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「イエスタデイをうたって(TVアニメ動画)」

総合得点
76.5
感想・評価
482
棚に入れた
1752
ランキング
703
★★★★☆ 3.6 (482)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.5

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イエスタデイをうたっての感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

YOU0824 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ハルの気持ちを想う

昭和な物語だ。
テレビはブラウン管、電話は黒電話、
携帯はない…だがそこがいい。
いい作品に時代は関係ないし
その時代だからこそ、その時代にしか
出せない良さってある

ハルが抜群にいい。
自分だけかなと思っていたが
回が進むにつれどんどん好きになり
誰だって好きになるだろうと結局思う。
最終回のいっこ前
リクオのカンカンアパートの階段下から涙ながらに
リクオと榀子(しなこ)を見上げる場面は
アニメ史上に残る名シーンだと思う。
その後一人うなだれて帰る夜道
つまずくのもいい。
ユアネスの主題歌が胸にぐっとくる

リクオがコンビニから帰る時の
住宅地の人気のない裏道っぽい感じが好き。
よく出る川や階段はどこだろう。
豪徳寺駅はでてくるが
浪(ろう)の歩く背景の林っぽいとこは
永福寺だろうかとか
護岸された川は神田川かなとか
いろんな事考えて楽しい

榀子の声は花澤香菜
『シュタゲ』のトゥットゥルーまゆしぃだ。
しっとりとした大人になったね~

結局リクオと榀子の典型的な昭和気質が
周囲を傷つけてた。
リクオのはっきりしない所と
榀子の過去にとらわれすぎなのは
もどかしすぎて、そして罪なのだ。
間延びした恋愛は成就しないことを知る

リクオとハルの最初の出逢いと
リクオの元カノ柚原(ゆずはら)が
居候する話が好き

投稿 : 2024/09/15
閲覧 : 39
サンキュー:

1

ネタバレ

おおかみ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

最後だけまあほっとしたというか。。

結構途中から流し見でしたので、最終回のしなこ?に振られたってのはちょっと意味がわからなかったのですが、最期が晴だったのがせめてもの救いですかね。
>嫌
全体→何だかんだで間延びしてる気がする。2倍速でなかなか終わらなかった。。晴の同級生だったって男の子必要だった??内容がない。このごちゃごちゃした人間模様が内容ならそれまでですが。
あと携帯ないのって何かを狙ってる感が否めない。。
リクオ→思わせぶり、結局皆に良い顔してる結局は押し切られた形。。しなこの事なんで好きなのかよくわからない。
しなこ→なんかハッキリしない。つーか幼馴染の家に毎日飯つくりにいってたって、病気の子いた時ならわかるけどやりすぎじゃない?必要ならしなこの母親か何かがやるか浪?もその親父も自立しろよ。。結局死んだ兄貴の面影をおって浪に惹かれちゃったってこと??
浪→マザコン気質なんだろうな。ガキなんだけど晴と比較しても本当に子供。兄貴が好きだった子を守るために奮闘する男版小姑的なキャラだったらまだ良かったけど、この作品には必要ないんだよな。。

>好
晴→真っ直ぐな所が素敵です。リクオよりいい奴いるだろうに。惹かれたことに意味はないんだろうけど、たしか本人もそんな事言ってたような。。?

木下→いい人でしょう。。

あーやっと終わった。

投稿 : 2024/06/09
閲覧 : 44
サンキュー:

1

スィースィーレモン さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

懐かしい

こんなことまで書くといた時期がバレてしまいますが、この作品の舞台の近くに住んでした。
リクオのバイト先にも買い物をしたことがあります。
友人とあそこらへんをよくバカ話で歩き回ってました。
懐かしくなるので、みました。

感想としては
うん。花澤香菜が演じてるキャラめんどくさい。
まるで未亡人
その点、ハルちゃんかわええー
ロウくんが、しっかりしているなと感じました。
いい作品だった

投稿 : 2024/05/29
閲覧 : 75
サンキュー:

1

ネタバレ

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

都合の良い恋愛アニメだが雰囲気はとても良い

写実的な描き方をした大人びたアニメ風だが、主人公がヘタレなのに女性側の好意前提の恋愛をするといういわゆる妄想アニメ感のある話である。
女側にアプローチさせまくって男側は奥手なのでいわゆる往年のラブコメにありがちな男性主人公の不快な感じが出ている。
また作中で描かれる男女の関係は古風で現代の人間からは違和感を感じる部分があった。

ただ雰囲気的な部分は素晴らしい。写実的で落ち着いた描写、灰色を基調にして派手さのない感じが心地よかった。恋愛関係が不条理なのは違和感があったものの、主人公も不器用で冴えないけれどひたむきな感じで好ましくもあった。
自分がもう学生の身ではないので、高校生主人公の恋愛などをみさせられるより見やすいというのもよかった。
また、90年-00年代の作品が好きな自分にとって好ましいと感じられるある種の共通項をこの作品も持っていた。どこか斜に構えているけれど素朴でひたむきというか。

{netabare}
キャラクタとしてはハルがかわいく印象も強いが恋愛模様としての肉感はシナコとの恋愛に置いてのほうが良く表れていた。ハルはあまりにファンタジー的存在でありすぎ、幻想というなら信じられるけれど現実とは信じ難いところがある。シナコとの恋愛の進展の現実感は他の作品には出せない魅力があった。
フリーターが頑張って正社員になって、女が別にそれに対して大っぴらに何を言うでもないけれど結局はそれで恋愛が進展する、というような進行の仕方など普通はアニメであまり描かれないようなとても打算的で現実感のある恋愛の描き方だと思った。
一方でエンディングの展開はかなり強引だったと感じた。登場人物の配置から合理的に考えるとハルは主人公と結ばれないと不幸確定だし作品的にもメインヒロイン感があるのだが、それまで恋愛や主人公の好意を丁寧に描いていたのは明らかにシナコとの恋愛だった。

互いの別れる理由の説得力はあまり感じられず、ハルへの好意が急に表れたのも説得力が感じられなかった。
他でも部分的には現実感の感じられる説得力のある描写、心を動かす描写がある一方で、作品の都合の良いように強引に筋が動くところも多く、ある程度ツッコミどころは抑えて見ることが求められる作品だった。
{/netabare}

総括して話に大味なところも多いものの、手元にあるほこりくさい現実を落ち着いたタッチで描いている点はとても良かった。
当時は「現代」を描いたものだったのかもしれないが大きく開いてアニメ化されたために、イエスタデイをうたってという言葉通り過去へのノスタルジーに導くかのような作品でもあった。

投稿 : 2024/03/14
閲覧 : 89
サンキュー:

1

クマー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

次の発言が身体の反応や間の取り方で予想できるそんなアニメ

投稿 : 2023/06/18
閲覧 : 135
サンキュー:

2

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

モラトリアム軍団のもどかしさを楽しむ話?結論が性急かな。

「ハチミツとクローバー」のハグちゃんの天才性の話を失くして、現実にグーッとフォーカスしたような青春群像劇です。群像すぎて登場人物はかなり多いです。カメラマンとか美術とかもかなり雰囲気は似ています。モラトリアム設定にぴったりなのでしょう。年齢層のわりにはかなり子供っぽい造形で、その点ではハチクロの大学生というほうが説得力はあります。

 本作もハチクロも発表年はほぼ同時期なので、2000年前後の青春模様はこういう感じだったのでしょう。モタモタグダグダでちょっとイライラします。どこまでヘタレぞろいになったらそんな面倒な関係性になるんだ?草食系過ぎるだろうとイライラしますが、だがそれがいい、というタイプの話という事です。

 面白いですけど、爽快感がないです。なんでストレス溜めながら作品を見ているのか不思議になります。ただ、それだけキャラが良く動いていたということでしょう。

 全体的に家庭とか過去とかが説明臭いのが難点といえば難点ですが、バックグラウンドがキャラの理解につながる部分もあるので、許容範囲といえるでしょう。題名が「イエスタデイ」ですからね。それがテーマで昔に捉われた男女の物語なのでしょう。


 キャラですけど、主要キャラは4名です。

 主人公が魚住陸生…陸に住んでる魚ですから意地悪な名前です。要するに前に進めていない状態なんだと思います。秒速5センチメートルもそうですけど、男は過去の恋愛を引きずりすぎです。せっかく可愛い娘が言い寄って来てるのに本気で馬鹿じゃないかと思います。森ノ目榀子は性格が良さそうに見えて、無自覚悪女の典型です。

 そして、ダブルヒロインの一人、森ノ目榀子。これが本当にムカつきます。完全に男を駄目にするタイプの依存女です。大人しい感じで八方美人で誰も拒絶せず。ただ、距離感を保って自分の都合のいい場所にいて欲しい…モラトリアムの典型です。

 対してダブルヒロインのもう一人。野中晴。こちらは可愛らしくて応援したくなります。年齢は別にしてこういう素直に好きだと言ってくれるヒロインをなぜ漫画の世界では主人公は拒絶するのかが不思議でしょうがありません。カラスがもうちょっとこの娘のキャラの奥行に寄与して来ればもっと良かったと思います。
 それと、主人公が写真の道に本格的に進むきっかけにもうちょっとこの娘が絡んでいた方が、物語としては説得力があった気がします。美術学校に勤めるなら早川浪と一回くっついたほうが、かえって説得力がある展開になったかもしれません。

 で、その早川浪も出てきます。この4人が中心ですが、早川浪は出番は多いわりに存在感が薄い可哀想な役柄です。いなければ森ノ目榀子のキャラが成立しないので必然性はあるキャラですけど。病気の兄を好きだったヒロインに恋する惨めな役回りです。

 結論は納得がいくので視聴後にカタルシスがあって良かったと思います。が、そこに至るプロセス、展開に盛り上がりが無かった気がしました。せっかくキャラを一生懸命描写していたのに、なぜそこをそんなに急ぐ?という最終回でした。

 冬目景氏の原作ということで、あの独特の風合いはさすがにアニメでの再現は難しかったと思いますが、作画自体は良かったと思います。

 本作は原作を読んでなかったので、読んでみようと思います。その上で感想あれば追記します。

投稿 : 2023/06/11
閲覧 : 359
サンキュー:

17

ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ゆらぎ(※配信限定エピソードを再視聴して)

アニメーション制作:動画工房、
監督・シリーズ構成・脚本:藤原佳幸、
副監督:伊藤良太、脚本:田中仁、
キャラクターデザイン・総作画監督:谷口淳一郎、
総作画監督:吉川真帆、原作:冬目景

作品タイトルと同じ、10話からのED主題歌が印象的だ。
ブルージーなギターからは60~70年代の薫り。
調べてみるとRCサクセションの
初期の曲のカバーだった。
発売はやはり1970年。
『イエスタデイをうたって』は、
ビートルズの『イエスタデイ』を歌って欲しいと
せがむ少女についての曲だ。
ちなみにビートルズの『イエスタデイ』は、
母を失ってしまった今の自分は、
失ってしまう前の昨日の自分とは
全く変わってしまったという深い哀しみの曲。
『イエスタデイをうたって』という作品のタイトルは、
原作の冬目景が最初に考案したものを
編集者にダメ出しされて思いついたものだった。

主人公は、大学を卒業しても自分探しのために、
モラトリアムな状況を続けている魚住陸生。
いかにも、ひと昔前の人物像だ。
ある日、鴉を連れた少女・野中晴(ハル)と
アルバイト先のコンビニで出会ったことで物語が始まる。

1話ずつの完成度がとても高い。
感情の機微を丁寧に掬い上げていく。
まるでオムニバス形式に感じるほど、
序盤は余韻を残しつつ完結し、次の物語へと続いていく。

ひと昔前の年代を感じさせる時代背景。
携帯電話がなく、黒電話やカセットテープなどの
グッズが懐かしい。コンビニに外人がいない。
若者の思考にも時代性を感じさせる。
自分自身が青春時代を過ごしたころなので、
余計に感慨深くなる。
視聴すると昔の感情が呼び覚まされる。

振り返ってみると、舞台となっている02年ごろは、
バブルがはじけたといえど、
経済的にはまだ安定していて生き方の自由度が広がり、
価値観がより多様化した時代だった。
私たちは自分に正直に生きることを望み、
本当に大切なものを手に入れようとあがき続ける。
自身の心に問いかけ続けるあまり、何もできなくなる。
でも、欲しいものが必ず手に入るとは限らない。
人はどこかで、その望みに折り合いをつけて
いかなければいけないが、それをできる人と
できない人にはっきりと分かれていく。
なぜかと言うと、いつまでも追い続けることが
可能なほど自由度が高いから。
だから、動き出しても、またすぐに
立ち止まってしまうことになる。

そんななかでも人は年を取るごとに
何かを得て、何かを失いながら変わっていく。
2度と戻ってこないものもある。
懸命に生きているときはそれに気づかない。
何かが終わっても、ただ寂寥感だけが積もっていく。
でも、私たちは進み続けていくしかない。

主要人物はほぼ4人だけ。
彼らは皆、長い時間をかけた行き場のない心を抱えている。
物語が動かないため、退屈だと感じる人も多いだろう。
しかし、停滞しているようでも
登場人物の心は、いつもゆらいでいる。

空気感の演出が抜群に優れている。
桜の儚い美しさ。一方通行の想い。
「死」を身近に感じる状況。
哀しみがこみ上げる瞬間。
二度とは戻ってこない日々。
そのときのシーンに応じた劇伴も効果的で、
観ている者の心を動かす。
繊細で大切なものが零れ落ちていく。
目や手の動き、仕種、ちょっとした沈黙。
心を映しているような描写だ。

彼ら4人はずっとゆらいでいるが、
周囲の人々は、決意して前に進みだす。
ハルの同級生の湊航一や陸生の元恋人の柚原チカ。
決着をつけて自身のなかに何かを見出す。
陸生自身も少しずつではあるが前進しようとする。

軸は4人のラブストーリー。
とはいえ、この作品の核の部分は、
陸生と榀子の心情のゆらぎにある。
自分の心の在りかをずっと探っている。
似たもの同士、受け身気質のふたりが
歩んでいく方向を見つけるために
真剣に迷い続ける物語といえるだろう。
そう考えると、納得感のあるラストだった。

陸生の気持ちのゆらぎは、
世田谷線の車内での独白に集約されている。
自分で自分の心が分からない。
正直さ、誠実さを突き詰めようとすると、
自分の本質がゆらいでいくように感じる。
それでは、どうしたらいいのか。
物事を論理的に考えるのではなく、
感覚的に捉えることだ。
自分の心がどこにあるのか。
もっとシンプルに考えるべきだ。

{netabare}ひとつ残念だったのは榀子の心の動きを
描き切れていないこと。
2話からずっと榀子の心模様を
繊細な描写で追ってきたのに、
最後の段階では、井の頭公園での陸生の言葉に
全て任せきりになってしまっている。
アニメを観ているだけだと、榀子がどのように
自分自身に決着を付けたのかが理解できない。
もちろん、想像することはできるが描写不足は否めない。
だから榀子だけが身勝手な女性に見えてしまうが、
個人的にはとてもリアリティがあるし、
現実の人物像もひとりふたりは思い浮かぶ。
作者がどのように捉えているのかは関係なく、
情の深いキャラクターだと思う。
原作は未読なので分からないが、
単純に尺が足りなかった可能性もある。
ラストに向けては、2話分くらいかけて
ふたりのやり取りを突っ込んで欲しかった。{/netabare}

タイトル面から作品を考えると、
ハルが主人公のようにも思える。
そもそも作者が最初に考案していたのは
「ハル」というタイトル。
{netabare}ハルは陸生に近づいたことで、
以前よりも臆病になってしまい、
自分が変わってしまったことを自覚する。
これは『イエスタデイをうたって』の詩にもつながる。
だとすると、この作品はハルや浪の変化を
目の当たりにした陸生と榀子が
それに押し出されるようにして
一歩踏み出そうとする物語とも言えるだろう。{/netabare}

原作の量からすると、1クールでは厳しかった感はある。
ショートアニメ&ラジオドラマで補完しているが、
若干の消化不良感は残った。
ただ、作品は全話を通して、とても丁寧な仕上がり。
それぞれの動きや言葉にリアルを感じる。
懸命に生きている人間の息遣いが聞こえる。

4人が歩み出す先にささやかな幸あれ。
(2020年7月4日初投稿)

原作を読了して(2020年8月9日追記)
{netabare}ここのレビュアーさんから、アニメとは大きな違いがあり、
とても良い作品であることを聞いて原作購入。
つい先日、読了した。

漫画を読んで再認識したのは、
アニメの完成度がとても高いことだった。
漫画を読んだ後に自分のレビューを再読したのだが、
この作品に対して感じたことは、
原作読了後も基本的には変わっていないし、
大切な部分は、ほとんどアニメでも
表現しているのではないかと改めて思った。
もちろん、漫画とアニメとは表現方法が違うため、
コマで感じることのできる微妙な「間」や
心情のゆらぎは、圧倒的に漫画のほうが優れている。
11巻も巻数があるので、登場人物も多いし、
人間関係も複雑になっている。
最初のレビューで書いたように榀子の心情について、
アニメでは圧倒的に描写不足。
しかし、それにも関わらず、私のアニメに対する感想は、
漫画を読んだ後でもほとんど変わりはなかった。
それは、凄いことではないだろうか。
アニメでは、漫画で登場する重要なふたりの人物を
完全にカットして物語を短くしているにも関わらずだ。

例えば同じように原作を短くしたアニメを視聴してから、
原作を購入した『はねバド』という作品がある。
放映時には原作が未完だったので、
全く同じ状況ではないが、原作を大幅にカットして
物語を再構築したことは同じだ。
こちらもアニメは、なかなか面白かったが、
作品としては全くの別物といっていいほど
原作とは違ってしまっていた。
再構築とは普通はそういうものだろう。
しかし『イエスタデイをうたって』は、変わっていないのだ。
作品をじっくり咀嚼して大切な部分だけを残して
アニメとして作り上げている。
スタッフの多くは原作のファンという話を
どこかで読んだが、それは原作とアニメを
両方味わってみれば、とても納得できる。

漫画とアニメにおける大きな違いは「時間の流れ」だ。
この物語のひとつの軸は、陸生と榀子が出会って
別れていくまでの話になる。
長年、片思いしていた陸生が榀子を手に入れながら、
そこで葛藤して別れを決意するまでには、
劇的な出来事でもない限り、それなりの時間や葛藤が必要だ。
ところがアニメでは、付き合ってから、
大した理由もないのにすぐに別れてしまう印象。
じっくり物事を考える陸生の性格からすると、
あり得ない展開ともいえる。
それは榀子についても同様だ。
榀子は、自分の感情と理性の間でずっとゆらいでいるわけだが、
アニメを観ていると、それまでのスローな時間が
最後になって急加速して自身も納得するという
どう考えても受け入れがたい流れになっている。
ただ、これは尺の問題であって、
限られた時間のなかで、スタッフは最良の仕事をしたと
漫画を読んで感じた。

それでは漫画はどうなのか。
アニメ同様、繊細な心情描写を
時おりオーバーアクションを挟みながら独特のリズムで
紡いでいく。バックボーンとして私が感じたのは、
冬目景が大ファンだったという高橋留美子だ。
高橋留美子は、80年代に女性漫画家が少年誌に
連載するという画期的な立ち位置を確立した人物。
同じ女性漫画家として目指す人だったようで、
冬目景も当初はギャグ漫画を描いていたそうだ。
だから、この作品でも若い巻数のころは、
ギャグテイストに共通点のようなものを感じさせる。
それと、何人かの人も指摘していたが、
榀子=響子さんというのは、影響しているだろう。
私が感じたのはハル=ラムだった。
作者は意識していないかもしれないが、
やはり自分の好きな作品の影響は
どこかに出てくるものだ。

また、これは私の勝手な想像だが、
高橋留美子が自身を投影していたのは、
しのぶであり、響子さんであり、あかねであり、
かごめであるのだが、『イエスタデイをうたって』でも
自身を投影して、思い入れが深いのは、
榀子ではないだろうか。
作者自身はインタビューで榀子を「毒」と呼んでいるが、
これはある意味、自虐だから言えるコメントであって、
自分のなかにある「面倒臭い」部分を
抽出した人物像ではないかと思っている。

榀子の「純粋な無自覚」が相手を傷つけるのは、
多かれ少なかれ、人間関係のひとつの形だ。
榀子は世話焼き女房のような性格で、
自分の近しい人の部屋を掃除したり、
料理を作ってあげることを全く厭わない。
それが浪の父親にいつまでも頼られる
原因にもなっているが、
無意識に人の世話をすることで、
相手から好意を持たれてしまう。
しかし、その気持ちに最終的に応えることはない。
確かに考えるとなかなか厄介だ。
陸生が榀子を好きになった銀杏のエピソードも
そういう榀子らしさがよく出ている。

漫画とアニメとの最大の違いは、
陸生と榀子が関係を解消することになった
心情描写だ。漫画のほうが積み上げる
エピソードが長いので、
読者の心にも同じように積もっていく。
陸生がハルを想う気持ち。
榀子の場合は、ライバルの莉緒が登場してからだが、
その複雑な心情は繰り返し描かれる。
しかも、その対比として雨宮とみもりという
幼馴染の関係性もクローズアップされる。
徐々に焦点が合ってくる感覚がある。

決定的な出来事は、陸生の兄の結婚祝いに
まつわる部分で、陸生がキスをしようしたとき。
陸生の手が紙切れにふれることで
ハルに対する気持ちのゆらぎが表現される。
榀子は、表情や仕種によって
我慢のようなものが描かれる。
そういう意味では、陸生の決断は納得できるものだった。
そして、リアクションや表情、
自宅に戻った後の描写によって
榀子の気持ちも明らかになる。
このシーンはよくできているが、
時間的な理由でアニメでの表現は難しかっただろう。

ここまで、ハルのことをほとんど書いてこなかったが、
私が思うに、ハルはラムであってファンタジーなのだ。
どちらかと言うと、こういう子がいたら可愛いなと
思わせるキャラクターで、あまり実在感はない。
高橋留美子は最後までラムのことを
自分では理解できないキャラクターだったと語っている。
それは冬目景にとってのハルと
似たようなものではなかっただろうか。

表向きの主人公はハルだが、
やはり真の主人公は榀子だったのだろうというのが
漫画を読了したときの感想だった。
漫画本編のラストは、榀子が桜を眺めながら
穏やかな表情で歩く姿なのだから。{/netabare}

配信限定エピソードを再視聴して(2023年4月16日追記)

{netabare}放映当時にアニメを補完する物語として
配信限定で観ることのできたエピソードが
改めてdアニメストアで再配信された。
それを観ていて感じたことがあったので追記したいと思う。

この作品のアニメ本編は、分かりやすくするために
原作とは違ってほぼ4人の登場人物に絞っており、
いろいろなことを内省することをメインに構成されている。
私は、この作品を観ていて、
時代背景などから懐かしさを感じていたのだが、
別の側面から捉えると、多くの人々が「常識」と考える
男女関係の在り方そのものが
硬直化していた時代でもあったのだと思った。

この作品の時代背景は2002年ごろだと先のレビューで記したが、
それは作者がインタビューで答えていたもので、
実際にこの作品に通底している時代は、
70年代から80年代ごろではないかと感じる。
そもそも『イエスタデイをうたって』という
古い曲をタイトルにしていることだけ考えても
作者の心のなかにある時代が想像できる。

だとすると、この作品に対する見方も少し変わる。
陸生と榀子は、お互いのことが好きだと思って
付き合い始めるのだが、それは陸生がハルという
年下の少女のことを好きだという感情を
封印するためだったと考えることもできる。
榀子の場合は死んだ恋人の弟で、学校の生徒でもある浪に
特別な感情を抱くことは、社会の常識から外れた行為だと思ったために
陸生からの告白を受け入れたともいえる。
ふたりの男女が「時代の常識」に囚われた結果、
最初から「愛」というものを勘違いしていたのかもしれない。
個人的には、これが2002年という年代なら納得ができないが、
70年代~80年代の時代背景なら妙にしっくりくる。

そのことを象徴しているといえる
配信限定エピソード内にある陸生の独白を紹介しよう。

男女の友情は存在するのか。
そんな答えのない永遠の謎に
大人になれないオレは、自分の感情を誤魔化しながら
自分の都合のいいように生きてきた。

これはオレの悪い癖だ。
自分の好きなカメラだって、諦めるわけでもなく、
ただその欲求をずっと抱えていた。
答えを出すのが怖くて、答えが出るのが怖くて、
結末が怖くて、ずっとこのままでいいと、
いつか忘れてしまうことを待っていたんだ。
それは居心地がいいようで、息苦しい空気が漂っていて。

何かに変化を求めていた。
何かに期待していた。
変化を求めながら、自分から変われない自分が情けなくて、
そんな後ろ向きな動機でしか頑張れない自分を変えようとした。
その結果、自分のことしか考えていなかった結果、
傷つけてしまった。

失ってから気づくような愚か者で、
これからも同じような過ちを繰り返すかもしれないけど、
オレにできる限り大事にしますので、
これからもよろしくお願いします。

ハル:60点。
陸生;え!?
ハル:前半、榀子先生とのことじゃん。
言い訳ばっかじゃん。
大事な私と具体的にどうなりたいかが明確じゃない。
やり直し!

先ほどの独白は、陸生のラブレターなわけだが、
アニメオリジナルの部分。
しかし、このアニメをとても上手く表現している。
今さらこんなことをまた書いてしまう私は、
やはり、この作品のことが好きなのだと思う。
これまで、お気に入りの棚に入れるのは、
自分の総合点が4.6点以上の作品と決めていたが、
この作品は、例外としてお気に入り作品にすることにした。 {/netabare}

投稿 : 2023/04/16
閲覧 : 1195
サンキュー:

87

ネタバレ

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ハルのキャラクターは良かった

この作品に付いては全体的に淡々とした内容であまり面白味は無いけど、
ただハルのキャラクターだけは本当に魅力的で
ハルのキャラクターだけで何とか視聴出来てたので
そういう点では最後はハルENDになってくれたのは良かったです。

【評価】

60点・2B級

投稿 : 2023/02/10
閲覧 : 134
サンキュー:

1

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

愛とはなんぞや?

久々に自分が求めていたアニメに出会えました。

時代背景が2000年代で勿論インターネットもあまり普及してなく、携帯電話も無く、実際に会いに行くという時代。だからこそ伝わる心の想いや、悲壮感など。とにかく時代背景を上手く活かしています。

タバコの銘柄が昔だったり、コンビニの品揃いが良い意味で悪かったり、何よりどこでもタバコが吸える時代なので主人公の喫煙シーンにはかなりこだわって作っていたのではないかと感じました。

キャラに関しては全員が良い感じにめんどくさく、良い迷惑と言いたくなるくらい真っ直ぐな青年期と、年頃の大人の汚い所を上手く表現されています。
キャラに苛立ちを覚える度に、動画工房さんの掌に乗ってるな〜と思いました。

キャストの方々達はとてもキャラクターに合っていました。小林親弘さんの声が良い意味でどこにでもいそうな感じですごく聞いていて心地良かったです。

2000年代と言っても、黒電話やおそらくスーファミなど、主人公のリクオは昔の物をずっと使い続けるタイプなんだろうなと思いました。性格を上手く部屋のオブジェクトなので再現していた。

無言のシーンの演出が素晴らしいです。部屋に響く暖房の音、空気、息遣い、という微妙な演出が良いので個人的には是非イヤホンかヘッドホンをして視聴していただきたいです。

曲に関してはOPが無くEDに3つの曲を持ってきている。このOPがあえて無いというのが、またこの作品のお洒落さを引き立てていると感じました。
EDの3曲は個人的にどれもビーフジャーキーのように、聴けば聴くほど味が出てくる曲だなと感じました。どの曲も作品を上手く表現しています。

ですが何より僕が推したいのが"劇伴"です。この劇伴がとても素晴らしかったです。キャラクターそれぞれに特有の劇伴があり、切なさや年頃の男女の物思いに耽るシーンをピアノで繊細に表現されていたり、リクオの朝や仕事の雰囲気を感じるものをアコギで制作されてるものなどがあり、個人的にこの劇伴で作品の半分は決まっていると感じました。未だにサントラを発売していないのが不思議でなりません。

2000年代の青春群像劇というのがまた新鮮で、今の時代の物と比較してみるとやっぱり携帯電話が無いというだけでこんなにも美しさが違うんだなって思いました。もちろん携帯電話がある今の時代を悪いとは言いませんが、携帯電話で欠けてしまった美しさというものがやはりあったのかな。と思いました。
今とは違う2000年代前半の恋愛模様を感じることごでき、さまざま年齢層によって感じ方が違う作品になっています。

ただ漠然と見るのではなく少しの描写に強く力を入れている作品なので、そこを注目して見ていただきたい。

登場人物の強い所、ダメな所、嫌な所、人と人との心を繊細に描いている作品。最後の最後まで「愛とはなんぞや?」というテーマが根底にあることを忘れさせない。

投稿 : 2023/01/25
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31

ネタバレ

ShouyouACL さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

Yesterday wo utatte

The anime that most reminded me of the past, the beginning of the anime with its flirtations with NHK ni Youkoso really caught my attention, falls on its head expecting a disturbing and at the same time intriguing and human experience. I ended up finding only a human experience. The anime shows very well how anyone's life can become an interesting story, following the most basic of slice of life anime moves towards a common romantic comedy, and that's exactly what it is, however, anime does not it boiled down to romance and couple fights. The anime explores the effect that a novel can have on a person's life, whether successful or not, and all of this is completed with a cast of well-written human characters. After watching the first episode more than 15 times I started to read the manga, seeing that the original material had more than 100 chapters and that they would adapt it in a 12-episode animation, it is scary and impressive how they managed to adapt in a way that even looking busy, manages to please and amuse. The construction of the characters is well done, even with very little time they were developed to the point of being kind and some even hateful. The ending of the anime shows the competence of the writers and the director by fitting a 100 chapters in 12 very well. Great script, beautiful manga and a miraculous adaptation.

The animation is unique. Praising the animation of this work is redundant, the facial expressions well done and full of details, the closed takes on the character's face while he cries, all the use of camera shake in the necessary scenes. The direction is impeccable. Apart from the animation of facial expressions, anime also shines in not using almost anything CGI, including in vehicles. The only problem we can point out is at the beginning of the anime, when the director was probably warming up, we have in these episodes some scenes with takes too fast, other than that, perfect. A memorable animation.

The design is beautiful, natural and organic.
Starting with the costume, he successfully passes what each character is, from the clothes thrown by a relaxed character to a chic outfit by an insecure character. Talking about characterization, all the coloring of the anime is done in a natural way, lighting, colors and character design. The scenarios are breathtaking when shown in open takes, bright colors and at the same time dark, contrasting very well with each other.
Despite the fluid animation and much needed from abnormal angles, the character design does not hurt the anatomy of the characters, another highlight of the anime. A design worth remembering and probably will be.

Anime music is an interesting point. They are calm compositions, the anime does not use them to increase the dramatization of a scene, on the contrary, the anime does not use music in these scenes, it is only the voice actors and the script, and this is one to applaud, took risks and got it right , the voice actors are incredible. However, this does not mean that the anime does not have songs and much less that it does not use them at the right time, the fact of not using them is a hit. They enter into relaxed moments, pre-drama and post-drama.
Talking a little about the compositions themselves, they range from songs on the piano to songs on the Cello, being calm songs and without much high points, characterizing them as relaxing songs. Memorable the use of music in this work.
The sound mix is ​​from Impress, all naturalness of the work would need a sound mix only level, and this anime has. From the sound of the crow pecking at the floor to the sound of the tap, all natural and well recorded and placed.

The dubbing of the anime as mentioned previously, does not require comments. Absolutely all the actors are at their most natural, even voice actors that I didn't expect, like the voice actor for the protagonist of the recent Kimetsu no Yaiba. The comedy scenes have a great voice intonation team, the screams are well done, including that of the voice actor mentioned above. Great voice acting, a natural show

Yesterday wo Utatte

History- 10
Animation- 10
Design- 10
Music- 10
Dubbing- 10

Final grade - 10

投稿 : 2023/01/08
閲覧 : 251
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4

ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

真ヒロインとともに恋愛の肝が表現された作品

世界観:7
ストーリー:7
リアリティ:8
キャラクター:8
情感:5
合計:35

<あらすじ>
新宿にほど近い私鉄沿線の小さな街で、悩み、迷いながらも懸命に生きる4人の男女の姿を描いた、人生と愛のストーリー。
ほんの少しの誤解がすれ違いを生み、それぞれの想いが錯綜する。
49%うしろ向き、51%まえ向きに生きる、日常のものがたり。
----
大学卒業後、定職には就かずにコンビニでアルバイトをしている魚住陸生。
特に目標もないまま、将来に対する焦燥感を抱えながら生きる陸生の前に、ある日カラスを連れたミステリアスな少女ハルが現れる。
ハルの破天荒な振る舞いに戸惑う陸生。
更に、かつて憧れていた大学の同期生森ノ目榀子が東京に戻ってきたことを知る。
(公式サイトより)


恋愛系アニメはあまり得意ではないため視聴することが少ないですが、本作は恋愛系とも認識せずにおすすめの声を拾ったため視聴した経緯です。原作は90年代から連載開始したようですが、その辺の知識もなかったので、黒電話の登場シーンでいつの時代だ!?と思ってしまいました(笑)。

さて、本作は一見、男女がくっついたり離れたりする平凡な恋愛物のようですが、リアルな面や含蓄ある面もあり、思春期のよき教材になると思われましたし、人生において伴侶が見つかっていない(が、結婚願望はある)方や恋愛不器用な方にも視聴をおすすめできると思いました。

{netabare}本作の最終話を見て、恋愛って何だろうというそもそもの疑問に立ち帰り、納得できたところが個人的なポイント。

まず、恋と愛の違いを思い出してみると、こんな区分けができますよね。
恋…利己的、思い込み・幻想的(相手の美化)
愛…利他的、現実的(相手の許容・妥協)

恋愛というのは、恋から始まるものですが、それを愛に変えていくことかなと思っています。お互いにそれができればハッピーエンド。どちらか一方でもできなければ、歪んだ形のカップルになり、それが結婚に至るまで(あるいはさらにその後)の障害になるといったイメージ。

本作では、ヒロインのしな子の態度がすっきりしないのですが、彼女の陸生への対応は、付き合う前も後も、恋の範囲を超えられていませんでした。陸生の悪いところも見ている点で冷静さはありますが、陸生と付き合ってから浪君に見つかった時、彼女は浪君を追いかけているように、陸生への気持ちに芯があるように見えません。

一方の陸生も、しな子と付き合っていても、しな子を本当の意味で振り向かせる努力をしていません(これは、自分のためだけでなく、しな子のためにも行うべきと思います)。学生時代に片想いをした人(幻想)との認識を変えていこうとしていないのです。

なので、最終話で二人が出した結論はかなり納得がいきました。展開が急すぎる、理解できないとの意見もあるようですが、必要な伏線はRP(レディーパーフェクトリー)だったと思っています。とはいえ、最終話はもっと晴(ハル)の幸せな姿を見たかったという気持ちはありますけどね。(原作で、12話Bパート以降がもっと描かれているなら興味あります)

本作の真ヒロインはハル。それは、エンドクレジットの並び順を見れば実は最初からわかるところですが、中終盤の痛々しさは見ているほうも辛く、どうなることかと思いました。

ハルの陸生に対する行動は、既に愛の領域です。もちろん、ハルも一目ぼれから始まっているため、恋としての不安定な部分はありますが、局所で元気を振りまいて陸生を励まし、陸生がしな子と付き合っている現場を見ても彼がそれで幸せなら良いという姿勢を見せていました(ベーグルを落とさなかった所も受け入れる心根が感じられた)。この姿勢が最終的に陸生の気持ちを動かしたということです。

現実においても、カップルの一方がもう一方の仕事ややりたいことを支援する形で身の回りの世話などしていて、そのままゴールインするという一類型があって、献身すること・できることは、恋愛を進められるかのひとつの判断基準になりえます。もちろん、失敗すれば自己犠牲にすぎず、みじめな気持ちになるだけなので、それが嫌だと思うかもしれませんが、それが嫌なら逆にその程度とも考えられます。

恋愛は他方でシーソーゲーム的な観点もあり、片方が重くなりすぎてもうまくいかないものですし、恋に落ちた側が最初に献身すべき側になるので、実際陥ると大変ですよね。

ちょっと時代背景の話に脱線しますが、古臭さを感じるのは黒電話だけでなく、喫煙がどこでもできるところや、相手の家の前で待つというトレンディドラマ的シーンが目立ったところです。現代だとスマホ・SNS等の普及で、相手への連絡は簡単ですし、ストーカーという概念の広がりもあって、少なくなった行動でしょう。

待っている時間が長ければそれだけ相手のことを想っている、というのは残業している人が偉いという勘違いと似ていて、この面での効率化は良いと思いますが、それがもたらす風情みたいなものがなくなる側面はありますね(寒い中待っていたら、家に入って暖まる展開がありうる)。

他の登場人物、陸生のライバル役として登場した湊(ミナト)はハルに告白して玉砕し、颯爽と退場していきましたが、けじめをつけて次に進みたいという真っ直ぐな恋心に共感しました。
6話だけ登場した元カノの柚原も、陸生の状況を把握して早く出ていく配慮を見せる良キャラでした(しな子とハルがお見舞いに来て遭遇するシーンはお約束ながら楽しかったです)。
浪君はしな子への態度などで反感を買われそうですが、しな子がいまだに早川家に料理を作りに行っている行動が引きおこしたもので、浪君は悪くないと思います。今後二人の関係がどうなるかは未知ですが、とりあえず陸生の退場は良い方向に向かうのではないでしょうか。(こっちはまだこれからでしょう)
その他、コンビニの先輩や大学時代の友人、ミルクホールのマスターなどもモブになっておらず良かったです。あと、カンスケもね(最終話GJ)。

あらすじを書くために公式ページを開いたところ、まず出てくる「愛とはなんぞや?」とのフレーズに満足。{/netabare}
全体的に、等身大の恋愛が描かれていて、結論部分も含めて現実的にまとめられており、真ヒロインの魅力とともに恋愛の肝をしっかりと表現されている作品でした。

(参考評価:3話4.2→8話4.1→9話4.0→12話4.2→調整4.3→調整4.2)
(視聴2020.6、調整2022.8)

投稿 : 2022/08/15
閲覧 : 485
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38

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shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

曇り空ばかりだ

冬目景原作、制作動画工房。

新宿にほど近い私鉄沿線の小さな街で、
悩み、迷いながらも懸命に生きる、
4人の男女の恋愛模様、そして人生。

大学卒業後に定職には就かず、
コンビニでアルバイトをする陸生の前に、
以前から彼を知るという少女ハルが現れた。

美麗なOPから役者の静かな演技まで、
とても引き込まれる演出である。
音楽も好印象で、リアルな空気感は、
とても実写ドラマに近い印象を持つ。

4話視聴追記。
過去は美化される。
前向きに生きるしかない。
{netabare}不安と逡巡を抱えながらより前向きに、
それがいかに難しいのかを知っている。{/netabare}
等身大の役者の演技が冴えますね。
人はどこまで人を思いやれるのだろうか。

最終話視聴追記。
{netabare}ドラマのように上手くはいかない、
どうして例外なくボタンを掛け違えるのだろう。
考えすぎて、思いやって、どこかで逃げて。{/netabare}
煮え切らないものが良く描けていると思う。

主人公、ヒロイン、2人の関係を、
劇的に前へ進めるたった1つの方法は、
{netabare}さっさと男女の関係になることだろう。{/netabare}
ただそれが安易に選べないからこそ、
人の不完全な美しさと脆さがここにあるのです。

夜と曇り空ばかりだ。
それでもどこか美しいと思う。

投稿 : 2022/06/14
閲覧 : 680
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61

うぐいす さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

見るに堪えない

9話切り。

時間の経過が分かりずらい。
色んな事が起こっているのにヒロインがまだお酒飲めない年だったり、それより前に出会っている同級生が今大学2年なのに、みたいな。

何はともあれ自分がどれだけ相手の男を傷つけているか気づいていない、それでいてよりどころはいつも男で相手の心情考えず好きな時に男に会いに行く、それでいて「好きだけど付き合えない、でも嫌いにならないで、何なら今まで通り優しくしてほしい」的な超が付くほどの男性依存症のキャラが、自分では控えめにしているつもりだが実際は好き放題立ち回る姿は作り物だとしても見てられない。それを人の死のせいだから仕方ないみたいなのも気持ち悪い。

投稿 : 2022/05/22
閲覧 : 252
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3

ネタバレ

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

面白いには2種類ある。腹を抱えて笑う面白さ、と、心情の動きを掘り下げる作品だな。少なくとも大人のアニメには違いません。もっと評価されてもいいんじゃないでしょうか。

昔好きだった人が死に別れなら、返って忘れられないもので、榀子の、こだわりはわからないでもないです。
その死んだ兄の弟の気持ちもわからないでもないです。

1番悪いのは陸生の優柔不断さとか繊細さとかあんまりにも周りに気を使う優しさがかえって裏目に出ているのでしょう。

面白いには2種類ある。腹を抱えて笑えるアニメと人の心情の動きを追い上げるアニメです。この作品は後者になります。それが理解できない人には面白くもなんともないでしょう。

大人の日常にありがちな細かな心情を読み取ると結構面白い作品だと思います。。。

四角関係を、どう決着させるのか楽しみですが、個人的にはこれまたこだわりが強くて優柔不断な榀子より、野中晴をずっと初回から応援し支持しています。晴と陸生が一緒になったらいいなと思うのですが、

いい大人がうざっうざっしないで、はっきり言ったりどっちか態度を決めると話がすぐ終わってしまうのでそこは意図的に優柔不断は作者が演じさせているのだと思います。

でも1番辛い思いをしている晴をやっぱり応援したいですね。

追記 原作の最終回とは少し様子が違うようですが,陸生と晴が付き合いだしたのは,結構な結末でした。

浪くんの先行きや榀子の生き方を垣間見る描写が少なくて,あとは原作を楽しんでください的な終わり方は,少し欲求不満が残りました。

いずれにせよ,ちょっと大人目線のアニメでしたね。こういうのが退屈な方もいらっしゃるでしょうが,個人的には好きなアニメですね。

投稿 : 2022/05/10
閲覧 : 428
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19

ネタバレ

mmma さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

物語の改変が残念

大学の同級生だったふたりと、ひょんなことで知り合うふたり、恋と青春の四角関係。

作画、音楽、演技はどれも高水準。花澤香菜は陰のある女性を演じても素晴らしい。

原作漫画から物語の改変が行われていて、それが上手くいっていないのが残念。
何年も経ってようやく相思相愛になれたのに、なかなか関係を進められないのはなぜか、逆に、その相手との関係に違和感さえ覚えながら、それでも一緒に居続けようと苦心したのはなぜか。
公園のベンチにふたりで座って訥々と語られる言葉、そこがこの物語のいちばん切ないところだったのに、このアニメではその部分が描かれていない。

人の心が移ろい変わるのは仕方のないことだけれど、それなら、何年間も積み重ねた多くの思い出も、大切にしてきた自分のこの想いも、いつかは消えてしまうのだろうか。
できれば、このアニメだけではなく、原作漫画を読んでください。今ではもう時代がかってしまっているけど。

投稿 : 2022/05/08
閲覧 : 173
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3

ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

個人記録

最後スッキリしてくれて救われた。

どこにでもありそうな
モヤモヤとした恋の関係性が最後の最後まで続いて
面白いとか楽しいとかそんな感じではなく、、

ただ晴ちゃんの明るさと
浪くんのカッコよさがあったから
最後まで観ることができたと言っても過言じゃないかな。
これで最後スッキリしなかったら発狂してた。

にしても晴ちゃん可愛かった〜
最終回、バス停で晴ちゃんが震え喜ぶシーンは可愛すぎて
そこだけ何度も戻して何度も観ちゃいました♡
あと品子先生は苦手キャラだったからこの結果が嬉しいw

投稿 : 2022/02/12
閲覧 : 234
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8

ネタバレ

エイ8 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

屈指のヒロイン、その名はしなこ

『イエスタデイをうたって』は、冬目景による日本の漫画。2020年4月から6月までテレビ朝日の深夜アニメ枠『NUMAnimation』ほかにて放送された(wikipedia)

(原作について触れてる箇所がありますのでご注意ください。)

{netabare} 時代背景がかなり古い。1998年連載開始の作品のようだが舞台はもう少し古いような気がする。(もっともそれはリクオの住むアパートがそう思わせてるだけかもしれないが。)
主人公のリクオの喋り方も昔の高橋留美子作品に出てくる登場人物的な雰囲気があって別の意味でノスタルジーに誘ってくれる。
他所様のレビューで「めぞん一刻」の名前をちらほら見かけたけど、オマージュしてると作者が公言したとかあったのだろうか。個人的には喋り方だけのような気がしたが……言われて見れば響子さんっぽい気もする。
(ところでああいうリクオみたいな喋り方って昔の東京弁みたいなものなのだろうか?今使ってる人あんまりいないよね?)

内容としてはよくあるダメな男子に美少女が何故か寄ってくる系の話で、それ自体は特筆することもない。この作品の肝はヒロインの一人である榀子(しなこ)の人格につきる。

いやもうほんと、これまで見てきた創作物の中でも屈指の嫌悪感ヒロイン。もはや生理的に無理な領域。ここまで嫌な気にさせてくれるヒロインがかつていただろうか、ちょっと思い出せないレベル。特にキッチンでの後姿……ほんと無理鳥肌立つ。あれ意図して描かれてんの?それともこっちが単に深読みしてるだけ?あんなんが良い浪って……

実のところリクオも結構なダメキャラで普通にみたらただの優柔不断男。しかしそれがかすんでくるぐらいに榀子がヤバイ。リクオもハルを振り回してはいるが、榀子がそんな次元じゃないぐらい周囲を呪縛している。キープじゃないよなあれ、もはや生贄の領域。

あたかも早逝した早川湧に操を捧げているかのように映ってはいるが、その実それなりに多情。中盤明らかにリクオに惹かれハルやチカに嫉妬していたし、最後では女友達と仲良くやってる浪にも嫉妬する描写があった。原作の方ではもっと様々な心情の変化があったようだが、いずれにしろ湧が榀子を縛り付けているというよりは榀子が湧を利用していると言った方が正しい。そしてその呪縛をもって悲劇のヒロインの立ち位置を不動のものにし続けているのだからいろんな意味で恐れ入る。(ここがめぞんの響子さんとの違い。少なくとも彼女は多情ではなく、前に進もうとし、そして進んだ。)

浪が榀子にこだわるのはあたかも初恋の相手だからといわんばかりだが、どちらかというと榀子の湧への依存からくる連鎖反応という方が近い。というのも、アニメでは描写が無かったが原作の方では莉緒という女性と深い仲になっているらしいのだが、あくまでそういった初恋という純真性にこだわるならそれはあってはならなかった(ハズ。少なくとも榀子はその役割に徹している)。
というわけで、莉緒という存在は浪を榀子という死地に赴かせることに罪悪感を覚えた作者が最後にあてがった「嫁」みたいな立ち位置なんじゃないか。昭和の話みたいだし、戦時中ならよくあった話。後は死ぬまで兄の代役として「ぬいぐるみ」に徹することなのです。

リクオは最初昭和な主人公にありがちの、身勝手だけど結局作者に正当化されてしまうキャラだと思ってたけど途中から哀れなキャラになっていった。そりゃハルちゃんっていうご褒美がないとあんな役回りやっとれんわな、と作者の良心を感じるほどに。

最終話の榀子からの「これからも友達でいてくれる?」だっけ?殴られても文句言えないだろあれ。リクオがちょっとアレな人でよかったな。ていうかあそこで感動する人いるの?まあいるんだろうけど。少なくとも男女逆の立場なら涙目からのビンタは間違いなく食らってるシーン。

個人的にはよほどグロに走らない限りここまで創作物のキャラを嫌うってことは無かったんだけど、榀子はその壁をやすやすと超えてくれた。一昔前の作品ってなんかこういうちょっと(?)身勝手な女子を追いかけ支える男子系って作品が多かった気もするけど、これはちょっとその比ではない。

ハルちゃんは仮にブスだったとしても愛せそうだけど榀子は美人だとしても無理。ていうか杜田センセも悪いよな、こんなんのさばらすな。あんたみたいなんがいるから勘違いする奴がでてくんだよ!……え(;゚ん゚)?わざとやってたって?……おそろしいひと(嘘です根拠ないです)

ただ途中でちょっとプロット変更したのかなという感じはあった。榀子は中盤明らかにリクオに惹かれていってたし。この時はガチの三角関係にしようと思ってたんじゃないかなとは思う。ただ作者は榀子に対して永遠の純潔を担わせようとしているきらいがあるのでそれでやめたんだろうけど。ほぼ間違いなく最後はハルちゃんエンドって決めてただろうしね。{/netabare}

投稿 : 2022/01/31
閲覧 : 287
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4

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天地人Ⅱ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

私的アニメ感想簿15

バスに乗ろうとするハル
それまでおとなしかったカラスが突然騒ぎ出す
「(おのれ)待て、カラスはドグマの神の使者と呼ばれた事を忘れたか」
こうして肩に弱点を抱えたままリクオとであったハルは、あっさりリクオの魔の手に・・・

って、何か違う(それスーパー1)
で、でもあそこでカラスが騒がなかったら、どうなっていたか(ホント)

2000年代初頭まだ携帯も普及していない時代
男女4人が織り成す物語なんですが、全員めんどくさい(苦笑)
特に榀子が(異論はないと思います)
亡くなった人の事を忘れられず、さりとて(言い方は悪いですが)キープはしときたい。
誘っておいて
「やっぱりごめんなさい」
そんなめんどくさい女なんですけど、ダメな女だから惹かれてしまう男の悲しい性(サガ)
今までなんとなく生きてきてもう一歩(さっさとカムバックせんかいっ・・・って、何の話だ)が踏み出せないリクオ
そしてハル・・・カワイイからいいか(おいっ)
ロウは、まっ、いいか(こらーっ)

個人的にはこのラストで納得なんですが、あと一歩踏み出してたらどうなったでしょうね。
(それが出来ないからリクオはリクオなんでしょうけど。)

おまけ
「(ハルに殴られる天地人)ま、ま、ま、お、ま・・・」
「35点!(はえ?)」
「今の感想、やり直しを要求する(無茶言うな)」
「やり直しったらやり直し!(ひぇ~っ)」

おまけ2
ロウを追いかけるシナコ
「違うの、違うの!」
「俺だってわかってる。」
「気付いたんだ。俺は胸を張ってあにこれに投稿するのが好きだって言えないことに。それが違和感の正体。榀子はどうなんだ? 俺と他の投稿者のサンキュー、本当はどっちの方が大事なんだ」

「そりゃあ、他の人決まってるでしょ(即答かよっ)」

※ 2020/07/04もっとー私的アニメ感想簿96として天地人で投稿したものを転記しました。

投稿 : 2022/01/20
閲覧 : 228
サンキュー:

9

ネタバレ

にゃん^^ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

新宿にほど近い私鉄沿線の小さな街で、悩み、迷いながらも懸命に生きる4人の男女の姿を描いた、人生と愛のストーリー(公式)

公式のABOUT
{netabare}
冬目景が18年に渡り描いた不朽の青春群像劇が待望のアニメ化。
新宿にほど近い私鉄沿線の小さな街で、悩み、迷いながらも懸命に生きる4人の男女の姿を描いた、人生と愛のストーリー。
ほんの少しの誤解がすれ違いを生み、それぞれの想いが錯綜する。
49%うしろ向き、51%まえ向きに生きる、日常のものがたり。

『イエスタデイをうたって』とは
1998年よりビジネスジャンプ〜グランドジャンプで連載、
2015年に完結した、冬目景 先生の漫画作品。
コミックスはシリーズ累計140万部を突破、現在もたくさんのファンに愛されている。
{/netabare}

スタッフ{netabare}
原作:冬目 景(集英社・ヤングジャンプコミックスGJ刊)
監督・シリーズ構成・脚本:藤原佳幸
副監督:伊藤良太
脚本:田中 仁
キャラクターデザイン・総作画監督:谷口淳一郎
総作画監督:吉川真帆
音楽監督:土屋雅紀
美術監督:宇佐美哲也
色彩設計:石黒けい
撮影監督:桒野貴文
編集:平木大輔
背景:スタジオイースター
アニメーション制作:動画工房
制作:DMM.futureworks
{/netabare}
キャスト{netabare}
魚住陸生:小林親弘
野中晴:宮本侑芽
森ノ目榀子:花澤香菜
早川浪:花江夏樹
木ノ下:鈴木達央
狭山杏子: 坂本真綾
福田タカノリ:寺島拓篤
福田梢:洲崎綾
杜田:名塚佳織
滝下克美:堀江瞬
湊:小野友樹
柚原チカ:喜多村英梨
カンスケ:前川涼子
{/netabare}


1話ずつの感想


第1話 社会のはみ出し者は自己変革を目指す
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
大学卒業後、定職には就かずにコンビニでアルバイトをしている魚住陸生。
特に目標もないまま、将来に対する焦燥感を抱えながら生きる陸生の前に、ある日カラスを連れたミステリアスな少女ハルが現れる。
ハルの破天荒な振る舞いに戸惑う陸生。
更に、かつて憧れていた大学の同期生森ノ目榀子が東京に戻ってきたことを知らされる。
{/netabare}
感想
{netabare}
大学卒業してコンビニでバイトしてる陸生クンの前に
カラスをつれた、ちょっと変わったハルってゆう子があらわれたんだけど
そのちょっとあとに、大学のとき好きだったけど
地方で先生をして、最近東京に戻ってきてた榀子もあらわれるの。。


それで、陸生クンが榀子と話してたとき、ハルがあらわれて
ハルが前に榀子の生徒で、風俗系のバイトをしてたのがバレて退学になった時
榀子はかばってあげれなくって後悔してる、ってゆうのが分かって
それとハルは5年前、陸生クンの受験票をひろってあげてから
ずっと片思いしてたみたい。。


それから陸生クンはバイトの先輩にすすめられて榀子にコクったけど
友だちでいられないかな?って言われてフラれちゃった。。

でも榀子はほんとは、陸生クンのこと好きなんじゃないかな?
ってゆうシーンもあって、今のところ陸生クンのぷちハーレム状態かも^^



青春・恋愛ドラマってゆう感じで、
メインキャラが大学卒業したあとの人とその後輩くらいの歳の人だから
ちょっと平均年齢高めだけど
こじらせてる感じが「Just Because!」に似てるみたい^^


あと、あらすじとか読むと
メインキャラは4人のはずだけど、もう1人がまだ出てきてないのかな?

すれ違いの恋愛ドラマみたいだから
1話見ただけで、ちょっとおなかがキリキリしそう。。
{/netabare}
{/netabare}
第2話 袋小路
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
桜の季節、赴任した高校の卒業式を控え髪を短く切った榀子。
幼馴染みの高校生 早川浪が転校してくることになり、金沢での過去の記憶が蘇る。
夜の公園で偶然榀子を見かけた陸生は、気まずいながらも声をかける。
陸生の告白を断った榀子であったが、陸生に以前と変わらずに友達でいてほしいと言う。
陸生に対して煮え切らない態度の榀子が気に入らない野中晴は榀子に会いに行く。
{/netabare}
感想
{netabare}
4人目の早川浪クンが転校してきて
これでメインキャラが全部そろったみたい^^


浪クンは榀子の故郷金沢の幼なじみ、って言っても、
お兄さんのカノジョの榀子に片思いしてた、ってゆう感じなのかも?

これでみんなの大体の歳が分かったけど
榀子は大学卒業して2年って言ってたから24歳で、陸生クンもそれくらい。。

榀子のカレシ(片思いかも?)は6年前に死んで
今もそのカレのこと忘れられなくって、陸生クンをフったみたい。。

榀子は金沢に1回帰って、先生してたのかな?
それで1年前くらいに東京にもどってきて、晴の担任になったけど
晴はホステスのバイトがバレて、学校を退学になったんじゃないかな?

そのクラスがちょうど卒業したから
ハルは18歳で、浪クンは今年入学みたいだから、まだ16歳かな?


それで今回は、榀子が6年前に死んだカレシを忘れられない、ってゆう話を
晴は榀子から、陸生クンは浪クンから聞いた、ってゆうのがメインで
それでも陸生クンは榀子を待ってるし、晴は陸生クンを待ってる
ってゆうおはなしだった。。



浪クンが榀子を好きなのは分かるけど
晴が陸生クンを好きってゆうのがよく分からないなぁ。。

5~6年前に陸生クンの受験票をひろっただけで
相手のことよく知らないのに、恋しつづけるのかな。。
それともずっとストーカーしてたのかな?

キャストを見たら、晴が正ヒロインみたいなんだけどちょっと変わってるし
もっと晴のこと応援したくなるような、陸生クンとの思い出とか
初恋の人が陸生クンに似てたとかってゆう
すごい好きになった理由がないと、ただのストーカーみたいでビミョーかも?
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第3話 愛とはなんぞや
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公式のあらすじ
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陸生への想いの強さとは逆に心のどこかに逃げ場を作る晴。
晴のアプローチに戸惑う陸生に対し、自ら一線を引いてしまう。
映画のチケットをもらったことを口実に陸生を誘うが、いつまで待っても待ち合わせ場所に現れない陸生。
陸生の身に何かあったと心配する晴であったが、その時陸生は…。
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感想
{netabare}
晴の回だったみたい^^


晴の仕事場は「ミルクハウス」って言って
バーって言ってたけど、昼間は喫茶店で
だったら「ご注文はうさぎですか? 」の「ラビットハウス」とおんなじだから
ぜんぜん変なお店じゃないよね^^

今はお店の近くの、死んだおじいちゃんの家に1人で住んでるんだけど
実家は2~3駅先のアパートに、先生をしてるお母さんが住んでて
今回はお母さんが同僚の男の人をつれてきて、晴に紹介してたけど
フクザツな家庭みたい。。


晴は陸生クンに片思いで、何も期待してない、って言ってたけど
映画にさそったらいい返事もらって、よろこんでたけどすっぽかされて
心配して陸生クンのアパートの前で待ってたら
榀子の看病してた、ってホントのこと言われてキレて帰っちゃった。。

そのあと街でぐうぜん会って、あやまられてうれしくなったみたい
はじめてちゃんと自己紹介したところで終わり^^



映画館の前で雨の中待ちぼうけって
さみしくってなみだが出てきそうだった。。

晴は、ちょっと変ってるけどフクザツな家庭でがんばってる
ほんとうはいい子、ってゆうのは分かったから応援してあげたいけど
陸生クンの、どこが好きなのかよく分からないし
今までのところ、ただのストーカーとあんまり変わらないから
晴にあんまり共感できなくって、ビミョーみたい。。

あのコンビニの先輩はちょっとチャラい感じだからパスだとしても
ほかにいい人がいっぱいいそう。。

おはなしをすすめる前に
どうして陸生クンか、ってゆうおはなしを入れてほしいな☆彡
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第4話 川は流れて 榀子帰郷
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
美術大学合格を目指し美術予備校に通う浪は、周囲との技術や知識の差に焦りを感じていた。
亡き兄へのコンプレックスから、いつまでも自分を子供扱いする榀子に浪は思いの丈を伝えるが、榀子の気持ちは動かない。
予備校の帰りに陸生が働くコンビニに立ち寄った浪は晴と陸生の関係を知り、自分の心の葛藤を晴に話すことで思いを新たにする。
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感想
{netabare}
浪クンの回で、今はお父さんと2人でアパート暮らし。。
ときどき榀子がお料理を作りに来てくれるみたい

学校は榀子のいる高校と美大の予備校に通ってて
病弱だったお兄さんのカノジョだった榀子に片思い

今回は炊事をしに来てくれた榀子にコクったけど
ぜんぜん恋の相手にはされてないみたい。。


晴は予備校の近くで見かけてたけど
陸生クンのコンビニで、はじめてほんとに会った、ってゆう感じかな?

それで、おたがいに、恋の話をしたりするような仲になった。。


榀子は、浪クンのお父さんといっしょに里帰りして
浪クンのお兄さんの遺品を整理しようってしてるお父さんを見て
また、カレのこと思い出したのかも?



みんなが片思いしてるドロドロな感じが、見てて苦しいみたい。。

それに陸生クン、榀子はキャラが暗くってはっきりしないし
浪クンはただの子どもってゆう感じだし、キャラが立ってるのは晴くらいで
好きになるんだったら、もっといい人がいそうな感じなのがビミョー。。

あと、もう4話目なのにまだキャラ紹介してて
おはなしが動き出さないのも。。


ただ浪クンの予備校の友だちの滝下クンが、感じがよくってよかった^^
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第5話 ミナトという男
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公式のあらすじ
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カメラが趣味だった陸生は福田から紹介されたギャラリーでのバイトを始め、大学生の湊航一と出会う。
高校時代の同級生だった晴が想いを寄せる陸生に対し冷たく当たる湊。
年下ながら経験に勝る湊の態度に苛つく陸生。
そんなある日、湊が晴をバイト先から家に送る途中に、大学時代の友人達との飲み会から帰る陸生と榀子に遭遇する。
{/netabare}
感想
{netabare}
高1のときから晴のことが好きだった湊クンのおはなしだったけど
さいごに春にデートを申しこんで、コクってフラれて
世界をまわって写真を撮りに行っちゃった。。


今回のおはなしって
これだけで、ちょっといいラブストーリーだったと思うから
湊クンが1話だけで消えちゃったのはザンネンかも。。

でも、この湊クンまでレギュラーになっちゃったら
片思いがどんどん増えてって、しょうがなくなっちゃいそうだから
これでよかったのかな^^

このおはなしは陸生クンが主人公みたいだけどホントは晴が主人公なのかも?
なんだか1番キラキラしてるよね^^


そんな感じだったけど、1つ気になったのは
晴が湊クンと歩いてるの見て、陸生クンがやきもち焼いてたよね^^

ちょっとは晴の思いも通じてるのかも☆彡
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第6話 ユズハラという女
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公式のあらすじ
{netabare}
突然バイト先に現れた高校時代の彼女、柚原チカを家に泊めることになった陸生。
バイト先のギャラリーの専務から写真スタジオの仕事を勧められ、自分は本当にカメラマンになりたいのかを考え始めていた。
一方、陸生の優しさに甘え、都合のいいように利用しているのではないかと思い悩む榀子。
同僚たちとの飲み会の帰り道にコンビニで偶然晴と出会い、陸生が風邪で寝込んでいることを知った二人は家まで見舞いに行くが、出てきたのは柚原だった…。
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感想
{netabare}
陸生クンのところに、高校のときの元カノのチカが来て
3週間いそうろうすることになったの。。

そんなある日、カゼをひいて休んだ時に榀子と晴がお店に来て
カゼだって聞いて、2人でお見舞いに向ったんだけど
寝こんでる陸生クンの代わりにチカが出たら
2人が付き合ってるわけでもないのにカン違いしてやきもち。。

けっきょく先に帰ってきたチカが
アパートの前でたたずんでた榀子を見つけて中に入れて
陸生クンがただのいい人で、自分はただのいそうろうだって話して
何か考えたみたい、陸生クンが帰ったときには手紙を残して出て行ったの。。



陸生クンってホントはモテるんだね^^

先回は陸生クンが晴にやきもち焼いてたけど
今回は晴と榀子が陸生クンにやきもち焼いてておかしかったw

榀子もホントは陸生クンのこと気にしてるみたいだし
2人は付き合った方がいいかも。。

それにしても、浪クンがあんまり出てこないみたい。。
それはいいんだけど、滝下クンをサブキャラにしてほしいかも^^
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第7話 恋人たちの予感
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
晴との食事の場で陸生は写真スタジオでのバイトに挑戦することを打ち明ける。
陸生が前向きになって行くことを喜ぶ晴。
一方、将来が見えず不安を抱える浪は、焦りから榀子に辛く当たってしまう。
浪との距離感を図れずにいた榀子は陸生に相談するが、思いがけない陸生の言葉に励まされ改めて浪と向き合おうとするのだった。
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感想
{netabare}
陸生クンが写真スタジオでバイトをはじめて
友だちの結婚式に写真をたのまれたりして
先輩からそろそろいいカメラを買ったら?
みたいなアドバイスされて考えてたり


榀子は浪クンに抱きつかれたりして
浪クンのお兄さんのこと、浪クンのこと、
陸生クンのことも本気で考えはじめたみたい。。

相談にのってくれた陸生クンに送ってもらった帰り
実は陸生クンには浪クンみたく強引にさそってほしかったのかも。。
みたいなこと言って自分のへやにさそったところでオシマイ^^



おはなしが半分をすぎて急に動き出したみたい
EDも変わってたね^^

このまま明るい雰囲気で行けばいいけど
晴と浪クンがいるから、このままでは終わらないんだろうな。。


それにしても、浪クンが榀子に「おまえ」ってゆうところはイヤだな。。

榀子に下に見られるといやがるんだから
対等になりたいって思ったら、「榀子さん」とか呼んであげた方がいいかも
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第8話 イノセント・ブルー
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公式のあらすじ
{netabare}
陸生への気持ちの変化を意識し始めていたが、一歩踏み込めないでいる榀子。
同僚の杜田に悩みを打ち明け、背中を押される。
榀子との関係が進展し始めたにも関わらず、何故か心から喜べない陸生は写真スタジオの仕事に没頭していた。
二人の関係を知らない晴は、多忙な陸生に何とか会いに行こうとする。
そして陸生は写真スタジオの正社員に昇格、コンビニを辞め晴や榀子に会う機会が少なくなっていた。
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感想
{netabare}
榀子はけっきょく陸生クンをへやに入れてあげられなくって
その後しばらく会わないでいたら
陸生クンはいつの間にかコンビニやめちゃって
スタジオの正社員になってて。。

そのことに気がついた晴は、スタジオで陸生クンを待ちぶせるようになって
ちょっとでも距離を近づけようってしてたみたいだけど
陸生クンは写真のことと榀子のことで頭がいっぱいみたい。。

榀子は友だちに相談して
背中を押されて陸生クンのアパートの前で待って会ったけど
晴のこと考えて、あんまり話せなかったみたい。。



陸生クンはやさしいのかな?
強引にさそってくれたら。。って聞いたはずなのに
へやの前でことわられて引いちゃうって。。

でも、陸生クンが強引になったら
榀子が引いちゃうみたいな気がする。。


晴はいつも陸生クンにぐいぐいせまってくけど
陸生クンのリアクションって、にゃんのお兄ちゃんみたいだから
きっと晴は妹みたいな感じにしか思われてなさそうなんだよね。。


さいごは榀子が浪クンのところに食事を作りに行って
帰ってきた浪クンと出会ってたけど、これからどうなるのかな?
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第9話 クリスマス・キャロル
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公式のあらすじ
{netabare}
久しぶりに浪の家に食事を作りに行くしな子。強引に迫ったことを反省し想いを語る浪に対し、しな子もこれまでの関係は壊したくないと告げる。関係が修復し気を良くした浪は、しな子にクリスマスパーティーをしないかと提案する。
晴は自分が会いに行くことが陸生の負担になると考え自ら引いたものの、気持ちが抑えきれず悩む。杏子に相談するが、晴自身はどうしたいのかと問われてしまう。
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感想
{netabare}
あらすじのおはなしで
4人のビミョーな関係で、とくに変わったことはなかったかな。。

ただ、晴が陸生クンに自分のこと「重たい」って言っちゃって
会いたいのに会えないのがちょっとかわいそうだった。。

でも浪クンと榀子って幼なじみだし、陸生クンと榀子は大学がいっしょ、って
それぞれ2人の思い出があるんだけど
陸生クンはとくに晴のことなんか気にしてないから、晴のしてることって
そんなにいやがられてないだけで、実はただのストーカーなんだよね。。

だからよけいかわいそうなのかも?


その次は浪クンで、2人の思い出はあるけど
榀子は今回もクリスマスに浪クンの家に行ったけど、8時で帰るくらいに
弟くらいにしか思ってないからやっぱり片思い。。

でも、わざわざ榀子の家に押しかけたりしないから
ストーカーになってないだけいいのかも。。


さいごに、榀子が浪クンの家を出て
することもないから、陸生クンと共通の友だちの家のクリパにあらわれたけど
あと3話だし、そろそろ何か変わったことがおきないかな?
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第10話 はじまりの新年
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
福田家のホームパーティーに突然現れた榀子。
陸生や福田らと大学時代の思い出話などで和やかな時間を過ごす。
福田夫妻からの後押しもあり、帰り道に榀子にクリスマスプレゼントを渡す陸生。
そんな陸生の態度に絆され、正月を一緒に過ごさないかと誘う榀子。
二人が一緒にいることを知らない晴は、陸生の部屋の前でずっと帰りを待つのだった。
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感想
{netabare}
あらすじのおはなしだったけど、榀子のほうからお正月をいっしょに。。
ってさそうなんて、やっぱりちょっと変わったのかな?

それでも電話がかかってこないと
やっぱりいなかに帰っちゃおうかな?って思うとか
自分がさそっておいて、陸生クンの電話を待ってるだけって
まだ動き出せないのかな?って。。


その晩、陸生クンが帰ったらへやの前に晴が待ってて
抱きつかれたけど、引きはがして
家に入れてお茶くらい出してそのままさようならしたみたい。。


陸生クンは大みそか、榀子と2人で食べて飲んで
そのあと送ってったら、こんどはちゃんとへやに入れてもらえたんだけど
緊張にガマンできなくなった陸生クンが帰ろうって思ったら
榀子が「私だって緊張してる。。」って話しはじめて

榀子はいつまでもはっきりしないことを謝ったけど
陸生クンのこともちょっと責めて
「強引になれないのはやさしいから?それとも晴のせい?」って聞いて
答えれないでいたら「わたしは前に進もうと思う」って。。

それで陸生クンが榀子を抱きしめたけど何にもしないで
「ゆっくりだもんな。。今日は帰るよ。。」って帰ってきちゃった。。


そのあと晴が電話を見て
陸生クンが電話に出て、あっ!って言ったシーンでオシマイ。。



陸生クンが晴のこと考えるシーンが
抱きついてきたとき「冷たい。。いつから待ってたんだ?」
くらいしかなかったけど、ほんとに榀子が言ったみたいに
いつの間にか晴のこと、気にするようになってたのかな。。

榀子に抱きついたけど、何にもしなかったのは
やさしさじゃなくって、晴のことが気になってるからなのかな?


このおはなしって、本当のヒロインは陸生クンかも?

女子の方が積極的なのに何だかはっきりしなくって
あんまり魅力がないみたいなんだけど。。

榀子が好きなら、はっきり晴に
もう来ないでくれ!って言ってくれたらいいのにな☆彡


あと、さいごの電話だけど、相手はやっぱり晴だったのかな?

だったら「あっ!」って言ったのは
もしかして晴のほうから「もう行かない」って言われたから?

陸生クンがヒロインだったら、そうゆうこともあるのかも?
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第11話 はるの嵐
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
警察からの電話で晴の家に向かった陸生。
空き巣の被害はなかったものの、晴に懇願され家に泊まることにした。
ゆっくり話す機会がありながらも、陸生は榀子とのことは言えないでいた。
一方、榀子も徐々に進展して行く陸生との関係を浪に言えないでいた。
晴はお礼を口実に自分が作ったベーグルサンドを持って陸生のアパートに向かうが、家から出てきた陸生と榀子に遭遇してしまう…。
{/netabare}
感想
{netabare}
晴に榀子とつき合ってること言えなくって悲しませた陸生クンと
浪クンにつき合ってること話す前に、2人でいるところを見られた榀子
のつき合ってしばらくたつのに何にも進まない
2人のビミョーな関係のおはなしかな。。


おたがいに、相手が自分のこと一方的に好きでグイグイ来てるだけで
本当はそんなこと気にしなくっていいのに気にしちゃうけど
それってふつうのことみたいな気がする。。

こっちは友だち以上に思えなくっても
やっぱり友だちがイヤな顔するの見たくないよね。。

でも、いつかバレるんだったら
ウソとおんなじで、早く言っちゃった方がいいのに。。

でも、晴のほうが大人かな。。
浪クンは自分のことしか考えてなくって子どもだから
相手にも気もちがあるんだって、分かってほしいみたい☆彡


あと陸生クンと榀子の仲がなかなか進まないけど
自分たちがそれでいいって思ってるんだったら
それでもいいんじゃないのかな?って

晴も浪クンもわりとグイグイくるタイプだから、ちょっと引いちゃうよね。。
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第12話 遠回り
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
届かぬ思い。
拭えない違和感。
それぞれが抱える心の葛藤。
本当の幸せとは…?
昨日とは違う自分へ、4人は歩き出した。
{/netabare}
感想
{netabare}
浪クンに見られたあと、榀子は浪クンとの関係が大事だったことに気がついて
陸生クンも晴が大事だってゆうことに気がついて
2人はただの友だちにもどって、陸生クンは晴に会いに行って告白。。
榀子も1人暮らしをはじめた浪クンに会いに行った。。ってゆうおはなし。。



えー!?。。陸生クンと榀子が何となくギクシャクしてるのは分かってたけど
今までそんなこと考えたことのない相手と、急に恋愛、ってちょっと。。

陸生クンと榀子もそんなにうまくいってなかったみたいだけど
陸生・晴ペアってゆうのは、もっとビミョーな気がする。。

榀子と浪クンペアはもっと考えれないんだけど
たぶん榀子って
実家みたいな早川家と縁を切りたくないだけなんじゃのないかな?
{/netabare}
{/netabare}


見おわって。。

コメディーひかえめの恋の四角関係のドラマで
何だかスッキリしない展開がつづいたけど、さいごが気になって見てた。

感動するようなところはなかったけど、わりとおもしろかった☆


声優さんは合ってたけど
晴以外のキャラは何考えてるかよく分からない感じだった


あと、絵はきれいだった




.

投稿 : 2021/10/06
閲覧 : 857
サンキュー:

66

ネタバレ

仁烏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

なんだかんだ一気見

シナコが嫌な女すぎて「ええっ!」という感じだったけど、全体のリアルな感じが面白くて一気に見てしまった。
時代が古いのか、会えるか分からないけど会いに行ってみるとか、相手を待って体を冷やすとか、連絡が無いと相手の状況が分からないとか、そういったモヤモヤする感じが良かった。
簡単に相手の情報が入ってくるのは、いいけど薄いよなぁ…っていう感じ?
だから雰囲気がすごく好きなアニメだった。

投稿 : 2021/09/26
閲覧 : 241
サンキュー:

1

トリプレット さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

いいよね、ハルの天真爛漫な感じ

このアニメは基本的に低調な感じで物語が進行していく。
その中でもハルの登場シーンだけが明るく、そして、楽しい。
ハルを見ていると喜怒哀楽があって、それらの感情が純粋であるので、ハルにすごく共感して、感化されてしまいそう。
ハルの表現や気持ちのベクトルがずっと外に向かって関心を持ち続けている感じ、素敵よね。
結局、ハルという春風のような人物がいるだけで、このアニメを見続けてしまいました。

投稿 : 2021/09/12
閲覧 : 214
サンキュー:

2

ネタバレ

アルジャーノン さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

時間をかえして?

主人公2人?がけっこうクソだった気がします。
時間をかけたくないのでもう忘れます。

投稿 : 2021/08/28
閲覧 : 305
サンキュー:

1

ネタバレ

みどりーぬ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

氷菓が好きなら、観ればいい。

まず、この作品のターゲット層は30〜40代と言っていい。
設定が2000年入る前くらい。
これを知らないと、主人公達の行動に?が浮かぶので注意。
まぁ一言で言えば、ノスタルジーやなって感じですね。
例えば、路上喫煙や家電、家の前で待ち伏せ。
要所要所で昔ながらの雰囲気が感じられる作品です。
深夜のファミレスでの会話、もしかしたら自然に感じたかもしれませんが、今では営業時間の短縮で出来ないです。
短縮の理由は、昔はスマホなんてありませんから、駄弁りたい時なんかはファミレスに集まりました。今は文明の力によって一瞬で繋がれますからね。そういうことです。
待ち伏せも、確実に会う為の当時ならではの方法なので、設定を理解しないとストーカーの様に思われるわけです。
ストーリーとしては、それぞれのキャラに乗り越えなければならない課題があり、それが恋愛だったり、人生選択だったり、過去との葛藤だったり、決して一つのベクトルとして評価することは難しい作品でした。
ですが、それぞれに与えられた試練は乗り越えたかな、という印象です。作風自体がのんびり流れていく日々で少しずつ変化を遂げるものなので、氷菓なんかに作品としての価値基準が似ている気がします。
元々の作品が凄く長く続いていた作品が故に、この物語を12話にまとめるのは難しいと思われましたが、その割には重要な部分はまとまっていて良かったと思います。物足りない部分もありますが、そこは贅沢といった感じでしょうか。
注目すべき点は、作画ですね。動画工房さんの作画とは思えないほど素晴らしい作画でした。
総括すると、作風はノスタルジー。ストーリーは王道っちゃ王道だけど若年層には理解し難い感情、行動部分多数。
氷菓好きならオススメできる作品です。
動画工房さんの本気と12話にまとめた根気、個人的に好みなのを含めて星4+贔屓0.2=4.2
まぁ、ストーリーだけなら星3.7は妥当だと思ってます。

投稿 : 2021/07/08
閲覧 : 432
サンキュー:

3

sMYVP12210 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

まんま めぞん一刻だなと思ったが・・・おもろいよ!

標題のとおり。めぞん一刻だなと今見てて思いました。
最近はこういうお話 アニメもドラマもなくなりましたねー

めぞん見ていた人にはおすすめ。
見てない 知らないって人も昭和の良き時代の展開を知るためにおすすめします!

年代は貧乏なのに発泡酒飲んでないから1990年ごろかなーと
ブラウン管テレビとラジカセ、メガドラも映ってましたし。

まだ途中ですが、響子さんと五代君っぽいやりとりに ドギマギしながら見ていこうと思います。

追記:
見終わりましたー
いあー ちょっと最後は読めなかったかな。
おもしろかったです!

物語はTV12話で終わってますが、配信限定のものが6話あります。
6話はどれも1~2分のもので、本編の穴埋め的なエピソードです。
どうしても見れないって方いると思うんですが、気にしないでもいいくらいの内容ですw 
しいていえば配信限定6話の2分のだけは機会あれば見てください。

投稿 : 2021/06/27
閲覧 : 261
サンキュー:

3

アイラ☆ので さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4
物語 : 1.0 作画 : 2.5 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

見ないことを勧める。テンポ悪いので

正直、true tears のようなアニメを期待していたが、駄作でしかなかった。

悪い点
テンポがとにかく悪い
気持ちにメリハリのないキャラクターを美化しようしている。
重要でないキャラクターで余分に話埋め。
とくにインパクトのない展開に加え、スキになった理由が描かれたシーンがちっとも感情移入出来ない。話に一貫性がなく、とても薄い。
個人的に花澤香菜が演じる大人のキャラクターに違和感。スキではない。

ひとつだけいい点はハナちゃんの性格がストレートであること。

投稿 : 2021/06/27
閲覧 : 256
サンキュー:

1

ネタバレ

あーちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

バカな大人2人に10代の2人が振り回される話。もどかしさがリアルかも。

異性との友情は成り立つのか、と思ってしまいますね。
私は成り立つと思ってるけど、現実的にはほとんどないと思ってる派です。

しなこはみんなと変わらない関係を求めているようだけど、それにしても無防備すぎるというか、自由すぎるというか、、、
異性を異性と思ってない人間とは、客観的に見るとこう見えるのかと思ってしまった。
「私はみんなと仲良くしたいだけなのに~~」って、ちやほやされるのを楽しんでるようにしか見えない・・・

うーん、しなこの思いはわからんでもないけど、他人に理想を見すぎというか、
他人をその人物として知ろうとしていないように見えてしまう。
自分の中のロウ君、とかを押し付けてしまっている言動が目立つように感じる。


福田と福田嫁はいい人って感じ。現実にいるならぜひ仲良くなりたい。

ハル以外、自分大好き人間すぎてみててつらい・・・
視野狭すぎ、自分のことしか考えてない、大変な自分かわいそう~~ってひったってる感じがする。。。


自分もそうなっていないか再確認しながら、人とのかかわりを見つめ直したいものだなあ。

投稿 : 2021/06/06
閲覧 : 320
サンキュー:

10

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

多分同世代の人達のレビューが気合入りすぎ

珍しく原作既読です。
リアルタイムで作品を視聴していないのは1クールでまとまろうはずがないと思っていたからです。
このたび視聴してみて完成度の高さに目を見開きました。

時代設定が昭和なので、女の子をデートに誘うには自宅に電話して母(父)から取り次いでもらわなければならなかった(あるいは20時きっかりに電話するからでるようにあらかじめ口約束しておく)なんて作品にあまり関係のないことを書きだすと暴走モードに入りそうなのでできるだけ我慢して作品内容に絞って書きます(まあこの段落がすでに…)

この作品の一番凄いところは視聴者を退屈させないところだと思います。
だらだらねちねちだらだらねちねちしているので普通の監督が作ると欠伸が止まらず途中リタイヤ組続出のはずなんですよね。恋愛偏差値30代が2人いて、悪い意味で大人なので(ただのオクテ)思考するのも行動するのも遅い遅い。でもオープニングを削って作りだした尺で絶妙な間をとって、音楽をはさんで、情景描写をねじこんで、身振り手振りを入れて、自然な人間同士の対話を築き上げており、見ていられる。これこそが作品の高評価につながった点です。

ですから、悪女榀子(しなこ)にさえ我慢できたらおすすめできる作品です。容姿端麗、料理が上手、でも精神が…。イライラしながら見ていて、あるとき、これはもうかつての恋人の死によるPTSDで受診すべきなんじゃないかと思うほどになりました。具体的にどういうところかを書けばこれまた長くなるのでご自身で感じ取っていただければと思います。

最後にストーリーについて。晴の主人公への恋の動機は、まあ若いし目をつぶりましょう。でも主人公から晴への気持ちの変化のポイントがまったくなかったことは不満です。晴がずっと一途に、健気に頑張っていたのはわかりますよ。後から考えるとあのタイミングからは意識しはじめた、心を揺さぶられたという強いエピソードがなかったのが残念です。表現を変えると、こんなに涙腺がゆるくなった中年を泣かせるシーンがたったの一場面もなかったところですね。

かなり久しぶりの高評価、しかし名作ではなく佳作ってところです。

投稿 : 2021/05/20
閲覧 : 320
ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

笑えます!

最終回(12話)に大笑いできる恋愛物。

主人公は大学卒業後フリーター、性格も根暗で無気力なのに何故かもてまくり。

ヒロインは主人公の大学の同級生。今は高校教師をしている。幼さ馴染みの初恋の相手が死んだ後も死人を思い続け、相手宅の父と弟に飯作りを言い訳に入り浸っているヤベー奴。ストーカーか?

主人公に好意を寄せるサブヒロインは鴉を飼っている高校中退の不思議ちゃん。鳥獣保護管理法で捕まるぞ!

ヒロインを好きなサブキャラは前述した弟。イキリまくっていて、誰にでもタメ語。耳には安全ピンを刺している。

1話から11話までいろいろありながらも、ヒロインと主人公が距離をつめて、いざハッピーエンドと思いきや、、、
12話で主人公のもとに神様が降臨しエクストリームカップリングを行う。これによりヒロインは初恋相手の弟と、主人公は鴉娘と恋仲に。また何故このカップリングなのか主人公が独白をするシーンは必見。

11話までは苦行だと思うが、12話で全てが救済されるので頑張って!

投稿 : 2021/05/16
閲覧 : 274

シェル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

時間は人をゆっくりと変えていく

冬目景さんの描くどことなく影のある女性が好きで、この漫画が始まった時からファンです。


好きな人に恋をしても、相手が振り向いてくれる訳ではないという片思いのはがゆさや、自分の希望的観測が招く理不尽なこと。あるあるだなぁと思わされました(笑)

でもそれだけでもなくて、合間にある日常のキャラクター達の何気ない会話や、ひょいと現れる新キャラクターによって少しずつ状況が変化していきます。
急展開があるわけでもなく、時間が少しずつそれぞれのキャラクター達を変えていく。そんな感じが観ていて心地よいんですよね~。


私も常に恋だの愛だのばかり考えて過ごしているのではなく、生活のために働きますし、職場の人間関係から得られることもありますし、家族の前でしか見せない姿もあります。いろんな事柄にそれぞれに面しているからこそ、一つの出来事への進展には時間がかかる(気持ちに折り合いがつく)と思っています。そして時間が少しずつ傷を癒やしていき、向き合っていく力にもなっていくこともあると思っています。
そういった自分の考えに、この作品の緩やかな流れがフィットしてくれました。


なお、漫画ではハルちゃんが遭遇する辛いことを見るのに気が引けてしまい、「続きは気になる、漫画も持っているけど読めない」という状態が長年も続いていました。
ですが、こうしてアニメ化されて観る機会があって、ようやく最後まで読むことができました。先述の通り、とても時間がかかったんですね・・・(-_-;)


アニメは漫画版を上手に再編してくれていて、制作スタッフのこの作品への思いがすごくこもっていると思います。自分はアニメ版でとても心地よい涙を流させてもらった気分です。漫画版は、皆に幸あれ!と万感の思いで読ませていただきました。

ちなみに作中の時代が古いため、現代の若者にはどう映るかは分かりませんが、片思いの辛さや、人と人とのつながりや、時の流れというものは共通するのではないかと自分は思います。リア充にはだるい展開、と思われるかもしれませんけどね・・・いいんです、片思いってそんなものですから。

ぜひいろんな人達にしんみりと、のんびりとハルちゃん達の恋の行方を見届けてらいたい作品です。ごちそうさまでした。(ていうかリクオが主人公だというツッコミはナシ、ということで・・・)

投稿 : 2021/03/11
閲覧 : 229
サンキュー:

6

ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

(音無響子+関口さとみ)÷2ってどう?

原作未読 18年かけて完結した名作らしい


つくづく携帯電話というツールが青少年の恋愛模様に与えた影響は計り知れないものがあると思う。
コミュニケーションの取り方が今とまるで違う。

 『ポケベルが鳴らなくて』とその主題歌のヒットが93年
 初期費用10万円越えだが携帯電話が小型化したのが94年
 PHSのサービス開始が95年
 それに引きずられて携帯初期費用の下落が起きたのが96年
 契約台数200万台から一気に10倍規模へと拡大した97年
 99年に11桁化へ

私の場合、世の女子はポケベルかピッチ(PHSのこと)かなにも持ってないかみたいな時期に大学入学し卒業年次には皆さんおおかた携帯電話を持ってたかなぁという過渡期に学生生活を送ってます。振り返ってみると移動端末を持ってない女子には独り暮らしでもしてない限りアタックすることは無かったような… 逆もしかりで「携帯持ってない」はひとつの断り文句として通用するようになりもしました。

 “チャンスが失われる”

若者にとっては死活問題。端末が手に入れやすい価格帯になってあっという間に10倍以上の規模となった裏には下心あり。かようにわずかニ、三年で恋愛のルールに大転換が起きたのです。


本作の連載開始が98年1月。構想期間などリアルタイム反映は難しいにしてもすでにNO携帯な恋愛劇はやや時代遅れ感なきにしもあらずなタイミングです。
作者冬目景の生年は1970年。物語の主役が大卒直後のフリーターであって作者とリンクさせるなら92~93年頃と携帯端末勃興前夜の計算になります。原作者が自信をもって世に送り出せる恋愛劇に携帯というガジェットは辞書に載っておりません。単純に消化して落とし込むことができなかったのではないかと思われます。
ディスりではなくて、なんとはなしに肌感覚でNO携帯な恋愛劇を描いた最終世代の作品として貴重なのでは?と思いながらの鑑賞でした。推定'96大卒くらいまでがリアルに感じる恋愛物語と言えましょう。

現在でもやってやれないことはないでしょうが20年も経てば、当時を知る若者は中年/壮年になり恋愛する感覚が追いついていかない部分あるだろうし、リアル若者は取材した上で落とし込む作業が必要なんだろうなあとぼんやり考えてました。
肌感覚でイメージしづらい若人の皆さんでも手っ取り早くどんなものか知る方法はございます。動画とかで『JR東海 X'MAS EXPRESS』のCMをいくつか見てみたらいかがかと。60秒でNO携帯時代の恋愛のクライマックスを垣間見ることができると思います。


時代背景の前フリが長くなりました。作品に戻ります。

 『49%うしろ向き、51%まえ向き』

水前寺○子がニコニコしながら歩いてきそうな大きなテーマがまずはそこにあります。
繰り広げられるのは主要メンバー男2名女2名計4人の恋愛劇で登場人物はこちら↓

魚住陸生(CV小林親弘)
野中晴(CV宮本侑芽)
森ノ目榀子(CV花澤香菜)
早川浪(CV花江夏樹)

主役は大卒フリーター魚住陸生(リクオ)♂。その同級生、新卒で高校教諭の榀子(シナコ)♀。シナコの教え子だったが高校中退した晴(ハル)♀。シナコの実家金沢からの縁、浪(ロウ)♂。で、この狭いコップの中でいろいろやり合うわけでございます。
主役はなんとはなしに“陸に住み生きる魚”よろしく居場所がなく所在もなさげな青年。それでも“野”中や“森”ノ目と陸の上に安住の地を求めてるからなのか苦しんでしまう。そんな印象を受けた序盤です。
{netabare}※早“川”ならラクじゃんと腐女子が鼻血出しそうな展開を想像しかけたがあえてスルーしとく。{/netabare}

作品のキャッチコピーから
主役名からの類推(妄想)から
そして作品タイトル“イエスタディ”から

すっきりせず停滞しそうな物語を約束されたようなものであり、事実そんな感じの全12話でした。12話分を俯瞰するとやや途中の説明不足や強引な終幕を残念に感じる一方で、

{netabare}よくもまぁこの短尺で“恋愛の停滞感”を出せたなぁ…{/netabare}

むしろポジティブに受け止めたい。感心することしきりでした。約束された“停滞”はおそらく原作でも鍵になってるんでしょう。そのへんをアニメスタッフが大事に扱っていることを伺わせるような作り方をされてたと思います。

この褒め言葉としての“停滞”を生んだのは明らかに二点。
7割方は主人公らのパーソナリティ。これはネタバレで各人個別に後述します。こっちがやきもきするような優柔不断な二人が中軸なので話が進みません。
残り3割はツールの不備。先述の携帯端末がないことに起因してます。即時そして直接のやりとりが減るためすれ違いが生じやすくなり、当人らの性格もあいまって話が進みません。


 2%前に進んだ(かもしれない)恋愛群像劇


“即断即決”の2020年代を生き抜く私たちにとって、“すれ違い”や“空白”。行ったと思ったら戻ったりのもどかしさを楽しむタイプの作品です。
現実においてはアニメ作品も放送延期が連発したこの時期。
立ち止まって一呼吸したのは作品や業界だけでなく我々もでした。
奇しくもそんな2020年春クールにて、視覚に頼れず音と想像で空白部分を埋めるラジオという媒体を扱った作品だったり、本作だったりが生き残ったのは偶然ではないのかもしれませんね。
例えば空白部分。画面にも映らなかった会えない時間に彼女らがどんなこと考えてたんだろう?とかを想像しながら、深まってく想いだったり徐々にズレてく想いを堪能できる良作だったと思います。



※ネタバレ所感
以下、当方ゲスモード全開でいきます。Wヒロイン評いってみよー!
不快な表現があるやもなので純粋レビュー止まりならここでブラウザバックすることを推奨します。


■(音無響子+関口さとみ)÷2

誰のことかすぐ頭に浮かんだあなたは立派な大人です。そう榀子センセですね。

{netabare}想い人を亡くしたことが重しになってこじれちゃってるのが共通項。気立てが良くて恋愛経験少ないのも似てるかしら。めんどくさいけどかわいいのが響子さんで鬱陶しいのがシナコさんです。{/netabare}
{netabare}そのかわいいと鬱陶しいを分かつものは関口さとみ成分の有無でしょう。関口さとみ自体の説明は割愛。どうぞ『東京ラブストーリー』をご覧くださいませ。シナコは天然というか自分に素直なだけなんですが、リクオを完全にキープ扱いしてますよね。外形だけみると地雷女以外の形容詞が浮かばない彼女の特徴は以下↓

・過去を引きずり過ぎ
 ⇒まだなにも始まってない相手への一方的な恋心だぜ?
・浪を甘やかしすぎ
 ⇒自分の居場所確保のために彼に言うべきことを言わない
・リクオを都合よく利用し過ぎ
 ⇒そのくせ「私が甘えてるだけなのよ」と本人に言ったりする
・自分からフッたのに怒る
 ⇒そのくせ「私たちそんな関係じゃないから別に」と言わずにいられない
・自分から告ったのに優柔不断
 ⇒なんだかなぁ{/netabare}

この上なく強烈な印象を残すキャラクターさんとなってしまいました。ロクなもんではありません。
…と言いながらかくいう私だったらホイホイついていくと思います。

{netabare}そして、「そんなつもりじゃないの…」とフラれる未来を想像して打ちひしがれるまでがワンセット。
普通の男…と言っても自分基準ですがなんといいますか口説けそうだと勘違いしてアタックしかけるでしょう。作中でも複数回チャンスありました(キリッ)。そこを全く行動を起こさないリクオだから良かったかと思いきやところがどっこい。断言してもいいですが「冗談、ゴメン忘れて」という態度をこちらが取ることができればリセット可能とふんでます。そしてこのテの方々は“まだ脈はある”と匂わせる行動を繰り返します。理由は

 考えてそうでなにも考えてないから

前後の行動の因果関係や会話で投げかけられた言葉の意味を理解できていません。他者への想像力の不足。これまで言い寄ってきた男もいたでしょうが亡者バリアが発動し見切りをつけられたいていの男は彼女の元を去っていって久しい。そのくせ異性の気配がないのはそれはそれで淋しいというのが露骨であり、その感情を整理なり処理できてるようには見えません。バリアをくぐり抜けた親族ロウと優柔仲間リクオくらいしかストックがない。逆にくぐり抜けさえしてしまえば言葉悪いけどちょろいです。あとは「こんなに思われてるんだからしゃーない」と自分を納得させたいだけでしょう。

要は“一線越えて上書きしてしまえばいーじゃん”という思想です。作中でもシナコ本人が自分で決断する怖さから判断をリクオに委ねる意思表示をしてましたがそこに乗ることのできないリクオというのがまた作品の味となってました。

と、これまでボロクソに言いつつされど惹かれてしまうやっかいな女性だと思われます。原作者の方女性と聞いて納得したのですが、シナコは女性のめんどくさい部分を詰め込んだような人。そこが良く描かれてます。このめんどくささってそのまんまめんどくさいんですけど一方でめんどくさいのが好きな人もいるでしょう。私なんかそのうちの一人ですよ。
そんな「いいですよね~めんどくさいの」と言い切れちゃうような某アニメに言わせれば南極向きな性格をしている男性陣はおおいに楽しんだらいいと思います。{/netabare}


■少女漫画に描かれた文脈でしか男を知らない人

誰のことかすぐ頭に浮かんだ人は残念なことに私と思考回路が似通ってるかもしれません。
そう晴ちゃんのことですね。

{netabare}まだJK年代だからいいけど早いうちに軌道修正してねという娘さん。カラスを手籠めにしている女性は古今東西、魔女しか私は知りません。{/netabare}
{netabare}家庭環境から妄想する偏見ですけど男女交際のロールモデルを想像できてないんだと思います。自分の“好き”という感情に直面した時に、まがりなりにも次の段階を想像できているのがシナコだとして、ハルにはそれがありません。
それでいて臆病なシナコとは対極的にハルは行動的です。想像してみてください。イメトレなしで試合に臨んだ時の惨状を。もしくはゴールや落としどころを描けずに商談に臨んだらどうなるかを。ハルのやってるのがまんまこれ。下手に行動力のある分ズレたらズレたであさっての方向に行ったまま帰ってこれない怖さがあります。

 一緒にいるだけで幸せ

彼女の好きになった理由が希薄なこともあるかもしれません。高校中退理由もなんだかよくわかりません。シナコに輪をかけてなにも考えてなさそうなのが彼女の危なさ。地雷臭しかしないでしょ?普通。

と、同じくボロクソに言いつつされどこちらも惹かれてしまうやっかいな女性だと思われます。
ただし理由はしょうもないところ。

 {netabare}好意もたれて嫌いになれるわけねーじゃん{/netabare}

ストレートな愛情表現を“素直”であると好意的な勘違いをしかけますが、彼女と一緒に描く未来が見えません。でも見ため可愛い子に好意もたれたらホイホイついていくスケベ心を私は隠さないですよ。
そんな抗えない下心を是とされる男性陣はおおいに楽しんだらいいと思います。{/netabare}



男二名のめんどくささも書くつもりでしたが息切れしました。野郎二人は中学生です。学校で教師を呼び捨てにしてマウント取ろうなんて高校三年生としては稚拙。黙って○○へ行け! …以上です。

ということでもう一度戻って女子二人。要は二人ともめんどくさくて二人とも魅力的なのです。
出来れば両方ともおつきあいしたいとゲスの極みなことを考えているのは私だけでしょうか。皆さんどの子がいいなぁという視点で観てるんでしょうか。その場合誰が人気あるんだろう?
最後に本作で自分だったらこの娘さんが一番いいなぁと思った人と理由をネタバレで挙げときます。
ズバリ当てたらすごいかも(笑)


{netabare}その子はリクオと4か月付き合ったという同級生の子{/netabare}

{netabare}迷わないですね。キタエリさんが声あてしてた娘です。次点はハルのバイト先のお姉さん。理由は↓

・言い寄られると弱いという自分の弱みを理解している
・そしておそらく経験を踏んで対処の仕方も心得ている(はず)
・育ちが良いので本人が遵守してるかはともかく社会常識の判断基準に世間とのズレはなさそう
・職能を理解しなんだかんだ生活するための目途をつけている
・例えばピアノできるのよ、のドヤ感が一切ない。わきまえてる
・居候先にリクオを選んだ選球眼と行動に移せるメンタリティ
・シナコやハルの様子を瞬時に察してフォローにまわれる観察力
・そしておそらく「一線越えてから考えよう」の割り切りの良さに聡明さを感じる


たぶん付き合ってて退屈しないし、結婚したらしたでしっかりするであろうと思われる。{/netabare}



この物語を鑑賞して思ったのは女のめんどくさいはかわいくて男のそれはどうでもいいということ。
次に主役四人組以外の登場人物はわりとまともだったこと。
あと言い忘れてたけど榀子センセなんかの比じゃないくらいこいつはダメだと思ったキャラがおります。さっき最後と言っといてすみません。断トツでした。

{netabare}そいつは早川父。

「いい加減解放してやれよ」

突き放してあげるのも大人の役割です。

携帯電話のない恋愛劇を懐かしむことのできた方々はこの父親と同年代くらいではないでしょうか。
どこかしら欠落した四人組にあーだこーだとマウントを取ろうとする前に、はたして自分がこんな早川父みたいな大人になってはいないか自省してみるのもよいのかもしれません。{/netabare}



視聴時期:2020年4月~6月 

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2020.07.04 初稿
2021.03.07 修正

投稿 : 2021/03/07
閲覧 : 972
サンキュー:

68

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イエスタデイをうたってのストーリー・あらすじ

大学卒業後、定職には就かずにコンビニでアルバイトをしている"リクオ"。特に目標もないまま、将来に対する焦燥感を抱えながら生きるリクオの前に、ある日、カラスを連れたミステリアスな少女―“ハル"が現れる。彼女の破天荒な振る舞いに戸惑う中、リクオはかつて憧れていた同級生“榀子"が東京に戻ってきたことを知る。(TVアニメ動画『イエスタデイをうたって』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2020年春アニメ
制作会社
動画工房
公式サイト
singyesterday.com/toppage/
主題歌
《ED01》ユアネス『籠の中に鳥』《ED02》さユり『葵橋』《ED03》agehasprings feat.あにー(TaNaBaTa)『イエスタディをうたって』

声優・キャラクター

小林親弘、宮本侑芽、花澤香菜、花江夏樹、鈴木達央、坂本真綾、寺島拓篤、洲崎綾、名塚佳織、堀江瞬、小野友樹、喜多村英梨、前川涼子、遠藤大智、大塚明夫、小形満、川島得愛、小林千晃、田中宏樹、西山宏太朗、藤原夏海、本田貴子、諸星すみれ、天海由梨奈、村井美里

スタッフ

原作:冬目景(集英社 ヤングジャンプ コミックス GJ刊)
監督:藤原佳幸、副監督:伊藤良太、シリーズ構成・脚本:藤原佳幸、脚本:田中仁、キャラクターデザイン・総作画監督:谷口 淳一郎、総作画監督:吉川真帆、音楽監督:土屋雅紀、美術監督:宇佐美哲也、色彩設計:石黒けい、撮影監督:桒野貴文、編集:平木大輔、背景:スタジオイースター、制作:DMM.futureworks

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