テナ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
未来
この作品は、トロッコ問題が題材の1つとなっています。
どちらかを優先すれば片方が犠牲になる。
その選択肢を託されたの少年3人
彼らは過去に小学校の火事に巻き込まれて亡くなったアスミと言う女の子がいました。
火災の中、祭りで渋滞の道を消防も救急車も来れなかった。
でも、中に取り残された人がいる。
主人公の1人のシュウタは燃え盛る学校に飛び込もうとするけど、それを止める2人の主人公のランとコウキ……
どちらが正しい選択でしょうか?
二次災害や被害者を増やさい為に救援を待つ事は正しいです。
当然です。
無理に飛び出しても救出側が救出対象になる事態は何より避けなければならない。
救出対象が増える事で事態は悪化し助かる命が助からず、新たな命が失われる危険があるからです。
しかし、それは救援が来る事が前提です。
救援が来ない……燃え盛る炎はメラメラと広がるし……残された命の時間はドンドン失われる……それを眺めるだけ……しかも被害者は知り合い……そうなると飛び込む選択肢としてありだと思えてきます。
彼が助けに入った結果……失われた命もありましたが、助けられた命もある。
だから、この判断って本当に難しいと思います。
助けられた命も、救援待っていても助からなかった可能性はあるし……
後にこの火事で犠牲になったアスミも実は……救出者側だったのです。
それから数年……
居ないはずの彼女からの突然の着信……
内容は未来に起きる出来事の予言。
そうして、与えられた身体能力強化的な力と情報で事件に立ち向かうのですが…………
必ず犠牲者が出てしまう選択肢を迫られる
ここで事件の選択肢を纏めてみます。
トラブルで線路に取り残された女性……女性を救出する為にレールを切り替え乗客数十人〜数百人の乗る電車を脱線させて女性を救うか……女性を見殺し乗客の命を守るか。
竜巻が起きてパニックになる。
竜巻に塞がれる前に橋から逃げれば弱者が取り残される。
コンテナで弱者を守れば勇気ある物が犠牲になる。
クルーズ船にテロリストが爆弾を仕掛けた。
多数の命を救うために犯人を射殺するか、犯人を見逃しクルーズ船の乗客を見捨てるか
落雷で制御を失いクレーんが落下し多数の人が犠牲になる、止められるのはタワー場にいる人物だけで、ケーブルを繋ぎ直せば感電死する。
どちらを助けるか……
正直、クソみたいな選択肢ですが彼らは最後まで諦めず1人でも多く助けようとします。
彼らの得た能力は各々が得意とする能力を極限まであげる能力に見えます。
シュウタは運動能力が高い為に身体能力強化です
コウキは頭脳派で特化した能力は相手の心理状態を見抜く観察眼
ランは得意のハッキングを生かしたハッキングスキルの強化?かな?
そんな彼らの救出物語が今作です。
印象的な話は白樺先生の話
白樺先生は、彼ら3人纏めてRGBが卒業してもずっと面倒をみてくれる先生で正義感も強く、グルフェスでも不正を黙認するように脅されます。
それでも、脅しに負けずに不正を暴露したり正義感が溢れてる先生です。
RGBが作戦に失敗しても喝を入れてくれて立ち直らせてくれる先生です。
そんな先生ですが、娘が小学校の火事の犠牲者の1人です。
そんな彼女は、その事故が原因で引きこもりになりますが、お父さんが関わるイベントでもあるグルフェスに参加するのですが、事件が発生……娘を救うために命を落とします。
これは本当に衝撃的でした……
まさか、こんな事になるとは……
でも、お父さんは嬉しかったと思う。
娘が外に出て来てくれて、安心したと思う。
最後は悲しい結末だけど……
RGBはその事で自分達がトロッコ問題を放棄し少しでも多くの人を助けようとした自分達の責任だと言います。
未来を選ばなかったと……
選んでいたら先生は死ななかったと……
確かに未来を選択したら違った結果になったと思います。
でも、そんな風に片方を見捨てる様な選択肢を白樺先生が知ったら、きっと怒ると思います。
それに、1人でも多く助けたいって行動するのは当然だし、良かったとは言えない結末だけど……それでも出来る事を全力で頑張った結果だと思います。
では、トロッコ問題について。
トロッコ問題の例題はともかく。
現実問題、この状態になった場合、どんな選択肢になるでしょうか?
選択肢の正解は両方助ける!が正解です。
RGBが1話で電車暴走を止めて犠牲者0に抑えたトラブルです。
これが問題の最優秀な回答です。
爆弾を仕掛けた犯人1人の命と無関係な一般人達……どちらを助けますか?
大多数の人なら光輝と同じ無関係な一般人を選ぶのではないでしょうか?
ですが、現実問題に置き換えて、ランの立場に立った時にはどうですか?
犯人側に自分の仲間のクナイがいるその場合なら簡単に犯人射殺は選べません。
勿論、許せる事ではないし許してはならない事です。
でも、ランの立場なら彼の様に説得する道を選ぶと思います。
トロッコ問題なら2択しかない……
でも、現実問題はトロッコ問題じゃない!
未来は私たちが切り開いて進むものです!
決められた道しかない未来なんてないのです!
だから、ランは説得する事を選ぶ。
何故ならランは理解者で仲間です!
クナイが騙された事にも気がついたし、クナイが本当は良い奴でもある事を知ってる。
そして話が通じる事も……クナイは自分がやった事を後悔して居ました。
やり方は間違っていたけど……彼も被害者だけど……許してはいけないけど……射殺されてもいい理由なんてない……自分の大切な人の気持を知っているから、これ以上間違えた正義を振りかざし罪を重ねさせない為に!
止めてあげるのが正解だから!
ランの気持ちを考えたら凄く辛くなるエピソードでした。
逆にコウキの様に他者から見たら、ただの犯罪者です。
例えどれだけご立派な正義があろうが、どんなに深刻な理由があろうが、人の命を奪っていい理由にしてはいけません。
だから、コウキの正義も解る。
正義とは……なんでしょう。
正義が正しくて悪は間違いなのでしょうか?
小学生のランとコウキ……
ランは中々、食事に有りつけないシャンティタウンの子供達の為に食べ物を万引きします。
それをみつけたコウキはそれを通報します。
でも、後にランの事を知ったコウキは自分が本当に正しいのか悩みます。
確かに悪と善で分ければランは悪でコウキは善です。
更に掘り下げましょう。
食べ物を盗むのはダメです!
じゃ、子供達(仲間)に食べ物を食べさせてあげたい。
その気持ちは悪でしょうか?
食べ物を分け与えるのは悪でしょうか?
やり方は間違えていますが、世の中には、そうしないと食べれない子供達は確かに居るんです。
生きるのに精一杯なのです。
貰う側からすれば、きっと手段はどうであれ感謝するんじゃないかな……
じゃ、盗難してもいいのか?ダメです!
お店の人にも生活もあるし、そんな事を許したら世の中は成り立たなくなる。
理由がどうであり許してはいけない事です。
間違えは間違えだと注意する必要はある。
善と悪なんて真っ二つに分けられるけどさ。
善も全ての善が善である保証も無ければ、悪も全ての悪が悪である保証もないんだよ。
誰かの善の中には誰かにとっての悪だったり、誰かの悪の中には誰かにとっての善だったり、
きっと正義ってのは自分の中にしかなくて、自分が思った様に行動する事が正義なのかもしれません。
勿論、人に迷惑をかけない巻き込まないってのは大前提ですが、誰かの為に立ち上がるのは誰かを守る事にもなるし、誰かの為に歩きだす事は間違いではないと思います。
それを言うなら、全員を最後まで救おうとするシュウタが一番感情移入しやすかったかな。
決められた未来を選べば、どちらかは確実に救い出せる……でも、どちらかは確実に死ぬ。
目の前に、そんな2択の舗装された道があったとしてたら……その真ん中の茨道をこじ開けてでも、両方を救えるかもしれない道を選ぶ。
救えるか救えないなんて結果論なんて後から付いてきます。
救おうとしなければ救えない事だけは解るから……
だから、最後までヒーローであろうとして両方救う道を探し続けたシュウタは凄くカッコいいですよね。
実際、ここまで色々あったら多分、心が折れると思う。
それでも、最後まで1人でも両方救おうとするシュウタは本当にヒーローの素質があるのかもしれませんね。
私がそう感じたのは落雷の話です。
ヒーローは凄いからヒーローなのかな?
ヒーローは強いからヒーローなのかな?
ヒーローは万能だからヒーローなのかな?
ヒーローは全てを救えるからヒーローなのかな?
多分、ヒーローは誰かを救おうと手を差し伸べられるからヒーローなんだと思います。
そうして、コウキとラン……彼らの対立でPGBはバラバラになってしまいます……
そうして彼らはアスミが守護天使とされた事実を知ってしまう。
しかし、ランとコウキは自分達の道を行く自分達がのやり方で。
一方でシュウタは迷ってしまう。
正義とはなんなのかと……
彼は正義であると同時に正義であろうとする事に悩まされる。
そんな中、アスミ亡き後にアスミをシステムのコアに移植されていたことを知る……
そうしてカナエシステムの中で、アスミの意識か復活した事を聞かされる。
取れる選択肢はアスミの意識を破壊するか、システムの中で眠らせる。
真実を知ったランはカナエシステムを破壊する事を選び
コウキはアスミの意識を悪夢がみないようにシステム内で眠らせつづける事を選ぶ。
シュウタは選べずにいました。
シュウタは宝小学校の火災に心当たりがあった。
火災の原因は漏電……それを引き起こしたのはネズミ……そのネズミを処分していれば火事は起きなかった。
彼はそのネズミを気にもとめずに見逃した。
でも、これは後付けだから言える。
たしかに、ネズミを退治して居れば火災は起きなかったかもしれない。
きっと、シュウタの立場に立つと、それは悔やまれると思います。
自分を責めても責めても、悔やんでも悔みきれなくて、後悔だけが残る。
簡単に割り切れる訳がない。
でも、見逃したからと言って、その見逃した人が殺したわけじゃない。
きっとアスミはそんな事を責めたりはしない子だと思うからです。
そうして、アスミを思う3人は再び集まるも
本音をぶつけて殴り合う喧嘩が始まる。
ランもコウキもシュウタも別道を選ぼうってしていた。
でも、この3人は全員が、それがアスミの為にって動こうとした。
道は違えど心はそこにあった
誰だって死んだ人を完全に忘れる事は出来ない。
大切な人が隣にいない、大切な人にアートを見せてあげられない、大切な家族が妹が家にいない。
そんな気持ちを抱えるのに精一杯で、そんな人がコアに組み込まれている。
残された人に出来るのは、その大切な人に今何をしてあげられるのか。
彼等は彼等の最善だと思う道を選んでいた。
永遠の眠りか消去か……
そんな中、シュウタはアスミに会いたいと言う。
その意見を聞いた時に閃くランとコウキ。
3人なら何でも出来るRGBの再結成
思えばこの3人が本当の意味で協力したのは1話以来ですね。
そんな中でアスミからの電話。
アスミの意識を消す事で、アスミの意識の実在の証明で父が罪に問われ投票が中止されて今まで通りの自由だけど安全の保証されない日々が戻る
ハザードキャストのバグが修正され区民投票が実行、徹底な個人情報提供が義務化されてプライバシーを対象とした安全の保証された日々が訪れる。
そのどちらかを選択肢するもアスミは……
だから、彼は会いに行く彼女に合わなければ彼らは前に進めないから……
アスミは彼らは会いたくないと言う。
会いたくない……会ってしまったら彼女の未練が溢れるから……
アスミは全力で彼らを否定する。
でも、RGBは全力で彼女の元へ向かう。
ランから受け取ったシュウタの装備品……何この中二病擽りそうな装備w
そんな中、彼らはアスミと再会する。
そこにあったのは機会に組み込まれたアスミの姿……そうして彼らはアスミの潜在意識の元へ向かう
アスミは全ての未来が見えてしまう。
正しい未来を選ぶと言う事は間違えた未来を切り捨てると言う事……その重みに犠牲に彼女は耐えられなくなった。
救えない命も必ず出てくる……被害を最小限に出来ようが0には出来ない……
シュウタ達は誰のせいにもしない自分の未来は自分で導くと、その中で失敗するし失うものもあるけど受け入れると……
私も思う。
未来なんて解らないのが当然だし、その時になって私達が選択し選び続けるしかない……
例え……その結果がどんなものだとしても。
その後に告白大会が始まる。
アスミの為のヒーロー馬鹿、シスコンの兄貴、芸術オタ、彼らの気持ちを聞いて気持ちに答えて彼女は笑顔になれた。
暗い過去や未来を押し付けられ苦しんだ彼女がやっと笑えた瞬間。
そして、お別れがしたいと…………
これは彼女の選んだ未来だった。
自分を受け入れるか、消すか、それをRGBに託そうとした。
でも、彼らの未来の決意を聞いたから彼女も自分で選んだ自分の未来を自分で導く事を。
彼女がその1歩目を踏み出し1番最初にその未来を選んだ……彼らに示すかのように。
最終回、なんか泣きました。
寝る前に泣くのはあまり良くないのですが涙が出てきました(੭ᵒ̴̶̷̥́~ᵒ̴̶̷̣̥̀ᑦ)
この最終回を見て私は思い出しました。
昔、SNSをしていて、バトンが回ってきました。
バトンとはいくつかの質問があり最後に名前を指定して、指定された人が質問に全て答えると言うものですね。
更にその人が別の人へと回す
懐かしいw
質問は他愛のない、「犬とネコどっちが好き?」とか「人にススメたいアニメは?」とかなんですが、その中の1つに。
「自分の生涯の全てを知る事が出来るなら知りたいですか?」って質問があり私は、知りたくないと答えました。
理由は、もしも自分の未来が見えたら嫌な事も回避出来るかもしれないけど、それじゃ楽しくないからです。
解らないから人生は怖くも楽しいものなのです。
解らないから全力で頑張るし、全力で生きているのです。
解らないから幸せを感じた時に素直に喜べる。
と、まぁ、そんな回答を書いたなぁ〜って思い出しました。
当時の他の方の回答も9割がた、知りたくないと答えてました⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝
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