nyaro さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 2.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
型は踏襲しつつ独自性がある、ちょっとダークなアイドルもの。
ワンダーエッグプライオリティのスタッフが参加していると思って見てたら、丁寧だし結構いい作画ではあるんですけど、それほどじゃないなあ…と思って見てました。ヒロイン的な子の造形が似てるし。
勘違いでした。「ワンダーエッグ」のスタッフは「あの日の彼女たち」っていう企画だったんですね。
ちなみに「あの日の…」の方を01から数本ユーチューブで見ましたけど、すごいのも結構ありました。それこそワンダーエッグプライオリティを彷彿とさせる、動き、色彩・陰影・光です。その意味では本作と「あの日の…」を比べると「作画レベル」が分かるのかもしれません。
本作はA1で、ワンダーエッグはCloverWorksですし。もちろんCloverWorksはA1の関連会社ですのでつながりはあるんでしょうけど、CloverWorksは圧倒的ということですね。
ただ、本作の1話はかなり良かった気がします。過去「たんもし」みたいな極端な例はありますが、1話の作画は良い場合が多いですね。
ステージはそれなりかなあ…と言う事は低いレベルじゃないですけど、感動する感じでもないです。キャラの子たちの脚の太さが全部一緒なので、作り物感がすごかったです。いまゴジラで話題の白組がやっているみたいですけど、それほどでも無い気がします。
で、本作内容です。一応アイドルフォーマットになってます。導入のあと、全員の深掘り回、友情的なもの、未来にむかって…という構成です。
本作の特徴としては、雰囲気や個々のエピソードが暗いです。家庭のダーク面やいじめ・別れなどのエピソードが入ります。
それとアイドルものなのに個人個人のモチベーションが低い、いわゆるP…プロデューサを完全に廃していることなどでしょう。一応それっぽいポジションの人はいましたが仕事的にはイージーモードです。あと、ちょっと不思議な仕掛けもありました。
「壁を壊す」がテーマなのだと思います。だからちょっと暗い話なのでしょう。自分の意志が試されるエンドなのも同じ意味だと思います。
その違いのおかげである程度、独自性は出ていた気はします。作画の雰囲気もアイドルものなのにちょっと暗い画面なのも珍しいのではないでしょうか。そのおかげで普通のアイドルものよりは見やすかったです。
本作の特筆するポイントはEDでしょうね。個々のキャラソンです。キャラソンそのものというより背景美術は面白かったです。9話の白黒赤の画面が綺麗でした。
声優は…うーん…声優にこだわらない私がちょっと気になるくらいの引っ掛かりはありました。悪いとはいいませんが、アレ?とは思いました。後半の方が上手くなる気がするのは経験でしょうか?
評価は作画はいろいろ言いましたが4くらいあってもいいと思います。ストーリーもキャラも独自性があるので3.5、4でいいかな。声優は…2.5にします。音楽はアイドルものだしEDがんばってたので4で。
なお、秋元康氏が関わっているので思うところはありますが、彼が関わってきた作品は大衆迎合ではあっても低いレベルではないので、そういう作品だと思って見たらいいと思います。