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「映像研には手を出すな!(TVアニメ動画)」

総合得点
80.1
感想・評価
599
棚に入れた
2278
ランキング
475
★★★★☆ 3.8 (599)
物語
3.8
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.9

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映像研には手を出すな!の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

個性的ではあるのですが。

【概要】

アニメーション制作:サイエンスSARU
2020年1月6日 - 3月23日に放映された全12話のTVアニメ。
原作は、漫画家・大童澄瞳によって『月刊!スピリッツ』で連載中の漫画作品。
監督は、湯浅政明。

【あらすじ】

芝浜高校に入学した新入生の浅草みどりは、好奇心旺盛で想像力が豊か。
幼い頃にネット配信で観た『未来少年コナン』に魅せられた影響で、
ヘリコプターは何故浮かぶのか?プロペラの回転数は?などみたいに、
理詰めで原理や仕組みを覚える重度の設定マニア。
そして、目に映る道端や水路などの風景に、
こんなものがあったらいいなと設定を付け足しては、
その嘘設定をスケッチブックに描きまくる。
そして、自分で考えた設定で構築された「最強の世界」での冒険を妄想するのが好きだった。

小心者で人付き合いが苦手な、その浅草氏は常々アニメを作りたいと思っていた。
浅草氏は、アニメには興味ないがマネージメントと金勘定が領分である友人の金森さやかを誘って、
アニメ研の見学に行った先で、同じく新入生でセレブでカリスマ読者モデルでもある、
水崎ツバメと出会う。水崎氏は人や物の動きを解析して作画で表現することに喜びを見出す、
アニメーター志望だった。

設定と背景の浅草氏、キャラの水崎氏。素人らしからぬ作画力を持つ二人は意気投合するが、
水崎氏は俳優である両親からは自分たちと同じ芸能界入りを望まれているので、
アニメーターの道に進むのを反対されていて、アニメ研への入部も禁止されていた。

そこで、金森氏の考えで(アニメ研が既にあるため)実写系の部活だと教師を誤解させて、
新たに映像研を立ち上げることに。創立されたばかりなので、三人だけでゼロからのスタート。
これは、アニメーションでやりたいことをやる映像研の活動の物語である。

【感想】

アニメを作るアニメということですが、アニメを作る人達が主役の「SHIROBAKO」に対して、
こっちは、アニメーションそのものの魅力を感じてもらおうというギミック満載の作品っぽい。
「未来少年コナン」の作画の解説など、専門的な視点が多めですね。

技術解説と並行してこのアニメで表現したかったことは、クリエイターの精神?
作画マンが何を考えながら絵を描いているかをつぶさに説明することで、
純粋なアニメ愛なるものを視聴者にわかってもらい共感して欲しかったのかな?

登場人物が役割からキャラを作られてて、どこにでもいる普通の人というよりはキャラがマンガ的。
キャラがひとりひとりの人間と言うより、作者によって作られた駒っぽさが強く、
アニメ制作を愛してる人々というより、キャラの人格と設定がアニメ制作の従属物みたい。
なので、個人的には刺さるアニメじゃなかったですかね。
まあ、映像研メンバーのアニメに関わるルーツみたいな過去話は良かったですけど。

アニメ制作の実演販売的なというか、情報を視聴者に食べてもらう教養番組っぽいのがこれ。

浅草氏らが目の前のリアルを作画に落とし込む過程がこのアニメの魅力として扱われていますが、
このアニメの登場人物が住まう世界もマンガ的過ぎるというか、まるでRPGの街みたいだったりで、
それに純粋にワクワクできればいいのでしょうけど、風景もあまりにも作り物すぎるであるとか、
それが作品の売りであることは解っていても、このカットをこう見て楽しんで欲しい!という、
あざとさが強めのせいで、ワクワクを感じると言うよりフムフムで納得させる感じで、
観てて純粋に気持ちよくなること無く、はまり込むことが無かったですね。

掴みはオッケーだった序盤のワクワクも何度も何度も同じパターンで繰り返されていれば、
次第に慣れて目新しさが無くなる言いますか、
キャラが自分の創作物を詳細に説明するのも、自画自賛の駄サイクルに聞こえてしまいます。
一応は設定上は作画能力が高い人達なので、言うことに説得力がないわけではないですけどね。

作品内で明示する情報の数々に、アニメ関係の薀蓄を仕入れるには手頃な構成なのですが、
映像研メンバーのワクワクにシンクロしきれなかった自分としては、
エンタメ作品としてはいささか物足りない、それはシナリオが単調なせいかもしれません。

単なる『アニメ作り楽しいねー!』なだけの話で終わらせないためか、
金森氏がマネージメントの視点から、浅草氏と水崎氏にダメ出しをする。
それは、こうすればアニメ制作が失敗するの見本市みたいで、
ためになるお話だらけで、そこは好きでしたね。

・正確に指示出しをしないと、監督の想定とは別のものが出来てしまう。
・作品がコケたら監督は責任転嫁できない。

などなど、アニメの中で明示される話が頷けることだらけでした。

ただ、これ高校が舞台で女子高生キャラで部活動でやる話である必然性が無い部分が多くて、
例えばスポンサーやお金の話を突き詰めていくなら、
プロのアニメスタジオで経営が死活問題であるとかいう話でやればいいわけでして、
ビジネスやコンサルタントの話をするにもテーマ性を持って視聴者に時間を割いて解説し、
きちんと答えを持ってくるわけでもなく見せ方も中途半端で、
この作品はどこに向かっているのだろう?とも思いました。

作中作が3本あって、映像研によるアニメ制作が話の軸なのですが、
2本目までは、アニメ動画そのものの魅力を感じてもらおうという作りで、
そこは間違いなく評価される部分ですが、
3本目のUFO戦争のアニメを作る話はつまらなかったですね。

それは何故かというとトラブル対処とストーリーをどうするかがメインになって、
このアニメのメインであるはずの作画はどうするか?の話から若干外れ気味、
ストーリーの組み立ても、ただアマチュアの自己満足を見せられ続けているみたいで、
(実際、作家としては映像研はアマチュアのクラブ活動なんですけど。)
1クールの作品の締め括りとしては、最終回の話が弱すぎる気がしました。

映像の面白さを見せて知ってもらう作品として序盤の期待値に反して右肩下がりの内容に、
中途半端に終わってしまった微妙な作品というのが、正直なところでした。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2020/04/03
閲覧 : 390
サンキュー:

57

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

愛と怒りのロックンロール物語

大童澄瞳氏のソースを借りて湯浅監督が渾身の思いを込めて世に送りだしたロックンロール物語だったと思います。おそらく間違いない。

アニメーションはもちろんのこと、映画・漫画・音楽その他サブカル全般に対する深い深い愛情と、それらをとりまく現在の社会的環境に対する怒り。


バカヤローなめんなと。
アニメーションこそ現代のカウンターカルチャーの代名詞だと。


そう!そのとおりなのである。
だからボクはこの歳になってもアニメが大好きなんですよ。

アニメの何が好きかってゆうとそれは自由だからですよ。

なんでも表現しようと思ったら表現できる。
どんな思いも具現化できる。

愛も怒りも喜びも。
これは誰にも邪魔させないぞ!って。


浅草氏・金森氏・そして水崎氏の3人にガツンとやられたっすわ。
こいつらマジカッコよかったス!


愛してま~す!!

投稿 : 2020/04/01
閲覧 : 228
サンキュー:

18

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメの中でアニメを作る。シロバコじゃないよ。

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:げんしけんとか、そういった方面かしら。女子高生がアニメを作る話だけど切り口委がちょっと斬新。声がちょっと変。
期待度:★★★★

女子高生がアニメを作るアニメ。って書くと損だけなんだけどここまで掘り下げて表現したアニメがかつてあっただろうか。
ストーリーとして面白いかどうかといわれると微妙だけど、作品としてきちんと作っているのでちゃんと向き合える。
浅草氏の声ってなんでこの人だったんだろ。金森氏スーパーマンすぎる。

投稿 : 2020/04/01
閲覧 : 332
サンキュー:

25

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

このふざけた素晴らしき世界

序盤 湯浅監督か

中盤 まぁ

終盤 なるほど

この話はとある奇妙な町の奇妙な学校でアニメを作りたい学生の話
ジャンルは学園・生徒・アニメ・部活
湯浅監督です。まともな作品なわけがありません。どこかしら頭のおかしい要素(誉め言葉)が入っているはずです。だって夜は短しやルーの監督ですよ?ただで終わるわけがない。
そう思っていましたが割とそうでもなかったです。そこまでぶっ飛んだものはなく、ところどころに湯浅節が聞いている感じです。原作は知らないですが、これは湯浅監督とは違う方が描いたもの(原作)をベースに湯浅監督ご自身がシリーズ構成をしています。にも拘わらず作品設定自体が湯浅監督を感じられるものです。本当にオリジナルアニメーションじゃないんですか、これ。
さて前評判から注目されていた本作。タイトルや監督、放送局がNHKというのもあり、放送前から期待していた視聴者の中に私もいたわけですが、結論から言いますと「え?これそんなに面白い?」いや別に面白くないわけではありません。ただ期待をしすぎないほうがいいということです。
内容です。序盤は展開というより世界観の導入(キャラ紹介)がメインで「アニメを作るアニメ」という印象を持たし、中盤から湯浅節の聞いた展開です。部活で頑張るという青春さを前面に押し出しながらもアニメを制作するにあたっての小話(制作道具の解説や演出の詳細)を押し出しています。終盤は中盤の勢いを崩さずに着地していました。「私たちの戦いはこれからだ」的なラストでしたが別に手抜きを感じたわけでも消化不良感もありませんでした。
本作の町の形は歪で、その歪さは作品にも出ています。しかし作品の歪さこそがこの作品の素晴らしきとこでもあります。ふざけたこの町(世界)だからこそ素晴らしいのかなと思いました。

監督・シリーズ構成は湯浅政明さん。まぁ巨匠ですね
副監督は本橋茉里さんと山代風我さん。
脚本は木戸雄一郎さん。
キャラデザは浅野直之さん。魔法陣グルグルやおそ松さんのキャラデザをされた方ですね
劇伴はオオルタイチさん。初の劇伴だそうです
アニメ制作はサイエンスSARUさん。夜は短しやルーを制作した頭おかしい所です(誉め言葉)

作画は良かったです。丁寧で細かく、作品中のアニメとの区別化もできていました。
opはRachelさんとMamikoさん作詞、ryo takahashiさん作曲、pistachio studioさん編曲、chelmicoさん歌唱の「Easy Breezy」中毒性高いです
edは和泉りゅーしんさん作詞作編曲、神様、僕は気づいてしまった歌唱の「名前のない青」声が嫌いです。

総合評価 一位なのこれ

投稿 : 2020/04/01
閲覧 : 278
サンキュー:

22

mucci さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

んー…

つまらなくは無い…けど、面白いとも言えないと思うアニメでした。
テンポが良くて飽きたりはしないのですが、空想や妄想を具現化しているシーンがちょっと長過ぎてくどく感じました。

残念ながら最終話は、???の連続でした…。

投稿 : 2020/03/30
閲覧 : 202
サンキュー:

6

やまじい。 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

アニメーションの醍醐味

女子高生ら3人が映像研なる部活でアニメーションを作るお話。

芝原という街を舞台に主人公浅草が繰り広げる空想が毎話、ド派手に繰り出されます。アニメ監督はこんな風に街並や物からイメージを膨らませて絵コンテを書いてるのかなーなんて考えちゃいます。

同じくアニメ制作の現場を描いたSHIROBAKOが「成長」がテーマだとすると、映像研は「ロマン」?

投稿 : 2020/03/30
閲覧 : 241
サンキュー:

9

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

岩をも砕く想像力と情熱がここにある!

アニメ化が決定する前から、原作が面白い漫画だという情報は頻繁に入ってきていました。

しかし(特に漫画に関しては)他人の評価を信じていない生来の性格と、「タイトルがなんかラノベっぽいし底の浅いストーリーなのでは」という偏見、そして最大の懸念は

『「SHIROBAKO」の二番煎じじゃね?』

というものでした。

とは言っても湯浅政明監督のアニメを見るのは全人類の義務なので、視聴することになりました。



結果は言うまでもなく最っっっ高でした!!!

まず、浅草みどりを演じる伊藤沙莉さんの声ヤバくないですか!?
あまりにも素晴らしい声に一発で心を撃ち抜かれましたよあたしは。

くまいもとこさんのような竹内順子さんのような・・・でも一番近いのは田中真弓さんでしょうか。

彼女には、将来的にクリリンやルフィの声を継いでもらいたいとすら思っています。(多分、どちらのキャラクターも未来永劫 演じ手を必要とする存在だと思うので)

湯浅監督の先見の明(単に僕が彼女のことを知らなかっただけだが)に感謝です。少なくともテレビアニメは今作が初とは思えない、非常に豊かな演技の数々でした。

田村睦心さんの低音ボイスは安定の極みでしたし、松岡美里さんの声優経験の浅さから生まれる良い意味で直線的な演技が、絶妙なアンサンブルを奏でています。



内容としては、
「SHIROBAKO」が(どちらかと言えば)"仕事としてのアニメーション"に重きを置いていたのに対して
"自己表現(アート)としてのアニメーション"を中心に物語が展開されていったのも良かったです。



映像に関しては、今更褒めるまでもありませんよね。

OP・EDともに神曲で、特にエンディングは原作者である大童澄瞳さんが作画を務めているという点も含めて胸熱です。ちょっと「東のエデン」のエンディング曲と似た感じですが。



1、2話見てすぐに原作漫画を購入しました。
これから間違いなく起こる"映像研ロス"を防ぐために、少しずつ読んでいきたいと思います。
Blu-ray BOXも秒で予約





どう考えてもアニメの足元にも及ばないだろうなぁ
と思いつつも、実写ドラマとかも見てみようかなと思ってしまう今日この頃・・・

投稿 : 2020/03/30
閲覧 : 262
サンキュー:

10

ネタバレ

筒井筒 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

修正と細かいネタを混ぜてみた。 / 中二病ってこういうヤマイだって知ってた?

原作、とりあえず全部読んでしまいましたが、リアルタイムで見ています。

ここは、何科の高校かも不明なんですよね。部活も専門性がやたら高い。なんでもありなのは、空想にまでひやくし、何でもありな世界で、なぜか、アニメーター気質や、アニメ気質の部分で、窮屈に物を作っている。

空想シーンは、実は中二恋の正確な中二病の原作からのパクリであり、どこから、入手したのかは、同人なのか、流用なのかは不明。

何でもありな世界で、何でもやりたいモラトリアムの子たちが、何でもない世界を映像化している。というのが正しい。


私は水崎氏の1話での動きに注目していたが、回を重ねるたびに、浅草氏と金森氏のキャラにつぶされる水崎氏。しゃべり声しか聞こえない。非常に残念で、見る価値をかなり落とした。


2020・02・18
水崎氏の、アニメーション化が一部実行された。そうじゃなくて、もっと、、、アニメーションの何をどう見せ隠すのかとか、テーマとか、そういえば、自分たちが見ていたこれは何なの?素材?商品?共有?
共有なら、もっと満足できるはずなのに・・・。必要なのは教科書か?トリバコも、なにしてるのか、よくわからなくなっちゃって、毎日アニメを見ているから、素地ができてると取って創っているのか、未来のクリエイターとつなぎつつのアニメなのか(あえてエンタメとは言わない)、それは銭湯で学んでほしいのか、水崎氏の戦闘シーンの表現力が、すでに素地から出来上がってるという天然説を唱えるのか、でも、う~ん。
結論{netabare}
作品が散らばりすぎだよ。
オタクかクリエーター???さっぱりわからん。が、上映は決まったようだね。このバタバタ感と裏みたいな暮らしをアニメーターは送っているのか?それはどう意味なのか?で、青春してほしいけど。。
{/netabare}
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
10話目まで来たよ!

高校生だっけ?勉強しながら、よくいろんな本たくさん読んでるね。というのも、浅草氏は14?(14歳問題は、SSSSグリッドマンを見よう!)にして監督なのである。この作品、映像研に手を出すな!の作品の作中人物だから可能なのであるが、これがNHK(スタジオSARU、と言った方がいいのかな?)スタッフの象徴というか旗印というべきか、集結したデータを擬人化させたといってもよい人なので、映像研の作った作品も面白い。素直に褒めたかったんだけど、言葉が選びにくいからなぁ。面白かったという感想だけじゃ味気ないし、複雑だけどいろんなお仕事の内容や心構えについての知識を学習しつつ、面白話題もやっているということで、評判通り、今期の1位独走は、間違いなさそうですな。というのが、本音に近いかな。

と書いて11話
おもしろい。すごく。でも、前の話を覚えてはいなかった。
ある意味それが理想形だと聞いたことがあるが、そうかもしれない。
僕のメディアリテラシーの問題かもしれないが、映像研でも入ってないと、すぐには満足できないのか。でも、作中で、音響や、アニメーションを専門にやってる人は専門的な部分に目が行って、繰り返し見てるって聞いたこともあるし(これは、作中で言ってたかな)、目が肥える情報は多いですよね。視聴者わかってるNHK作品wかな?

待ちに待った最終回12話を見て
アニメーターには、「まず批判をしてから褒めてくれ」というルールがあったような気がしたので、少しだけ気にします。
作中の芝浜UFO大戦が、抽象的で難解すぎ。一度説明を受けているはずなのだが、ロボ研と作った作品のようなおもしろさが、、、今回は時間との戦いが、現実と作中アニメで、両方起こっている。浅草氏も水崎氏のダンスシーンを全カットするなど、現場ならでは。「仲良しこよしの平和を見せてどうするのか?」など、作中では言葉は違っただろうけど、そういう企画なんだろうなぁ。我々は、何を見ているかということに無頓着になってる的な意図したメッセージはありそうですが、終わり方が釈然としない。けど、だから続きが見たくなる、という作中の金森氏みたいな戦略に、ハマっていたのだな。現に、BDが売れれば2期もある、カネ払わないと見れないんですよ。(金森氏風)
アニメのすべてを知った気になると、芝浜UFOも、アニメ制作には、常に満足にいくとは限らない、貪欲さでも表現しているのかな?かなり、個人的な感想になりましたね。伝わるといいけど。

20200325 表現上、スタッフをNHK扱いしてたのが気になって書き出したのだが、以下のコメントを追加。メッセも欲しい。

そういえば、コメットAって、外部販売してたの? 芝浜UFO大戦どこいった?と、不意に疑問に思った。商売と文化祭用と、2本作っていたのか?素材の量が明らかになってない!!気のせいだったらすまぬ。

20200329 大事な話
浅草氏と水崎氏は、アニメが好きなんだけど、その二人をだしにカネにするといった金森氏って、実は極道なんじゃない? 言い訳は腐るほどあると言ってはいるが、学校の研究会が金儲けをするというのは、、、という以前に、ふたりをカネにするというのは、趣旨が違う。だから、学校から離れたところでカネにし、校内の行事には、最後は無料放映だ。大事なのは、二人をカネにする根拠。ただの独断。

そりゃ、のちの苦労を先行させて、ふたりをくっつけナカマにするという名目は立つが、設定とアニメーション以外の足りないものを補充した結果、最終回には他の部活が機能しないなどの失態を演じている。カネが欲しいから、カネを優先する。カネは受け取ったので、文化祭のないようは興味がない。金森氏、この人って何もの? 銭ゲバである。現に、文化祭の出し物が終われば、町おこしという名目の金づるに二人を巻き込んだじゃないか。という、お金の話。

投稿 : 2020/03/29
閲覧 : 559
サンキュー:

17

ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

創造する人々

アニメーション制作:サイエンスSARU
監督:湯浅政明、キャラクターデザイン:浅野直之、
音楽:オオルタイチ、原作:大童澄瞳

何かを一から作り出すときの高揚感。
制作で直面する妥協。
仲間たちと創作を終えたときの達成感。
限りある時間のなかでの苦悩。
観客の反応に対する喜び。
様々な感情が画面を通して表現される。

設定やイメージボード、演出、監督を担当する浅草みどり、
キャラクターと動きを手がける水崎ツバメ、
プロデューサーとして全体を仕切る金森さやか、
という芝浜高校に通う3人の女子高生が主人公。
誰1人が欠けても作品は完成しないが、
逆にいうと、3人が中心にいれば、
アニメーションを作ることができるという
理解しやすい設定になっている。

作品全体に流れているのは、
作り手の頭の中、創造力についてだ。
登場人物それぞれが、自分を形作っているルーツを
想起しながら行動するため、
キャラクターがより鮮明に浮かび上がる。
設定を考案する浅草みどりは、
自分の考えた世界を形にするために絵を描いている。
設定がいちばん大切なのだ。
そこにやがて「演出」という表現も加わる。
みどりの世界では、全てがアニメーションにつながる。
一度湧き上がった創造の泉が形をなし、
現実を水彩画風のアニメーションが侵食する。
この表現は、単純にとても楽しい。

金森さやかは、代々続いた親戚の酒屋が
消え去ってしまう現場に居合わせたことで、
マーケティングにこだわるようになる。
不利な条件の商売であったとしても、
人が求めるものを考えることで、
成功することが可能であることを学ぶ。
大切なものが失われるところを二度と見たくない。
そんな心情がシンプルな映像で表現される。
金森の特異な存在が、物語を進める原動力となっている。

いちばん共感したのは水崎ツバメの回だった。
特に7話は、何度も観てしまうほど気に入っている
人にはそれぞれ行動する原理がある。
{netabare}ツバメの場合、祖母がお茶を庭に捨てたときの
動きが全ての始まり。{/netabare}
人をつき動かす瞬間を目撃した。
そんな気持ちになる。
何かに気づいたり発見したときの胸の高鳴り。
全身の毛穴が広がるような
自分にとっての最高の「喜び」を見出すのは、
とても幸せなひとときだ。

何をもって「かっこいい」と思うのかは人によって違う。
しかし、良くも悪くもアニメは
全て作者が意識したもので出来あがっている。
強く意識しているものとしていないものとでは、
画面を見たときの印象が全く違う。
どこで、クローズアップや望遠で見せるのか、
どのように動くのか、そのときの構図は?

実写ではなくアニメーションでなければならない理由。
突き詰めると、動きの細部に注目するかどうか。
そのことによって、より強いインパクトを
視聴者に与えることができる。
アニメーションにとって何が重要かを
この作品は教えてくれる。

---大半の人が細部を見なくても、
私は私を救わなければいけない。
動きの一つひとつに感動する人に
「私はここにいる!」って言わなくちゃいけないんだ---

水崎ツバメの言葉。
これは正しくクリエイターという生き物のことだ。
そこには、こだわりとプライドが滲んでいる。
私は間髪入れずに7話を再視聴してしまった。
人の心を動かすものは理屈や損得だけでは計れない。
自分が面白いと思うことに対して
労力を惜しまずに行動できる人こそが
新しいものを作り出していくことができる。
何て素晴らしい物語だろう。

ただ、原作付きのため仕方のない面もあるが、
1話ずつのストーリーはとても面白いのだが、
全12話で考えたときの完成度が高いとは思えない。
次回につなげることをあまり考えていないし、
まるで、それをわざとやっているようにも思える。
また、演出や技術のことなどを語る方向性が
マニアックすぎて、多くの人を楽しませる作風ではない。
私は湯浅監督のほかの作品はチラリとしか
観たことがないので、断言はできないが、
観る人を選んでしまう共通点がある気がする。
それは萌え要素を排除したキャラ造形や、
情感に訴えるような表現が少ないことが
ひとつの理由かもしれない。
そして、表面的なストーリーを
二の次に考えているように感じる。
そこが、もう少し考慮された作りになっていれば、
私の中では傑作になっただろう。
また、時間の関係なのか分からないが、
掉尾を飾るアニメーションが今ひとつ。
理屈としては分からなくはないのだが、
作品として普通に面白くないように感じてしまう。
観ていて眠気に襲われるほどだった。

とは言え、原作の持つ魅力を最大限に活かし、
全話を通して、多くのクリエイターたちを
虜にしたのは間違いない。
物作りに携わる人、憧れる人にとっては、
心に響くリアルが、確かにここにある。
(2020年3月29日初投稿)

投稿 : 2020/03/29
閲覧 : 479
サンキュー:

64

アミリュ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

物作りの素晴らしさが伝わるおもちゃ箱、どちらかというと教育的な作品

とてつもない凝り性の浅草氏と水谷氏が様々なアイデアを語り合って練りあってアニメを作ってゆく、作り手目線のアイデアやプロジェクトがメインの作品です。

この二人だけだと相手に見せる意識やいい意味での手抜きがなくひっちゃかめっちゃ…
そこに金森氏やロボ研が絡んできてある程度、第三者もわかるアニメが出来てく…
そういった役割分担が教育的で好きです。
ただアニメを見てるだけではあまりピンと来ない音響スタッフ百目鬼のエピソードがあったのも考えさせられました。
また商業面にも触れてた事も賛否は分かれるでしょうがとても良いと思います。

雰囲気としてはジブリ系がメインでしょうか?
ジブリ流派らしく自然の書き込みが特に良かったです。
書き込みは精密~最低限簡略化まで幅広く行っており、
古今東西様々アニメで使われてる手法がふんだんに使われています。
アニメに詳しい人はここは~のオマージュだな!!
みたいな楽しみ方が出来ると思います。

ゆるい雰囲気のBGMもマッチしてたと思います。

日常系に近い起伏の少ないストーリーはあまり好きになれませんでしたが、主人公3人のキャラはとても気に入りました。
特に若干暴走気味の2人をまとめる金森氏がとても面白かったです。
良い意味で高機能発達障害ぎみの(コミュニケーションの特異性、高い記憶能力、繰り返し行動など)浅草氏、水崎氏、
合理性の塊の金森氏を苦手に感じる人もいるかもしれませんが…

ただ最後のアニメは芸術的作品??
小難しさが先行してよくわかりませんでした…

面白かったのは学校体制への批難的なメッセージが度々感じられた事、最近のNHKは尖ってますねw

良い意味で色々考えさせられる作品です。
ゆるい世界感ですが意外と難解で流し見してるだけだとよく意味がわからないところもあります。

投稿 : 2020/03/29
閲覧 : 239
サンキュー:

19

dakiramk3 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

確かに手を出したら火傷しそう

 凝り性の女子高生がアニメを作るというワクワクする設定は、観始めてみればやはり定番の『男の世界を女の子が代弁してみた』系……とは言いきれいないほどアニメ業界では女性が活躍しているから、ポリコネ的なあれこれは全く当てはまらないと思う。
 妄想が映像になるという、例えば幼児が色付きの石畳をジャンプして踏む……当人たちには色付き以外は奈落の底か溶岩地帯か……というのを映像化して雄弁に示してくれたのはとても見栄えがした。結末はあまりにも俺たちの戦いは……的だったが、致し方ないか。

投稿 : 2020/03/28
閲覧 : 244
サンキュー:

18

ネタバレ

やまげん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

平凡なのは嫌なので設定と作画に極振りしたいと思います。

原作未読。

浅草氏の世界観による設定と、それを元にした映像の出来自体はよかった。

しかし、ストーリーについては、作中作の2作目(ロボVS怪獣の作品)を作る話までは楽しめたのだが、そこから3作目を作るまでの話はあんまり楽しめなかった。

1作目・2作目は、ストーリーなんて気にしなくてよい映像作品、いわばアート作品として楽しめるものだが、3作目はストーリーを意識して作った娯楽としてのアニメ作品のはずである。

しかし、「どういう話を作りたいか・見せたいか」よりも、「どういうシーンを描きたいか」を先に考えてストーリーを後付けしているのが良くないと思ってしまう。

もちろん、彼女たちはプロではないし、商業作品を作っているわけでもないから、やりたいことを自由にやっていいとも言えるけど、自分たちの作ったアニメをアート作品としてではなくストーリーのあるアニメとして見て欲しいなら、娯楽としてのアニメを意識して作らないといけないのではないか。

それを意識していない制作者が制作する過程を見ても、単にオ〇ニーを見せつけられているだけでおもしろくない。

実際、出来上がった3作目も、何が何やらわからない作品で、ただわけもわからずキャラが動いているだけで何の感動もなかった。

ところで、作中で出てきた自主制作物即売会のCOMET-Aは、名称や、会場に入るときにカタログを掲げて入場するシーンがあったことからみて、COMITIA(コミティア)をもとにしたものだろう。
アニメで同人系の即売会が登場するときはいつもコミケばかりが取り上げられるので、コミティア(二次創作禁止・オリジナルオンリーの自主制作物展示即売会)が取り上げられたのはちょっとうれしい。

投稿 : 2020/03/28
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11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

最強の世界が爆誕す!!

この作品の原作は未読です。
NHK総合での放送だったので、事前情報はありませんでしたが取敢えず1話見てみたのがこの作品との出会いでした。
1話目を見て思ったことた…兎に角圧倒された感じが半端ありませんでした。

主人公の一人である浅草みどりの脳内に広がるアニメの世界に自由が溢れているんです。
空想だから何もかもが変幻自在…でも、ちょいちょい設定への拘りを加えながら、加速していく妄想…
これってメッチャ格好良いではありませんか。

高校生がアニメを制作する物語なので、最初はSHIROBAKOの第1話特化版程度かと思いきや全然違いましたね。
寧ろフィクション全振りで気持ち良さすら感じちゃいましたよ。


高校1年生の浅草みどりは、アニメーションは「設定が命」と力説するほどのアニメ好き。
スケッチブックに様々なアイディアを描き貯めながらも、
1人では行動できないとアニメ制作への一歩を踏み出せずにいた。

そんな浅草の才能に、プロデューサー気質の金森さやかはいち早く気づいていた。
さらに、同級生でカリスマ読者モデルの水崎ツバメが、実はアニメーター志望であることが判明し、
3人は脳内にある「最強の世界」を表現すべく映像研を設立することに……

「月刊!スピリッツ」(小学館)にて好評連載中の大童澄瞳のデビュー作に、
国内外で数々の賞を獲得してきた湯浅政明監督&スタジオ「サイエンスSARU」が手を出した!!
キャラクターデザインは浅野直之、音楽はオオルタイチが加わり“最強の世界”を“最強のスタッフ”でつくり上げる。
全世界が注目する電撃3人娘の冒険譚が始まる!!!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

アニメが大好きで自分の考えた最強の世界で大冒険する夢を持つ浅草みどり。
アニメを作る知識はありませんが、マネージメントと利益を創造するのが得意な金森さやか。
カリスマ読者モデルで両親から将来の女優を期待されているものの、本人はアニメーターを強く希望している水崎ツバメ。
得意分野は違えどこの3人が揃うと最強…それを痛感できる物語になっています。

でも3人でのアニメ作り…最初は困難の連続でした。
執拗なまでの追跡、部室が無い、部費も無い、機材も無い…
そしてようやく手に入れた部室は廃墟同然…
それでも浅草氏の脳内妄想は留まることを知りません。
それに水崎氏は人物表現に対して強い拘りを持っていたんです。
それぞれのピースが噛み合った瞬間…3人はアニメ制作という荒波に大きく舵を取り、物語が動いていきます。

キャラデザが…とか、作画が…という点に拘り出すと、この作品は遠のいていくことでしょう。
それらを全部すっ飛ばして、私たちが常日頃見ているアニメに対する作り手の拘りを堪能したいと思える方なら、きっとこの作品を満喫できると思います。

確かに彼女たちの造るアニメは未だ稚拙だし足りない面も沢山あると思います。
作品のクオリティで見たら例えば京アニさんなどの足元にも及びません。
でも、高校生が自主製作で作成できるレベルとしてみると、全然及第点だと思うんです。
寧ろ、何とか1つの作品としてまとめ上げようとするパワーに共感できたように思います。

そして途中から音響部唯一の部員が加わり映像研は4名体制となるのですが、4人目のCVがゆみりんだと気付かなかったのは不覚でした。
この作品、何気に声優さんの起用が豪華なんですよね。
主人公3人衆の一人である金森氏は田村睦心さんですし、それにみかこしにしーちゃんまで登場するのですから…

「最強の世界が爆誕す!!」は公式HPに記載されているキャッチコピーですが、彼女らは、有言実行させることができたのでしょうか。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、chelmicoさんの「Easy Breezy」
エンディングテーマは、神様、僕は気づいてしまったさんの「名前のない青」
エンディングが、私のどストライクでした。
この曲は格好良い~♪

1クール全12話の物語でした。
この作品は実写ドラマと映画にもなっていたのは、完走してwikiをチラ見するまで知りませんでした。
まぁ、それだけ需要のある作品だった、という事なんだと思います。
しっかり堪能させて頂きました!

投稿 : 2020/03/28
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37

tachikoma さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

浅草氏の声が本当に癖になる。

電撃3人娘の声はこの人たちしかいない、というほどぴったりハマっていたと思う。
映像研を見たあとに、伊藤さん出演のマックのCMを見たが、もはや浅草氏にしか見えなかった。

個人的に12話は盛り上がりに欠けた感があるなと感じたが、原作でもこのあと色々要素があって盛り上がっている箇所でもあり、
アニメとして12話でこの辺りで一区切りつけるのは難しい箇所だったと思う。

それにしても4話、8話と期待と盛り上がりが大きくなっていただけに最終12話では突き抜けてほしかった感はある。

とはいえ、あの原作をアニメにしたことで本当に世界観が爆発的に広がった作品だと思う。
アニメみて原作読み返してまた、アニメ見たくなって、また原作読んでいろんな発見して…と、そういう楽しみ方ができる非常に濃密な作品でした。

だいぶ先になりそうだが、まだまだ続く電撃3人娘の活躍をぜひアニメでみてみたい。

あとOP最高!
EDも大好きで、今期1番好きなOPEDだった。

投稿 : 2020/03/28
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9

けいP さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

最強の世界に手を出せ!

湯浅監督特有の
独特な作画。
萌え系の絵とは違うけど、
浅草さんはマスコット的な可愛さがあった。
金森さん怖いw
水崎さん美人。

浅草さんの声の担当は
女優の伊藤さん。
子役の頃から活躍していて
最近はCMでもよく見かける。

この伊藤さんが
すごいハスキーな声してるんですよね。
辛い食べ物が好きみたいなんで
辛いの食べすぎて
喉やられたのだろうか?笑
でも少年ぽい浅草さんの
声に合ってましたね。

その浅草さんが設定画担当で
プロデューサーの金森さん、
キャラデザの水崎さんの3人と、
時折別の部活の力を借りながら
アニメを作っていくのですが、

キャラが自分達が考えた
アニメの世界に入っていく描写が
印象的でした。
まさに何でもありの最強の世界?

金森さんが
タレントでもある
水崎さんの人気も利用するあたり、
マ-ケティングの為に
アニメ映画の声優を
人気の役者にやらせるような
現実的な要素もある。

投稿 : 2020/03/28
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20

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

各スペシャリストが集うアニメ制作話

原作未読 全12話

芝浜高校に入学した浅草みどり、金森さやか、水崎ツバメが3人が出会い、映像研という部を立ち上げ、それぞれの特技を生かしてアニメ制作を行うお話。

浅草氏の想像の世界に3人も参加しているところは斬新で面白かったですね。

作画は独特でしたね〜 こちらは好みが分かれると思います。

様々な対立や妥協をしながら作品を制作していく過程は観ていて面白かったです。音響って大事ですね。

尺の問題でもありますが、終盤駆け足になっているのが勿体無かったです。

最後の作品はお話がよく分かりませんでしたw

OP chelmicoさんのラッブに合わせて、軽やかに踊っている3人が印象に残りました。
ED 神様、僕は気づいてしまったさんが歌っています。原作者の大童澄瞳さんの作画が独特でしたね。

最後に、主人公の一人である浅草みどり役の声の方、声優さんで聞き覚えがないな〜と思いましたが女優さんでしたね。同局で私が観ていたドラマにも出ていましたw

投稿 : 2020/03/28
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33

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

アニメの細部にこだわる派

キャラデザとかより背景美術に焦点を当てている。高校生の同人アニメ物語。
簡素なアニメでも設定はしっかり凝った造りしてるんだなと思わせられた。
ただ、僕には作品の内容があっさりした感じに思えてしまった。どうやったら濃厚な作品になるのかなんて知らないけど、直感でそういう感想を抱いてしまった。この作品が好きな人には申し訳ない。

金森さんの剛腕ぷりには惚れ惚れした。プロデューサーの有難味は半端じゃない。この人の力量で作品を完成させられたと言っても良いくらい。勿論、中身を作る人も重要だけど。

エンドカード良い。


OP
Easy Breezy chelmico
ED
名前のない青 神様、僕は気づいてしまった
両方とも知らなかった。
chelmicoの歌ってなんか独特な雰囲気で面白いすな。

投稿 : 2020/03/27
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14

BLEU62 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

絶賛した割に、尻すぼみ感が・・・

最終回まで見ないほうがよかったかも。

投稿 : 2020/03/26
閲覧 : 318
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11

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ワクワクがいっぱい!逆風を乗り越えながらアニメ制作に燃える部活動の話

スビリッツ連載のマンガが原作。
2020年NHK地上波にて視聴。
なので多分知名度は高いものと思われ。

正直、キャラデザは一向に刺さって来ませんでした。
cvは何と言っても女優の伊藤沙莉さんの起用に驚きました。最近ドラマの「これは経費で落ちません」で拝見したばかりで好感を持ってました。声の演技には賛否あるかも知れませんがキャラに合っていたのではと思います。
松岡美里さんもかわいいしこれが出世作になればいいですねw

さてこの作品で特筆すべきところは、ストーリー展開もそうですが、やはりアニメーション映像でしょうね。
静止画をパラパラめくって動きを出すところや、想像の中でロボットや飛行機が動く様や、水や風や雲の動かし方など、生き生きとした躍動感や世界観が感じられ、観ているだけで楽しくなりました。
もちろん実際はプロが製作してるのでしょうから当たり前っちゃ当たり前かも知れませんが、素人感を出しながらも、絵やデザインに夢や愛まで感じてしまったのは自分だけはないのでは。。
あと、音響の大切さも改めて再認識させられましたね。
個人的にはラストが最大の盛り上がりとならなかったのが惜しい。

アニメーション制作は2013年設立のサイエンスSARUで他の作品には「夜は短し歩けよ乙女」なんかがあります。この作品が事実上の出世作になるかも知れませんね。

#6話を見逃した事はナイショ..

投稿 : 2020/03/25
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33

ローズ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

芝浜

アニメ制作は設定が大事な浅草みどり。
とことん利益を追求する金森さやか。
動きのリアルさを追求する水崎ツバメの3人で映像研究同好会を立ち上げた。

自分には、「浅草や水崎のような創造力は無い」という人、同士です。
自分には、「金森のような金を稼ぐ事が苦手」という人、同士です。
どのようにしたら本作品を楽しめるのか?と考えるでしょう。
私は創造力を想像する妄想を使いました。

創造とは……
「新しいものを初めてつくり出すこと。」
(デジタル大辞泉より)
妄想とは……
「明かな反証があっても確信が保持される、誤った揺るぎない信念である。」
(脳科学辞典より)

創作……できません。
金策……苦手です。
それでは、どのようにしたら居場所が作れるのか?
簡単に説明すると、映像研に自分の分身を作って4人目のメンバーにしたらいいんです!
何の役割を持たない4人目のメンバーです。
しかも自分の中でしか存在しない存在。
誰にも影響を与えません。
それでいいんです。
妄想とググると病気がメインになりますが、そんなの関係ありません。
害の無い妄想であれば、文句は言われないでしょう。

自分の居場所を作ったら こっちのもの。
アニメ制作の専門的な事を投げ出して、楽しんで視聴するだけ。
一緒に作品を作る雰囲気を楽しんで良いんです。
作中作は3作品あります。
創造をする2人と現実的な1人が一緒にいると妄想するだけ。
作品を作る楽しさを共有させてもらいましょう。
はい。
これで、視聴のハードルは低くなりました。
程度はありますが、あとは妄想するだけです。

戦車が動く……燃えませんか?
剣士が抜刀……燃えませんか?
巨大怪獣暴れる……燃えませんか?
人型ロボ登場……燃えませんか?
カリスマ読者モデル……萌えませんか?
UFO現る……燃えませんか?
大砲発射……燃えませんか?
アニメ好きが楽しめる要素満載。
童心になって心を躍らせて楽しみましょう。

どうせ視聴するのであれば、楽しんだ方が良いですよ。
部屋を暗くして布団の上で安静にして妄想の世界へ……
おっと、寝たらダメですよ。
夢になるといけねぇ【注1】……おあとがよろしいようでm(_ _)m


【注1】
落語の「芝浜」のオチを引用しました。
「芝浜」は誰でも知っている有名な噺です。

投稿 : 2020/03/25
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38

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

出してやりたい<80>

入り組んだ構造の学校周りの世界・浅草氏の語る"最強の世界"・作成されたアニメの世界と3つの美術世界が繰り広げられて映像的に楽しませてくれてた。
そして描かれるのはアニメでは鉄板ネタのアニメ制作。のみならず、アニメを離れても3人の普通の会話も楽しく、過去エピソードもキャラの芯を強化する見事なデキ。
ワンダーを詰め込んだおもちゃ箱や~

玉の瑕を言えば最終回で作成したアニメをフルに見せちゃったのはあまり賛成できないにゃー。
最初のアニメのように観てる人が引き込まれる等の描写で、なんかすごいものが上映されてるぅ!としたほうがよかったかもだ。

萌えから離れて動物的なかわいさで描写されるキャラクター、青春✕創作と外聞もおよろしめで2期がありそうなので楽しみに待っとります。

何なら出していいんですか!<60>
1話視聴。
原作読んだ時はアニメ化したらいかにもワンダーなシーンが繰り広げられそうだけど、そうそううまくはいかないんだろうなぁ・・・と思っておりました。ところがぎっちょん、アニメ化に際しては湯浅監督を迎えていかにもなワンダーシーンを観ることができました、やったね。
劇中劇の空想世界にとどまらず、現実世界のダンジョンめいた学校も絵的に飽きさせない構造になっておりシーンの組み立てを眺めるだけで楽しげ。
縦方向の目線誘導ってやつかしら。
主役の声はこういう声だったんだなぁとちょっと意外なガラッパチだったけど、初回でほぼ馴染んだような。

投稿 : 2020/03/25
閲覧 : 294
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14

ももも さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

青春の熱とオタクの夢

感想は全部見終わってから書く方針なのですが
一話があまりに眩しくて
ちょっとうるっと来てしまうレベルで気に入ってしまいました(´;ω;`)

→最終話まで視聴。

なんというか、何かが足りないというか、いまいち味がしなかったです。。
私の咀嚼が足りていないのかも?

キャラとして立ち位置が違う金森氏は問題なく良かったんですが、
浅草氏と水崎氏からアオイホノオ的な熱が感じられず…
もちろんそれなりのイベントは発生してますし、
セリフやエピソードから、感想タイトル通り「夢と熱意がある」って事はわかったんですが
シナリオとして問題発生→解決のサイクルが異様に早いせいか、
没入感が無かった気がします。
なんだろう、物語を外側から見てるような…。

一話はものすごく良かったんだけど
何がしっくりこないんだろう?
自分でもわからない。

以下関連リンク。

●『映像研には手を出すな!』作者・大童澄瞳先生とオタキングが本気のオタク対談!
https://www.youtube.com/watch?v=RVENSCR2ZRg
・岡田斗司夫ってので色眼鏡で見てしまいがちですが、すごく面白い対談でした。有料配信の公式切り抜きで、無料分は前半までですがそれでも興味深いです。

●「浅草氏は〇、金森氏は□、水崎氏は△のイメージです」──TVアニメ「映像研には手を出すな!」放送記念、原作者大童澄瞳インタビュー
https://akiba-souken.com/article/43251/
・原作者の大童先生は制作会社の質問を受ける形で、チームとかなり濃いやり取りをしている。「アニメに対する原作者としての基本スタンスはご自由にという感じだったが、今では制作チームの一員のような気持ち」とのこと。

●Eizouken! Producer Eunyoung Choi Takes Anime in Bold, New Directions
https://www.cbr.com/eizouken-producer-eunyoung-choi-takes-anime-in-bold-new-directions/
・サイエンスSARU取締役でもあるアニメーター、チェ・ウニョンへのインタビュー。
・一話に登場した「未来少年コナン(っぽいもの)」はなんと許可が取れていない。製作元の日本アニメーションは非常に協力的だったが散逸した権利をまとめきれず、そのためアニメ内ではトレースになっている。

投稿 : 2020/03/25
閲覧 : 249
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18

ネタバレ

ミュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

クリエイターによるクリエイターのためのクリエイティブな物語

これぞアニメ!素晴らしい傑作。こんなアニメ見たことない。キャラデザインは独特だが、動きが素晴らしい。
女子高生3人でアニメ制作に青春をかける物語。
線画の想像イメージが動き出し、色を付け、心地よいスピード感で広がっていく。
そう、想像を膨らませるって、こういう感じだよね、というのを感じさせてくれる。
水崎が言うように、アニメは動いてナンボ!そんな原点を感じさせてくれるアニメでした。
キャラデザインも単純で、線もぶれているのに、それでいてポイントでの表情の上手さは一級品。脱帽ものだ。
そう、面白い作品ってこうやってできるんだよっていうのが分かる作品。

キャラもよく立っていて、冷酷剛腕なプロデューサー金森氏。広告塔でもあるアニメーターの水崎氏。
想像力と絵への具体化が得意な監督、浅草氏。音響の百目鬼さんも含めて素晴らしい劇中スタッフ陣だ。

最終回、「芝浜UFO大戦!」。いや、作画がぶれているとは言え、これだけのカットをアニメーター一人では無理でしょう?
もしできたら水崎氏、どんだけ天才なんだ。
作画はともかく描写、演出の上手さはさすが。これで高校生か?実在したら末恐ろしいぞ。
{netabare}ラストが爆発エンドで流されていますが、私は見た通りだったのではという予想。
2カット追加で、走り書きしたメモを見せてくれなかったが、本当の芝浜市が出てきて、ビルがにょきにょき生える。
芝浜の人が見たら、おお!と思うような作りにしたんだと思ってます。
アニメの中の世界が現実に出てくる。そんな楽しい創造力に富む作品にしたかったんだろうなあと。{/netabare}

いや、本当に見ているこちらとしても、毎回楽しい映像を見ることができました。
映像研のクリエイティブな才能に感謝。
唯一無二の傑作アニメです。

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 270
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22

ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

アニメは物語ではない、アニメーションだ!

世界観:6
ストーリー:7
リアリティ:7
キャラクター:7
情感:6
合計:33

<あらすじ>
高校1年生の浅草みどりは、アニメーションは「設定が命」と力説するほどのアニメ好き。
スケッチブックに様々なアイディアを描き貯めながらも、
1人では行動できないとアニメ制作への一歩を踏み出せずにいた。
そんな浅草の才能に、プロデューサー気質の金森さやかはいち早く気づいていた。
さらに、同級生でカリスマ読者モデルの水崎ツバメが、実はアニメーター志望であることが判明し、
3人は脳内にある「最強の世界」を表現すべく映像研を設立することに……
(公式サイトより抜粋)


アニメ制作の話ということで、今後のアニメ視聴の参考になるかなと注目して録画視聴した経緯です。序盤は朝草氏の想像世界をアニメーションで現実と融合させた世界観を愉しむアニメという感じで、ストーリー的にはまあまあかなと思う程度でしたが、徐々に創作と現実の境界、その葛藤が描かれていくことで面白さが増していきました。

{netabare}まずは第4話。部費を得るための映像で、ストーリーなど無きに等しく、自分はストーリー重視派なので、これだけでは満足できるものではないのですが、「アニメは物語ではない、アニメーション(動きの表現)だ!」という原点を描いた上で、創作熱のある人間が限られた資源(時間、道具)で仕上げていくという過程が重なり、心に訴えるものがありました。掴みはOK。

水崎氏の細部をこだわる思い入れ(わかる人にわかってもらいたい、自分の存在を伝えたいという気持ち)に共感。浅草氏は1話から凄まじい想像力がアニメーションによって十分に描かれていたので、水崎氏のエピソードを入れて、彼女のクリエイター気質を描いたのは良かったと思います。

また、9話の金森氏回も良かったですね。本作の魅力は、この人がいることにあると言っても過言ではないように思います。想像力が豊かで、マシンや人物の動きを綺麗な絵で描けるクリエイターがいても、それなりの映像作品にするには個人の持つ時間や能力に限界があり、それを効果的に実現させるには現実的な視点を持つプロデューサーの力が必要です。作中で創られたどの映像も、この人なしには完成しなかったと思われます。費用対効果重視を徹底したコメントも納得のものでした。

主人公は3人の女子高生。まあ、今時の深夜アニメの鉄板という感じですが、この3人に萌えがない所も個人的には好感。水崎氏は読者モデルですが、女性的な魅力は出さずほとんど映像研の広告塔の役割とするための設定だけという感じでしたね。

中終盤の頃は今期の覇権と思っていたのですが、最終話で評価が急降下しました。

それまで彼女たちが創った作品は、心を揺さぶられるアニメーションで、見た人たちの反応にも共感できましたが、最後の作品は、全く面白いと思えませんでした。ストーリーを入れたものでしたが、台詞なしでは到底意味がわからず、むしろストーリーが邪魔になってしまったように感じました。我々はこれまでのエピソードでストーリーを多少説明されているのでそれを思い出しつつ見られますが(それでもわかるようになっていなかったのが厳しいけど)、これを予備知識なしで見て楽しめるのかには大いに疑問。

これは単純に私が見てきた傑作アニメと比較して言っているのではなく、本作を締めくくるアニメーションとして納得できる出来ではないという意味で、結果的にダンスシーンを改変することになった11話ラストのピンチも結局その改変で良くなったとは思えなかったことも含めて、最終話の評価を厳しくした理由です。{/netabare}

音楽はわかりやすさ重視でOPはインパクトこそありましたが、EDとともに購入に至らなかったですし、作画は所々で手抜きを感じてしまったのも不満でしたが、創り手側の話は自分の興味分野なのでそこそこ楽しめたように思います。

(参考評価:3話4.0→4話4.2→5話4.1→6話4.0→7話4.1→8話4.2→9話4.3→12話4.0)
(視聴2020.1~3)

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 316
サンキュー:

31

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

とめどなく湧き出る空想の描写が魅力の、部活系アニメ制作アニメ

3人の女子高生が、芝浜高校の部活「映像研」としてアニメ制作に励む姿を描く作品。全12話。
内容的には、空想を膨らませて設定や物語を生み出し、それを実際に映像として実現していく様子だけでなく、お金集めや宣伝などのビジネス的な要素も描かれており、雰囲気は部活物とお仕事物の中間といった感じ。浅草みどり、水崎ツバメ、金森さやかというメインキャラ3人がそれぞれの役割を分担しています。
ぶっちゃけストーリー展開としては、文化祭など具体的な目標に向けて作品を制作するというミッションを何度か繰り返すだけで変化には乏しいのですが、それでもアニメ好きとしては普通に楽しめる内容になっていました。まるで秘密基地のような芝浜の町の様子や、それに触発されて湧き出る浅草の空想の描写などにはワクワク感もあって、個人的には、そのあたりがこの作品の最大の魅力でした。映像を作ることがテーマのアニメだけあって、作画もとても良かったです。
キャラは、メイン3人は個性がしっかり描けていますが、それ以外の登場人物はやや印象が薄かったかも。声は、浅草の伊藤沙莉、ツバメの松岡美里、どちらも知らない名前でしたが、演技は全く問題なかったです。特に浅草の特徴的な声質は耳に残りました。
最後まで観終わって、物語自体は普通に面白いくらいでしたが、アニメ作品としてはなかなか高品質だったと思います。創作活動に興味がある人なら、かなり楽しめるんじゃないでしょうか。

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 242
サンキュー:

18

ネタバレ

まにわに さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

DPC Pictures

 
3話: {netabare}高い所に登るだけで部室が宇宙船になる。爆発に頼らない派手さと、人を上下内外へと動かし、思うままに設定する。目的と動機があり、オチがある(1日2本で1400円って映画のこと?)。後半の空想がこれを超えてくれば問題ないのだが…
前半に比べると、後半は妥協と折衷と寄せ集め。
今後のアニメ作りがどうなっていくかわからないが、現時点での感想は、理想は身近な空想の中にあるという話として見れればいいなと思う。{/netabare}

4話: {netabare}どんな出来であっても満足げに自嘲する、ってのは確かにやってみたいかも。
これまでは空想に入っていたが、ここにきて空想を飛び出させてメタを入れ替えている。が、今のところは臨場感を表す演出、という感想。{/netabare}

8話: {netabare}ロボットアニメではなく水崎氏の演技のアニメーションというお話。
逃走劇も同様に、ちゃんとダンボールを被って走っているようには見えるが、とてもではないがロボットが走っているようには見えない。ここのもう一つの見え方が、文化祭でやるようなことには見えないが、湯浅監督の自己パロディに見える、というもの。
そういえば、パロディもわかる人にはわかる部類のもの。
このことから湯浅氏が水崎氏タイプだというのがわかる。
これまでもパロディは、意味はあると思うが、必要だとは全然思わなかった。
つまり、パロディは描きたいから描いただけ、というのがこれでよくわかった。
なまじ描けるというのはタチが悪いのかもしれない。
以降は作画屋の実体験をこのアニメにぶつけて欲しい。{/netabare}

9話~最終話: {netabare}DとCの描きたいものが必ずしも相容れないので、ここがぶつかる話を期待したが、順当にPの話ということで、これはこれでよいとして。
描きたいものを描く態度がなくなったせいか、主張がよくわからない感想。
1点だけ、両陣戦闘機の水が抜けるのと浸水する対比がよかったので、要所にこの対比が見られるとよかったと思う。とくに最後の町がそそり立つところ。{/netabare}

{netabare}主要キャラ3人の画風の違いは、原作があるということなので、たぶん漫画・劇画・少女マンガなのだろう。
これらが混在してどんな効果があるのかだが、描き分けが徹底しているわけでもなく、それぞれの立場に違いがあることを端的に表しただけに終わっているのが残念。
他の人の感想を見てみると、見方に混乱をきたすデメリットがあったようにも思う。{/netabare}

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 336
サンキュー:

6

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

原作未読だけど、キレイにまとまってたのでは?!

情報量が多いのでちゃんと原作を読みたい感じありました。
色々ツボでここ好き!ここ好き!って思ってたんだけど、最近なんでもすぐ忘れちゃうんだよな…。
キャラ萌えというか設定萌えというか建築物機械萌えというか…とにかく好きな部分への設定が細かい作品だなという印象。
増築された学校や地下商店街や変な所にある行けない公園とか暗渠とかエトセトラ…萌えが詰まってる。
浅草氏と金森氏の関係も熱いし、それぞれのキャラ設定も、っく〜〜て感じだし、脇役キャラ達も良いし(百目鬼氏かわよソワンデさんかっこよ)、萌えが詰まってる。
あと個人的に伊藤沙莉ちゃん&田村ねえさんが私得過ぎました。伊藤沙莉ちゃんはまり役だったね。

浅草氏から才能(努力含め)を抜かしたら、似たようなコミュ障のオタクは世に沢山いるよね。
でも浅草氏に共感性羞恥は感じなかったのなんでなんだろう。
自分と似た部分あるのに別物に感じてすごく好きだった。

OP:曲好き!良い~イージーブリージー♪
ED:普通に良い

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 217
サンキュー:

5

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

日本のアニメの“過去”を語るなら『なつぞら』を観よう!“現在”を語るなら『SHIROBAKO』を観よう!!“未来”を語るなら『映像研』を観よう!!!

NHK朝ドラの『なつぞら』は日本のアニメの黎明期を語る上で最も観易くて、この世の全てのアニヲタにオススメ出来る作品なのですが、ここでは多くを語れないので断念します
変わりにこれからの時代・・・というか、もう既にその段階に入っていると感じる日本のアニメの【未来】を描いた作品である『映像研』を語りたいと思います


複雑な地形とイビツに開発された街並みが「公立ダンジョン」の異名で語られる架空の都市、芝浜を舞台に女子高生3人組が高校の部活動として自主制作アニメ作成に奮闘する“アニメを作るアニメ”
火山噴火の如く湧き出るアイデアで設定制作やイメージボードの作成に情熱を捧ぎ「設定こそ命」と豪語する天才肌の浅草みどり(浅草氏)
役者夫婦の1人娘で自身もカリスマモデルでありながら作画での芝居表現に拘り「アニメーターは役者なんだ」と語る水崎ツバメ(水崎氏)
創作活動への興味は皆無だが予算やスケジュールの管理に長けて浅草氏や水崎氏のモチベーションすらもコントロールする金森さやか(金森氏)
3人が起こす絶妙な化学反応と生み出されるアニメーションの【絵が動くことへの原初体験的感動】は、やがて芝浜高校全体や芝浜の街そのものを巻き込んでいく・・・


自主制作アニメ・・・といっても3人とも天才過ぎてプロの倍ぐらいの仕事量をしてるのであまり自主制作あるあるではありません(笑)
そういった意味では『SHIROBAKO』の第1話冒頭の方がよっぽど自主制作アニメあるあるです
ところでちょうど『SHIROBAKO』の劇場版が公開中ということで、今作とは否が応でも比較して観たくなります
『SHIROBAKO』はあくまでも制作進行やラインプロデューサーの目線で描かれる作品でして、仕事に対するモチベーションとか、そーゆーアニメ制作やクリエイティブな仕事だけではなく、社会人そのものへのメッセージ性が強く込められた作品なんだと思います


その一方でこの『映像研』はクリエイター目線になります
仕事としてはさておき、作りたいものを作る!のが最終目的
でもそれだけではダメなので、どうすれば作りたいものを作れるのか?表現したいものを表現出来るようになるのか?を模索する作品だと言えます
『SHIROBAKO』はあくまでP.A.WORKSの制作風景や堀川社長の経験談が基準なので、今作の制作スタジオであるサイエンスSARUが積極的に取り入れてるデジタル作画やAIによる自動中割り作成ソフトについては一切言及されませんでした
もうこの時点で『SHIROBAKO』は書き方がもの凄く悪いんですけど【時代遅れ】だと思っていましたね、僕は
ついでに言うとweb系フリーランスアニメタ、動画の海外外注、海外からの研修生の存在も描かれなかったのも不満点でしたわ
まあもちろん『SHIROBAKO』のアニメ制作は不正解だっ!!!って言いたいわけではありません
これまで、は全部『SHIROBAKO』式で良かったんです
でもこれからは違うぞ、とそういう話がしたいわけです
ちなみにサイエンスSARUそのものがクリエイターである湯浅監督の会社だというのも考え方の決定的な違いのポイントですね


さて『映像研』で最も面白いのが、劇中で演出論とか技術論が積極的に語られる点です
例えば「重いメカを背中に背負って飛び立とうとしたとき、一旦しゃがみ込む動作を作画として挿入すれば、そのメカの重厚感が伝わるだろう」という会話が劇中で出てきます
この会話を劇中に挿入するって事は、劇中劇のみならず本編全体にそういった演出的整合性を作画する必要性が出てくるってことなんです
つまり自分から作品全体の作画のハードルを上げているんです、このアニメは
コレ、もの凄く恐ろしいことで、今までナントナクでしかアニメを観てこなかった人にも、この『映像研』を観た後には何が良く出来てる作画なのか?何が良く出来てるレイアウトなのか?何がダメなアニメなのか?ソレらが解ってしまうということなんです
残念なことに今日でも静止画のスクショだけ掲示板に貼って「作画崩壊www」とまあ、何が崩壊してるのかも説明できてない自称アニヲタというのは後を絶たないわけですが、そんな悪趣味なことをしてる暇があるぐらいならこの『映像研』を観て演出論や技術論を少しでも学ばれた方がよっぽど教養に良いので全てのアニヲタに今作はオススメ出来ます


アニメって結局のところ全て【絵】であり、【絵は描かなければ生まれない】ので1枚1枚の絵に意味を込める必要があり、もの凄く大変な映像制作の手法だと思います
なんでこんな七面倒くさい映像作品に日本という国は傾倒してしまったのか?その点の歴史的解説は『なつぞら』を観てもらうと判ってもらえると思います
そしてこの『映像研』を観ると、今後はサイエンスSARUの様な少数精鋭でも大作を手掛けられるスタジオが迎合されていくんであろう、と感じますね


最後になりますが癖の強いキャストに癖の強い芝居を強いる(笑)ことを好む木村絵理子さんが音響監督、ってことで本当にクセモノ揃いなキャスティングになったと思いますw
マクドナルドのパイのCMから浅草氏の声が聞こえる・・・って思ったらあの人が伊藤沙莉さんなんですね
それにしても一人称が「ワシ」な女子高生ってキャラの時点で癖が強いんじゃぁwww

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 674
サンキュー:

24

ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

観終わった

1話感想{netabare}
前期アニメの“星合の空”が深夜アニメ・勢作委員会方式でありながらまさかの打ち切りだったのが個人的に大ショックで、一体どういうこと?と監督の発言を追ってらこんな一文を見つけて…。
「いわゆる“萌え”が流行っていた数年前に、「やるからには売れないとしょうがないんですよ。かわいい女の子を出して、エロティックなシーンを入れたほうがウケるんです」と言われたことがあったんですが、自分は「そんなことないだろう」と思っていましたし、そうやって視聴者を馬鹿にしてきた結果として、アニメのBlu-rayやDVDが売れなくなってきているんだと思うんです。」
これっていつの時代の話なんだ?と思って。
「“萌え”が流行っていた」がどの時期なのかがハッキリしない、数年前と言われても更にハッキリしない、LDではなくBlu-rayやDVDと言ってる辺りも気になる。
なんで時期にこだわるかと言うと「そんな話はあかほり全盛時代に散々言われてたこと」でして、何を今更…監督にそう言った人ってあかほりさとる本人なんじゃね?
で、もし最近になってそう言われたのだとしたら時代錯誤起こしてるんじゃないかなぁ、と。

と、そんな出来事が去年末にあった直後の新年明けてスタートのこの作品。
どうしても気になるのは…今こういう動機(設定推し?)でアニメ業界に進む人ってどれだけ居るんだろう。
全く居ないワケじゃないとは思うけど稀有なんじゃないかなぁ、むしろ昔は大量に居た、それこそあかほり全盛期以前のOVAならゴロゴロ居た。
けど今はもうキャラ推しから入って来る人が殆どなんじゃないかな?
ってか宮崎駿にしたってかわいい女の子は大好きでしょw富野もそうだけど「そんなのが大好きな自分が大嫌い」なだけで。
でもって最近じゃあ(昔も居たかも知れんが)アニメーター自身がアイデア出しして作品作るよりも、原作モノを言われた通りに作ればいいやって人もチラホラ。
しかも主人公は…じょ、女性なのか。
男女差別とかではなく事実として立体視は女性の方が苦手とされてて、それでいてスペックは非常に高くて(高1であそこまで描けるのはスゲーよ)なんかその…違和感。

これが時代が1980年代で主人公が男性だったら違和感はなかり無くなるのだけど…なんで女性にしちゃったんだろう?かわいい女の子が出る作品を目指してる訳でもなかろうに。
今後キャラ推し…いわゆる萌え豚なりカプ厨なりが登場してそれと火花を散らすような展開になるのだったら面白いかも。
ああ、主人公の声がああなのは「声豚氏ね」ってメッセージなんじゃないかなーと解釈、ってことでそこんところを期待しちゃうのだけど…全くの見当違いかな。

と、下書き書いて読み直してみたら文句っぽくなっちゃったけど、面白いですよ、多分オッサンほど反応する。


余談・恨み節
かつて某作品でうつのみや理作監回が作画崩壊言われて叩かれてたのを覚えてる。
18ifは…森本晃司担当回までが長いのであれが作画崩壊言われるのは仕方ないと思うけど…。{/netabare}

2話感想{netabare}
いきなり上級者の話になって笑ったw
回転するプロペラ、旧アニ研の原画で羽根がナナメでなかったのは「描くのが難しくて諦めた」からだったりして?
逆に言えばナナメの羽根が回転してるのをパース付けて描くのは非常に難しい。
主人公は当たり前のようにやってのけてたけど、これ凄い能力だぞ?
1話で「乗り物」の絵を見てパっとそれにパース合わせたドッグを描いたり複雑な構造の背景が描ける時点で凄いのだけど…多分床に散らばったトランプなんて平気で描けるんだろうなぁ(※)。
あっ、悪いって言ってるんじゃないです、子供の頃からスケッチ描いて修練積んでたって説明あるし、何も教えられてなくても「え、これくらい普通に描けない?」とパパっと出来ちゃう人が存在するのも事実。
そこから更に頂点(円周?)の移動スピードって…あの説明で理解するのは絵を描いたことがある人じゃないとちょっと難しくない?
簡単に言っちゃえば「溜めがある」ってことなんだけど。
ってか撮影機って…それ幾らするんだ、ってかフィルムって今あるの?
透過光で頭オカシイのは劇場版“幻魔大戦”だけど、コナンだけじゃなくて他の作品も色々触れたりしないのかな?
アニメ「だけ」を作るのがダメなのなら“ドラゴンズヘブン”みたいな方式はどうよ?と思ったけど、モデラー系の方向に行くとは思えないしどうなんだろう?
ってかドラゴンズヘブンの評価どうなんだか聞いてみてーw


ちょっと前に某アニメーターの原画展行ったのだけど、そこでお目当てのアニメーター「ではない」アニメーターの本も売られてて、中身見てみたらガイキングの原画が載ってまして。
あのテクっていつから始まったんだろう?ガイキング以前にもあったような気がしないでもないけど…いわゆる「何かのエネルギーで地面が割れてガレキが回転しながら吹っ飛ぶ」って表現の時、吹っ飛ぶガレキが直方体してるヤツ、ブラッククローバーでもそれ採用されてます。
「回転してる物体」を描く際──表面がツルツルな球体とかではなく、アニメーションした時に見栄えがする構造物を描く際──に一番シンプル(簡単)なのは直方体かと、一枚絵ならテキトーに歪な形でも良いのだけど、それを動かすとなるとね。
但し簡単といっても最低限の技術は必要で、最低限といいつつそれはかなり高い技術が必要でして。
件のガイキングではそれが一度に複数吹っ飛ぶシーンで、ガレキごとにナンバーが振られてて「そりゃそうなるわな」と納得したのと同時に、テレビアニメでそこまで手間かけるのも凄いなぁ、と感心したり。
その一方同期放送の“はてなイリュージョン”の2話、背景スタジオではない背景を描いた人は…多分回転する立方体は描けない(詳しくはそっちの感想で触れときます)。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
ヒヤヒヤの連続で、笑っていいのか真顔になるべきか迷うw大丈夫かこれ?
というのも、本作中ではアニメに対し「これくらい出来て当然」って扱いのものが、現実にある他のアニメでは出来てないのが多数ありまして…。
3話、一番“簡単”な背景を選んで「立方体の寄せ集めだからね」と言っちゃったり…↑で立方体すら描けてないアニメがあると指摘した直後だったのでギョっとしましたわ。
ロボ(メカ)に関しても、話ズレちゃうかなぁ、ゲーセンミカドの配信でちょくちょく触れててそういう言葉があるんだと知ったクチだけど「コクピット問題」ってのがありまして。
狭いコクピットの中の搭乗者を描写するには特殊な才能が必要で、最近それができるアニメーターが少ないとかなんとか。
確かにこれは外装ぶち抜きや魚眼レンズでないと「カメラ何処にあるんだよ」「どこから見たアングルだよ」ってことになりやすくて、以前私も“グリッドマン”の感想で触れたけど、実写は本当は広々としたコクピットのセット(外装ブチ抜き)なのをカメラにグリス塗ってブチ抜き部分をボカして誤魔化したりと工夫を凝らしてます。
で、こっちの作品では「狭いコクピット」がしっかりそれらしく描かれてて、同期放送の別作品のアレが全然出来てないことが浮き彫りになったり。

因みにロボに対しての拘りとしては…自分はあくまでプラモデル寄りのロボ好きになるんだと思う。
実際にプラモを買わなくてもプラモを想像して、脆そうな機体はあまり好きになれない。
で、そっち側視点でのロボアニメの魅力は、アニメで特殊なギミックが描写されたらそれはプラモでどう再現されるだろう、プラモで特殊なギミックが組み込まれてたらアニメでどう表現されるだろう、そんなことを想像してニヤニヤするウェイトが高いと思う。
どっちが先ってことではなく、玩具側とアニメ側とのすり合わせがどれだけ出来てるかを見るのが楽しいというか。
だってプラモデル組み立てたら作中の印象に残ってるポーズ取らせたり、ギミック発動させたりするでしょー、当然。
この作品でなら、パイルバンカーやチェーンソーを装備してるけど、それはプラモでは同梱なのか別売りなのか、同シリーズの別機体に持たせることはできるのか、そんな辺りが気になりだします。
で、ロボアニメは最近流行らないというのは、そりゃそうだ。
深夜アニメでそもそもキットが出ないとか出てもクソ高いとか、なかなかハードル高くてのう。
メーカー側も、面倒くさいプラモよりも仮面ライダーの変身ベルトのほうが作るの楽だし。
話ズレるけど“ゾイワイルドゼロ”で新主人公機が巨大な回転式リボルバー(のシリンダー)を積んでるのに排莢ギミックが無いみたいで愕然。
つまりキットはシリンダーが一体成型で、多分これがメーカー側としてはコスト的に限界だったんだと思う。
…そうはいうけどさ、「排莢しないんだったらリボルバー要らねーじゃねーか!くそう、くそう」と思ってしまうのが本音で「ロボ好きは面倒臭い」は事実だと思うw

あと前面ハッチは…富野がキンゲやブレンで多用しすぎ(不用意に開けすぎ)であんまり好きじゃない、Gレコも多用してたっけか。
あとは巨大感だけど、3メートル程度なのだったらあんま言うのもアレかな、最近では“ポケモン”のダイマックスの表現がなかなか良かったぞい。
SEはロボットモノといえばブッピガンだけど、最近聞かないですね。
昔はSE使い回しが多くてその結果「あ、このSEあれのSEだ」って気付く面白さがあったけど、最近そういうのが無くなったのはちょっと寂しい。
それはそうと、最終回だけOPやEDに効果音入れる作品ってあるけど、あれって何なんだい?

ってかよう、「手間はかかるけどパっとしない演出」と「手間がかからず効果的な演出」があって、自分も自信無いけど前者をしっかり見てる人ってどれだけ居るんだろう?
最近はスマホ片手で流し観が主流(それに合わせた作り)な雰囲気を感じることが多々あって…作品数が多くて一本当たりの拘りが薄まってるとかもあったりして?

そうそう、それと6話のアイデア出しの時はノリノリだったのに間を置いたら素になって「いやそれはないでしょ」とボツにしたくなるアレ、あるある過ぎて泣けるw
アニコレの感想書くだけでも起きる話で…ってかそれでボツにした下書きも結構あったりw{/netabare}

7話感想{netabare}
前回まで「男の子の夢」ばかり語ってて女性キャラである必然性が無いなぁ(一応浅草氏はコナンに感動して引越し先が冒険心をくすぐらせる迷宮みたいな場所という理由はあるものの)と思ってたら、ツバメがアニメに傾倒することになった理由も描かれました。
これでまぁ納得はできるけど…できればもっと女性ならではの拘りみたいな部分に踏み込んで欲しいのだけど、無いのかのう。

そしてコミュ障のクリエイターが他人に上手く指示を出せないという、これまたヒヤっとする展開が。
美術部の男が態度悪そうに描かれてたけど、あくまで視点の問題で、男からしたら“へんたつ”の御社弊社どうたらの気分だろう。
で、二人のやりとりをプロデューサーが黙って見てるだけってのが…妙にコワいw
個人的には誰かに頭を押さえつけられずにクリエイターが好き勝手作るとクソ作品になると思ってて、そこら辺の問題も触れたりしない…かな?
なんでクソになるかの理由がチラホラ見えかけてる気がするのだが、上手くいっちゃうのか躓くのか先の展開に目が離せない。{/netabare}

8話感想{netabare}
「プロのスタッフが作った素人作品の再現」として、どうしても“アニメガタリズ”8話の作中作と比較してしまう。
普段放送で目にする作品は当然プロの作ったもので、それの技術レベルを10(※)とするなら素人作品は3程度で、10引く3の7の部分の「足りてないトコロ」を把握してなければ素人作品の再現もできない。
アニメガタリズのスタッフはそれをどう認識してるだろう?と見てみるとかなり興味深い。

一方のこっちの作中作…上手すぎじゃね?
素人作品なのにその技術レベルは3どころか10、下手したら12とか15とか行ってる出来栄え。
天才達のサクセスストーリー…じゃないよね?見方間違えてるかなぁ?
だったら天才ならではの葛藤、アマチュアを飛び越えてプロの域けならプロならではの葛藤を描いてくれると有難いのだけど、今後そうなる?
描きたいものを描かせてくれない・描きたくないものを描かされる、そういう局面に立った時どうする?ってのを見てみたい。
例えば箸の持ち方で「いやこのキャラはちゃんと箸持てるので直しといて」とリテイク出されて直せるのか?とか。
(というかいちいち指定しないと変な持ち方で描いてくるってことだよね?それって面倒だぞ、現場だと)
妥協を許さない姿勢は素晴らしいけど予算や納期がある限り妥協は必要で、ずっと妥協の連続を繰り返してるうちに麻痺してきたり…とか。

原作者も「あれこれ薀蓄語ってるけど、じゃあ実際アニメ作ったらどうなるの?」というのはエンディングを見ての通りで、理想と現実の違いは自覚してるハズ。
現状本作は理想(ドリーム)が過ぎてちょっと鼻につきかけてる、かも?

作中作以外の部分も、自分を縛り付ける存在、大人や社会や本作なら生徒会など、それらの抑圧を振り切ってひと暴れするのは如何にも「青春だねぇ」って感じだけど、けどそれで全部上手く行っちゃうのは何か違うなとも思っちゃって。
夢を追いかける話であるなら「立ちはだかる現実」と戦って欲しいワケで、何も立ちはだかるものがなく夢が叶い続けるだけなら所謂なろう系と変わらんかなぁ、と。
というかさ、学生なんだから大失敗してもいいじゃん、ってか大失敗しても許されるのが学生の特権じゃん?と思ってるので、わざわざ学生って設定にしたんだからそれやって欲しいなぁ、と。

と、なんか偉そうなこと書いちゃったけど文句じゃないんだ。
そっちの方向(現実が立ちはだかる)に傾きそうな描写──他の部の連中が反感を覚えたりとか──があるのでつい期待してしまうんですよね。
単に私が天邪鬼なだけなのかな?あんまりコトが上手く行き過ぎるとそろそろ挫折を味わって欲しいなと思ってしまいましてw
この期待が叶うか外れるか目が離せません。


実際は10のポテンシャルがあっても予算や納期その他諸々大人の事情で5や6で留めてるのがテレビアニメの現実だと思います。
この作品をもって「どうだ凄いだろ」と言われても「潤沢な予算がありゃウチだってそれくらいできらぁ」と思ってるスタジオ多そう。{/netabare}

9話感想{netabare}
あんなだったらいいなこんなだったらいいなと夢や空想を繰り広げてる間が一番楽しくて、それを絵やアニメという形にしていくにつれ「なんか違う」「あれが足りないこれが至ってない」と不満が募ってく。
だから言ったじゃん、完成品として世に出されるモノは妥協に妥協を重ねた物で満足できるものではないって。
ってか作り手が満足のいく物を完成させるまで世に出さないとしたら、いつまで経っても完成品は出来ない。
そこんところを表現してたのかも知れないが、どうにも9話ラーメン屋での態度は…誉めてる人を目の前に「誉められても改善点が多くて素直に喜べない」とか、クサい。
「オレの志はもっと高いんだ、そんな程度じゃ喜んだりしねーぜ」ってことかな?
完成品に不満を持ってるのは誰でもそうでお前らだけじゃない、但しそれを前面に出すと「お客さん」に失礼だから表に出さないだけ。
もっと言うと…あんまり言うとアレだけど、高い志をもって業界入りした人ほど心が折れて引退しやすい、当然例外は居るだろうけど。
あんま意識高い系をひけらかされると自分に酔ってるみたいで反発する感情ががが…。
業界に憧れ(「憧れは理解から最も遠い感情」は至言だと思う)を持たせた方が都合の良いアニメーター専門学校がスポンサーに就いてるような作品ならそんなイヤな現実部分は伏せてドリームドリームした内容でも仕方ないとは思うが、NHKでも似たようになっちゃうの…か?
そこんトコ、現実を叩きつける役割として金森氏の配置に期待してるのだが。

と思ってたら…えっ?ファンからの感想見せてないの?
ラーメン屋にて金森「熱烈な長文の感想を頂いたんです」の後は「そういうことか」じゃなくて「あれ書いた人か」じゃないの?
そりゃヤバい系は見せないように検閲は必要だろうけど、スポンサーになるかも知れない人のお便りに目を通してないだと?
浅草氏も興味があるような素振りでもない、まぁ学祭で直の反応を目の当たりにしてるのでもう充分ってことかも知れないが、水崎氏なんて「わかってるじゃん」って人からの反応を渇望してるんじゃないのか。
思い返してみれば予算会議の時も客の反応には関心薄かったですね、自分の作品へのダメ出しに一生懸命で。
「客の反応なんて知るか、やりたいのをやるだけ」ってスタイルでも構わないけど、それって商売を第一に考える金森氏的にはどうなんだ?
というか「お前らがファンレター書いたって作家には見せねーから」「ファンレターは作家には何の励みにもなってねーから」と言われてるみたいで…現実を叩きつけるってそっち方向?

あ、文句じゃなくて気になった部分を言ってるだけなので一応フォロー入れておくと、以前ロボ研と会議開く時に言質を取って「これで会議を優位に立てる」とほくそ笑んでたら、話してる間に浅草氏が意気投合しちゃって、もはや優位もへったくれも無い状態になってしまったことがあります。
それの反省からクライアントとの接触は最低限の顔合わせだけにしてるとか?…ってかそういう描写が入っていれば良かったのになぁ、ってことで。
スポンサーとファン、両方の要求を満たすのが理想だけど、気がついたらスポンサーの方ばかり向いてて客おざなりな作品が出来上がっちゃったー、とかを警戒してたりして?
話ちょっとズレるけど、地方PRアニメって最近多いじゃない?
けど大抵のものは無難で地味~で面白くない、あれって客よりスポンサーの方を向いてるせいかなと思ってて…言い方変えると視聴者を喜ばそうと思って作られてない。
なんせスポンサーがお役所なのであんま過激な内容はできない、それでエンタメ性が薄れた結果かと。

それと以前美術部の男相手に指示が上手く出せなかった問題、あれはどうなったんだろう。
菓子折り持って依頼継続はいいとして、完成した作品へのダメ出しの中には「どう伝えればこっちのイメージ通りに仕上げてきてくれただろう?」ってのは無いのかな?
それともその件に関しては今後掘り下げてくれるのかな?

と、まーた偉そうなこと書いちゃったけど、絵については相変わらず凄い。
砲台が回転しながらせり上がってきて、同時にコードが巻きついちゃって、次のカットではそのコードがしれっと直ってるとかあるある過ぎて爆笑w
なにより以前の感想で他作品が排莢ギミックの無いことを嘆いていたらこっちでそれをやられてドキっとした。
いやぁ痒いトコロに手が届くなぁ、べべべ別に原作とか見て先の展開知ってたりはしないよ。
とはいえ、そこまで拘るならアニメより特撮行けば?と思わなくもあったりなかったり。{/netabare}

余談・園芸ネタ{netabare}
11話で出た「料亭に売れる葉っぱ」、最初見た時はハランだと思ったけどよく見ると茎立ちしてるので違うっぽい、「作風的にそこら辺テキトーに済ますとは思えないんだけどなぁ」と思ったらその後「焼き魚の下に敷く」と出て。
ああこれゲットウやクマタケランか?場所によってはサネンとか呼ばれてるやつ…って、結構南方寄りな気が、関西以西?
単純にササって可能性もあるけどあの量で分け前1000円(折半だとしても2000円)も貰えるとなるとササじゃない気がする。

ってことで浅草氏に倣って妄想してみる。
料亭は沖縄料理屋で地元に居た頃はゲットウはそこら辺に生えててわざわざ仕入れるまでもなかったが、今ある場所に移ってからは生えてなくてどうしたもんかと困ってた。
そこに金森氏が「それだったら生えてる場所知ってますよ」と交渉持ちかけて現在に至る、とか。
これで原作や公式で「あれササです」と言われてたらギャフンだけど、まぁそれはそれで。

なーんてことを思ってたら最終回で舞台は四国っぽい描写がされてました。
お、予想当たった?やっぱ南方か、大雪降るからどうかなと思ったけどこれにはニヤリ。{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
最初のウチは良かったのだけど話が進むにつれ作り手の意図が分からなくなった…というかどこまでが狙ってやったのか分からなくなった。
これがシュールギャグ作品ならそれで良いのだけど、そうではないだろう。

一番顕著なのは最終回、作中作の「UFO大戦」は成功なのか失敗なのか。
私達視聴者は前段階で設定を理解してるけど、果たしていきなりUFO大戦本編を見た作品世界の人達はあれで理解できるのかな?
ドライブが爆発するとか外の建造物がニョキっと生えるとか──作中作から溢れるイマジネーションが視聴した人に伝播して認識に影響を及ぼした描写だと解釈──から成功したってことだと思うのだけど、本当か?
あの出来栄えで!?
正直なところ、裏事情を知らないつもりで作中作を見た感想としては…湖川のグリードを見終わった時の感覚を思い出した、金田のバースや北爪のレガシアムでも可。
まぁその…絵はスバラシイけどつまらない、「で、なんだったんだ?」って出来。
昔OVAではそういうのって多くて…作画で名を上げたアニメーターによる原作や原案に、本人を監督やキャラデや作監に据えてやらせるってヤツ。
作画上がりによるオリジナル作品ってことでいいのかな?(現在は劇場がその分野を担ってる気がするけど、毛色がなんとなく違う)
それらってストーリーに関しては大抵つまらなくて、あくまで「あのアニメーターの作画が観れるだけで充分!」という、コアなアニメファン向けの非常に狭い世界。
(「コアなアニメファン」って言うと偉そうだけど要はクソアニメマニアね、一般ウケしない作品を好むんだから)
ホント残酷なこと言っちゃえば「絵描きの才能はあるけど話作りの才能は無いね(いいんだよそれで!)」ってやつで、果たしてその価値観って今現在通じるのかな?
で、映像研はその頃の空気を再現してた…のか?

どうしても気になるのは作中作の絵のクオリティが高すぎる。
メタ的には「プロがプロの仕事をしただけ」であり、それって普通じゃんって話で…個人的にはやっぱり「プロが素人の再現をしてみた」の方が魅力を感じる。
最初の頃は妄想描写は水彩タッチで「ハイこれ妄想です」と明確に書き分けてたのに、後半はそれも薄くなってたような?
ただそれも制作側の意図なんじゃないかなーと思うフシもあって…段々と現実との境界が曖昧になってく演出だったとか?

作中作以外の部分では、浅草氏が美術部などへ指示出しするのがヘタだった点は改善されたのかどうか投げっ放しのような?
なによりイベント会場へわざわざ足を運んで買ってくれる人を前に他人事な素振り…そりゃ実感が無いって表現なんだろうけど、いいのかそれで?
金森氏も「スマイルで対応しろ」と後ろからドツくくらいするべきなんじゃないかな?
この浅草氏の「意識高い系」な態度はラーメン屋へ訪れた時と一緒で…な、なにも成長してない。
ただこれも「客との触れ合いには全く興味無いキャラである」を表現したかった…のか?何の狙いで??
「そうか、私のやりたかったことは演出なんだ」と気付いたからといって、それで何か変わったという描写も、無い。
UFO大戦のBGMの件についても「ああ、クリエーター先生様が無駄なオリジナリティに拘って指示通りに動いてくれないあるある話かな」と思ったらしっかり二週間前に納品されてて、恐らくリテイク覚悟の「こんなんどうよ?」って打診でしょう。
じゃあ完成直前で大わらわになったのはチェックを見落とした「監督」が一番悪いって話で…けどそれに対しての反省みたいなのは無くて…あれ?
「オレも自分の作画の仕事で忙しいんだよ!」ってことかも知れないが、それって監督の器とは…。
アフレコもやってたハズだけど、それもスルー。
町興しアニメを作る上で起きがちな問題に触れるかと思えば、それも無い。
なんか「改善点が多すぎる」と口では言いつつ何も改善されてない印象。
もちっと突っ込んで言えば「ハイこの問題はこの様に改善されました」という具体的な描写が足りてない、浅草氏には「何を改善すべきと思ってるか」を箇条書きにして欲しいトコロ。
それが見えないと実は口ばっかなんじゃないの?初期能力が高いだけで成長は全然しないジェイガンなの?と感じてしまう。
女子高生なハズなのに老人のようで、もはや設定が崩壊してる。

けどこれも狙ってなのかなぁ?
「キャラの成長話はこの後なんですよー」と言われたら、ああそうですかと言い返す気力も起きない。


総評としては80年90年の、作画で有名になったアニメーターのオリジナルアニメ作品を観た時の感覚、あれの追体験をしたいのだったらお勧め。
ワザとらしいカットは目を瞑ろう。
キャラクターの成長物語とか業界の裏事情をテーマにした作品だと捉えるとガッカリする、ってかこれで業界を知ったような気分になるのは危険。
門外漢による「ぼくのかんがえたさいきょうのあにめーたーものがたり」というのが妥当かな。{/netabare}

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 859
サンキュー:

30

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

浅草氏の妄想ノート

宮崎駿の『雑想ノート』の世界が動き出したような、まさに心躍るアニメである。
アニメ黎明期の熱量そのままに、自主制作のワクワク感があふれ出す。

浅草氏が宮崎駿とすると、金森氏はプロデューサーなので、高畑勲であろうか、いやいやお金に厳しい鈴木敏夫としておこう。残る水崎氏は人の動きにこだわるところが大塚康生に近いかもしれない。

(独り言)
記憶の彼方ではあるが、1980年頃であろう、機動戦士ガンダムのヒットと共に、第1期のガンプラブームが起こった。
それと共にミリオタ冬の時代が到来する。幼少のころから軍事マニアを標榜し、“戦争賛美者のサイコパス”と言ったレッテルを張られるのには慣れっこであった身には、ガンプラにに逃げるなど許される筈も無かったのである。
そんな折も折、当時創刊された『モデルグラフィックス』に連載されていた“宮崎駿”の“雑想ノート”に膝を打つのである。
フルメタルジャケットのジョーカー曰く「ユングのいう人間の二面性」、戦争に反対し軍事を愛する二律背反万歳である。

(観終わって)
もしこの作品を、ギミックの派手さを求める“SF”の範ちゅうで論じるなら、肩透かしを食らうことは請け合いで、監督のほくそ笑む姿が目に見えそうである。
そこに在るのは、サブカルチャーという内向きの世界、扱うテーマは、宇宙船、ロボット、ファンタジーであっても、それは道具立てであり、個人的な満足を満たす方便なのだ。
少し高所に立って擁護するなら、これはニューウェーブSF(スペキュレイティブ・フィクション)であり、浅草氏が模索する「内宇宙への旅」の物語である。
それが証拠に、自分の作品を観た後の彼女(忘れていた)の眼は、現実を見ることはなく、ただ遠くを彷徨うのみである。
最後、何も語らず、独り毛布にくるまる姿が印象的であった。
「彼女の心は彼女のもの」である。

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 465
サンキュー:

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映像研には手を出すな!のストーリー・あらすじ

高校1年生の浅草みどりは、アニメーションは「設定が命」と力説するほどのアニメ好き。スケッチブックに様々なアイディアを描き貯めながらも、1人では行動できないとアニメ制作への一歩を踏み出せずにいた。そんな浅草の才能に、プロデューサー気質の金森さやかはいち早く気づいていた。さらに、同級生でカリスマ読者モデルの水崎ツバメが、実はアニメーター志望であることが判明し、3人は脳内にある「最強の世界」を表現すべく映像研を設立することに……(TVアニメ動画『映像研には手を出すな!』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2020年冬アニメ
制作会社
サイエンスSARU
公式サイト
eizouken-anime.com/
主題歌
《OP》chelmico『Easy Breezy』《ED》神様、僕は気づいてしまった『名前のない青』

声優・キャラクター

伊藤沙莉、田村睦心、松岡美里、花守ゆみり、小松未可子、井上和彦、小野友樹、小林裕介、錦貫竜之介、井澤詩織

スタッフ

原作:大童澄瞳(小学館『月刊!スピリッツ』連載)
監督:湯浅政明、シリーズ構成:湯浅政明、脚本:木戸雄一郎、音楽:オオルタイチ、キャラクターデザイン:浅野直之、美術監督:野村正信、色彩設計:中村絢郁、撮影監督:関谷能弘、編集:齋藤朱里、音響監督:木村絵理子

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