えりりん908 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
出だしから4話目までの空気は、素晴らしかったのですけど・・・
主人公は、「なんにもない」の、
小熊という名前の孤独な女の子。
ファーストネームも出てこないです。
高校生で、孤児(?)っていう設定、普通なら保護者が要るんじゃないの?
って、物語がリアル寄りなだけに、最初からなんか引っ掛かりました。
家族も、友達も、楽しいも、嬉しいも、
なんにもない。
ただ、奨学金を貰って、
悲しいほど貧しくて寂しいお弁当持って、
高校に通うというだけの、
そんな等身大以下の、女の子。
そんな子が、偶然出会ったのが、
{netabare}「3人殺し(?!)のいわく付きなスーパーカブ。
そういう不吉な風評にまったく動じないのは、凄い!
命を預ける乗り物なのに。
って思ってしまいました。
リアルにしちゃうと、お金もないのに原付買えないよね?
ってなるから、ここだけはチート設定。
それで気にならないように、「いわく付き」にしましたってだけみたいw
4話ぐらいまではゆったりした流れと、
サティやドビュッシーのピアノ曲が、
雄大な山梨の風景と溶け合っているようで、
それに初心者特有の小さいトラブルや発見に一喜一憂する小熊ちゃんが可愛くて、
心地よく観ていられました。
あれれ?って思ったのが、5話の礼子ちゃんの富士山挑戦回あたりかな。
これはこれで、迫力あって面白いのだけど、
こういうスポ根的なのって、作品のカラーとは違ってないかなあ。
それで、(>_<)ってなったのが、
次の(6話)、修学旅行のエピソード。
山梨県の公立高校の修学旅行の行き先が鎌倉って、
あまりにご近所過ぎ!
あり得なくないですか?
スーパーカブの機動力を見せたいってだけなら、
休日に、ちょっとのつもりで、二人で走っているうちに、
「湘南行っちゃおうか!」ってノリで鎌倉に。
っていうぐらいの方が、自然じゃないかな?
それで、初心者マーク取れてもいないのに、
小熊ちゃんがそれ以降は、
何故か、謎の格言少女になってしまう(笑)
スーパーカブ広報担当の礼子ちゃんのウンチクだけでもウルサイのに(笑笑)
で、7話以降はひたすらスーパーカブ賛歌ww
もちろん素晴らしい原付なんだろうとは思いますけど、
こういうお話にしてしまうの、
ちょっとどうかなって思ってしまいます。
モールトンに乗る椎ちゃんという子も出てきますが、
のぼりは無理でも、平地や下りでなら、30キロ制限のうちのカブになら、
負けないのでは?
何より、ドロップハンドルで日頃下り坂だってバンバン走っているだろうに、
カブのリアシートで「速過ぎる~」って怖がるなんて、絶対ならないって思います。
極め付けに「これはダメでしょ!」ってなったのが、
椎ちゃんが遭難したときに、単独で救出に向かっちゃう話。
これはいけないです。
二次遭難の危険がすごく大きいです。
しかも、最後まで、消防にも警察にも連絡していないって、常識なさすぎです。
それもこれも、スーパーカブの偉大さを称賛するため?
そんなに偉大かなあって思ってしまって、正直冷めてしまいますね。
ただ、雪が降っても、チェーンで走行できてしまうっていうのは凄い。
だからこそ郵便配達や新聞配達で活躍できるというのは、さすが!{/netabare}世界で最も乗られている、
伝説の原付「スーパーカブ」。
きっと、素晴らしい乗り物なんですね。