな事件があったのに下手に引きずらず、

お互いの非礼をうちあけられた。

良い仲間に恵まれたと思っております。

みんなもいい子たちでした。

このアイドル計画を通してみんな本当にやりたいことをみつめるこ
とが

できたので、一歩前進できたのではないかと思っています。



挑戦することでみえてくる世界がきっとあると思います。

決して無駄ではなかった良い青春ものでした。

原作者の高山一実さんは乃木坂46の元アイドルなだけあって

アイドル人生を送ったものにしか描けない生感のある

一風変わっ

た新しいさきがけになるようなアイドル物

で、これをアイドルが執筆していることに衝撃とある種のこわさが

ありました。 (悪口ではありません)



タイトル回収も素晴らしい。



最後に好きなセリフシーンを抜粋


東ゆうのセリフ

彼氏がいるのなら友達にならなきゃよかった

アイドルって大勢の人達を笑顔にできるんだよこんな素敵な職業ないよ

舌打ちがこえー

アイドルらしからぬ目つきの悪さを披露してきて
最高でした


星空を見上げるシーン海辺のシーンはクローバーワークスの作画により

気合がはいっていた

思わず見惚れた映画的で観に行ってよかったと思える場面だった

東ゆうの横顔が美しい。

投稿 : 2024/05/15
閲覧 : 60
サンキュー:

2

腐った牛乳侍 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 1.0 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

今年1の不快アニメ

主人公が吐き気を催す邪悪そのもので、見ていてイライラした。
話の内容も面白くなく、キャラもあんまり魅力がないし駆け足すぎて雑。

投稿 : 2024/05/13
閲覧 : 169
サンキュー:

0

あと さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

エゴイスト少女のアイドル人生と歪な関係性を描いた青春アイドルアニメ

 アイドルになるという夢に取り憑かれた少女・東ゆうがアイドルになるための計画を進めるため、友達の少ない東西南北の少女たちを掛け合わせる。青春アイドルサクセスストーリーのような華々しさはなく、ぐちゃぐちゃな関係性の中で夢を追いかける。
 全体的に、東ゆうという少女が好かれるように描かれていなかったのが印象的な作品。アイドルになるには、アイドルになるって何?なったらどうなるの?どうしてなるの?アイドルが人に笑顔を与えるって何なの?みたいなアイドルアニメで描かれないキラキラしていない少女たちの葛藤と苦悩が描かれていた。群像劇のようでもなく、ただ淡々と東ゆうという少女が自分の目的のために自己中心的なまでに独善を振り回すが、あくまで青春アイドルアニメらしく描かれる。仲間が増えていく過程にも違和感のある主人公とキャラの描写になかなか衝撃を受けた。
 あくまで主人公以外のプライベートな場面は描かれない。それより必要としていない。描く目線が視野狭窄敵に描かれていて物語にのめり込むのにとても体力がいる作品だった。主人公があくまで他人の感情に興味関心が無いから他のキャラとの関わりをほぼ無感情で進めていくのがかなり怖い。サスペンスでも見ているかのような印象だった。気持ち悪くなるようなまでの他人への無関心さ。あくまで目的はアイドルになるというただそれだけ。その関係性が生々しくリアルに描かれる。
 青春アニメの青くて眩しい部分だけでなく、心をえぐるような苦しさ、どうしようもない難しさなどがあった。普段爽やかな青春アニメを見ているような自分の心に刺さるような作品。
 cloverworksの作品や絵作りも秀逸。『ぼっちざろっく』や『明日ちゃんのセーラー服』で描かれたようなみずみずしい世界観から一変したこの空気感。リアルに刺してくるような生々しさに痺れる。青春アニメとして爽やかさやキラキラさがありながらもどこか腑に落ちないギラギラしたような心の落ち着かなさ。映像の美しさも合わせて世界観に飲まれるような感じがした。

投稿 : 2024/05/11
閲覧 : 82
サンキュー:

3

Ricky さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/11/21
閲覧 : 0

LKKW さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/11/16
閲覧 : 0

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/09/21
閲覧 : 10

Tamotamo さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/09/15
閲覧 : 1

HCLZm63979 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 1.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/08/30
閲覧 : 1

電光 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 1.5 音楽 : 2.5 キャラ : 1.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/08/25
閲覧 : 1

mnAul25283 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観たい

投稿 : 2024/08/15
閲覧 : 2

しらす さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/06/29
閲覧 : 10

hrrgr さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:----

投稿 : 2024/06/25
閲覧 : 9

サテン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/06/20
閲覧 : 11

xmnBQ21439 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

投稿 : 2024/06/13
閲覧 : 12

うどん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/06/05
閲覧 : 11

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/06/02
閲覧 : 13

しむらうしろ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/29
閲覧 : 14

pvjYH48366 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 1.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/28
閲覧 : 14

Rye さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 1.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2024/05/28
閲覧 : 14

いぬわん! さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/28
閲覧 : 15

たいが さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/25
閲覧 : 14

たかし さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/17
閲覧 : 15
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トラペジウムのストーリー・あらすじ

元乃木坂46の高山一実が、現役アイドルとして活動していた2016年に雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載した同名長編小説をアニメーション映画化。
高校1年生の東ゆうはアイドルになるため、「SNSはやらない」「彼氏は作らない」「学校では目立たない」「東西南北の美少女を仲間にする」という4箇条を自らに課して高校生活を送っていた。城州東高校に通うゆうは、ほかの3つの方角にある高校へ行き、3人の美少女と友だちになる。文化祭やボランティア活動を通して結束を深めていくゆうたちに、ついにテレビ出演のチャンスが舞い込む。やがてアイドルデビューのプロジェクトも動きだすが、大きな問題に直面する。(TVアニメ動画『トラペジウム』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2024年春アニメ

この頃(2024年春アニメ)の他の作品

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