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「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ映画)」

総合得点
91.3
感想・評価
575
棚に入れた
2726
ランキング
36
★★★★★ 4.4 (575)
物語
4.3
作画
4.6
声優
4.4
音楽
4.3
キャラ
4.3

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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

待ってた

公開初日朝イチの時間見に行った
開始20秒で号泣
少佐に会えてよかったね、、、
これ👍もずるいよ、、、
終わり方は個人的には刺さらなかったけどやはり良作

投稿 : 2024/10/26
閲覧 : 19
サンキュー:

0

ネタバレ

ぴこもも さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

特異な感想なので閲覧注意

京都アニメーションの事件があって作品の名前は知っていました。劇場版が出たので喜んでロードショーに行きました。

最初のろくに始まっていない時点で、むせび泣く声が聞こえてくる状態でとてもドキドキしていました。

戦闘する人としてのヴァイオレットのキツめのセリフを聞いてしまった時に私個人は「とても辛くてたまらない」状態になってしまいました。私自身はアスペルガーの自覚までの道のりがとても長く、いろいろとやらかしてきました。そのトラウマを刺激されました。

「帰ろうか?」「いま席を立つのは迷惑だ」「この先に何かあるかもしれない」

ロードショーの途中で何回も時計を見ていました。

皆が感動している中で私だけが異常な気持ち悪さに苦しんでいる状態はとてもつらいものがありました。

この感想を書くことに意味があるのか?

この作品を大好きな方の感情を害するだけなのでは?

ごもっともです。ただ、同じように感じてしまった他の誰かに向けて書いています。1人かもしれないし、2人かもしれないです。「トラウマを刺激されてしまったら仕方ないよね」と言いたいだけです。

人間の感情をどの様な方向にせよ「揺さぶる」ことの出来る物・・というのは、やっつけやいい加減な仕事からは生まれないと考えます。その意味では今の私にとってもすごい作品ではあります。

いつの日か素直に作品に向き合えて、普通に鑑賞できる日が来ると嬉しいと思います。その日に備えてDVDは置いておくつもりです。

評価の数字は「いまの私には何も言えない」というだけのことです。評価しない時は3.0のままにしておいてと仕様の説明にあった通りです。

繰り返しになりますが、同じ様に感じてしまった方へ「一人だけではないです。一生続くものでもないと思うので、ぼちぼち進んで行きましょう!」

投稿 : 2024/09/25
閲覧 : 31
サンキュー:

2

ネタバレ

サルモネラ菌 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

久しぶりに泣いた。

正直、無印の方は話は面白かったが、泣きはしなかった。
なので、劇場版を見る前、泣くとは思っていなかった。
でも泣いちゃった。。

ストーリの構図がほんとに美しい。
時間、手紙、人。
これらの繋がりを本当に上手く描写していると思う。
1番驚いたのは、少佐との再会。
無印を見てた時、どうせ少佐と再会するんやろって
思ってたけど、最終話でも少佐に会うことはなくて
あっやっぱ死んでるんか、ってなった後にまさかの
劇場版での再会。無印の時点で出さないのすごいと思う。そしてあの再会シーン。あれは泣くやろ、。
凄くいいアニメでした。

投稿 : 2024/09/02
閲覧 : 31
サンキュー:

2

ネタバレ

rokirokino さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

これ以上なく一途すぎる最高のラブストーリー

まず個人的に、1人の人間にめちゃくちゃ依存してるキャラが大好きなので、
ヴァイオレットがめちゃくちゃ自分に刺さった。
愛するただ1人だけが自分の生き甲斐だという思想は凄く共感できて凄く素敵だと思う。
変に俗世に擦れた価値観じゃなくて、結局こういうのが一番素敵な物語だと思う。

その愛する人が死んだというストーリーで、手紙という他の生き甲斐もできて、
それでも最後の最後までずっと少佐に依存し続けて、その依存した相手と奇跡の再開を果たして、最後に結ばれるという、これ以上ないほどに純粋で一途なラブストーリーだった。
こういうのが一番好きだ。
現実的な考え方を少しでも混ぜるならば、人間とは新たな依存先を見つけて、
前の依存先の存在をだんだんと薄めていくものだ。
それを是とする物語もあると思うし、現実的に言えばそれは悪いことではないのだと思う。
だとしても、最後の最後までずっと、何年経っても1人を想い続け、
それが実を結ぶというのはとてつもなく幸せな気持ちになれる。

変に他のキャラも絡んでこない、変に達観した現実感を混ぜ込んでこない、
最後まで愛する人を想い続けて、最高のハッピーエンドを見せてくれた。

最初は手紙を書くという別の生き甲斐を見つけて、死を乗り越えて未来へ進んでいく系の話かと思ったが、予想に反してずっと少佐に依存し続けて、それが報われるというのが、あまりにも望んだ結末すぎた。
これ以上のハッピーエンドはない。

もちろん作画も最高峰で、感動を増幅させる音楽も素晴らしい。
文句のつけようがない。

投稿 : 2024/04/23
閲覧 : 138
サンキュー:

3

ネタバレ

おおかみ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

素敵だけど爪跡の残っている世界

奇麗な世界観と素敵な物語に心洗われる作品だったと思います。
ヴァイオレットの過去とか切ないですが、人間の弱さ過ちなど色々と考えさせられてしまう皆におすすめしたい内容でした。

投稿 : 2024/04/18
閲覧 : 66
サンキュー:

1

ネタバレ

dg さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

解釈違い

アニメ一期がとても良く、期待していたのですが最後の最後で解釈違いを起こしてしまった。
{netabare} 前半のユリス関連の伝達手段が手紙から電話へと変化していく描写はとても良かったと思います。が、その後の少佐について色々?が浮かんでしまいこの作品自体に一気に冷めてしまいました。
アニメ一期では、少佐が亡くなっている想定でドールとしての依頼により少しずつ自覚していく感情に深みがあったと思うのです。依頼では大半が話に人の死が関わってきます。大切な人の死に直面した上で手紙を通して乗り越える話もありました。
私はこの作品を通じて、人の生死を伴い様々な"愛"を手紙を通して伝え、乗り越えるところに強いメッセージ性があると解釈しておりました。実際にアニメ一期ではそのような描写が何度もありますし。
ですが、この映画では実際には少佐は生きており、あれほど少佐の死を意識させられ苦しめながらも前に進もうとしてる今までの話の流れはどこに行ったのでしょうか?ここでまずメッセージ性の迷子になりました。この作品を通じてどっちを伝えたかったのだろうか?と。
今まで受けてきた依頼では現実を残酷に描写しておりましたが、あの爆風あの怪我で生存していたことにとても違和感を感じてしまいました。
決して少佐の不幸を望んでいるわけではなく、最後だけ"残酷な現実"から"都合の良いエンド"へと変えるのならば、最初から依頼人の大切な人たちを殺す必要はなく、他の形で様々な愛に触れあうことはできたはずです。
{/netabare}
映画を見終わってから数日間もやもやしておりました。
ですが、しばらく時間をおいて考え直してみればこの終わり方も悪くないのかもしれません。わかりやすく綺麗なハッピーエンドですし。

ただ、何度も繰り返しますがこのアニメの良さだと思っていた部分が最後のご都合展開で解釈違いを起こしたことでとても悲しい感想になりました。アニメ一期だけを見れば心から良かっただけにとても残念です。

投稿 : 2023/06/28
閲覧 : 159
サンキュー:

2

ネタバレ

潜水艦トロイメライ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

間延びではないと思う

初見向けではないのに回想シーンが多かったり、わざわざいらない登場人物を増やしたりするところがいらないという声を多く聞きます。私は全然気にならなかった。嘘です。ホントはいらないと思ってた。未来編なんかやってなんの意味があったんだろうと思っていました。が、最近少し考えが変わりました。あの場にヴァイオレットがいない。もう過去を辿ることでしか自動手記人形という存在を知ることができない。その儚さというかなんか、わかるやん。そこがいいのかもしれないと思いました。ユリスが四ぬ間際、結局彼とその友人と家族を繋げたのは手紙ではなく電話だった、ここが見終わってもやもやしたところです。手紙の存在意義とは。離れているときにしか伝わらない。今回はそれが四による別れであり、二度と彼は自らの言葉で伝えることができない。それを痛感させられました。そして問題のラストシーン。ヴァイオレット泣くシーン長すぎだろいらんいらんといった意見ばかりで、これも最初はそうだなと思いながら、でももしかしたらギルベルトは先に彼女の声を、愛してるを受け取ってしまって、それで彼女は何も言えなくなって泣くしかなかったのかなとも思いました。道しるべが入るパートもピッタリ。手紙が持つ色々な側面をアニメよりももっと深く考えさせられた劇場版でした。

投稿 : 2023/05/23
閲覧 : 118
サンキュー:

5

ネタバレ

Lilac さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

完結編としてはこれ以上ない作品。

京アニの本気の圧倒的な映像美。演出も最高。声優陣の演技も秀逸だった。人物の作画もここまで微細な表情の差を出せるのかと驚かされた。TV版の中でも最も印象に残るエピソードを下地に使い、ヴァイオレットとギルベルト少佐の奇跡的再会を描いている。押し付けがましくなることなく、大袈裟になることもなく、ごくこく自然に「自分の想いを相手に伝える」ことの難しさと素晴らしさを表現している点が素晴らしい。ヴァイオレットたちが“過去の人”になっているという意外な設定もポイントで、ヴァイオレットと所縁ある少女が物語の舞台だった土地を訪れるというスタイルが郷愁を誘う。完結編としてはこれ以上ない作品。

投稿 : 2023/02/09
閲覧 : 139
サンキュー:

13

ネタバレ

donoro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

よかつた

子どもがいる親だけでなく、子どもにも見てもらいたい

投稿 : 2023/01/25
閲覧 : 91
サンキュー:

0

ネタバレ

RFC さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

あるひとつのものがたり

視聴にスタミナを要するヴァイオレット・エヴァーガーデン。
故に体調を万全に整えて視聴開始です。

【作品概要】
 テレビ版の続き、最終章です。
 感情が欠落したような兵士ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
 TV版では戦争で、両手と彼女を大事にしてくれた上官を失います。
 字が書けない人が多かった時代、
 タイプライターで手紙を代筆する職業「ドール」に就いた彼女は
 様々な人の想いに触れることで、感情を理解し、
 「愛してる」という言葉を理解していきます。

【作品に対する感想】
 最後は嫁と共にボロボロ涙を流しながら視聴してました。
 真摯な想いの良い作品でした。

 そしてこれもまた時の流れを感じざるを得ない作品です。
 ゆるキャン△映画のレビューを書いた後にこんな作品に
 出会えるなんて、運命を感じずにはいられません。

 これまでの作品群が好きな方には
 ぜひ最後までご視聴ください…と思いました。 


1)物語
 ➀対比
  対比を強く感じました。
 
 {netabare}
  TV版と数十年後。
  無くなってしまった郵便社。
  亡くなってしまった代筆依頼者。
  伝達手段は手紙から電話へ。
  そのころヴァイオレットは存命なんでしょうか?
  誰にでも必ず訪れる「死」。
  そこははっきりと描かれません。

  戦争の傷跡から立ち上がったホッジンズと
  戦争の傷跡から立ち去ったギルベルト。

  折れずに貫いたヴァイオレットと
  折れてしまったギルベルト。
 {/netabare} 
 ➁あるひとつのものがたり
  伝説となったドールのすべての想い。
  それですら世の中からすれば、
  どこにでもある一つの物語に過ぎない…。
  そんな印象を受けました。
  

2)作画
 セリフで語らず、表情で語る。
 ヴァイオレット・エヴァーガーデンが通したスジだと思います。
 
 そして美術や作画の美しさはTV版を凌駕します。

3)声優
 2)と対称になりますが、
 絵で語る分、セリフは少なめの印象です。
 慟哭やすすり泣きで語る…そんな演技が印象的です。

5)キャラ
 ➀ヴァイオレット・エヴァーガーデン
  育ちからTV版の初期の頃「妄信的」という印象だった
  彼女が、自分で選んで行動している印象です。

 ➁ギルベルト・ブーゲンビリア
  彼の罪悪感は想像することしかできなんですけど、
  「折れないでほしかった」…。
  
6)一言
 ヴァイオレットの想いが伝わってよかったね…。
 なんですけど、正直思ったこと。
{netabare}
 最初ヴァイオレットが訪れたとき、ギルベルトは
 「会わない」ということを自分の意志で選択したわけですよ。
 あれだけの想いを伝えたヴァイオレットに
 「会わない」と。
 ヴァイオレットを傷つける、
 ヴァイオレットの想いを否定するということを
 分かった上で「会わない」を選んだはずなんですよ。
 にも拘らず、それを覆したギルベルトには
 「覆すなよ!」
 とは思いました。
 そんな簡単に翻すほど軽い気持ちで
 ヴァイオレットを傷つけてでも「会わない」と言ったの?
 とは思いました。
{/netabare} 
 

投稿 : 2022/12/10
閲覧 : 143
サンキュー:

20

ネタバレ

kawadev さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

見て良かった…

当作品がTVの情報番組で紹介された際、"泣ける方は開始5分で泣ける"と言っていた。そんなバカな…

YouTubeの公式chでの冒頭5分公開を見てボロボロ泣いていた。

流石に劇場版。「あいしてる」の叩き売りはなかった。ただ、1つ1つの「あいしてる」は濃厚なものがあった。

最後、意外な展開になるが、そして、クレジットロールの後の画面を見て、自動書記としての「あいしてる」ではなく、人間としての「あいしてる」を見る事が出来て満足です。

投稿 : 2022/12/08
閲覧 : 104
サンキュー:

5

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

愛を知る。

もう多くを語る必要なないでしょう。
思い描いた未来、想定内の結末でさえもなお、ボロ泣きでした。

ヴァイオレットの手紙に込められた真実の愛。
それに気づいた少佐。
さざなみのヴァイオレットの感情が暴風に変わり、そして夕凪へ。
納得の完結です。

TV版10話から続く劇場版の導入にいきなり感動なんて。
ちょっとずるいかもしれません。
アンの孫娘の目にヴァイオレットは如何に映ったのか。
時代を超えても変わらない強い使命、生きることの意味。
ラストの凛としたヴァイオレットの立ち姿に、彼女はそれを垣間見たことでしょう。

生と死の狭間で葛藤する人々。
手紙にしたためられた大切な人の素直な言葉をよりどころに、新しい明日に踏む出せるのかもしれません。

投稿 : 2022/12/05
閲覧 : 183
サンキュー:

22

ネタバレ

たま。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

途中眠かった

京アニ作品。

戦場で戦闘マシーンであったヒロインが、戦争終結後手紙の代筆屋になり、お客の人々の感情の機微に触れる内に自身の感情を獲得していく。
慕っていた、生存不明の上官の最後の言葉『あいしてる』を少しづつ理解していく。

結局本編では、上官は生きてて、恋愛物となります。

が、予測できるあらすじに対し、物語の進み方が間延びしてて遅い。
登場人物の表情や感情面を強調してるのでしょうが・・・。
途中何度か寝落ちしそうになりました。

この物語は、恋愛物が好きな方にお勧めします。

投稿 : 2022/11/30
閲覧 : 126
サンキュー:

1

ネタバレ

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

作り手の熱量が伝わってくる作品

テレビシリーズは未視聴で、劇場版の外伝のみ視聴していた状態ながら流石京アニで冒頭のシーンからクライマックスばりの高揚感があり、たちまち引き込まれました。

基本的にはヴァイオレットの物語で、休日にて病院に入院しているユリス少年とのエピソードとギルベルト少佐との再会がメイン。

ユリス少年は第一印象がこまっしゃくれた少年だなぁという印象でしたが、彼の置かれている状況を考えれば納得でむしろ物腰丁寧で真面目なヴァイオレットに対し、心を開いていくさまをみると素直な子なんだなと感じました。
中盤以降はヴァイオレットの上官のギルベルト少佐絡みのエピソードとなりますが、お互いの抱える重いバックボーンも回想シーンとも合わせてよく掘り下げられており、門外者にも優しい作りで感情移入は容易でした。

圧巻だったのは終盤で、ユリスのエピソード、ギルベルト少佐との結末を並行して描きながら、それぞれがケンカせずに調和した構成となっており、溢れる感動が半端なかった
ですね。

作画も素晴らしいの一言で、特にクライマックスの海の質感には言葉を失って感嘆のため息が漏れるほど。

しいていうと、ヴァイオレットの職場の同僚たちがあまり物語に絡んでなかったかな。

これで劇場版、外伝を観たので肝心のテレビシリーズも観たいと思いました。

投稿 : 2022/11/26
閲覧 : 131
サンキュー:

18

ネタバレ

これ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

人生観変わるまであるぞ

今回のヴァイオレットエヴァーガーデンは
10話を超える出来でしたね
本編であるヴァイオレットとと少佐の絡みも良かったのだけどそれと一緒にあったサブストーリーがめちゃくちゃなけるのと
10話の孫が出できたのもファンが喜ぶ出来になってたのかなあとおもいます!
さすがに京アニだよね、どこをとっても欠点がない作品だなあと思ってしまったよ

投稿 : 2022/10/28
閲覧 : 164
サンキュー:

8

ネタバレ

なご さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

よかった d(^_^)

めでたし、めでたしでよかったです。
未視聴の方は、アニメ版等を全て観てから観てほしいですね。
大満足でした。

投稿 : 2022/10/19
閲覧 : 136
サンキュー:

5

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

【更新】蒼い瞳の女の子…それは永遠に語り継がれる、不変で普遍の愛の人生譚。

2020年9月 原作 暁 佳奈(第5回京都アニメーション大賞 大賞受賞) 制作 京都アニメーション。全シリーズ視聴済み。数々の賞をとり、観るものを圧倒する美しさと完成度。主演︰石川由依、助演︰子安武人。本シリーズ最終章。京アニの万感の思いの結晶。不滅の名作の最終章…「愛してる」を貴方に…。

【まえがき】
その少女は、ディートフリート・ブーゲンビリア海軍大佐の軍艦が遭難し、漂着した孤島で動物の様な状態で拾われた…。

少女の身柄を引き取ったギルベルト・ブーゲンビリア陸軍少佐は少女に「ヴァイオレット」と名ずけ「その名が似合う女性になるんだ…」と願った…。

原作者 暁 「すべては此処に至る為の物語」であり、1人の少女の18年間の軌跡と奇跡の物語…。

【本編・みどころなど】
オープニングで表示される「sincerely(心から…)」この一行の言葉に心が震えます。

本劇場版は、TV版第10話「愛する人はずっと見守っている」での母クラークの愛娘、アン・マグノリアの娘を母(夫妻は医師)に持つ、デイジー・マグノリアの孫の視点で、時代は60年後。

デイジーは祖母が他界後も大切に保管されていた古い手紙を見つけ、自動手記人(ドール)の存在を知り、アン宛の50通もの手紙を代筆したヴァイオレットの軌跡を辿ります。

まず、印象深いのは、序盤、ヴァイオレットとディートフリートの墓地での会話と描写。供花はブーゲンビリア。細かい気遣い。素敵です。ヴァイオレットの想いを感じ、ディートフリートの心境に変化があらわれているシーンに心が揺れます。

{netabare}
そして後半のクライマックスへの布石となる、入院中のユリスの依頼で家族宛に手紙を書くヴァイオレット…。お金が無いユリスに「Emergency Provision(緊急的お子様割引。実在しませんw)」と書類を見せるシーンにクスッと。
けど…小学生程度?の年頃の子供が、自身の寿命を察し、自分が逝っても両親と弟が元気が出るような内容の手紙を依頼する…こんな勇気ある決断を?と思わず目を伏せてしまいました…。

ユリスの病室から帰社するヴァイオレットに、ディートフリートが墓所でヴァイオレットが落としたリボンを届けます。そしてギルベルトの思い出の品を受け取らないか?と告げます…。喜ぶヴァイオレット…。本当に嬉しそうです…。
船の中の会話でディートフリートは、弟ギルベルトへ想いを馳せ、それがヴァイオレットに伝わった事に驚きます…。別れ際の甲板で「忘れるなんて出来ない…あいつは俺の弟だからな…また会えたら…」と語る彼に「はい…」と頷くヴァイオレット…。心に染みる素敵なシーンです…。

ユリスの手紙を仕上げる中で、ヴァイオレットはこれ迄の経験から「~本当の気持ちは伝えなければ解らない場合も多いです…」書き終えた三通の手紙…。
ユリスが「俺が天国に逝ったその日に渡して」と告げるのを、ヴァイオレットは義手の拳を握りしめ悲しみを堪えます…。そして指切りをして必ず届けると約束をします…。この指切り…実はエンドロール後に映されるシーンに繋がっています…。

ヴァイオレットはユリスに「伝えたい事はできる間に伝えた方が良いと思います…」と語っています。であれば…であれば…このシーンはヴァイオレットは手紙の代筆を受けず、ユリスを勇気づけ、ユリスの口から家族への感謝の気持ちを伝えさせる…そんな描写にしてくれたら…ヴァイオレットの心の成長と言葉を伝える大切な術がもう1つ示されたら…っと思ってしまいました…。

でも…それは形を変えて示されるのです。

後半…ユリスの親友リュカへの想いを電話で伝えるのです…。あぁ…暁 佳奈氏は読む者、観るもの気持ちに寄り添ってくれていると…改めて本作に感銘を受けました。

ホッチンズ社長が宛先不明の一通の手紙の筆跡から、ギルベルトかもしれない…と直感します。差出人の住所はかつての敵国領土エカルテ島…。ギルベルトが存命している事は、それ以前の描写で視聴者には知らされますが、ヴァイオレットを含め、全てのキャラクターはそれを知りません。

ホッチンズは「まだ不確かだが…」としながらも、ヴァイオレットにギルベルトの消息について語ります…。
ヴァイオレットの驚きと期待…そして不安と混乱…それをそっと受け止め助言するカトレア…このシーンのカトレアが好きです。

ホッチンズと共にエカルテ島を訪れたヴァイオレットは、島の子供達からギルベルトの存在を聞き・確信し感情が溢れ出します…。その時、ヴァイオレットのシリーズ初めての心からの笑顔に心臓が高鳴ります…。

でも…。
ギルベルトはヴァイオレットを兵士にしてしまった後悔の念を拭えず再会を頑なに拒むのです…。
逢いたいと願い・望み・心から叫ぶヴァイオレット…。
「少佐は後悔しているのですね…私の存在が…私が少佐を苦しめているのですね…今の私には少佐の気持ちが解るのです…」と言い残し雨の中を走り去ります…。

ギルベルトにホッチンズが吠える「このっ!大馬鹿野郎~っ!」。心が共鳴してしまい言葉になりません…。

ずぶ濡れで…泥だらけになりしゃがみこんで泣きじゃくるヴァイオレット…これ程切なく・悲しく・美しい描写を私は見た事がありません…。

嵐を避け、一時島の灯台兼郵便局に身を寄せる2人…。そこにでユリスが危篤との電信文が届きます…。
少佐に逢いたい…でも…ユリスとの指切りした約束を守りたい…。揺れるヴァイオレット…。自分で届ける手段は無い…。

ヴァイオレットは電信文で、ベネディクトとアイリスに、ユリスの手紙を届ける事を依頼し、2人はユリスの病院に急行します。
アイリスがヴァイオレットの代わりに来たと告げるとユリスは「愛してるを教えてくれた人?」と…。
頷くアイリスに「生きてたんだ…良かった…」アイリスの感情描写もとても美しく素敵です。そしてアイリスは…2人(相手はリュカ)に手紙では無く電話で話させる選択をします。これは前半で何れドールは電話に取って代わられるとされたシーンの感情描写と重ねたものです。「あのいけ好かない機械もやるわね…」と…。

そしてユリスは逝ってしまいます…。
本シリーズを通じ、書かれた手紙を読まれるシーンは、これ程までに言葉や文字が人の心を紡ぐものなのかと改めて感じずにはおれません…。

ラストシーン…。ギルベルトに逢わずに島を離れることを決意したヴァイオレットは最後の手紙をギルベルトの生徒に委ねます…。

{/netabare}

島を訪れた兄と再会するギルベルト…。
ディートフリートは再会したら謝るつもりだった、としながら「今は麻袋に詰めこんで、お前をヴァイオレットの前に放り出したい気分だっ!」と叱ります…。ヴァイオレットを戦場に駆り出したと後悔の言葉を連ねるギルベルト…。美しい描写と相まって初めてギルベルトを嫌悪した自分に驚きました…。

そこへ、リフトでヴァイオレットの手紙が届きます…兄は「お前宛ての手紙だ」と…。

ヴァイオレットのギルベルトへの愛する想い。ラストラブレター。
「愛してる…をありがとうございました…」「愛していると言って下さった事が、私の生きていく道標になりました」「そして、愛してるを知ったから、愛してるを伝えたいと思いました」と。

行けよ…と兄に背中を押されたギルベルトは走り出します。それをそっと見送る兄ディーフリート。感情描写が素敵です。

そして二人は…。万感の想いを込めて…。言葉に成らないヴァイオレットの想いが心を掴んで離しません...。
手書きの作画でこれ程の美しさを描ける。芸術です…観てね♪
そして夫々の人生は進むのです…。

【おまけ】
本作、エンドロール(エンディング・クレジット)後にヴァイオレットとギルベルトが窓辺て指切りをしてHAPPY ENDの演出を終えています…。続きがあるので少しね…。(劇場に出向いて観られた方は知っているかも…)。

「朝と夜、どちらも意識を失う時、目覚める時、確認できます。いらっしゃることを」「本当にそうだな、ヴァイオレット。私達は、もう大丈夫だ」お互いの欠けた形が、寄り添い合うとぴったりとした円形になる。

「朝食は、何を作ろうか…」ギルベルトが、優しく微笑みながら言うと、ヴァイオレットも唇の端を上げた。
「せっかく来て下さったのです。もてなしたいと思います」
「私は嬉しい驚きでした」
「君との時間が減るだろう。私達にだって予定はある」
「ホッチンズ社長は、少佐のことがお好きなのです」
「ベネディクトも私達の生活がどんなものか心配してました」
「彼が心配しているのは君のことだけだろう。結婚式でも随分と釘を刺された」
「少佐、そろそろ抱擁を解いて頂いて…その、朝食を作り始めませんか」「…もう少しだけ、君を抱きしめていたい」「…はい」ギルベルトは、もう怖いことは何もないと思えた。いきることも、死ぬことも。君という『最愛』を得たから、もう怖くない。
(ギルベルト・ブーゲンビリアと儚い夢より)


【あとがき】
本シリーズ全てに通じるが、本劇場版はスクリーン用と言う事もあり、背景・小物細部・光源・カメラワークが格別に素晴らしい。
本作を最後まで視聴後、改めてTV版を観たくなります。

劇場版 主題歌 WILL 歌唱 TRUE 作詞︰唐沢美帆、作曲・編曲︰Evan Call
ED曲 未来の人へ ~orchestra ver 作詞︰唐沢美帆、作曲︰川崎里美、編曲︰Evan Call

尚、公式ページのメニューからSPECIALを選ぶと、絵コンテ~動画になるまでの工程が見られます。

ヴァイオレットの花言葉︰謙虚・誠実・小さな幸せ・愛…そして「あなたのことで頭がいっぱい…」
(ギルベルト)ブーゲンビリアの花言葉︰溢れる魅力…そして…あなたしか見えない…。

余談…以前のレビューでも、本シリーズのキャラの命名は花にしていると記しましたが、ベネディクトも同様で、愛用のブーツの模様もベネディクト(花言葉︰旅人の喜び、精神の美)です。そして、原作では彼に生き別れた妹が居る…とされており、その妹はヴァイオレットなのでは?…と…。
ベネディクトはヴァイオレット同様、戦闘養成所で育てられ、傭兵として戦場で戦って負傷したところをホッチンズに助けられています。
原作者も匂わせる発言をしていますが明言はしていません。おまけで記した中でベネディクトがヴァイオレットを気にかけている…のでもしかしたら…ね。

投稿 : 2022/09/14
閲覧 : 187
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マーティ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「あいしてる」

 全2時間20分。

 やっとネットフリックスで解禁されたので見たんですけど、あれれ、面白いぞ…?高評価となりました。僕の中では鬼滅の刃と同じ現象ですね。

 今回強く感じたのは「時間の流れによる切なさと進歩」ですね。自動手記人形による手紙が段々廃れてきて、電話や電波が主流になっていく流れが作中にあります。ヴァイオレットたちの住んでいた世界が崩れていく切なさを僕は感じたわけですよ。作中でも最初はそういうのは否定されてました。でもユリス君とその友達が最期に会話するとき、手紙じゃ間に合わないので、そこで電話が活躍したのが良かったですね。技術の進歩も否定されずに肯定されているのが良いです。

 そして次にヴァイオレットとギルベルトについて。ここも良かったですね。ギルベルトはヴァイオレットを地獄へと追いやったんだから会う資格はない、と考えていたけど、本人はギルベルトに救われ、ちゃんと尊敬しているし愛している。少佐は人の気持ちを考えずに勝手に自己完結しようとしていたので確かに「大馬鹿野郎」です。でもそういう罪悪感を抱くのはわかります。そういうときに手紙が活躍するのが良かったです。
 終盤に海の上で二人が再開するところはグッときました。ああ、これで一緒になれるんだなって…もちろんツッコミどころはあったけどね(笑)ギルベルトの声届かんやろとかそんなに早く追いつけんやろとかヴァイオレット海に落ちるの?とか。。

 で、最後の指切りげんまん、そしてヴァイオレットが切手になっていたところが好きです。

 2時間20分と長かったけど、あんまり気にならなかったし、最後まで楽しめました。それに作画が素晴らしかったです。水や海の描写が実写のようでした。実際に写真を撮ってアニメに落とし込んでいるような、素晴らしい作画です。

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/08/12
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34

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御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

スタッフ全員に「ありがとう」と伝えたい

京都アニメーション手掛ける作画は勿論のこと、Evan Call氏手掛ける挿入歌と劇伴、そしてそれを流す演出面などの全てが完璧です。
演出面で特に良かったのは、自動手記人形サービスには嫌な電話が普及してきた時代。そこでこの作品の一つの物語でもあるユリスの回にて友人への最後の言葉を手紙ではなく、電話で伝えたのが素晴らしかった。

そして、茅原実里さん歌う「みちしるべ〜Movie Version〜」のタイミングも完璧すぎて、鳥肌が凄かったです。「あなたの声がみちしるべ」の歌詞の本当の意味が分かる今作となっています。
そしてキャラの掛け合いを、他のキャラが行なっている演出もよかったです。
正直ここまでとは思っていなかったので、この作品を見るためにTVシリーズをご覧になって欲しいです。

投稿 : 2022/06/05
閲覧 : 309
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6

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haruto さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2022.4.19

2022.4.19

投稿 : 2022/04/19
閲覧 : 174
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1

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ラルフローレン さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

京アニらしい作品

Netflixで配信されたので視聴。TV本編も視聴済み。
ストーリーは他の方も書いているので詳細は省きますが、お涙頂戴物と、死んだはずの想い人が出てきて再会してハッピーエンドという、劇場版と銘打って期待していただけに、少し安直なストーリーで残念でした。
個人的に、登場人物が亡くなって涙を誘うのは、TV本編でも何回かやっているので、少しくどいと感じました。あとギルベルト。一応未帰還兵扱いでしたが、どうやってあの砲撃で生き残れたんでしょうか。私はNetflixでは字幕をオンにしており、字幕は台詞の前に喋っている人物の名前が表記されます。ギルベルトみたいな男性が出てきた時、ソックリさんだよなと思っていると、男性が喋った瞬間、字幕に(ギルベルト)と表記されたので、あぁと苦笑いしました。
そんなギルベルトの心から愛しているの意味が明らかになる訳ですが、私は家族に向けられるような意味合いだと思っていました。ところが終盤でまさかの恋人として愛している意味だと判明し、こんな歳の離れた女の子に対して変態だろと薄ら寒くなりました。
また、劇中に流れるTV本編のEDテーマ。これを聴くと不倫した某声優が思い起こされ、お前が純愛を説くのかとツッコミたくなります。
ここまで、マイナスばかり述べてきましたが、良い点はやはり作画。京アニらしい丁寧で繊細なタッチは素晴らしいの一言。また、ヴァイオレットの声優の演技力。物凄く引き込まれ、嗚咽するシーン等は観ているこちらも涙を流しそうになりました。あとは本作とTV本編の母から娘に50年間誕生日に手紙が届くエピソードがリンクしていたこと。私はこのエピソードが好きだったので、そこもプラスポイントです。

総合的にヴァイオレットエヴァーガーデンは良作品です。話していると素直な気持ちが言えないけど、手紙なら正直な気持ちを伝えられる。手紙の良さを改めて知らされる感度できる作品だと思います。

投稿 : 2022/04/17
閲覧 : 173
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1

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ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

当たり前のことほど忘れていたり、後回しにしていたりするものです。

面白かったです。
過剰な演出やちょっとそれは無理があるなと思える展開の数々・・・。
それは、既にTVシリーズですっかり慣れっこになりました。
そして、この作品で見るべきところもそこではありません。

この作品は、どんな手段を講じてもテーマを完遂してみせるところが魅力なのです。
物語全体からも、そんな意志や執念が感じられます。
たとえそれが、突っ込みどころがいっぱいあったとしてもです。
だからこそ、この作品のテーマは、とてもストレートで分かりやすいのだと思います。


■テーマとは?
{netabare}
「伝えたいことは、できる間に伝えておくほうが方がよいと思います。」
これは、ヴァイオレットのセリフですが、この作品のテーマにもなっています。
そして、この作品は、このテーマを伝えるためだけに一直線に展開が進みます。

ヴァイオレットは、TVシリーズで「愛」を知りました。
しかし、その「愛」を伝えられずに日々を過ごしてきました。
自分の想いに行き場がないと言う状況。
それが、こんなにも切ないものかとこの作品では語ってきます。

だからこそ、行き場があるうちに、伝えられるうちに、伝えることが大切なのです。
行き場を失ってからでは、遅いのです。
この作品は、その気持ちを、ヴァイオレットを通じて描いてきます。
{/netabare}


■最初から反則
{netabare}
この作品、上手ですね・・・。
最初からウルっときてしまいました。
いきなり反則だよって思ってしまいます。
なぜなら、あの世へ旅立つ母が我が子へ向けた50通の手紙。
TVシリーズで感動したこの物語のその後を導入として使っているからです。
これによって、TVシリーズのことは一切語らなくても振り返りになります。
劇場版の短い尺の中では、これ以上ないぐらいのよい導入だと思います。

また、誰かに何かを伝えるのは、それができる間だけです。
50通の手紙では、余命あと少しの母親が我が子に伝えられるだけのことをしました。
「伝えたいことは、できる間に伝えておくほうが方がよいと思います」
この導入部は、このテーマをはっきりと印象付ける役割も果たしていたと思います。
{/netabare}


■伝える手段は手紙でなくてもよい
{netabare}
この作品は、手紙がメインの素材となっていました。
今の時代に手紙なんて現実味がなくて響かないんじゃないか?
そう言う意見もあるかと思います。

しかし、この作品は、そこもちゃんと分かっています。
電話が普及すれば、手紙はなくなるかもと物語の中でも示唆しています。
物語が進むと、手紙は、伝えるための手段の1つに過ぎないことも描いています。
病床の少年ユリスが最期に友達のリュカに伝えた方法は、電話でした。
ヴァイオレットが少佐に伝えた方法は、直接、面と向かって自分の言葉でした。

この作品がTVシリーズから今まで積み上げてきた手紙と言う媒体。
しかし、それは、1つの伝達手段に過ぎないと作品自ら割り切ってしまったのです。
そして、なによりも大切なことは、やはり想いを伝えることだと言うのです。
それができるうちに、そして、どんな手段を使ってでもです。
つまり、伝えるための行動を起こすことが大切なのです。
{/netabare}


■まとめ

少佐の住む島を訪れたヴァイオレットでしたが、少佐は会ってくれませんでした。
そして、会えないままヴァイオレットを乗せた船は島から出向してしまいます。
しかし、二人には分かっていました。
それは、今日、会えなければ、また日を改めて会いにくればいい。
そんな機会は、もう二度と訪れないと言うことを・・・。

だから少佐は最後に叫びヴァイオレットに想いを伝えました。
ヴァイオレットも同じく少佐に想いを伝えました。
いかに、伝えたいことは、それができる間に伝えることが大切なのか。
それが、この二人の感情を通じてよくわかるのです。
もし、このまま島を離れていたら・・・。
二人は、この後、いったいどんな気持ちで一生を過ごせばよいのでしょうか?
その後悔を考えると、ぞっとしてきます。


親でも、パートナーでも、恋人でも、子供でも・・・。
自分が想いを伝えたい人がいるなら、できるうちに伝えた方がいいです。
いつ、伝えられない時がやってくるかわかりません。
それは、突然かもしれません。
そして、その突然が身に起こるのは、相手かもしれませんし、自分かもしれません。
いずれにせよ、誰かが必ず後悔するはずです。

この物語は、そんな当たり前すぎることをあらためて教えてくれたと思います。
当たり前のことほど忘れていたり、後回しにしていたりするものです。
しかし、気づいた時には、既に遅いことが多いのも事実だと思います。
もちろん私も当てはまるなと反省させられてしまった、そんな作品でした。

投稿 : 2022/03/21
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38

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やん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

京アニ頑張れ

2022.3.5追記
レンタル借りて再視聴したんですが、下記エンディングの一枚絵がありませんでした。劇場で観た人だけにチラ見せだったのかもしれません。大団円のすごい絵でしたが以降どこにも落ちてません。どうすれば見れるんだろう。

アニメを芸術として一般の人たちに見てもらえるような文化にしたい、という理想に一歩近づいたといえるであろう作品。いい意味での変態性(ジブリ作品が持つ狂気のようなもの)成分が減り、万人にすっと受け入れられるものになったと感じました。
エンディングの一枚絵は一目みただけで頭から離れません。京アニ復活を信じています

投稿 : 2022/03/05
閲覧 : 330
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14

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栞織 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

シリーズ堂々完結

やっと先日劇場版の完結編を見ることができました。出だしはテレビシリーズの後日談の形式を取りながら、ヴァイオレットとギルバート少佐の再会をもって完結としたところが、本当にうまく物語をまとめていたと思います。そこに行くまでに、早逝してしまう少年の話を挿入していて、話に起伏と幅を持たせていたと思います。とにかく、素晴らしい作画とBGMで、たゆとうような世界に没入して見ていることができました。これはこの作品の大きな特徴のひとつで、他の作品では味わうことのできない陶酔感です。終わりにはひとつの世界が終わった寂寥感がありました。

ひとつ残念に思う事は、少佐がヴァイオレットを最初に拒否する場面のシナリオが、少し平板だったことです。あそこでもう少し、少佐のヴァイオレットを大切に思う気持ちをうまく表現できていたらなと思いました。そこだけが少し残念でした。しかし演出としてはすごくいい場面でしたので、どうしてももう少しなどと欲が出てしまうところでした。それも今回でほぼ終わりと思うからです。機会があれば、外伝のような作品がまた小品でも製作されればなあと思います。

投稿 : 2022/02/24
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14

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Prospero さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ハッピーエンド

予定調和的であまり泣けなかった。

投稿 : 2022/01/30
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2

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BLEU62 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

泣けたけど・・・。長いし、暗い場面が見にくい。

本編と同じような設定で泣かせるのはいけません。
最後ちかく、花火のシーンはサスガの京アニ。素晴らしいです。

少佐と再会後のストーリーをもうちょっと詳しくやってほしかった。

投稿 : 2021/10/03
閲覧 : 245
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2

ネタバレ

MTK207 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメ映画で一番泣けた

前半はこれまでと比べて泣けるシーンが少なく、思い出振り返り映画化と思いましたが、ご安心ください。後半死ぬほど泣けます。

こう来たか。ポスターみれば明らかですが、少佐が生きていたわけですね。クラウディアと会いに行った時の少佐、クラウディア、ヴァイオレットの三者の思いがとてもよくわかる。ヴァイオレットは人の心がわかるようになってしまっただけに、少佐の苦しみが理解できる。つらいシーンです。

ヴァイオレットが自分の思いを素直に、正確に伝えようとするところにも成長が表れているように思います。

ヴァイオレットの技能がさらに上がり、ついに冗談を言います!スキが無い。

外伝辺りから理解していましたが、ブーゲンビリア兄は結構いい奴ですよね。明かされることはなかったけれど、ヴァイオレットを弟の少佐に渡したのは、弟を守りたかったからだろうと思います。本編では、弟を守り切れなかったヴァイオレットに当たるシーンがあります。本作では、ヴァイオレットやクラウディアと衝突しますが、謝罪し、素直になれない自分をオープンにするシーンがあります。いつまでも躊躇する少佐の背中を最後に押したのは、兄でした。

今回は社員が活躍するシーンは少なかったけれど、本当に色々な人間関係の良さが描かれている作品だと思います。

映画だけでも十分面白いけれど、ぜひ、本編(14話含む)と番外編も見て欲しい。

絵はいつも通り素晴らしすぎる。すべて素晴らしい。

投稿 : 2021/08/09
閲覧 : 230
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7

ネタバレ

颯沙 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

原作ヴァイオレット・エヴァーガーデンは上下巻の短編小説がもとになっています。
アニメは1~3話でヴァイオレットが自動手記人形(通称ドール)になった経緯の話がありますが、原作ではそこの描写は無く、ドールとなった後の話からスタートし、クライマックスの大陸横断蒸気機関車事件でアニメではディートフリートがヴァイオレットを助けましたが、原作ではギルベルトがヴァイオレットを助けそのままハッピーエンドとなります。
この劇場版はアニメ版を原作のエンドに戻すための物語の位置になるように感じます。

このお話はすでにヴァイオレットが居なくなった世界から始まります。
単純に昔話ということです。
その昔話のストーリーを追うのがデイジー・マグノリア。
アニメ版10話の50枚の手紙を受け取るアン・マグノリアの孫になります。
アンのお葬式でヴァイオレットに興味を持ったデイジーがヴァイオレットの足取りをたどる。いわゆる聖地巡りのようなことをします。

この映画は3つのストーリーが入っており
1つは上記のデイジーのお話。

2つ目が不治の病の少年ユリスのお話。
病気のユリスが自分の病気はもう治らないとうすうす気づいており、ヴァイオレットに家族と友人に宛てた手紙の代筆を頼みます。

3つ目が物語の中心であるヴァイオレットとギルベルトのお話。

1つが終わると次の話と言うのではなく、この3つをうまく絡めて物語は進んでいきます。
一見するとユリスの話は何のためにあるのか?
ユリスの話の肝は「電話」だと思います。
もともと「思いを伝える為」の「手紙」だったものが、「電話」という直接声を届けられる機械の登場によって「手紙」の価値が無くなっていく=ドールの存在意義も無くなる。
ですので、ヴァイオレットの同僚(先輩)のアイリスは電話を毛嫌いしていますが、最終的には「ムカつく機械も良いところがある」と受け入れる姿勢を見せています。
ミスチルのHEROと言う曲に「ダメな映画を盛り上げるために 簡単に命が捨てられていく」というくだりがあります。
正直、私も涙しましたが、ヴァイオレット・エヴァーガーデンだからではなく、純粋にお涙頂戴物語だったからです。
本編でも多くの人が亡くなってきているので、らしいと言えば、らしいのかもしれません。

ヴァイオレットがギルベルトに会いにエカルテ島へ行くきっかけとなった、1枚の手紙。。。
ここの持っていきかたが少し強引です。
ギルベルトはヴァイオレットをかばった際に右腕を失っています。
つまり左で文字を書いているのですが、以前の筆跡と同じ。
ギルベルトは右でも左でも全く同じ筆跡で書けるってことなんでしょうか?
それとももともと左利きだったのでしょうか?

個人的に一番感動した場面は、開始10分ほどの
アニメの10話の回想シーンです。
最初に感情のクライマックスが来てしまったので、あとは穏やかに見ることできました。

投稿 : 2021/06/13
閲覧 : 267
サンキュー:

9

ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

沢山の気持ちが伝わる1作

一応ガチネタバレ仕様になっていますのでお気を付けてください。

ネタバレなしで書くのがいいのかもしれませんが私ではネタバレなしで描くと感想らしない感想になりますのでネタバレしないレベルで最初に書きます。
以下、下は超ネタバレになります。

この劇場版を心待ちにして居た人は多いのではないでしょうか?
先に言っておきます。
マジで泣けます。
私なんて劇場でヒクヒク言ってたし涙流しました。


↑上ネタバレ無し(まだ戻れる)

↓下超ネタバレ有り(もう戻れない)

































アニメからの要素も踏んだに使われています。
電話など通信手段が当たり前に普及した未来から始まります。
この時代には既にドールとしてのお仕事はないそうで、そんな時代に産まれた少女目線で物語が始まります。
実は彼女は昔ヴァイオレットが仕事で関わった少女のお孫さんだったりします。

ここからヴァイオレット目線に切り替わります。
ヴァイオレットはやはり少佐が居ない日々を受け入れられず何処かで生きていてくれたらと願っています。
どことなく元気がなくお仕事で寂しさを間際らせている様にも見えました。

そんなある日、病気と闘病する少年からヴァイオレットは依頼を受けます。
彼は自分の死期を悟って居て3通の手紙を残したいと言います。
父、母、弟への3通…

後に彼は4通目の手紙を贈りたいと言います。
それは友達にでした。
彼は自分の闘病する姿…変わり果てた姿を見て欲しくなくて拒絶してしまいます。
家族への手紙を書こうとした少年が死期を感じても拒絶する。

本当なら会って話したいと思ってしまうと思います。
だから、多分理由は変わり果てた姿だけではなく心配させたくない、必ず治して会おう、などの気持ちもあったのではないでしょうか?
そして、やはり拒絶していた分会いたいの言葉が出なかったのか…

ヴァイオレットは伝えます。
伝えられる時に伝えた方が良いと。
私はこのシーンのセリフが凄く刺さりました。
本当に伝えたい事は伝えないと伝えられなくなった時に後悔するからです。
だから、彼女のこのセリフで涙が出てしまいました。

さて、お話しを戻します。
少年は4通目の手紙を書く前に体調を崩してしまいます。
後日手紙を書く事にするのですが。

クラウディア社長が倉庫で一通の手紙を発見します。
それは普段の手紙なのですが、気になるのは字…見覚えのある字…それは少佐の字。

この話しを聞いたヴァイオレットは泣いていました。
周りから死んだ死んだと言われても信じ続けた男が生きているかもしれないのですから。
ヴァイオレットにとっては特に特別な存在。

彼女はそれを聞き少佐の住む島へと行くのですが…彼女は会ってもらえませんでした。
そこには少佐なりの理由がありました。
自分が戦場に巻き込んで両腕を失わせてしまった…彼女を普通の少女ではなく彼女に兵器だと言わせた事を気に病んでいました。

少佐の気持ちも理解出来なくはいのです。
そこにどんな理由があろうと、彼女を戦場に立たせて沢山の命を奪わせ…両腕を失わせてしまった…もしも私が少佐の立場ならやっぱり悩んでしまうと思います……
ただ、少佐も本当は会いたかったはずなんです。

ヴァイオレットはそれでも会いたくてドアを叩きます。
ヴァイオレットの言葉に答えてはくれない少佐
…それでも言葉を掛けるのを辞めない。
何故なら、ヴァイオレットにとっては特別だから…自分に会いたくないと言われてもそんな言葉じゃその気持ちは変わらない。

そんな中、少佐は返答をしますが、これがまた辛い返答なんです。
言った返答は少佐もきっと苦しかったと思いますが一番辛いのはヴァイオレットでしょう。
「愛している」を知り気持ちを知ったヴァイオレットだから解る少佐の気持ち。
自分が少佐の重荷になっているのだと感じます。
彼女は堪らず、その場所から飛び出してします…
クラウディア社長の放った大馬鹿野郎!は響きました。

ヴァイオレットは重りにはなりたくなかったんです。
確かに戦場に出たし人の命を多く奪ったし両腕も無くしてしまいました。
それでも、少佐との思い出はそれだけじゃなくて、文字を教えて貰えた事やプレゼントを貰った事、手を繋いだ事、優しくして貰えた事、助けて貰えた事。

少佐といる事は重しではなくて、楽しい日々の方が心に沢山あって、その気持ちのほうが大きくて感謝しかなくて…

でも、少佐には逆の戦場での日々と後悔が根付いていた…多分、それが一番辛かったのかな?と思いました。

その日に宿ではヴァイオレットは放心状態でした。
目が少佐を失ったあの日の目でした。
そんな中、連絡がはいります。
冒頭に出た3通の手紙の少年が危篤だと。
ヴァイオレットはそれを聞いて慌てて帰ろうとするのです。

彼女は本当に凄いです。
自分が一番辛くても、仕事を優先させてまだ完成していない少年の4枚目の手紙を完成させようと嵐の中を帰ろうとするのです。
そして、危篤の少年を心配し涙を流します。
自分の辛い時に人の心配を出来る彼女は本当に優しく責任感が強いのでしょう。
そうした気持ちだって少佐がきっかけをくれたのかもしれません。

そこからシーンは病院へと切り替わります。
迎えないヴァイオレットの代わりに代筆する為に代理でベネディクトとアイリスが病院へ向かいます。
彼はヴァイオレットの代理のアイリスに尋ねると「愛している」を教えてくれた人の元に行っていると聞き「良かった」と言っていました。
凄く気にしてたのでしょうね。

ですが、少年にはすでに代筆出来る程の元気はなかったのです
そこで、友達と電話で話せる様にセッティングさてくれたのです。
このセッティングも軽く流れるシーンなんですが必至さが伝わる凄い表現力です。
音と絵でここまで場の深刻さを表現できるのかと驚かされました。
この最後の電話もマジ泣ける。

そして、家族に渡す3通の手紙を手元に。
そのお返事をベッドに横になってる兄に弟がお返事をするんですが、返答される訳もなくこのシーンも泣けました。
弟はきっと小さいけど全て解ってる。
返答もない事もそれでも嬉しいからどうしても自分の気持ちを伝えたかったのでしょう。

一方、ヴァイオレットは少佐に会う事を辞めて帰る決意をします。
ただ。最後に手紙を出します。

人の気持ちを代筆してして来た彼女が次はお仕事ではなく、誰の為ではなく、自分の為に、人の気持ちを映し出すのではなく、自分の気持ちを映し出す精一杯を書き綴った手紙。
少佐への感謝と別れとヴァイオレットの気持ちの手紙。

それを読んだ少佐は走り出す。
ヴァイオレットを乗せた船は出航してしまったそれでも少佐は走る。
これを逃したら謝れない、本音をぶつけてくれたヴァイオレットの気持ちに応えたい、自分の気持ちを伝えたいから、強く地面を蹴り息を切らし彼は走る全力で!
そして、叫ぶ!彼女に聞こえるように残った体力を限界まで振り絞り。

ヴァイオレットの耳に響いた少佐の声を彼女は聞き逃さない船の甲板を走り出し海へと飛び込む…目一杯の涙を目に浮かべ並みに何度涙を飲まれようと彼女は涙がする。

目の前にいる少佐は数年ぶりで、やっと気持ちに素直になってくれた。
自分を受け入れてくれた。
全てが嬉しくて涙が止まらない。

そんな彼女を迎えに少佐も海に入り彼女と言葉を交わした抱きしめる。
ずっとしたくても出来なかった…もっと早くこうしてあげたかったけど出来なかった…手を伸ばせば簡単に出来たのにギリギリになるまでしてあげられなかった。


冒頭の少女はヴァイオレットのその後を調べるのですが、ヴァイオレットは幸せに暮らせたみたいですね。
彼女はきっと少佐と暮らしドールとして最後まで真っ当したのでしょう。

ただ、クラウディア社長は寂しそうでしたね。
本当の娘の様にお世話をしてきたので当然でしょうけどね。

ED後のヴァイオレットと少佐の指切りシーンは凄く良かったですね。
かなり印象鮮やかに描かれていました。
素敵な1シーンでした♪

実際に泣ける事は想定内で見に行きましたが、ここまで全力で何回も何回も泣かせにくるとは思いませんでした。

何に泣けるってクライマックスだからとかだけではなくて。
キャラの心情を絵や音にセリフにBGMを上手く組み合わせ伝えてくるんです。
どのアニメもよく考えられて作られていますがヴァイオレットに関してはキャラ一人一人の感情の伝え方や表現力が本当に解りやすく伝わる。

だから何気ない1シーンから重要な1シーンまで沢山の感情が伝わりやすいと思います。
その結果が1本で5〜6回泣きました。
涙を拭って止まるくらいにまた泣かせにくらいのレベルです。
本当にいい映画になりましたね。
何度でもみたいですね。

投稿 : 2021/05/02
閲覧 : 388
サンキュー:

32

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sunnyday さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「終わらせる」という誠実さ

これだけの作品を完結させるには、それ相応の強い覚悟が必要であると思います。
しかしながら京都アニメーションは、狂気とも言えるほどの作品に対する誠実さをもって、時計の針を進めることを選びました。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、晴れて一人の女性の生涯を描き切った作品として、終わりきったのです。
探せばあらは見つかるでしょう。しかしそれ以上に、京都アニメーションの作品に対する愛情が痛いほどに伝わってきて、たまりませんでした。


<物語について>
・終わらせる誠実さ
本作の冒頭では、TV版10話に登場したアン・マグノリアの孫にあたるデイジーとその両親が登場します。彼らの会話によって、強制的に「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という人物は過去へと押しやられます。それ以降も、デイジーの世界線での話が挿入され、その都度私はヴァイオレットが過去のものになったことを感じ、強い寂しさを覚えました。
「終わらせない」という選択も十分ありえたはずです。事実、原作小説の最終巻「ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフター」では、{netabare}ヴァイオレットの生涯を途中までしか描写していません。具体的には、二人が愛を誓いあうところまでしか描かれていないのです。その後二人がどこでどのように暮らし、どのように死んでゆくのかは、読者の想像に委ねられています。{/netabare}
しかし本作では、ヴァイオレットがエカルテ島で生涯を送り、そして亡くなったということが揺るがない事実として観客に提示されます。
このことを何より強く伝えているのが、最終盤のカット、ヴァイオレットの描かれた切手です。この切手は私たちに、彼女の人生が終わりを告げ、そしてそれは人々に愛された素晴らしいものだったことを伝えてくれます。
それはたとえ彼女が亡くなった遠い未来だとしても、「してきたことは消えない」のです。

・無償の愛
本作はヴァイオレットが「あいしてる」の意味を探す物語でした。「あいしてる」は、決して一義的に定まるものではなく、様々なかたちが存在します。
ギリシア哲学では、愛は四つに分類されます。すなわち、ストルゲー(家族愛)、エロス(性愛)、フィリア(友愛)、そしてアガペー(神による愛)です。
本作ではこれらの要素全てが、意図的に描かれているように感じました。
ホッジンズはヴァイオレットに対して、半ば我が子のように接していました(ストルゲー)。また、ユリスとリュカは親友(フィリア)、ギルベルトとヴァイオレットは言うまでもなく男女の恋愛関係にあります(エロス)。
このように本作ではそれぞれ異なった「あいしてる」の形が示されていますが、私はこれ以外にもう一つ、大きな愛を感じざるを得ませんでした。それは、京都アニメーションの「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」に対する愛です。
例を挙げましょう。ヴァイオレットとギルベルトが結ばれた後、花火の打ち上がるシーンがとても長くあります。このシーンではキャラクターの声は無く、ただ劇伴のオーケストラが流れるだけです。この異様に長いシーンが何を示しているのか、人によって意見が分かれるところだと思います。
私は、このシーンはヴァイオレットとギルベルトが結ばれたことに対する、制作陣からの祝福だと感じました(少しメタっぽくなりますが)。
また、冒頭で映される「Sincerely」(心から)の文字は、手紙の結びに用いられるものです。本作を京都アニメーションから私たちへの手紙とするならば、彼らの「あいしてる」は私たちにも注がれていると言えます。
その愛は絶対的で揺るぎなく、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品を愛する人々にまで向けられているとさえ感じました。

<音楽・EDについて>
エンディングテーマを歌ったTRUEさんは、作詞家唐沢美穂として、素晴らしい仕事をなさったと思います。
「WILL」では、過ぎゆく時間の中で、愛する人と生きていくという強い意志を、「未来のひとへ」では過ぎ去った出来事に対する愛しさとこれからの未来への希望を力強く歌われました。

<その他>
・構造的な問題
{netabare}「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品には構造的な問題があります。それは、ヴァイオレットとギルベルトの関係性です。
ギルベルトは少女を戦争の道具として扱った上で、彼女に「あいしてる」と言います。この言葉は、後にヴァイオレット自身に呪いのようにつきまとうのですが、そんな呪いの言葉を別れの間際に放つギルベルトは歪んだ性格であると感じます。
そうした後に二人が結ばれるというのは、ご都合主義と言われても仕方がないのかもしれません。
しかし、本作ではギルベルトを「大馬鹿野郎」として醜く描くことで、ご都合主義と言われかねない二人の関係性をできる限り中和していました。{/netabare}
・人の生き死にを消費すること
{netabare}本作は、全編を通して「感動ポルノ」になりかねない危うい作品でもあります(実際にそういう批判もあったと思います)。戦争によって失われた心、身体を癒してゆく過程を、私たちは作品として消費しているのです(四肢を欠損しているキャラクターもいる)。この「居心地の悪さ」は、IGN Japanのレビューでも言及されています。これは作品の構造そのものの問題なので、劇場版においても根本的に解決されることはありませんでしたが、これに対しても制作陣は目を背けず、誠実に向き合っていたように思います。
本作ではユリスという男の子が亡くなりますが、彼が舞台装置としてではなく、尊厳ある一人の人間として描かれることに、制作陣は心血を注いでいるように感じました。彼がまさに命を落とすカットでは、ドア越しにカメラが左にパンすることで、彼の顔は描かれません。このカットから、制作陣の、彼の死に対する最大限の敬意が感じられました。{/netabare}


本作には、京都アニメーションの「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」に対する愛が狂おしいほど詰まっています。ですから、本作の演出を過剰だと思ってしまうことは、ある意味正しいのかもしれません。
ですが、彼らの作品に対する無償の愛は、私にとってそんな些末なことをかき消すほどに大きなものでした。
このような素敵なアニメーション作品を制作して下さった京都アニメーションに心から感謝したいです。

投稿 : 2021/02/11
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのストーリー・あらすじ

――あいしてるってなんですか?かつて自分に愛を教え、与えようとしてくれた、大切な人。会いたくても会えない。永遠に。手を離してしまった、大切な大切なあの人。代筆業に従事する彼女の名は、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。人々に深い、深い傷を負わせた戦争が終結して数年が経った。世界が少しずつ平穏を取り戻し、新しい技術の開発によって生活は変わり、人々が前を向いて進んでいこうとしているとき。ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、大切な人への想いを抱えながら、その人がいない、この世界で生きていこうとしていた。そんなある日、一通の手紙が見つかる……。(アニメ映画『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のwikipedia・公式サイト等参照)

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放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2020年9月18日
制作会社
京都アニメーション
公式サイト
violet-evergarden.jp

声優・キャラクター

石川由依、浪川大輔

スタッフ

原作:『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』 暁佳奈(KAエスマ文庫/京都アニメーション)
監督:石立太一、脚本:吉田玲子、キャラクターデザイン・総作画監督:高瀬亜貴子、世界観設定:鈴木貴昭、美術監督:渡邊美希子、3D美術:鵜ノ口穣二、色彩設計:米田侑加、小物設定:髙橋博行、撮影監督:船本孝平、3D監督:山本倫、音響監督:鶴岡陽太、音楽:Evan Call

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