当サイトはアリフィエイト広告を利用しています

「かがみの孤城(アニメ映画)」

総合得点
73.0
感想・評価
123
棚に入れた
394
ランキング
1075
★★★★☆ 3.7 (123)
物語
3.9
作画
3.9
声優
3.4
音楽
3.6
キャラ
3.7

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

レビューを絞り込む
☆の総合評価
文字数
サンキュー数
視聴状況
表示形式
キーワード
この条件で絞り込む

かがみの孤城の感想・評価はどうでしたか?

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

立ち上がられへんくらい泣きました

もちろん映画館で見たんですが、もう最後15分くらいからですかねぇ。
もう刺さりまくりで声を抑えるのが必死なくらいでした。

映画終わって劇場に明かりが戻ってからもしばらく涙が止まらんくて困りました。

…ってくらい泣きました。
こんなに泣いたのは河童のクゥ以来かもです。

お。同じ原監督やないすか。

あんまり良すぎたんで原作本もぽちっとしまして、今週末一杯やりもって爆読するつもりでおます。

まーいまロードショー公開中ですからネタバレは一切厳禁でアレした方がええ思いますので具体的なことは何も書けませんけど、コレだけは言いたいです。

自分を勝ち組だとか思ってる人にはこのハナシは全然おもろないですわ。
人のココロの痛みがわかるそんな人なら必ず感動します。絶対です。


ああ。

ボクなんかもうとっくに人のココロの痛みなんてわかんない大人になってしまってるはずだと思ってはばからんかったのですが、まだギリギリそうではなかったんだ。


・・・よかった。


主役のココロちゃんの声をあててる當真あみちゃんですが芝居はあまりうまくはない感じでした。

感じでしたがそれがすごいよかったです。

脇を固める人らがそらもううまい人ばっかだからってのもありますけど。

そおゆうことよりもココロちゃんが流ちょうにすらすらしゃべってたんではこの作品を台無しにしちゃいます。

上手くはなかったですが魂入ってました。


すばらしかったです。

投稿 : 2023/01/12
閲覧 : 162
サンキュー:

15

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

心に刺さる!中学時代を思い出しました。

 評判が良いので映画館へ。中々良いです。
 
 現役の中学生よりも、卒業して大分経った人向けかな?公立中学校のキモい同調圧力を思い出しました。

 私は貧富の差が激しい地区の公立中学校に通っていたので、地主の子から素寒貧の貧民まで色んな生徒が居ました。 

 学校は選別の場なのに、階級差がありすぎる連中と仲良しゴッコ。卒業後会うことも無いんだろうな~と思っていましたが、本当に二度と会いませんでした。これからも生活が交わることは無いでしょう。

 でも、公立中学校は何の因果か思春期の一番精神状態が悪い時期に、普通は交わらない諸階級を混ぜて無理矢理仲良くさせるという、無茶苦茶な場で、当時から疑問に思っていました。

 中学生活に疑問と不満を持っていた人ほど、琴線に触れるものがある、傑作だと思います。

投稿 : 2023/01/11
閲覧 : 142
サンキュー:

14

オムロー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観たい

なかなかよかった

なかなかよかった。
劇場での予告編とレビューの評判が良かったので、興味を持ち見に行きました。
学校でのいろいろな問題を抱えた主人公とその仲間たちが織り成す物語ですが、うまくまとめていると思いました。
良い作品だと思います。

投稿 : 2023/01/09
閲覧 : 89
サンキュー:

4

ネタバレ

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ミステリチック香る真っ当なサイエンスファンタジー

まず原作物語が良いんでしょう。
童話を上手く取り込む繊細で真っ当なサイエンスファンタジー

シンプルながら緩急付けた構成

アニメ映画監督は原恵一氏
「クレヨンしんちゃん」から「カラフル」「百日紅」等々、
日差す笑いや日常にもミステリチックな影落とす作風良し。

派手さ無きキャラの構図や静動作上手い、
EDクレジットにて原画頭に井上俊之氏確認し成程流石。

背景美術抜群、昭和セルアニメ名作群を彷彿し2D作画人物との溶け込みが素晴しかった。

その分3DCGの粗際立ってしまった。
昨今良く見るキャラ風情と声演もチト残念、

ではありましたが、

そんなん全て吹っ飛ばす理音くんのカッコよさ!

投稿 : 2023/01/08
閲覧 : 126
サンキュー:

13

nyamu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

良作。是非映画館で見てほしい

部屋の鏡を通って集められた中学生7人。
主人公の女の子「こころ」は現在不登校。親の勧めで行ってみた学校外のスクールでカウンセラー(?)に優しく声をかけられるも、まだまだ学校に行ける状態ではなく·····。

こころがそうなので、集められた中学生たちもそうなのかな、と思わせる形で物語は始まる。

ドラマによくあるような家庭環境が劣悪とかそういうのではなくどこも普通の家庭。転校だったりスクールに通うように導いたりと親もそれぞれに対処しようとしており、親側についての多くの描写はないが子供だけでなく親側ももがいていると思われるところが好印象。
いじめられる側の恐怖の感じ方もリアルだと思った。

キャラデザインは素朴で萌え狙いなどはなく、さらりとしていて取っ付きやすい。物語の落とし所が気になるので入り込みやすく、チラリとした描写で気づかせるところや、謎が解けだしてからクライマックスとその終わり方も心地よい。
クライマックスは映画らしい音楽でしっかりと盛り上げてくれる。

中学校は特に人間関係が難しい時期だと思うが一時期つまづいたとしても、未来はあるのだということを押し付けがましくなく教えてくれる良作。

派手なバトルがある訳でもなく、ストーリーで魅せる作品なので配信やテレビで見ても良いと思うが、音楽や背景美術も良いので、せっかくだからもっと多くの人に映画館で是非見てほしい作品。

声優に芦田愛菜を使っているのだからもっとプロモーションしてもいいのに。

投稿 : 2023/01/08
閲覧 : 117
サンキュー:

15

藤真 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

真摯なテーマを丁寧に映像化した良作

リアルとファンタジーのさじ加減が好みです。
不登校や引きこもりというのは、闘病生活に似ているのだと思わされた。
こういう作品がもっと増えてくれると、個人的には嬉しい。

投稿 : 2023/01/03
閲覧 : 133
サンキュー:

9

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

虐めは学校だけではない。社会に出たってついてくる

この映画は虐(いじ)めの問題を描いています。
本屋大賞に選ばれたので原作は大変すばらしいのでしょう。
但し2時間という映画の枠で原作の魅力を十分に描ききれてはいないように感じました。

虐めはよくありません。
ただこの映画では、虐められる苦しみは結構描かれていましたが、
虐めを克服しようと地道に努力する姿があまり見れませんでした。

仮にあなたが虐められているとして、
あなたを守ってくれる親や学校の先生は、24時間365日あなたを守れるわけではありません。
最終的に、虐めを克服するか、虐める人に従順になるか、全く別の世界に行くか しかありません。
全く別の世界に行ったとしても、別の人があなたを虐めるかもしれません。

虐めは学校だけではなく、社会に出たってついてきます。
ロシアがウクライナへ侵攻するのも、虐めの一つです。
だからゼレンスキー大統領みたいに、たとえ相手がどんなに強くとも屈服しないという強い意志を持つ必要があります。

虐めにあっている人は、毎日走ることをしてみてはいかがでしょうか?
最初は100mでかまいません、少しずつ少しずつ距離を伸ばしていき
2Kmを毎日走れるようになったとき、あなたの心は以前よりも強く逞しくなっているはずです。
運動が苦手な人は漢検でも英検でもなんでも良いので、毎日努力して、特技を身につけてください。

一朝一夕に虐めは克服できません。昨日の自分に負けないでください。

投稿 : 2022/12/29
閲覧 : 216
サンキュー:

25

ネタバレ

ゆい さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

名作すぎる

本当に良かった。 中高生向けってレビューあるけど、大人だけど泣けて感動の嵐だった。
私自身、中学の頃主人公と同じく不登校になったりしてたから、自分と重ねてより感情移入してしまった。 深いしリアル、けどファンタジーも混ざってる。
真実がどんどん明らかになっていき、伏線回収もすごくて最後まで予想できなかった。
特典でイラスト貰えて、観賞後に開けるものだったんだけど、それ見てまたうるっときた。

自分用のメモ↓
主人公こころはイジメにあって学校に行けなくなってたら、ある日鏡が光って近づいたら吸い込まれた。
目を覚ますとお城の前にいた。
狼の仮面をつけた少女に、「あなたは選ばれた。お城を探索して鍵をみつけられたら願いを一つ叶えてあげる。その代わりここでの出来事は忘れる。願わなくてもいい。 9時から17時までお城は開いているから来て。 ただし17時過ぎても居ると狼に食べられる。」と言われる。
帰りたがる主人公を強引にお城に連れて行くと、他に6人先客がいた。
アキ、フウカ、ウレシノ、リオン、マサムネ、スバル みんな同じく連れてこられた。
ここに選ばれた子達は何かしら悩みを抱えて学校に行けてない子。
次第にみんな仲良くなって、居場所になった。今まで誰にも言えなかったイジメの事も打ち明けられた。
どうやらみんな同じ中学だと判明。 フリースクールの先生のこともみんな知ってた。
けど中学にみんなで集まろうって約束したのに、誰もこなかった。
保健室の先生にみんなの名前を言って来てないか聞いたけど、そんな名前の人は学年にいないと…
けどみんなは、行ったって。
後日、アキが17時までのルールを破って、その場にいなかったこころ以外連帯責任で本物狼に食べられた。 こころは、狼と七匹の子ヤギのイラストをみて閃いて、鍵を見つけた。
みんなの人生が走馬灯のようにみえて、実は時間軸が違ってて、それぞれの時代が違った事も分かった。
アキは性的虐待を受けて、彼氏には浮気され、学校にみんなも来なくて裏切られたと思い掟破りをしたことが判明。
お願い事は、「掟破りを無かった事にして」で無事みんなを助け出した。
リオンは姉を亡くしていて、狼少女は実は姉だった。 記憶を消去しないでとリオンがお願いし、消えないで済んだ。
アキは実はフリースクールの先生だった。 それぞれ年齢は違えど、現実世界で再会してハッピーエンド

投稿 : 2022/12/28
閲覧 : 149
サンキュー:

9

フェイルン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

虐められない皆勤者には共感しにくい

評価が難しいですね。2018年の本屋大賞を取った本という事で、伏線と伏線回収するあたりは上手く出来た話です。

テーマは「虐め」や「不登校」かな。

劇場内で私の隣に座っていた方はかなり初めの方から泣いていたようですが、どうも自分には胸打つほどにはならなかったです。

原作には無いのかもしれませんが、かがみの孤城というファンタジーの世界がどうして構築されたのかあたりも描かれれば良かったかな。
城で水が使えないのにティーカップを使ってるあたり毎回使って汚れたティーカップはどうしてたの?と思った。鏡から出入りしてもリセットされているようには見えなかったし、どうしていたのか謎ですね。

どうにも物足りない原因については尺足らずによる個々のキャラへの理解や共感かもしれません。あとは、自分が学生の頃は滅多に休みませんでしたし、虐められるような事はありませんでした。それ故に共感しにくいのかもしれません。
ただ、自分が社会人になって、とある職場で罵詈雑言を言うお局様他がいる酷い環境があり嫌な日が数か月続きました。こんな酷い職場があるんだなと思ったものです。今から思えば虐めと多少似たような事だったのかもしれません。余りに居心地が悪いのでとっとと転職しましたが。

まあ、日本の場合は特に学校というレールから外れると人生を脱線しのけ者と見なされがちなのでしょうが、結局そういう世の中のを作ってるのは会社の人事権のある人の偏見だと思いましたね。学歴で人を測る事が当たり前ですし、そういう風習を見直さない限りは、社会復帰はなかなか難しいように感じます。

TVアニメで1クール12話ですと、1年の12か月を12話で区切りやすいですし演出的にもその良かったのかもしれませんね。

劇場で貰った特典を家に帰ってから開封して、少し幸せな気分になりました。

投稿 : 2022/12/26
閲覧 : 137
サンキュー:

5

ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

いじめと戦う7(6)人の少年少女たちの話

リピートして感想書き直します。

{netabare}
本屋大賞作品で気になったので視聴。
期待以上に良かったです。

イジメが題材のミステリxジュブナイルもの。
(一人を除いて)いじめを受けた中学生たち7人が集められ、白の中での鍵探し。その中で互いに交流し合いながら自分を見つめ直し、いじめを乗り越えて不登校を克服する話。
乗り越えると言っても、要因が自分と言うよりは他人にあるからそう簡単にはいかない。
だから、母や先生、喜多島との相談などを通じて状況の改善を図ったり、他のキャラの場合は学校の変更によって状況の改善を試みたりする。
精神的な成長だけでなく、こういう部分もちゃんと描けているのはいじめを描いた作品としてはちゃんとしてるなと思った。
中々自分がいじめられていることを他の人に切り出せない感じとかは、リアリティがあるのかな?

ミステリーとしては色んな作品を見てると、オチは簡単に読めてしまうけど、それでも最後の話の繋がり具合、伏線回収は綺麗でした。
主人公に助けられたアキが今度は逆に皆を助ける立ち回りを担ってるのもすごくいいオチだと思った。
最後の年代差を超えて皆が繋がってる感じはすごく好きだった。
かがみの古城は姉の現実逃避の場でもあったのか、もしくは弟を学校に行かせるための場だったのか。
どちらにせよ姉の作った城という舞台があったからこその皆の進歩。
かがみの城や狼は何かの比喩かなとも思ったけど、自分には掴めず。

一個もったいなかったのは、映画の尺の都合上なんだろうけど、掘り下げ不足で最後の展開をやるにはキャラの印象が足りていなかったこと。
1クールのアニメでやった方が良かっただろうね。
たぶん、映画よりも原作見た方がいいんだろうなとは思った。
ただ、映画も十分に名作。
{/netabare}

投稿 : 2022/12/25
閲覧 : 161
サンキュー:

10

ネタバレ

88. さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

現実にもこんな鏡があれば良いのに…

原作未読。
昨日、たまたまこの作品のCMをテレビで見て、こんなのやってるんだーちょっと観に行ってみるかー
って感じで観に行きました。

あらすじとかも特に読まず見ましたが、、、


はっきり言って、観に行ってよかった!
個人的にはめちゃくちゃ面白かった。感動して涙出た。

話としては、それぞれ悩みを持つ7人の中学生たちが繰り広げるリアル×ファンタジーの成長ストーリーなのですが、とても丁寧に描かれていたと思います。

序盤、狼の面?を被った少女が突然現れるのですが、
正直、序盤の感想はなんだこいつ?って感じで、
話し方がぶっきらぼうで、
キュウべぇみたいに、重要なことを後出しするし、
こいつやべ~~~
みたいな感じで見てたんですが、終盤で全部ひっくり返されましたね……。

声優については、まぁ一部棒っぽい感じの人もいましたが、
私はそこまで気にならなかったです。
でも、気になる人はちょっと気になるかも…?

あと、すごいなと思ったのは、本作では
{netabare}いじめの描写{/netabare}
があるのですが、
{netabare}それが物凄くリアルで怖かった。
映画館で見てるから迫力があったというのもありますが、
本当に、心がキュってなるくらいリアルで怖い描写が
物凄く印象的でした。{/netabare}

まぁ、一つ難癖つけるとしたら、声優つながりネタは
この作品には相応しくなかったかもなぁって思いました。

まぁ、高山みなみさんといえば、、、ね?
ご存知真実がどうのこうの言っちゃうアレがありますけども
あれは、まぁ面白かったけど、あの場面ではないかなーって思いました。

劇伴もすごくかっこよかった。

なんというか、上手く言えないんですが、
昔いじめられてたり、いじめてた大人や
今いじめられてたり、いじめてる子供に
是非見てほしい作品だと思いました。

投稿 : 2022/12/25
閲覧 : 91
サンキュー:

10

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

いつだって皆ガラスのハートで狼と戦ってんだ

【物語 4.0点】
アニメ大好き原作者・辻村 深月氏。悲願のアニメ映画化作品。

原作は学校に関しては訳ありな思春期中学生7人らが織り成すSFファンタジー設定ありのミステリー風味の青春群像劇。

ウリの1つである謎解き要素。
アニメファン。特にアドベンチャーゲームの深夜アニメ化作品などを完走した方や、
セリフや作画に醸し出される違和感を捉え考察できる方なら、
割りと序盤でネタは読めると思います。

これを陳腐と感じるかは気分次第なのでしょうが、
私は原作読んだ時、辻村氏は本当にアニメが好きなんだな~。
この作品は是非、実写化ではなくアニメ化してあげて欲しいと好感したので、私にとっても念願の劇場鑑賞でした。


ヒロインの心の葛藤と成長。
孤城の謎の解明と解決。
青春とファンタジーがリンクするのも典型的ですが精巧なプロットで歯車の噛み合わせは良好。

極論、孤城で最初に7人が出会った時に、心を開いて語り合えば1日(上映時間5分)で終わるお話。
だが、それができれば苦労はない不登校生徒。
設定、シナリオの穴となり得る部分も無理に塞がずに、
この嫌なことは嫌だと本音を言えずにグズグズしている感じ。
これこそが青春さと良い意味で開き直り、人間ドラマに仕立てて、
謎と解答の小出しに都合を付ける所が、原作小説の巧みなところ。
劇場版もこの妙味を上手く引き出せていたと感じます。

文量的に映画1本で全編詳述は不可能。
そこは原 恵一監督らスタッフがヒロイン中心に再構成してまとめ上げる。
ただ、私は、できれば1クールの青春群像劇でアニオリ含めて各キャラを掘り下げた構成も観てみたかったとは思いました。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・A-1 Pictures

原作を凝縮した構成上、表情描写で心情を語ることが必須な本作。
キャラクターデザイン・佐々木 啓悟氏(『七つの大罪』など)が設定した瞳も、
相変わらず他者への恐怖などを雄弁に語ります。
不登校生徒らが感じる、押し潰されそうな空気感を好再現し、胸を締め付けて来ます。

この辺りの心の取り扱いは『あの花』などでも勝手知ったる同スタジオ。
ずっと戦ってきたでしょ?とのカウンセラーの励ましが琴線に触れるヒロイン心情への共感も、作画による支援があってこそ。


ファッション、小物にも考察を誘う伏線としての役割が求められますが、そこも上々の仕事ぶり。


【キャラ 4.0点】
ヒロイン・こころ他、孤城の7人は心に触れちゃいけない地雷を抱えたキャラばかり。
その地雷原を惚れっぽいKYも交えて全力で踏み抜く少年がウレシノw彼の言動は物語の起爆剤にも。
起爆剤と言えば、“願いの鍵”は如何にも裏切り者を出しそうな火薬庫設定。
そこも7人の心の扉の開放率から考察すれば、あぁ、やっぱりそうくるのかと納得。
明快と言えば明快だし、ありきたりと言えばありきたり。

主人公・こころにより集約した構成ゆえ、その他のキャラ解像度も彼女の周辺が高めに。
真田は映画でも相当なサイコパスでした。
{netabare}自宅を包囲する真田たち。{/netabare}私の夢にも出てきそうなトラウマです。
あれを軽く考える担任。私もないと憤ります。

こころ不登校のある意味での導火線ともなった友人・東条萌。
友を見捨てて追い込んでしまった側の葛藤も好表現。 
{netabare}東条宅に招いた、こころと和解し、真田グループに愛想を尽かして酷評する。{/netabare}
あの痛快シーンが何気に私のベストシーンだったり。
娑婆に巣食う獣(ケダモノ)共と戦う勇気を貰えます。


【声優 3.5点】
主演のこころ役には俳優・當真 あみさんをオーディションで選出。
7人の中でこころに近いサッカー少年・リオン役には北村 匠海さん。
アフレコ経験ありなし様々ですが、キャストは若手俳優中心の布陣。

“ちゃんとした声優”の濃厚なキャラ提供よりもナチュラルなボイス素材を求める
実写とアニメの中間志向にはよくある音響方針。

ですが、かと思えばウレシノ役には梶 裕貴さん。
ゲーム少年・マサムネ役にはベテラン・高山 みなみさん。
バリバリの声優起用もあり統一感はない気もw
ただキャスティングの方向性がバラバラなのも、
このキャラ設定、シナリオならアリかもしれません。

7人を孤城へ案内するオオカミさま役の芦田 愛菜さん。
この方のアフレコ作品も何本か観てますが、
同世代よりロリ幼女属性の方が圧倒的に上手い。
根っからの子役なのでしょうね。

こころのカウセリング担当の喜多嶋先生役には宮崎あおいさん。
セリフは心の痛みを包み込む繊細な言い回しなのに、
相変わらず淡々とした掴みどころのないボイスw
ただ、このキャラに関しては、あまり掴みどころがあり過ぎてもつまらないので、
これも、アリと言えばアリなのでしょうか。


【音楽 4.0点】
劇伴担当・富貴 晴美氏。
心情描写中心で外面は地味な本作。
繊細なピアノ~大仰な金管による心情曲で感情の起伏を捉えて山場に寄与。

ED主題歌は優里「メリーゴーランド」 
表層は、これアニメ関係あります?って感じの、トレンドを押さえた、すれ違い系ラブバラード。
ただ深層まで咀嚼してみると逢いたくても逢えない部分などから作品要素が滲み出てきて、強ち的外れでもない感じ。

まぁ、どうせこの曲も、世間にこの映画主題歌と認知しない人が多数いたとしても、またヒットするのでしょうねw
至る所で曲でネタバレ流されてもアレだから、作品シンクロ率はこれくらいでも良いのでしょうかw


【付記】
先読み簡単だよ?と吹かしながら未見の方に問題出して遊びたくて仕方がないしょーもない私w
一応レビューにヒントは散りばめたつもりなので、鑑賞後、しょーもないなと思ってみて下さいw

投稿 : 2022/12/23
閲覧 : 503
サンキュー:

23

enotake さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/11/23
閲覧 : 1

ホロムギ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/15
閲覧 : 0

ラダカンーリグ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/15
閲覧 : 8

みつき さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/02
閲覧 : 3

dskiwt さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/08/23
閲覧 : 2

ゆにこん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/08/16
閲覧 : 2

あにこれ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/08/12
閲覧 : 2

アニメガタリ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/06/22
閲覧 : 5

yamayama さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/06/12
閲覧 : 6

ニャンキチ君 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/06/05
閲覧 : 8

ZunLJ84303 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 3.0 作画 : 2.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/31
閲覧 : 5

たくたくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/05/10
閲覧 : 5

ぱぴこ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/04/23
閲覧 : 5

kuroneko さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2024/04/14
閲覧 : 6

ハナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/04/10
閲覧 : 5

ゆゆゆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/04/09
閲覧 : 7

クラーリィ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/04/05
閲覧 : 4

セイ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2024/03/31
閲覧 : 6
次の30件を表示

かがみの孤城のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
かがみの孤城のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

かがみの孤城のストーリー・あらすじ

学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。

ある日突然部屋の鏡が光り出し、

吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。

さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、

「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。

期限は約1年間。

戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。

互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。

そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――――

果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?

それぞれが胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?(アニメ映画『かがみの孤城』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2022年12月23日

このアニメの類似作品

この頃(2022年12月23日)の他の作品

ページの先頭へ