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「Angel Beats!-エンジェルビーツ!(TVアニメ動画)」

総合得点
90.2
感想・評価
14653
棚に入れた
48250
ランキング
61
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Angel Beats!-エンジェルビーツ!の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ぴかちゅう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

後半の展開には納得いかず

アニメのランキングなどでも上位常連であり、死後の世界の高校生活というセッティングにも惹かれ、ずっと見たいと思っていた作品をようやく視聴しました。OPはアニメーション含め、素晴らしいと思います。1話をはじめ、特に前半部分は、「涼宮ハルヒの憂鬱」の影響がかなり見て取れる作品です。野球とか。しかし1話の食券トルネードを視聴して、こんな感じの作品なのかなーと思ったところに2話がきて、重たかったです。とりあえず2話が一番辛い回だったので、これより辛い話は出てこなくてよかったです。

理不尽な人生を送らざるをえなかった登場人物たちが、そういった人生を与えた神に抗うために、戦っている、という設定は魅力的です。しかし、神がいるのなら、なぜ辛く苦しい人生を送る人がいるのか、というのは古今東西、議論されてきた問題であり、この問題に納得いく回答を示すことは難しいです。だから、こういった設定をした時点で、終わり方は難しかったとは思います。しかし、他方で、こういった大きな問題に正面から取り組んだアニメにおいてどのように作品を終えるのか、はそのアニメの評価にとって非常に大事な部分です。この点において、正直、後半の展開と最終話は違う展開にしたほうがよかったのではないか、というふうに思わざるをえませんでした。具体的には、以下の点に不満が残りました。なお、アニメ視聴13話のみで、特別編、他の関連情報やアニメで明示されなかった背景などについての知識はない状況での記述ですので、ご理解ください。

卒業式シーンが冗長だし蛇足だなぁ、といった不満もありますが、より重要な不満点は以下の二点です。

まず、音無が提示したもう一つの選択肢、というのは、結局、この死後高校生活世界を作り出した存在の意図として想像されていることと、たいして変わりはありません。この世界は、理不尽な人生を送った少年少女が転生する場所であり、いわば、その補償として、ここで楽しい学園生活を満喫してから人生を終えてね、というのが神の意図だと想像されています。その神にたいして、補償ではなく説明責任を求めている、というのが本作の構図のはずで、音無の選択肢は、単に神の意図に従って満喫すればよい、と言っているのとたいして違いはありません。理不尽さとそれに対する説明責任の問題は、一切素通りした選択肢になっていて、私には全く説得力がありませんでした。

それから、一番最後の場面で、音無のような人物とかなでのような人物が、現実世界と思われる場所で交差していますが、これはあまりにも安易なエンディングだと思いました。そもそも、この世界から消えたら死ぬという前提があり、かつ来世はミジンコかもしれない、という話をしていたわけですし、少なくとも、同じような人物に生まれ変わることは想定されていないはずです。悲しいエンディングで終えたくないという視聴者に対する救済策としてはあまりに安易だと思いました。

では、どういったエンディングなら私が納得できたのか、できるだけ本作の基本的設定を残した上で、私が、このエンディングなら、この後半・最終話よりは納得できるかな、と感じる終わり方を3つ考えてみました。

①天使が普通の人間だと分かったため、神との対決は振り出しに戻ってしまった感はあるのですが、だからといって、神との対決を諦める必要はありません。特に、この高校生活の創作者(神)は、短期での他世界への移動を前提にしているのは間違いないでしょうから、神の意図に抗って、この高校生活をいつまでも続けながら、神の手がかりを探し続けるというのは一つの抵抗の仕方だと思います。ここに長く留まること自体が、神の意図への抗いだともいえるわけです。俺たたエンドではありますが、このエンディングだと、本作の基本設定を変更する必要はありません。

②実は、この世界の創作者はかなでであり、かなでは、音無の亡くなった妹だった、というエンディング。最終話で、かなでは音無の心臓を移植先であることが明らかにされており、そこを変更することになりますが、それ以外は変更不要なエンディングです。本作の設定を前提にすると、時系列的に、音無より後に死亡しているはずのかなでがこの世界を創作したとするのは無理があると思うのですが、音無の妹であれば、時系列問題は発生しません。妹が音無に「ありがとう」というために作った世界、ということであれば、結構感動的な終わり方になったかな、と思いました。ゆりっぺなど他の登場人物がなぜこの世界にいるのか、は説明しづらいですが。

③実は登場人物たちは死んでおらず、臨死体験中であり、「消えた」仲間は現実世界に戻っている、というエンディング。かなでが音無の心臓移植先であることによって音無の死が確定しているため、本作についてのこの解釈は不可能ですが、その要素を外せば、このエンディングは十分可能だと思います。このエンディングであれば、最後の現実世界での交差も違和感はありません。現実世界に戻るので、これまで辛い人生を歩んできた皆もまだまだこれから取り返せます。これは一番前向きだし説得力のあるエンディングだと思うのですが。

批判的、かつ長文のレビューになりましたが、しかしこれだけ色々なことを考えさせてくれる作品であり、カップルがいちゃいちゃしているだけの最近の作品群とは目指しているものが違う、ということは言えると思いました。

投稿 : 2024/10/23
閲覧 : 39
サンキュー:

3

ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

奏ちゃんマジ天使

地味にアニメはP.A.WORKS制作

成仏してくれえな作品?
奏ちゃんと何故か戦っているけど、成仏させられるとかなんとか
いやもう死なないしなあと。

登場人物それぞれが若くして死んだが故に未練があって狭間にいる状態のようだ。
主人公が現れてゆりっぺと少しずつみんなのやり残したことを解決して無事成仏していく。ってことは段々と登場人物が減ってくるという切なさ。

最初のほうはマックスで登場人物いるから良い感じにギャグとシリアスが絡み合う感じ。
眼鏡脳みそ筋肉にはちょっと笑ってしまうし、片言では喋る奴も面白い。

そうだった段々影が増えてきて戦う話やったな。
戦いながらも徐々に望を叶えていくのが良い。ユイの告白成仏シーン好きだったな。そこで一番の宝物が流れるのがまたとても良い。


OP
My Soul, Your Beats! 歌 Lia
My Soul, Your Beats! (Gldemo ver. 歌 ユイ (LiSA)
ED
Brave Song 歌 多田葵
挿入歌
Crow Song 歌 Girls Dead Monster (marina)
Alchemy 歌 Girls Dead Monster (marina)
My Song 歌 Girls Dead Monster (marina)
Thousand Enemies 歌 Girls Dead Monster (LiSA)
Shine Days 歌 Girls Dead Monster (LiSA)
一番の宝物 (Yui ver.) 歌 ユイ (LiSA)
一番の宝物 (Original Version) 歌 karuta
key作品といえばやはりLiaの透き通った歌声だなとしみじみ。
EDも実は良い感じだったなあ。
鬼滅で一気に有名になったLiSAが実はこのときにも歌ってたんだよなあとそこもまたしみじみ。デビューしてそんなに経ってないくらいだよね。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
舞台は死後の世界運命に立ち向かう少年少女たちの物語なんらかの理由で最後を遂げた少年・音無は、死後の世界の学校で、ゆりと名乗る少女と出会う。彼女は神に反逆する「死んだ世界戦線」のリーダーで、天使と日夜激戦を繰り広げていた。そして、立ちはだかるは神の使い・天使。それは、可憐なひとりの少女だった。生前の記憶が無く、この死後の世界で何が起きているのかも分からず戸惑う音無。彼は、ゆりたちと共に戦う道を選ぶことにしたのだが…。

1. Departure
ある日、見知らぬ学校の敷地で目覚めた少年・音無(おとなし)は、そこで、ゆりと名乗る少女に声を掛けられる。彼女は「ここは死後の世界」「自分たちは神に抗い、その神の使い・天使と日夜戦っている」のだと告げながら、構えるライフルの照準を天使に向けていた。その余りに現実離れした光景と言動が理解できなかった音無は、ゆりの元を離れ、天使と呼ばれる可憐な少女に声を掛ける。だが、その少女からも「ここは死後の世界」だと訳の分からない説明を受けた音無は、声を荒らげてその証拠を求める。そして、その少女の手から伸びた光の刃に、胸をひと突きにされてしまう……。

2. Guild
死んだ世界戦線のメンバーが天使との戦闘時に使用する武器や弾薬を作る組織・ギルド。弾薬が尽きそうだという連絡を受けたゆりは、学園の地下深くに存在するギルドへの降下作戦を決行する。そして、ギルドへ歩を進めようとする戦線メンバー達であったが、解除したはずの対天使用即死トラップが彼等に襲いかかる。トラップ再発動の理由を、天使が現れたからだと気付いたゆりは、天使より先にギルドへ辿り着く為に進軍を判断する。だが、到る処に仕掛けられたその強力なトラップに巻き込まれ、ひとり、またひとりと、犠牲者が出てしまう事態へと陥ってしまう…。

3. My Song
死んだ世界戦線の敵である天使。その天使の住処はコンピューターで制御され、アホばかりの死んだ世界戦線には手も足も出ない。そこに神へ通じる秘密があると考えるゆりは、天才ハッカーであるクライストの力を借り、過去に一度失敗した天使エリア侵入作戦のリベンジを決意する。天使の警戒を予想するゆりから大々的な陽動を頼まれたGirls Dead Monsterの岩沢は、体育館を占拠した前代未聞の告知ライブへ向けリハーサルを続ける。偶然居合わせた音無が見入ってしまう程の熱量を持ったリハーサルを、楽しげな表情で行なう岩沢。だが、そんな彼女にも、自分の人生を呪う、陰惨な過去の記憶があった…。

4. Day Game
消えてしまった岩沢の代わりに、ガルデモのメインボーカル候補となったユイ。だが、その判断をガルデモに託したゆりは、球技大会での、ガルデモによる陽動を含む大々的な作戦実行を諦め、ゲリラ参加を決意する。球技大会の種目は「野球」。戦線メンバーの中からいくつかチームを組み参加をする事になり、日向は、まずは音無を誘いチームを作り始める。生きていた頃に野球に対して深い思い出を持つ日向は、音無と共にメンバー確保に奔走する。だが、予定していたメンバーから断られまくってしまった日向は、ユイ・椎名・野田・ユイのファン(3人)という即席チームで大会へ挑むことになってしまった。果たして日向チームは、球技大会を勝ち抜く事が出来るのだろうか・・・。

5. Favorite Flavor
テスト期間が近付いてくる中、ゆりは、天使のテストの邪魔を徹底的に行い、天使の校内順位を最下位に突き落とす作戦を計画する。天使が神の創造物でなく人の心を持っている可能性があると考えるゆりは、この計画で生徒会長としての名誉を失墜させ、天使に精神的打撃を与えられるのではないかと考えたのだ。作戦メンバーは、高松・日向・大山・竹山・音無、そしてゆり。竹山が天使の答案用紙をすり替える為に、それ以外のメンバーが答案用紙回収の際に、クラス全員の注意を引きつける事となったが、日向の嘘も、高松の肉体も、大山の告白も、全く何の役にも立たない。だが、ゆりが準備していた別の作戦で注意を引きつける事ができて、今回の作戦は成功するかに思えた。しかし、テスト期間を終え、事態は思わぬ方向へと向かうのだった…。

6. Family Affair
かなでの後任として生徒会長代理となった直井の策略により、反省室へ一晩監禁されてしまった戦線メンバー。翌日無事に開放されたものの、これからの活動をどうしていくか悩むゆりは、まずは直井の出方を探るべく、好き勝手に授業を受ける様に戦線メンバーへ指示を出す。授業中におかしを食べたり麻雀をしたりと、思い思いの行動を取る戦線メンバーであったが、直井からは、生徒会長代理としての当たり障りの無い行動しか引き出せない。何の情報も変化も得られず、淡々と過ぎて行く日々に苛立ち始める音無。だが、直井には、生徒会長代理とは裏腹の、別の顔があったのだった…。

7. Alive
戦線メンバーに酷い仕打ちを行った直井であったが、音無に心を動かされ、戦線の一員へ加わることとなった。そんなある日、ゆりは直井に、彼の特殊な能力である「催眠術」を使い、音無の失われた記憶を戻す様に指示を出す。記憶が戻る事で、今の生活が終わってしまうのではと不安になる音無であったが、勇気を振り絞って失われた記憶と立ち向う事を決意する。そして、徐々に戻り始める音無の記憶。生きる意味を見い出せないまま惰性でアルバイトを続け、死んだ様に生きていた自分。二年もの間、病気で寝たきりのまま入院を続けている初音(はつね)という妹の存在。クリスマスの夜に妹と一緒に街へ出掛け、楽しく過ごした思い出。……そして、妹を失った事を。

8. Dancer in the Dark
料理を一般生徒へ振る舞い終え、その片付けをしていた戦線メンバーの前に天使が現れた。だが、いつもの様子と違い、好戦的な言動を取り戦線メンバーに襲いかかってくる。そして、その刃が音無に向け振るわれようとする寸前、音無達と行動を共にしていた、もう一人の天使が、彼女と刺し違える事態になってしまった。翌朝、傷付き眠っている天使がいる保健室に集まった戦線メンバーの前で、ゆりは天使が「harmonics」のスキルで分身した事を説明し、その分身を消すための方法を探り始める。そして、再び侵入した天使エリア(天使の部屋)で分身を消す為のプログラムを仕込んだのだが…。

9. In Your Memory
一度に多くの意識と同化し、昏睡状態に陥ってしまった天使。戦線メンバーも、あまりのイレギュラーな事態に困惑し、打開策が見い出せない。そして、天使を心配し、側で見守り続けていた音無も、いつしか眠りに落ちてしまう。その眠りの中で、音無は、直井の催眠術で呼び起こされた過去の記憶の続きに出会う。突然の列車事故により多くの者が命を落とし、絶望的な光景が広がる中、音無は奇跡的に助かっていた。そして、医者を目指し医療の知識を持っていた音無がケガ人を助けながら、生存者達と共に、救援という希望を待ち続けていたのだった。だが、何日経っても救援は来ず、尽きていく食料と気力の中、徐々に、その希望も失われていった・・・。

10. Goodbye Days
音無は天使と協力し、この世界からの戦線メンバーの卒業を目指して行動を開始した。音無が最初に卒業させようと考えたのはユイ。彼女は日々を楽しく過ごしている事から、少し背中を押せば、この世界から卒業出来るのではと考えたのだった。だが、話を聞くと、どうやらユイには、沢山やりたい事があるらしい。幼い頃に事故にあって身体が動かなくなってしまい、ベットで寝たきりの日々を過ごしていたユイは、テレビで見ていた「バンド」「野球」「サッカー」「プロレス」など、様々な事に憧れを持っていた。まずは「プロレス」の夢を叶えようとする音無であったが、ユイの願いはジャーマンスープレックスホールドという難易度の高い技。何度も繰り返すが、なかなか上手くいかない。だが、何時間も頑張ってブリッジの練習をした結果、見事に技を決め、夢を叶えたのだが…。

11. Change the World
次に誰を旅立たせるかを悩む音無の前に、日向と直井が現れる。二人とも音無に協力したいと申し出るのだったが、話は中々まとまらない。そんな中、突然、直井の背後に影の様なものが現れ、直井に襲い掛かってきた。なんとかその影を銃で撃退する音無と日向であったが、一体何が起きているのか事態が飲み込めないでいた。それはゆりも同様で、かなでのプログラムを原因と疑い彼女に話を聞くものの、かなでにも心当たりが無い様子。そしてその話の渦中、響き渡る銃声。直井を襲ったのと同じ影が多数校庭に現れ、戦線メンバーと激しい戦いを繰り広げていたのだった。ゆりやかなでも参戦し、苦戦しながらもなんとか無事に影を撃退する戦線メンバー達。だが、そんな中、高松が影にやられてしまったという連絡が告げられる…。

12. Knockin' on heaven's door
増え続ける無数の影を天使が全力で殲滅していく中、音無・日向・直井も戦う事を決意する。影のあまりの多さに一瞬怯んだ彼等であったが、野田・大山・TK・藤巻・松下五段・椎名といった戦線メンバーの参戦もあり、影との総力戦を繰り広げていくのであった。一方その頃、ゆりは、NPCを影に変え自分達に襲い掛からせている神様気取りの何者かを突き止めるため、ギルド深くを目指し歩を進めていた。そして、なんとかオールドギルドまで辿り着いたゆりであったが、突如襲いかかってきた影に飲み込まれてしまうのであった…。

13. Graduation
ギルドの奥深くに存在したコンピューター室を破壊したゆりは、後日、保健室のベットで目を覚ました。彼女の周りにいたのは、音無・かなで・日向・直井。そして、ゆりが抱えていた葛藤が無くなったことを知った彼等は、進めていたある事を実行するため、ゆりを連れて、とある場所へと向かう。向かった先は、体育館。彼等は、これからここで、「死んだ世界戦線卒業式」を始めようとしていたのだった。

投稿 : 2024/06/01
閲覧 : 43
サンキュー:

3

ネタバレ

インキ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

設定と実体験が重なる(人もいると思う)

ノリがやや古いが私は肯定的に捉えた。現実とのズレという意味で、死後の世界、偽物の学園という設定に合っていると感じたからだ。

私の場合、社会に出てから出会った人々は上辺の付き合いしかないように感じている。まるで、自分もNPCだらけの世界に迷い込んでしまったかのようだ。
昔の友人と会ってみても、無意識に当時の関係性とキャラを演じてしまっているように感じ、それはそれで虚しい。

思い出に囚われ、現実に空虚さを感じている自分と、主人公達が置かれた状況が重なった。良くも悪くも共感しつつ物語を楽しむことができた。

投稿 : 2024/05/26
閲覧 : 49
サンキュー:

1

ネタバレ

ナルユキ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

成功の秘訣は「泣きゲーパイオニアの自由にさせない」こと

作画、音楽、演技がトップクラスの高クオリティを示す「Key×P.A.WORKS」によるオリジナル作品の初作。脚本は後に『Charlotte』や『神様になった日』などの問題作を出すことになる麻枝准氏が担当しているが、彼の手綱は『瀬戸の花嫁』『暗殺教室』『Persona4 the ANIMATION』『あそびあそばせ』────そして『結城友奈は勇者である』の監督を勤めた「岸誠二」氏が握る。岸監督の手がけた作品の特徴として、次回予告に台詞を読み上げた字幕のみを作為的に組み合わせて映し、次回への期待感をより煽る演出が共通して使われている。無論、この作品も。
アニメ制作において最もウェイトを占めるのは脚本家よりも監督。この事実は私も最近知ったようなものでまだまだそんな実感もわいてこない。話を作るのは脚本家なのだから話が悪い作品は脚本家のせいで出来ると思いがちになる。麻枝准氏の評判も「この作品で才能が枯れた。だから後の作品が酷い」と陰で叩かれているようだ。
しかし、やはり違う。良いシナリオというものは決して独りでは作られない。『SHIROBAKO』の描写でもある通り、アニメは監督と脚本家の協議によって初めて成り立つ────“相性”が大事なのだと、この作品で初めて痛感したのである。

【ココが面白い:“枷”の外れた世界観】
後作の『Charlotte』や『神様になった日』は超能力などを盛り込みつつも飽くまで現実世界を舞台とした「SF」であった。現実世界には様々な描写の「制約」があり、その制約に抵触した分だけ私たちから「整合性に欠ける」作品として非難されるわけである。麻枝准氏の後作はこの制約に抵触する回数が多かったと思う。俗に言う「ツッコミどころ」というものだ。
『Angel Beats!』にはその欠点が殆ど見られない。なぜならこの作品は天国でも地獄でもない「死後の学園」を舞台とした「ファンタジー」なのだから。
既に死んでいる登場人物たちは心臓を一突きにされようが鈍器で100発殴られようが死ぬことはない。望めば「消える」こともできるが死んだ人間が次も人間に転生できるとは限らない。そうも思って少年少女たちは消えるのではなく「抗う」ことを選び続ける。学園のルールに従わせようとする『天使』に対しては銃器を取り、血生臭い戦いに臨んでまで────
ここまでぶっとんだ世界観に何も知らない主人公を放り込むことで序盤はそのぶっとんだ世界観の懇切丁寧な説明もされており、現実世界の制約がまるで通用しないことが解れば現実主義者は回れ右をするか、そんな主義を捨てて主人公と共に本作における「戦いの果て」を見届けるかの二択を取るしかなくなる。少なくとも2つの後作の様な、回を重ねる毎に不満が募っていく展開を描いていない。それ程までに序盤の掴みや話のテンポも良いのである。
『順応性を高めなさい』という台詞をヒロイン・仲村ゆりの口癖にしているのも上手い。言われる主人公を通じて視聴者に、細かいことへツッコミを入れることを野暮にも思わせてくれる。

【ココも面白い:“消える”ということ】
死とは無縁の登場人物たちだが、決して物語の途中で退場しないわけではない。
本作は頻繁にギャグアニメのような「死に芸」が披露される一方で、ここぞという時に少年少女たちの凄惨な半生と残した「未練」が明かされ、その解消時に訪れる「消滅(成仏)」という別れを繰り返し描き、当時の話題を沸騰させてきた。
{netabare}トップバッターの岩沢雅美(いわさわ まさみ)が件の第3話で消滅。アニメの「3話切り」の風潮は『魔法少女まどか☆マギカ』が広めていったが、少なくとも先に始めていたのは本作『Angel Beats!』である。
貧乏で不仲な両親の下で生まれ、それに殺されたと言っても過言ではない岩沢の半生。そんな彼女がゴミ捨て場で拾い、死後の世界でも持ち込むことができたアコースティックギター。歌いたくても歌えない身体で終わった彼女が死後の世界で結成した『Girls Dead Monster(ガルデモ)』。
様々なものに阻まれながらも生前死後通して「音楽」を奏で続けた岩沢の最期のバラード。ギターとメンバーを残して唯一人、忽然と姿を消す末路は初見では呆気に取られるものの2回、3回と観る内に感涙モノになる。{/netabare}
死後の世界にやってきた者は皆、満足な青春を送れなかった者ばかりである。彼らは不幸な環境の下に生まれ、辛いことや悲しいことを経験し、理不尽に死んでいった。
そんな少年少女たちが自身の最低だった人生を肯定なり否定なりして「清算」を行う。消えることは決して悪いことではない。その者にとっては自分という存在に決着を着け、次のステージへ旅立つ「卒業」なのである。それは死後の世界が「学園」という形を為していることからも間違いない。勿論、死しても「自己」という存在が大事であれば何時までも死後の世界に留まっても良い。ならばその者にとって死後の学園は「天国」となるだろう。
消えるも是、抗うも是な世界の中で主人公・音無が『戦線』と天使、どちらの立場に立つか揺れ動くのも(彼への好感度は別問題として)物語を追う楽しみの1つとなっている。

【でもココがひどい:ゴリ押しの片鱗】
流石は“泣きゲーのパイオニア”として名高い麻枝准氏の脚本。しかしそれ故に話の持っていき方には後作『Charlotte』や『神様になった日』に通ずる強引さの元となるような部分が感じられた。
{netabare}例えば生徒会副会長の直井が天使と音無を校則違反で反省室に閉じ込めるという展開がある。その時の違反は「昼休み以外の休み時間で食事をした」ことなのだが、2人は食堂で麻婆豆腐を買って食べていたのである。
死後の学園にいくら現実の常識が通用しないといっても、その常識外れな学園が校則として禁じていることだ。なのになぜ食堂は昼休み以外の時間に開けて生徒に食事を提供したのか。学食にせよ社食にせよ、そういった施設に生活の“食”を任せていたことのある人にとってはすぐに気付く矛盾である。普通、提供してはいけない時間には閉めているものだからね
オマケに学園の生徒会長でもあった天使・立華かなではこの校則を好物の麻婆豆腐で『忘れてた』と言う。彼女が後に見せる天然ボケの基準で考えてもやや無理のある“ポカミス”であり、総じて「閉じ込められた2人が力を合わせて脱出する」展開をやりたいがための強引な前フリだと言えてしまう。
この時の直人は天使を無力化しておきたかったのだから、彼が天使に何かしら難癖を付けて音無より前に捕まえておくだけでよかったのではないだろうか。{/netabare}

【ココもひどい?:キャラの掘り下げが雑で不公平】
そしてよくやり玉に挙げられるのが全ての主要人物に対して掘り下げが行き届いていないことである。
{netabare}凄惨で理不尽な半生と死因、そうして残された未練とその解消時に訪れる消滅までを1セットで描いたのは岩沢の他に実はユイしかいない。大目に見れば音無・ゆり・かなで・日向・直井の描写は十分量でだからこそ彼らは主要人物であったと言えるのだが、この作品は『戦線』という集団(組織)が主役だったために人数は彼らだけに収まらない。
実行部隊のみを挙げても他に高松・野田・藤巻・TK・松下護騨(五段)・大山・椎名・竹山の8人の掘り下げが残された。その状態で第11話からの影騒動を経て、最終話で軒並み雑に消滅の一途を辿らせている。とくに高松はあたかも自我が消されたかのような描写をしていたのに『思いが強ければ正気に戻れる』という他者の発言のみで無事、退場というお粗末さだ。
これらには現在も議論百出────様々な意見(もう1クール尺が必要だった、こんなにキャラ要らなかったetc.)が出される中で、無理に上記の8人を成仏させる必要はなかったんじゃないかと思うのが個人的な意見である。
当時はオリジナルアニメの続編など作る風潮になかったのかも知れない。最初から1クールで終わらせるよう上から通達があったのかも知れないし、ならば2期を待望されるような終わり方には出来なかったのかも知れない。
それでも本作の中で自分という存在に決着を着けられたのは戦線メンバーの半数以下だ。主要人物でもある彼らを人生の「卒業生」として消し、そんな彼らを送り出す「在校生」として8人を存続させる最終話を描いた方がまだ本作を貶める輩も多く減らせたのではないだろうか。
足りない掘り下げは公式コミック『Angel Beats!-Heaven's door-』や『Angel Beats!-The Last Operation-』、続編製作中止となってしまったがPCゲーム『Angel Beats!-1st beat-』などのメディアミックス展開もなされているので、もし出尽くした批判意見で本作の批評を終わらせたくない方がいれば、上記3作を手に取って頂くのも悪い話ではないだろう。{/netabare}

【キャラクター評価】
音無結弦{おとなし ゆづる}
{netabare}彼は本来、死後の世界に来る人間ではなかった。それは自分の肉体をドナーとして提供し、「自分の命が誰かの役に立つ=自分の生を肯定できた」人物であることから解る筈だ。
ではそんな彼がなぜ死後の世界へ来たか。来たのではなく“呼ばれた”のだろう。
死後の世界に役割があるとすれば、それは「魂の浄化」と考えられる。この世への未練が強い魂の執着を学園生活を通して手放してもらい、円滑に転生へと歩ませる。死後の世界はそのためにある文字通り「舞台装置」だ。
ところがある時、その装置が上手く働かなくなる。凄惨な死を遂げてやって来たゆりが『戦線』を立ち上げ、多くの人の魂を捲き込んで転生に反抗するようになったためである。
多くの人の魂が留まり続けることで、死後の世界という舞台装置はキャパシティ(許容量)をオーバーし様々な不具合を発生させる────かも知れない。これを危惧した謎の少年なり“神”に等しい何らかの存在が音無を急遽、召喚したとすれば、かなでより前に死んだ人物なのに後から来た理由になるのではないだろうか。
未だに存在意義どころか「存在理由」まで疑問視されている主人公。しかし説明不足を叩くよりもこうして解明されなかった部分を“考察”する方がアニオタとして有意義であり、そう出来ることが本作の強みでもある。{/netabare}

【総評】
総合的には可もなく不可もなくといった評価に落ち着くが、Key作品の中では相当面白い部類に入るのは間違いない。
麻枝准氏らしい強引な展開が散見しており終盤も唐突で駆け足ではあるが、『Charlotte』のような前後半の断裂も『神様になった日』のような焦れる間延び感も無い、オリジナル作品の初作らしいネタに富んだ演出と「死後の世界」というやりたい放題な世界観がベストマッチ。泣き・笑い────そして各キャラに備わった理不尽な人生に「怒り」や「やるせなさ」をふんだんに感じられ、総じて感情が豊かになる作品となっている。
作画はP.A.WORKSなので当然安定────と言いたいところだが、時折崩れが目に付いた。当時の該社は『TARI TARI』も『SHIROBAKO』も当然、麻枝准作品の後作も手がけていない。まだ現在のような高水準な作画を提供できるレベルには至っておらず、(ゆりが少し涼宮ハルヒに似ているのもあって)よくある00年代深夜アニメと同じくらいの画力しか見られないのが仕方ないとはいえ勿体無い部分だ。ここからP.A.WORKSは5ー10年の時を経てアニメ作画のインフレについていくようになる。
音楽はガルデモを中心とした歌詞付楽曲が豊富にあり、Liaが歌うOP、EDの多田葵はもちろん、ガルデモ初代の岩沢の魂の叫び、2代目ボーカルのユイ(LiSA)と、アニメとしては贅沢すぎるボーカル曲は聴き応え十分であった。
麻枝准氏だけでこの良作は生み出せなかっただろう。とくにアニメ専門チャンネル『アニメダ・ヴィンチ』のインタビューで明かされているが、第5話のテスト回の日向や高松が何度も天井に突っ込んでいくというギャグは監督の岸誠二氏のアイデアだ。監督が監督────アニメ制作の指揮を執る立場として原案でもある脚本家のシナリオにどんどんと介入して二者の「合作」とする。失敗例もあるものの、その大切さが詰められた作品とも言えるのである。
{netabare}最終話の結末が2つに別れているのは岸監督と麻枝准氏の意見の相違。「整合性は麻枝准氏の方が合っている」という意見もあるが、それは当たり前の話で飽くまでも気持ち良く感動的に本作の終幕を描いたのはやはりTV本編として採用された岸監督の転生エンドである。{/netabare}

投稿 : 2024/01/08
閲覧 : 124
サンキュー:

8

ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

どうして評価が高いのかわからない

雑だったので書き直し、主観強め

やはり1クールでは足りなかっただーまえ脚本。序盤は悪くなかったが、中盤〜は駆け足かつ唐突で設定も粗い。最終回付近の展開はだーまえ作品らしいが、私自身はだーまえ作品のこういう所がどうにも不条理に感じてしまって肌に合わない。最終回は音無が学園に残る没案があったが、監督の意向で変更になったそうな。個人的には没案の方が話に筋が通っていて納得出来るので後ろめたい終わり方でも没案の方にして欲しかった。作品を通してそこそこギャグが目立っていたが、好みはあるかもしれないが演出がウケを狙いすぎていて萎えてしまった。感動シーンを期待していたが、観た後はお前ら言い争ってしかないだろとしか思えなかったのも残念...1クールの割にキャラが多いため、結局は消化不良で終わったのもダメな点。最終回で残る5人+ユイ、岩沢さん以外のキャラは特に掘り下げもされず、とりあえず話の展開を進めやすくするための手段となっており、最終的には観てるこちら側の理解は置いてけぼりで消える有様(知恵袋で解説があったのが救い)。後半、命は大切〜のようなテーマで通っていたはずなのに前半でキャラを雑に扱っているのが不快だった。
曲は気に入っています。音楽要素を主張している作品なだけあってop ed、挿入歌の出来が良いのが評価できます。opのユイverはギターで練習した程には好きです。作画も全体的には良くて、ライブシーンはしっかり指も動いたり光の加減が上手くて感心しました。演技も声に合っていてかつ情緒的で良かったと思います。総じて内容が足を引っ張っていた作品でした。

投稿 : 2023/10/29
閲覧 : 258
サンキュー:

8

ネタバレ

hrrgr さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:----

天使ちゃんマジ天使

AIRやCLANNADなどを制作したkeyのオリジナルアニメ作品。
死後の世界の学園が舞台という世界観は面白く、OP曲の「My Soul,Your Beats」をはじめとした楽曲はどれも完成度が高い。
登場人物も魅力的なキャラが多く、天使ちゃんこと「立華かなで」が特に可愛かった。
ただこの壮大な作品を1クールでやるのはどうしても無理があったと思われる。
{netabare} 最終話のブツ切り感や音無がとった行動に対してはどうしても納得がいかない。{/netabare}

投稿 : 2023/10/22
閲覧 : 62
サンキュー:

3

ネタバレ

アデサニヤ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

便座カバー

とにかく便座カバー
教科書アニメ

投稿 : 2023/09/10
閲覧 : 79
サンキュー:

0

ネタバレ

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

アニメ脚本としては破綻

PAワークス制作で麻枝准さんの脚本という事で当時は絶大の注目を集めた作品でしたが、
個人的には世間の注目度に反してあまり好ましい印象が無かったです。

そもそも本作に付いてはギャグがメチャクチャ滑ってたのもあるけど、
それ以上に全体のストーリー構成が明らかに駄目で一言でいえばやりたい事を詰め込み過ぎて散漫な内容になってしまってるが。
それにしても最終回では直前まで他のキャラを成仏させておきながら
土壇場に来て音無はかなでに対して「2人で一緒に残らないか」と言い出す始末で
これじゃ今までの流れは一体なんだったのかと思ってしまいますが、
結局の所はこの作品の構成って別々のキャラENDを一つに纏めて詰め込みました的になってしまった結果として
アニメ脚本としては破綻してしまったのではと思いました。
これを見ると麻枝さんってあくまでゲームシナリオライターの人なんだなと思いました。

【評価】

10点・E級

投稿 : 2023/02/01
閲覧 : 303
サンキュー:

6

ネタバレ

NECRO さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

好きなアニメの1つ!!!

笑いあり、感動ありでとても良い作品でした。
OP、EDともにとても良い曲で、まだ見ていない方はおすすめです。
ちなみに、作中の岩沢のが歌う「My song」がめっちゃ好きです。
本当に最後はマジで感動!!!

投稿 : 2023/01/03
閲覧 : 211
サンキュー:

5

ネタバレ

カメ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

自分の中で最高の中の1作品

まず最初に引き込まれたのはGirlsDeadMonsterのライブで鳥肌立った
ここまで演奏と映像がうまく同期できているアニメは滅多になく
オープニングやエンディング、話中の曲も感動する
初見では展開が早くてライブ事態は凄い印象はなかったのだけど、
見直すと臨場感が凄くて鳥肌が立ってくる(少し表現を変更しました)
ガルデモのライブ映像BDとかも出してくれたらいいのにな

キャラクターはそれぞれ魅力的で(特に女性人(笑))
声もすごく合っている。
それぞれの説明をうまく書ききれないので
是非観て欲しいと逃げておく

そして物語は基本ギャグアニメなのかと思わせて
登場人物たちの「実は重い過去に抗う姿」を見ていると
もう完全にこの作品の虜になっている。
そして最後の展開はもう考える隙を与えてくれないほどの怒涛の急展開
13話でよくこれだけエピソードを凝縮できたと関心する反面
もっといろんなエピソードを観たかった。
結弦とかなでのその後の話やOVAアナザーストーリーの続きも
観たくて仕方がない。
この頃、「あとは視聴者の想像にお任せします。。。」
的な終わり方が流行ったよね
(一応きちんと想像できるような振りで終わってます)

過去20年くらい色んなアニメを見てきたけど
最高のアニメです。何回でも観れます。

投稿 : 2022/09/14
閲覧 : 202
サンキュー:

5

ネタバレ

これ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

キャラは多いけど

多いのにしかもワンクールなのにキャラが目立ちすぎているおかげでモブみたいなのはほとんど居なくて覚えやすいのは素晴らしいですね!
そして挿入歌ガルデモの曲も唯が変わってボーカルをしたガルデモの曲も途中挿入歌で入ってきた1番の宝物も全てにおいて神曲がこんだけ揃ってるのはすごすぎだったなあ
ギャグ回もしっかりあって楽しめたし
10話から先は毎回泣けました、、
なんかもっとこうツークールでみたかったとか思えるくらい楽しかった作品

投稿 : 2022/08/05
閲覧 : 231
サンキュー:

6

ネタバレ

LgRYd18895 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

この作品でアニメ堕ちした人多かった

リアタイ勢 けいおん2期と同時期に放送されておりこのアニメでオタクになる人が多発した

投稿 : 2022/07/26
閲覧 : 207
サンキュー:

3

ネタバレ

アニメ好き さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

予想外のストーリーで全部見れた

昔から名作名作言われてたので、dアニメストアに入ったついでに見てみた。学園音楽バンド物かと思ってたら予想外のストーリー設定で驚いた。
よく言われる泣ける系のkeyアニメは最後まで見れた作品がないので初めて最後まで見れて、こんな感じなのかと思った。
特に泣いたわけではなかったが、世界設定と演奏中の絵の動きなど、作画の良さは目を見張るものがあった。
キャラクターに関してはkyeアニメらしく人間らしくない。設定のためだけに作られた、言っては悪いが人格や行動原理に深みが無いキャラクター達なのでなんとも…。
これが歴代アニメランキング59位というのは驚いた。いい音楽と、生きるか死ぬかの感動話しがあるとアニメは人気が出やすいのかもしれない。
PAworks成功作品の原点が見れたことや、全13話、スキップ再生も沢山挟んだが全部見れたのでたしかに良作なのかも。概ね満足できた

投稿 : 2022/07/04
閲覧 : 230
サンキュー:

6

ネタバレ

神谷 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感想!

文化庁メディア芸術祭アニメーション部門/長編(劇場公開、テレビアニメ、OVA)の審査委員会推薦作品。

感想!!!

 この作品は死生観を仏教の輪廻というところに主眼を置き、報われなかった子供たちの為に、学校を用意してそこで夢を叶えると成仏するという仕組みを得ている。
 実はこの作品、見る人によって描写不足などの評価が変わっておりあにこれでは高評価だが、それくらい評価の分かれるポイント。
 私的にこの作品から感じた作品は悲しさだった。人は生まれ変わると定義しており、その時の記憶は無くなり、全く違う人物になるという前提で描かれている為、そこの捉え方次第で感想が変わる。
 この作品が一部に大きくウケているのは、報われていない子供たちというキャラクター構造にある。この世界観を見たときにこの学生特有の感覚に心打たれてしまい、世界観に入り込みができるという点で世界観の作りが非常にうまい。
 過激なジョークなどは人が選ぶが、高校生くらいはこれくらい大抵悪いので感情移入しやすいだろう。
 最終話の卒業式のシーンでは、本当の卒業式で泣いたという人なら結構ビリビリするシーンであり、感動できる。
 私的に残酷に感じるのは、人は死んだら記憶がなくなって生まれ変わる。記憶がなくなるというのは別人物のことでありこの点でかなり悲しさを感じたところ。
 またユイの体が動けなくてずっと寝たきりで結婚してやんよと言われたところでもシュチュエーションから感動することができた。こういったドラマの作り方は観客層が限られるが、ドラマを指定することで誰向けに作るのかを徹底できる為にポイントが高い。
 卒業式の場面で直井やゆりなどが消えるシーンはそれぞれのドラマがあり、とても良かった。
 自分が感じたのは音無などの場面であり、病気の妹のために頑張っていたが、事故に遭い、最後にドナー登録して死んでいったとエピソードに感動した。
 そしてそのドナー登録した心臓を作った女性というのが、天使ちゃんであったことで、生きていたことでの意味を持たせて、読者に無意味な生でも意味があると定義したことがこの作品の最大の強みである。
 この感動する場面でもちろん報われる人生なんて一握りだがそうメッセージを出すことで奇跡を演出することができたのだ。
 問題として世界観の作り方で、学生というものに対して報われていないという状況で、報われた人たちを見せることで感動させようとしたというところ。世界観を引き立てる為にバンドを作って、学校を通わせたところなどが評価が高かった。
 マイナスポイントとしてはキャラクターが多すぎたりして、打ち切りみたいな感じになったのがマイナスポイントではある。
 ということで感想を終わりたいと思います。
 

投稿 : 2022/06/11
閲覧 : 269
サンキュー:

7

ネタバレ

yut さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイトルなし

死後の世界を書いた作品。まずまず面白かったが、設定にイマイチ説得力を感じなかった。天使(かなで)も浄化させたいならもっと方法があるような気がしたし(音無がやっているような方法の方が理解できる)。かなでと音無の心臓の時系列がよくわからない、かなでは随分先にこの世界に来ていたようだが?キャラは多いせいかベタなキャラ付け。TKだけちょっと面白かったが、謎のまま終わる。

投稿 : 2022/05/04
閲覧 : 200
サンキュー:

1

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 1.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

(死後は学園生活するしか)ないです。

 言わずと知れた有名なkey作品のアニメですね。全13話。key作品は全体的に苦手ですが、とりあえず全話見てみました。

 そしたら、あんまり面白くない、けど他の感動系よりはましかな、と思いました。

 良かったところ、{netabare}まず主人公・音無の過去です。妹の病死をきっかけに医者を目指すべく、必死に勉強しましたが、電車事故で亡くなりました。しかも死ぬ直前にドナーカードを書いて。そしてもう一つ、天使ちゃん(名前忘れた)が最後音無と別れる前、音無の心臓を移植して生きることができた、という事実です。はい、ここでタイトル回収されましたね。「エンジェルビーツ」、つまり「天使の鼓動」だというわけです。ここはすごいと思いましたし、素直に感動しました。{/netabare}

 次にいまいちだったところ、{netabare}やはりストーリーが支離滅裂です。登場人物たちが結局何がしたいのか終始よくわからないです。いろいろやってごちゃごちゃになってる感じがします。最後に出てきた謎のキャラ、この世界の謎もよくわからないまま終わったし、キャラが多すぎるがゆえか大半のキャラが自然消滅してしまい雑だな、と感じました。key作品ってやっぱり最後らへん、物語を収束させようと雑になっちゃうんですかね、、、2クールあればもっと掘り下げられて感情移入できたんじゃあないかと思っちゃいます。{/netabare}

 良い点・悪い点いろいろ書きましたが、感動系苦手な僕からしたらマシな方と思います。2クールあれば、って言いましたが逆に1クールだけの方が退屈せずに終われたからまあこれはこれで結果オーライ?でしょうね。
 
 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/04/27
閲覧 : 694
サンキュー:

39

ネタバレ

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

Key×PAではまだマシな方

Charlotte 神様の中ではまだマシな方です。
ですが、脚本的には微妙です。
特に「天使の存在」にツッコミたくなります。
扱いが雑な上、主人公に惚れる意味もわからない。
恩人として見てきたのだろうが、最終回で視聴者を泣かせるため、後半に無理やり仲間にさせたようにしか見えない。だったら最初に戦う設定はいらなかったのでは?と思った。

音楽だけは相変わらず良いです。特に挿入歌の「alchemy」が本当に馬鹿みたいに良いです。実際に音楽の力で泣かされてる人も多いのではないでしょうか。

投稿 : 2022/04/12
閲覧 : 634
サンキュー:

14

ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

個人記録

実は1度、ゆりっぺのあの感じが自分には合わなくて
1話目の途中で中断したことがあるのですが、、
再度チャレンジして大正解でした!!

なんですこの面白い展開からのあの最終回!
既に死んだ世界だというのに
人生について考えさせられるストーリーでした。

ちょいちょい放り込まれてるギャグ要素も程よかったです。
個人的にはテストシーンの大山くんとか好きw

不完全燃焼だったのは、
最終回で全員分の過去が明かされず
謎な人は謎なまま消えてしまった事ですかね。
TKなんやねんっっっ!www
、、それでも高評価になる作品でした。

投稿 : 2022/02/12
閲覧 : 250
サンキュー:

7

ネタバレ

しんくに さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

......

見ると後悔するアニメ

物語の構成,ギャグ要素,終わり方,曲,すべてが最高
特に,物語のクライマックスからは涙の連続で,見終わるとすべてが無気力になる.
物語が終わったことを信じたくないような,ロスが大きく感じられる,見ると後悔するアニメ.

投稿 : 2022/01/29
閲覧 : 303
サンキュー:

6

ネタバレ

梨の妖精 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

key作品初体験でした

自分の好きなピーエーワークスの作品ということで視聴しました。この作品はkey作品という事もあり、他のPAオリジナルアニメとはだいぶ雰囲気が違いますね。

ギャルゲー的な絵柄もちょっと人を選ぶかもしれません。

ストーリーも面白いのですが、笑いのツボが大変自分と合っていたようで、所々に入ってくるギャグがとても面白かったです(笑)

若干気になるのは尺の問題なのか、なんだかいつの間にかキャラ同士が親密になってるように感じる事がありました(音無君とかなで、日向とユイなど)

別に仲が良いのは伝わるんですが、お互いに恋愛感情があるようには見えなかったので…

ただキャラ数多い割にはみんなキャラが立ってて、キャラ覚えるのが苦手な自分でも覚えるのは全然苦労しなかったです。

自分は死っていうものが凄く怖いと思ってしまうのですが、もしも死の先にこんな世界が本当にあったなら、凄く素敵だなって思いますし、世界観はとても好きです。

どのキャラも色んな後悔を持っていたけど、最終的にみんな自分の人生に満足して消えていけたので、良いラストだったなと思いました。自分はハッピーエンドが好きなので。

あとPAのアニメって背景や人物が凄く綺麗なイメージだったのですが、今作はバトルシーンの作画がかっこよくて、こういうのも描けるのかと新鮮でした。

初めてのkey作品だったのですが、これを機に他の作品も観てみようと思いました。

おすすめの作品です♪

投稿 : 2022/01/18
閲覧 : 239
サンキュー:

10

ネタバレ

ほうたる さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

おもしろい!

シリアスと笑いを散りばめた良作アニメ。特に10話は感動した。

投稿 : 2022/01/18
閲覧 : 207
サンキュー:

2

ネタバレ

エイ8 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ユーモアと歌は絶品

『Angel Beats!』(エンジェル ビーツ)は、P.A.WORKS制作による日本のオリジナルテレビアニメ作品。全13話+特別編2話。略称は「AB!」、「AB」など。 キャッチコピーは「――神への復讐。その最前線」。(wikipediaより)

{netabare}おそらくだがこの作品は主人公とヒロインの関係性とおおまかな舞台設定だけを先に決めて作り始めたものなんじゃないか。その中で適当に散りばめた個性的キャラが動くままに任せようとしたのではないか、という印象を受けた。そうでなければ2クールを予定していたのだろう。(ゲーム化自体はどうやら後の模様。しかも頓挫した?)

更に言えば、ユイにはもともと特殊な設定が込められていた痕跡が見受けられる。まず彼女のコスチュームはまるで悪魔のようであり、天使との対比を伺わせる。またいくらか彼女だけ特別な描写が二三差し込まれていたことように記憶している。
結局それらは最後まで回収されることなく終わったが、ユイverの歌も多数用意されていたことから初めはもっと重要な役回りがあったんじゃないか。リーダーの仲村「ゆり」と名前が似ていることにも意味があったのかもしれない。

最終回に音無とかなでの関係性が発覚した時にはさすがにハッとさせられたが、それだけだ。というか、このラストではむしろ音無にとっては悔いを残す結果となりあまり良いものとはいえない。成仏する理由があるとすれば、「もうかなでのいないこの世界に残ってもしかたがない」というネガティブなもので、他のキャラとは一線を画してしまっている。
というよりも、いくらなんでも音無の動機が実質不純すぎる。他のメンバーを成仏させたといえば聞こえはいいが、ようは体よく二人だけの世界にするために邪魔者を消していったに過ぎない。

さらに作品の尺の関係上だろう、他のキャラは知らない間に消えていた。ガルデモのモブメンバーの方がまだイベントがあったほどだ。最終回に二人のラブロマンスをやりたいがためのあおりを受けた形となっている。

ゆりのかなでに対する認識も天使と言ったり人間と言ったり散漫であり、最初の「わたしは天使じゃないわ」を言わせたいために天使扱いしてたとしか思えない。

全体を通じてとっちらかった印象が強いが「平成22年度(第14回)文化庁メディア芸術祭アニメーション部門/長編(劇場公開、テレビアニメ、OVA)の審査委員会推薦作品」には選ばれているらしい。個人的にはユーモアセンスと歌は高く評価できるがストーリーとしてはあまり評価していない。ただ、見たら損かと言われればそんなことはなく、あまり深く考えずに見さえすればかなり上質な娯楽作品となっていることは事実だ。 {/netabare}

投稿 : 2022/01/06
閲覧 : 237
サンキュー:

5

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

感動するには、ちょっとね?

【概要】

アニメーション制作:P.A.WORKS
2010年4月2日 - 6月25日に放映された全13話+特別編2話のTVアニメ。

監督は、岸誠二。

【あらすじ】

主人公の音無が目を覚ますと、見知らぬ学校の敷地にいて真夜中だった。

「ようこそ、死んでたまるか戦線へ」

そこにはライフルを構える少女・仲村ゆりがいた。
ゆりの説明によると、ここは死後の世界で何もしなければ神様に消される。
だから、その神様に逆らう武装組織“死んだ世界戦線”が活動しているとのこと。
そして、新たにこの世界に迷い込んだ音無を戦線に勧誘するのだった。

話が荒唐無稽過ぎて信用しなかった音無は無関心に校庭に立ち去ると、
仲村ゆりにライフルで狙われていた、“天使”と呼ばれる少女に話しかけた。
彼女が言うには、

・自分は天使ではなくて生徒会長。
・この世界の人間は全員死んでる。

皆グルになって自分をからかっていると苛立った音無が証明を求めると、
生徒会長は突如右手に剣を出して音無の心臓の位置を突き刺した。

次に音無が目覚めると空は明るく、保健室のベットの上。
血まみれで穴の空いたシャツがあり、確かに刺されたのだが無傷。
実際には肉体は損傷するし苦痛もあるのだが時間が経てば元通り。
本当にここは、既に死んでるから人間がそこから死ぬことがない世界だった。

なりゆきから音無は戦線に入り、授業を受けるなど学園生活を送りながら、
この世界の摂理を司る神の手下だと思われる天使(=生徒会長)を相手に、
戦うことになるのだった。

【感想】

2000年代前半に数多くのアダルトゲームファンを泣かせた、
麻枝准による原作・脚本のオリジナルアニメ。
後に全年齢を対象としたゲームが発売されています。

最新作アニメの「神様になった日」が不評ですが、
過去作のABは、あにこれ基準ですと“泣ける”“笑える”という、
極めて高評価の名作扱いですので観てみました。

戦線のリーダーである仲村ゆりは、
SOS団の団長の涼宮ハルヒのオマージュキャラに見えますし、
(綾波レイとホシノ・ルリ程度の類似性)
“天使”のキャラ付けは長門有希に若干似ている。
他にもガールズバンド要素を入れてみたり、
時代に合わせて過去にやってなかったことを取り入れながら、
ヒット作を生み出したいという意欲が見られますね。

第1話といえば、どんなアニメでも作中でも指折りのクオリティになるのが普通ですが、
このアニメでは原画マン50人以上つぎ込んだのは正気じゃないな…?
ガルデモのライブシーンなどのクオリティを出すのに、
どれだけお金かけてるんだろ?と不安になるレベルですね。
ただ、TVアニメでは原画人数の多さは、
タスク管理が腐ってる証明にしかならない一面があります。

「ああ…間に合わなかったんだな…って察せられるよね…」

初っ端から綱渡り的なPAの制作現場が目に浮かぶようですね。

このアニメは死後の世界の学園を舞台にしたモラトリウムに浸ったギャグまみれの日常。
膨大なおバカなキャラによるワチャワチャとした賑やかさが好きな人は好きでしょうが、
つまらないネタを絶叫とノリツッコミの勢いで押し切ってる気がして、
個人的には全く笑えなかったり。

特に、目的達成のためにの生徒会長に全教科0点を取らせるための答案すり替え話。
体当たりコントというのでしょうか?
「CLANNAD」の春原陽平が大量増殖したような笑いのノリが個人的には凄く苦手。
ていうか自分は麻枝准のギャグで笑ったことが一度もありません。
「神様になった日」の麻雀回で笑える人なら毎回が爆笑の渦でしょうけどね。

更には特別篇の 「Hell's Kitchen」 では死んでも死なない世界とはいえ、
ギャグまじりに人間にガソリンぶっかけて火を点けて粉々になるシーンがあって、
あの事件の影響で自分がセンシティブ過ぎるのかもですが、
死をネタにした不謹慎ギャグの見せ方の一部に、いい気持ちが全くしませんな。

皆でワイワイ無茶苦茶をやっているのが楽しい、所謂雰囲気で笑うものかもですけどね、

そのしょーもないギャグ(主観)と対になってるのが泣けると評判のシリアスパート。
難病、障害、悲劇などで生前に散々を理不尽を舐めさせられた死者たちの物語。
彼ら彼女らの心のドラマが視聴者の心を鷲掴みにした感じですかな。

でも、自分は泣けませんでした。
死者の世界という物語の性質上、成仏がテーマになってますから、
その未練として不幸な人生が不可欠な設定であり、
高校生くらいには理不尽に抗うキャラの心が美しくて心に刺さるのでしょうが、
成人しちゃっているとちょっときつい。

未練を浮き彫りにして自分の心を満足させるという内向きの話になっていまして、
コミュニケーションという点では誰かと誰かの心が触れ合ってこうなったという話が、
麻枝准のシナリオがエロゲ構文から離れてないですね。

主人公の行動の選択が世界を変えるトリガーで、各キャラの不幸はイベント。
例えば、ゆりの生前の家族は不幸を助長するためのイベントキャラでありますし、
別の話では相変わらず美少女を車椅子に乗せて男が介護しているカットがある。
あ、これ?CLANNADで見た話の焼き直しだぞ!などなど、
こうすれば、哀れんで感動するだろういう作為がパターン化していて、
それぞれが提供された情報からふくらませる余地がなかったり、
また既視感で没入できないのですよね。

更には、1クールで全部を片付けるにはコントに尺を取りすぎた上に、
扱う人数が多すぎるために過去も語られないままに、顛末が雑に処理されたキャラが殆ど。
各キャラの人生も感情もシナリオの装置なんですよね。
有名な、「俺が結婚してやんよ!」にしても伏線と呼べるものがなく、
唐突感の強さに、感動するよりは字面の酷さに笑いどころになってしまいました。

他にも、話に決着をつけるために終盤に伏線もなく急展開にしてボスキャラを片付けるなど、
麻枝准はエロゲのシナリオライターとしては通用していても、
TVシリーズをやり遂げるには、ペースの配分が上手くなく粗さが目立ち、
自分の作家性とは別に、脚本家として技術的に学ぶ部分があるのではないか?
11年前の作品に対して言うのもおかしいことですが、そう思いました。

CLANNADとの違いはシナリオの質ではなくて、
沢山のキャラクターの話を話数かけて全部詰め込みきれたかどうかですけどね。

泣けるアニメと泣けないアニメの違い。
個人的には、登場人物を理解して自分の人生と重ねて共感できる部分があると泣けます。
それが、このアニメでは家族を守れなかった後悔だの普遍的でない悲劇の上に、
その悲劇が見世物となって物語が成り立っていますね。
それでもそれを見世物ではなくて人間の物語として肉付けるのを可能にするのは、
観た者の心に喜怒哀楽のキャラの感情を刻みつける作画芝居の表現力かな。
このアニメに関しては表情などはテンプレの域を出てなかったかと思います。

作中で最も重い話である、音無の死に際を描いた9話にしても、
音無と一緒に電車のトンネル崩落事故に巻き込まれて、
救助を待つ乗客の心の変化を目や表情で丁寧に描いていれば、
話の最後の行動だけでなく心で感動シーンを盛り上げれていたものの、
そこまでの表現技術力が無かったのが残念かなと思いました。

シーンごとに見ると歌や台詞などで感動できるようになっているのですが、
全体で見るとバカとシリアスと振れ幅が両極端で等価でごちゃごちゃしていたり、
また、自分は登場人物が死ぬ物語に忌避感は無いのですがそれも描き方次第であり、
生命の喜びや精神的なつながりを丁寧に描くものを好む傾向がありますので
こちらは個人的には感動作品としてそれほど刺さらないアニメではありました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2021/10/31
閲覧 : 536
サンキュー:

52

ネタバレ

かがみ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

美少女ゲームの脱構築

様々な要素を1クールに詰め込み過ぎたせいでとりわけ後半が超展開となり放映直後は賛美両論もあったが、その世界観設定自体は決して悪くなく、作画、音楽は今見ても第一級の極めて優れた出来である。本作のひとつの特徴として従来のKey作品をはじめとする美少女ゲーム的な「泣き」と「笑い」の快楽原則構造を脱構築するかのような展開が挙げられる。ある意味で本作のドラマツルギーは美少女ゲームのそれというよりも、むしろ日常系4コマ漫画のそれに近いように思える。それゆえに本作はある種の美少女ゲーム批評的な側面を持っており、また同時に美少女ゲーム的な「セカイ」から日常系的な「つながり」へと遷移したゼロ年代的想像力の総括的な側面をも持ち合わせた作品と言える。

投稿 : 2021/10/22
閲覧 : 294
サンキュー:

7

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

寒暖差注意報!さんざん笑わせおいて、かなりシリアス・・・

「Angel Beats!」・・・そもそも意味は?
天使の意味は早々に分かります。
では、Beatsの意味は?音楽系のことでしょうか?
この意味が分かった時、切なくなる、そんな物語です。

サクッと一気観できるほど面白い作品でした。
で、話は、もう、めちゃくちゃ(笑)
1話目からは訳わからないけど笑えます。
2話目からは訳わかってもめちゃくちゃです。

とにかく面白い!
・・・だけど、めちゃくちゃシリアスなんです。

シリアスな話は、重くなりすぎない程度にささやかなギャグを入れる。
それが普通だと思っていたのですが、この話は本当に違います。
とにかくギャグがぶっ飛んでいます。
なぜなら人が空の彼方までぶっ飛んでいくのですから、そのくらいです。

逆にシリアスも結構なものなのです。
そもそも、なぜみんなこんな場所に居るのかってことからしてシリアスなのです。

寒暖差注意です。
つまり、ギャグとシリアスの振れ幅がものすごく大きい作品です。
ここまで、ギャグにもシリアスにも極振りした作品はめずらしいです。
これは、何かを試されているのでしょうか!?


この作品は、人生について問いかけてきます。
自分の人生は、
・どんなに納得していなくても
・普通の当たり前の幸せすらも送れていなかったとしても
・どんなに短かったとしても
・結果的にどのような人生であったとしても
自分にとっては、たった一度のものです。
納得できないからと抗ったり、捨ててしまうものではありません。

エンディング曲「一番の宝物」の歌詞にこんな一節があります。
「声が聞こえるよ 死んではいけないと
 例え辛くても 闇に閉ざされていても
 心の奥には 明かりが灯ってるよ」

死んで生まれ変わったら、幸せになれるのでしょうか?
そんなのは幻想だと、この物語は言います。
なぜなら、それはもう他のだれかの人生なのだからと。
自分の人生ではないのだからと。

だから、死んではいけないのです。捨ててはいけないのです。
どんな状況であっても、自分の人生を大切にしてほしい。
生きることは素晴らしい。
この物語は、そう言い残して幕を閉じていきます。

{netabare}
サブヒロインのゆりをはじめ登場人物たちは、最初はそれに気づきません。
正確には、生きている時も死んでからもそれに気づきませんでした。
そして、自分の人生に納得できずに抗い続けてきたのです。
しかし、この場所にいると言うことは、既に死んでいると言うこと。
もう、生きることは叶わないのです。
であるなら、せめて自分の人生は、自分のものだったと納得するしかないのです。
登場人物たちは、物語を通じてそれに気づいていきます。
そして、最後は、本当に納得してそれぞれの人生を締めくくっていくのです。
{/netabare}

告知のキャラデザからはこう言う話とは、想像ができませんでした・・・。

ところで、一瞬、いや、その後も「涼〇ハ〇ヒ」?
と思わなくもなかったですが、そんなことはどうでも良いことにしましょう。
きっと、学園課外活動統率系キャラは、やっぱりこう言う感じが面白いです。
こう言うキャラが観たいんだなとあらためて実感させてくれました。

投稿 : 2021/09/22
閲覧 : 369
サンキュー:

22

ネタバレ

秋川 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

涙なし笑いなし

死後の世界で学園生活?意味不明。視聴者が混乱している間にも進むつまらないコメディ展開に辟易。成仏と言うんですかねあれただ楽になりたいがために自分を納得させてるようにしか見えない。何も感動しない。それとキャラが多すぎます。銀魂に憧れたんですかねなぜ評判が良いのか最後まで分かりませんでした。

投稿 : 2021/09/15
閲覧 : 331
サンキュー:

7

ネタバレ

ガッキー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

本当に感動した

こんなにも感動して息上がるほど泣いたのは久しぶりでした。(なんなら初めてかもしれない)
主人公がとても素晴らしい人格の持ち主で、その他の登場人物も皆個性豊かで魅力溢れるキャラが多く、このキャラたちが必死になにかに向かって真剣に向き合い闘おうとする姿勢は勿論、主人公の話が所々で自分と重なる場面があり共感したせいで他の人の何倍も感動し泣いた自信があります。
最初は泣かないかなと思っていましたが、あまりにも自分の過去の境遇と共鳴して涙が溢れ出て涙をこらえるなんておこがましいと思うほどに素晴らしい作品でした!
本当に素敵な作品に出逢えたなと思いました。
このアニメに欠点なんてないと、私は本気で思っています!

投稿 : 2021/08/17
閲覧 : 246
サンキュー:

8

ネタバレ

テングタケ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

いろいろ支離滅裂でした

死後の世界で天使と戦う、というあらすじには惹かれるものがあったんですが、シリアスなものを期待したのに1話からコメディータッチでがっかりしました。
話としては面白くなかったですが、ネットで検索できる考察サイト(アンチサイド)を楽しむためには必要な時間投資だったかなと。
少なくとも、涙腺を刺激するような場面は皆無でした。
いいところが2点ありました。
・OPのピアノのイントロ
・登場人物が成仏するとき、光に包まれてフワ~っと消えたりせず、突然消滅するところ。これはいい演出だと思いました。

投稿 : 2021/08/05
閲覧 : 305
サンキュー:

7

ネタバレ

ゆ〜ふぉるど さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感動

死後の世界でのお話です。
ここに出てくるキャラは皆、何かしらの未練を残して死んだ者たちです。
音無は、それぞれのキャラの未練を果たし無事消滅するよう取り組みましたが、
特にユイの消滅の場面は感動しましたね。
結婚するという夢を日向に叶えられてよかったですね ; _ ;
卒業式のあとには、かなでも音無にドナーの感謝をして消滅し、
音無は1人だけ残されて話は終わります。

音無のその後のストーリーを描いた、
ANOTHER EPILOGUE もぜひ見てください!

まだ明かされていない謎も多かったですが、
終盤はスッキリまとまってくれました。
こんな感動できたアニメに出会えて良かったです!

投稿 : 2021/07/05
閲覧 : 434
サンキュー:

25

ネタバレ

ゆp さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

脚本、とにかく脚本…

観終わった感想として1番最初に来たのは、
「結局何がしたかったんだ…?」でした。動機も目的もフワフワで登場人物の言動にもイライラがありました。「死」について深く関わっていく話なのかなと思ったら、ギャグ感覚で死を扱ってるんじゃないかと思うシーンもありました。
泣けるアニメとしても有名ですがあまり自分には刺さりませんでした。唐突な展開、ベタな流れ、とにかく感動シーンは安っぽかったです。
主人公は稀に見るクズでした。誰を1番最初に成仏させるかという話ぬなった時に、
「ユイでいいんじゃないか?好き勝手やって満足してそうだから〜」人をなんだと思ってるんでしょうね。最終話では戦線メンバーを皆成仏させた後に自分はヒロインと世界に残りたい!!それで結局ヒロインは成仏していって1人で発狂してるシーンはお笑いかと思いました。
キャラ、設定、音楽はいいのに脚本が全てをぶっ壊していました。

尺不足とも言われてるけどそれより前に直せる所がいっぱいあるなと思う作品でした。

投稿 : 2021/06/18
閲覧 : 335
サンキュー:

10

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Angel Beats!-エンジェルビーツ!のストーリー・あらすじ

森に囲まれた丘陵地にある、生徒総数2000名を越える全寮制のとある学園。一見するとごく普通の生徒らが生活を送っている学園だが、そこは死後の世界だった。現世で理不尽な人生を体験し、青春時代をまともに送れずに死んだ者はこの世界に送られ、あらかじめ用意されたエキストラの生徒達と共に学園で楽しい青春時代を過ごす内に未練を無くし、消滅(成仏)し、転生する。しかし、転生することを拒む人々がいた。少女・ゆりをリーダーとする「死んだ世界戦線(以降、戦線)」は、理不尽な人生を強いた神への復讐を目的とし、死ぬことのないこの世界で、学校の秩序を守る「天使」と日夜戦いを繰り広げていた。生前の記憶を失った少年・音無は、戦線のメンバーと行動を共にするが、次第にこの世界の真実を知ることとなる。(TVアニメ動画『Angel Beats!-エンジェルビーツ!』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2010年春アニメ
制作会社
ピーエーワークス
公式サイト
www.angelbeats.jp/
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/Angel_Beats!
主題歌
≪OP≫Lia『My Soul,Your Beats!』≪ED≫多田葵『Brave Song』
挿入歌
Girls Dead Monster『Crow Song』、Girls Dead Monster『Alchemy』、Girls Dead Monster『My Song』、Girls Dead Monster『Thousand Enemies』、Girls Dead Monster『Shine Days』、Girls Dead Monster『一番の宝物~Yui final ver.~』、Girls Dead Monster『一番の宝物 (Original Version)』

声優・キャラクター

神谷浩史、櫻井浩美、花澤香菜、喜多村英梨、木村良平、水島大宙、高木俊、斎藤楓子、牧野由依、増田裕生、Michael Rivas、徳本英一郎、小林由美子、東地宏樹、沢城みゆき、松浦チエ、阿澄佳奈、加藤英美里

スタッフ

原作:麻枝准、キャラクター原案:Na-Ga、 監督:岸誠二、脚本:麻枝准、キャラクターデザイン・総作画監督:平田雄三、音響監督:飯田里樹

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