二足歩行したくない さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
地球外生命体はやって来た
映画パシフィック・リム シリーズの後継作品。
既存作品のアニメ化ではなくオリジナルで、アップライジングの続編です。
最初から2シーズン予定で作られているアニメの前半部で、後半は2021年8月現在進行中、続編ありきのため、本作は収まりの悪い中途半端なところで終幕となります。
ブリーチと呼ばれる裂け目から現れた怪獣により制圧され、イェーガーの奮戦も叶わず放棄されたオーストラリアが舞台。
生存者がいるまま孤立した大陸で、怪獣と戦うため立ち去った両親に残された幼い兄妹テイラー・トラビスとヘイリー・トラビスが本作の主人公です。
他の子供達とともに孤立した土地に置き去りにされて5年経ったある日、二人は打ち捨てられたトレーニング用のイェーガーを発見したことで物語が動き出します。
襲いくる怪獣に対処し、両親を見つけるために広い荒野を往く旅に出るという展開となります。
アメリカ製アニメで、絵柄はのっぺりとしていて動きもぎこちないです。ゴジラの怪獣惑星に雰囲気が近いですね。
英語音声の日本語字幕で観ましたが、ヘイリーが時々かすれたような声になるのが少し気になりました。
作画や声優に執拗なこだわりを感じないので、日本産のアニメファン向けではないと思います。
また、前半では恋愛要素も皆無です。
イェーガー「アトラス・デストロイヤー」をメインで操縦するのはテイラーとヘイリーの兄妹で、ヘイリーは表面上兄を叱責するが、実はお兄ちゃん大好きなツンデレヒロインとかでは残念ながらないです。
仲良しだから一緒にお風呂に入るとか、そういう兄妹では定番のシーンもないです。
また、メインキャラとしてロアという中国系の女性兵が登場するのですが、こちらもエロさのかけらもなく、顔見知りになった後も主人公を狙撃してきます。
シンプルに"実写でやることをアニメにしました"という作品なので、アニメ慣れしていない層にも安心ですね。
パシフィック・リムは映画の2作を視聴済み、ただし、随分昔で内容もおぼろげなのですが、楽しんで視聴できました。
前半の本作時点では、映画の内容はそれほど重要でもないかなと思います。
映画のできごとが前提で、設定等踏襲しているので、観ていた方が楽しめますが、観ていなくてもなんとかなるかなと思いました。
巨大ロボットと巨大怪獣がバトルするという構図は原作から健在です。
ただ、怪獣とのバトルが描かれますが、メインは人vs人なストーリーです。
また、怪獣も、無条件に人間を襲う完全な悪ではなく、事情を匂わせるような展開となります。
怪獣とは単純に殴り合って欲しい私としては、理屈っぽさがマイナスに感じましたが、とりあえず前半では謎が残りまくっているので、後半を待ちたいと思います。