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「空の青さを知る人よ(アニメ映画)」

総合得点
75.3
感想・評価
238
棚に入れた
1094
ランキング
819
★★★★☆ 3.8 (238)
物語
3.7
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.8

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空の青さを知る人よの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ナルユキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

30を超えた「あなた」に送る青春アニメ映画

『泣いて……ない⤴しっ!』で〆るCMが一世を風靡した(?)長井龍雪・岡田麿里・田中将賀ら「超平和バスターズ」が送る青春映画作品。所謂『秩父三部作』のラストを飾る一作であるが、この作品は音楽へのこだわりと、あの花やここさけとはまた違ったテイストの脚本が特徴だ。
冒頭から、主人公である女子高生・相生あおい{あいおい - }が屋外でエレキベースをかき鳴らすシーンが印象的。ベースのリズミカルな低音とかき鳴らす少女の姿が妙にマッチしており、この作品の世界観にぐっと引き込まれる。
ベースの音に乗せて語られるのはあおいの過去。小さな頃は年の離れた姉と共に姉の彼氏が組んだバンドを応援する日々があった。彼らへの憧れが現在でもあおいにベースを握らせている。
しかし両親が亡くなると、姉は親代わりに妹である自分の面倒にかかりきりになってしまう。そして姉は自分のために彼氏との上京を断った。自分も姉と離れ離れになるのが嫌で、食い下がる彼氏を拒絶してしまった。
今の自分がその時の姉と同じ年齢になったからこそ判るものもある。私は姉やその彼氏から夢も恋も奪ってしまったのだ、と。
「負い目」をベース(基本)に様々な思いがごちゃ混ぜになった感情が年齢特有の少しひねくれた態度、今や地元の役所に勤める完璧な姉への接し方から常に滲み出ている。あおいからは「超平和バスターズ」特有の青春真っ只中なキャラクター描写を感じ取れるだろう。
そんな彼女の前に「姉の彼氏」が「13年前の姿」で現れる所から物語が始まる。

【ココが面白い:しんのと慎之介】
ある意味で彼──“彼ら”はもうひとりの主人公である。高校卒業後は上京しミュージシャンとして成功し、故郷に残ったあおいの姉・あかねを迎えに行くという「将来の夢」を抱いていた。
そんな夢に向かってまっすぐだった頃の「しんの」が生霊となってあおいの前に現れる。自分がなぜ生霊となってここにいるのかもわからず、彼にとってはいきなり13年も時間が経っている状況だ。小さな子供だったあおいも自分と同じ高校生になっており最初は戸惑うのだが、やがて自分の為すべきことに気づいていく。
一方、13年経った現在のしんの──「金室慎之介{かなむろ しんのすけ}」──も故郷に帰ってくる。だが、彼は13年前のしんのとはまるで違う。覇気も無ければ儚さを得たわけでもなく何より、彼はもうバンドの中心には立っていない。現在の彼は演歌というキワモノなステージの片隅でバックギターをしているという有り様である。
悪く書くつもりはないが演歌は普通、若者が好き好んで弾きたい曲ではない。それを楽しむでもなく渋ることもなく淡々と弾く────“大人の事情”に呑まれた、ということになるのだろう。現在の慎之介は自分の曲を売ったり好きな曲を弾いたりして食べていける状況ではない。
一応はプロであり夢は叶ったとも言えるのだが、過去の自分が思い描いた姿とはあまりにもかけ離れている。斜め下だ。だからこそ慎之介は今まで故郷には帰らず連絡も断っていた。そんな彼が突然帰ってきたのも自分を隅に置きコブシを効かせて歌う演歌歌手についていくしかなかったに過ぎない。
望まぬ形で故郷に帰ってきたことで、慎之介は「醜態」とも言える現在の姿をあおいや故郷のバンド仲間、そして彼女であったあかねにも見せてしまう────そんな彼の姿に重なる人は多いはずだ。
かつての──高校生の頃──の私たちは各々に夢を抱き、その夢を叶えようとしていた。だが「30代」になって、その夢が高校生の頃に思い描いていた通りに叶ったとは言い切れない。多くの「30」という節目を超えた大人が通ってきた道のりなのだろう。
誰しも夢が叶うとは限らない、夢が叶うことすら珍しい。慎之介の姿は本作を観ている私たちそのものであり、上手くいかない社会だからこそ彼の姿に自分を重ねてしまう人も多い。

【ココも面白い:初恋の相手は生霊になりました】
すっかりやさぐれてしまった慎之介とそのあまりの変わり様に戸惑うあおいは、ひょんなことから13年前の『(あおいが)大きくなったらウチのベースな』という約束も叶えることになる。しかしそれも、当時思い描いていた理想とはあまりにもかけ離れていた。
{netabare}演歌のバックバンドという形もそうなのだが、もう現在の慎之介にあおいを思いやる優しさは無い。それはプロとしての高い自覚か、それとも子供ながらに自分と恋人を引き離した恨みか、はたまた自分の思い通りにいかなかった人生の八つ当たりか────慎之介のあおいに対する接し方は終始、冷たいものになる。『女がベースとか、そもそも向いちゃいないんだよ』は、例え事実でも彼女を傷つけるためだけの言葉選びだ。
その一方で13年前の「しんの」はかつてのように優しい言葉を彼女に投げかける。未来の自分である慎之介のあらましを聴き『慢心している』と断ずると、あおいが彼を見返すことが出来るように彼女の荒削りな演奏を直していく。

しんの『ベースはよ。どんなに場がぐちゃぐちゃになっても正しくリズム刻んで、みんなをフォローしなくちゃなんだからな。周りの音を聴きつつ、自分のペースは乱さない』

あお『あ、うん』

しんの『ガツンとキレキレの演奏して、あいつ(俺)の慢心を木っ端みじんにしてやれよ』

あお『で、できる……かな?』

しんの『できるに決まってんだろ絶対。お前ならな。だろ? “目玉スター”』

小さな頃に憧れた姿そのままを保つしんのと再び、17歳という年齢から接していくことであおいは程なく恋に落ちる。公式では“二度目の恋”とされているが、憧れと恋心は違う感情なのでこれが実質の「初恋」だ。頭を撫でたり撫でてもらったり、邪な理由での上京を全肯定してもらったり、キスを迫る──のが恥ずかしくてデコピンにずらしたりといった睦み合う描写がとてもいじらしく素晴らしい。
だがしんのは生霊で「姉の彼氏」だ。そんな彼に恋をしてもどうにもならないし、当時彼と付き合っていた姉への裏切りの様にも思えてしまう。しんのは慎之介と違うが「同一人物」でもあるのだ。その相反するような事実、そこから自ずと導き出される“結末”があおいを泣かせるほどに追い込む。{/netabare}

【そしてココが熱い:お前になりたいと思わせてくれ】
{netabare}ストーリーが進めば進むほど、しんのと慎之介の違いはより鮮明になっていく。しんのは夢と希望に満ち溢れる反面、あかねを連れて上京することができないという現実を受け入れられなかった慎之介が残した「心の一部」だ。だから彼はお堂から出ることができない。お堂の中だけが13年前から変わらない場所で在り続けたからだろう。
自分の正体がなんとなく解っていたからこそしんのは、あかねを諦めて独りで上京した慎之介を『前へ進んだ』と認めてはいる。しかしそれだけだ。未来へ進んだ慎之介は社会に揉まれ大人の柵{しがらみ}に囚われている。変に大人ぶって無闇にあおいを傷つけ、大事な人である筈のあかねの危機にも真っ直ぐ駆けつけられないでいる。しんのは慎之介の胸ぐらを掴む。

『なあ、思わせろよ。俺はお前なんだよな?だったら思わせてくれよ。いろいろ、上手くいかないこともあるんだろうけど、それでも将来、お前になってもいいかもしんねえって、思わせてくれよ!!』

これが普通のタイムトラベル物であるなら、未来の腑抜けた自分を目の当たりにした時、「ああなりたくない」「未来を変えてやる」とそう思うのがセオリーである。しかししんのは生霊で、心の一部で、決して何も変えられない「過去」そのものだ。現在の自分に対して感じた思いを本人に訴えるしかない。
このシーンまで観た人は「私は過去の自分に恥じない生き方をしているのだろうか」と省みてしまう筈だ。過去の自分は少なからず現在の自分よりひどくまっすぐで純真である。そんな自分に『将来、お前になりたいと思わせてくれ』と言われたら、人生の「仕方ない」と思う部分を減らし、あの時の情熱を取り戻そうと奮起できる。それを代わりに言ってくれるのが本作の「しんの」だ。{/netabare}

【そしてココがすごい!:盛り上がる楽曲と懐かしのガンダーラ】
ここまでストーリーに着目してきたが、そのストーリーを盛り上げる楽曲の数々も素晴らしい。なにしろ度々、挿入されるのがゴダイゴの『ガンダーラ』である。
ガンダーラは民俗音楽の様でありつつもきちんとしたロック、ゆったりとした曲調に男性ボーカルの力強い歌声を乗せた大ヒット曲だ。本作はそんな名曲をカバーし、様々な場面で聴かせてくれる。
{netabare}特に印象的なのは、あおいが慎之介への反抗心だけで演奏した「速弾き」気味のガンダーラであろう。TOKIOの『宙船』並みのアップテンポであり、様々なことに不満を抱えた相生あおいらしい若々しいアレンジとなってる一方で、1度も誰かと“合わせ”たことのない彼女の弱点も表している。必死についていくブランクドラマーのみちんこが大変そうだった(笑){/netabare}
勿論、過去の名曲に頼りきるばかりではない。映画の主題歌である『空の青さを知る人よ』は、あいみょんの歌声と感動的なメロディー、そして編曲の田中ユウスケ氏が手掛けた壮麗な弦楽器のアレンジが、映画の重要なシーンで広がりを持たせている。
この楽曲は、もう1人の主人公とも言える慎之介の視点から描かれており、彼の内なる葛藤や希望を表現している。男性視点の作詞作曲が得意なあいみょんの分野が活きているとも言えるだろう。

【他キャラ評】
相生あかね
主人公の姉でもある彼女は健気だ。13年前に両親を亡くし、幼い妹がいたために彼女は彼氏であったしんのと上京するという夢を諦めた。男女の恋愛を捧げて彼女が優先したのは「姉妹愛」だ。
{netabare}例えその妹自身に『バカみたいだ』と言われても、「誰のせいでこの選択をしたんだ」とは口にしない。喉まで出かかった嫌な感情を飲み下した後のような『バカみたい、か……』という呟きと目に浮かぶ涙はとても印象的であり、あの花やここさけとは違った繊細で如実な「我慢する30代」が描かれていた。
あの時、後悔しない選択肢は無かった。けれど選んだこと自体に後悔は無い。彼女の強い意思は序盤に然り気無く吐露されているのだが、初見では単なる「強がり」だと捉えてしまうだろう。あかねの気持ちがが慎之介やあおいにいつ伝わるのか。それもこの映画に注目できる点である。{/netabare}

【総評】
全体的に見て完成度の高い作品だ。あの花やここさけの様な10代のキャラ同士の青春だけでなく青春を終えた30代のキャラクターの物語も描くことでストーリーに厚みが生まれており、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を当時観ていた10~20代が8年経って大人になったからこそ刺さるストーリーになっていた。稀有ではあるが親子で観る、というのも十分にアリだろう。
サブキャラクターも魅力的であり、以前の作品ならばもっとギスギスしたりドロドロしたり口喧嘩し合ってもおかしくなかったところ、今作ではそういった描写をグッと抑えている。
主人公・あおいに恋する小学生や、同級生のギャル、姉・あかねとしんのと同級生だった「みちんこ」といったキャラがメインキャラクターのストーリーにさり気なく干渉しており、キャラクター同士の関係性が微笑ましい。そしてあおいとしんの、あかねと慎之介の関係の変化とその帰結にも感動できる。とくに後者は30になってしまった互いの絶妙な距離感が生々しく、2人の気持ちが痛いほどわかるだけに強く感情移入してしまった。
秩父三部作────これらの脚本を担当した岡田麿里氏は私の中では極端な感情描写が特徴だった。可愛らしい女の子キャラが顔歪めて口喧嘩をし、泣き、叫び、走る。その極端な感情描写を青春ストーリーの中に収めることで見る側の感情移入を誘っていた。
しかし、本作は繊細だ。30代というキャラクターの感情の描写は過去の脚本のように叫んだり泣いたりはしない。口喧嘩は少しあるものの、極端な感情描写ではなく自然なものだ。勿論その制作にはともに超平和バスターズを結成した長井氏や田中氏の助力もあったのだろうがこの新たな一面を同氏が手がけたことが個人的には最大の驚きである。
{netabare}ただ、ラストにしんのがお堂を飛び出してあおいと共に空を飛んだり跳ねたりするファンタジー全振りなシーンはこれまでやってきた繊細なキャラクター描写や掛け合った台詞とまるで合っておらず呆気にとられてしまう。そこが作品の欠点かな、と思う一方でそんな2人をタクシーや自転車など現実的な方法で追いかける慎之介というのがやはり青春爆発的な10代と年を取って色々と重くなった30代の対比なのかな、とも考えられる。単に映画の〆としてド派手なシーンが1つ欲しかっただけかも知れないが(笑){/netabare}

投稿 : 2024/11/08
閲覧 : 43
サンキュー:

5

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

10代と30代の青春ストーリーでかなり良かった

「超平和バスターズ」によるアニメ映画3作目。
※作品データベース様より転載

【良い点】
「あの花」以来の、過去状態なキャラクターを活かした巧みなストーリー構成。
主人公・あおいの10代らしい焦燥感や情念と、30代組(あか姉、慎之介、そして正道も)の精一杯生きてきた姿のどちらも瑞々しく描かれている。
特に生霊状態?な「しんの」と、慎之介を対比させてあかねを揺さぶる構図は、非常に分かり易く両世代どちらの葛藤も見せてくれた。

あおいのキャラクター。
決して美少女ではないけれど、30代の姉や慎之介、そして本来は幼い自分に夢をくれたはずなのに同世代状態なしんのに対する感情のわだかまり方が素直、そこが可愛らしい。
とんがっているけど決して悪い印象は無い。
(キャラデザは同じマリー作品の「荒ぶる季節の乙女どもよ。」の和紗と似てる、和紗よりちょっとだけ可愛い)
あおいのキャラクターが素直で嫌味が無いのが、本作が感情ぶつかり合うドラマな割に陰鬱になってない要因。

サポート役な正嗣君と、あおいに塩対応されても寛大に接してくれた千佳の存在も大きい。
千佳ちゃんかなり良い子、それでいて優等生っぽさをあまり感じさせない絶妙なキャラだった。
完全な悪意のキャラが誰もいないのも(マリー作品なのに)作風が爽やかだった。
演歌歌手もウザいが良い人だし。

地方らしい負の部分も含めた秩父への愛情を感じる描写。
秩父の風景を切り取った作画が非常に良く、クライマックスであおいとしんのが飛ぶシーンは美しかった。
このシーンは唐突に見えるが、理屈抜きで今までわだかまっていた感情が爆発する印象的なシーンだった。

EDで後のハッピーエンドを見せてくれて後味が良い。

声優陣の起用が当たっている。有名声優も有名人でもなく、ちゃんと本作の為の良いキャスティングで好印象。
吉沢亮氏も吉岡里帆氏も、本職の声優に全くヒケを取ってない。
更に主演の若山詩音氏は出演作こそ少ないが決して素人ではなく、わだかまった感情が滲み出る素晴らしい演技だった。
(「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」にも出演されている模様)

【悪い点】
良い点で挙げた秩父の美しい風景描写だが、リアル過ぎてアニメーションから浮いている気がする。
リアルに近付ければアニメとして良いかは疑問、アニメはアニメらしい作画が良いと思う。

「あの花」や「ここさけ」のようなあざとく感情揺さぶられるタイプの話ではないため、凄く感動するポイントは少ない。
そういうタイプの話なので、悪い点というわけでもないかもだけど。

楽曲面で凄く良いという程ではない。
もっとも、そこがリアルでむしろ良い点かもしれないので悩ましい。

【総合評価】9~8点
素晴らしい青春アニメ映画だった。
リアル要素とファンタジー要素が絶妙な塩梅で楽しめる、完成度の高い良作。
評価は「とても良い」

投稿 : 2023/10/03
閲覧 : 110
サンキュー:

3

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

あのころの自分と話ができたなら

大きな夢を抱き社会に飛び出した
気づくともうこんな歳だ
そして、こんなはずじゃなかった

あのころの自分は、今も自分の中にいるのだろうか
あのころの自分は、今の自分を見たら笑うだろうか

なぜ、自分はここで立ち止まっているのだろう
なぜ、自分のまわりには壁があるのだろう
なぜ、自分はここから出られないのだろう

もう一度、あのころの自分と向き合ってみたい
もう一度、今の自分と向き合ってみたい

あのころの自分は、足元なんて見ていなかった
あのころの自分は、この空の彼方に夢を見ていた

そうだ、思い出した
自分はここから出られなかったんじゃない
自分からここに閉じこもっていたんだ

あの人は知っていたんだな、空の青さを

投稿 : 2021/11/23
閲覧 : 250
サンキュー:

20

ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

誰の頭上にも青い空はあるんだ。

「あの花」、「ここさけ」に続く超平和バスターズ秩父三部作の
最後を飾る本作。

突然両親を事故で失った姉妹、
姉のあかねと妹のあおいにそれぞれが恋をした新之助(しんの)との
絆を描いた心温まるファンタジーです。

この作品、二人で肩を寄せ合って健気に生きてきたであろう
思いやりのある姉妹が素敵なんです。

かつて幼かった妹のあおいは
あかねの恋人だったしんのにお互いの目にあった
目玉のほくろの存在をこれは大物になれる特別なものなんだ。
「お前は目玉スターだ!!」って言葉に目を輝かせます。
その言葉は、なによりあおいの心に響いたんでしょう!

序盤、かつて一人プロを目指して東京に出て行ったあかねの元恋人の
慎之介が演歌のバックバンドメンバーとして
故郷に帰ってくることから物語は動き出します。

同時期にあおいの前にかつての13年前の高校生
の姿をした生霊?若かりし慎之介(しんの)が突然現れます。

夢破れた31歳の新之助と対照的な
恋に夢に夢中で突き進んでた時のままのしんの。

優しいしんのは
プロに交じって演奏することになったけど、自信を持てない
あおいを全力で応援します。
弱気になるあおいの背中を押し続ける姿勢がカッコいいんだな~。

あかねを想うがあまり自分が姉を縛り付ける存在と思い込んで
東京へ出ていこうとしてたあおい。

中盤、しんのに心惹かれるようになっていたあおいは
姉が慎之介と幸せになって欲しいと願いつつも
好きになってしまった気持ちが止められなくてぐちゃぐちゃな
気持ちになってしまいます。

そしてそんな苦しい気持ちからあかねに当たってしまうシーンは
苦しかった~。
あおいのぶつけられた言葉を言い返すことなく受け止める
その時のあかねの何とも言えない寂しい表情に涙でました・・

舞台本番前に
音楽堂裏の階段でひとりギターを奏でる慎之介
「そこ~に行けば~~
  ど~んな夢も~か~なうと~~いうよ~♪」
中々たどり着けないだろう夢への遠い道のりを感じる
ガンダーラの歌詞、何度となく流れますけど胸にきますね。

やってきたあかねと来て以来初めて素直になって語り合う慎之介。
弱気になる慎之介を励まし別れた後、一人声を殺して涙するあかね
の姿。
姉の泣く姿を初めて見たあおいじゃないけど、こんなの見たら
やっぱり泣けちゃいます。

あかねのノート(あおい攻略)をみつけて、
親代わりとなって日々頑張ってきたのを振り返り、思い出すシーンも
あかねの愛を感じて良かったな~。
二人で生きていくことの大変さ、あおいを一番に考えて頑張って
来ただろうあかねの姿を想像するだけで・・・><!
なんて良い子・・。

終盤、しんのと新之助のぶつかり合い。
あおいを含めて3人!?全てがあかねへを大切に想う気持ちをもって
飛び出します。

東京へあかねを送り出せなかった後悔を語るあおい、
そして今度は心からあかねを応援するって言えたその晴れ晴れとした
気持ちがあいみょんの歌にマッチして良い~!!

新之助とあかねを見届けて静かに微笑んで成仏?するしんの。
その横顔はカッコ良かったな。

かがみこんで涙でぐしゃぐしゃな、あおい。
  「泣いて、ないしっ!!」
初恋の終わりは切ないけど見上げた青空はタイトル回収ですね。
なんか清々しいラストでした。

役者さんの声も吉沢亮さん、カッコいいだけでなくて
上手くない!?凄い良かったな~。
姉妹の若山詩音さん、吉岡里帆さんも違和感ほとんどなかったと
思います。

あいみょんの曲「空の青さをしるひとよ」「葵」改めて
聴くと良いですね。
エンディングロールはあかね達の幸せな未来を
魅せてくれて、これ劇場だったら席立てないやつですよね~。
結婚式で手を取り合って涙する姉妹の姿は感動~~!

暖かい気持ちになれる素敵な作品でした。

投稿 : 2021/10/09
閲覧 : 237
サンキュー:

26

ネタバレ

月桂樹 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

綺麗にまとまっている作品

{netabare}【良かった点】

主人公がいかにもロック好きなJKという感じでかっこいい。
登場人物に大人が多いせいか、大人になった自分には登場人物の心情が理解しやすかった。
脚本は岡田麿里さんという事だったが、ドロドロした感じもなく、さらっと進んでいくので約2時間疲れずに見れた。
主要キャラ3人が俳優という事で身構えた人も多いと思うが、キャラと声も合っていたし、演技にも違和感はなかった。
あいみょんの曲も作品の雰囲気と合っていた。

【悪かった点】

終盤の空を飛ぶシーンは、とりあえずよくあるアニメ的な演出を入れとけという感じで、過剰演出かなと思った。
あかねを助けたのも過去の慎之介で、現在の慎之介に大した見せ場がないまま終わっちゃった感があってそこが残念だった。
あおいと慎之介が一緒に演奏するシーンや、二人の成長した姿を少しでも出してから終わった方が良かったのでは。(チラッとだけスタッフロールで見れるけど)

【感想】

「あの花」「ここさけ」制作スタッフの第三弾。
あの花がいまいち合わなかったので、期待せずに見たが良作だと思う。
泣けるポイントだったり、ドロドロした恋愛要素を期待していた人には合わないかもしれないが、ベタなお涙頂戴物が苦手な自分にはちょうど良かった。
子供の頃の自分が、大人になった現在の自分をどう見るんだろうなと嫌でも考えさせられた作品だった。 {/netabare}

投稿 : 2021/08/23
閲覧 : 179
サンキュー:

4

ネタバレ

みどりーぬ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

空の青さを思い出せよ

そう今の20,30代に言ってる作品な気がするな。
眼は汚れても、記憶は褪せないよね的な。

投稿 : 2021/07/11
閲覧 : 200
サンキュー:

1

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

カッコ、つけてますか?

ボクはこの作品には、

「過去との訣別」という意味もそうですが、

「カッコつけて生きれてるか?」という意味を

より強く感じました…。

10年前や20年前の自分を想像し、その時の自分から
今の自分の生き様を見たときに…

今の自分は…

想像以上…でしたか?

想像通り…でしたか?

想像以下…でしたか?

ボクは…全くもって想像以下で…

申し訳なくなるくらいにダメダメな生き方でした…。

作品の中での慎之介としんののやり取りを見てて…
ソレをまざまざと見せつけられて…
ボク自身のソレ考えさせられて…苦しくなってしまって…。

でも作品の中で、
慎之介はそこから思い直して、ちゃんと行動して…。

まだまだ夢は終わらなくてイイってコト。
これからだって色々やり直せるってコト。

そういうコトも見せてくれました…。

立ち直る過程はとってもダサかったけど、
でも…とってもカッコよかったです。

あおいチャンが慎之介達プロの前で歌った「ガンダーラ」も、
あおいチャンがあか姉を救った後に、ひとりで帰りながら
泣いて、自分の気持ちにケリを付けたシーンも、

自分にカッコイイと思える人生を送れっ!!

その為にもがいて、苦しんで、意地張ってがんばれっ!!

と言われてる様な気がして、

とっても心に残るカッコイイシーンでした。

ボクも今からだって、
10年後の自分がカッコイイ生き方だったと思える様に、
意地張ってがんばるべ。と思えるとってもイイ作品でした。

あいみょんは、ボク自身あんまり知らなくて、
興味もなかったけど、この作品で使われてる曲は
シーンも含めて大好きです。

かなりお気に入りの作品ですっ!!

あおいチャンがベースを弾く姿はすんげぇカッコよかったっ!!

投稿 : 2021/06/12
閲覧 : 211
ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

いわゆる邦画風に作ってみましたという感じで・・・・

脚本があの「覇窮封神演義」の岡田磨里さんと聞いて、かなりマイナスで見始めましたが、やっぱりそういう感じでしたね。アマプラで視聴しましたが、間違っても劇場では見たくなかった作品ですね。秩父周辺にお住まいの方には、ご当地ものとして嬉しかったんではないですかね。秩父の町役場や豪華なホールの様子などが、これでもかと登場しましたし、郷土愛には満ちあふれていました。しかしあらすじが、よくある邦画作品のそれもB級作品の緩さで構成され、特に手に汗を握る場面もありませんでしたし、タイムリープも単なる過去の人間が現代に転送されたというだけで、SF的な仕掛けもまったくありません。前に見たのがあの「Hello World」だったですからね。どうしても劣って見えてしまいました。CGもまったく使われていなかったです。ただ背景のリアル風な処理にはたけていましたね。ほとんど実写みたいな背景がたくさん出てきました。しかしキャラはのっぺりとした感じでしたから、浮いていた場面も多かったです。演歌歌手と地方ホールなどが出てくるので、見ていて思い出したのは、はるか昔に見た邦画の「のど自慢」というNHKの御昼ののど自慢番組を題材にした作品ですが、「のど自慢」の方がもっと話が起伏に富んでいて面白かったです。とにかくだめもだめも本当にだめ作品でした。最後まで何かあるかと思って見続けましたが、時間泥棒だった作品です。酷評になりましたが、「これはもしかして面白いんじゃないか」と少しでも思ってしまう方が出るかもということで、真実を書いたつもりです。邦画のファミリーものみたいなアニメを作りたかったんだという意思はわかりますが、もう少し脚本構成と無駄なセリフを削るべきだと思いました。

投稿 : 2021/05/08
閲覧 : 287
サンキュー:

4

ネタバレ

Alice さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

感情移入できない作品だった

# あらすじ
主人公あおいは若いときに両親を亡くし姉あかねと暮らしている.
あかねはバンドメンバー"しんの"(慎之介)と恋愛関係があったが, 妹の面倒を見る必要があるため地元の市役所に就職することを決意し, 東京の専門学校に行く決断をした彼と分かれる.
就職/進学以後は連絡が絶え, お互いの近況すらわからない状況であったが, 市役所の企画で招いた有名演歌歌手のお抱えバンドとして同行してきた慎之介と13年ぶりに再開する.
しかし, 13年ぶりに再開した彼は高校までの粗雑ながらも優しい姿から変わり果てていた.
音楽の道で成功することを夢見て上京したしんのの夢は叶わず, その葛藤の中で優しさが消え無口でやや攻撃的な性格に変わってしまった.
また, 当時のあかねへの純粋な思いとは裏腹にキャバクラに通うだらしのない男性でもあった.

主人公あおいは姉やしんのらがよく練習していた建物で奇妙な現象を目撃する.
慎之介が13年ぶりに戻ってくる少し前から, 高校時代のしんのそっくりの人間とその建物で出くわす.
高校時代のしんのは建物からは出られず, 進学/就職での別れから生じたおかねへの思いが生み出した生霊ではないかとあかねと一緒にいた正嗣は推測する.
当時へのあかねへの思いから変わり果てた慎之介を更生させることを望む生霊のしんのと, しんのの願いを受け慎之介とあかねを結びつけようとするあおいは, 演歌歌手が開く地元の音楽祭が終わるまでにケリをつけようと奮闘する.

突然発生した地震と誘発した地震に巻き込まれるあかね.
運悪く会遇した慎之介と生霊しんのであったが, 生霊しんのの純粋な思いに慎之介は動かされる.
生霊しんのによって土砂崩れから抜け出したあかねは, 慎之介とともに音楽祭の会場へと戻る.
一度は慎之介からの復縁を断ったあかねであったが, 帰り道の途中でもう一度関係を戻すことを決意する.
復縁の決意とともに生霊はその姿を消した.

エンディングにて慎之介・あかねとあおい・正嗣はそれぞれ結婚したことが示される.

# 感想
インターネットでの評価が高い本作品であるが, 私はあまり感情移入ができず楽しめなかった.
冒頭で高校時代のしんの含む男性4人のバンドメンバーとその補佐をするあかねの様子が描かれているが, ビートルズとオノ・ヨーコの関係を彷彿とさせ, サークルクラッシャとしてのあかねを想像してしまった.
またあかねは就職後あまりしんのと連絡を取らず, かといって恋人も作らず13年過ごし, 最後は慎之介と結ばれるというシナリオになっている.
しかし, その姿は純粋に初恋を思い続ける女性の夢が叶う物語というよりかは, 13年間も当時を忘れられず非現実的な思考をする重い女性に見えてしまい感動できなかった.

また登場人物らは
正嗣→あおい→生霊しんの→あかね(↔)慎之介
というやや複雑な関係になっているが, 明確にその関係と対峙しないまま正嗣・あおいとあかね・慎之介が結ばれるという構造になっておりあまり納得できなかった.

困難に打ち勝って恋を叶える物語なのかもしれないが, 明確にその困難に対決してるようには見えず爽快感がなかった.
慎之介とあかねは結ばれるが, 市役所で働くあかねと各地を演歌歌手と同行し各地を周る慎之介がどうやって結婚するかの描写がない.
また正嗣とあおいの年齢差という課題の解決と, あおいの正嗣に対する思いも描写されていない.

最後にこの映画では登場人物の心情がわかりやすく描写されているが, あかねの心情だけあまり明確に描写されていない.
おそらく, あかねの心情変化を主題にしているものの, あえて直接描写せずに間接的に考えさせることで読者に問いかけているのだろう.

投稿 : 2021/04/11
閲覧 : 175
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3

ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

そこに行けば、どんな夢も、叶うというよ。

イン ガンダーラ ガンダーラ
ゼイ セイ イット ワズ イン インディア♪

ちゅうこって、詳細はゴダイゴ「ガンダーラ」でも聴いてください。

「あの花」制作チームである超平和バスターズによる“秩父三部作”の3作目。2019年に劇場公開され、約1年半経ってようやくアマプラ配信開始ということで観ましたよ。

なんでガンダーラなのよというのは、本編を観ればわかります。

「あの花」「ここさけ」は、10代の子にズバッと刺さる青春ストーリーですが、この「そらあお」(語呂悪いなしかし)は、10代の子もそうだけど、むしろ昔10代だった大人に刺さる青春ストーリーになっていますね。

願えば何でも夢が叶うと思っていた、全能感しかない10代。そんな青春真っ盛りの主人公・JKのあおいは、幼少期に姉・あかねがマネージャーを務めていたバンドのメンバーに憧れ、ベーシストを目指しています。あかねの恋人である慎之介(しんの)に「将来、ウチのベーシストになれ」と言われ、眼球の白目にホクロがあるという共通点から慎之介に「俺たち、目玉スターだな」と言われたことで、恋と呼ぶには稚すぎる感情を抱いていました。

それから13年。JKとなったあおいは、ベースの練習で利用している超平和バスターズの秘密基地……のような場所で、13年前のまんまの赤髪の「しんの」に出会います。実は、しんのは生霊だったのです。はたして、どんな話になるのでしょうか。

というストーリーですね。

まず言及したいのは、気持ち悪いと言われようがなんだろうが、とにかくあおいが可愛い可愛い。思春期特有の斜に構えた感じとか、それでいてツンデレのような、たまに見せる真っ直ぐな素直さとか、もう可愛いしかない。

そんな魅力あふれる主人公だからこそ、ストーリーにぐんぐん引き込まれます。両親を失い、自分の腕一本で妹を育てなければならないと、いろんなことを犠牲にしてきた姉・あかね。でも、かつての恋人である慎之介のことを忘れられない。そんな慎之介が、とある事情で地元・秩父に戻ってきますが、31歳になった彼は夢を追いかけるのを諦め、薄汚れた大人になっていました。

ま、あんまり詳細を書くのもネタバレになるし、無粋なので、このへんにします。ストーリーは、さすがの岡田マリー。彼女が得意とする10代であるあおいや、生霊である“しんの”の熱いぶつかる青春を描きつつ、青春期の終わりを迎えたアラサーの慎之介やあかねの、大人になったからこその繊細な描写が見事としか言いようがありません。

声優の演技も見事。あおい役の若山詩音さんの素っぽい演技も見事でしたが、特筆すべきは姉・あかねの吉岡里帆さん。声質が早見沙織さんにそっくりで、意識せずに観ていると「あのはな」のつるこかなって気持ちになってしまうほど。慎之介・しんのの吉沢亮さんもお上手でした。

しっかりと超平和バスターズらしい青春ストーリーであり、それだけに留まらない「10年後の8月また出会えるの信じて」いた大人の我々にズバッと突き刺さる素晴らしいアニメ映画でした。

投稿 : 2021/04/03
閲覧 : 199
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10

ネタバレ

datteba さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

こち亀...終わったよ?

この作品は
あいおいあおいとあいおいあかね
しんのとしんのすけによる
超次元御堂アルティメット青春家族愛バトルラブコメです。

御堂でいつもバンドの練習をしていたプロのギターリストを目指す年上のお兄ちゃん「しんの」
そのお兄ちゃんの練習をいつも見ていた「あいおいあかね」とその膝の上でおにぎりを食べながら練習を眺める「あいおいあおい」
何故かあかねはしんのが1万回言ったツナマヨおにぎりの差し入れでは無く、彼女の妹であるあおいの好きな昆布のおにぎりを作って持ってきてくれていました。
そんなおにぎりをしんのは「ハズレ...また昆布」と言いながら美味しそうに食べるのです。

それから13年後
あおいが日々のモヤモヤを断ち切る様に御堂でベースを掻き鳴らしていた所に「うるせー!」と怒鳴りながら、31歳では無く、13年前の姿のしんのが何処からともなく湧いて出てきました。



最初はこの時点でしんのは13年前の姿のままで、御堂にはATフィールドがあって出る事が出来ず、あかねの「しんのは生きているか死んでいるかもわからない」と言う言葉から、「あーしんの死んじゃったんかーじゃあこれは幽霊物でホラー物で後から内蔵を食い破られる物なんだなー」と思っていました{netabare}が、町おこしの為に現れた演歌歌手の横でしんのこと「しんのすけ」が31歳の姿でギターを弾いて居るんです。{/netabare}
{netabare}え、じゃあこれはタイムスリップ物なの??幽霊じゃないの??…まさか…偽物…?と{/netabare}考えてる内に、演歌歌手の演奏についてきたドラマーとベーシストはシカにヤられて病院送りにされてしまいます。
もう大混乱です。

それで当面の目標として、シカにヤられてしまい病院送りになった2人の代役であおいとミチン…ミ〇ンコが選ばれて、イベントを成功させようとなるのですが、しんのすけがなかなかの曲者で、どうにも上手く行きません
因みにドラマーとベーシストはシカにやられた事に対しては「悔いは無い」とのことです。
ロックですね

それぞれが13年と言う月日の中で積み上げてきた想いがあるのに、産まれて数日みたいな状態の御堂に縛り付けられるしんのにはそれが無い、でも自分はここから出ることも、彼にとっては泣いて走り出した小さな女の子のあおいを追いかける事もできないイライラが募るばかりで見ててとても歯がゆいです。
{netabare}だから、ラストのATフィールドをぶち破り外に飛び出してあかねを飛んで助けに行くシーンのしんのはかっこよすぎてベアトリスでした。{/netabare}


そんな事よりまず、あかねが凄くかわいい
(なんかもう好きって言いたいだけみたいになってるから省略します。)
{netabare}亡くなった両親の代わりにいいお姉ちゃんである為に寝る間も惜しんで料理を勉強したり家事をしたりする彼女
全部あおいの相手をしながらだから、本人は多分周りの事より、あおいの為にって部分が大きかったと思うけど
そんな中でも役場に入る為にきっと勉強も頑張ったのだろうと思う

ただ、思春期を知ってるからあおいの気持ちもわからないでもない
いいお姉ちゃんだお姉ちゃんに感謝しなさいと近所の人からも上から毎回言われてたら「お前らに何がわかんねん」と「お前らに言われんでも姉の事は大好きやねん」と反発したくなる気持ちもわかる
あかねに言うつもりの無かった酷い言葉を浴びせてしまうのも
それを聞いて寂しそうに笑うお姉ちゃんを見て、自分はなんて嫌な奴だと死にたくなる気持ちも
泣く時にどんな顔をして泣くのか知らなかった事も
ただ、どんなに心にも無い事でも、どんなにあかねに考え方を変えて欲しいからと言う理由であっても「あか姉を連れて行くな!あか姉は私とずっと一緒にいるんだ!」と言う言葉が一番あかねを縛り付けているかもしれないから、どこにも行けないあか姉みたいになりたくないは言わない方がいい
あまりに寂しすぎる

あと一つ
「バカみたい」は絶対に言っちゃいけない
バカみたいだけは口が裂けても言っちゃいけない
バカって言う方がバカだし、バカみたいだとバカみたいに見えると言う事だからあかねはバカには見えないからバカみたいは間違っている
いや間違っているか合っているかの前にバカみたいだけは言っちゃいけない
バカって言う方がバカだから
みたいとついてると言う事は、あかねがバカみたいに見えると言う事だから、自分にはあかねがバカみたいには見えないのでバカみたいはおかしい
いや、おかしいとかおかしくないの前にバカみたいだけは死んでも言っちゃいけない
バカって言う方がバカだから
バカとみたいだとバカみたいに見えると言う状況とバカみたいに見てみたいと言う状況を望んでいる可能性があると捉えられるかもしれないから、自分が思って居なくても相手にそう見える事を望んでいると思われたらそれはもうそうなってしまった自分がバカだと言っている様なもの
だからバカみたいだけは絶対に言っちゃいけない
バカって言う方がバカだから

…言葉には気をつけた方がいい

それでも、一番近くに居て完璧にこなす姉が超人みたいに見えてて、その影の努力を見落としていたのは何もあおいが悪いんじゃない
あかねが凄かっただけだからしょうがない
あおいと同じ思春期でありながら、これほど近くにいた家族に悟らせない程に完璧な姿しか見せていないなら、それはもう「見せてる」のでは無く「それこそがこの姉の真の姿」と言っていいと思う
多分あの姉は一人でデスノートの様な事をしていたのかもしれない…
相手にそう見える様に誘導していたのかもしれない
相手がそれを疑う事も誘導されていたのかもしれない
近所の人をコントロールして居るのかもしれない
かわいい(脳死)
でもそれ等も全部あか姉の可愛さを引き立たせてしまう程に、あのお姉ちゃんはかわいい
怒ると怒ってますって態度する所も
好きな人を励まして、一人になった寂しさに泣いてしまう所も
ずっと型落ちのジムニーに乗っている所も
なんか攻略本を執筆している所も
絶対に妹の好きな昆布のおにぎりを作ってしまう所も

もう全部がかわいい
マジでイカれてるよ(俺が)
このキャラクターがこの一つの作品で終わってしまうのが実に寂しい
{/netabare}


なんか他にもミ〇ンコJr.の気持ちとかあおいのしんのとしんのすけに対する気持ちとかも色々あるけど、もうあかねへの気持ち書いたらスッキリしちゃったので良いかなと思います。

因みに、イベントの様子はスタッフロールで流れる写真で確認するだけで、どうなったかまではやりませんでした。(えええええええ!?)



そんな感じ

投稿 : 2021/04/02
閲覧 : 177
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2

ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

岡田麿里らしいなぁ

感想

13年前の生霊?の しんのが出てくるし、よくある主人公にしか見えないとかいう理不尽な設定もなく、そのくせ神社から出れないとか よく解らん設定だなっと。

13年前の生霊?に恋
姉のあかねと慎之介の恋
他に、サブキャラも絡む恋関係で、何かと恋愛脳を刺激してくれますw

結局、慎之介とあかね 高校卒業当時の別れから止まった恋を、13年越しに実らせるお話でした。
主人公のあおいとしては、自分を育てるため 慎之介と一緒に東京へ行けなかった大好きな姉をなんとか幸せにしたい・・・
けど、そうすると しんのは消えてしまう・・・
そんな少女の恋と姉への葛藤などの複雑な心境を上手く表せてたと思います。
その辺がマリー節だなぁっと。

最後はエンディングでその後を写真で見せる終わり方で、その写真には、慎之介とあかねの結婚式の写真があり、二人はようやく幸せになれたと分かりました。
しかし あおいの心の決着の付け方があっさりで、尻すぼみというか なんというか なんだか消化不良でした。

物語自体は良かったけど、ラスト あおいの心の付け方とか、もうちょっと分かり易くして大団円で終わって欲しかったかな?

投稿 : 2021/03/24
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24

ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

夢を追いかける自分と諦めた自分

あの花、ここ叫けに続く3作品目の作品
最初は少し退屈感がありましたが、話が進むごとにのめり込みました。

で。かなりメッセージ性が強い作品ですね。
1つは大切な姉が居て姉が好きだった人の過去に縛られた過去のシンノを知って恋をしてしまう。

現実の慎之介も帰って来て…でも、現実の彼は現実を知って打ちのめされて…
現実の慎之介には辛く当たられて過去のシンノは味方で居てくれて…だから余計に好きになって…

でも、その人は唯一の家族…親の様に見守ってくれて大切にしてくれた姉…その人を好きになるという事は……
そして、あおいは気づくのです。
姉がまだ彼を好きで居ることに。
そして、彼女は心にもないことで姉に不満をぶつけるのですが……

これは悩みますよね。

大切な人が居て、その人と同じ人を好きになって…これは、難しい問題です。
例えば、友達と好きな人が被った!
よくある事だと思います。
友達に譲る?正面からぶつかる?

これはどちらも正しくはあると思うんです。
ただ、この作品だと現実と過去の同一人物同士…難しい。
それでも、私はあおいの出した答えは良かったと思います。

凄く悩んで出した結果だと思うんです。
それでも、勇気があって優しい選択だったと思います^ ^
攻略ノートあたりは何だかんだか泣きそうになりましたw


2つ目、こちらはシンノ目線です。
夢を持って叶えてあかねを迎えに行く!
輝いています!目標がある人はカッコいいし希望が満ち溢れてる!

ですが、現実の慎之介は燃え尽きています。
夢を叶えたけど叶えた形が理想とは違う。
現実に打ちのめされて学生時代には判らなかったリアルを突きつけられて輝き方を失ってしまいます。

この辺りが本当にリアルです…
実は、このリアルのシンノ達の世代が多分私の世代に近いんですよね。
多分、同級生か1か2年先輩…

話変わりますが、ReLIFEの主人公も連載当初は同じくらいの世代でこの辺りは割と心に来るものがあるんですよねww

さて、話を戻します。

私が泣きそうになったのは過去のシンノと現実の慎之介の鉢合わせ。
2人の言葉は両方頷けます。
ただ、やっぱり夢や希望を目標が言葉に重みがある気がしました。

もちろんリアルを知ったからこその言葉にも重みはありますすが、それでも夢や希望や目標がある人ってそれに一直線だから…やっぱりそうした言葉は伝わりにくいなぁ〜と感じました。

そして、シンノのお堂の見えない壁を壊そうとするシーンではシンノがお堂から出られない答えが描かれていました。
結局、当時の彼がこのお堂にギターと一緒に夢や希望とを残してしまった。
それが、シンノの正体なわけですね。

ここからが見せ場で空のシーンたも中々良かったです^ ^
空だからこその表現や迫力があり物語の一番の見せ場ではないでしょうか?

このシリーズの中で泣けるのは断トツで、あの花、だと思います。
あくまでも個人的な意見です。
ただ、今回の作品はメッセージ性が、かなり強い作品でその中に少し感動するエピソードを盛り込んであり、ストーリーはかなり良かったかと^ ^

ラストの昆布おにぎにりからシーチキンマヨおにぎにぎの下りは、あおいの成長に気付きあかねもまた一歩踏み出せたのでしょう。

投稿 : 2021/01/02
閲覧 : 394
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20

ネタバレ

遊微々 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

あおいちゃん、マジでそのパーカーどこで売ってんの?

1年経ってもやっぱり欲しい仏陀パーカー、売れ。

まあそれはそれとして
はい、1年越しの再視聴です。
これに関してはまだ1年しか経ってないし、内容に関しては去年書いた↓のレビューまんまです。
{netabare} 最高でした!過去3作の中で1番好きです。やっぱ自分が年齢重ねたのもあるんだろうなーというのがありますね、過去2作品の時はまだ学生でしたから知らないこといっぱいありましたし。
今も20そこそこの若造ではあるんですが、まあそれでも特にここ2年間で色々ありましたから、キャラクター達に重ねちゃうものがありました。
正直空の青さは全然知れてませんが、これから知っていきましょう。少なくとも登場人物と同じ年齢になるまでは。{/netabare}

なので今回の再視聴では映像面に関して書いていこうかと思います。
あの花→ここさけと連チャンで見たせいか、映像技術方面の飛躍が凄まじい。背景がマジで一瞬実写かと思うくらい写実的だったのは去年劇場で観賞した時も感じましたが、キャラクターの動きも相当進化してますね。
ベースを弾くあおいちゃんの描写、多分あんだけ躍動感あって滑らかな動きは2Dではかなり難しいと思うので3Dを併用してある筈なんですが、マジで2Dとの見分けはつかない。かぐや様1期3話のEDもそうでしたが、アニメーション業界の3D技術ここ最近で一気に進歩してきてますね。『楽園追放』の時は随分感動したものですが、最早あのレベルもTVアニメーションで見られるレベルになってきてるし、映像に関しては頑張ってますね。

主題歌を務めるのは今ティーンに絶大な人気を誇る女性シンガーあいみょん。ぶっちゃけこれ見た影響で自分もこの1年間何曲か聞いてました。確かにあいみょんの曲はいいわ。人気あるのも頷けました。今作の主題歌はもちろん好きですが、個人的に1番好きだったのは「君はロックを聴かない」ですね。

次の新作は2022年か23年あたりになるのかなー。それとももう超平和バスターズの作品は作られないのかなー。あー、新作あるなら早く見たいーーー!!

投稿 : 2020/12/20
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32

ネタバレ

わいるどめろん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

えっ!おかしくない?

普通生き埋めになったかもしれないって思いが頭にあったら助けに行く道で
あんなに笑顔になりますか?

後半あかねが生き埋めになったかもしれないってシーンで普段お堂から出られないしんのが葵の協力とあかねを助けに行きたい気持ちでお堂から出られるようになるシーンの人間としての気持ちがぐちゃぐちゃでおかしいと感じた。なにかここは盛り上げるシーンだからあいみょんの歌入れてノリでイケみたいな感じがとても残念でした

投稿 : 2020/11/25
閲覧 : 160
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3

ネタバレ

恵み さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

泣けました、楽しかった

31歳になっても、まだまだ頑張れる、しんのさんは諦めなく、やっと茜と結ばれました。生霊さんが飛んだ時は本当、彼は生きてる人よりも、生きてるって感じがした。

投稿 : 2020/10/28
閲覧 : 185
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2

ネタバレ

岬ヶ丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

大人向けの秩父三部作・最終章

 超平和バスターズによる秩父三部作。相変わらず岡田さんの描くキャラクターの屈折ぶりには、ひりひりさせれられる。だけどこれまでの作品の中で一番大人向けで、しっとりと見られる作品だったのが不思議。

 ヒロインの高校生よりも、大人組の方に共感してしまったのは自分も年齢を重ねたからだろうか。最後に空の上を飛んでいく演出はちょっと現実離れしている。これまで積み重ねてきた心理描写が台無しでは?

 主題歌を担当するあいみょん。心に沁みる、いい曲。いうことなし。

 若手俳優が声優を演じているが、どなたもうまい。特に吉沢さんは「プロの声優さんでは?」と思うくらいお上手だった。一人二役で年齢差もあるし、プロでも難しいだろうお芝居を自然にやってのける演技力に脱帽。

 本作で秩父三部作は一区切り。次はどんな作品を作ってくれるのか期待。

視聴日 20/8/30

投稿 : 2020/09/23
閲覧 : 246
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4

ネタバレ

nashi(ナシ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

あの花、ここさけに続き3作目

劇場で空の青さを知る人よをみました。
ネタバレもあるので注意してください。
今回3作目ということでかなり期待して見に行きました(レビューも4.0以上あった為)
しかし、ストーリ的には一般受けする内容なので、私的にはそんなにって感じでした。
最終的にしんのとお姉ちゃんが結ばれるエンドで終わりますが、個人的には中村 正嗣(みちんこ)とお姉ちゃんが結ばれてしんのはバンドマンとしての夢をかなえるというエンドのほうがよかったと思います。なんか結婚したことでなにもかも中途半端でafterストーリーがあるならあまり幸せにならなそうな感じがして(笑)脚本が岡田麻里さんなので逆に終わりが普通過ぎて驚きました。
個人的にこの作品でよかった点は2つです。
1つ目は音楽です。あいみょんさんの曲で(空の青さを知る人よ)(葵)
この2つはとてもいい曲で私もCD買っちゃいました。
2つ目は、誰とも仲良くしようとしなかった主人公の相生 あおい(あいおい あおい)は常に壁を作って学校でも1人で過ごしていましたが、途中から同級生の大滝 千佳(おおたき ちか)にひつこいほど、からまれて時には千佳に酷いセリフなども言っていましたが、エンドクレジットでは、2人が仲良く卒業写真を撮っており、あおいにも数少ない友人ができたんだな思いよかったと思います。
この2点以外はふつう若しくは、それ以下なので正直レビューとしては3.0ぐらいかなぁと感じました。
今後4作目が出るかは不明ですが今後に期待ですね。
漫画版も一応買っていますが、終わりが少し違えばいいなぁと感じます。
また、千佳と仲良くなった後のはなしがあればいいかなぁと感じます。
長くなり申し訳ありません。
気になる方は一度見てもいいかもしれません!

投稿 : 2020/06/14
閲覧 : 241
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3

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「空の青さ」は全ての人に

今回、「この空の青さを知る人よ」は、「心が叫びたがっているんだ」や「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」でお馴染みの、「超平和バスターズ」ことアニメ監督長井龍雪、総作画監督キャラクターデザイン・田中将賀、脚本シリーズ構成岡田麿里による長編アニメ映画です。

アニメ好きな人にはこの名前を聞いただけでピンとくるほど、おそらくは業界でも名の通った実力派のクリエイターであり、おそらくは人気もさる事ながら仕事に事欠かないだろう。。引っ張りだこなお3方だと思います。

アニメ映画「この空の青さを知る人よ」は、今年公開されたアニメ映画の中では間違いなくトップ3に食い込んでくるほど、作画、演出、脚本、音楽、演技どれをとっても最高クラスの出来だと思います。非常に洗練されていてテーマもシンプルで力強く上手く構成されています。

特に今回、登場人物がオーソドックスなキャラクターでありながら、生活感溢れる「普通の人」を上手く描けているので、観客側も感情移入しやすいのも良いと思います。仕草や感情の揺らぎが丁寧に演出されている点も流石と言えるでしょう。

苦言を呈せば、やはり少しオーソドックスに収まりすぎている気はしました。新海誠監督のような挑戦的で実験的な映画というよりは、「万人受けするそつのない青春劇」といった感じで、登場人物が思っていた以上の行動に出ません。

非常に人間的に常識のある程度に収められているので、作品の方向がある程度見えてしまうことが難点だと思いました。

ここまで繊細で、非常に丁寧に日常を描けるならばもう少し人間の葛藤を描いても良かったと思います。個人の描写がよく描けているだけに内面まで追っているかといえばそうでもなく非常にもったいないと感じました。

しかし、思春期少女の「どうにもならない感情」そのものを描いた青春劇という意味では非常に青臭く「空の青さ」とはこの少女の心の事を言っているので、題名のとおりだとは思いました。あと、「あいみょん」さんの主題歌も非常に作品とマッチして、10~20代のカップルや少年少女の気持ちを上手く拾い上げていると思います。

あとは、この先にある「人間の葛藤」まで描ければ、是枝裕和監督作品のような人間模様の高みまで表現できると思います。

伸び代は非常にある傑作とまでは言えませんが、佳作の青春映画です。

投稿 : 2020/05/08
閲覧 : 367
サンキュー:

23

ネタバレ

mkt03 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

恋愛映画ではなく人間成長物語

【良かった点】
・声優陣がハマっていた
 俳優中心の声優ながらいずれのキャラクターも良い演技だった
 特にしんの役の吉沢亮は高校時代のしんのと現代のしんの両者の
 演じ分けが素晴らしかった

・作画のクオリティが高かった
 キャラクターを中心に見やすく綺麗な作画だった


【悪かった点】
・EDのぶつ切り感
 ここで終わるのかというのが正直な感想
 音楽が1つのテーマなのだから
 最後はライブ演奏で締めたら良かったのでは
 エンドロールのアルバム演出にぶん投げた感が強い

・終盤の空飛ぶ演出の唐突さ
 過去のしんのが現代に現れているという
 非現実的要素はあったとはいえやはり驚いた 
 演出的に派手ではあるが
 夢の中であるとかもう少し説得力が欲しかった
 そこで主題歌が流れる演出は良かった

・主役設定のちぐはぐ感
 今作の話はあおい視点で進んでいくが
 あかねの方が良かったのではと思う
 あかね視点にして過去のしんのに出会うのもあかねにすれば
 構図として非常にシンプルで分かりやすい
 姉妹による男の取り合いという単純な恋愛ドラマではなかったし
 人間の成長物語を描くならもっと適切な設定があったのでは

・高校卒業以降のしんのに関する描写不足
 あのしんのがなぜあんなにやさぐれてしまったのか
 単に売れなかったとかだけでは弱いと感じた
 そこはもう少し音楽業界に揉まれて落ちていく描写が欲しかった
 あるいは新渡戸によってバックバンドを無理やりやらされているとか
 各キャラクターがしっかりとキャラ背景を描いてあっただけに
 現代しんのが一人だけ悪者になってる感じがした


総評
決して悪くはなかったが
こうすればいいのではと思う点が多かった

観終わって1番感じたのは描きたいテーマと
作品設定があまり噛み合っていないということ

声優陣が素晴らしい演技だっただけに惜しい作品だった

投稿 : 2019/11/15
閲覧 : 218
サンキュー:

14

ネタバレ

どこぞのメイドラゴン さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

演出だけで興奮する

面白かったので2回視聴させていただきました

やはり超平和バスターズの作品は主人公の"取捨選択"などが描かれることが多く正直予告を見て「こんなお話だろう」という予想は裏切られないしそういう意味では"天気の子"のような驚きはない(驚きがあればいいと言うわけではないぞ!!聞いたかHELLO WORLD!!)

ただ、だからこそ映えるのが岡田麿里の演出。もう思い返すだけで興奮してしまいます!!(笑)

あかねとの思い出の象徴であるギター(あかねスペシャル)の弦とあかねのことを思いあの場所から抜け出す決心をする慎之介を重ねる演出。あかねというあおい・慎之介の共通した目には見えない心理的な"空の青さ"をあのシーンで再確認してからのアニメらしく一気に飛び上がって自然に物理的な"空の青さ"(秩父の美しさ)の描写へとシフトできる物語の構成,もう完璧でしょ!!

そして若い慎之介が消える時もお涙頂戴をせずにすっとおにぎりのセリフを落とし込んで消してくれるお洒落さ!!
あおいのラスト一言はもう言わなくていいでしょう

そんな感じで岡田麿里さんをビンビンに感じられる作品となっているので是非多くの方に劇場でご覧になってほしいですね

投稿 : 2019/11/10
閲覧 : 198
サンキュー:

6

ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

込めた思いは様々なれど、己が身の知る空の青さよ。

いやおっそろし~。
うったまげたよ。
出だしから、まさか "ガンダーラ" が歌われるとは。
そこは、神さまが憩うエデンの園なんよ。
ひがっぷしいユートピアだんべえ。

のとろディストピアを吐き出すあおいは、そんぶりが、ちびっとずいてるんな~。
あか姉の傘の縁につるっといた、青空も知りゃあしねえテルテル坊主むし。
秩父おろしの成り行き任せっつんなぁ、ちっとんべぇ、よげんなってんな。

・・・って、秩父弁、合ってるかな??



18才の選択と31歳の決断。

自分の居場所を、ここではないどこかに見つけ出したい妹。
生まれ育った街で、赤い糸の括りを信じつづけている姉。
全国を巡るばかりで、約束の舞台にたどり着けない男。

あてどもなく流れる世界線は、紆余曲折を見せ、落とし処が分からなくなっている。

夢に憧れ、夢に耽り、夢に黄昏れる。

青い空を感じるとも、時間ばかりに縛られて、運命の日は今日なんだとは誰も信じていない。

いったいガンダーラを何処に探すのだろう。




ベースギターの弦に心が開放され、封印したリードギターの弦が解放される。

時間を覚醒させたのはあおい。
物語を後押ししたのはしんの。
2人には大切なものが見える "眼玉スター" なのだ。

しんのが語る。
あおいは知ることになる。

過去に縛られ、未来の扉をノックすることにためらう理由を。
あか姉と、慎之介。そしてあおい自身としんのの胸の疼きを。

時間を覚醒させたのはあおい。
物語を後押ししたのはしんの。
2人は、ヒロイン&ヒーローでなきゃならないんだね。きっと。




18才の2人の決断。
31歳の2人の選択。

しんのへの憧れ、しんのの決意。
あか姉への感謝 あか姉の包容。
慎之介の未練。慎之介への願い。
綯い交ぜになったあおいの迷い。


あおいがキーマンの立ち位置に育つまでのシーンが、じわじわと胸に沁み込んできます。

年齢がターニングポイントに近づけば、憧れはいやでも現実に染められていきます。
あか姉たちの選んだ時間と今の立ち居振る舞いもちびっと理解できるようになります。

あおいの世界では、慎之介とあか姉が一緒になる生き方が、なんとも相応しいのでしょう。


2人の幸せの先に、あおいは空の青さを取り戻すのでしょう。
見上げる空に、広さと深さ、高さと美しさを知るのでしょう。

そして、ベースの弦に自分のリズムをはじかせるのでしょう。




舞台になっているのは、"あの花" や "ここさけ" の街。
本作では、しんのが、"めんま" や "玉子の妖精" のような立ち位置でしょうか。

生霊、夏のケモノ、玉子の呪い。
エモーショナルなスピリチュアリティの揃い踏みです。

そんなしんのが "起点" と "写し鏡" になっていて、あおい、あかね、慎之介の13年を振り返らせ、前へと踏み出すエナジーの供給源となっています。

私は、彼らの立ち位置そのものが "起承転結" になっているように感じます。

どのキャラに感情移入するかで、作風も、味わい方も違ってくるのではないでしょうか。

(ちなみに、就職氷河期、バブル崩壊やリーマンショック後の世代と、その中間期の売り手市場期の世代の違い。あるいは、都市部と地方との違いによっても、受け止め方は大きく変わってくると思います。)




琴線に触れたのは、EDで描かれた「結」のむすびのストーリー。
そのトリガーを引いたのは、あおいです。
その絆を紡いだのも、あおいです。

超平和バスターズは、"自縄自縛からの解放と再生のシナリオ" が鉄板ですが、どうにもというか、どうやらというか、思想にいくらか変化があったのでしょうか。
結末の演出をグッと締めてきたなと感じました。




あんきな余韻と、穏やかな産霊(ムスヒ)を生み出す、いつもの秩父です。
もしかしたら、この街に、ガンダーラを探しにくる方が現われるかもしれませんよ。

でもね・・・。
ちちぶ。あおい。しんの。
みな、その言霊のとおりなんですけれどね。


あちゃ、長文を最後までお読みいただき、ありがとうがんす。
本作が、皆さまに愛されますように。

投稿 : 2019/10/30
閲覧 : 255
サンキュー:

27

ネタバレ

タマランチ会長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

長井監督の期待通り。安定のすばらしさ。

とにかく分かりやすい。演出も抑え目で、自然な感じ。でも、泣かせどころはきっちり抑えていて安定の感動をいただきました。「井の中の蛙 大海をしらず されど空の青さを知る」キャラがそれぞれ一途な思いを持っていて、ホントブレないところが見ていてスッキリします。いい作品でした。
 反面、あの花に比べればそれほど感動的じゃないし、パンチに欠けるのも事実。長井監督にはこういう作品を期待しているんだけど、もう一つなにか新しい要素を加えなくてはいけないかも。前作の心さけはそれやり過ぎて分かりにくくなってしまったという反省点を踏まえての今作だと思うけど、月曜日の夕方、一番大きいスクリーンで客が10人いないってのもこの作品の地味さを物語ります。あとはネタバレになるので箇条書きで。
 {netabare}
・あか姉すばらしくかわいい。三十路のお姉さんに惚れました。
・演出で気になったところが少しあります。空を飛ぶシーンは、先行して上映された「天気の子」の方が美しかったので、巷の評価は下がるでしょう。
・季節感たっぷりの風景描写も、写真みたいに1ミリも動かず、不自然でした。風で葉がそよいだり、枯葉が少し動くようなひと手間をかける余裕がなかったのかな。
・シンノが車の後部座席からあっさりいなくなる演出は、めんまがこれでもかと滝のような涙を流しながら消えたのと比べればいかにも地味。だけどこれはこれで味があって好き。
・あおい眉毛太い。ガンダーラといい、ノスタルジーを誘います。
{/netabare}
 私は満足しました。もう一回観たいくらいの良作。実写系青春アニメ。こういう作品こそ増えてほしいです。

PS 実写映画のようなアニメ作品、私大好きです。そういう作品を「実写でやればいい」という意見には反対です。新海監督も言っていますが「実写なら感動は半減」に共感します。今のアニメの表現は、実写よりも優れている部分も多々あります。

投稿 : 2019/10/28
閲覧 : 263
サンキュー:

15

ネタバレ

ノベル【旧ルーク】 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

面白かったけど

もっと泣ける要素を増やしてくれたら正直もっと高い評価になったと思います。
姉が妹のために頑張っているところは結構感動しましたが、妹の失恋した所をもっと描いてくれたら、良かったです。
しんのが、意味わからずに世界へ飛び出したり、少し、え?って思ったところはありましたが、全体的には良かったと思います。

投稿 : 2019/10/22
閲覧 : 205
サンキュー:

5

ネタバレ

しゅう さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

期待外れ

ストーリーも単調で正直つまらなかった。

田舎から上京とか言ってるけど秩父だとそんなに遠くないよねw
主人公はベースを弾くようだけど結局バンドでの演奏シーン無かったような…
結構ガンダーラ推しだしw
魅力的なキャラも皆無、終始退屈な物語だった。

来場記念に超平和バスターズ3作・メインキャラのクリアファイルもらったけど…前作と比べろと?
あの花▶ここさけ▶空青
と作る度に駄作になっていくな~と思ったよ

投稿 : 2019/10/20
閲覧 : 205
サンキュー:

5

ネタバレ

サルビルサ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ガンダーラ

そこに行けばどんな夢も叶うと言うよ

井の中の蛙大海を知らずされど空の青さを知る

ツナマヨおにぎり作ってもらえたかな

投稿 : 2019/10/17
閲覧 : 155
サンキュー:

2

ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

思いを空に届け、響け、叫べ

キャラ
今回一番良かったのは、声優の演技だったかもしれないです。
特に主人公のあおいの演技!!
ここまで今風の女子高生といういうか、この世の中なんてどうでもいいみたいな
雰囲気を出しているのが堪らなくいい

また、正嗣の性格をなかなか良かったですよね。こっちはこっちで最高

脚本
脚本面から言うとほんと完璧でしたね。長井監督だったのもあるけど、
やはり安定と安心の岡田麿里さんの神っぷり、相変わらずこういう青春恋愛系は得意な人ですね。
また、黒木さんの演出もなかなか素晴らしかった。特にベースの弦が一緒に切れるあの瞬間は「ここさけ」みたいな感じで凄く良かった印象でした。

投稿 : 2019/10/15
閲覧 : 233
サンキュー:

12

ネタバレ

佐藤くん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

少し大人な青春アニメーション

「あの花」「ここさけ」に続く超平和バスターズ3作目という事で、なかなか期待値が高かったわけですが、面白かったです!

<物語>
前作が非常に心に訴えかける、泣けるアニメ作品の代表作といっても過言では無い作品なので、どんな方向で来るのかと思っていましたが、なかなかビターな展開をぶっ込んで来ました。
主人公のアオイは高校生。不安定で、いろいろ悩んでいる思春期真っ盛りです。対して、裏の主人公とも言える姉のアカネは30歳。そろそろ現実を見始めるリアルな年齢です。そんな2人と姉の幼馴染、しんのを交えた3人+1人を中心に少しほろ苦い青春ストーリーは描かれます。

<作画>
非常に丁寧で美しい背景が印象的でした。しかし、キャラデザが同じ人なのでどうしても比べてしまうのですが、新海誠監督作品の背景美術の凄さを改めて思い知りました。
とはいえ十分綺麗な背景です。キャラクターの動きも自然で滑らかで、主人公のアオイの表情の微妙な変化も可愛らしい。この映画の魅力の半分はアオイちゃんといっても過言でない、うん。

<声優>
また俳優かよ、と思っていた自分をデコピンしたい。途中まで本気でアオイちゃんはあやねるだと思っていました。シンノ役の俳優さんの演技も素晴らしい。声優並みどころか下手な声優よりよっぽど上手くてビックリしました。というか、アオイちゃんの演技が好きすぎて普通にファンになってしまった…声優として活動しないかな……

<音楽>
これはストーリーとも少し関わるのですが、せっかくバンドものとして作ったなら、ライブシーンを入れても良かったのでは?と思いました。
この作品の数少ない残念なポイントは盛り上がりに欠けるところです。ある意味落ち着いた雰囲気の作品とも言えますが、主人公が楽器弾けるならラストシーンで弾かせてあげても良かったのでは?
あいみょんは良かったです。作品のテーマにもあった良曲でした。

<キャラ>
まだまだ若くて青いアオイ。優しくて頼り甲斐のあるけど本当は弱いところもある姉、アカネ。お調子者で何も考えていなさそうだけど、実は色々考えてて、1番悩んでるシンノ。
それぞれリアリティのあるキャラクターで、特に大人のキャラが1番今作では描きたかったんだろうなと、伝わってきました。

<総評>
というわけで、少し大人向けの青春ストーリーとしてかなり良作なのではないでしょうか。
特に前作では描けなかった大人の哀愁漂う青春、というのもおかしな表現ですが、少しビターな内容は一見の価値アリです。
ただ、人気は出なさそうではあります。盛り上がりに欠けますし、昨今人気の新海作品の真逆みたいなアニメでしたから。
でもアオイちゃんが可愛いです。それだけで見る価値があります。アオイちゃん可愛い。

投稿 : 2019/10/15
閲覧 : 246
サンキュー:

5

ネタバレ

カラオケ鍛錬中 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

あの花、ここさけのようなしっかりとした訴えかけるような内容!

これまでの作品同様、何か社会に訴えかけるような内容だと自分は感じました。主人公の生い立ち、お姉ちゃんのすばらしさの中に見える弱い部分、「しんの」と「しんのすけ」の対比、それぞれの感情が溢れたとてもいい作品でした。特に後半は主人公のあおいがあかねのつけていたノートを見つけた時の心の声はグッとくるものがありました。また「しんの」と「しんのすけ」が対面したときのそれぞれの感情のぶつかり合いはとてもわかりやすくて両方の気持ちがうまく描かれていたと思います。挿入歌のあいみょんの曲もとてもよかったと思います。この作品は発売されたら家でじっくり観たい作品です。自分はこういう何かテーマがはっきりとしていてそれぞれの心の描写が描かれる作品が大好きです!

※エンドロールもしっかり観るととてもいいエンディングです。

投稿 : 2019/10/12
閲覧 : 179
サンキュー:

7

ネタバレ

BZ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

変わるもの、変わらないもの、そして変われるもの

人間って変わるもの、
でも、変わらないもの。
そして、変われるものって
思わせてくれる作品でした。

泣く作品というより、
前向きに勇気をくれる良作だと思います。

ところどころ天気の子と比較しながら
観ていました。

天気の子が雨なら、空青は青空。

空を飛ぶ場面も、
天気の子がなぜか私にはリアリティを感じたのに対して、
空青は、逆に現実から解き放たれた感じがしました。

投稿 : 2019/10/11
閲覧 : 192
サンキュー:

6

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空の青さを知る人よのストーリー・あらすじ

山に囲まれた町に住む、17歳の高校二年生・相生あおい。将来の進路を決める大事な時期なのに、受験勉強もせず、暇さえあれば大好きなベースを弾いて音楽漬けの毎日。そんなあおいが心配でしょうがない姉・あかね。2人は、13年前に事故で両親を失った。当時高校三年生だったあかねは恋人との上京を断念して、地元で就職。それ以来、あおいの親代わりになり、2人きりで暮らしてきたのだ。あおいは自分を育てるために、恋愛もせず色んなことをあきらめて生きてきた姉に、負い目を感じていた。姉の人生から自由を奪ってしまったと…。そんなある日。町で開催される音楽祭のゲストに、大物歌手・新渡戸団吉が決定。そのバックミュージシャンとして金室慎之介の名があがる。あかねのかつての恋人であり、高校卒業後、東京に出て行ったきり音信不通になっていた慎之介が町に帰ってくる…。時を同じくして、あおいの前に、突然“彼"が現れた。“彼"は、しんの。まだあかねと別れる前の、高校時代の姿のままで、13年前の過去から時間を超えてやって来た18歳の金室慎之介。思わぬ再会をきっかけに、次第に、しんのに恋心を抱いていくあおい。一方、13年ぶりに再会を果たすあかねと慎之介。せつなくてふしぎな四角関係…過去と現在をつなぐ、「二度目の初恋」が始まる。(アニメ映画『空の青さを知る人よ』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年10月11日
制作会社
CloverWorks
公式サイト
soraaoproject.jp
主題歌
《劇中主題歌》あいみょん『空の青さを知る人よ』《ED》あいみょん『葵』

声優・キャラクター

吉沢亮、吉岡里帆、若山詩音、松平健、落合福嗣、大地葉、種﨑敦美

スタッフ

原作:超平和バスターズ
監督:長井龍雪、脚本:岡田磨里、キャラクターデザイン・総作画監督:田中将賀

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