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「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ映画)」

総合得点
91.3
感想・評価
575
棚に入れた
2729
ランキング
36
★★★★★ 4.4 (575)
物語
4.3
作画
4.6
声優
4.4
音楽
4.3
キャラ
4.3

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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ふぁんた さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

愛してるについて

本当にすごく心が震える作品でした。

映画館では号泣できないので目頭が熱くなる程度でしたが、
自宅で見てたら嗚咽必死の物語でした。

終始感情を揺さぶられ、さらに畳み掛けるように感動が押し寄せてきます。



本作シリーズは本当に大好きで、何度も観返していました。
アニメでヴァイオレットちゃんが想いを伝える手助けをして、
愛してるについて触れた人々が物語を素敵に彩ってくれます。


開始そうそう、あのお話の思い出がよみがえり、
涙が溢れてきましたね。


文明が進歩し手紙{netabare}、電報、電話と手段が変わっても
想いを伝えるという主軸はぶれず物語の背骨となっています。
そして最後は手紙で締める演出。{/netabare}



手紙を通してたくさんの人々の想いを届ける手助けをしたヴァイオレットちゃん。
最後は{netabare}自らのために、自らの想いを届けるためにタイプする。。。{/netabare}



終盤は最高にヴァイオレットちゃんの物語というストーリーで
しっかり{netabare}二人の愛{/netabare}が描かれていて、終始ハラハラしながら見守りました。


アニメ〜特典〜外伝〜本劇場版を経験し、
ヴァイオレットちゃんの想いに寄り添ってきた立場としては
最後の{netabare}二人の穏やかな笑顔は{/netabare}幸せに満ちて大変美しく、
とても嬉しかったです。


もちろん作画は崩れず素晴らしく、最高峰のアニメーションと背景美術です。
今回も水の表現は卓越していて異次元の域に達しています。

リズの時にも使っていた奇抜な構図も健在です。
余白を多く取った真横からのショットや
真横のアップだが、感情を見せないためあえて目鼻口は切れているなど
大胆で印象的かつ美麗で彩度の高い絵と重なり、非常に印象的で心に訴えかけてきます。
バトルものように派手な演出はないのに
シーンが心に残るのはこういう素晴らしい感性と工夫が
随所に散りばめられているからだと感じます。


エンドロールはなるべく多くの方の名前を黙読しました。
これからも京アニの活躍を期待し応援していきたいと思います。

投稿 : 2020/11/11
閲覧 : 221
サンキュー:

11

ネタバレ

りは さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

あの島の灯台に行ってみたい

これまでのストーリーを振り返りつつ
ヴァイオレットの生涯を描ききっています。
TVシリーズと外伝は事前に視聴した方が良いです。

ヴァイオレットが実在していたような感覚です。
あの島(エカルテ島)の灯台に行ってみたいです。
それから切手も欲しいです。
日本郵便さん出してくれないかな~。

来場者プレゼントはクリアファイルで、
花に包まれたヴァイオレットでした。
尊すぎます。

また観に行きたい。

ヴァイオレットを産んでくれた
原作者の暁佳奈さんと、
映像化してくださった
京都アニメーションさんに
ただただ感謝です。

美しい映像体験を
ありがとうございました。

投稿 : 2020/11/10
閲覧 : 332
サンキュー:

37

ネタバレ

ごる さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

開始10分で泣かされた(T^T)

最初、新しい登場人物が出てきて、この子が手紙を書いてもらうのかなと思いきや、アンの孫Σ(´□`;)
時間軸が分からなくなりそうですが、アンの孫がヴァイオレットの軌跡を追う話を挟みながらの、ヴァイオレットがギルベルトと再開するまでの話です!
開始直後からアンの話もってくるのは反則です(つд;*)
とにかく、子安さんの大バカ野郎ー!!の熱演に泣かされます(இдஇ

最後の島の郵便屋さんって成長したユリスの弟ではないかと予想(。-`ω´-)ンー
↑ギルベルトの教え子らしいです。
ということは、ヴァイオレットがあの島でd('∀'*)を流行らせたのかな?
ただ、博物館になったCH郵便社の案内のおばあちゃんはどの受付嬢だったのかな?

投稿 : 2020/11/09
閲覧 : 239
サンキュー:

12

ネタバレ

らむね さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

金輪際、これを超えるアニメに巡り合わなくても私は後悔しない

もはや何を言っていいのかわからない。
最高のストーリー、作画、一流の声優さんたちの演技、盛り上げる音楽。
茅原さんの歌も今回はベストマッチ。
たまたまお化けヒットのアニメ映画とカブッてしまったが、そっちだけ観たにわかファンには、絶対こちらも見て評価してほしい。これこそが、日本のアニメーションの最高峰だ。
金輪際、これを超えるアニメに巡り合わなくても私は後悔しない。

唯一、キャラ0.5マイナスは、{netabare}ギルベルトのヘタレっぷりである。「私がいると彼女は幸せになれない」、はあ?そんなんお前が判断することじゃねえわっていう。ただの現実逃避にしか見えなかった。{/netabare}

投稿 : 2020/11/07
閲覧 : 181
サンキュー:

7

Coara さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

圧倒的芸術レベルの作画、王道感動作

終始美しいとしか言葉が出てこない作画で、これだけで劇場でみないのは勿体ないと思う。話自体は王道感動ものなのだが演出や声優の演技が良いので展開が読めていても感動する。たいていの人気作品は一時期人気になっても数年後には色褪せるがこの作品は恐らく何年後かにみても感動できる、そういう作品。個人的には今季1番人を選ばずにおすすめできる。
マイナス点、突っ込みたいところもあることはある。1番はテレビアニメからだが原作を場所によっては別物レベルに変えてしまったこと。原作で生々しく描かれていた部分がアニメでカットされ、そのせいでキャラクターへの理解が少ししにくくなっていると思う。原作小説とアニメ両方の人とアニメだけの人では感じ方が変わりそうだ。特にギルベルトの扱い、アニメはアニメでよく考えれば納得できるのだが小説のギルベルトが好きな人で劇場版のギルベルトを少し残念に思ってしまう人はいるだろう。そしてギルベルトのことを調べはじめるきっかけ、少し弱いかなと。普通それでギルベルトが書いたと一般人が分かるか?という…そんなに特徴的なのか?ディートフリートの扱いも原作とアニメでまるで違い、テレビアニメと劇場版でかなり変化があるので評価が分かれるかと思う。 

投稿 : 2020/11/05
閲覧 : 211
サンキュー:

10

ゲジマユ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

みる芸術とよくわかる愛してる

石田畳がきれい並べられた街並みに洋風ば建物、夕日見える少しさみしげな雰囲気の離島、といった言葉だけでも想像できるそんな頭の中の美しい風景をわかりやすくアニメーションで表現してくれています。また、風景以外の装飾品や小物も素敵です。主人公の義手は、某錬金術師のオートメイルのように直線的で機械ぽいだけではなく、女性の腕の華奢さや曲線が人間のらしさを見せてます。スカートは、わけわからないくらいふわっふわっしてますし、髪は一本一本に生命が宿ってるのかていうほど風になびきます。
このような全体風景と装飾品などの美しさと限界までの美男美女(ここは外せない)が「愛してる」教えてくれます。
作品テーマの「愛してる」というはずかしいセリフは、好意を伝える時には「好き」でよいのでわざわざ使う必要のない無駄な言葉かなと思っていました。しかし、この作品みた後では、語彙の多い日本語中で好意を伝える言葉としてわざわざ「愛してる」が存在しており、また他の言葉では代用できないと作品を通して分かりました。

ここまで語ってきましたが、いえることは、
・私の頭の中の美しいがこの作品見てわかった
・アニメーションで表現されることによってわかる代替不可の言葉「愛してる」

愛してるってなに?
好き?I love you? 月がきれいですね? 
言葉では表現できないけど、ヴァイオレットエヴァガーデンをみた後なら少しわかる。そう思わせてくれる素敵な作品でした。

投稿 : 2020/11/03
閲覧 : 169
サンキュー:

13

かんろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

絵画のように美しいヴァイオレットの最終話

ヨーロッパにある寂れた島のような雰囲気、
絵画のような美しい背景に美しい音楽、
ヴァイオレットエヴァーガーデンは、
本当に美しいアニメーションです。
良い話しが幾重にも重なり、
時間の流れも感じられる壮大な話で、
絵は細部に至るまで美しい。
髪の毛なんて毛束でなく、
一本一本風になびかれてるように見える。
あの事件後、どんな気持ちでこの作品を
作り上げたのか考えると、
作品の細部まで作り上げる事への執着心を感じ、
感無量だった。それだけでも、
京アニ作品への畏敬の念があるのだが、
作品の良し悪しは、それだけでは語れない。

この作品を見ると悪口ではなく、
犬を飼っていた私には、
主人を亡くした健気な犬の話のように思えて胸が痛む。
いかに、人は素直に自分を表現できずに
すれ違いを繰り返すのか、
京アニ得意の心の機微を重ね合わせて
最終話に至った感じだが、
まるで実写映画を見ているようで、
アニメーションの面白さが少し足りない気がして、
勿体無い気がした。

しかし、
かの事件のスタッフさんの最後の仕事と
ヴァイオレットの話を最後まで見届けられてよかった。

投稿 : 2020/10/31
閲覧 : 266
サンキュー:

14

ネタバレ

waon.n さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

終わっちまった悲しみ

『ヴァイオレットエヴァーガーデン』
ついに完結しました。

小説の方ではもうすでに完結していたのですが、まだ映画があることでまだ終わってないとそう思うことである種の寂しさを誤魔化していたんです。

今回も素晴らしい絵で届けられた物語でした。
劇場版で完結編ということで、内容は小説のものを映像化するのだと勝手に思っていましたが、そうではありませんでしたね。
映画しか観ていない方、ぜひに小説の方もご一読いただけるとより、ヴァイオレットエヴァーガーデンの世界にのめりこめることだと思います。

さて、劇場版になると作りこみがしっかりしてやっぱり観て良かったと思うものがここのところ多いように感じますね、一時期ちょっと映画館でアニメ観る意味ないのでは…なんて考えていたこともあったので、嬉しい限りです。


新しいエピソードとこれまでの大筋を通してやり残しているところを終わらせるという二つのエピソードを軸に描かれていました。

愛ってなんですか。愛の意味を知らぬ少女は愛を受け取り、大切に持ち続けた。
そんな彼女は愛を見つけることができたのでしょうか。そして、大切な人にそれを届けることができたのでしょうか。

自分の死期が近づき、家族や友人と距離を取ってしまっていた少年。本心では愛を伝えたい。果たして彼は愛を伝えられるのでしょうか。

良くも悪くも、気になったのは全体的に背景が今までと少し違ったように感じたこと。
それはギルベルトの存在が故なのかもしれないこと。
もう少し掘り下げるにはネタバレタグで隠さないといけないかと思うので、以下ほぼ、タグで隠します。

{netabare}
さて、隠したので、全力で語りたいです。

今回でヴァイオレットはただの人間へとなりましたね。
もちろんそれが良いのか悪いのかという議論をしたいのではなく、ただの事実として、物語のうえでなったことなのです。

その要因はギルベルトにあります。
これまでは、ひとりの少女の成長記というカテゴライズでしたが、今回は純愛ラブストーリーとなっていました。
失われたものはもう元には戻らない。それはヴァイオレットキャラ造形のなかにも表れていて、その腕は元のように動くが、温かさは通わない。
今回の作品で彼女が腕をメンテナンスするシーンが流れるがここがものすごく印象に残ったのは、見終わった後でした。
振り返ってみると、人間に戻るためのメンテナンスだったのように感じられます。
そしてこれはヴァイオレットの魅力にもつながり、ましてやこれまでの作品全体に繋がる魅力にもなります。
何も持っていない少女が、唯一与えられていた愛情を喪失し、それを可視化できるようにしているものが義手ならぬ義腕であった。
喪失は元に戻らないからこその美しさがあり、それが彼女の物憂げな雰囲気を作り出していて最大の魅力でした。
ギルベルトが生きていることでその魅力はどうやら半減し普通の人に戻りました。
しかし、逆に観ている私の胸には刺さることになります。
どういうことかといえば、これまでの物語はヴァイオレットの経験する他人の物語に対して感動していました。ところが、今回は生きていると分かった後のヴァイオレットにこそ感動していたのです。
それも、ひとえに彼女がただの人になったから、なってくれたからだと感じます。

シリーズ全体を通してみると、これまでは戦後すぐの話だったため、物語全体で喪失が描かれていたように思います。
しかし、今回は最終回ということもあり、時代の移り変わりの描写が多く取り入れられていました。また、挟まれるエピソードもどこか辛いだけではなく、次へ踏み出して欲しいという願いが込められていたようにも感じられます。悲しむだけじゃなく『未来へ向けて』というメッセージ性があったように思われます。
今回の作品にはこういったどこか今までのヴァイオレットとどこか違う雰囲気を感じ取ることができます。

ヴァイオレットエヴァーガーデンのキャラ以外の魅力といえば京都アニメーションが誇る最高の背景や人物などの動きでしょう。

では背景について少し感じたところを開けっ広げにして語ってしまいたいと思います。

キラキラと輝く美しい港や街並みがあり、それと対比するように、暗い雰囲気もあったのは基本的に戦後の復興が時代背景にあるからでしょう。
これらはシリーズを通して見事に描かれていました。最高です。
少し、一つ前の劇場版の話をします。個人的な感想としてはこちらの背景の方が美しいと感じました。
明るさと暗さの両方が一つの絵のなかに描かれていたため、光の使い方が素晴らしく感じられたためです。
さて、今回の背景なのですが、明るいか暗いかのどちらかという感じで描かれていたように感じます。じゃあ、こっちの方が駄目かといえばそうではありません。
特に感じたのは暗さのバリエーションの多さというか、うまく表現しづらいのですが、暗さに重さを感じました。
クロード・モネのような印象派のような絵といえばいいのでしょうか。
あんまり芸術に詳しくないので、全然違ったら恥ずかしいですが、まぁそう感じたまでです。
何か今までと違うなーなんて思いながら前半観ていたのですが、後半になり自分のなかの違うと思ったところが分かったように思います。それが背景でした。

ギルベルトのキャラ造形には異を唱えたいのですが、まずミスキャスティングじゃないだろうかというところ。
彼の声優としての演技に不満があるのではなく、スーツを着たブルースウィルスや髭を生やしたディカプリオ、チャラいトムクルーズみたいな感じです。というのも、彼の声というか演技って若干重い。そして不思議と頭に残るんですよね。さらに後半の重い絵が重なり、食傷気味になってしまいました。唯一の残念ポイントだと思います。
絵も浪川も好きだけど、バランスが崩れてしまっていたように個人的には思いました。

一度しか観ていないので、もしかしたら記憶違いな部分もあるかもしれませんが、きっとどこかでまた観るだろうと思います。その時また更新するかもしれません。
{/netabare}

これでお終いかと悲しくなってしまういますね。
それにしても、また観たいと思う素晴らしい映画でした。

投稿 : 2020/10/30
閲覧 : 245
サンキュー:

12

さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

傑作

本当に素晴らしい。
原作、アニメーション、声、全てが美しい。
そして何より、京都アニメーションの火災から立ち直った人々の"魂"がこもっている。これ以上は望めない作品。

投稿 : 2020/10/29
閲覧 : 128
サンキュー:

8

ネタバレ

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

少佐…、少佐…、少佐…、

ビクトリア風のチュールスカート、その裾を軽く持ち上げ、ヒールブーツの片足を後ろに引き、口上を述べる刹那、一筋の風が亜麻色の髪を揺らす。

「お客様がお望みならどこでも駆けつけます。自動手記人形サービス、 ヴァイオレット・エヴァーガーデンです」

なんとエレガントなカーデシーであろうか。

出合う相手はことごとく、一目で心奪われるのである。
この一連の流れは、歌舞伎で言えば見得であり、絶対外してはならない。
マスクをしていなければ、大向こうから掛け声をかけたところだ。

「ヴァイレットちゃん!」では冴えないかな。

止めは、皮手袋を外した時に目にするメカニカルな義手である。
彼女の透き通るような白い素肌とのコントラスト。
その鈍く光るガンメタリックに気圧されながらも、一人前のタイプができるのかと不安に感じる相手に一言。

「問題ありません」

ノックアウトである。

ちなみに、最後まで「ヴァイオレットちゃん」で通したクラウディア・ホッジンズに、神推しを貫く“ヲタ”の矜持を感じたのは私だけだろうか。

{netabare}最後まで“愛してる”の一言を言うことが出来なかったヴァイオレット、いや、敢えて言わせなかった京アニの演出に、そのプラトニックを貫く姿勢に拍手を送りたい。{/netabare}

鼻水とマスクで息が詰まったのである。

(蛇足)
{netabare}忠犬バイレット

木戸を跨いで敷地を走れば、大好きな少佐に会えるはず…、なのに“Stay!”。
聞こえてくる音がが「ワン、ワン」である哀しさである。
そんな中、子供たちに相手をしてもらい喜ぶバイオレットが可愛い。

丘を駆け下る少佐!
船のディーゼルエンジンの騒音の狭間から愛しい人の声を聴き分ける聴覚の鋭さといったら。
もしかすると、風に乗って臭いを感じたか?

そして、ためらいもなく甲板からジャンプ!
ラッシーやリンチンチンも真っ青だ。{/netabare}

投稿 : 2020/10/28
閲覧 : 450
サンキュー:

32

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

アウトレット・サマーバーゲン

大ヒットらしいですね。映画って儲かるんでしょうか。

それなら萌えアニメは他に任せてシリアス感動デートムービー路線で頑張っていただきたいですね。映画界では皆ジブリをありがたがらないといけない雰囲気にはもう嫌気がさしてたでしょう。そんなところに新海誠がスッと攻め込めたのはいいですが一人だけでは荷が重すぎる。しかも新海誠作品はキャラグッズ商売に向かない。今後はぜひ京アニブランドを世に広めていって欲しい。

この題材を見つけた担当者は歓喜したと思うんですよね。悲劇の帰還兵サイボーグ制服金髪美少女という中2要素全部入り。しかもタイトルにヴァが2つ。最強設定です。天下取ったどーの勢いだったと思うんです。でも実際にはヴァイオレットは劇中ひたすらショボンとしてるので実は京アニお得意のキャラパワーが発揮できなかった。設定上ヴァイオレットを快活で魅力的なキャラには描けないのがTVシリーズの落とし穴だったと思います。絵面的には京アニの超絶作画炸裂でしたが、いつもの京アニ作品のキャラ達のように視聴者を個人の力で魅了する構造には出来なかった。TVシリーズを視聴した時には今までキャラパワーゴリ押しでごまかしてきた部分、実は脚本構成が弱いという弱点が露呈したな、という感想でした。京アニはキャラを魅力的に表現する技術が凄「過ぎ」るのです。「中二病でも恋がしたい」なんかは特に顕著ですね。キャラパワーが強すぎて逆に主題が分かりづらくなるという弊害すら起こってます。キャラパワーに頼りっぱなしでキャラが魅力的なのが前提、キャラが魅力的じゃないと成立しない作品ばかりになってしまった。でもここまでシリーズがスケールするのなら他業種から有能な脚本家を引っ張れるのではないかと期待が胸を踊らせていました。

なんで時代を進めたのか。

いつまでも手記人形させといて客だけ変えればずっと続けられたのに。もったいない。少佐とキャッキャウフフしてニコニコしてるヴァイオレットちゃん奮闘記としてでも続ければ良かったのではないかと思うのですがダメですか。EXTRAエピの部屋の隅っこでヘンテコな凹み方をしてるヴァイオレットはすごく可愛かったんですけどね。人間らしくなった彼女にはもう誰も興味ないのでしょうか。

ヴァイオレットのあの生い立ちと過去の環境を鑑みれば誰しもがサイコパスにしかなりえません。仕事で様々な愛の形に触れてきたものの、結局は全部他人事でしかありません。渇望してきた少佐の愛に触れられたとして、彼女にとってはこれからが地獄の始まりなんです。今まで欲しい欲しいで済んでましたが、今後は自分を責め続ける日々が何年も続くでしょう。これで終わりなんですか?終わらせちゃいかんでしょう。


京アニの今後に必要なのは脚本家よりもジブリの鈴木Pのような銭ゲバでしょうか。

20200927

投稿 : 2020/10/23
閲覧 : 243
ネタバレ

にゅにゅにゅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

中盤右目から涙が止まらず

いやもう…確かにこれは最後です…
終わらせてくれた…と言う感動でいっぱいです。

ストーリー、そしてその流れはとても良かったです。
中盤の彼には泣かされまくりでした…ハンカチ忘れていってニットがぐしゃぐしゃになりました。大変でした。

若干最後のあれ、あそこ…どうしてすぐ会わないんだ💢となりましたが、目をつぶりましょう…
その後のセリフも目をつぶりましょう…
いや良いと思うけどさ…一瞬今さら来てロリコンじゃん…は?と感じてしまったんだよ、あんなに引き伸ばされた後だと…
でも話的には纏まってたよね…ご都合展開と言われようと、最後まで無事書ききったから良いのでは

作画は安定の綺麗さでずっとため息が出っぱなしでした。
弟は顔の作画になんとか言ってましたが

最後に。
前作も思ったけど、ヴェネディクトのお洋服は背中がとても危険なので、誰か上着を買ってあげて下さい。あと、ヒール高いと転んでしまって危ないから、どうかどうかそこもよろしくお願いいたします。

投稿 : 2020/10/22
閲覧 : 193
サンキュー:

12

魔神 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

是非見てほしい!

流石としか言いようがありません。
人生で1番泣きました。こんなに泣いたのは初めてです!
内容には大満足でした。

ヴァイオレット・エヴァーガーデンという作品を
世に届けてくれた京都アニメーションさん、
本当にありがとうございます。

これからもずっと応援し続けます。

投稿 : 2020/10/19
閲覧 : 181
サンキュー:

12

ネタバレ

遊微々 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

移ろう時代、されど人はその一葉に万感の思いを・・・

まずは今作に携わった関係各所の方々、非常に大変な時期を過ごされたことと思いますが、それらを乗り越えて今作の完成まで漕ぎつけたこと、本当にお疲れ様でした。

さて本作の感想ですが、個人的には非常に評価の難しい作品でした。
というものの、見過ごせないレベルで大きな不満点があったからです。
{netabare}言わずもがなギルベルト少佐の生存ですね。はっきり言ってこの展開は私の好むところではありません。
そもそもこの物語は、ヴァイオレットがドールの仕事を通じて様々な想いに触れて「愛してる」を知る話だったはずです。彼が今際の際に残したこの「愛してる」という言葉、一体どういった真意が込められていたのか、その答えが分からない謎を追い求めていく、そんな彼女の痛々しいまでのひたむきさに私は心を惹かれたのです。
ドールの仕事の中で触れていく多くの「愛してる」の感情、それに出会う度にぼやけていた少佐からの「愛してる」の輪郭が徐々にはっきりとしたもになっていく。しかしそれは決して明らかになることのないもの、この切なさ、無常さ、しかしその中に存在する確かな暖かみ、この絶妙なもどかしさこそが物語により深みを持たせると思います。
また彼の存在というのは、ヴァイオレットにとっては自分を救ってくれた存在であると同時に、彼女を過去に縛り付ける楔にもなっていたと思います。彼女が彼の存在しない世界の中で、今後どういった道を見つけていくのか、これも非常に重要になってくると思います。
彼女の彼に対する想いは、一種の依存めいたものに見えました。彼を通してでしか自分の存在価値を見出せないかのような、そんな危うさを孕んでいるように感じてしまったんですね。
だからこそ、彼の存在しない状態において、彼女が何に対して関心を持っていくのか、自分の存在にどう答えを見つけていくのか、それを見届けたかったんです。
しかし彼が生存していて、しかも再開まで果たしてしまっては残念ながらこれは成立しません。彼の存在はすなわちあの時の「愛してる」の真意が表明してしまうことを意味します。劇中でそれが描かれたかどうかは問題ではなく、その可能性が生まれてしまうということが重大なのです。
また彼女の存在理由が「ギルベルトのため」ということに限定されてしまう気もします。それはあくまで過去の彼女であって、これからの彼女はまた違ったアプローチをしてもらいたかったです。
{/netabare}

とまあ長々と愚痴を書き連ねましたが、しかしこの私の勝手な好みと幻想を以って安易に評価を下げていいほど軽い物でないのが今作です。
アンやユリス関連の話は胸を震わされましたし、あの圧巻の映像表現にはいくら称賛の言葉を送っても足りません。
私の求めていた物ではありませんでしたが、大きな感動を与えてくれた作品であることも間違いありません。やはりこの作品を見れたことは、感謝の気持ちしかないですね。

{netabare}(開始10分も経たない内にアンのエピソード思い出して一人すすり泣いてたのは恥ずかしかったなあ・・・){/netabare}

投稿 : 2020/10/15
閲覧 : 304
サンキュー:

37

ルー さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

やっぱり10話は越えられないなあ

ファンの方には申し訳ないが自分には退屈でたまらない映画だった

ただの感動ポルノ
24時間テレビを見ているような気分だった

どんだけ泣くねんて感じ
10話のようにためてためて泣くという感じが全くなく涙の安売り

だが会場は泣いてる人も多く、それが滑稽でニタニタと笑ってしまったがマスクをしていたのでバレずにすんで良かった

だがクレジットで池田晶子さんや武本監督の名前が見えてうるっときた
決して良い映画ではなかったが、京アニ支援のためにもお金を落とせて良かったのかもしれない

そう言い聞かせて会場を後にした

投稿 : 2020/10/15
閲覧 : 413
サンキュー:

6

ネタバレ

マミー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

こてこてのメロドラマじゃん!

原作、TV版ともに観てません。つまりこの劇場版がお初です。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン(TV版)がこのサイトでなんと1位、劇場版の評価も凄く高いので
前々から気になっていた作品です。

TV版→(サイドストーリー→)本劇場版 という順序が適当と思いましたが、
人気があるためか、現在配信は無く、amazonプライムで視聴しておけばよかったと大いに悔やみました。

でも、まっさらの状態で観るのもまた良いかと思い直し、行ってきました。
そのような視点からの感想ですので、予めご容赦ください。

率直な感想は、マジでこてこてのメロドラマじゃないか!
何度も何度も使いまわされた手法のオンパレードではないか、ということです。

でも、泣かされました。分かっていても、上手に作りこまれているから、泣くのです。

私はシニア料金で鑑賞できる世代ですから、この手のドラマにはよく馴染んでますが、
たぶん、この映画を視聴する中心は30代までの世代ではないかと思います。
この世代の人たちには、かえって新鮮に物語の中へ没入できるのではないでしょうか。


では、もう少し詳細に入ります。


まず、作画は背景を第一に、キャラも美男美女ばかり、微細な表情まで、素晴らしい仕上がりです。さすがの京アニの実力です。

構成については、今時の映画によくある時間軸が交差する多層面な作りとなっており、しかも、二世代(50年)の時間の隔たりと、人間模様が描かれます。
このような構成の映画としては、最近では「ストーリーオブマイライフ(私の若草物語)」が素晴らしかったですが、2度観るとその構成の緻密さよくわかります。ヴァイオレット~は、分かりやすい作りでしたね。

「他人に自分の思いを告げる」というテーマについては、3重の構造をとっています。ヴァイオレットと少佐、少年ユリスとその家族、そしてデイジーと両親。(女子の名はほとんど花の名前?)

この手段として、「手紙」を使っていることが、今のデジタルな時代だからこそ、とてもいいのです。
時代設定からタイプライターを使ってますが、手描きの方がもっといいじゃないの、と少し思ったりもしますがw
でも、あの文字は特殊ですね。何か謂れがあるのかしら。
多部未華子主演のドラマで、「ツバキ文具店~鎌倉代筆物語」という類似の作品を思い出しました。

これからは、本編(TV版)を観ていないから分からない部分なんですが、あえて批判を書きます。
アニメとは言え、何で少女を戦士にするかね(大した戦力にならない気がするが、そういう問題じゃないかw)。
安易に戦争を取り入れたり、女子を戦わせたりするのがアニメの定番とは言えですがね。

ヴァイオレットの境遇はどう見ても悲惨の極致であったようですが、(何度か現れるカットバックから)これでもか、これでもかと見せていく感が強いです。直接的表現が多いかな。
私の思う、最も悲劇的なヒロインは、「カウボーイビバップ」のフェイですね。救われようがない孤独な運命。


ということで、私にはちょっとくどすぎる泣きのストーリーでした。
でも、本編を観るまで、最終の評価はできないので、とりあえず78点としておきます。

それにしても、田舎の平日の映画館で、観客が普段見ないほどいたことに改めて驚きました。

投稿 : 2020/10/14
閲覧 : 317
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11

ネタバレ

いくす さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

愛してるを知る旅の終着点です。

原作未読、TVアニメと外伝視聴済みの感想です。

映画のチケット代が安すぎると感じてしまうくらい、大変すばらしい作品でした。
できるなら記憶を消してもう一回TVアニメから見たい。


このシリーズを通じて思った感想は、
人間が一番尊いと感じるのは、掛け値なしの真心からくる愛なのかなと。
いろんな形の愛があるけど、意図的に作ることはできない。
尊いものだと本能的にわかっているからこんなに感動するのかなと。

今作の魅力はキャラクターの心理描写が丁寧な点です。
キャラクターが実在するのではないかという感覚になります。

ディートフリート大佐が、失って初めて弟に家督を継がせる重責を押し付けていたこと後悔していることに気づいたのに、
会えたら会えたでそっけなく家は自分が継ぐ、行けよ。という素直に言わずに二人で生きろと背中を押すシーン。

ラストの2人が浜辺で向き合い、
ヴァイオレットが報告したくても感無量でなにも話せなくなるシーン。
この2つはとくに強くキャラの人格を感じます。


あえて1点だけダメだしをするなら、個人的にはTVシリーズの終わり方が美しすぎた。
特別な言葉をくれた人にはもう会えないけど、その言葉の意味を人生を通して知りながら生きていく。
そういう終わり方のほうが、物語としては美しいと思います。


それを加味しても、素晴らしい作品であることは揺るがなく、
見ることができてよかった作品でした。

投稿 : 2020/10/13
閲覧 : 175
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15

ネタバレ

88. さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

いつの時代も、変わるものもあれば、変わらないものもある

「あいしてる」を教えてくれたひとに、恋い焦がれる話。


TVアニメ版のみ視聴済み(と言ってもほとんど内容覚えておらず)
ほとんど、初見みたいな感じで劇場で見ました。


個人的に、最初の京アニのロゴレーベル見た瞬間泣きそうになりました。
また、京アニの作った作品が見れるんだって思うとすごく嬉しかった。



本編は、現代?の少女が自動手記人形を知るところから始まり、
ヴァイオレットたちのいた時代の話する、回想みたいな感じになっていました。

最初は、時代設定もほとんど覚えていなかったので、あれ?これいつの時代だ?みたいな感じになりましたけど、見進めていくと、だんだんわかるようになっているので大丈夫でした。


基本的にギャグ要素はほぼなく、大きく分けて2つのストーリーが同時並行で進んでいました。

一つは、ユリスという少年の手紙の話。
もう一つは、ヴァイオレットが恋い焦がれていたギルベルト少佐の話。


最初は、「全然関係なさそうな話が同時並行で進んでるな」と思ってましたが、
終盤でなるほどなーとなりました。

全体としてのストーリーは、まぁちょっと1回じゃよくわからなかったので、何度か見たいと思います。



劇伴も、心に訴えかけるようなものが多く、とても良かったです。


作画はもういわずもがな。
特に、最後のヴァイオレットの後ろ姿のシーンはとても良かったです。


{netabare}
終盤の少佐と再開するシーンはちょっとくどいかなと思ったけど、まぁヴァイオレットの気持ちとかをかんがえるとあれくらいの長さが妥当なのかなと思いました
{/netabare}


号泣するほどではなかったですが、ちょっと涙が出そうになるシーンはいくつもありましたし、いい話であるのは確かでした。


外伝などはみてなかったのですが、もしかすると、外伝、TV版などを見てからのほうがより楽しめるのかもしれません。

投稿 : 2020/10/11
閲覧 : 216
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15

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

映画館はコロナ渦の中、老若男女問わず満員でした

放火事件から1年経ちましたが、よくあれだけの事件があったのにも関わらずこれだけのクオリティーを保ち続けれたこと。。それは最大限評価できると思います。

あと、今回の京都アニメーションは「オタク」⇒「女性」⇒「一般」という形に変換し、誰が見ても感動できるだけの力があるクオリティの高い仕事だということ、極力アニメ的な表現を排して、「映画」としてのクオリティをあげようとしている点においても今回の「劇場版ヴァイオレットエヴァーガーデン」は京アニ以来の傑作だと言って良いと思います。その証拠に、まあ。。事件の影響もあるでしょうが、客席は満員で、しかもオタク層とは呼べない人までも巻き込むほどの社会現象になっていると思っています。

しかし、

作品の評価というものは事件とは関係なく評価しなければならないと思っています。。

ですので、あえて苦言を呈するのであるならば、演出が少しぎこちなく間延びしていることが挙げられます。これは今までの「TVマンガ」路線から、「聲の形」以降の写実的でシリアスな作風に変えているので、人物の感情の起伏を描けていない。。と感じました。

要はアニメ的な大仰な仕草が描けないので、全体的にのっぺりとした印象が伺えてしまうのと、その分カット割りや構図で見せるというやりかたもあるのですが、まだ人物の表情のアップなどで表現しようとしているので、レイアウト(アニメの設計図みたいなもの)がブラッシュアップされていないので、全体的にただのメロドラマに近い印象を受けました。

現実的な構図を使うのであるならば、サンライズの「カウボーイビバップ」やプロダクションIGの「攻殻機動隊」などの構図の格好良さが欲しいもので、ところどころ格好良く決めいているシーン(夕日をバックに涙をこらえて佇んでいるシーン)はあるのですが、全体的にカット数が少ないので演出が弛んでいるような感じです。

しかし、前述したとおり京都アニメーションの弱点である「TVマンガ」の世界から、一つの「映画」としての完成度の高さが伺えるので、事実上「京都アニメーション」による逆境を乗り越えた最高傑作と言っても過言ではないでしょう。

このコロナ渦の中で、興行成績が期待できる佳作だと思います。

投稿 : 2020/10/11
閲覧 : 370
サンキュー:

34

ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

愛に関する短いフィルム

アニメーション制作:京都アニメーション、
監督:石立太一、脚本:吉田玲子、
キャラクターデザイン・総作画監督:高瀬亜貴子、
音楽:Evan Call、原作:暁佳奈

「愛してるとは何なのか」というテーマに
真正面から取り組んだシリーズの完結編。
TV版の終了時にその先の展開は予想できていたので、
どのような構成にするのかと思っていたら、
アン・マグノリアにつながる話から始まったのには、
驚かされた。物語の開始直後からいきなり核心を見せる。
この作品が目指しているものが理解できるため、
すんなりと世界に入っていくことができた。

ヴァイオレットは、暗がりを歩く。
足元を照らす小さな明かりを頼りに。
自分が生きている意味を考え、
何をすれば良いのかを探し続ける。
目指す場所に待ち受けているもの。
それは一体どういうものなのか。
人を想う気持ちは、語られた言葉だけが真実とは限らない。
その奥の暗がりに本当の心が隠されていることもある。

電波塔の建設が進み、通信手段のインフラが整備されても
心を伝えることは簡単なことではない。
しかしヴァイオレットは、代筆業によって
人の気持ちの機微を理解できるようになった。
幼い子供の手助けをスムーズに行えるほど成長した。
そこに至るまでに数々の手紙を代筆してきたのだ。

今回は、自分の気持ちを伝える物語。
時には逡巡し、時には求め、時には唇を震わせる。
ヴァイオレットの表情が微細に変化する。
本編の後半でも表情の動きに驚かされたが、
劇場版での細やかな表現は、見ごたえがあった。

ヴァイオレットの心情が真っすぐに届く一方、
ギルベルトの様子には苛立たされる。
ヴァイオレットに対する罪の意識が大きく、
多くの人々を死に追いやった片棒を
愛する人に背負わせ、両腕を失わせた事実が
心に重くのしかかっているのは理解できる。

しかし、その気持ちの形は、ほとんど見えてこない。
何を考えているのかが伝わってこない。
何にこだわっているのかを感じとれない。
暖炉で燃え盛っている炎を映すだけでは、
愛するヴァイオレットを長い間、雨の中に立たせて
追い返す気持ちを理解できない。
それと、ホッジンズがギルベルトかどうか確認に行くときに
ヴァイオレットを入口で待たせるのにも無理がある。
個人的には、ふたりのやりとりと島での行動については、
大きく引っかかってしまった。

{netabare}ただ、未来から過去を見る展開は、良かったと思う。
ヴァイオレットが何を求め、どんな決断をしたのか。{/netabare}
「想いを伝える」ことが、どれだけ大切なことなのか。
終始一貫していたテーマが伝わった。

想いを伝えるためには何が必要なのか。
それは映画の最初に伝えられている。

Sincerely

英文の手紙における結びの単語。
「心から。真心をこめて」
これは、京都アニメーションが
シリーズに関わった仲間、そして観客に向けた
祈りのような言葉なのだろう。
(2020年10月10日初投稿)

投稿 : 2020/10/10
閲覧 : 497
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57

ネタバレ

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

少佐がヒロイン

あしながおじさん計画で育て、戦場で少佐を守り続けたヴァイオレットが、巷で愛を理解し、手に職をつけ、その業界でナンバーワンを取って、更なる成長を遂げて、いじけた少佐の待つ所へ迎えに行くストーリー。
前作の外伝ではヴァイオレットが王子様役を演じて女性向けに仕上がっていたが、今回はきちんと親父ホイホイに戻っていった。

若干最後の、お兄ちゃんはヴァイオレットたちと一緒の船できてヴァイオレット達に譲っての最後に登場とか男前だったのに、
背中おされてからの一番盛り上がる所が…少佐は流石に追いつかんだろって展開からの…
ヴァイオレットアイは千里眼
ヴァイオレットイヤーは地獄耳
ヴァイオレットアームは不沈艦
って心の中で盛り上がりながらも突っ込みつつ、
特に最後は泣きじゃくるヴァイオレットに寄り添うだけでよかったのに、少佐は喋るなと思ってしまった。
最後の泣きは引っ張りすぎて若干さめてしまったので、ここは制作側が力入れすぎたのかもしれません。

という所はさておき、正直最後の少佐の発言以外はとてもよかった。
時代の流れと共に手紙から電話へと想いを伝える手段が変わるけど、正直な気持ちを手紙で綴るのは素晴らしいことだという導入部分も、この家はもしかして?と匂わしがあり、そしておばあちゃん…という所で既に泣けました。

ユリスとの家族愛の終始泣きでした。アン編からひっぱってスタートし、同じ形で親から子を子供から親と持ってくるのは本当に泣ける。
正直な想いを伝えることはどんな形であれ大切というのは今思い返しても泣けます。

TV版・外伝といろんな形の愛を表現してきて、最後に劇場版でヴァイオレットと少佐の純愛をハッピーエンドで終わらせての形は予想通りだが〆かたとして王道で最高でした。

100点中94点

投稿 : 2020/10/10
閲覧 : 240
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15

エデン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ほんとに良かった

まだ見てない人には是非見てほしい
京アニありがとう!

投稿 : 2020/10/09
閲覧 : 153
サンキュー:

9

Gogeta さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

京アニありがとう

ほんとに素晴らしいの一言に尽きる映画でした。
絶対の絶対円盤買います

投稿 : 2020/10/07
閲覧 : 86
サンキュー:

9

SUZU さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

とにかく泣きました

とにかく泣きました。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンのアニメ本編を観た方がより楽しめてより泣けるのはもちろんなのですがヴァイオレット・エヴァーガーデンを観たことがない人でも分かる内容になっているのでぜひアニメ本編を観たことがない人にも騙されたと思って一度観に行ってもらいたいです。

投稿 : 2020/10/07
閲覧 : 90
サンキュー:

9

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

感謝の一言に尽きます。

何も知らなかったヴァイオレットの成長の集大成がここに詰まっているという作品だった。
京アニのあの事件は本当に悲劇であったが、その悲しみや苦しみを乗り越えて、この作品を作り上げたと考えると本当に感慨深いものがある。まさに人の人生そのものの象徴とも言える、沢山の感動と沢山の学びを与えて下さり、本当にありがとうございました。

投稿 : 2020/10/06
閲覧 : 110

ひーろー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

感動するとわかっていて

原作やトレーラーからしてラストシーンは想像に難くはない。
それでも涙が溢れたのは彼女たちへの感情移入の度合いが桁外れだったから。

奥行きを感じるストーリーには血の通った想いが随所に込められ、見事なまでにキャラクターへ瑞々しさを吹き込み、出来事に肌感のある生々しさを与えている。

主人公を取り巻くひとりとして、スクリーンの中で自分も生きていたのではないか。そう、映画館を後にしながら錯覚するほどに、どっぷりと沼にハマる。
だから、泣く。

それらを鮮やかに美しく表現しきって魅せた、京都アニメーションに最大級の賛辞を贈りたい。

ファンタジーとして描かれながらも、リアリティを多く含ませる稀有な世界観は、令和を生きる現代日本人の渇きを潤してくれる。

感動するとわかっていて感動するのは、気持ちがいいものだ。

投稿 : 2020/10/06
閲覧 : 75
サンキュー:

11

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルを何にするか悩みました。下手なタイトルをつけて作品を悪くいいたくないので一文字にしました。それほどこの作品は凄かった。
まずすごいのは作画。まったく妥協がなかった。風も光も波も木、岩も建物にしても丁寧に描写されていてそれだけで感動した。そしてストーリーにはどんどん引き込まれていき、泣かずにはいられない。泣くのも楽しみかたのひとつなのかもと思う。京アニ信者と言われようがすごいものはすごいとしか言いようがない。曲も作品によくあっていた。
泣かない方が無理。

投稿 : 2020/10/06
閲覧 : 161

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

さよなら。ヴァイオレットエヴァーガーデン。

そうかそうか。それはよかったなぁ。
ほんとによかった。

幸せにな~。


てかきっと幸せだったんだろうと。

思いたい。



おわー。泣いたー。
もー映画館いたるところでぐすんぐすんいってますってば!

ラスト10分は涙が止まらず。

いやー。すんばらしい映画でした。
これは軒並み映画賞とりまくりにちがいない!


みんな見に行ましょう!

投稿 : 2020/10/05
閲覧 : 277
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26

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

散る花々。咲かせる花々。

いつだって、心は渇いていました
どうしたって、魂が求めていました

そんな私を愛してくださる、エンドロールスタッフの皆さま

ヴァイオレット・エヴァーガーデンを送り出してくださって、ありがとうございました。





ふたりして、戦火に咎を刻みつけてきた
それぞれに、任務の因果を見つめてきた

「愛してる」をくださった方は、いずれに
「愛してる」を届けたい手紙は、この胸に


ブローチに心を向ければ
アミュレットにもチャームにも、アレンジメントできる

アプローチは如何にしても
エンジェルにもキューピッドにも、マネージメントできない


そのドールには、できて

どのドールにも、できない。





出会った瞬間に、魅入られた
手放すなんて思いもしなかった

すがるような瞳の少女に
輝かしい未来を君に、と


ならぬ恋を
なせぬ恋を

 誓ってしまった


なのにまた
愛してるを

 残してしまった。





海の女神には、花束と宣誓を


誉めよ、称えよ、感謝せよ
ならば、祝福も与えられよう


勝者でもなく、敗者でもなく
豊穣が、等しく与えられよう


花は散り落ちるとも

風は種に海を渡らせ

芽吹きを知らせるのです。





告白が

どうして、痞えてしまうのか

なにゆえ、かたちを成さぬのか


拳に頼っても、言葉にできないのなら


何に縋ればいいのでしょう


誰に願えばいいのでしょう。





私は、知りません


こんなにも待ち焦がれ

これほどに報われる

{netabare} プロポーズのお返しを。 {/netabare}



なお手紙なら、書けません。





過去を辿れば、走馬燈が廻り出す

多くの「あいしてる」が巡り合う


ヴァイオレット・エヴァーガーデンは

お客様のためのドール



{netabare} 今も、その切手に宿っています。{/netabare}

投稿 : 2020/10/05
閲覧 : 392
サンキュー:

30

めあみやまや さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

開始10分で泣ける!

ヴァイオレット・エヴァーガーデン堂々の完結編です。タイトル通り本編を視聴した方は始まって10分足らずで感動します。2時間30分があっという間に感じ、映画が終わる頃には泣きすぎて目がカラカラの状態になりました。(笑)
他にも、やはり作画が綺麗でそれぞれのキャラクターの表情が細かく描かれており、心にグッとくるシーンも多々ありました。ヴァイオレット・エヴァーガーデンを見たことがある方は絶対に見ないと損します!
映画館に来館する際にはハンカチをお忘れなく。(笑)

投稿 : 2020/10/04
閲覧 : 218
サンキュー:

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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのストーリー・あらすじ

――あいしてるってなんですか?かつて自分に愛を教え、与えようとしてくれた、大切な人。会いたくても会えない。永遠に。手を離してしまった、大切な大切なあの人。代筆業に従事する彼女の名は、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。人々に深い、深い傷を負わせた戦争が終結して数年が経った。世界が少しずつ平穏を取り戻し、新しい技術の開発によって生活は変わり、人々が前を向いて進んでいこうとしているとき。ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、大切な人への想いを抱えながら、その人がいない、この世界で生きていこうとしていた。そんなある日、一通の手紙が見つかる……。(アニメ映画『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2020年9月18日
制作会社
京都アニメーション
公式サイト
violet-evergarden.jp

声優・キャラクター

石川由依、浪川大輔

スタッフ

原作:『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』 暁佳奈(KAエスマ文庫/京都アニメーション)
監督:石立太一、脚本:吉田玲子、キャラクターデザイン・総作画監督:高瀬亜貴子、世界観設定:鈴木貴昭、美術監督:渡邊美希子、3D美術:鵜ノ口穣二、色彩設計:米田侑加、小物設定:髙橋博行、撮影監督:船本孝平、3D監督:山本倫、音響監督:鶴岡陽太、音楽:Evan Call

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