なご さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
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(C) 暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンの感想・評価はどうでしたか?
なご さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
退会済のユーザー さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ビマ さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
とてもステキな作品でした〜。
やっぱりこの作品の映像美には驚かされます。風と水、光と影には特にこだわりを感じました。
…コホン。
「世界よ見たかー!これが日本のアニメだー!」
と、謎に海に叫びたくなるくらい誇らしい気分になる美しい映像でしたー。
そしてシナリオも良かったと思います。
冒頭、「えっそこから始めるの!?」という戸惑いから入りました。それがうまく機能していて、物語上では語られないヴァイオレット・エヴァーガーデンという人物はこんな人生を、こんな未来を生きたんだろうなと想像が膨らみました。
そしてそれはきっと幸せなモノでしょう。
最後にお気に入りのシーンを…語りたいのですがネタバレになる重要なシーンなので我慢します。
TVシリーズまでで劇場版観てない人も多いようですが観たほうがいいですよ。絶対に!
マーティ さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
御宅忍者 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
oneandonly さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
世界観:8
ストーリー:8
リアリティ:5
キャラクター:7
情感:7
合計:35
<あらすじ>
代筆業に従事する彼女の名は、〈ヴァイオレット・エヴァーガーデン〉。
幼い頃から兵士として戦い、心を育む機会が与えられなかった彼女は、
大切な上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア〉が残した言葉が理解できなかった。
──心から、愛してる。
人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。
新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。
しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。
──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。
ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。
(公式サイトより抜粋)
TV版は最後までヴァイオレットの戦闘能力に馴染めなかった作品でしたが、5話や10話等、お気に入りの回もありました。本劇場版については予告PVを見て、10話に関するストーリーもあることがわかったため、やはり劇場で見なければと思い、隙間時間を作って何とか見ることができました。
休日ながら朝の早い時間帯にもかかわらず結構人が入っていて、時間帯のせいかもしれませんが、私よりも年配の方が多い印象でした。
さて、世界観ですが、現実世界とは別の世界ですが、電話がまだ普及する前の、現実世界でいう19世紀末~20世紀初頭くらいが舞台となっています(技術的な点ではヴァイオレットの義手はその精巧すぎるが)。
今回は、TV版10話の少女アンの孫デイジーを中心に物語が始まります(PVでアンと思った人物はその孫で、アンの葬式が終わった時点)。予想外であり、その視点で、ヴァイオレットたちの働いていた郵便社が歴史を残すものとして博物館となっていたり、世界観をより俯瞰して見せる手法で、とても良かったと思います。
作画や背景も流石は京アニと思わせられました。音楽は、挿入歌の「みちしるべ」、TV放映時は微妙な使われ方もありましたが、今回は一番のタイミングでハマっていたと思います。改めて良い曲と思えました。
ストーリーは{netabare}ヴァイオレット軸で、消息不明であったギルベルト少佐と再会すること(ギルベルトの母親の墓参り、病気の子供(ユリス)の手紙を代筆、その子の危篤等を挟みつつ、郵便社を辞めたあと消息不明のヴァイオレットの結末)が中心となっています。ギルベルトが再会を望まなかった理由も私は納得できましたし(なぜ武器として使ったのかはわからないが)、デイジー視点の物語も構成のメリハリに繋がっていました。そして最後に本作のキーワードである「あいしてる。」で締める。完結作として美しい仕上がりでした。{/netabare}
さて、世界観とストーリーは高評価となるところ、大きく足を引っ張ったのがリアリティで、一言で言えば「過剰演出」です。TV版の7話だったかで、水面を歩いたりしているので、今更指摘するまでもなく、この作品の色と整理されているのかもしれませんが、私はやはり気になってしまいました。
細かい点もありますがそれは省略して、下記3点だけ指摘しておきます。
{netabare}・構図重視の会話
市長と会った時の会話、大雨の中でのジルベール先生宅(前と中)での会話、ブドウ?畑でのディートフリート(兄)とギルベルトの会話、船と陸での会話(?)などで、その距離でこの声量では会話が成立しないだろうと思われて、気になってしまいました。
アニメは絵に声をあてるので、画になる美しい構図が優先されることが往々にしてあるのでしょうし、今まで気にならなかった他の作品でも同様な事例が多々あるのでしょうが、本作では若干気になりました。
・ユリス君危篤時の対応
人が亡くなる時、部外者の同席は憚られるのが普通ではないでしょうか(別の世界なのでそのあたりの慣習も感覚も違うのかもしれませんが)。ユリス君は話せる状態だったので危篤ではないのではないか、とも思われたのがひとつ。また、苦痛を感じている状況の中で、郵便社が突然押しかけていって「親友への手紙書きます」というのは流石におかしいのでは。ヴァイオレット自身が行ったのなら、ユリス君との関係や、まだ人の心が理解しきれていない部分があるのかな?で済みますが、ユリス君に面識のないメンバーでですよ。相当苦しい状態のユリス君に、手紙代筆するから喋ってと言うのは、家族が怒りますって。リュカ君が、ユリス君にとってそこまで大事な友人であるか、というのも説明不足で、違和感ありまくりでした。
自分が死んだ日に渡してほしい、と本人から依頼があったのでその約束を律儀に守ろうとしての行動は理解できなくはないですが、待ってましたとばかりの対応になるので、TPO的にも不安な対応です。さらに、手紙を渡して失礼するならまだしも、居座って一緒に内容を聞いて親の泣く姿を見るってどういう神経なんだろうと思ってしまいました。。
本作一番の感動シーンだったように思いますが、素直に感動できずモヤモヤしてしまいました。
・ギルベルトとの邂逅
ギルベルトとヴァイオレットの邂逅は美しかったですが、これは過剰演出の極みでしたね。まず、船を出航させすぎていて、陸から相当の距離となったところからスタートさせたので、ギルベルトの必死の走りや声が届くのか?というところでの違和感があり、ヴァイオレットが船をダッシュして、そのまま海に飛び込むまではよいかもしれないけど、泳ぐシーンを入れずに浅瀬みたいな場所で再会することになるのですが、背景からのバランスではまだ相当陸から離れた場所なんですよね。
始まりの距離感からして、会うところまでは少なくとも15分以上はかかると思いますし、お互いぼろぼろに疲弊してハーハーゼーゼーですよ(笑)
それを完全に排除した制作者側はある意味割り切ってるよな、と感心した次第です。{/netabare}
キャラクターは{netabare}本編から特段変化はありませんでした。2人がカップルとなって終わりましたが、王子とお姫様(人形)というキャラ造形で、過去に2人はずっと一緒に行動していたのなら、もう少し打ち解けた人間関係も描いてくれればよかったかも。
そういえば、TV版のレビューで書きましたが、やはりギルベルトは生きていました。生きていないと、この物語は終わらせられないのです。{/netabare}
情感については、{netabare}そんなわけで感動しそうな要所の構図に違和感等あったため、期待されたほどには涙が出ませんでした。また、人の亡くなるシーンで泣かせるのも一歩引いて見るタイプなので、押し付けられ感もあり、高評価できませんが、言語外の表現も丁寧でこれ以上は下げられません。{/netabare}
色々書かせていただきましたが、時代を流して見せることによって、変わるものと変わらないものを表現できていたのが特に魅力的でした。
手紙は普段伝えられない心を伝えるものとして有効であるのに、現代ではメールが普及しすぎて若干味気なくなってしまっているように思います。紙ならではの味はあるし、大事に保管すればずっと残るものですね。また、普段なかなか言えない感謝等は伝えられる時に伝えておこうと思わされます。
TV版をそれなりに楽しめた方、心を清めたい方に、おすすめできます。
(参考評価:4.0→修正4.2)
(劇場観賞2020.11)
<2022.5追記>
最近、レンタルで再視聴しまして、改めて良い作品だと思いました。
ブーゲンビリアも含めて、あからさまに悪意を持つキャラクターがおらず、心が重たくなることもありませんし、過剰演出はTV版からブレていない本作の表現と思い、少々ツッコミすぎたかなと反省。
時代が変わり、手段が変わっても、今、伝えるべきこと(気持ち)を伝えることの大事さという普遍的なメッセージ性は強力です。
以上を踏まえて、評価を上方修正しました。
大学生 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
私はハルヒを見てアニメにハマり出したから京アニに対する思いは人一倍強いと自負している。京アニ関連作品の聖地巡礼も沢山赴いたしつい先日閉店が決定してしまったが京アニショップにも何度も訪れた。劇場版ヴァイオレットエヴァーガーデンはあの事件以降初のアニメ作品だったので公開当時のあのもやもや感は今も覚えている。満席の映画館で観たのだが見終わった後初めて映画で泣いてしまった。隣に座ってた小学生も泣いてた。それくらい自分にとって素晴らしい作品だった。あの事件で有望なアニメーターが理不尽に奪われて存続まで危ぶまれた京アニがここまで高いクオリティの作品を出せるのかと改めて恐れいったしもっと京アニが好きになった。アニメーションが持つ力は凄いと再認識させられた。外伝は見なくともTVシリーズは最低視聴済みでないと楽しめないが、ヴァイオレットエヴァーガーデンという人生を締め括る最高の映画になっている。アニメを見ない人ほど見て欲しいし京都アニメーションに興味を持って欲しい。
haruto さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ラルフローレン さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
shino さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
京都アニメーション制作。
人々を疲弊させた戦争が終結して数年。
新しい技術の開発によって生活は変わり、
人々は前を向いて進んでいこうとしていた。
ヴァイオレットはどこかでギルベルトが、
生きていることを信じ、彼を想う日々を過ごす。
美しい物語として語り継ぐのなら、
少なくともこのままで良いわけがない。
孤児であった少女の物語の幕切れは、
{netabare}ギルベルトに気持ちを伝えることで完結する。
愛を知ったからこそ、愛を伝えたい。
それは人形ではなく、一人の女性として。{/netabare}
そして、主軸の物語から少し離れて、
時代の移り変わりなんてものを考える。
{netabare}亡くなった人からの手紙なんて、
どういった感情が沸き上がるのでしょう。{/netabare}
時の流れを強く意識した演出も多い。
彼女の後半生を想像してみては、
きっと幸せだったに違いないはずだと、
彼女の生の痕跡を知り、そんな希望を抱く。
どうか穏やかに生きていけますように。
この終わりで良かったと思います。
シン☆ジ さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
下手な言葉を使うとネタバレしそうなので、ポスターのキャッチコピーを一部引用しました^^;
TV版本編の初放送は2018年で初視聴も同時期でした。。
===劇場版:初見での感想===
2020年9月19日(土)、劇場版本編を観覧。
(★舞台挨拶ライブビューイング付き)
全国の劇場で舞台挨拶が見られるとのことで、
予定を繰り上げて、あわてて劇場に行きました。
でも、TV版本編を少しでも復習してから、行くべきでした。。
2年の月日は自分にはちょっと長かった。。
ヴァイオレットへの愛情は忘れようがない。
そんな変な自信を持っていましたが、いかんせん物語の詳細をとどめておけるほどの記憶力は、現在の自分には持ち合わせていない事を突き付けられました。。トホホ
いよいよ物語の主人公、ヴァイオレット本人のストーリーが幕を開けます・・
■{netabare}
ヴァイオレットには幸せになってもらわないと・・
ひょっとして、社長とくっつくのかなぁ・・
なんて思ってたら、
まさかと思うけど、少佐の兄?
と思ってしまうような展開でした。。
でもその上を行く、まさか・・・
少佐が生きていたとは、ね。
TV版完走時は死んだと思ってたから、
外伝も感動したんだけど。。
途中辺りから、
え。ひょっとして生きてる?
てな展開。
ぶっちゃけ、ダマされた、という思いもw
いや・・・でも・・
これで、よかった。
思えばTV版を観ている時、実は少佐は生きていたというストーリーを妄想していたんでした。ちょっと忘れてました。
ヴァイオレットが幸せになる道は、それしかないですよね。
でもでも・・
少佐の生存がわかるシーンの感動が薄いせいか、
その分、ラストに至るまで延ばす延ばすw
なんだよ、少佐・・
ナニ自虐的になってんだ、そういうキャラ?
てめ、ヴァイオレットを泣かすんじゃねーw
身元を引き受けた責任と、
何より「愛してる」と言った責任、
男ならキッチリとりやがれw
てな展開は、個人的にはストレス展開でした。
いやわかりますよ。
その後の感動のための前フリだろうってことは。
でも、それならそれなりの想いの爆発に共感したかった。。
少佐が走り出した時って、なんか自分的には動機づけが弱かったんですよね。。
ドア越しにしゃべった時以上の動機が感じられなかったというか。。
だから、ラストの感動シーンも、ちょっとモヤモヤして感情移入しきれなかった。
さすがに、ラストシーンは感動的でした。
ただ、あんな遠い岸からのあんな掠れたような声が聞こえるのか、とか
ヴァイオレットは義手重いはずなのに泳げるの、とか
細かいところが気になって、これまた感動ボルテージ上昇の阻害要因となってしまいました。。トホホ
躊躇なく海に飛び込んだヴァイオレット、男っぽい。
惚れ直しそうw
そんな彼女も、ようやく・・本当にようやく、たどり着いた少佐の胸では・・ただただ・・泣き崩れるしかなく・・
さて・・
ここで触れずにはおけませんね。
ツイッターにも出ています。
舞台挨拶での石立監督の言葉。
~{netabare}
ヴァイオレットが書いた手紙には、
セリフに出なかった一文がある。
これが、少佐をヴァイオレットの元に
駈け出させた。。
というもの。
なんでしょうね。。
気になる。。
「あいしてる」かな。
でもそれはドア越しに言ってたような。
てかこれ、セリフにしてくれれば
もっともっと感動できただろうに。。
{/netabare}~
にしても、ポスター、いい絵ですね♪
ネタバレしそうですがw
でも・・
ああ・・完結してしまった><
(ホントはこれをタイトルに書きたかった)
もっと引き延ばして何作か出してくれてから、こういう結末になるんだと思ってました・・
原作はどうなんでしょう・・
未来からヴァイオレットを過去の人物として振り返る作りは、個人的にはあまり好きとは言えず、どうせなら子孫も見せて欲しかったけど・・
エンドロール後の1ショットは、救われました。
これで、よしとしましょう。
過去だからお幸せに、と言えないのはもどかしい。
ならば・・
良かったね、ヴァイオレット。
{/netabare}■
そう、エンドロールは最後まで、観ないとですね♪
ちなみに劇場で配布された、入場者プレゼントは
~{netabare}「ヴァイオレット・エヴァーガーデン if」{/netabare}~でした。
あ、3種類の短編小説ランダム配布って公式に書いてた。。
急いては事を仕損じる。
ゆっくり読もう。。
===劇場版:二回目の感想===
京アニはご存知のとおり寄付金を受け取ってくれません。
感謝の心、支援の心を込めて、再度劇場へ行きました。
TV版を観直した後、今度は目線を変えて。
その目線とは、ヴァイオレットであり、ギルベルト。
初見ではどうしてもホッジンズ社長というか保護者目線になってしまいましたが、この物語は、二人の物語であり、その目線で観るのは必定かと。
~{netabare}
まずは、1期を再視聴したことで1期を思い出させるシーンがとても胸に響きました。手紙が空を舞うシーンとか主要エピソードとか。
特にアンのエピソードは一番涙を堪えるのが大変だったかも。
感激は初見ほどではありませんでしたが、ギルベルトの気持ちが何となく理解できました。
愛するが故、自分はヴァイオレットにふさわしくない、と。
これは初見でもわかってはいましたが、わかって1期を観なおすと、彼はヴァイオレットを預かり戦場に送ったことをとても後悔していて、結果ヴァイオレットの両腕を失わせ、たとえ自分が生き永らえたとしても、自分の愛を貫くことは資格がないと考えても仕方がないかもしれない、と思えました。
彼がヴァイオレットに会えないと言ったのも、会ってしまえばその信念も揺らぎかねないからで、つまりそれだけヴァイオレットを愛しているからに他なりません。
ヴァイオレット目線で観ると・・・
心からの願いが叶えられないと知り、本当に切なくつらい日々を過ごして。
それが会えるかも知れないとわかり、本当にうれしくて。
でもやはり会えないことになり、とても悲しくて。
それでも生きていてくれたことが、やはりうれしくて。
最後に追いかけてきてくれたことが、最高にうれしくて。
この目線で観るのはとても切ない・・・
むしろ、ラブコメ風に・・・
「このまま会えないまま、どっちか結婚して、その後に会うことになってたらどうするのよ!ギルベルトおおおー!!」
と罵ってあげても良かったのにww
でも、やはりこれは二人の愛のストーリー。
これで、良かった・・
最後に、手紙の一文の考察を。
~{netabare}
映画の冒頭では、sincerelyの文字が出ます。
意味は「心から」かと。
また本シリーズは物語の最後にタイトルが出ます。
本劇場版では「あいしてる」。
つまり・・・
『心から 愛しています』
これが、ヴァイオレットからの、愛する人への最後の手紙の、最後の一文だったのではないでしょうか。
振り返ってみると、ヴァイオレットはドア越しでは「愛してる」は言っていません。彼はその事実を知らず、ただ父親のように慕っているものと勘違いしていたのかも知れません。
だから、この一言が、彼をヴァイオレットの元へ駆け出させたのだと、私は思っています。
{/netabare}~
いつか、ネタ明かしがされる事を期待します。
蛇足ではありますが・・
病院で亡くなる男の子のシーン・・
音がデカ過ぎて感情移入の邪魔になる思いでした。
もっと静かな曲か、むしろセリフのみでも良かったかと。
{/netabare}~
はぁ・・切なくて息が詰まりそう。
この劇場版と、1期・Extra・外伝で無限ループに陥りそうです・・
制作:京都アニメーション
監督:石立太一
脚本:吉田玲子
2020/09/19 閉館直前のMOVIX利府にて初視聴。
2020/10/05 同じ映画館にて二回目視聴。
■余談
劇場内で完全新作ARIAの予告編が流れてました・・脚本が同じく吉田さんかな?と思ったら・・
総監督・脚本:佐藤順一
監督:名取孝浩
アニメーション制作:J.C.STAFF
ほへ・・
ストレスフリーの世界でホッとしたい・・
違う作品の話ですみません^^;
ひろたん さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
やん さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
栞織 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
N0TT0N さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
テレビシリーズ、外伝は視聴済みで劇場版を楽しみにしていました。
驚異の作画は流石としか言いようがないですね。
元々好きな作品だし、事前にキービジュアルとか、感動しました!みたいな感想もちょいちょい目に入ってたりしたので、ハードル上がりめの視聴になったのは否定できませんが、そこまでハマらなかったな…というのが正直な感想です。
ハマっている方の多さを見ても良し悪しではなく相性なのだろうと。
内容は、キービジュアルでも示唆されてますが、ヴァイオレットのずっと抱えている想いへのアンサーに当たる物語でした。
この点は私が欲しがっていた部分とも一致しますし、テレビシリーズの振りから考えても多くの人にとって待ってました!な部分だったと思います。
私がこの作品で感じたのは主に、
美しさに美しさを重ねている感じについて。
日常と壮大な演出について。
ヴァイオレットの結末と物語的な結末と視聴者(私)の気持ちの着地点の不一致について。
です。
特に結末でいうと、
ヴァイオレットに自分を重ねる人。
他の登場人物がヴァイオレットに対するような(友人のような、或いは家族のような)目線でいる人。
はたまた物語的な気持ち良さに重きを置く人。
他、いろいろあるでしょうけど、それらが自分に占める割合によっては印象が変わってくるのだろうなと思います。
ちなみに私は、あからさまに演出意図(ここで言うのは感情誘導)が見えるのがに苦手で、ヴァイオレットに幸せになって欲しい第三者的な目線での視聴でした。
私がハマれなかったのは残念ですが、多くの人を感動させる力のある作品であったのだと思います。
ネタバレ(辛口)↓
{netabare}
テレビシリーズ、外伝と好きなのは間違いないんですが、正直、社長や少佐の優しさみたいなものにはちょっと違和感があってしっくりきてませんでした。劇場版は社長の行動や、少佐のほぼ全てに違和感があって感動より心配になる感じでした。
ダメ男に振り回されがちな友達に“響かない助言”をしてしまいたくなるのと同じ感覚を持ったまま見ている感じです。
ヴァイオレットの気持ちは成就してほしい一方で、少佐にはフワッと嫌悪感があったのが確信に変わり、モヤモヤがとまらなかったです。できれば将来的に別のいい男見つけるなり、少佐に命令を降し、尻にひく未来が来てくれることを切に願います。
あと、病気の男の子のエピソードは自分的には嫌でした。
テレビシリーズの娘の誕生日に…のエピソードはアリでこれはナシ。この線引きは自分的には譲れません。
死という家族の最も重大なプライベートに対するリアクションを第三者中心に、物語のスパイスとして描くのはいかにもバランスを欠いている。ここは第三者が最も主張を慎む場面だ。
あと細かいとこで言うと、壮大な曲が日常をただの前振りにしてるのが個人的にはやりすぎかなと思う。これは完全に個人的な嗜好でしょうけど、いくら振りとはいえ日常は日常の空気感で描いて欲しい。
何も起こってないのに壮大な音楽当てられると、感動に導こうとしてる感強すぎて萎えてしまう。演出が前のめり過ぎに感じる。
その他、手紙の娘の未来の孫ちゃんのエピソード(良いエピソードでした)を描くくらいなら少佐の心境の変化(駆け足)なんかをもっと描いてあげても良かったんじゃ…などと思ったりもするんですが、
不意に、ヴァイオレットの切手がアップになるシーンでちょっと涙腺やられたりしましたし、未来のヴァイオレットに自然に想いを馳せるブリッジとしては良かったのかなと思います。
まあ、結局ターゲットは私ではなさそうなんですが、ヴァイオレットの日常に笑顔が溢れている未来を願います。
{/netabare}
以上です。
Prospero さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
scandalsho さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
TV版第10話。
私の一番好きな物語。
何度視聴しても、涙が止まらない物語。
この話の主人公・アンの孫娘がヴァイオレットの足跡を辿っていく・・・。
TV版から劇場版まで、通しで視聴してから評価すべき作品。
恐らく、この作品だけ視聴して評価しちゃうと、おかしな評価になる気がする。
{netabare}船から海に飛び込んで・・・。
『あれれ?ヴァイオレットの両手は義手のはず???』
普通なら批判が出そうなシーン。
だけど、スーパー超人ヴァイオレットちゃんなら問題ないですよね。
TV版の、あの話がここに繋がるの!って感じ・・・。{/netabare}
時間をかけて、じっくりと視聴した者のみが得られる感動がある作品。
多くは語りません。
ヴァイオレットちゃん、本当に良かったね!
そして、京アニの皆さん。本当にありがとうございました。
うぐいす さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 1.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
テレビアニメ版に引き続きの内容。
病気のお母さんが子供に50年分の手紙を代筆する話が絡んでいる。
事前にテレビアニメ版を見てからだったが、第一話が始まっただけで泣けた。
二話、三話と見ていく度に、設定やシチュエーションを思い出して毎話始まり2、3分には思い出し泣きしていたぐらい。
劇場版を見終わるころにはティッシュでゴミ箱がいっぱいになっていた。
劇場版の方は、序盤テレビアニメの回想シーンが多くもしやよくあるダイジェスト版かと心配したが、十分なボリュームはあった。
ここぞのシーンの作画はさすが京都アニメーションと言わざるを得ない。
このアニメの雰囲気の中核はヴァイオレットはもちろんホッジンズの存在が大きい。そしてそれぞれの声優が素晴らしく、他のキャラと違って絶対に替えはきかない。
展開や動機のために人の死を題材として使うのは好きではない。
好きではないのだが、それでも心が満たされるのは何て自分本位なのだろうと思ったりもする。
きっと引き替えに大きな感動をいただいている感じがして、作り物であるとしても死んでいくキャラに申し訳ないと思ってしまうのだろうと自己分析。
EDまで聴き終えて最後の絵を見たらきっと幸せな気持ちになれる。
ZZZxq38369 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
先がすべて読めてしまうわかりやすい展開。
そして最後は思った通りの着地点。
安心して見れる良きアニメ。
CiRk さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
{netabare}
評判かなりいいみたいですが、個人的には最悪でした。
たぶんアニメ続編系の映画の中で一番酷いと思った。
まず、あれだけ死んでるように演出していたギルベルトを生きていたというオチにしたのがよくわからない。
そこまでの話は何だったんだってなったし、本編で描きたかったことは何だったの?ってなってしまった。
生きてるオチにするなら「あいしてる」の意味を考えてた回とかは何だったのか。
まあ自分の予想と違っていただけと言えばそうだけど、あの本編を見ればほとんどの人はギルベルトと言う過去に囚われたままのヴァイオレットが呪縛から解放され普通に生活を送るまでの話に感じるはず。
ギルベルトから脱却し、少しずつ普通の生活になじんでいき、成長して仕事をするようになり、友人たちも出来たというのが本編の内容だったのに対して、今回はその仕事や友人たちを捨ててギルベルトと一緒に暮らすという内容で逆戻りしてるように感じたし、なんかずれてないかと感じた。
ギルベルトもしっかりとしたキャラかと思えば家に閉じこもったり急にわけのわからない行動をとる変なキャラになっていて共感できない。
それと本筋とは関係ない病人の子供の話はもっと最悪。
本編の10話は母親が死ぬことが転換点になって、それでその母からもらった手紙で子供が勇気づけられるって話で中身があったからよかった。
それに対して今回の映画においてはあの病人の子供はただのお涙頂戴の舞台装置でしかないんだよね。何もない。
あの子が死んで両親たちが泣いて終わり。
ほんとに視聴者を泣かせるためだけの存在。
こういうの大嫌い。
演出も下手。感動シーンで船から飛び降りるのは笑ってしまった。
{/netabare}
2/26初投稿
5/10訂正
7/4訂正
12/2訂正
和球 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アニメ版の続編です。
未視聴でも分かるような構成になってますがアニメ版を見ているかそうでないかで感じる部分に大きな差があると思います。
作画、ストーリーとても素晴らしいです。
もともと涙腺が脆いのですが人ってこんなに泣けるのものなのだなと思わされました。
京都アニメーションの作品にはとても思い入れがあります。
先の事件で犠牲になった方々のお名前がEDに流れてきた瞬間には込み上げるものがありました。
このような素晴らしい作品を世に送り出して頂いた事に感謝の気持ちを述べるとともに改めて哀悼の意を表したいと思います。
オパマ さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
生贄がいる。
{netabare}病床に伏している少年、ユリス。
彼は少佐が生存するための対価なのだろうと、そう感じた。
物語のバランスって残酷だな。{/netabare}
sMYVP12210 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
地上波から見てたんですが、劇場版は京アニのあの事件あってから見る気持ちが離れていました。
先日の金曜ロードショーをきっかけに、満を持して観させて頂きました。
エンドロールで池田晶子さんの名前を見てつらかったです。。
作品の内容については、もういうことはありません。
ファンが望んでいたTV番外編といえる劇場版をよくぞ作ってくださいました。
完璧です。1000点満点です。
もしヴァイオレットちゃんをTV版見ていないかたはTV版から全話みてから、この劇場版を見てください。
劇場版もなんとかTV版総集編っぽいところはありますが、TV版から全部見る事を進めます。ゆっくり時間あるときでいいですので。
そして、この劇場版を見てください。
裏切らないはずです。
こういう一生に一度出会えるかわからない傑作は、あんまり世間一般には評価されませんが、我々アニメファンには分かりますよ。
本当の最高レベルのアニメと、マスコミにニュースにステマに忙しいアニメとの違いが。
制作スタッフ様ほかみなさま ありがとうございました。
ほうたる さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
これで完結。色々と曖昧な部分もあるが満足の出来。
†地雷君† さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
まず、私は本編をすべて視聴済です。
この映画は、本編を見ていて、世界観や物語が分かっている
事が前提となっていますので、本編を見てない方は
まずは本編を見てください(Netflixで見れます)。
劇場版を見終わって、本当に胸が一杯になりました。
本当に本当に胸が一杯になりました。
このレビューを書いてて泣きそうなくらい胸が一杯になりました。
語彙力がアレですが、本編見てる人には伝わるかな?
最後の最後で、ヴァイオレットの感情が、表情が
普通の女の子に戻ってました。
「本当によかったね」
作品の品質ですが、
物語、声優、作画、キャラ、音楽 全てパーフェクトです。
作画が物凄いです(語彙力!)のですが、
特に「色彩」が物凄いです(語彙・・)。
※Bluerayも十分凄いのですが、映画館で見れなかったのが残念でなりません。
UltraHD Blueray版を買いましたが、
4Kプレイヤー無くて普通のBluerayで見ました。
一部HDR対応じゃないと暗い場面もありますが作品の
すばらしさを考えれば些細な問題です。
あとこれ、12話くらいにしても十分いけるくらいの
話な気がします(もっともっともっとヴァイオレットたちの活躍を見たかった)
ボンタ老 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ヴァイオレットエヴァーガーデンの最終章。
はっきり行って冒頭に10話を持ってきたことにより、最初で泣く、途中で泣く、終盤に泣いて、最期はハッピーエンドで良かったと思える作品。
明日BluRayの発売が待ち遠しいです
BLEU62 さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ちひろ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
アニメの時からこの作品の作画とストーリーはとても綺麗です。
ぺー さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
sincerely
①副詞 心から 本当に
②アニメOPに使用されたTRUEの楽曲
③{netabare}劇場版ヴァイオレットエヴァーガーデン 冒頭の一語{/netabare}
TV本編を想起させる仕掛けが冒頭からてんこ盛りでより楽しむためには本編必須。ただし厳密ではなく可能であればレベル。一見さんいらっしゃい指数でなら『外伝』>『劇場版』になります。
「届かなくていい手紙なんてないのです」
そして
「私は…愛を知りたいのです」
作品を紐解くキーワードにして二つの軸。
前者は人の想いは届いて初めてかたちになるという大切な概念。ドールや携わった人たちとの物語。
後者は兵器として育てられた少女が人間性を獲得していく過程。少佐とヴァイオレットの私的な物語。
ギルベルト少佐の残した「心から…あいしてる」の言葉。復員後のC.H郵便社にてカトレアが発したシンプルな一言に反応して自動手記人形の仕事をすると申し出たことが全ての始まりです。道具として利用価値がないなら自分を捨ててくれとまで言った少女が申し出たのです。
それだけ強い執着を持っていた言葉「あいしてる」。かくして愛を知るために始めた仕事を通じてもう一つの軸である人の想いを届ける素晴らしさを学んでいく過程がTV本編でした。
「届かなくていい手紙なんてない」裏を返せば「人の想いは必ず届けなければならない」です。
ターニングポイント{netabare}(己のやってきた重大さに気づいた第9話){/netabare}以降どう物語は進行していくかが肝でした。それでターニングポイントの次回話で選択したのは{netabare}(思いっきり手紙を届ける話。かつ神回と言われる10話と){/netabare}少佐との話は遠ざかる方向へ。
「届かなくていい手紙なんてないのです」
「私は…愛を知りたいのです」
前者はひととおり形をつけ後者はおあずけ。あくまで彼女の周囲の人たち“が”想いを伝えることが出来たのでした。TV本編を通して自分の想いをまがりなりにも形作れるように成長してきたヴァイオレットがどうにかして“自分の想いを届けられるのか”。残された宿題でした。
なお「届かなくていい手紙なんてないのです」を磨き上げたものが外伝です。さあ残るは↓
「私は…愛を知りたいのです」
前置きが長くなりました。この残された宿題への回答がなされ物語が完結するのがこの劇場版です。
TV本編でスッキリしなかったかもしれないそこのあなた! 諸悪の根源が消えていくことでしょう。
TV本編を称賛して止まないそこのあなた!是非もなし、、、まずは試されよです。
自分はスッキリしなかった側でした。結果は申し上げた通り。圧巻の140分です。
鑑賞前の方これ以降はやめときましょう↓
※ネタバレ 備忘録的なもの(長い)
■切っても切れぬTV本編 ネタバレ度:軽
{netabare}冒頭画面に浮かぶ“sincerely"の文字。間髪入れずに見覚えのあるあのお屋敷と意外なあの子。涙腺を蛇口に例えるならこの時点で開栓して戻れなくなった方もいらっしゃるのでは?
そんな一つの文字だったりあのエピソードを彷彿させる冒頭もTV本編へと意識を持ってく仕掛け。アン孫が手放した手紙が風で飛ばされて野山や街を駆け抜ける演出は第1話ヴァイオレットが手放した手紙が飛ばされていくのと同じです。
あの時と違うのは携わるメンバーです。エンドロールでは原画と美術監督に物故者を確認。サポーティングスタッフは言わずもがな。原画すら焼けてほぼほぼゼロスタートだったこの映画の冒頭を飾ったのが2018年TV本編を意識した演出だったことについて制作会社のプライドと矜持を感じます。{/netabare}
■あん時の主題歌の位置付け ネタバレ度:軽
{netabare}『sincerely』+○○○○○
○○○○○+『みちしるべ』
○に入るのは“あいしてる”。「心からあいしてる」少佐の言葉がなければ少女は生きる支えを失ってたでしょう。全てはここから始まりヴァイオレットの手紙の一文「あいしてるはみちしるべになりました」に繋がります。映画観てTVのOPとEDあらためて聴いたら鳥肌もんでした。{/netabare}
■3つの疑問 ネタバレ度:重
もやっとしかけて咀嚼して納得したものもいくつかありますよ。
1.{netabare}少佐はなんで拒否るの?会ってやれよ!{/netabare}
{netabare}そりゃ私たちはヴァイオレットの気持ちを知ってるから少佐がヘタレてるようにしか見えないアレ。
恐らく半々。何かっていうと、ギルベルトは生き別れた後のヴァイオレットの歩みを知らない。上官と兵器の間柄の他を知らず「自由になりなさい」「普通の少女としてその名に合う女性になってほしい」と言った手前、自分が障害となるわけにはいかないという考え方には理があるように思えます。
それと、ここは彼にとってやっと見つけた安住の地。自己都合と侮るなかれ、全てを失って自分には何もないとすら思ってる男の弱さよ。仕事も順調そうな前途洋々の娘を自分の我が儘で留めるきっかけを作ってはいけないと思ってもこれまた不思議ではないかと。{/netabare}
2.{netabare}なんで拒否られて帰ろうとするんだろう?{/netabare}
{netabare}だってそのためだけに生きてきたぐらいの娘さんですよ。そんな簡単に諦められるものかしら?
これ根深いかもしれません。「あいしてる」の意味をまだ自分が理解できてないと思ってそう。少佐の拒否は自分がうまく想いを伝えられてないからと自分の所為にしてたのなら哀しいこと。まるで虐待を受けた幼子のようなメンタリティ。ただこれは帰還兵のPTSDのようなものというか、感情を知らないところからスタートした彼女の出自を考えれば納得できる心の動きだったように思えます。{/netabare}
3.{netabare}なんで少佐は翻意して駆けだしたんだろう?{/netabare}
{netabare}兄と手紙。家は兄が継ぐから「自分の人生を生きろ」と。まんま少佐がヴァイオレットに言ったことと同じでしたね。ここで少女があの頃と違う彼女であることを察したのかもしれない。家の縛りから開放されたのもあるでしょう。こうみると自ら人生を切り開く選択肢を奪われてた者同士という意味でどこか通じ合う二人だったのかもしれませんね。
そしてホッジンスやヴァイオレットの直接交渉にも勝る手紙の威力。この作品だからこそです。{/netabare}
■ピリオドとして代筆業 ネタバレ度:重
{netabare}昔々あるところに…の昔語り。こんな時代がありましたよね、のピリオドの捉え方が秀逸。電話の登場によって我々が辿った史実をなぞるかのような展開に、あたかもヴァイオレットの時代が現実にあったような気にさせられます。
A:手紙
B:電話
ユリスがリュカに想いを伝えるには手紙では間に合わなかったでしょう。アイリスの言葉を借りてBがAに取って代わる時代の転換点を明示してました。
具体的には代筆業の衰退です。そのことで失われるもの。想いを汲み取って言葉に変換する担い手がいなくなること。誰しもが言語化の術に長けているわけではありませんので需要がゼロになることはありません。それでも即時性のメリットが勝り、より便利な方に流れるのは仕方のないこと。
そうやってオワコン化していく自動手記人形の横で手紙というツールだけが残ります。とある場所で手紙の文化が残ったのは即時性以上に一呼吸置いて言葉を紡ぐ必要のある手紙の本質みたいなのを島民が共有してたからでしょうね。
こういう栄枯盛衰や無常感を「もののあはれ」と言うのでしょう。我々の情感に直接訴えてきます。{/netabare}
■「私は…愛を知りたいのです」 ネタバレ度:重
{netabare}そもそも“あいしてる”の意味を知るための代筆業。それを知ってさらに自分が届けたい相手に届いた以上仕事を続ける必要はないですよね。
言葉はいつでも 語るでもなくて
そこにあるばかり つのるばかり
自暴自棄な兄に向けた妹の手紙代筆から始まり、王女の恋文、歌姫の曲の作詞、残される娘への手紙ほかあらゆる人のあらゆる場面の、言葉にならない言葉を拾い上げてきた逸材。カトレアさん風に言えば“行間を読み取ってきた”手練手管に秀でたヴァイオレットちゃんです。
そんな子がギルベルトを前にして何も言えなくなるクライマックスが一番グッときました。あー…だからこの物語は手紙だったんだという説得力があったのです。{/netabare}
{netabare}そしてあえて過去を振り返ってみる。人間兵器として人の感情を知らずに育った少女の人間性を取り戻す物語として。またはTV本編ですっきりしなかった帰還兵の心の再生について。
結論は出たと思います。罪の意識を自覚したあの第9話から繋がるであろう悔恨と贖罪意識の落としどころ。そしてぶっ壊れていた己自身の精神の構築。戦後にヴァイオレットが重ねてきた年月は意味をなすものだったのだろうか?
彼女は人間性を獲得してきました。これはTV本編でもさんざんぱら描かれてきたこと。
そして劇場版で彼女は人を残すこととなりました。個別で直接救われた者も多いが、ヴァイオレットのまいた種が人々の想いを繋げ多くの人たちの心を豊かにしていっただろうことは想像に難くありません。繋がりに繋がってあのアンの孫娘が登場したことが象徴的だったかと。
たしかに彼女は数多くの兵士を殺めてきました。その悔恨と贖罪は心に留めながら、それ以上に人を救ったであろう事実が垣間見えただけで充分なのかなと思いました。
そして時代は流れドールも絶えて久しい頃合い。
『外伝』にてほどけない三つ編みに例えられた三者(①送り手②受け手③繋ぎ手であるドール&配達人)の繋ぎ手を見守るかのように、これからも切手となって想いを届け続けることになるのでしょう。{/netabare}
■だがしかしですよ ネタバレ度:軽
そもそもでこればっかりはどうしようもないのだけど…
{netabare}ギルベルトって兄の泥を被らざるを得ない家庭事情で鬱屈していて、本来はやりたかった仕事(たぶん教師!?)を諦めて軍に進んだ、で合ってます?
それで軍属ながら引き取った少女に読み書きそろばんを教えていたわけですよ。擬似的であれ教師と生徒の構図です。生活指導/道徳の授業も当然のようにしてました。
その結果、教え子に愛情を覚え死に際に「愛してる」と涙流してしまうやつですよ。別に愛に歳の差なんてと思いますから推定14~15歳に惚れてもかまわないんですが、熱血指導の情熱が愛情に転換してしまったヤバめな事案という思いが此度の“教師になりたかったかもしれない設定”で強くなりました。
けれども全力で見て見ぬふりをすることにしよう。
{netabare}ギルベルトってヴァイオレットちゃんが惚れるほどのタマか? …うーん、、悩むなぁ…{/netabare}
多分に嫉妬含みの引っ掛かりを理由に『外伝』のほうに自分は軍配が上がりそうです。例によって二つの軸の片っ方のお話つまり“少佐色が薄い”物語ですから。{/netabare}
視聴時期:2020年9月
-------
2020.09.30 初稿
2021.08.09 修正
MTK207 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
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――あいしてるってなんですか?かつて自分に愛を教え、与えようとしてくれた、大切な人。会いたくても会えない。永遠に。手を離してしまった、大切な大切なあの人。代筆業に従事する彼女の名は、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。人々に深い、深い傷を負わせた戦争が終結して数年が経った。世界が少しずつ平穏を取り戻し、新しい技術の開発によって生活は変わり、人々が前を向いて進んでいこうとしているとき。ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、大切な人への想いを抱えながら、その人がいない、この世界で生きていこうとしていた。そんなある日、一通の手紙が見つかる……。(アニメ映画『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のwikipedia・公式サイト等参照)
石川由依、浪川大輔
原作:『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』 暁佳奈(KAエスマ文庫/京都アニメーション)
監督:石立太一、脚本:吉田玲子、キャラクターデザイン・総作画監督:高瀬亜貴子、世界観設定:鈴木貴昭、美術監督:渡邊美希子、3D美術:鵜ノ口穣二、色彩設計:米田侑加、小物設定:髙橋博行、撮影監督:船本孝平、3D監督:山本倫、音響監督:鶴岡陽太、音楽:Evan Call
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