tinzei さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 2.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
日本の妖怪とか神話が関わる作品を観る外国人の気持ちがよく分かった
マニラで人間側と異界の住人側で協定が結ばれ平和を保っていたが、一部の住人が人間を襲う事件が起き始める。表では探偵、裏では人間の代表ラカンを務めるアレクサンドラ・トレセは警察と協力して異界の住人が起こす事件に対処していく。
ネットフリックスオリジナル作品で、フィリピンの神話をもとにシンガポールの会社が作ったアニメ。
作画は洋アニメっぽいもので同じネトフリオリジナルだと『キャッスルヴァニア』とか『ウィッチャー』に似てるけど質自体は高くない。ただ18+のレイティングが付けられてる通り、グロさはかなりあるからそれ目的で観る分には悪くなかった。ちなみにエロはない。
今現在の話とアレクサンドラの過去を交互に描く構成。
ストーリーを日本風に分かりやすく言うと「お互いを助け合う名目で人間と異界の住人(妖怪)の間で結ばれた協定を守る役のアレクサンドラが、協定を破る妖怪たちを退治していく話」。
日本でもよくあるストーリーだけど、この作品の場合現地(フィリピン)の伝承や神話をもとにしてるから、かなり分かりづらい。さすがに日本人でフィリピンの妖怪に詳しい人は少ないと思うけど、おそらく海外の人から観た日本の妖怪が出てくる作品もこんな感じだったんだろうから、ある意味お互い様。
中盤までは比較的分かりやすく出来てたし、出てくる妖怪もちゃんと「どういう能力」で「どういう関係」なのか説明があったから分かりやすかったけど、最後のアレクサンドラの姉に関わる「六番目の子の六番目の子」あたりは意味が分からなかった。結局ダトゥが語った話(父親がアレクサンドラに嘘を付いてた)は真実なの?それを受け入れてアレクサンドラは前に進む決意をしたってこと?
実際の神話を知ってれば理解できるのかもしれないけど、最後だけは雰囲気で観てた。
結論として、「人気がある」って書いてあったから観たけど、グロさ以外は正直微妙。フィリピンの神話や伝承に詳しければ楽しめたのかもしれないけど、全く知らない外国人から観るとよくわからない作品だった。
【各話あらすじ】
1→ゲレーロ警部からの呼び出しで幽霊が殺され生贄にされる事件を調査する。殺された幽霊は前に自殺したジーナだったが、アレクサンドラは河童みたいな住人ヌーノに情報をもらいアスワンという人を食う住人たちがやったと知る。アスワンのいる場所に乗り込みアスワンの一人の目玉を奪い、そこから魔法で情報を呼び出すが、また警部からの呼び出しで列車の乗客がいなくなった事件を探る。現場には市長が来ていたが、警部からジーナは市長の愛人だったと知らされ、さらに目玉からの情報で、市長がアスワンと取引してると分かる。列車の中で火の精霊と死の女神イブの使いから情報をもらい、これもアスワンの仕業だと分かる。アレクサンドラはイブの使いから人が死んだ場所を教えてもらい、そこに乗り込む。すると捕らえられた人とアスワンがおり、銃使いの部下二人とともに女の子を守りつつアスワンたちと戦い、アスワンのリーダーを倒すことに成功する。生き残った人々からの情報で市長は捕まるが、アレクサンドラは人間の中に悪魔みたいなやつがいることに絶望する。
過去の話、幼いアレクサンドラは母から魔法を教わっていたが、ある時母に言われ隠れていると母が殺され、父が迎えに来る。
2→過去の話、アレクサンドラが小さい頃、特定の部隊出身者を狙った殺人が起こり、父と一緒に見に行く。アレクサンドラの魔法で犯人の顔が分かる。部隊長のもとに行くが、女は変な宗教をやっていて、自分たちも洗脳され殺されても文句を言えないことをやったと話し、父とアレクサンドラは去っていく。
警部からの連絡で交通事故の現場に行く。そこで警部から甥のマルコを紹介される。カーレースで起きた事故だったが現場にはクラッシュした車と負傷者しかおらず、負傷者の同乗者と犯人の車がなかった。アレクサンドラは車の上に付いた蹄の跡と近くにいた風の民から情報を得る。まずアレクサンドラは馬族ティクバランの王に会い、犯人が王子だと分かる。また警部から呼び出しを受けるが、今度は電柱の作業員の感電死だった。アレクサンドラはヌーノから近隣の村人が祈りを捧げていたと分かり遺体を観ると、とあるマークがあった。アレクサンドラは電力会社へ行き、雷を使う一族の長バグヨンレクトロに会い、犯人は息子だと分かる。しかしレクトロは開き直り、一族に手を出しなと言う。アレクサンドラはまずカーレースに参加し王子と対決、風の民の力を借りて勝利する。王子は渋々女を引き渡し一件落着。レクトロから呼び出しを受け行くとレクトロの息子の襲撃を受ける。アレクサンドラは土でできたヌーノの使い魔を使って息子を殺す。全てが終わったかに見えたが、レクトロが現れ、人間との関係を破棄することと嵐がくることを言い残し去っていく。
3→過去の話、犯人の女は部隊長を捕まえ儀式を始める。アレクサンドラの父の部下が見張っていたが、女の子供たちに見つかりやられる。部隊長の体を破って破壊の神ダトゥが復活する。女は子供たちをあなたの子と言って紹介しようとするがダトゥは子供たちごと殺そうとする。
アレクサンドラは連絡で事件現場に向かう。被害者は有名な皮膚科医だったが、無残にも殺されていた。その場に足跡があったが、足跡は通風孔に向かっていた。アレクサンドラは監視カメラを観るため異界の住人であるジョバートに接触する。そこで彼女が最後に電話していたのがオーロラという有名な女優だった。オーロラの名前を聞き、テンションが上がるハンクは服を着替え香水をかける。アレクサンドラはオーロラに接触しようとすると楽屋にアマンパソという位の高い精霊がいた。オーロラはアマンパソのしもべ妖精だった。するとオーロラが現れ何かに狙われてると言う。アレクサンドラはアマンパソたちと協力して犯人を捜す。ハンクはオーロラに付くが、武器を取りに離れてしまう。アレクサンドラは途中でヌーノと会い、通風孔に犯人の巣があると言われる。アレクサンドラはジョバートからの連絡で犯人が分かる。犯人はチャナックという捨てられた赤ん坊に乗り移る邪悪な妖精だった。連絡を受けたハンスが急いで戻ると部屋は荒らされていた。するとチャナックが現れる。チャナックを追った先でオーロラと出会うがオーロラはチャナックをあやすふりをしてチャナックを殺す。実はそのチャナックはオーロラの子供で死んだ皮膚科医に頼んで捨ててもらっていた。アレクサンドラは死んだチャナックの魂を浄化し、チャナックをモンスターと呼んだアマンパソを軽蔑する。アマンパソは二度と会わないと言うが、同時にお前の仲間に裏切り者がいると言い残す。家に帰ったオーロラは他の大量のチャナックに殺される。
4→過去の話、ダトゥは女を殺し子供を捕まえ駆けつけた警部やアレクサンドラの前に立ちはだかる。父が槍で刺されてる間に、アレクサンドラは魔法陣を完成させダトゥを封じ込める。
警部は他の警察のやり方が乱暴になってることに危機感を覚え、自分のとこの署員も酔っ払いを暴行しながら連れてきたときに叱る。警察が鎮圧した際に出た死体が全て無くなったことが分かり、アレクサンドラに連絡を入れる。アレクサンドラは最近異界の住人が協定を守らなくなってきたことに危機感を抱き、彼らに恐怖を与えなければいけないとハンスに話す。調査したアレクサンドラは魔術の類と分かり、イブの使いからも魂が来ていないと言われる。魔術を解くには隠された三つの石を同時に破壊しなければいけない。一方警察に無くなった死体が現れ警部たちを襲う。アレクサンドラは二つを見つけ最後の一つを探しに警察署へワープする。そこで警部たちを助け最後の一つが酔っ払いの腹の中にあることをつきとめる。アレクサンドラは酔っ払いごと殺そうとするが、警部は酔っ払いを説得し、石を吐かせる。三つを同時に破壊し一件落着。一方ハンクはヌーノやアスワンから情報を仕入れていたが、バーでアマンパソと仲直りをしている途中に自爆テロにあってしまう。
5→過去の話、ダトゥの子供たちを助けた父に他のメンバーから非難が集まるが、父は協定を持ち出し黙らせる。父はいずれ復活するダトゥに対抗するためアレクサンドラに彼らの家族になってやれと言う。実は彼らこそ今アレクサンドラのもとで戦う仮面をつけた双子だった。
各地で自爆テロが起き、刑務所にいた市長が自分の仕業だと声明を発表する。すると馬族の王子がアレクサンドラのもとを訪れ、自分たちも標的にされ、協定は破棄されたことを伝える。アレクサンドラは生きてたハンスや標的にされた幽霊のジョバートから話を聞く。彼らは市長に操られた囚人だった。市長は黒魔術を使い全てを壊そうとしていた。アレクサンドラは過去のことを思い出す。
過去の話、アレクサンドラは父に言われ試練を受けるため生まれるはずだった姉が宿った短剣を持って木の中に入るがそこをアスワンが襲おうとしていた。アレクサンドラが出てきたとき五年の月日が経っており、父はすでに死んでいた。アレクサンドラはラカンとしての覚悟を決めたのだった。
現在、アレクサンドラは市長のいる刑務所を包囲する軍を訪ねる。軍にいたマルコのつてで将軍に会い刑務所に行かせろという。渋々許可する将軍だったが、市長が自ら出てくる。すると軍に食事を配っていたおばちゃんが自爆し、その食事を食べた兵士も市長に操られてしまう。アレクサンドラは双子とともに市長を狙うが、ヌーノが現れ市長を守る。実は市長に手を貸していたのはヌーノだった。アレクサンドラはハンスを傷つけたと言い、市長とヌーノを倒し、マルコや将軍たちも馬族と風の民の助けで無事だった。まだ油断はできないと警戒するアレクサンドラたちを将軍が襲う。実は将軍はダトゥだった。
6→過去の話、アレクサンドラは双子の面倒を見切れないと父に言うが、父はお前らしくでいいと諭す。
現在、復活したダトゥと戦うが、息子を殺されたレクトロが加勢する。アレクサンドラがダトゥの相手をしている間に他の皆がレクトロを倒す。その後双子がアレクサンドラに加勢するが、ダトゥと血がつながってるせいで操られてしまいアレクサンドラを捕まえる。ダトゥはアレクサンドラにお前の父はお前に嘘を付いてると言う。破滅は予言通りで、父はその予言を破るためにいずれ世界を滅ぼすと予言されたアレクサンドラの姉を殺していた。狼狽するアレクサンドラだったが、警部がダトゥに立ち向かいながら父はいいやつだったと話す。警部は殺されるがアレクサンドラは持ち直し双子を解放させ、ドラゴンの血を使ってダトゥを道連れにワープする。途中でダトゥを落とし、自分は試練の木の前に落ちる。
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