鬼戦車 t89 さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
スピンオフとして、新路線を模索したのは高評価ですが人気出ず。何故だ?
ストライクウィッチーズのスピンオフとしての本作品。本編も含めて私は結構好きでしたが、あまり評判が良くありませんでした。2023.09.07
リアル嗜好の美少女戦闘モノのスピンオフは、どうしても、いかに美少女達を酷い目に合わせて惨殺するかという、ミソジニー的な猟奇趣味路線に走りがちです。
美少女が敵に捕まって拷問の末に両目と乳房をくり抜かれて杭に打ち付けられて放置されているのを喜ぶ様なニッチな層向けじゃ、新規ファンは集められません。
スピンオフの展開をアイドル路線にして、新規ファンを開拓、パンツ丸出しも改めて女性ファンも視野に…と、いう戦略が見え隠れしますが、悪くは無かったと思います。
ただ、最前線では無い戦場、第二戦線への女性動員というのが、変にリアルで受けなかったんだろうなぁという気はします。
第二次世界大戦で、各国は女性を動員しました。特にソ連は100万人を超える女性を戦場送りにしています。
こうしたフロントヴィチカ達の中で、夜間爆撃隊の夜の魔女や、撃墜王になった戦闘機パイロット、ファシスト300人殺しのスナイパー、リュドミラ・パブリチェンコなど、大活躍した女性兵士達も沢山居ました。
ただ、ほとんどの女性は従軍看護婦や防空部隊、洗濯兵等で危険な割には活躍が評価されない部隊への配属でした。
ソ連ですらそうで、欧米や日本も、動員しても一人前の兵士として扱いはしませんでした。
結局、女性の活躍なんて騙して動員しても、その程度の役割しか現実世界では与えられませんでした。
せっかく女性兵士が戦士として最前線で活躍できる物語が舞台なのに、現実と同じくチアリーダーや戦闘補助要員として第二戦線では、フィクションとしても面白くありません。
また、エロ要素も後退したので、男性にも受けないという、どっちつかずの作品になった感じはします。
シリーズモノを延命させるのは難しいなぁとう印象が強い作品でした。