ヘンゼル さんの感想・評価
2.2
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 1.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:途中で断念した
アニメはファン向けだけのものではない
本作品は、私的にハズレが多いTwitter(現X)発の作品なので期待して観る事はしませんでしたが、本作も駄作判定とさせていただきます。
唐突ながら持論を展開させていただきますが、アニメというのはただ単にファンに還元するというものではありません。
売れている作品をアニメにするのは、新規視聴者を獲得し、更に売り上げを伸ばす目的で作られるのです。(もちろんその他の要因もありますが)
本作品は本当にその努力が足りないと感じる事が多かったです。
作画も普通の作品より高クオリティにも関わらず、癒しアニメとしてのアドバンテージを全くと言っていいほど生かしていません。
漫画である原作は本レビュー投稿時の現在も刊行されているため、それなりに人気である事を承知の上で書かせていただきます。
アニメとしての見せ方をもっと工夫してください。
癒しアニメを謳うなら、オリジナルの展開でもいいから一人称視点をおまけにすればもっと売れたと思います。(世話焼き狐の仙狐さんはその点が上手かった)
癒しアニメの母体数は正直少ないと思いますし、30分の枠を取れる作品なら尚更少ないでしょう。
しかし売れた作品があるなら、そのリサーチと研究を少しでもしてくれと思いました。
また、本作品というより癒しを求めるアニメにナレーションの存在価値は無いと思います。
ギャグやコメディアニメなら良いでしょう。
しかし本作品には不要です。渋い男性の声で主人公に被せるように「可愛い」とのたまうセリフは鳥肌が立つほど気持ち悪かったです。
Twitter(現X)発の作品という事もあり、内容は薄いです。
それでも、10分から15分のアニメにするなら内容も十分に取れたでしょう。
しかし30分枠のアニメですので、尺の取り方やどんな内容の話を入れるかで迷ったと思いますし、資金不足なら、私の要望である一人称視点を入れる事が出来ないのもしょうがないでしょう。
しかし本作品は受け取り手である視聴者の需要をいまいちよく分かっていないんじゃないかと思いました。
あくまでファン向けという印象です。
それに内容に関しても、社畜である伏原さんが遅くまで残業をする動機も本作では語られませんし、なぜその会社で働き続けるのかという説得力を持たせるための設定も明かされていません。
設定は出し惜しみをしていい場合と、するべきでない場合があります。
新規視聴者が必ずしも原作を買ってくれるとは限りませんから、アニメを制作する上で必要な設定をピックアップし、それらを表現してほしかったなと思います。
と、こんな酷評を書いてしまいました。
これでは癒しではなく、ストレスを与えるアニメです。
総評すると、本作品は宝の持ち腐れだと感じました。
ただ薄い内容をアニメ化しただけに過ぎません。それに漫画版の良い所を消しているように思います。アニメという媒体を上手く扱えていません。
そのためおすすめはできない作品だなと思いました。