ぷれんばにら さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
第1話が、全てのはじまり
{netabare}CLANNAD~After Story~が終了し「京都アニメーションは次にどんな作品を発表するのだろう」という期待感の中、私は「来週からけいおん!が始まるよ」みたいな予告編をテレビで見た。その時、私にはそれが何だか味気ないものに見えてしまったのだ。「あ、これは観なくてもいいかな」と。
結論から言うと、その時の私の判断は大きな誤りだった。もしあの時「まあ第1話だけでも観てみるか」と思っていたらと、本当に後悔している。私がけいおん!のアニメを初めて観たのは、2期が終わった後の2011年1月頃であったが、正直、遅すぎた。この作品をタイムリーに追いかけられなかったことが、ただただ悔しい。
それくらい、このアニメの第1話は私にとって衝撃的だった。以下、簡単にそのストーリーの流れをご紹介しようと思う。
まず最初からOPまで。唯ちゃんが1時間時計を見間違えて登校し「今日から、高校生!!」と言うシーンで始まり、直後に「Cagayake!GIRLS」が流れ始める。ここで早くも引きつけられた人も多いのではないだろうか。唯ちゃんの「今日から、高校生!!」と言ったときのあのワクワクした表情は、「これからどんなアニメが始まるんだろう」と期待している私達視聴者の心と重なる。その直後の「Cagayake!GIRLS」である。私自身一気に引き込まれたのは言うまでもない。
次にそのOP。唯ちゃんは既に登場したが、まだ登場していないキャラクターが楽器を演奏している。「これが他のキャラクターか。一体どんな形で登場するんだろう?」ワクワクしながら観ているうちに、さらにけいおん!ワールドに引き込まれていく。
そして極めつけは第1話の表題である。もしこれが「入部!」とか「高校入学!」とかいう表題だったら、ありきたりの学園アニメで片づけられていたかも知れない。しかしその表題は「廃部!」。「これから始まるのに、廃部??」私は疑問に思ったが、その疑問こそが真のワクワクの正体であり「じゃあ一体どんな形で「廃部!」じゃなくなっていくんだろう?」という期待に変わっているのである。ここまできたらもう、けいおん!ワールドに完全に引き込まれたと言ってよいだろう。
あとは、あずにゃんを除く放課後ティータイムのメンバーがいかにして集まっていくかを見届けるだけである。この第1話では、りっちゃんが唯ちゃんに「平沢さん」と呼びかけるシーンや、みお・りっちゃん・むぎちゃんだけの軽音楽部の様子等ここでしか見られない貴重な場面も多い。また3人が演奏する「翼をください」を唯ちゃんが聴き「この部に入部します!」と言うシーンは、何かとても懐かしい気分になる。3人の演奏は下手かもしれない。でも、かけがえのない毎日が自分を待っている。高校生の頃、唯ちゃんみたいにワクワクした時もあったな、と。第1話終了とともに、今まで忘れていた何かを思い出している。
まだけいおん!を観たことがない方は、是非この1期の第1話を注意して観て欲しい。もし「面白い」と感じたなら、あとは劇場版まで一直線だ!{/netabare}