wkr さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
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サマーゴーストの感想・評価はどうでしたか?
wkr さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
いさ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
takato さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ひと目見て新海さんフォロワーだなぁ〜と感じる本作。悪い作品じゃないが、中途半端という印象。本家の新海さんにも言えることだが、やりたいことは背景美術や光の描写であって、話やキャラは疎かになりがち。そっちが主眼なんです!って言いたいんだろうが、だったらpv的なやつとか、ストーリーはポエムみたいに芸術映画なスタイルの方が合っていると思う。
物語形式にする以上は、しっかりとした物語の面白さが求められる。短編だからこそ脚本の妙が問われるところであり、センスも技術も必要になる。その辺は苦手なら得意な人と協力したり任せちゃえばいい。
映像作品とはあくまで共同作業であって、自分とは違う人達との絡み合いでスパークが産まれるところにこそポイントがある(全盛時のピクサーが好例)。それが何故か日本では黒澤以降なのか、巨匠ポジションの人は天皇みたいに持ち上げられちゃって、その人に全部任せちゃうのが一番みたいな誤った傾向があるように思える。黒澤ほどの人でもそうなってからは、かつて程の輝きを見せられなくなっちゃったし、それとは比べるのも失礼な山崎貴とかに全部任せちゃうのはナンセンスだと思う。
40分の尺ならアニメ2話分くらいだから、充分意表を突いて含蓄もある話は作れるはずである。それこそ「トライワイトゾーン」なんかそれより短い尺で多くの傑作エピソードを作ってきたし(弱気者たちの聖夜は号泣した)。この話も多少ツイストが終盤にあるけど全然足りない。これだったらゴーストを見に来た子供たちこそ実は幽霊=物語の中のキャラクターで、どこにでも行けて色んな事を知れる立場である幽霊=鑑賞者の代理人くらいの捻った発想やラストが欲しい。
とにかく技術の中の技術であって、一番難しくて奥が深いキャラクターや物語を面白く語るという技術が不足している作品は、他の技術が優れていてもそれは技術の見本市、餡のない饅頭でしかない。その技術だけで勝負したいなら別のアプローチや、できる人との協力なしには真の傑作はありえない。
Nick さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
素塔 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
短編らしく緊密に構成された、メッセージ性が濃厚に感じられる作品だった。
どこかノスタルジックな風合いの映像に、繊細な劇伴音楽が寄り添い、
何よりも全編にただよう、ナイーブな内省の手触りが好ましい。
青年期が直面する生と死のテーマそれ自体は、既存作品と較べても
ファンタジックなフィルターに和らげられているためか、尖鋭な印象に欠けている。
感覚的にメッセージを感受し、あまり踏み込まない鑑賞法も確かに正解かも知れない。
ただ、自分が感じ取った本作の個性は、むしろ主知的な側面にある気がする。
幽霊とのファーストコンタクトで、いきなり質疑応答がはじまる。
あおい:「幽霊にも、スクールカーストってあるんですか?…」
ここはクスっと笑っていいところなのだろうが、本作の基本的な方向性、すなわち、
真剣で切実な「問い」の物語であることがすでに示唆されているように感じられた。
友也。あおい。涼。
「生きる」とはどういうことかを知ろうと、彼らは必死に模索する。
そのそれぞれの「問い」の在り方を精細に注視したい思いに自分は駆られる。
絢音を加えた四人のそれぞれの視角から重ね写しに浮かび上がる、
生と死をめぐる独自の省察、それこそがこの作品の創造のコアなのではないか、と。
大勢に逆行しているとは承知しつつ、敢えて自分はテーマにロックオンする。
観念的な事象を扱うにあたり、「経験」という概念を用いて可視化する方法をとった。
かなり思弁的な内容につき、適宜スルーでお願いします。
{netabare}1 友也
絢音と友也との、初対面の問答はこのようなものだった。
―きみは何が訊きたいの?
―幽霊には世界がどんなふうに見えるのか、知りたいんです。
―それは無理ね。簡単に説明できるものじゃないから。
幽霊のことは幽霊にしかわからない。
絢音の素っ気ない返答はしかし、その先の展開を予告したものだ。
二度目に会いに行ったとき、「友也くんはどうして生きてるの?」と逆に質問され、
「自分が生きているのかどうか、時々わからなくなる」と本音を漏らす。すると、
「じゃあ、試してみる?」と、彼の手を取って、空中散歩へと誘いだす。
絢音は友也にこんな「飛び方」を指南する。
深い場所。心のずっとずっと奥で願うの。
魂は君が望む方へ向かう。
さあ、考えて。きみはどこへ行きたい?
魂の促しに注意を澄まし、自分が本当に願うことに照準を合わせる。
二人の幽霊は美術館を訪れ、満喫する。絢音とともに過ごす自由で濃密な時間。
それは友也にとって、かつてない深い「経験」だったのではないか。
友也の幽霊チャレンジを、"考察"風に説明するとこんな感じだろうか。
飛翔は勿論、しがらみからの解放であり、自由のメタファー。
そこから、自己の心の奥底へとダイブ。深く沈潜し、真実な心の声を聴く。
ここで、この先の物語を読み解くための一つの仮定を立ててみたい。
機械のように虚ろな日々を送る友也が心の底から求めていたものとは、
生きていることを本当に実感できる、確かな「経験」だったのではないか。
そして、絢音の本質、それは彼を「経験」へと導く存在だったのではないか――。
2 あおい
物語の終盤。三人が互いの抱える問題をカミングアウトする流れの中で、
飛び出していった涼のあとを追い、泣き崩れる彼の傍らであおいが語りかける。
わたし学校でいじめられててさ、ずっと苦しかった。
生きてる意味とかそういうの、全然わかんなくなっちゃって…
何か新しい答えがほしくて、幽霊をさがしたの。
このシーンのあおいの言葉は、作品理解へのブレイクスルーとなる重要なものだ。
セリフは次のようにつづく、
涼くんとは全然違うのかも知れない。
でも、きっと友也くんも悩んでるんじゃないかな。
わたしたちが出会ったことには、意味があるはずだよ。
同じ「意味」という語が二度、口に出されていることに注意したい。
両者の間に認められる決定的なニュアンスの違いを精確に捉える必要がある。
ここにおそらく、本作のテーマ的省察の最重要ポイントがあるはずだ。
「生きてる意味」がわからない。・・・
サマーゴーストに会おうとしたあおいの動機、それは「意味」を知ることだった。
だが、生きる意味とは何か。それは果たして問いとして成立しているのだろうか?
その「意味」はいわば虚像であって、追っても追っても遠ざかってゆく逃げ水のようなものだ。
それに疲れ果てて、いつしか生を無意味と決めつけ、逃避する口実にすりかえられる。
友也が絢音(?)に死へと誘われるシーンで、その真相が明らかにされる。
―何の意味があるの?
つらいだけの世界にどうしてそんなにしがみつくの?
―たしかに嫌なことばっかりだけど・・・まだ終わってないんだ。
涼くんとかあおいちゃんとか、少し顔をあげれば、新しい出会いがあるって知った。
・・・おまえは絢音さんじゃない。死ぬ理由を探してた僕だ。
「意味」への問いに潜んでいた自己欺瞞の罠が暴露される。
「生きる意味」を問うことは、「死ぬ理由」を探すことと背中合わせの表裏一体なのだ。
あおいの場合も、幽霊はひとりぼっちだと聞いて安堵していたことから、
「生きてる意味」よりも、やはり「死ぬ理由」の方に傾斜していたのだろう。
だが、彼女はすでにその先にいた。
「わたしたちが出会ったことには、意味があるはずだよ。」
無根拠にあるものと信じ、漫然と追い求める「意味」ではない、
自らの経験の中から自身で見出し、与えていこうとする「意味」。
そこには彼女の変化と、獲得されつつある能動性が反映している。
この二つの「意味」のあいだには深淵が横たわっている。
それを跳び越えること、それが「認識」と呼ばれる営為なのだ。
われわれが正しく生きるために跳び越えねばならない深淵は、実は足元にある。
時にそれは冒険であり、決死の飛躍である。
3 絢音
「わたしたちが出会ったことには、意味があるはずだよ。」
あおいのこの言葉に対応した、具体的なストーリー展開が、友也と絢音の交流だろう。
絢音は友也に自分の死の真相を打ち明け、遺体を見つけてほしいと願う。
友也だけが絢音の助けを必要としていたのではなく、二人の関係性は相互的なものだ。
いま仮に、生きるということをフラットに、一つのプロセスとして捉えた場合、
友也が陥っている状態がいわば生の「プロセス不全」だとすれば、
「死」が宙吊りにされたままの絢音の現在もまた、同じような不全の状態だと言える。
―僕は絢音さんを見つけたい。今はそれだけです。
―わかった…。きっとそれで全部わかるね。
命の終わりは友也くんの未来で、私の過去。二人のちょうど真ん中だから。
遺体を発見すること、すなわち絢音の死の確定を結節点として、
それが終点である絢音の過去と、そこが起点となる友也の未来とは
完全な対称性を示している。二人の人生が「死」を境に向かい合っているのだ。
この事実は同時進行する二つのシーンによって象徴的に表現されている。
絢音が入っているトランクを掘り起こすのと並行して、もう一人の友也は
自室の押し入れに隠しもっていた真っ白なカンバスを掘り出す。
絢音の過去と友也の未来。終わりと始まりが同じ一つの瞬間に重なり合い、燃焼する。
そしてこの瞬間に、二人が出会ったことの「意味」が集約されているのだ。
友也にとってその瞬間は、絢音との「経験」を完結させるものだ。
だが同時に、そこからはじまる新しいプロセスの「意味」を規定するものでもある。
掘り出したトランクを開けて絢音と対面したとき、
絢音の「死」という、抗いようのない現実を彼はあらためて「経験」する。
この経験は友也にとって、彼女と出会った経験の「意味」をさらに問いつづけ、
生に向き合う構えを根本から変化させる契機となるはずだ。
現実に戻って絢音さんを見つけなきゃいけない。
いつか死ぬってこと。絢音さんが生きていたってこと
もっと、ちゃんと知らなきゃいけないんだ。
では、「もっと、ちゃんと知る」ためには何が必要か?
一つの経験の意味を、新たな経験によってさらに深めること。
そのようにして、「経験」はさらなる「意味」を求めて深まりつづける。
その連鎖こそが「生きる」ということの実質なのではないのか?
「生きる意味」とはその果てに、最後のピースのように得られるものであるはずで、
性急に求められるべきものではないのだ。
「きっとそれで全部わかるね」、と絢音は言った。
「死」という経験を経て、友也が一つの認識に達することを彼女は予感していたのだ。
そのとき彼もまた、一つの深淵を跳び越えたのである。
掘り起こされたカンバスと向かい合い、友也の制作の日々が流れる。そして、
完成された作品に描かれていたもの、それは花を抱いて微笑む絢音の肖像だった。
そこに定着されたものは紛れもなく、成就した一つの「経験」の姿だ。
生きるということ。「経験」によって「意味」に到達すること。
このアニメ映画が伝えるメッセージは確かにそこに結実している。同時にその絵には
絢音への思慕とともに生きていく友也の決意が示されているようだ。
4 涼
一年後の夏の夕暮れ。同じ場所で三人が再会する。
春に逝った涼がサマーゴーストになって現れる。その理由はおそらくシンプルなものだ。
「ちゃんと話せてよかったぜ。最後はしゃべれなかったから。・・・」
実は四人のなかで涼だけが、「プロセス不全」からは自由だった。
未来を断たれた苦悩の中でも、真っ直ぐに正しいプロセスを貫いていた。
生まれてきたことへの懐疑、不条理と向かい合う恐ろしい苦悶の時間を送りながらも、
最後まで生を意欲しながら逝った、その死に向かうプロセスが正しく完結しているからこそ、
彼の表情は安らかで、生きていく二人を励ますことさえできるのだ。
ラストシーン。涼が去ったあと、友也とあおいが滑走路に佇んでいる。
今さらだが、最後に一つ、残された問いがある。
なぜサマーゴーストと会う場所は、飛行場の滑走路なのだろうか?
それらしい答えは幾らでも見つかりそうだが、自分としてはこじつけと言われようと、
これまでの論旨を踏まえた解釈を提示してみたい。
サマーゴーストの登場シーンは、飛行機が滑走路へ着陸するイメージで描かれていた。
これは多分、彼女が「死」という深淵を飛び越えて、三人の前に現れたことを意味している。
友也とあおいも、それぞれの経験の中で深淵を跳び越え、二つの死を経験して
現在の地点に着地している。このラストシーンはそのことを強く印象づけるものだ。
そして今、そこからふたたび歩き出そうとしている。
もしかしたら、言われたとおりにしてた方が楽だったかなって時々思うよ。
でもいいんだ。どんなことも、どうせいつか終わるって思ったら、
なんか、こわくない気がしてきたから。
ちゃんと、自分で選んでいくよ。
生とは死に至るプロセスである。
死はそのプロセスの終点として予見的に内在し、生を補完している。
待ったなしの現実。その中でもがきながら能動的に、主体的に「意味」を見出してゆく。
そう、やはりこれは、ささやかな「認識」の物語なのだと思う。{/netabare}
2023. 8. 28
Witch さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
【レビューNo.80】(初回登録:2023/9/3)
オリジナルアニメ映画で2021年作品。40分程度。
交流ある蒼い星さんがレビューをアップされたのを見て、そういや視聴したい
思いつつもずっと放置してたなと。
出来れば夏が終わるまでに視聴したいなと思い立ったので、夏休みの宿題感覚
で視聴&レビューに挑戦しようかと。
(ストーリー)
高校生の杉崎友也、春川あおい、小林涼の3人は、インターネットを通じて知り
合い、ある場所で花火をすると現れると噂される若い女性の幽霊(サマーゴー
スト)に会いに行こうと思い立つ。
目的の場所で花火を始めると、噂通り佐藤絢音の幽霊が現れる。
そして彼女はいった。「私が見えるのは『死に触れようとしている人だけ』」
そう、3人はそれぞれに悩みを抱えており「死」について考えていたのだった。
(評 価)
・イラストレーターらしい「絵になる」作画
・本作はイラストレーターのloundrawさんの初監督作品になります。
公式サイトより
「思っていた以上に器用に生きられなくて、でも、孤独を楽しめるほど強く
もなくて。期待に応えようとするほどに、自分が自分でなくなっていく。
そんな自分を、どうにかつなぎ止めたくて描いた落書き。
映画『サマーゴースト』は、そんな一枚のイラストから生まれた物語です。」
ということで、「Summer Ghost」の絵を投稿したことが制作の切っ掛けに
なっているようです。
本作以外にもアニメCM作品等の世界観や綺麗な作画などが評価され、世間
では「ポスト新海誠」の呼び声も高いそうですね。
・で、本作ですが作画の綺麗さもありますが、場面が切り替わるカットの頭
やここぞというシーンの作画が、まるで「完成されたイラスト」を見せら
れたような少し不思議な感覚を覚えます。
独自の色使い(塗り)や構図等文字通り「絵になる」という表現がピタリ
とハマるような。
この辺りはやはり優れたイラストレーターさんなのかなっと。
・高校生らしい「小さいながらもそれが世界の全て」が上手く切り取られている
・絢音の言葉「私が見えるのは『死に触れようとしている人だけ』」にあるよ
うに、この作品でテーマとなっているのは「死生観」です。
3人のそれぞれの悩みですが
{netabare}●友也
受験を控え、先生や親から優等生でいることを強いられている今の生活に
息苦しさを感じている。どこか生きてる実感が持てない。
●あおい
スクールカーストによるいじめ。自分にはどこにも居場所がないと感じて
いる。
●涼
病による余命宣告。未来が閉ざされたことに諦観の念を抱いている。{/netabare}
それゆえに死について考えたりするわけですが、個人的にはその前段の
「高校生らしい小さな世界」
を上手く切り取っているなと感じました。
{netabare}・大人になってから分かることですが、「高校生が知っている世界」って実は
視野が狭く意外とちっぽけだったなと感じることはないでしょうか。
例えばあおいのいじめの問題ですが、大人なら逃げてもいいとか、学校以外
の居場所だってあると分かりますが、今の彼女には「(他の世界を知らない
から)学校だけが世界の全て」な訳です。
だからいじめに耐えながらもそこにしがみつくか、「死」という形でこの世
界を終わらせるかの2択になるわけで。
友也の問題も本当はいくつもの選択肢があるはずですが、今の彼には「学校
と家庭」しか知らない「小さな世界が彼の全て」ですから、息苦しさを感じ
ずにはいられない。
涼に至っては、「これから世界が広がる可能性」を知ることもなく終わって
しまうという・・・
・(当時の自分を振り返ると分かると思いますが)そういう高校生らしい
「(まだ知らないがゆえに)小さいながらもそれが世界の全て」
を上手く切り取っており、その世界観の上で巧みにそれぞれの「死生観」を
展開してるなという印象ですね。
・そしてそんな「閉塞感のある小さい世界」からの解放を感じさせてくれるの
は、この作品の見どころ「幽体離脱」なのかなっと。
これをセットで魅せる辺りにも非凡なセンスを感じますね。{/netabare}
40分という短編映画ということもあり、セリフやキャラの掘り下げ等も最小限に
留めていますが、
・冒頭の3人の「久しぶりだね」からの花火シーンから始まり
・「花火×サマーゴースト」というひと夏の物語として
・それぞれの抱える悩み(「閉塞感のある小さい世界」)→「死生観」へと繋ぎ
・その「閉塞感のある小さい世界」からの解放 →それぞれが進む道を描き
・冒頭のシーンの伏線回収で物語を締める
テーマ性もしっかりしており、これを「完成されたイラスト」めいた作画で魅せ
るという、かなりレベルの高い作品だと思います。
物語のテンポはいいですし。
ただ個人的にはテーマがちょっと合わなかったかなあっと。
それにドラマやエンタメ性にちと欠ける感もありますし。
その辺りは脚本を務めた 安達寛高=乙一が後日発表した「花火と幽霊」をモチ
ーフにした姉妹作「一ノ瀬ユウナが浮いている」を先に読んじゃった影響が大き
いのかも。個人的には断然こっちなんで、それでバイアスがかかってるところも
多々あると思います。
しかし客観的にみれば上述のようによくできた作品だったかなっと。
最後に重い腰を上げるきっかけを頂いた蒼い星さんに、アザ━━(*゚∀゚*)ゞ━━ス!!、
(おまけ)
乙一について等少しあれこれw
{netabare}・本作を視聴して頭に浮かんだのは、彼のデビュー作「夏と花火と私の死体」。
タイトルからして本作を連想させてくれる。内容はホラー作品ですがw
ただ「誤って殺してしまった死体を隠蔽」というのは、佐藤絢音の境遇その
もので、この辺りは乙一の引き出しなのかなっと(黒乙一)。
・冒頭のシーンの伏線回収はどちらのアイデアだろうか?この辺は(白乙一)
っぽいかな。でもこのシーン矛盾があるような・・・
{netabare}→ サマーゴーストが見える条件「死に触れようとしている人だけ」
サマーゴーストとなった涼に逢うためには2人は・・・って話で、前向き
に生きるようになった2人は涼には逢えないのでは?!
まあ野暮なツッコミですがw{/netabare}
・姉妹作「一ノ瀬ユウナが浮いている」は切ない「ピュアラブストーリー」。
ネトフリとかでアニメ化してくれないかなと思いつつも、どうも実写化向きな
気がするな。{/netabare}
蒼い✨️ さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
きよたか さんの感想・評価
3.8
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
めっちゃ良かった。
こういう余計なの削ぎ落とした作品て大好き。
セリフとかも少ないけどガンガン伝わってくるし
時間が短いのもいい。
しみじみする感動って最近してなかったから
気持ち良かったな。
カミタマン さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
空の美しさに惹かれ見てみました。
勝手に爽やかな話をイメージしてみたのですが
{netabare}
意外に重い3人の,いや4人の事情があり
視聴前のイメージとは結構違いました。
{/netabare}
しかし,作品は始終物静かに進行し
絵も美しく
ストーリーも良かったです。
1時間未満の劇場用作品で初めて面白いと思った作品でした。
『絶望の怪物』を忘れていました(^-^;
えりりん908 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
shino さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
FLAT STUDIO制作。
サマーゴーストは若い女性の幽霊で、
夏の時期、飛行場で花火をすると姿を現すと言う。
3人の少年と少女、彼らにはそれぞれ、
幽霊に会いたい理由があった。
短編作品ですので、語れることは少ない。
ただ繊細な絵と余韻を残す物語が印象的です。
静謐な夏の夕べと花火、青く透明な存在、
{netabare}死に触れようとするものだけに現れる幽霊、
その幽霊にもここに存在する理由があった。{/netabare}
ささやかに生きていくことも出来ず、
日常生活に息が詰まり、嫌気がさしては、
ただ漠然と死すら考えてしまう。
そう言った生き難さに直面しながら、
どうにか生きているのが現実である。
大切なことは心のずっと奥にある、
{netabare}ほんとの自分が望む未来に向け、
歩むべき道標を見つけることでしょう。
それがたとえ報われなくても。{/netabare}
せはしく明滅する電燈の青い照明、
自意識や自我をそんなふうに表現した、
偉大な作家が書き記した言葉を、
ただぼんやりと思い浮かべていました。
nyaro さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
素晴らしい作品でした。夏と幽霊。花火と命。そして青春です。これは本当に心に来ました。短編でかつファンタジー設定が非常に効果的です。
ストーリーとしても感心する部分があって完成度が非常に高いですのでその点でも評価できますが、何より文学性です。文学ということは自分と向き合う…向き合わされるということです。テーマというとちょっと狭い気がします。
生きる意味とかひと夏の友情とかそういうのはあるんですけど、この作品全体から受ける感情の動きとか、頭をよぎったこととかそう言うものが大切な話の気がします。
もちろんテーマととってもいいでしょう。自分の選択が出来る人とそうでない人。その境界は表裏でしかなく、だったら生きているうちに何をするのか。テーマといっても作中の登場人物にとっても我々にとってもきっかけですので、内容に押しつけがましさがないし、恋愛が絡まないのが良かったと思います。そして、きっかけである以上は、皆で集まる最後の花火だったんだろうなあ、と思います。
ということで、あまり詳しく書いてしまうと思考で見てしまいます。感情で見るのがお勧めです。
感情で見るためのノイズとして、新海誠・ジブリ臭さがありますが、それは今時の萌えではないアニメでは逃れようのない束縛なのでそこは忘れましょう。出来の良さを見失うことになります。
満点…というにはちょっとアニメの技術の水準が足りてない気がするので、その点で減点しておきますが、作品そのものは感情を揺さぶられる完成度が高い作品でした。
ato00 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
幽霊に会いたい。
そう思って集まった高校生3人が、ある夏に経験する不思議な物語です。
心理描写や会話は常に淡々としています。
それは情緒的でもあり、現実的でもあり。
幽霊に会いたい理由は様々だけど、皆それぞれの理由があります。
また、人には言えない心の闇もあったり。
でも、共通するのは生や死に対しての不安。
幽霊の世界に触れることによって、何かが変わるかもしれないって。
非現実的な幽霊の世界は、あるがままの魂の世界。
生と死が直結すると、人は生きることを深く意識するのかもしれません。
1年後の夏に再び集う3人の高校生。
それぞれの境遇は違えども、生の意味を見いだせたような気がします。
自分はどうして生まれてきたんだろう?
たまには、そんなことを静かに考えるのもいいのかもしれません。
これ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
llil さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.0
作画 : 2.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
視聴方法に全てが掛っていた
異常なまでに感情移入できんわ
既読です。 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:----
死ぬ理由
死んだ原因
死ぬ運命
私は・・・
生きている今が幸せかも。
ひろたん さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
イラストがそのまま動いたような感じの作画がとても新鮮な作品でした。
■等身大のリアル
この作品は、単館系で観る映画のような独特な余韻を味わえる作品です。
ここで言う単館とは、下北沢にあるような50席ぐらいのシアターのことです。
上映作品は、だいたい支配人の意向で偏っている感じでしょうか。
それよりも、駆け出しの監督作品の公開の場と言う意味合いの方が大きいです。
それこそ家庭用機材で撮影した自主製作の延長線のような作品も上映されています。
そのため、上映作品は、粗削りのものが多いです。
しかし、この駆け出した頃の作品だからこそできた表現と言うのもあります。
それは、いろいろな表現技術が身についてくると、どことなく消えてしまう何かです。
この作品もそんな印象をうけました。
青臭い分、本当に表現したいことがにじみ出ているような、そんな感じです。
自分の置かれている状況に悩む高校生の気持ちを特に脚色をせず淡々と描いています。
それがむしろ等身大と言うかリアルに感じられた理由です。
■幽霊
この物語では、都市伝説で「サマーゴースト」と囁かれる女性の幽霊が登場します。
名前は、「絢音(あやね)」。
ネットで知り合った高校生の3人がこの幽霊と出会うことから話が展開します。
「ゴースト」には、「人が突然消える(いなくなる)」と言う意味もあります。
実は、絢音の母親にとっては、ある理由で絢音が突然消えたままの状態なのです。
娘の絢音にとっては、それが唯一の心残りとなっていました。
そんな絢音と3人の高校生が一緒に突然消えた理由をめぐる物語となっています。
そして、最後にキャッチコピーの「ありがとう、見つけてくれて」にたどりつきます。
■劇伴がいい
この物語は、そんな「生と死が交錯する夏の夜」の出来事を描きます。
これはもちろん生きている3人と死んでいる絢音の出会いと言う意味があります。
それと同時に、3人もまた、ある理由で死を意識しているからです。
このなんとも不思議なひと夏の出来事を劇伴が神秘的なものとして演出します。
そして、この劇伴のおかげで、最初から最後まで独特な雰囲気で物語が進行します。
■まとめ
観終わった後、どう表現していいか分からない、言葉にできない余韻が残ります。
逆に言えば、表現できないからこそ、それが余韻として残るのだと思います。
私は、こう言う余韻は大好きです。
それは、自分の中で必死に答えを探そうとしている証拠だからだと思うからです。
しかし、結局のところ、いつもしっくりくる言葉は見つかりません。
でも、心の中では、ちゃんと答えは見つかっているのだと思うのです。
なぜなら、なんとなく心が軽やかになったと感じるからです。
この物語でも主人公が空を浮遊することをきっかけにそれこそ心が軽くなり始めます。
それは、同時に自分の中にある問題に必死に向き合い答えを見つけ始めたからです。
主人公は、最初、「自分が生きているかどうか、時々分からなくなる」と言いました。
もし同じように思っている人がいたら、この作品を観てもらえたらなと思います。
私は、言葉にできるような明確な答えは、見つからなくてもいいと思っています。
でも、自分の「心の重さや軽さ」には、気を付けてみてほしいと思っています。
それが自分と向き合うと言うことだと思うからです。
もし、自分の心が少しでも軽くなったと感じたら、それは答えが見つかった証拠です。
そしたら、もう焦らなくてもいいのです。
なぜなら、自然とその答えに向かって行動ができるようになっていくからです。
この作品は、独特な浮遊感でその過程を表現していたのではないかと思います。
かんぱり さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
"サマーゴースト"と呼ばれる幽霊に会うためにSNSで知り合った高校生3人の、生と死を見つめなおす物語。約40分の短編です。
作品全体の雰囲気、劇中曲のピアノとか、見ていて初期の新海監督作品を思い浮かべました。
成績が良くて母親や教師にすごく期待されてるけど、実は他にやりたいことがあって悩む杉崎友也。
学校でいじめられてて、どこにも居場所がないと思っている春川あおい。
{netabare} 病気でもう長くはないことを聞かされて {/netabare}気持ちが揺れ動く小林涼。
それぞれの理由でサマーゴーストに会いたくて集まった3人。
悩んでるときって自分でも気づかないくらい視野が狭くなっていたりするものだけど、そんなときに何かを始めてみたり、新しい人と出会ったりすることで視野が広がり気づくことってあると思います。
世界は広いんだってことに。
最後のオチも良かったです。
パチパチと光る線香花火が綺麗でした。
私もあのハナビ欲しいなぁ・・
お話が終わってエンドロールをぼーっと見ながら、もう会えない人のことが浮かんできました。
御宅忍者 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
「君の膵臓をたべたい」の挿絵、「月がきれい」のキャラクター原案など、さまざまなアニメーション制作に携わってきたイラストレーターloundraw氏による初監督作品です。
"死"を意識している登場人物3人が紡ぐ今作ですが、やはり短編映画なので、1人1人の死に対する葛藤や心情が中途半端(描ききれてない)と感じる部分はあります。なので、主人公の杉崎とヒロイン綾音の2人だけの物語でもよかった気がする。ですが、"死"という1番遠くて、1番近いものという距離感としては、あの描き方が正解だったかもしれない。"生"を実感するために"死"を意識する10代の描き方としてはあれでよかったのかも。
目のカットや口の動きがセリフと多少のズレがあったりなど、作画コストはおそらく低めなのかなと感じました。(イラストレーターによる制作会社だから作画の起こし方が違うのかな。)ですが、loundraw監督のイラストを極限まで描こうと感じられるような風景描写、色彩などは美しかったです。
ストーリーよりも、劇伴と演出で引き込むといったものでした。観賞後の帰路がいつもとは違う感じがした身としては、loundraw監督の伝えたかったものが自分に届いているんだなと感じました。
オカルトマン さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ここ数年で1番心に残ったアニメかもしれない。
アニコレでこのアニメ見つけた時のサムネで名作の予感してたけど、的中した。
新海監督のアニメ並みに絵がきれい。
内容も自分の中で完璧。
泣ける。
石ころ さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
loundraw初監督作品ということで、不安半分期待半分でレンタルしてきて視聴しました。本編自体は1時間弱とあっさりした短編アニメで、油絵タッチの美術、ピアノの優しいBGMとともに、高校生3人と幽霊との邂逅という非日常から、日常の3人それぞれが生を見つめ直す、とても穏やかなひと夏の場面を切り取った物語。
優しいようで、やや恐ろしくもあったりする内容ですが、最後まで違和感なく見終えることが出来ました。夏に線香花火の後に観たいなと個人的には思いました。
ただ、本編には関係ないですが、エンドロールが小さすぎてスタッフ・キャスト名が見ずらかったことと、dアニメでなくdTVで独占配信した点が残念ポイントです。
鸐 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
waon.n さんの感想・評価
2.2
物語 : 2.0
作画 : 2.5
声優 : 2.5
音楽 : 2.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
テナ さんの感想・評価
3.3
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 2.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ある場所で夏に花火をしていると現れる幽霊。
そんな幽霊を探しに集まる3人の少年少女
しかし、サマーゴーストを見ることが出来るのは「死に近づこうした者だけ」だった。
友也は自分がやりたい事ができず母親から勉強を強制され人生に嫌気が刺している男の子。
{netabare} これは厳しいですね。
母親にスケジュール管理され毎日がお説教は小言ばかり、そんな毎日は嫌になります。
彼は絵を描く事が好きで絵の道に進みたいけど母親の言いなりにしかなれない男の子です。
だから、生きることにもあまり未練はなく…… {/netabare}
あおいは、学校で虐められている女の子。
{netabare} イジメは悲惨ですね。
だから、自殺してしまおうって考えてしまう。
作中のセリフにも「虐められる方にも問題があると思うんですけどね」って先生?ぽい感じの人のセリフがありました。
良く聞く言葉だけど私からすれば「はぁ?」ってなる、じゃ普通に学校に通ってるだけの女の子が虐められてもいい理由って何?
その理由で、虐められてる子を、家族を世間を納得させられますか?
「じゃ、虐められても仕方ない」なんて思わせられるでしょうか?
虐めを肯定していい理由なんてないのですよ。
周りがそんなのだから本人が傷付くのです。
だから、死のうかと考える。
救いのない世界で生きている事に疲れて{/netabare}
涼は、病気と戦う男の子。
{netabare} 余命が9ヶ月……春までは生きられない。
でも、作品では1番誰よりも生きたいって思っている男の子……
余命……もしも私なら何をするかな……仕事や学校を辞めて、沢山の人に再会する旅をしようかな?
お別れや余命の話しはしない。
ただ、思い出話に花を咲かせるだけの他愛のない時間、事情は言わない私が最後にみたいのは涙じゃなく笑顔だから……なんちゃってww {/netabare}
そんな3人はサマーゴーストに出会う。
実はサマーゴースト佐藤絢音と言う名前で
{netabare} 生前は母親と喧嘩別れをして家を飛び出して車に跳ねられ気絶をした彼女が死んだと勘違いし運転手がトランクケースに入れて生き埋めにして事故を隠蔽しようとして殺された女の子。
死体が見つからないから、行方不明だけど生きてるって信じてお母さんは待ってるけど……
これは、辛い……本当に……
そんな彼女は、これ以上お母さんに心配掛けたくないから自分の身体を探して欲しいと彼らにお願いします。
事実を知ったらきっと凄く泣くけど、事実を知らなければお母さんは前に進めないから……
友也は絢音に幽霊から幽霊から見る世界を見せて貰える。
それは自由で色々行けて気兼ねしなくていい世界でした。
作中で友也も指摘されてましたが、私も「楽しそう」だと思ってしまいました。
でもね。
多分、死者しか解らないけど、生きていた方が多分いいんだよね。
サマーゴーストは、生きてやりたい事が沢山あったと言いました。{/netabare}
旅行にも沢山行きたかったと。
世の中には一人一人が悩みを持って居て、生きる事に疲れている人も、死にたいと思ってる人も沢山いると思う。
サマーゴーストも言ってました。
「頑張って生きなよ」
生きる事って勇気が沢山必要で、困難も沢山ある……毎日躓いて悩みに押しつぶされて……
人生なんて楽しい事より苦しい事や辛いの方が圧倒的に多いと思います。
それでも、生きているから出来ることも沢山あるし生きていないとできない事も沢山あるのです。
死んでしまった絢音は好きに自由に生きている様に見えるけど、彼女からしたら生きていた頃の方が輝いていたと思っているのです。
だから、彼女は伝えた。
死んだ自分は生きた頃に戻れないし、人の悩みなんて他人が受け止められる程、軽いものじゃないし、生きるのは大変だ、だから無責任に「大丈夫」なんて言えないけど!
「頑張って生きなよ」って応援してあげる事は出来るから!
生きているからまだ、引き返せる
生きているからまだ、立ち向かえる
生きているからまだ、未来を歩める
生きているからまだ、間に合う
友也は最後には生きる事を選びます。
{netabare} 言いなりの人生ではなく自分の気持ちを母に伝えて夢にチャレンジしたいと。
あおいも、いじめっ子に言い返せる様になりました。
まだまだ状況は最悪なんだそうですが、きっと彼女なら戦い続けられる事でしょう。
涼は病死しました……
1番生きたかった彼……
でも、そんな彼にも奇跡が起きました。
涼は余命より長い時間を生きられました。
春を迎えられないと言われた彼は最後まで生きる事を諦めずに「病気は治ると信じていた」から少し長く生きられたのだと。
桜満開の中、あの世に旅立てたのです。
その夏の始まり……まさかのサマーゴーストに涼がなってましたね。
多分、生きる事に希望を見いだせない2人を心配しての事ですが、もぅ大丈夫ですね。
この後、彼も成仏出来る。{/netabare}
この作品は、全体的に暗い印象を受けましたが、メッセージ性の強い作品の様に感じました。
この作品は40分と短い映画です。
しかし、映画のポイントとしては「生と死」がキーワードになっていて思います。
この作品を見た後は私も「頑張って生きなきゃなぁ〜」と思える作品でした。
おきらく さんの感想・評価
3.5
物語 : 4.5
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
約60分ほどの劇場アニメなんですが、劇場だからステレオ音声で楽しめるし、空気感を感じるので作品の世界の中に入りそうでした。
ただし、これは人によって好みがわかれるけど、作画がスケッチ画みたいなので、動きもぎくしゃくした感じなんですが、ストーリーが良ければ、2回目でも3回目でもBlu-rayでも観ようという気になります。
ストリーは退屈さを感じさせないです。アニメは最低限度の絵でも脚本が良ければ成り立つと思わせました。60分なので集中して観ることができました。
薄雪草 さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
花火で招霊できると噂されるサマーゴーストと、キービジュアルの3人の少年少女の日常をエピソードにしたお話です。
小品ですが、テーマははっきりとしています。
シナリオは、観念めいたものがいくらか先走っていたように感じましたが、鑑賞するにはストーリーをそのまま辿ってもよいだろうと思いました。
いわゆるエンタメ性とか、ボーイミーツガールとか、セカイ系といった要素は見当たりませんので、そこは期待しないでくださいね。
なんなら "沈思黙考向き" というか、物事の本質を追求するかのようなジャンル?にカテゴライズできそうに感じました。
~ ~ ~
根底に、ジュブナイル世代に特有の "生きにくさ" をどっかりと据えています。
その反面、3人のエピソードはかなり薄口で表現されています。
ですから、主人公らが口にするメッセージのパワーは、やや物足らないようにも感じました。
彼らが花火する背景には、心の深いところには激しいエナジーがたしかにあるのですが、どうしてなのか、かなり抑制された振る舞いとして表現されています。
ですから、感受する側(視聴者)のシンクロする針の振れ幅がとても小さくて、ともすると見逃してしまいそうになります。
でも、腹の底にあるマグマの熱量に思いを寄せられるなら、物語全体を俯瞰することができますし、通底する意味を汲み取れるようにも感じました。
というわけで、鑑賞においては解釈する余地が相当にあります。
受け止め次第で、重くも軽くもなる作風、といったところです。
~ ~ ~
演出は、キャラの心情を、思うままストレートに切り出しています。
それは、つまり、稚拙とも、純朴とも言えるコトバなのですが、むしろ10代の等身大の姿なのかもしれないとも思いました。
それを補足する演出も最小限に絞られているものですから、つい、いつもの癖で、理屈で追いかけてしまいがちになります。
でも、そのやり方だと、なんだか望ましい受け止めができないような気がしました。
すべてのセリフが、多分に直情的というか、詩文的なものですので、どんなにこちらの感受性を高めても、なかなか真意が汲み取れません。
いつの間にか彼らの会話に付いていけなくなり、心象までに思い及べぬ "歯がゆさ" も感じてしまいました。
そんなふうでしたので、観終わったころには、小さな疲労感が残りました。
~ ~ ~ ~ ~
作品がアプローチするのは、肉体に宿る魂魄の扱い方です。(たぶん、です。)
喜怒哀楽とかのメンタル・コントロールだったり、勇気や侮蔑へのフェア・パフォーマンスだったり。
魂の緊張は、日常に混在している生と死を、ときに鮮やかに浮き立たせ、意識下で旺盛にせめぎ合わせます。
まだ何ものとも知れない人生。
(自己への評価)。
どう価値づければよいか分からない社会。
(他者への処し方)。
そこには、滲むような死生観が見られました。
はかない花火に炙られるのは、憧憬と諦観。
落ちる火花に揺らめくのは、足掻きや懈怠。
煙火に目が沁みるのは、あと一歩が踏み出せないもどかしさ。
勉強アタマでは得られない、身体と魂魄とを合わせる難しさが描かれていたように感じます。
~ ~ ~
もうひとりの女性。
それがサマーゴーストです。
彼女の取り扱いは、これまた繊細で微妙です。
幽玄で、深妙とさえ言えそうです。
彼女への心象は、線香花火のはじける華燭と消えゆく光跡に芽生えます。
懸命な燃焼が終わりを告げると、ささやかな寂寥が魂魄を微かに疼かせます。
それは、死の末路に標(しる)されたゴーストの囁きと、残された生への仄かな名残のようでした。
やがて訪れるだろう秋への揺らぐサイン。
葬送の儀式のあと、なぜか甘やかな残り香が感じられました。
もしかしたら、夏のほとぼりが4人の心を温めたのでしょうか。
つないできた熱い心根が、一つの気迫につき固められたかのようでした。
~ ~ ~ ~ ~
もしも叶うなら、晩夏までに上映されると良かったのでは?と思います。
そうであれば、作品の訴求力がもう少し違った形で受け止められたのではないかなと感じます。
とは言え、この時季であることが、ふしぎな余韻を生み出しているのも事実なのです。
アニメーションとしては、やや粗削りな印象でした。
でも、イラストレーターたる作家性に思いをいたせば、その精気の源泉に触れられる作品のようにも感じました。
いくらかでも関心をお持ちであれば、覗いてみるのもいいかもしれません。
こわごわでも・・・ね。
ねごしエイタ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ネットを通じてサマーゴーストを見に行くことにした高校生、友也、あおい、涼のお話だったです。
とある広い土地で花火をするとサマーゴーストこと、佐藤絢音が出て来るです。幽霊に見えない堂々した落ち着き、友達感覚な絢音だったです。特に友也が絢音に接触し、絢音の真相も分かり、依頼を受ける形で進んでいったです。
この四人にそれぞれ、恵まれないというのかな、状況も描かれていたです。
いろいろありあおい、涼も巻き込み、目的は達成されてめでたしというわけでもなく?だったです。別の別れもあり、それでも会いにあの場所で花火をする姿がどこか切ない感じと、少しでも前に進む姿勢にわずかながらの成長を感じたです。
キャラがCGでも漫画とも違うような、絵とも違うイラスト、鉛筆画を思わせる感じが独特に思えたです。背景も果てしないような空を、幽体離脱場面で世界感が澄んだ感じだったです。
むらさきたましい さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
上映時間は1時間もないのに、ここまで描けるんですね。
淡い色彩の映像が物語のはかなさを際立たせてくれる作品でした。
特典のクリアファイルの画は、映画を見終わった後に震えるほど感動しました。
もっと、有名になってもいい作品だと思います。
たけのこ さんの感想・評価
3.3
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 2.0
音楽 : 2.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ゆゆゆ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
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光溢れる世界を描き出す気鋭のイラストレーター loundraw(ラウンドロー) 初監督映画作品「サマーゴースト」2021年公開決定!(アニメ映画『サマーゴースト』のwikipedia・公式サイト等参照)
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