トロール夢民 さんの感想・評価
2.0
物語 : 2.0
作画 : 2.5
声優 : 2.5
音楽 : 1.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
面白くなかった
自分の声を他人に聴かれたくない容姿端麗な女性主人公の考えを、周囲が勝手に深読み・勘違いして大騒ぎする状況をユーモラスに描いたコメディ
作画の密度が高く編集が凝っているのは第一話のみで、それ以降は一気にクオリティが下がる
本作は劇伴を用いた演出が良くなかったせいで、全然面白く感じなかった
いかなる場面でも劇伴がやかましく主張し過ぎるので、煩わしい事この上ない
役者が芝居をしている時に、嫌がらせのような大ボリュームで場違いなサウンドが鳴り響いている
主役が無言なので、無音になる状況を避けたかったのだろうか
あたかも、劇伴を無くして間が持たなくなるのを怖がっているかのような編集だ
場面にマッチしない劇伴が鳴るせいで、せっかくのユーモアが台無しになり全く笑えない場面が多々あった
まるで、YouTubeに上がっている素人が編集した安っぽい動画を見ているような気分になる
視聴者の感動を誘う予定の場面でも、劇伴が効果的に活かされていない
直前まで劇伴がうるさく鳴り響いていたところに、突然感傷的な響きを持つ劇伴が流れたところで情緒もへったっくれもない
抜けの良いブラスセクションやエッジの鋭い耳障りなピアノ音源を多用する、音色選びのセンスも最悪だ
アクセントの効いたフレーズを乱発して悪目立ちし、役者の芝居と喧嘩する結果を招いている
しかも基調となるリズム自体が貧弱で曲として単純にダサいため、始末に負えない
無意味に複雑なリズムを用いることで、ノリの悪い不快なノイズに成り下がっている
楽曲のモチーフが曲ごとにバラバラで、使いどころにも明確な意図が感じられず、様式化された演出としての面白みもない
せっかく役者が芝居に強弱や変化をつけて演じていても、場違いな劇伴が一定の調子でうるさく鳴り続けるために、キャラクターの言動が滑って空回りしている印象を受ける
劇伴の音量を下げた方が役者の演技が引き立つのに、その逆のことをやりつづけている
楽曲のリズムとカッティングされた映像の関連性が低く、気持ち良さがない
突然劇伴をぶった切ってオチをつける演出も、センスの無い素人が下手な編集をして失敗しているような結果になっている
一体、何を参考にしたらこうした劇伴の使い方になるのだろう
過去から現在に至る優れた作品を容易に参照できる時代にあって、当たり前のように的外れな編集が行われてしまうのが不思議でならない