メガマインド さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:----
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アリスとテレスのまぼろし工場の感想・評価はどうでしたか?
メガマインド さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:----
nyaro さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
機会があってノベライズ版読みました。多少映画では表現が分かりづらいところが補足される文章になっていました。しかし、残念ながら原作ではなくノベライズですのでほぼ映画の通りです。つまり大して変わりません。だったら、映画で表現しろよと言いたいです。
映像よりも文章派の私としては、少し想像力を働かせられたかなと思いました。
ただ、本当にノベライズ=映画です。つまり、映画の脚本で、思いついたことをいっぱいいっぱいに作ってしまっているという証拠でもあると思います。こぼれ落ちたものがないという言い方ができるかもしれません。
岡田氏のスケール感の無さは、表現したいことが10倍あってそれを泣く泣く削ったように見えないことなんですよね。ウエルメイドではあると思いますが、視聴者の想像力の広がりを喚起しません。
もしかしたら、いや、映画の脚本の段階でそんな作業はやったということかもしれませんが、だったら、それをノベライズしてほしいです。もっと難解になっても、設定が変わってもいいです。そう、富野由悠季氏くらい本編と乖離して構いません。
ノベライズは置いておくにしても、映画本編において、もっと完全に好き勝手に作家性を出して、つじつまが合ってなくてもご都合主義でも、行間の方が広いくらいの映画を作ってもらえないかなと思います。岡田監督の映画は批評が無さすぎて、とりあえず褒めるしかない的な作品しかないのが問題です。ウエルメイドで72点から78点くらいの作品ばかりになってしまいそうです。テレビアニメならそれが高い評価に結びついたのでしょうけど、映画だとはっきり物足りないです。「マヨイガ」でできたのだから監督作品ならもっとできるはずです。「あの花」が足かせになって似たような発想しかできなくなっていないでしょうか。
改めて本作映画をまとめると、変化、痛み、生きている実感が1991年以降希薄になった。その象徴が変化しない町です。つまり、バブル以降の失われた30年問題がベースにあります。
そして、痛みを知り生きるという実感を得た人間がきえてゆくというのがポイントなのでしょう。ただ、この痛みが想像よりも恋愛重視だったのかなあという気がしなくはないです。五実の失恋とかなんとか、そういう表現とリンクはしてくれます。が、そうなると工場という意味がどんどん希薄になります。
そして、どうせなら五実と正宗の間の恋心をもっと濃厚に描いても良かったと思います。この作品の演出では庇護者2人に見捨てられた子供の描き方でした。睦美の葛藤も睦美の母親と睦美の親子関係の描写が弱いので、五実との関係性の深さが足りないです。
外部での睦美、正宗の時間も止まったわけですが、その意味が読みとりづらいです。2人の恋愛が近場で済ませたという意味で、幻側では上手くいって、現実ではサキが戻って別れるとか、割れ目の向こうに見える景色ですでに別れているとかならわかりますけど、ラストシーンでそこは否定されますよね。だとすると、現実世界の2人の苦しみは何の贖罪だったのでしょうか?そこが良くわかりませんでした。
ラストシーンは読み取れないものがあるかとも思いましたが、想像の通りでした。つまり、視聴者を作品が上回っていない気がします。わかりやすくていいとも取れますけど。
ノベライズを読んで一番感心したのは「獣臭い甘ったるい臭い」という表現がありました。これが、我々現実の人間の匂いの事だとわかると幻の世界の素性が分かります。それに生きているとはそう言うことだという意味でもいい表現でした。
このレベルで幻工場にもう少し分厚い裏設定があることを読みとらせてくれれば、深さが増したのかなという気がします。
いろいろ批判はしましたが、映像の方も改めて見直しましたが、面白い映画ではあると思います。3,4回目なので飽きるかなともおもいましたが、結構初めから面白かったです。なんどもいいますがウエルメイドな作品ではあります。もうちょっと作家性を出してもらえればなあと思います。
以下 2024年1月のレビューです。
変化を望め、人を愛せ、1991年を引きずるな、でしょうか。
何日かかけて考察しましたが、話の構造としての仕掛けを全部読み解くのは無理だったのでわかったことをメモしておきます。テーマは「すずめの戸締り」と同様に、過ぎ去った時代を早く葬ってあげて変化して行こうよ、という話だったと思います。ただ、個人的な内面から湧き上がる変化したいという衝動を殺さないで、というメッセージは明確にあったと思います。
そこが「アリストテレス」の意味で、哲学的な話というより「変化」を象徴しているのが「エネルゲイア」ということでしょう。
考察メモですが、ほどほどです。
{netabare} 現実世界では工場は爆発したが、幻の世界だと健在だった(祖父の見解。ボケた老人は真実を語るの法則)。つまり、最後の工場が普通に閉鎖された世界線と五美が帰った世界は違う世界である。
睦実が最後に痛みを感じたことと、工場にあった絵は正宗が閉じ込められた結果上手くなった絵なので、最後の場面は幻の世界が現実になることが読み取れる。
ただ、五美が帰った世界と幻の世界が連続つながって、幻の世界の未来が現実の世界になった…という読み取り方はできるが、それは多分設定上無理がある気がする。
アリストテレスの哲学の内「エネルゲイア」がマンガの必殺ワザとして語られる。資料の形相を実現していないのがディミナスで実現したのがエネルゲイア(作中にでていました)である。形相が「変化を望むことで」資料=モノが本質へと生まれ変わる。
また、イデア界=理想の世界というのはない、というのがアリストテレスなので、その点も暗示されている。
ただ、変化を望みいなくなった人間はどうなったのかは不明だが、ひょっとしたら五美が帰ったあとの幻の世界にいるのかもしれないがそこは全くわからない。
五美のインナースペースだったとするには、2005年から1991年に戻ったことに無理があるかも。神の存在を肯定するのはアリストテレス的ではないがそれを前提としないと、幻世界の存在そのものがよくわからない。
睦実がなぜ五美を好きになりたくないと思ったかは読み取りずらい。いろいろ解釈できるが確定は出来ない。ただ、睦実の生い立ちが親で苦労したこと、ヤキモチ焼きであることが描かれるので愛情に関しての障害がありそう。わざわざ睦実をそう描いたのは元の世界の睦実が同じ性格だからだとは思います。
罪が1つ減って五美のところは、考えれば何かあるかもしれませんが今のところ保留します。7つの大罪からの引用だとは思う。
痛み、匂い、味などの五感はつまり生きている実感であり、現代のアナロジーでもある気がします。
正宗の親たちの昔話が正宗のアナロジーだとすると、現実世界で何もせずに見伏に残った正宗は睦実と結婚して五美を生む。が、父親同様に心が死んでいる状態になっていたのかもしれない。
つまり現実の世界では工場が爆発することで工場勤務の人は本来的な意味で死に、街の人の心は死んでいる状態だったという事かもしれません。
{/netabare}
というような感じでした。
で、テーマとしては変化しようとするのが人間である。1991年のバブル崩壊で止まってしまった時間を日本人は動かさないといけない、でしょう。消えた人たちがどうなったのかと、神の描かれ方がアリストテレスと矛盾するので、ちょっと読み取れませんでした。
そして、陰のテーマとして母と子の愛着障害的なものが描かれていると思います。
映画としての評価は、エンタメ性とテーマの深さがちょっと物足りないかも。ただ、考察は楽しませてもらったのでストーリーは当初2と思いましたが、3.5にします。SFというよりファンタジー的なスタイルなので理論展開云々はいいんですけど、物語としての組み立てが分かりずらい気がします。そのおかげで1回目の視聴では、最後の30分くらいがかなり退屈でした。
作画は奇麗でしたが、もう見飽きた作画のスタイルなので3.5とします。
追記 なぜ岡田麿里監督の話は面白さに欠けるのか?
「さよならの朝…」「空の青さ…」と本作に共通するのは壮大さが無い事、キャラのバックグラウンドの説明不足な気がします。
本作に関して壮大さを感じない理由は「工場」が理解できるとっかかりがないことです。一応神が云々などの説明はありますがよくわかりません。別に設定としてどういう理由で発生したとかそういうのが分からなくてもいいんです。何を意図しているのかがまるで分かりません。
なので畏怖も理解も無くただそこにあるだけです。そういう存在として置いたのかもしれませんが、作品理解、テーマ性において効果を発揮できていない気がします。
例えば新海誠氏であればの3部作を初め、巨大な塔、宇宙人のようなものは正体はわからなくても意図は分かります。だから、メッセージ性が浮き立ってきます。
「フリクリ」の工場の様な象徴としての工場はありますけど、その割には本作の工場には機能があります。
一方で、バブル期の少年少女としては随分地味な感じでした。もちろんその後閉じ込められた結果気力を失くしたのだとは思います。計算上は20年近くになるのでしょうか?2005年に五美が来たみたいで、5歳として14歳までそだてば2013年。1991年から2013年で22年間でしょうか。
で、彼らのバブル期の思惑が語られない、どんなマインドでいたのが閉じ込められてどう変わったかという描写がないので、彼らがまるで現代人の少年少女に見えてしまいます。それを狙ったのかもしれませんが、変化が出来ないのは彼らの責任ではないと思われます。もちろん少年少女が変化を望まなくなったのは、社会の責任だという意味だとは思います。その彼らが20年以上たって、なぜ急に恋愛を始めたのか。そこが五美と正宗の出会いということ?
そう…キャラのバックボーンや性格が理解できるヒントが少ないので言動に心が動かされないというのもあるかもしれません。特に睦実は最後語ってましたが彼女の何に乗っかればいいのか。
そもそも正宗が主役だったのに結末の主役がねじれてしまっていました。
こうやって分解して行くと自分の「勝手な解釈」はできるのですが、これが行間なのか妄想なのかが全く理解できません。つまり映画から伝わってこないので、見ているときにポカーンとなってしまいます。
なんでしょう。大きなことを描いているようで「パーソナル」な「現在」の問題にしか焦点が当たらないので、仕掛けとストーリーが遊離してしまっている感じです。メッセージを語るための必然性を世界観から感じないと言えばいいでしょうか。そのせいで「裏」「過去」を世界観やキャラから感じないから広がりも深みもないということでしょうか。
「さよならの…」「空の青さ…」本作の共通する不満点がこれですね。例えば「さよならの…」でイオルフの過去や未来に想いを馳せられたでしょうか?あの舞台になった国の歴史が妄想できたでしょうか?本作はそれと同じですね。
文学というには意味がありすぎますし、その割に語り切れていないのか受け取り切れていないもどかしさを感じます。
フリ-クス さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
むかし、ちょっとした知り合いの女性のひとりに、
わたし、性感帯は頭脳なんです
なんて大マジメに豪語する方がおられました。
早いハナシ、顔とか服装とか体型なんかの『視覚情報』は、
もちろんダイジなことなんだけれど『ナニなトリガー』にはなりえなくて、
コトバで知的にビンカンな部分をクスグられると、
あはン
とかなんとか思っちゃうんだそうであります。
そういうのって東大とかNASAとかうろちょろしていたら、
しょっちゅうスイッチ入って大変じゃね?
とか思って聞いてみたところ、どうやらそういうことではないようでして。
彼女いわく、
ムズカしい言葉をたくさん知っているだとか、
特定の分野において膨大な知識量をもっているだとか、
そういうのは
『記憶力がいい』
だけであって、頭脳をクスグられる要素ではないそうです。
つまるところ『知識』というのは『道具』なのであって、
その『使いよう』の部分、
さらにその使い方のスマートさあたりにエモっちゃうんだとか。
(ちなみに英語のsmartは『かしこい』って意味であります)
まあ確かに、コンサルとか会計人とかでも、
たいしたことないヤツに限って、
やたらムズカしい言葉つかってマウントとろうとしますしね。
で、結局『一般論』を言ってるだけで、話がなんにも進みませぬ。
これがいわゆる『BIG4』クラスのコンサルになると、
拙みたいなアタマ悪いヒトにもわかるよう、
カンタンな日本語を駆使して
(あいつら、MBAの論文とか原書で読めるんですよ?)
具体的な課題とリスクをチュ-シュツしていきます。
んで、カイギが終わるころには、はっきりした一本の道筋が。
かっけぇ。
だからまあ、
彼女の言わんとすることは、なんとなくわかるようなわかんないような。
ただまあ、拙の知り合いの女性の中には
オトコは大胸筋、三角筋、上腕二頭筋、以上!
という、かなりきっぱりしたヤツもいて、
そうなってくると、おっぱいフェチとの線引きがムズカしいのですが、
いずれにいたしましても、
フェティシズムの方向性というのはほんと人それぞれであります。
さて、本作『アリスとテレスのまぼろし工場』ですが、
大方の予想を裏切り、アリスさんもテレスくんも出てまいりません。
『アリスとテレス』というのは、
なんかアリストテレスみたい、なんてもんじゃなく、
そのまんまギリシャの哲学者、アリストテレスさんのことであります。
もともとは本作の監督・脚本家である岡田麿里さんが、
ひとりでちくちく書いて『行き詰っていた』小説なんだそうです。
(原題は『狼少女のアリスとテレス』だったそうですね)
ちなみに、そのタイトルについて岡田麿里さんは
>子供の頃に哲学者のアリストテレスという名前を、
>アリスとテレスという2人組の名前だと勘違いしていたことを思い出して。
>自分なりに生きることについて
>つきつめて考えていきたかったのもあって、
>『狼少女のアリスとテレス』という仮タイトルで原稿を書き進めていました。
(『ダ・ヴィンチ』2023年9月号インタビューより)
というように述べておられます。
決して、
勇猛なオオカミ少女が悪の組織に対し、
アリストテレスとかニーチェとかを論理兵器としてふりまわし
無双するお話ではありませぬ。
で、MAPPAの社長である大塚さんから、
なんかオリジナル作品のカントクやってみませんか
というオファーがきたときに、
イチオ-こんなアイディアあるんですけど、と書きかけを見せたら、
やろうやろうというハナシになり。
で、映画化のため脚本のカタチで執筆を再開。
無事に完成した脚本のタイトルは『まぼろし工場』だったのですが、
周りのスタッフから
いやいや、アリスとテレス、残した方がゼッタイいいっスよ
とかなんとか言われて本題になったのだとか。
そのタイトルの『難しそうさ』がアダになったのか、
あるいは広告・宣伝担当がズボラかましたのか、
はたまたこういう映画の需要そのものが国内に存在しないのか、
興行収入は、
リクープラインに遠く届かない二億円台半ばあたりで池ポチャ。
これから配信等でどれだけ投資を回収できるか。
ビジネス的にはそんな感じの、
良作だけどマーケットがついてきてくれなかった数ある作品の一本です。
先に『良作』というコトバを使っちゃいましたが、
拙の個人的なおすすめ度は堂々のAランク。
Sにしてもいいぐらい、しっかりしたつくりの作品であります。
ただし、おすすめと言っても人を選ぶ作品でして、
誰にでも自信をもっておすすめできるテイストではありませぬ。
・二次元美少女との結婚を真剣に考えておられる方
・アニメを現実逃避や自己肯定のために日々鑑賞しておられる方
・いたずらに頭脳をクスグられると殴り返したくなる方
あたりには、まったく、これっぽっちもオススメできません。
美しい映像と濃密な脚本を心地よく楽しみながら、
ふと自分のジンセ-と照らし合わせ、
普段あまり深く考えないことに思索をあそばせるのもいいかしらん。
というような方にうってつけの作品ではあるまいかと。
誤解なきよう申し上げておきますが、
アリストテレスさんの名前が入っているからと言って、
ギリシャ哲学みたく『難解なこと』を言ってる作品ではありません。
もちろん『エヴァ』みたいに
『どっちでもいいことを難解・イミシンに表現している作品』
ということでもなく、どちらかというと
『ダイジなことをシンプルに問いかけている作品』
であると、わっちは思いんす。
んで、結局どういう作品なのかと言いますと、
キャッチコピーの『恋する衝動が世界を壊す』が全てを物語っています。
わかりやすくまとめると
現実から乖離してしまい、
成長も変化も未来すらも訪れることのない閉塞した田舎町における、
衝動的な『恋』のモノガタリ。
みたいな感じですね。『愛』じゃなく『恋』であるところがミソ。
ここのところについて、
岡田麿里カントクはインタビューで
>理性も利かなくなるし、突然強烈なパワーも湧いてきたりして。
>そういう得体の知れない「恋の衝動」そのものを
>アニメとしてビジュアル化できたとしたら、
>これは他にはない作品になるんじゃないかと思ったんです。
(『カナブン』2023年09月25日特集インタビューより)
というふうに語っておられます。
舞台は、見伏(みふせ)という架空の、
海と山に囲まれたイナカにある、製鉄所の企業城下町。
ある日、その製鉄所で巨大な爆発が起こります。
それ以来、見伏の町は、
誰も町の外へ出られず、季節も変わらず、ヒトが身体的な成長(老化)もしない、
爆発直前の時間軸に固定されたマチになってしまいます。
寝たきり老人は寝たきり老人のまま、妊婦は妊婦のまま、赤子は赤子のまま。
そんな、なんの変化も未来もない閉塞した環境で、
リアル世界に換算すると10年ちかくの月日が経過していきます。
そんな見伏の町で中学生三年生のまま時を過ごしていた菊入正宗は、
ある日、苦手にしていた同級生の佐上睦実に声を掛けられ、
製鉄所でオオカミ少女みたいな五実(正宗が命名)に引き合わされます。
正宗、睦実、五実。
この三人が交流を始めたことによって、
閉塞完結していたはずの町に少しずつ変化が生じていきます。
見伏の町がおかれた状況とはいったい何なのか、
閉ざされた時間はふたたび動き始めるのか、
そして三人に訪れる未来とはいったい……みたいなおハナシですね。
ちなみに、
『パラレルワールド』とか『世界線』みたく、
またかよ的なオチではありません。
そのへんに転がっているラノベとは一線を画しておりますので、
安心してご鑑賞くださいませ。
もちろん、単純な『恋物語』などでは決してなく、
そのウラには『いまを生きる』ということに関しまして、
視聴者一人ひとりに問いかけていく『ウラ主題』みたいなものが走っております。
ここのところが岡田麿里脚本の真骨頂なのですが、
あまりにも物語の核心に触れちゃうため、ネタバレにしておきますね。
(視聴意思のある未視聴の方には、
閲覧されることはあんまりおススメできませぬ)
{netabare}
作品中にちょろっとラジオから出てきて、
拙もレビュータイトルに使っている『エネルゲイア』というコトバですが、
ムズカしそうに聞こえるだけで、そんなにたいしたもんではありません。
ひらたく言っちゃうと『行為そのものが目的になっている』状態のことです。
もっとわかりやすく言うと『おさんぽ』ですね。
どこに・なにしに行くということもなく、
ただぷらぷらと歩くという『行為』そのものが『目的』になっている状態。
これに対して、徒歩通学みたく、
ガッコ-に行くというはっきりとした『目的』のために
歩くという『行為』をしている状態は『キネーシス』と呼ぶそす。
変質してしまった見伏の町みたく、
成長も変化もなくただ同じ毎日を繰り返しているのは、
『生きる』という行為そのものが『目的』
と言い換えることもでき、リッパな『エネルゲイア』さんですね。
一方、リアル世界、
いろいろ例外はあるにしても(ひょっとしたら例外の方が多い?)
夢やミライに向かってがんばって生きている状態は、
『生きる』という行為は未来へのプロセスに過ぎない
という考え方から『キネーシス』に分類することができまする。
見伏の町は、是も非もなくエネルゲイア世界に取り込まれてしまいます。
だけど考えてみると、
世の中の多くの人は『現状維持』だの『不老不死』を望んでいるわけです。
ですからこの世界は人々の『思い』の総体がカタチを成したもの、
ちょっとコムツカしい言葉であらわすと
『イデアの具現化』
みたいなもんじゃないかと思ってみたりみなかったり。
で、こうなってくると若い方々を中心に、
変化もミライも成長もない世界で、
ただ『生きる』ことに幸せや意味なんてあるのかや?
そんなんで『生きている』と言えるのかや?
というギモンがわいてきます。
わいてくるんですが、それは裏を返せば、
変化やミライや成長がなければ、
ヒトは生きていても幸せにはなれぬのかや?
変化やミライや成長のためにヒトは生きておるのかや?
というギモンにも繋がっちゃったりするわけです。
作品内でそれぞれの登場人物はそのギモンに対し、
いろいろすったもんだ(←死語?)した末に、
『ジブンのおかれた環境下における、ジブンなりの回答』
みたいなものにたどり着きます。
ただし、
それはこの作品によって示された、
限定された環境における限定された回答であり、選択肢なわけです。
拙たちゲンジツ世界の住人たちには、無限の選択肢があります。
ですから、この作品の結末は結末でおいといて、
ふと我が身に置き換えて考えてみると、
で、ぬしはどうしたいんじゃ?
どう生きたいと思うておって、
実際のところ、どう生きておるのかや?
みたいなイタい問いかけにぶちあたってしまいます。
もちろん、それに対する答えは人それぞれなわけです。
ほんと人それぞれなんですが、
ここのところが本作品のウラ主題になっていたりもするわけです。
だからといって、
そういうことを考えるも考えないも視聴者の自由なんですが、
このあたり、いかにも岡田脚本らしい奥行きかと。
しかし、
さっきから賢狼がコムズカしい質問ばっかしてくるのはなぜか。
ちなみに『エネルゲイア』も『キネーシス』も、
アリストテレスさんがごちゃごちゃ言っているハナシです。
ですからこの作品につけられたタイトル、
『アリスとテレスのまぼろし工場』
って、実はけっこう的を射ていたりもするんですよね。
{/netabare}
映像は、さすがMAPPAさんだけあって、かなりよきです。
静、動、いずれのシ-ンにもクリエイティビティが発揮されており、
その場の空気感みたいなものまでがビシビシ伝わってきます。
先に紹介した岡田麿里カントクの言葉みたく、
閉塞した世界をぶちこわす、
わけのわかんない恋のパワー
みたいなのも見事に表現されています。
さらに、中間部からラストにかけての映像による迫力と説得力は、
カネ払う価値が充分にあるとわっちは思いんす。
{netabare}
ちなみに『荒ぶる季節の乙女どもよ』でもやってましたが、
トンネルを女性の胎道に見立てる演出、
岡田カントク好きですよね。
ただしこれ、
女性カントクがやるから素直に受け止めてもらえるのであって、
拙なんかがこういう比喩を使ったりすると
フリさん……なんかあった?
とかなんとか心配されてしまいそうでコワいです。
ジェンダー差別、ダメ、ゼッタイ。
{/netabare}
キャラは、拙的には、まあこんなもんかな、みたいな感じかと。
言ったりやったりしてることはわかるんですが、
感情移入して手に汗握る、ということはありませんでした。
正宗くんとかリアルで自分の身近にいたら
あ~、なんかめんどくせぇなコイツ
とか思っちゃうかもです。
あとキスシーン、ごちゃごちゃしゃべりすぎ。黙ってせいよ。
ただし、そこは拙との相性とか私的なスキキライのおハナシで、
決して良し悪しのモンダイではありません。
キャラ造形そのものは、
一人ひとりが細部まできっちり練り込まれ、
しっかりと『人のカタチ』をいたしております。
あと、オオカミ少女の五実は、
狼ではなくニンゲンが面倒見ているんだから、
もうちょいきちんとまともに育ててあげたんさいよ、と。
{netabare}
睦実のキモチはわからなくもないのですが、
一応、ムスメなわけですしね。
こういうの、世間では『ネグレクト』とか呼びます。あかんやつや。
{/netabare}
役者さんのお芝居は、
アフレコを主戦場にしている方(=声優)ばかりのキャスティングで、
ハイレベルで安定しています。
オオカミ少女五実を演じる久野美咲さんについては、
岡田監督のあて書き(演者を先に想定して脚本をかくこと)だったそうです。
こういうキャラが好きかキライかは置いといて、
たしかに、このキャラ造形は久野さんにしかできないなあ、と。
(ちなみに『あて書き』って慣れてくるとラクです。てか、楽しいそす)
で、大変エラそうな言い方になってしまうのですが、
久野さんに限らず、
作品全体を通したお芝居の方向づけは、拙の好きな感じではなかったです。
これは役者の技量のモンダイではなく、
音監の明田川仁さんがカントクの意を組んで、
イト的にそっちの方向へ誘導していったものと思われます。
(仁さん、どんな方向にも誘導できますしね)
なんというのか、
『ヒトとしての葛藤』の前に『ヒトとしての弱さ』が出すぎちゃってる、
というように感じちゃうんですよね。
もちろん、そういう方向のお芝居が好きな方を否定はいたしません。
いたしませんが、
拙としては、ヒトが弱いのは『あたりまえ』だと思っているので、
わざわざ前に出すことはないんじないかと感じるわけで……もごもご。
そんななか、拙が個人的に気に入ったのは、
上田麗奈さん(睦実)の、クライマックスにおけるお芝居です。
{netabare}
リアル世界に向かう列車の中で、五実に向けてのセリフ。
「だから、せめてひとつくらい。私にちょうだい。
正宗の心は、私がもらう。
この世界が終わる最後の瞬間に、正宗が思い出すのは、私だよ」
これ、すっごくムズカしいお芝居なんですよね。
というのもコトバの奥に、
いろんな感情が綾のように折り重なっているからなんです。
・まぼろし世界に五美が心を残さないようにとの、深い愛情と配慮。
・本能的な独占欲・オンナとしてのプライド。
・ミライに向けて進んでいける五実に対する羨望・嫉妬。
・五実を『心から愛しあった二人の娘』にしてあげたいという願望。
・自分はこの子と離れ、まぼろし世界で生きていくんだ、という決意。
そういう、きれいだったり汚かったりムジュンしていたり、
いろんな感情がぐちゃぐちゃに折り重なったセリフであるわけです。
いやほんと、アリストテレスよりムズカしいかもです。
このあたり、上田さん、すっごくいい処理をされています。
そこにいたるまでの睦実とは、言葉の硬度がチガウ。
既視聴者で、ここが突き刺さった方、けっこう多いんじゃないかしら。
上田さんって、最近ゆるふわ系の役どころを控えめにして、
重め・イタめのお芝居に挑戦される機会がおおいように感じるんですが、
その心意気がビシビシ伝わってくる好演でした(←何様発言)。
{/netabare}
音楽は、劇伴ふくめ、いい感じ。
作品世界に違和感なく自然に溶け込み、
映像や脚本のよさをうまくブ-ストさせています。
で、ラスト、中島みゆきさんの『心音(しんおん)』はナミダちょちょぎれ。
アニメ映画への楽曲提供なんかしたことなかった中島さんに、
岡田カントクがダメもとで制作を依頼。
で、脚本を読んだ中島さんがびっくり仰天、
逆に岡田カントク推しになる
みたいな感じでジツゲンした奇跡のコラボレーションであります。
作品世界の楽曲化、
という点ではYOASOBIさんが超有名ですが、
この曲は、それに勝るとも劣らない出来かと。
拙がここまで駄文を並べてぐちゃぐちゃ書いてきたことが、
この数分間の楽曲に全て凝縮されています。
いやまいった。こんなん、拙のク〇レビューなんかいらないじゃん。
{netabare}
ちなみにラスト、
成長した五実が工場跡で正宗の描いた絵を見つけることで、
まぼろしだった見伏町が消失してしまったことが暗示されています。
(だからこそ、正宗が現実世界に干渉できたわけで)
オトナになった五実は、そのことをおだやかに受け止めます。
これは悲劇なんかじゃない。
それはほんとうに大切で、かけがえのない思い出だけれど、
いつか消え去る『まぼろし』だったのだから。
この、あるイミ残酷で、圧倒的で、抗いようのないゲンジツ。
そして、ただ一人ミライへ進んだ五実が立ち去り、
誰もいない『からっぽになった』工場が、静かに暮れていきます。
ここに『心音』とか、
いやもう、演出すごすぎ、完全にゲージュツですやん。
{/netabare}
というような感じでありまして、
ホント興行的にはパッとしなかった本作なのですが、
見どころはけっこう満載なんじゃあるまいかと。
王道美少女が一人も出てこないので、
そっち系の方々にとっては『邪道』な作品であるのですが、
たまには邪の道を歩んでみるのも一興では。
ひょっとしたら、
ジブンでは気づいていなかった自分のセーカンタイが、
いい感じにシゲキされるかもしれませんしね。
(いや、コジン的なアレは知りませんけど)
shino さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
MAPPA制作。
街の象徴ともいえる製鉄所の大事故により、
そこでは誰も街の外へと出ることは出来ずに、
時も止まり、永遠の冬の世界に閉じ込められてしまう。
主人公、正宗は同級生である睦美を介し、
製鉄所の立入禁止区で、不思議な少女と出会う。
空間的にも時間的にも閉ざされた世界で、
成長もせず、ただ日常を生きる少年少女が描かれる。
かなり強引な物語展開、導入部であり、
先の読めない展開がここでは退屈に感じます。
ただ物語のまとめには好感が持てます。
一定以上の開放感があり、感動を覚える。
この終盤を描きたくて紡いだ物語なのでしょう。
{netabare}正宗は断片的に、現実世界に触れ、
子供の不在により、全く心を動かせない、
心を塞いだ自身とその家庭を見ている。
この世界がたとえまぼろしであろうとも、
泣くことも笑うことも自由に出来たことを思えば、
岡田麿里の描く世界では、生きることは、
心を自由に動かせることに他ならないのだろう。
変化とはおそらく可能性の追求である。{/netabare}
意味なんてたいして必要ない、
生き生きとした心の躍動こそが、
生への実感へと繋がるのです。
あっきーさん さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
解説が少なく、最初は訳が分からないが、少しずつこの作品世界の全容が見えてくる。
そんな少し変わったストーリー構成をしている上に、監督のこだわりがとても色濃く出ているため、好き嫌いが結構分かれそうだと思った。
ただハマる人はとことんハマるような、監督さん方のこれを描きたいんだという魂を感じた。
まにわに さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
確定的なことをしないまま二転三転、何がしたいのかと思いながら、何がしたいのかという話を見ていた初見の前半。
{netabare}親のセックスを見てしまった、みたいな話。まあ、この場合はラブレターとか交換日記、もしくは厨二ノートを見てしまった、というほうが妥当か。
もしも両親の馴れ初めがイタかったら? 今は冷めているように見えるが、当時は厨二全開だったぐらいの状況。
親の若気の至りに失望し、子育て中もその名残りがあったと悟った時の絶望がよく表れている。
でもこれって、デキ婚であろうとなかろうと、早婚でも晩婚でも、誰にでも当てはまることなのではないか。
親がどういうつもりで自分を産んだのか。
夢があっても胡散臭いし、夢がないと辛気臭い。
もしかするとこれらは、どちらかしかなく、中間はないのかもしれない。
混在してても、一方を図と思えば、他方が地に見えるだまし絵のような。
それこそ、冬が一瞬にして夏になるような。{/netabare}
幸 さんの感想・評価
4.4
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
タイトル見てなんじゃ?哲学か?と思って見てみましたがどちらかというと詩学よりっぽいようなお話し
結論から言うとストーリーより見せ方が面白かったです
恐らくそっちを重視してる作りに思えました
作者の感性に直線手を触れるような感覚
心の有り様を視覚化したような描き方
魂の有り様は心。みたいな
ストーリーはなんだか色々と言いたい事と描きたい事をつぎはぎしてなんとか纏めたって感じ。まぁ映画だしね
ただ、声優さんも素敵だしMAPPAが作ってるだけあるなって作画
幅広い層に見てもらうためだとは思いますが色んな角度から見ても面白いように作ろうとしてふんわりしちゃった感が否めない
なので逆に評価が分かれそうな気もします。
自分自身が学生の頃に見たのなら自己啓発になって朝からやる気もりもりだったかな?
どう解釈してどう思うのか気になる
毎日毎日淡々とつまらん毎日に絶望して先々不安を抱えてるって人には特におすすめかも笑
nas さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
waon.n さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
101匹足利尊氏 さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
1991年冬。製鉄所の爆発以来、外界から隔絶され、時の流れが止まった見伏(みふせ)市。
何年も中学3年生を繰り返している少年少女らの間で巻き起こる思春期の恋の衝動が、
停止した街の秩序を揺るがしていく劇場アニメ作品。
【物語 3.5点】
監督・脚本・岡田 麿里氏。
同氏の未完の小説『狼少女のアリスとテレス』を本作向けに再編し映像化。
見伏市は時間が停滞していることで安定しているが、最近は空にヒビ割れが多発。
製鉄所の煙から生成される“神機狼”で修復する頻度も高くなって来ている。
ヒビ割れを作り閉鎖世界の崩壊を招くのは人々の心の変化。
町は“自分確認票”などの掟により人々の異変を厳重に監視規制している。
本作もまた斜陽に向かう日本社会の停滞感を描き、次代に未来を託す、
近年トレンドの作品群の中では後発のタイミングでの公開。
が、既視感を上書きする勢いで、岡田麿里氏ならではのオブラートに包まない描写が鮮烈な印象を残す野心作。
大人たちの停滞を押し付ける同調圧力が、子供たちの心を蝕む。
(※核心的ネタバレ){netabare} 見伏の住民はまぼろし故に、{/netabare} 痛みを感じなくなった少年たちは生の実感を得るために危険な遊びに興じる。
時間の止まった町で成長し続ける異端の“狼少女”五実から香る生の匂い。
主人公・菊入 正宗と佐上 睦実、五実との間に吹き荒れる痛切な恋の衝動こそが生の実感を与え、世界を壊す暴力となる。
展開も概ね予想の範ちゅうで、シナリオ自体の衝撃で驚かせると言うより、
エッジの効いた表現で、鑑賞者の心にも傷痕を刻む感じ。
ただその傷痕はトラウマにはならず、むしろ停滞した社会の中でも価値を見出す希望や、
痛みを伴ってでも未来へ進む勇気といった、ポジティブな痛みとなって残る。
事前PVが醸す危険な印象や、作中私が喰らったダメージを思えば、やはりガード必須な岡田麿里作品ですが、
鑑賞後の後遺症は意外と残らない前向きな作品となっています。
【作画 4.5点】
アニメーション制作・MAPPA
背景美術にも積極的に作画を入れて登場人物の心情を反映する世界の潮流。
この最先端を走る海外アニメ映画などを観ていると、日本アニメはちょっと敵わないのではないか?と悲観してしまいますが、
本作の少年少女の恋心の痛みなどに呼応して裂ける空などを眺めていると、
MAPPAや『さよ朝』チームならばJAPANもまだまだ食らいついていけるのでは?と希望がわいて来ます。
“狼少女”五実の{netabare} おまる洗浄シーン{/netabare} など匂いを意識させる作画もまたオブラートに包まず、
痛覚と並ぶ生の実感を体現。
その他、冬と夏を活用した心情表現。
(※核心的ネタバレ){netabare} ずっと冬が続く見伏市のまぼろしは、裂け目から覗く現実世界の夏の盆祭りに魂を呼ばれるように霧散して行く。{/netabare}
(※核心的ネタバレ){netabare} 正宗と睦実のキスシーンの熱を表すように、裂け目から降り注ぐ夕立が雪を溶かす天候描写がエモ過ぎます。{/netabare}
正宗が描き続けている作中イラストの上達ぶりは、
停滞した町でも、人間は成長できる好例としてテーマ深化のスパイスとなる。
90年代で止まった街ということで、小物デザインも花柄ティノポットなどが当時を再現。
もっとも私は萌えアニメキャラの装備品たるブルマとは異なる、
リアルに存在した女子中学生の生々しいブルマの揺れ動きの再現カットに、
作中の中学生男子共と一緒に鼻の下を伸ばしていたわけですがw
【キャラ 4.0点】
主人公少年・菊入正宗と同級生・佐上睦実。身体は思春期、心を凍りつかせたままで大人になっていく同級生。
二人の間に心は幼気で無邪気なまま身体が成長していく奔放な五実が入っていくことで、
震源のトライアングルが活発化していくメインキャラ相関。
(※核心的ネタバレ){netabare} 外の現実世界では夫婦になる正宗と陸実の娘が五実。{/netabare}
五実は正宗と陸実にとって諦めていた未来を垣間見せる存在でもある。
停滞を強いる大人の同調圧力に対し、イラストを書き、自分確認票提出をサボって抵抗する正宗。
それでも停滞は少年の心を確実に蝕んで行く。
その苛立ちを自分確認票をペンで書き破ってぶつける描写が痛切でした。
心の変化を禁じている見伏市ですが、街を回すためのスキル習得には意外と寛容。
正宗たち中学生も運転免許を取得して老祖父の送迎などに車を活用。
終盤“合法的”な中学生によるカーアクションも実現し盛り上げに一役買う。
(これなら二次元世界でも学生の違法行為の取り締まりを叫ぶ真面目なネット警察諸君も、ぐぅの音も出まいw)
運転スキル習得のキャラ設定もまた停滞していても人間は成長できる一例を示す。
【声優 4.5点】
主人公・正宗役の榎木 淳弥さん。
陽気なボイスが特徴的な声優さんですが、本作では少年の葛藤をぶつける鬱モード。
ヒロイン・陸実役の上田 麗奈さん。
妖艶なボイスで、えのじゅんを挑発し、“謎の同級生”を構築。
そして“狼少女”五実役には、痛みにのたうつロリボイスに定評がある久野 美咲を指名。
“暴力的にピュアにして欲しい”との監督のディレクションに応える。
メインキャスト3人は実際にトライアングルを囲んで収録を行う異例の体制で、
コロナ禍で広がった分散収録の流れに一石を投じる。
この成果が一番出たのがやはり(※核心的ネタバレ){netabare} 正宗と陸実の濃厚キス現場を五実が目撃し心に激痛が走るシーン。{/netabare}
分散収録か否かなど聞いても分からない私ですが、
あのシーンからは同時収録ならではの生々しい三角関係が確かに伝わって来ました。
何より上田 麗奈さんの妙演がたまらなくエロティックでした。
正宗の失踪中の父・昭宗役に瀬戸 康史さん。
残された母・美里を見守ると称して恋心を打ち明けられない叔父・時宗役に林 遣都さん。
中堅俳優に年輪を刻んだ煮え切らない大人のトライアングルを託す。
俳優タレントの劇場アニメ起用への文句も多い私ですが、
このポジションへの俳優キャスティングには納得感がありました。
見伏市の体制側にカルト要素を注入した神官・佐上 衛役の佐藤 せつじさんも、
映画吹替経験も生かした明快な狂人ヒールぶりで機能していました。
【音楽 4.5点】
劇伴担当は横山 克氏。
音響彫刻シデロイホスの神秘的な金属音によるヒビ割れる空の演出強化。
退廃のバックグラウンドに響く高校生コーラスによる思春期の絶望表現。
未来の希望を象徴する海羽さんの歌声。
私は本作を横山氏が新機軸で、さらにもう一つ殻を突き破った作品としても記憶に留めたいです。
ED主題歌は中島 みゆきさんの「心音」
起用の一報を耳にした時は、歌手の世界観が強烈過ぎるのでは?との懸念もありましたが杞憂でした。
歌詞世界と作品のシンクロ率では本年のアニソンの中でも屈指だと思います。
【余談】長いひとり語りになるので読まなくても結構ですw
見伏市が停止した1991年は奇しくもバブル崩壊による不景気が始まった時期。
私にとって本作は“失われた30年”の日本社会の停滞から若者が受けた影響を否応なしに想起させられる。
作品そのものから感じる痛みより、私の内面に封印していた古傷が疼いてのたうち回った劇場鑑賞でもありました。
この30年変革も多々ありましたが、基本的にバブル後に日本が取った施策は変わらないことによる安定確保。
こうして停滞した社会というのは、極度に変化や異物を恐れる。
過剰なまでの無菌無臭の追求。公園の砂場にまで除菌した砂を敷き詰める狂気。
地毛の茶髪まで黒に染めさせる校則というのは今にして思えば事なかれ主義をこじらせた、とんでもない差別行為でした。
ゼロ年代。ロスジェネの若者たちの間で、布団を日向で干した匂いがするアロマがちょっとしたブームになった事も。
同時期に社会問題になったリストカット。理由は個々人により様々でしょうが、
本作みたいに停滞の中で、生の実感を渇望し痛みを求める少年たちを抽象化された物を直に喰らうと、
停滞は人の心を確実に殺すことを痛感します。
私の中学時代はブルマがハーフパンツに切り替わった時期。
同時に体育での水泳復活も協議されましたが、ここも事なかれの校長の強硬な反対により廃案に。
私にとって中学生のスクール水着女子というのは完全に二次元世界の幻想に過ぎません。
高校時代には修学旅行にて女子生徒たちが共同浴場を使用せず客室シャワーで入浴を済ませるという事案が問題視。
教師が裸の付き合いをする意義を説教したわけですが、
私は、中学時代に水泳など同性同士の着替えやボディーラインを見る機会すら徹底排除しておいて、
何を今更と呆れて聞いていました。
かと思えば恋愛禁止論をぶち上げて受験戦争に立ち向かうよう発破をかける先生方もおられて。
そんなこんなで大人になった我々の世代は、今の若者は草食系などと揶揄されたわけですが、
殺菌消毒された草ばかり食わせておいてそりゃないよ~と恨めしく思ったわけです。
本作は岡田麿里作品の中ではマイルドな部類かもしれませんが、
私の抱えた諸々のイタい思い出がむき出しにされてしまう辺り、やはり劇物に指定される作品なのだと思いますw
みのるし さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
10月の連休に見に行ってきたっすよ。娘と2人で。
いやこれはもうめちゃくちゃ面白かったですよ。
娘(30歳)もいやおもしろかったぜ~とゆうとりました。
前評判では賛否・評価が分かれるとか聞いてましたけど、ボクの印象ではそうかぁ~??です。誰が見てもおもしろいのでは??と思いましたですわ。
ハナシの感想を述べるといきなりネタバレになってしまうのでそもそもレビューを書くことはばかられるわけですが、とにかく映像表現が素晴らしかったですわ。
なるほどこうなるとぐずぐずとした説明みたいなんはない方がええなと思いますな。
なんかそおゆう見た人それぞれが感じ取ったアレでああこれはこおゆう話なんだなと思えばええのではないでしょうかね。
まあ読み解けばアリストテレスやユングやフロイトの言説に触れてああでもないこうでもないと考えを巡らせるのももちろん楽しいでしょうし。
そーはゆうてもそもそもアリスもテレスも出てこんし。
男の子は菊入政宗とかゆう名前だしなるほど菊正宗が好きなのか。そしたら友達に黄桜河童とか出てくるのかと思ったら出てこんし。
設定とかがなんつーかこう作者の心に刺さった棘みたいな断片的なかけらで構成されてる感じがあって、どことなし取り止めがない感じしましたけど、それはそおゆうハナシなのでその取り止めの無い不安定な感じがこのハナシ全体的に靄のようにかかっており、おそらくはそれがまたこの作品の魅力となっておるような気もするわけですよ。
とにかく工場が爆発してその町の人どうにかなっちゃうわけなんですが、その年が1991年(平成3年)なんですと。
これがまた1991年て実際にいろいろあった年であそうか岡田マリ的にもその年は刺さってるんだなと。
ロシアの崩壊とか湾岸戦争。ピナツボ火山の噴火もこの年ですわ。
さて主役の男の子女の子はその1991年では14歳ってことになってますが体はそのまんまで10年ぐらい経っちゃってるとゆうですね。なので中身はいい大人なわけですよ。それがブルマはいて体育やったりパンツ見せたりしたらそらもうおかしくなるってば(笑)。
そのほかぺろぺろもぶちゅーもありますんでそおゆうところはエロいちゃあエロかったかもですね。ま、たいしたことないですけど。
まあとにかくそおゆう設定なんで工場が爆発して町の人らがどうなったのかってことはなんとなーし気がついちゃうわけですけども、こっち側の世界とあっち側の世界の見せ方とゆうか表現の仕方が素晴らしく激しく唸りました。
こっち側とあっち側の境目の話って実際大事故があったりしたら耳にするやないすか。どう考えてもこの世のものではない力が働いたのではないかと思うような出来事をですね。
例えば1985年の日航機墜落事故。500人以上が犠牲になりましたが4人だけ生きてはりましたよね。
あと2012年の中央道笹子トンネル天井版落下事故。友人5人で乗っていたワゴン車で車はぺしゃんこになったけど女の人一人だけどおゆうわけか助かったとか。
実際にそおゆうことありますからですね、まあそおゆうこともあるかなと。
まあその辺は実はこのハナシの本筋からはズレるような感じもありますが、なんかまあラストシーン見てそんな風に思いました。
とりあえずネタバレなしでのレビューを心がけましたので実に取り留めのないレビューになりましたが、取り留めのないレビューを書くのはいつものこととゆうことでございます。
いやホントにおもしろかったんでみなさん是非見に行ってください。
ちなみにボクのレビューはあまり参考にはなりませんのよ。おほほほほ。
たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
薄雪草 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
Tenjin さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ゆん♪ さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
てとてと さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
鸐 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ひろたん さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
フェイルン さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
初見だとファンタジーな世界設定と現実との相関関係がやや難解で全ては理解しきれず。
少年少女の青春期にありそうな閉塞的でネガティブ気味な心理描写と恋愛描写を繊細に表現しているあたりに岡田麿里作品特有の物を感じ取れた。
世界観としては、スマホが見当たらず、田舎で取り残された閉鎖空間や廃墟に何処となく昭和末期あたりか平成初期あたりのレトロな美しさを感じた。
テーマは生きることやら恋愛に取れるが、他にもいわゆるセカイ系を意識した感じにも取れるので、本作で本来魅せたいテーマがごっちゃになっていて勿体ない。
なかなか万人に薦めにくい作品ではあるが、岡田麿里脚本作品だと、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」や「空の青さを知る人よ」がやや本作に近い部分もある。その他、岡田麿里が脚本などで関わった作品が好きならば観る事をお薦めしたい。
あと、なんでタイトルが「アリスとテレス」かは、パンフレット内の岡田麿里のインタビューに書かれてますが、哲学者のアリストテレスに合わせてテーマについて哲学的に考えたいという思いから残しているのだとか。深く考察するほどの大きな意味は無いみたい。
双真 さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
おもしろくなかった。
一週間経てば内容を忘れそう・・・
lumy さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
原作小説は未読です。
岡田磨里作品はそれなりに見ていて、
一番高評価なのは、さよ朝の☆4.2でした。
さて、またすごいものをぶっこんできましたねw
これは評価が恐ろしく分かれる作品です。
テイストは、さよ朝やあの花みたいにホワイト(分かりやすい)
作風じゃなくて、凪のあすからやオルフェンズみたいに
ブラック(ドロドロ)の作風です。
なので、アニメを普通に見る程度の層には、
全く響かないでしょう。
さよ朝のレビューでも書いたのですが、ホワイトな磨里作品に
なるためには、P.A.WORKSやA-1Picturesみたいな大衆向けの
制作会社が必要です。
しかし、今回はMAPPAなので、ホワイトは期待できません。
むしろ、ゴリゴリのブラックですw
視聴中は、それはもうジェットコースターのようでした。
常に状況把握する感じです。
すずめの戸締りも近い感覚がありましたが、
こちらの方がさらに情報量が多く、
視聴の体感時間はあっという間でした。
でも、なんかところどころに印象に残るんですよね。
「ん?ちょっと待て、今どうなってる?」
「でも、すごい映像、演出、演技だ・・・」
みたいな感じですねw
SF的な設定はしっくりこないところもありますが、
そこはあまり考えない方がいいような気がしました。
こうして時間を置いて落ち着くと、
本作のヒロインはかなり(いろんな意味で)可愛いかもしれません。
しかしまあ、作品の印象の大部分は、
久野さんの演技に持っていかれましたね。
確かにあの役は、久野さんしかできない。
他の作品の演技もすごいですが、
本作の演技はずば抜けてると思います。
さて、ホワイトな磨里作品の筆頭である
幸腹グラフティでも見て、お口直しでもするか・・・w
タック二階堂 さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
シボ さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
公開二日目に中学生の娘と劇場に足を運びました。
岡田麿里作品ってことで期待高めでの視聴でしたけど、
キャラのむき出しの感情がぶつかる様に圧倒されました。
序盤、この不思議な世界での物語がいまいち理解しづらいって
所はありますけど、なんか抑圧された世界、感情が爆発したように
展開していく中盤以降は心が何度となく揺さぶられました。
やや距離間、生々しさが好き嫌いはあるかと思いますけど
等身大な若者たちは思春期爆発のキャラに感情移入出来るでしょうし
自分のような親世代も色々な方面から迫るものがあると思います。
なんかネタバレしちゃいそうなので、この辺で。
音楽は
EDの中島みゆき「心音」が、この独特な世界観の余韻に
たっぷりと浸らせてくれました。
「未来へ~~ 未来へ~~ 未来へ~~~
君だけで行け~~♪」
聴きごたえありすぎる歌声が頭の中をループしつつ
娘と終わった後しばらく席を立つことなくまったりとした
時間を過ごさせてもらいました。
台本に感銘を受けて丁寧に作り上げられたその楽曲、歌詞に
改めて中島みゆきって凄いんだな~って思いました。
面白かったら買おうと思ってたパンプレット。
・・もちろん買いました!
五実役は久野美咲さんにあて書きされたって話には、あのどうして
良いか分からない全身での叫びが印象的だったので納得でした。
綺麗にまとめられた冊子は
全体的に美しくて芸術的な作画カット満載で満足度高いです。
公開2日目にしては思った以上に劇場は空いてました。
岡田麿里監督(自分もここ数年で知ったニワカです)
とは言っても
ジブリや新海監督のようなメジャーではなく地味目な作品って
位置付けってこともあるのでしょうからしょうがないのかも
しれませんね。
ただ自分的には改めて岡田麿里好きだなって思えたし
満足度の高い作品でした。
けいP さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ドウ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
自分が「特に」敬愛するアニメ映画作品の監督は原恵一さんなど何名かいるのですが、岡田麿里さんも入りそうです。
「入り“そう”」な理由は、まだアニメ映画監督というポジションに付いて期間も作品数も多いという訳ではない為ですが。
本作を観た後そんな事も思いながら、高揚感が湧きました。
同監督作品の映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』も自分としては大満足でしたし。
監督以外も含め携わった作品を見れば、『おとぎストーリー天使のしっぽ』や『あの花』などかなりの部分で自分好みでした。
自分の趣味趣向や感性に合いやすいのかも分からないですが、本当に素晴らしい作品を生み出してくれる、大好きなクリエイターとなっております。
さて本作は、あまり子供向けという感じの作風ではないとは思いますが、たぶん年齢層的には中学生より先ぐらいから楽しめてくる内容なのかなと。
痛快というよりは人の感情が錯綜する感じですね。
あと視聴する際は、冒頭から前情報なしで観た方がオススメかもしれません。
意思が未来を繋ぐ、、
それは脈々と紡がれ確かにどこかにあった宝物。
・・・醜さや汚さが蔓延る世の中でも、その輝きを本作を観て再発見出来ました。
前向きで素晴らしく、幻想的で優しく愛おしい作品をありがとうございます。
ちなみに自分はイラスト系の物を色々収集する趣味が軽めにあるのですが、グッズで購入したポストカードのイラストはなかなかに俺得でした。
テナ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
FJSDR37436 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
kakelu さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ルカルカ さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
Tamotamo さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アリスとテレスのまぼろし工場のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。
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変化を禁じられた町で暮らす少年少女の恋する衝動が世界を壊す様を描いた長編アニメーション。原作となる同名小説を、監督を務める『さよならの朝に約束の花をかざろう』の岡田麿里が書き下ろし、「進撃の巨人」のMAPPAとタッグを組んだ。主人公の正宗を「呪術廻戦」の榎木淳弥、謎めく同級生の睦実を「鬼滅の刃」の上田麗奈、謎の少女、五実を「サマータイムレンダ」の久野美咲が担当する。(アニメ映画『アリスとテレスのまぼろし工場』のwikipedia・公式サイト等参照)
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ジャンル:TVアニメ動画
放送時期:2023年夏アニメ
この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か―― 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。 嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。 数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。 斬り捨てら...
ジャンル:アニメ映画
放送時期:2023年6月23日
高校二年生の三学期を迎えた梓川咲太。 三年生の先輩であり恋人の桜島麻衣と、峰ヶ原高校で一緒に過ごせる学生生活も残り僅かとなった。 そんななか、長年おうち大好きだった妹の花楓は、誰にも明かしたことのない胸の内を咲太に打ち明ける。 「お兄ちゃんが行ってる高校に行きたい」 それは花...
ジャンル:Webアニメ
放送時期:2023年7月1日
若い男子のみが罹る奇病“赤面疱瘡”のまん延により男女が逆転した江戸時代を、3代将軍・家光から大政奉還に至るまで描き切り、累計700万部(紙+電子)の大ヒットとなったよしながふみの傑作「大奥」。この度Netflixシリーズとして、作品初のアニメ化が決定
ジャンル:アニメ映画
放送時期:2023年9月15日
変化を禁じられた町で暮らす少年少女の恋する衝動が世界を壊す様を描いた長編アニメーション。原作となる同名小説を、監督を務める『さよならの朝に約束の花をかざろう』の岡田麿里が書き下ろし、「進撃の巨人」のMAPPAとタッグを組んだ。主人公の正宗を「呪術廻戦」の榎木淳弥、謎めく同級生の睦実...