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「空の青さを知る人よ(アニメ映画)」

総合得点
75.3
感想・評価
238
棚に入れた
1094
ランキング
819
★★★★☆ 3.8 (238)
物語
3.7
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.8

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空の青さを知る人よの感想・評価はどうでしたか?

香風智乃ニ号 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

あおいちゃんがひたすら面白かわいいアニメ

約1時間40分ダレることなく一気に観れたので良作だと思います。

主人公は田舎町に住んでる女の子のあおいちゃん。
あおいちゃんが幼少期に憧れていた、バンドマンを目指して活動していた近所の兄ちゃんが、あおいの姉に誘いを断られて失意のまま一人で東京に行ってしまい、それ以来一度も帰って来ないまま時が経ちあおいちゃんも高校2年生に。

憧れの人と同じくバンドマンを目指すあおいちゃんがいつもの場所でベースの練習をしていると 何故かその兄ちゃんが高校生の姿のままの生き霊として現れ、更に30代になった兄ちゃんの本体もミュージシャンとして田舎に帰ってきて あおいちゃん・生き霊・本体・あおいの姉という四角関係のような展開で進んでいきます。

超能力など存在しない普通の現代が舞台の中で、ひとつだけ不思議な超常現象が発現したという感じです。

作画は基本的に日常動作が9割を占める為派手さはないけど良質でした。
キャラデザはダリフラ・あの花・あの夏あたりのデザインを彷彿させる田中将賀さんの絵。
あおいちゃんが太眉だけどとても可愛らしくて良かったです。

声優に関しては一部というかメイン4人中2人の声が棒ですよね。特に姉の声がずっと気になりました…
脚本岡田マリーさんということで恋愛話なのですが、そこまでドロドロはしていなく比較的見やすかったかなと思います。

一つ気になった点は…この映画が壮大なタイトルですけど、作中でタイトル回収できたかというとかなり微妙なところです。むしろ無理矢理感を感じました。別のタイトルでも全然問題ないですよね。

投稿 : 2024/11/12
閲覧 : 28
サンキュー:

1

ネタバレ

ナルユキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

30を超えた「あなた」に送る青春アニメ映画

『泣いて……ない⤴しっ!』で〆るCMが一世を風靡した(?)長井龍雪・岡田麿里・田中将賀ら「超平和バスターズ」が送る青春映画作品。所謂『秩父三部作』のラストを飾る一作であるが、この作品は音楽へのこだわりと、あの花やここさけとはまた違ったテイストの脚本が特徴だ。
冒頭から、主人公である女子高生・相生あおい{あいおい - }が屋外でエレキベースをかき鳴らすシーンが印象的。ベースのリズミカルな低音とかき鳴らす少女の姿が妙にマッチしており、この作品の世界観にぐっと引き込まれる。
ベースの音に乗せて語られるのはあおいの過去。小さな頃は年の離れた姉と共に姉の彼氏が組んだバンドを応援する日々があった。彼らへの憧れが現在でもあおいにベースを握らせている。
しかし両親が亡くなると、姉は親代わりに妹である自分の面倒にかかりきりになってしまう。そして姉は自分のために彼氏との上京を断った。自分も姉と離れ離れになるのが嫌で、食い下がる彼氏を拒絶してしまった。
今の自分がその時の姉と同じ年齢になったからこそ判るものもある。私は姉やその彼氏から夢も恋も奪ってしまったのだ、と。
「負い目」をベース(基本)に様々な思いがごちゃ混ぜになった感情が年齢特有の少しひねくれた態度、今や地元の役所に勤める完璧な姉への接し方から常に滲み出ている。あおいからは「超平和バスターズ」特有の青春真っ只中なキャラクター描写を感じ取れるだろう。
そんな彼女の前に「姉の彼氏」が「13年前の姿」で現れる所から物語が始まる。

【ココが面白い:しんのと慎之介】
ある意味で彼──“彼ら”はもうひとりの主人公である。高校卒業後は上京しミュージシャンとして成功し、故郷に残ったあおいの姉・あかねを迎えに行くという「将来の夢」を抱いていた。
そんな夢に向かってまっすぐだった頃の「しんの」が生霊となってあおいの前に現れる。自分がなぜ生霊となってここにいるのかもわからず、彼にとってはいきなり13年も時間が経っている状況だ。小さな子供だったあおいも自分と同じ高校生になっており最初は戸惑うのだが、やがて自分の為すべきことに気づいていく。
一方、13年経った現在のしんの──「金室慎之介{かなむろ しんのすけ}」──も故郷に帰ってくる。だが、彼は13年前のしんのとはまるで違う。覇気も無ければ儚さを得たわけでもなく何より、彼はもうバンドの中心には立っていない。現在の彼は演歌というキワモノなステージの片隅でバックギターをしているという有り様である。
悪く書くつもりはないが演歌は普通、若者が好き好んで弾きたい曲ではない。それを楽しむでもなく渋ることもなく淡々と弾く────“大人の事情”に呑まれた、ということになるのだろう。現在の慎之介は自分の曲を売ったり好きな曲を弾いたりして食べていける状況ではない。
一応はプロであり夢は叶ったとも言えるのだが、過去の自分が思い描いた姿とはあまりにもかけ離れている。斜め下だ。だからこそ慎之介は今まで故郷には帰らず連絡も断っていた。そんな彼が突然帰ってきたのも自分を隅に置きコブシを効かせて歌う演歌歌手についていくしかなかったに過ぎない。
望まぬ形で故郷に帰ってきたことで、慎之介は「醜態」とも言える現在の姿をあおいや故郷のバンド仲間、そして彼女であったあかねにも見せてしまう────そんな彼の姿に重なる人は多いはずだ。
かつての──高校生の頃──の私たちは各々に夢を抱き、その夢を叶えようとしていた。だが「30代」になって、その夢が高校生の頃に思い描いていた通りに叶ったとは言い切れない。多くの「30」という節目を超えた大人が通ってきた道のりなのだろう。
誰しも夢が叶うとは限らない、夢が叶うことすら珍しい。慎之介の姿は本作を観ている私たちそのものであり、上手くいかない社会だからこそ彼の姿に自分を重ねてしまう人も多い。

【ココも面白い:初恋の相手は生霊になりました】
すっかりやさぐれてしまった慎之介とそのあまりの変わり様に戸惑うあおいは、ひょんなことから13年前の『(あおいが)大きくなったらウチのベースな』という約束も叶えることになる。しかしそれも、当時思い描いていた理想とはあまりにもかけ離れていた。
{netabare}演歌のバックバンドという形もそうなのだが、もう現在の慎之介にあおいを思いやる優しさは無い。それはプロとしての高い自覚か、それとも子供ながらに自分と恋人を引き離した恨みか、はたまた自分の思い通りにいかなかった人生の八つ当たりか────慎之介のあおいに対する接し方は終始、冷たいものになる。『女がベースとか、そもそも向いちゃいないんだよ』は、例え事実でも彼女を傷つけるためだけの言葉選びだ。
その一方で13年前の「しんの」はかつてのように優しい言葉を彼女に投げかける。未来の自分である慎之介のあらましを聴き『慢心している』と断ずると、あおいが彼を見返すことが出来るように彼女の荒削りな演奏を直していく。

しんの『ベースはよ。どんなに場がぐちゃぐちゃになっても正しくリズム刻んで、みんなをフォローしなくちゃなんだからな。周りの音を聴きつつ、自分のペースは乱さない』

あお『あ、うん』

しんの『ガツンとキレキレの演奏して、あいつ(俺)の慢心を木っ端みじんにしてやれよ』

あお『で、できる……かな?』

しんの『できるに決まってんだろ絶対。お前ならな。だろ? “目玉スター”』

小さな頃に憧れた姿そのままを保つしんのと再び、17歳という年齢から接していくことであおいは程なく恋に落ちる。公式では“二度目の恋”とされているが、憧れと恋心は違う感情なのでこれが実質の「初恋」だ。頭を撫でたり撫でてもらったり、邪な理由での上京を全肯定してもらったり、キスを迫る──のが恥ずかしくてデコピンにずらしたりといった睦み合う描写がとてもいじらしく素晴らしい。
だがしんのは生霊で「姉の彼氏」だ。そんな彼に恋をしてもどうにもならないし、当時彼と付き合っていた姉への裏切りの様にも思えてしまう。しんのは慎之介と違うが「同一人物」でもあるのだ。その相反するような事実、そこから自ずと導き出される“結末”があおいを泣かせるほどに追い込む。{/netabare}

【そしてココが熱い:お前になりたいと思わせてくれ】
{netabare}ストーリーが進めば進むほど、しんのと慎之介の違いはより鮮明になっていく。しんのは夢と希望に満ち溢れる反面、あかねを連れて上京することができないという現実を受け入れられなかった慎之介が残した「心の一部」だ。だから彼はお堂から出ることができない。お堂の中だけが13年前から変わらない場所で在り続けたからだろう。
自分の正体がなんとなく解っていたからこそしんのは、あかねを諦めて独りで上京した慎之介を『前へ進んだ』と認めてはいる。しかしそれだけだ。未来へ進んだ慎之介は社会に揉まれ大人の柵{しがらみ}に囚われている。変に大人ぶって無闇にあおいを傷つけ、大事な人である筈のあかねの危機にも真っ直ぐ駆けつけられないでいる。しんのは慎之介の胸ぐらを掴む。

『なあ、思わせろよ。俺はお前なんだよな?だったら思わせてくれよ。いろいろ、上手くいかないこともあるんだろうけど、それでも将来、お前になってもいいかもしんねえって、思わせてくれよ!!』

これが普通のタイムトラベル物であるなら、未来の腑抜けた自分を目の当たりにした時、「ああなりたくない」「未来を変えてやる」とそう思うのがセオリーである。しかししんのは生霊で、心の一部で、決して何も変えられない「過去」そのものだ。現在の自分に対して感じた思いを本人に訴えるしかない。
このシーンまで観た人は「私は過去の自分に恥じない生き方をしているのだろうか」と省みてしまう筈だ。過去の自分は少なからず現在の自分よりひどくまっすぐで純真である。そんな自分に『将来、お前になりたいと思わせてくれ』と言われたら、人生の「仕方ない」と思う部分を減らし、あの時の情熱を取り戻そうと奮起できる。それを代わりに言ってくれるのが本作の「しんの」だ。{/netabare}

【そしてココがすごい!:盛り上がる楽曲と懐かしのガンダーラ】
ここまでストーリーに着目してきたが、そのストーリーを盛り上げる楽曲の数々も素晴らしい。なにしろ度々、挿入されるのがゴダイゴの『ガンダーラ』である。
ガンダーラは民俗音楽の様でありつつもきちんとしたロック、ゆったりとした曲調に男性ボーカルの力強い歌声を乗せた大ヒット曲だ。本作はそんな名曲をカバーし、様々な場面で聴かせてくれる。
{netabare}特に印象的なのは、あおいが慎之介への反抗心だけで演奏した「速弾き」気味のガンダーラであろう。TOKIOの『宙船』並みのアップテンポであり、様々なことに不満を抱えた相生あおいらしい若々しいアレンジとなってる一方で、1度も誰かと“合わせ”たことのない彼女の弱点も表している。必死についていくブランクドラマーのみちんこが大変そうだった(笑){/netabare}
勿論、過去の名曲に頼りきるばかりではない。映画の主題歌である『空の青さを知る人よ』は、あいみょんの歌声と感動的なメロディー、そして編曲の田中ユウスケ氏が手掛けた壮麗な弦楽器のアレンジが、映画の重要なシーンで広がりを持たせている。
この楽曲は、もう1人の主人公とも言える慎之介の視点から描かれており、彼の内なる葛藤や希望を表現している。男性視点の作詞作曲が得意なあいみょんの分野が活きているとも言えるだろう。

【他キャラ評】
相生あかね
主人公の姉でもある彼女は健気だ。13年前に両親を亡くし、幼い妹がいたために彼女は彼氏であったしんのと上京するという夢を諦めた。男女の恋愛を捧げて彼女が優先したのは「姉妹愛」だ。
{netabare}例えその妹自身に『バカみたいだ』と言われても、「誰のせいでこの選択をしたんだ」とは口にしない。喉まで出かかった嫌な感情を飲み下した後のような『バカみたい、か……』という呟きと目に浮かぶ涙はとても印象的であり、あの花やここさけとは違った繊細で如実な「我慢する30代」が描かれていた。
あの時、後悔しない選択肢は無かった。けれど選んだこと自体に後悔は無い。彼女の強い意思は序盤に然り気無く吐露されているのだが、初見では単なる「強がり」だと捉えてしまうだろう。あかねの気持ちがが慎之介やあおいにいつ伝わるのか。それもこの映画に注目できる点である。{/netabare}

【総評】
全体的に見て完成度の高い作品だ。あの花やここさけの様な10代のキャラ同士の青春だけでなく青春を終えた30代のキャラクターの物語も描くことでストーリーに厚みが生まれており、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を当時観ていた10~20代が8年経って大人になったからこそ刺さるストーリーになっていた。稀有ではあるが親子で観る、というのも十分にアリだろう。
サブキャラクターも魅力的であり、以前の作品ならばもっとギスギスしたりドロドロしたり口喧嘩し合ってもおかしくなかったところ、今作ではそういった描写をグッと抑えている。
主人公・あおいに恋する小学生や、同級生のギャル、姉・あかねとしんのと同級生だった「みちんこ」といったキャラがメインキャラクターのストーリーにさり気なく干渉しており、キャラクター同士の関係性が微笑ましい。そしてあおいとしんの、あかねと慎之介の関係の変化とその帰結にも感動できる。とくに後者は30になってしまった互いの絶妙な距離感が生々しく、2人の気持ちが痛いほどわかるだけに強く感情移入してしまった。
秩父三部作────これらの脚本を担当した岡田麿里氏は私の中では極端な感情描写が特徴だった。可愛らしい女の子キャラが顔歪めて口喧嘩をし、泣き、叫び、走る。その極端な感情描写を青春ストーリーの中に収めることで見る側の感情移入を誘っていた。
しかし、本作は繊細だ。30代というキャラクターの感情の描写は過去の脚本のように叫んだり泣いたりはしない。口喧嘩は少しあるものの、極端な感情描写ではなく自然なものだ。勿論その制作にはともに超平和バスターズを結成した長井氏や田中氏の助力もあったのだろうがこの新たな一面を同氏が手がけたことが個人的には最大の驚きである。
{netabare}ただ、ラストにしんのがお堂を飛び出してあおいと共に空を飛んだり跳ねたりするファンタジー全振りなシーンはこれまでやってきた繊細なキャラクター描写や掛け合った台詞とまるで合っておらず呆気にとられてしまう。そこが作品の欠点かな、と思う一方でそんな2人をタクシーや自転車など現実的な方法で追いかける慎之介というのがやはり青春爆発的な10代と年を取って色々と重くなった30代の対比なのかな、とも考えられる。単に映画の〆としてド派手なシーンが1つ欲しかっただけかも知れないが(笑){/netabare}

投稿 : 2024/11/08
閲覧 : 43
サンキュー:

5

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

10代と30代の青春ストーリーでかなり良かった

「超平和バスターズ」によるアニメ映画3作目。
※作品データベース様より転載

【良い点】
「あの花」以来の、過去状態なキャラクターを活かした巧みなストーリー構成。
主人公・あおいの10代らしい焦燥感や情念と、30代組(あか姉、慎之介、そして正道も)の精一杯生きてきた姿のどちらも瑞々しく描かれている。
特に生霊状態?な「しんの」と、慎之介を対比させてあかねを揺さぶる構図は、非常に分かり易く両世代どちらの葛藤も見せてくれた。

あおいのキャラクター。
決して美少女ではないけれど、30代の姉や慎之介、そして本来は幼い自分に夢をくれたはずなのに同世代状態なしんのに対する感情のわだかまり方が素直、そこが可愛らしい。
とんがっているけど決して悪い印象は無い。
(キャラデザは同じマリー作品の「荒ぶる季節の乙女どもよ。」の和紗と似てる、和紗よりちょっとだけ可愛い)
あおいのキャラクターが素直で嫌味が無いのが、本作が感情ぶつかり合うドラマな割に陰鬱になってない要因。

サポート役な正嗣君と、あおいに塩対応されても寛大に接してくれた千佳の存在も大きい。
千佳ちゃんかなり良い子、それでいて優等生っぽさをあまり感じさせない絶妙なキャラだった。
完全な悪意のキャラが誰もいないのも(マリー作品なのに)作風が爽やかだった。
演歌歌手もウザいが良い人だし。

地方らしい負の部分も含めた秩父への愛情を感じる描写。
秩父の風景を切り取った作画が非常に良く、クライマックスであおいとしんのが飛ぶシーンは美しかった。
このシーンは唐突に見えるが、理屈抜きで今までわだかまっていた感情が爆発する印象的なシーンだった。

EDで後のハッピーエンドを見せてくれて後味が良い。

声優陣の起用が当たっている。有名声優も有名人でもなく、ちゃんと本作の為の良いキャスティングで好印象。
吉沢亮氏も吉岡里帆氏も、本職の声優に全くヒケを取ってない。
更に主演の若山詩音氏は出演作こそ少ないが決して素人ではなく、わだかまった感情が滲み出る素晴らしい演技だった。
(「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」にも出演されている模様)

【悪い点】
良い点で挙げた秩父の美しい風景描写だが、リアル過ぎてアニメーションから浮いている気がする。
リアルに近付ければアニメとして良いかは疑問、アニメはアニメらしい作画が良いと思う。

「あの花」や「ここさけ」のようなあざとく感情揺さぶられるタイプの話ではないため、凄く感動するポイントは少ない。
そういうタイプの話なので、悪い点というわけでもないかもだけど。

楽曲面で凄く良いという程ではない。
もっとも、そこがリアルでむしろ良い点かもしれないので悩ましい。

【総合評価】9~8点
素晴らしい青春アニメ映画だった。
リアル要素とファンタジー要素が絶妙な塩梅で楽しめる、完成度の高い良作。
評価は「とても良い」

投稿 : 2023/10/03
閲覧 : 110
サンキュー:

3

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

オリジナルなテレビアニメを是非お願いします。マリーさんの新作はどうなるかな?。

大好きな「とらドラ!」以来のトリオの新作で期待したい半面、予告の段階でまた青春ジュブナイル~って不安もあって勧賞。結果はある意味予想通り、しかし可能性も感じられた点もあり。


やはり絵作りの密接とセンスは流石で、これに匹敵する作り込みはそうない。特に背景のリアリズムと味わいが両立してるのは半端ない!。


そして問題点は、大人世代と子供世代の二つを入れてキャラ、テーマ、ストーリーが絞りきれなくてブレてしまったということに尽きるかな。しかも、比重の軽い大人世代のほうが興味深いし、話が広がる可能性を感じさせられてしまった。


いっそう大人版「あの花」にして、子供たちは脇にしたほうが良かったかも。あと、せっかく音楽を扱ってるなら、前作のミュージカルみたいにマジックをクライマックスに持ってきてくれたらもっと上がる話になったろうに…という上がらなさを感じた。


今作は正直物足りなさを感じたが、これを機に秩父三部作として青春ジュブナイルは切り上げていいのでは?。実力のある方々だし、今作で良かった大人たちのドラマを描いたり、世界を拡げて頂きたい。大人は厳しいなら、せめて大学生くらいをメインしたオリジナルなテレビアニメを是非お願いします。

投稿 : 2023/06/12
閲覧 : 486
サンキュー:

15

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 1.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

柳の下のどじょう狙い丸出し。「空の青さ」が描けてない。

 正直いって題名と連動したテーマ性が見えない話でした。

「空の青さを知る」は「井の中の蛙大海を知らず」につながるフレーズです。盆地を強調していましたので、秩父盆地の田舎の暮らしの閉塞感を表していることだと思います。その中でどんな「空の青さ」つまり「深さ」を知るのかというのが題名から読み取れるテーマです。

「スーパーカブ」の準ヒロインのレイと同じマインドだし「進撃の巨人」のマインドにも通じます。そこは良いでしょう。現代日本のアナロジーにもなるし、秩父という土地の特徴でもあります。

「ガンダーラ」という古の曲が使われましたが、この曲の歌詞を確認すると、夢がかなうと言われれている土地で、それは到達不可能なほどはるかな土地という意味にとれます。つまり夢がかなう土地は幻で、何のために生きるかが重要ということだと思います。

 でまあ、そこまでは分かりますが、ツナマヨと昆布のアナロジーはかなり分かりやすく慎之介とあおいの対比という感じで描かれていました。そうなると、肝心の空の青さを知る人=あかねのやりたい事は子育てだということ?
 ですが、親が死ぬ前から昆布しか握らなかったと思いますので、それでは矛盾があります。妹が好きすぎる?が理由なら作品として「空の青さ」の意味不明です。新しいものと古いものの対比とも取れますが、ツナマヨが新しい?都会?のアナロジーはさすがに無理があります。

 演歌歌手を出してきたので、その新旧という点で何か言いたい事があるのかもしれませんが、読み取れません。そもそもあの大御所キャラが全く役に立っていません。

 となると「空の青さ」の深さ=子育てとなります。これは良く分かりません。東京では駄目なんでしょうか?途中あかねはここ=秩父でやりたい事があるようなセリフを言いましたが、それが子育てということ?だとすれば慎之介への愛情がかなり浅くないでしょうか。ミュージシャンとして独り立ちしたこともあかねは知っていなすたし。
 地元の市役所の町おこしの仕事の手伝いも結構イヤイヤでしたよね?あかねって、地元愛が深いように見えないんですよね。

 しかも、ラスト…EDの様子を見ると結局あかねに秩父の地で成し遂げたい何かがあるのかわかりません。慎之介が夢をかなえて迎えにくるのを待っていた、では成立しない気がします。
 それは「空の青さを知る人」という言葉と合っていないからです。要するに苦労してあかねを育てた、立派だねという話にしか見えないです。

「すずめの戸締り」を見た人はわかると思いますが、その数歩先まで描けていた環さんと比較すると何とも言えない綺麗ごとの気がします。

 で肝心の慎之介の幽霊ですけど、彼は何のために出てきたかイマイチはっきりしません。残留思念なんでしょうけど…そして、あかねとの恋愛は何がしたかったんでしょう?

 あのビッチっぽい子とやったやらないの辺りも良く分かりませんでした。あのやったかどうかがこのビッチキャラを配した理由?あかねは襲って、あの子には手を出さないということでピュア性を言っていた?うーん。31歳のミュージシャンが?それにそもそも秩父に戻ってきたのも偶然だしなあ。

 そう…キャラの背景が薄いんでしょうよね。どうしてそういう行動をしたのか、というキャラの作り込みが薄いです。緻密さが感じられません。

 それとアニメですが、ご当地ものですから写真をそのままアニメ化したい気持ちはわかりますが、だったら実写でやればいいじゃん、と思います。人物が浮いてしまい、画面がメタ視点になってしまいます。アニメ作品なんだから人物ありきじゃないと駄目でしょう。

 あと肝心な「空の青さを知る人よ」の歌詞内容ですけど、歌詞を何度確認しても映画のテーマ性と重なってきません。あおい=青、あかね=赤で、歌詞と重なるかどうか何度もチェックしましたが、分かりません。
 映画の内容を理解して作った曲ではないでしょう?それがメインテーマで使われているので、非常にノイジーです。これは音楽をモチーフにした作品なのに最悪でしょう。

 全体的に話の構造は分かりやすいし、エモい話に仕立ててますが、夢、生き方、恋愛、秩父という閉塞した土地で暮らすということ…つまり「空の青さ」のどれもが全く描けていなかったと思います。

 私にはまったく評価できない映画でした。柳の下のどじょうはやはり作品の質を低下させると思います。作家性として描きたい内容、連作全体で何かが見えてくるような構想がないシリーズ化はやめた方がいいでしょう。


追記)今回、これが本当に「あの花」と同じスタッフが作ったのか?という出来だったので、自分の見落としがないか皆さんのレビューを少し多目にじっくり読ませていただきました。

 皆さん、点数も高いし、コメントもいいコメントが多いですが、気が付くのは、泣けなかった、後もう少しこうしていれば、あそこがなあ、キャラが余計だった、みたいなコメントがかなりの頻度でありました。

 まあ、私は悪いところ中心に拾ってしまって過小評価なのかもしれませんが、微妙で中途半端な印象がある映画なのは確かな気がします。



再追記)例えば、慎之介にとっても、あおいにとっても、井戸とは「東京に出てやりたい音楽をやる」という意味だとしたら、どうかなあとも考えます。つまり視野が狭い=井戸ということです。そうなるとあおいのキャラと成人した慎之介のキャラが頑ななことは説明が付きます。目の中の星の設定も、目が同じ特徴がある=同じ見方・同じ視点を持っているとも読めます。

 どこでやっても音楽は音楽で、夢を追うのは理想の環境・外形だけじゃない、とも解釈はできます。そうなれば演歌のバックバンドである意味は理解できます。
 残留思念の慎之介が「閉じ込められる」状態から、青い空を飛ぶところにカタルシスがあるとは思います。思いますけど、それが「空の青さ」を知るということ?

 どうでしょう?行間を解釈すれば整合性は取れてきますが…強引な気がします。映画を見ているときには、キャラが上滑してここまで到達できませんでしたし、それだと、肝心な「閉鎖した環境で自分を知る=自分の理解」という部分があおいにも慎之介にも見えてきません。

 なんとなくですが、テーマ性というか題名に引っ張られて脚本がよれている気がします。といいますか、キャラの不自然さとか、感動の薄さがやっぱり気になります。

 少し深掘りすると評価点が低い気がしなくもないですが、今のところ第一印象通りの点にしておきます。気分の問題かもしれないので機会があれば再評価するかもしれません。

投稿 : 2023/06/12
閲覧 : 367
サンキュー:

12

まめ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

見応えある

数ヶ月前に見たけど面白かったという記憶はある。
子供の熱意とかそんな感じ、
まあ観てみてほしい

投稿 : 2022/07/25
閲覧 : 169
サンキュー:

1

ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

さよなら少年の夢

制作、超平和バスターズ。

過去と現在をつなぐ切なくて愛しくて、
ちょっと不思議な、二度目の恋の物語。

あいみょんの「葵」が心に響きます。
あの頃の僕たちが、想像した未来は、
きっと希望に満ち溢れた物語だったのだろう。

人生は強大な現実に折り合いを付けて、
どこかもやついたまま、前へと進む。
どこかでケリを付けたいと思いつつも、
時間のベクトルは、巻き戻りはしない。

{netabare}憧れていた音楽生活に打ち込む少女は、
それはよこしまな動機だという。
憧れていた音楽生活を叶えた大人は、
それは望んだ形ではないという。{/netabare}

誰もが過去に置き忘れてきたものがあり、
そこには自分を縛り付ける法則がある。
どんな夢も叶う場所を探すのは青春の代名詞だ。
ありきたりな物語かも知れない。
しかし共感が持てる優しい物語である。

拒絶が僕たちを待ち受けている。
後悔が僕たちの歩みを鈍くさせる。
それでも次へ、次へ。

空の青さを知る人とはそういう人だろう。

投稿 : 2022/05/08
閲覧 : 720
サンキュー:

53

うぐいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

吉沢亮はがんばってた

本気出せばどんな事でも何とでもなると思っている子供といくつもの壁にぶつかり気がつけば新しい一歩を踏み出す事が出来ないと思い込んでる大人のお話。

吉岡里帆は残念だった。
声優ではなく俳優を使うのは構わないがそれなりのクオリティに揃えてほしい。
姉の態度も決して良く描かれてはいない。

EDを見ると「その後」が分かるようになってるのは面白い。

こういう設定のを見ると、真っ先にトイレとかお風呂とかどうしているのだろうと思ってしまう。

確かに学生の頃は輝く未来しか想像できなかった記憶がある。
この主人公はある程度分かっていて、でも姉のせいにする事で自分を守る術にしている事に気が付くようになる。

部分的に共感しやすいストーリーだとは思う。

投稿 : 2022/04/23
閲覧 : 182
サンキュー:

4

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

井の中の蛙 大海を知らず、されど空の青さを知る。

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」「空の青さを知る人よ」で、秩父三部作。

埼玉県秩父市が舞台となっているオリジナル作品です。

主演声優を務めるのは俳優さん女優さんだし、
主題歌はあいみょんだし、
アニメファン以外の層にも向けて製作されたんだろうなと思います。

110分ほどの作品です。


● ストーリー
高校2年生の相生あおい(あいおい あおい)。

両親は13年前に事故で他界したため、
市役所に務める31歳の姉・あかねと二人で暮らしていた。

将来は東京へ出てバンドで天下を取ることを夢見て、
放課後は暇があればベースの練習をしていた。

近所のお堂で練習をしていると、高校生の時にあかねと交際していた金室慎之介(かなむろ しんのすけ)、通称“しんの”が当時の姿で現れた。

高校を卒業したら共に上京することをあかねに断られ、
そのまま留まってしまった生霊なのではないかと推測された。

今の慎之介とあかねがくっつけば、
生霊のしんのは慎之介の中に戻るはずだとし、
あおいに協力を頼む。


13年の年月が流れたあかねと慎之介、
当時の二人と同じぐらいの年になったあおい、
そして13年前のままの、しんの。

この4人の関係が中心です。

13年前からタイムスリップしてきたかのようなしんのをきっかけにして、

どこか時が止まっていたあかねや、
もやっと日々を過ごしていたあおいなど、

それぞれの時間や関係が動き出すところが見どころです。

憧れの人がクズな大人になっていたら、
そりゃがっかりするよね…。笑

昔の自分に恥じない大人になれていたらいいけれど、
自分も自信ないなあ。笑

昔の自分が思い描いていた人生とは、
すでに違う道を歩んでいる…。

13年なんて、
人生にいろいろあるには十分すぎる時間なんですね。

そしていろんなものが固まって絡まった時間をほぐしてくれたのが、
しんのというきっかけ。

お堂から出られないというのは、
ちょうどよい縛りだったと思います。


● キャラクター
あおい(cv.若山詩音)は面倒なキャラだったけれど、
まっすぐなのは確かで、嫌いではありませんでした。

まだ子どもで、そこから抜け出そうともがいていて、
不器用な青春です。


高校生しんの(cv.吉沢亮)は裏表がなくていいやつ。

あおいが憧れから恋心へ変わるのも無理ないなと思います。

こんな気さくで優しい人が近所のお兄ちゃんしてたら、
そりゃ年下はいちころですよ、惚れますよ…。笑

大人になった慎之介はどうも好きになれませんでした。

「がっかりさせないで。」と言いたくなるあかねの気持ち、わかります。

でも一緒に時間を過ごして話しているうちに、
変わらない自分たちに気づいて吹っ切れなくなる気持ちも、
そういうものなんだよなーと共感できました。


あかね(cv.吉岡里帆)は、
両親に代わって妹のためにと過ごしてきたんだろうな。

物語はあおい目線なので内面が描かれることは少ないのですが、
妹への愛があるからこその行動の数々。すごいです。


私が一番好きだったのは、
小学生のツグでした^^

感情表現がストレートなあおいを冷静に見守る冷静な小学生、
よくできた息子すぎて感激してましたw

君は本当に小学5年生か…?笑


● 音楽
【 主題歌「空の青さを知る人よ」/ あいみょん 】

挿入歌としても使われたこの曲。
結構好きでした♪

この曲をメインに押し出したかったのか、
この曲が流れたシーンの演出はなんだか雑に感じたのは私だけ?笑

メイちゃんのもとへ向かうトトロ的な山場でしたが、これまでの流れがよかっただけに、このシーンだけはだれてしまったように感じて、もったいなかったです。


● まとめ
ストーリーはさくさくと進み、
あっという間に見てしまいました。

見やすい作品でした。

泣けるような話ではありませんでしたが、
最後には心がすっきりとするような、青空が似合う作品でした^^

投稿 : 2022/03/26
閲覧 : 193
サンキュー:

20

神谷 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

感動した

空の青さを知る人よ

観ました。

青春時代の過去を思い出すような物語でした。

えーとですね
テーマの内容は過去の自分をどう捉えるかという内容です
なのでこの作品は過去にトラウマや未練、今に納得してない人向けになりますが、面白かったです

あの花ではキャラクターを消すことで感動を取りに行きました。しかしこの作品はそうではなかったです。

・ポイント
・感想は自分の中にある後悔が、ドラマに突き刺さり思わず涙が出てしまいました。

全体的に女性視点で物事が進んでいってるのであの花とは逆ですね。なので少年漫画ではありませんが、高校生あたりの年代に突き刺さるのではないでしょうか?
 
・大人になると高校生の自分が何をしたかったのかわからなくなるかも

 自分はまさにこれですね。自分が正しい方向に進んでいるのかとかわからなくなってこのアニメを見てなんだか胸に突き刺さることがありました。
 
ただ、全年代に共感できるとなるとわからないかも!?
 自分は不覚にも泣いてしまいました。

 ★総評

 とても面白い作品でした。

投稿 : 2021/12/30
閲覧 : 185
サンキュー:

7

リタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

すっきりした

ストーリーはよくあるタイプかも知れないけど、若さからのイライラ感や歯がゆい気持ち、時間が経ち停滞しているようだけど終わってはおらず進んでいかなくてはいけない事だったり、失いたくないけど手放さなくては変わらないもの等、狭い世界でも表現している事が沢山あって飽きないし、最後まで観ていられた。

あまり聴いた事がなかったけど、あいみょんの、若さと懐かしさ両方感じさせるような絶妙な曲の数々も合っていて良い感じだった。
松平健さんも声の出演で名前があって、ちょっと嬉しかった。
そっかーあの人マツケンの声だったんだーとほっこり。

投稿 : 2021/12/03
閲覧 : 176
サンキュー:

6

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

あのころの自分と話ができたなら

大きな夢を抱き社会に飛び出した
気づくともうこんな歳だ
そして、こんなはずじゃなかった

あのころの自分は、今も自分の中にいるのだろうか
あのころの自分は、今の自分を見たら笑うだろうか

なぜ、自分はここで立ち止まっているのだろう
なぜ、自分のまわりには壁があるのだろう
なぜ、自分はここから出られないのだろう

もう一度、あのころの自分と向き合ってみたい
もう一度、今の自分と向き合ってみたい

あのころの自分は、足元なんて見ていなかった
あのころの自分は、この空の彼方に夢を見ていた

そうだ、思い出した
自分はここから出られなかったんじゃない
自分からここに閉じこもっていたんだ

あの人は知っていたんだな、空の青さを

投稿 : 2021/11/23
閲覧 : 250
サンキュー:

20

ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

魂と時間

秩父三部作と通称される長編アニメシリーズの完結編。
先行する「あの花」「ここさけ」で描かれた鮮烈な青春群像劇を受けて、
青春の「その先」にあるもの、選択と迷い、行き詰まりや停滞など、
より広汎な人生の諸相を包括した物語となっている。

東京での成功を夢見る高校生のあおい。かつての輝きを失って帰郷した慎之介。
二人が歌うそれぞれの「ガンダーラ」に込められた、対照的な「夢」の姿。
自分の可能性を信じるあおいのアグレッシブな歌いっぷりと、
ギターを爪弾きながら慎之介が絞り出す、うらぶれたひとり歌。
青春ドラマに人生の苦みを足し加えた、独特の渋さが本作の個性である。

少し前に投稿したレビューを今回、ほぼ全面的に書き直した。
自分の関心は相変わらず、しんのというキャラクターの本質、そして、
三部作を一貫する主題の探求にあるのだが、前二作との比較をより鮮明にしつつ、
主題の一貫性を内在的な発展過程として捉える、思い切った試みをした。
それによって、出発点の素朴な疑問、しんのとは本当は何者なのか?
という問いをめぐる解釈に、多少の説得力が加わったか、どうか…。

(プロローグ)
{netabare}
物語の出発点を要約する導入部は、
短いカットやシーンをモンタージュ風につなげた凝った趣向で、
まずは主要なキャラクターを登場させ、さらにはその前史をも先取りする。

その中に断片的に挿入される、薄暗い、不明瞭なカット。
押し入れから何かを取り出しているらしい、無精髭を生やした男。
取り出されたものは、ガムテープで封印されたギターケース。

この部屋とは別にもう一つ、納戸のような場所も映し出される。
これらの場所が意味するものは物語の進行とともに徐々に明らかになる。
一方は、慎之介が現在暮らしている都会の一室。
もう一つは彼の故郷の、お堂と呼ばれている神社の拝殿の中。
そこには今も一本のギターが残されたままになっている。

暗示めいたこの冒頭の一連のカットには、わざと目立たないように
最も重要なメタファーが潜められている、というのが自分の推測である。
つまり、観ている者が後から気づくことになる決定的な事態とは、
これこそが「しんの」がお堂の中で目覚めた瞬間だったこと、
さらに、その目覚めとギターケースの封印が解かれるのが同時であったこと。

このメタファーの意味は踏み込んで考えるまでもなく、至って明解なものだ。
一方には空っぽのケース。そして、遠くに残されてきた本体のギター。
この両者が、しんのと慎之介との関係、即ちしんのの正体を説明している。
空虚な抜け殻になってしまっている現在の慎之介。
それはまさしく、中身の入っていない空っぽのギターケースだ。
だとすれば、周囲からは生霊とか地縛霊とか言われ、
慎之介の方が「本体」扱いされているのとは逆に、実はお堂にいるしんのの方が
置き去りにされた中身であり本体、いわば慎之介の「魂」と呼べるものなのだ。

ギターケースの中には、当時の記念の品々と、一枚の写真がしまわれている。
空っぽの心の中に過去の思い出だけを抱える現在の慎之介を象徴するようだ。
だから、これから始まろうとするものは、過去に残してきた自らの本体、
真実の自分、すなわちおのれの「魂」と再会するための旅であり、これは
しんの=魂という視点によって、物語の全体を読み解いてゆく試みである。
{/netabare}

Ⅰ 魂の顕現
{netabare}
「封印された過去」。これがしんのの一応の設定である。
岡田作品通有のモチーフであり、とりわけ「あの花」との関連は明らかだろう。
トラウマとして封印された過去の記憶の中から突如、実体となって現れる懐かしい異人。
めんまはそんな存在であり、しんのもまたその分身のように見える。
つまり本作の基本設定は「あの花」の延長線上にあると言ってよいだろう。

目覚めたしんのは、お堂に閉じ込められたまま一歩も外に出ることができない。
一切の活動を奪われた彼の状態は、文字通りの「封印」である。
その結果、外界から隔絶された閉鎖空間の中で
自分の存在をずっと自問自答する苦行を課せられることになる。

 なあ、俺どうしてここにいるんかな?・・・どうして、か・・・

封印された過去が自意識を所有して、自らの存在理由を問い続けている。
例えばめんまも自分の正体がわからず、その追求のプロセスが周囲を巻き込み、
やがて一人一人を自分の内面と向かい合わせる契機となった。
それが結果的に周囲の人々を苦悩から解放し、自らの救済にまでつながった。

しんのの場合も同じように、彼と関わる人々の心に徐々に変化をもたらしてゆく。
その変化のメカニズムを、物語の水面下で持続しているはずの彼の自省と関連させてみたい。
すなわち、あおいやツグに向けられる彼の率直な、全面的な肯定は
自身が完全に無力であるという苦い認識の裏返しなのではないか。
自らへのネガティブな反省が、他者へのポジティブな肯定に反転する。
ネガティブなものがポジティブな作用を及ぼすことは常識的には逆説に見える。
だが、魂の背理な力は常識の眼には、一個の逆説と映るものなのである。
自分はこれを魂の作用、働きかけと捉えたい。

ストーリーの軸となる、しんのとあおいとの関係をこの視点から見た時、
本当の力点は恋愛とは別のところにあるように思われる。
しんのへの想いを本物の恋愛と呼ぶには、あおいの心はあまりにも未熟に感じられる。
例えば、やさぐれた慎之介に失望し、さらに周囲の大人への反発が重なって
衝動的にあかねの生き方を全否定してしまうような幼さ。
しんのは、そんな突っ張ったり背伸びしたりする部分も含めて
等身大の、ありのままの自分を受け容れてくれる、心の支えのような存在である。

しんのへの淡い恋心は、あおいの内部に葛藤を生じさせる。
あかねの幸せを願う気持ちと、しんのが消えてしまうことを恐れる気持ち。
あかねへの愛情ゆえに揺れ動く、そのアンビバレントな感情の縺れは
心の奥底にある、最も素直な感情に立ち還ることによって解きほぐされる。
その役割を担ったのがしんのの存在であったように思われる。

ヒロインのあおいと主人公の慎之介は共に、心に抱えた屈折を
しんのの働きかけによって解消される。そこには本来の純粋な自分への復帰、
いわば「魂への回帰」が生じている。これが本作の固有のテーマではないだろうか。
本作が危機からの救済をめぐる「魂の劇」であるという事実を
「魂」そのものの顕示によって明らかにするものではないだろうか。
{/netabare}

Ⅱ 時間の肯定
{netabare}
秩父三部作を巨視的に通観する時、全作品に共通する
危機の救済のプロセスが、純化されていく方向性が認められるように思う。
つまり、前二作に潜在していた本質的なものが明確に顕現した結果、
「あの花」の心理ドラマが本作において「魂の劇」に昇華したと自分は捉える。
その過程で転回点になったのが、中間に位置する「ここさけ」の
あの極度に張り詰めた対話劇だったのではないか。そんな仮説が思い浮かぶ。

以前書いたレビューの中で指摘したことだが、「ここさけ」の終盤、
順と拓実が「本当の言葉」をぶつけ合う対話の場面には
相互の働きかけによる同時的な救済が実現している。
ここにおそらく、岡田作品に特有の救済の位相が認められると思われ、
漠然とだが、そこには魂への省察が予感されていたような気がするのだ。

本作にも山場となる二つの対話がある。
まずはしんのと慎之介。自分と自分、過去と現在とのドラマチックな対決。
もう一つはラストの、しんのとあかねとの再会の場面である。

しんのと慎之介の間では、否定と肯定が弁証法のように交錯する。
しんのは当然、現在の慎之介を非難するが、それが否定ではないことに注意したい。
しんのの否定は自らに向かっている。その否定の中に実は、
慎之介を肯定する契機が内在しているのだ。それはおそらく「時間」である。
具体的には、慎之介が耐えてきた13年という重たい歳月。
停まったままの自分には持ちえなかった時間。
それが、今も所在なく無為に存在している自分の現実と鋭く対比される。

この場所に留まってしまったしんのと、歯を食いしばって踏み出した慎之介。
尖鋭に向かい合う二人の姿に「いま」が顕現し、「時間」が可視化される。
そして今、過去を回収し、決着をつけてふたたび前に進むためにこの場所に来た
慎之介の覚悟は、しんのによって自分が存在した理由として理解された。

 俺さ、あの写真見ていろいろわかっちまった。
 あいつはさ、あん時、閉じ込めることでしか前に進めなかったもんに
 もっかい向き合おうとしたんだ、って。
 俺の中にもあるこの想いを、後悔になんてしないように、
 だから俺はあそこにいたんだ、って・・・

しんのとは、慎之介が向き合うべき「過去」の具現化だった。
そのような自分と向き合うために来た13年後の自分。その決意が彼に救いをもたらす。
しんのの方からの肯定によって、慎之介もまた過去の呪縛から解放される。
救済は一方通行ではなく、双方向的・相互的に成就する。
これが、三部作を通じて深められてきたテーマの真髄ではないだろうか。

そして、完結編となる本作ではさらに多方向的な展開を見せる。
クライマックスとなる、しんのとあかねが再会して交わす対話の中では
あおいを中心として、次々に肯定の連鎖が生じていく。

真っ直ぐに成長したあおい。その彼女のために地元に残ったあかね。
あかねの選択をしんのは今、心から肯定することができた。
そしてその肯定は、あかねを愛した彼自身にも及んでいく。
13年前のあかねの選択をしんのが肯定し、それによって自らを肯定する。
あかねへの断ち切れない想いが実体化した、凝固してしまった時間の象徴である
ネガティブな存在が肯定され、彼は安らかに消えていく。

そしてここでも、肯定されるものは「時間」である。
それはあおいと共に生きることを選んだあかねにとっての時間であり、
物理的な時間とは異なる、一人一人によって「生きられた時間」である。
成長した今のあおいはその結晶、具現化だと言ってよい。
ここに込められた本作のメッセージを自分は以下のように読み取った。

時間とは残酷なものだが、それが救いをもたらす場合もある。
本作はその両面を描きつつ、後の一面を支持していることは言うまでもない。
過去の意味は一概に判断できるものでなく、時間をかけて明らかになる真実もある。
「生きられた時間」を持てなかったしんのが結果的には
周囲の人々が新たな一歩を踏み出すための契機となったように
人生に無意味な時間というものは実は存在しないのではないだろうか。
「無用の用」という奥深い逆説的真理を体現したしんのの存在の奥に、
魂というものの本質が潜んでいるように感じられるのは自分だけだろうか…。
{/netabare}

Ⅲ 魂への回帰
{netabare}
過去の自分、現在の自分、未来の自分。
それらを貫いているものとは一体何だろうか―?

私たちはそれぞれに自前の判断基準=「ものさし」を持っている。
いつかは消え去る多くの夢、偶然の事柄に左右される日々の生活。
それら曖昧で不確かなものに基づいて私たちは往々、自らの現実を評価していないだろうか。
だが、もっと確かな、定点となるべき固有の実体が存在するはずだ。
それがその人の「魂」と呼ばれるものなのではないか。
過酷な現実の中で魂と折り合いをつけながら進むこと。魂を保って生きること。
そのような魂の所在こそが人生の本質的な課題となるのではないか。

その尺度に照らした時、夢とか現実とかいう区分は解消されるだろう。
魂にとってはただ為すべきことだけがあり、その進行の経過が現実というものだからだ。
だから当然、挫折などというものもない。
慎之介があかねに語ったように、すべてはまだ実現の途上でしかない。

 俺さあ、俺、ちゃんと前に進んでんだと。
 けど、まだ全部途中なんだ。途中だったって思い出した。
 だから、あきらめたくねえんだ、俺も・・・。

「思い出した」という表現が特に意味深く感じられる。
それは単に、忘れていた初心に帰るといったこととは違うだろう。
停滞とは多分、虚像にとらわれて本当の現実を見失ってしまうことだ。だからこれは
見失われていた自分の魂との再会による、本当の自分の回復を言い表すものであって、
魂を尺度として生きる人生への転換を意味する言葉なのだ。

——そして、慎之介の時間が再び流れはじめる。傍らのあかねと共に。


魂への回帰——。

それは個々人の人生の転換点において生じる事態である一方で、
人間の生存の条件をめぐる根本問題としての広大な射程をも有している。
本作の主題も実は、その地平にまで及んでいるのではないだろうか。

封印からついに解き放たれたしんのがあおいを連れて、広大な空を駆け回る、
全編のクライマックスとなる「魂の解放」を描いた場面。
魂の自由な躍動をヴィジュアルに描き切ったこのシーンは決して
単なる派手な映像的見せ場などではなく、ここまでの省察を踏まえれば
その内包するメッセージ性に気づかされるのである。

しんの=魂に導かれて、初めてあおいは、この空の本当の青さを発見する。

 空、青いね。・・・
 出たい出たいって思ってたけど、こんなにきれいだったんだね。

自分が今生きている「場所」の再発見、そしてその肯定を表明する言葉である。
「魂への回帰」とは、人が真に根差すべき場所をあらためて確認することなのだ。
しんのに抱かれたあおいがまるで、あやされる赤ん坊のように描かれるシーンがあるが、
ここにもおそらく、それぞれの固有の風土に抱かれて育まれる
人間存在の本来の在り方への暗示が含まれていると自分は解釈する。

この空の青さが魂の宿りだからこそ、どこまでも高く高く、跳ぼうとする。
この場所が魂の故郷だからこそ、どこまでも遠く遠く、駆け巡ろうとする。
このシーンは秩父への、そしてすべての「魂の故郷」に捧げられたオマージュである、
そのように捉えていいのではないだろうか。

デラシネ=故郷喪失。かつてアクチュアルな思想課題として熱く論じられた
あのテーマが、今再びここに喚び起こされているのだろうか——。
アニメ史に残るであろう記念碑的な連作・秩父三部作を締めくくるものは、
魂の「根差し(enracinement)」をめぐる新たな思索の可能性への
いまだかすかな予感なのかも知れない。
{/netabare}

(エピローグ)
{netabare}
エンディングに織り込まれた趣向は、エピローグと呼ぶのが相応しいものだ。
あおいたちのその後の歩みが、何枚かの写真によって伝えられる。その中の、
華やいだ記念写真に混じって、部屋の中だけを写した異質な一枚が注意を引く。

おそらく、ひとり暮らしを始めたあおいの部屋の中なのだろう。
愛用のベースの隣にはあの「あかねスペシャル」が仲良く並べられている。
慎之介とあかねが結ばれた後も、魂のしんのはずっとあおいと共にいる・・・
あおいのエア彼氏として(笑)。どうやらそんな感じの結末のようだ。
{/netabare}

総評:(主に前二作との比較を、旧レビューから再掲。)
{netabare}
「あの花」「ここさけ」に見られた求心性と緊迫感は
物語の固有の磁場を形成する、オリジナルな原初の「事件」に由来する。
原罪とも呼び得るトラウマからの解放に向け、極限的な感情と言葉とがぶつかり合い、
それらが思春期の心の揺らぎと共振し、作品は独特の屈折と陰翳を帯びる。
そうした内発的な展開の契機が、今作ではいわば外部化されている。
両親の死亡によるあかねの東京行の断念は、一般的な人生の有為転変に属しており、
そこにはあの私小説風の、特異で尖鋭な端緒が見られなくなっている。

また、説明的な描写、外的要因に頼る展開などに、一種の省エネ志向が認められる。
例えば、慎之介とあかねが会場の裏手で偶然出会う重要なシーン。
ここは再会した二人の心の揺らぎをもっとじっくり描くべき所ではないか?
目撃したあおいが姉の知らない一面を再認識し、一方でしんのの消滅を恐れて
板挟みの苦悩を深めるという方向につなげるのは、確かに無駄がなく効率的だが、
その分、キャラクターの心情への共感的な没入が妨げられる。
予期せぬ偶発事の発生で急転直下、物語に決着がつく終盤も展開本位だ。
視聴者は作品の中に入り込むよりも、外から筋の流れを追っていく感じになり、
映画的な感興がそがれ、テレビドラマ風な平板な印象が残ってしまう結果になった。

発展と見なせるのは、過去に関わる葛藤の乗り越えを描くのに際して、
思春期の心の「成長」から、人生の「成熟」へと視野が拡大し、さらに
それを促す要件としての「魂」の存在が、暗示的に主題化された点だろうか。

視点を多重化した本作の試みは功罪両面で評価できそうだ。
複層化に対応した構成は、前二作よりも明らかに緊密になっているが、
それにもかかわらず、逆に弛緩したような印象を受けることは上記の通りであり、
作品としての感銘度では、前二作には及ばないというのが自分の結論である。

蛇足になるが「井の中の蛙~空の青さを知る」というこの格言を
「魂」の方向に徹底させた言葉があるので、引用しておきたい。
沖縄学の父と呼ばれる伊波普猷が座右の銘とした、ニーチェの言だそうである。
曰く、
   ― 汝の足元を掘れ。そこに泉はある。 {/netabare}


(初投稿 : 2021/06/01)

投稿 : 2021/10/11
閲覧 : 2110
サンキュー:

22

ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

誰の頭上にも青い空はあるんだ。

「あの花」、「ここさけ」に続く超平和バスターズ秩父三部作の
最後を飾る本作。

突然両親を事故で失った姉妹、
姉のあかねと妹のあおいにそれぞれが恋をした新之助(しんの)との
絆を描いた心温まるファンタジーです。

この作品、二人で肩を寄せ合って健気に生きてきたであろう
思いやりのある姉妹が素敵なんです。

かつて幼かった妹のあおいは
あかねの恋人だったしんのにお互いの目にあった
目玉のほくろの存在をこれは大物になれる特別なものなんだ。
「お前は目玉スターだ!!」って言葉に目を輝かせます。
その言葉は、なによりあおいの心に響いたんでしょう!

序盤、かつて一人プロを目指して東京に出て行ったあかねの元恋人の
慎之介が演歌のバックバンドメンバーとして
故郷に帰ってくることから物語は動き出します。

同時期にあおいの前にかつての13年前の高校生
の姿をした生霊?若かりし慎之介(しんの)が突然現れます。

夢破れた31歳の新之助と対照的な
恋に夢に夢中で突き進んでた時のままのしんの。

優しいしんのは
プロに交じって演奏することになったけど、自信を持てない
あおいを全力で応援します。
弱気になるあおいの背中を押し続ける姿勢がカッコいいんだな~。

あかねを想うがあまり自分が姉を縛り付ける存在と思い込んで
東京へ出ていこうとしてたあおい。

中盤、しんのに心惹かれるようになっていたあおいは
姉が慎之介と幸せになって欲しいと願いつつも
好きになってしまった気持ちが止められなくてぐちゃぐちゃな
気持ちになってしまいます。

そしてそんな苦しい気持ちからあかねに当たってしまうシーンは
苦しかった~。
あおいのぶつけられた言葉を言い返すことなく受け止める
その時のあかねの何とも言えない寂しい表情に涙でました・・

舞台本番前に
音楽堂裏の階段でひとりギターを奏でる慎之介
「そこ~に行けば~~
  ど~んな夢も~か~なうと~~いうよ~♪」
中々たどり着けないだろう夢への遠い道のりを感じる
ガンダーラの歌詞、何度となく流れますけど胸にきますね。

やってきたあかねと来て以来初めて素直になって語り合う慎之介。
弱気になる慎之介を励まし別れた後、一人声を殺して涙するあかね
の姿。
姉の泣く姿を初めて見たあおいじゃないけど、こんなの見たら
やっぱり泣けちゃいます。

あかねのノート(あおい攻略)をみつけて、
親代わりとなって日々頑張ってきたのを振り返り、思い出すシーンも
あかねの愛を感じて良かったな~。
二人で生きていくことの大変さ、あおいを一番に考えて頑張って
来ただろうあかねの姿を想像するだけで・・・><!
なんて良い子・・。

終盤、しんのと新之助のぶつかり合い。
あおいを含めて3人!?全てがあかねへを大切に想う気持ちをもって
飛び出します。

東京へあかねを送り出せなかった後悔を語るあおい、
そして今度は心からあかねを応援するって言えたその晴れ晴れとした
気持ちがあいみょんの歌にマッチして良い~!!

新之助とあかねを見届けて静かに微笑んで成仏?するしんの。
その横顔はカッコ良かったな。

かがみこんで涙でぐしゃぐしゃな、あおい。
  「泣いて、ないしっ!!」
初恋の終わりは切ないけど見上げた青空はタイトル回収ですね。
なんか清々しいラストでした。

役者さんの声も吉沢亮さん、カッコいいだけでなくて
上手くない!?凄い良かったな~。
姉妹の若山詩音さん、吉岡里帆さんも違和感ほとんどなかったと
思います。

あいみょんの曲「空の青さをしるひとよ」「葵」改めて
聴くと良いですね。
エンディングロールはあかね達の幸せな未来を
魅せてくれて、これ劇場だったら席立てないやつですよね~。
結婚式で手を取り合って涙する姉妹の姿は感動~~!

暖かい気持ちになれる素敵な作品でした。

投稿 : 2021/10/09
閲覧 : 237
サンキュー:

26

AI さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

とってもよかった

最初は登場人物が苦手な感じかなと思ったけど終わるころにはみんな好きになった
今の自分にとって理想の最高のアニメって感じがした
すごく素敵でした。

知らないうちにアマゾンプライム会員になっててすぐに解約してショックだったのですけど、まだ見られる期間があると言う事で払った分取り戻そうとたまたまこの映画を観ました
 4か月無駄に払い続けていたのが得したとおもえるくらい良かったです。
ありがとうございます。

 

投稿 : 2021/09/04
閲覧 : 152
サンキュー:

2

ネタバレ

月桂樹 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

綺麗にまとまっている作品

{netabare}【良かった点】

主人公がいかにもロック好きなJKという感じでかっこいい。
登場人物に大人が多いせいか、大人になった自分には登場人物の心情が理解しやすかった。
脚本は岡田麿里さんという事だったが、ドロドロした感じもなく、さらっと進んでいくので約2時間疲れずに見れた。
主要キャラ3人が俳優という事で身構えた人も多いと思うが、キャラと声も合っていたし、演技にも違和感はなかった。
あいみょんの曲も作品の雰囲気と合っていた。

【悪かった点】

終盤の空を飛ぶシーンは、とりあえずよくあるアニメ的な演出を入れとけという感じで、過剰演出かなと思った。
あかねを助けたのも過去の慎之介で、現在の慎之介に大した見せ場がないまま終わっちゃった感があってそこが残念だった。
あおいと慎之介が一緒に演奏するシーンや、二人の成長した姿を少しでも出してから終わった方が良かったのでは。(チラッとだけスタッフロールで見れるけど)

【感想】

「あの花」「ここさけ」制作スタッフの第三弾。
あの花がいまいち合わなかったので、期待せずに見たが良作だと思う。
泣けるポイントだったり、ドロドロした恋愛要素を期待していた人には合わないかもしれないが、ベタなお涙頂戴物が苦手な自分にはちょうど良かった。
子供の頃の自分が、大人になった現在の自分をどう見るんだろうなと嫌でも考えさせられた作品だった。 {/netabare}

投稿 : 2021/08/23
閲覧 : 179
サンキュー:

4

ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

集大成と言えそうな理由

2019年公開のオリジナル劇場版 107分

ここに集う皆さんには“超平和バスターズ秩父三部作の三本目”ですけどなにか?…で紹介は充分かと。
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(2011年)』『心が叫びたがってるんだ。(2015年)』の流れを汲む4年に一度の超平和の祭典。密かに2023年でまた何かやらかしてくれないか期待してる私です。
制作はCloverWorks。A-1 Pictures高円寺スタジオが改称しただけのようですので、三部作どれも同じ会社&主要クリエイターでの共同作業ということになるんでしょうか。きちんと集大成であることが伝わってくる力作でした。

ただアニメファンだからこその鬼門もありまして、やや一般層を意識した要素が散見されること。ほらほら「万人受け」って言葉は苦手でしょ?
プロデューサーに川村元気氏。オタ全開な新海監督の作品を垢抜けた装いにしメガヒットを飛ばしたお方ですよね。また、売れ筋アーティストの起用&主人公には人気俳優さんを配置ってのでピクッと反応しちゃうところがあります。

岡田麿里脚本ということは、めんどくさい女子だったり青春こじらせ系な物語なんだろうな。今回はマスマーケティングの香りがするぞ。といった事前評価でしょう。その点については良くも悪くも期待に沿ってたと思います。
悪い点は予想の範疇だったこと。常連客が喜ぶいつもの仕様に本作ならではの要素でプラスに転ぶかマイナスに転ぶかどうか。
良い点は俳優さんの演技が想像以上。相生あかね(CV吉岡里帆)と金室慎之介(CV吉沢亮)両名良かったっす。吉岡さんの声質はやみんぽかったり、吉沢さんほぼ2役のようなものでしたが演じ分け出来てました。あと良い点もう一つ。秩父の風景画が過去2作を凌駕する勢い。遠景もありスポットもありました。秩父の宣材資料として申し分なくいくつか組み合わせるだけでPR動画ができそうなくらいです。


周辺はそれぐらいにして内容です。
あらすじは混み入ってるため省略。主人公相生あおい(CV若山詩音)の幼少期にのどに刺さった小骨。その時高校生だった姉のあかねと彼氏の慎之介(しんの)もそれはそれで一悶着あり、が物語の起点。そして時は流れてあおいは高校3年生。人生の分岐点で小骨にどうけじめをつけるのか。
集大成らしくいつもの“こじらせティーン”はもちろんのこと新たに“こじらせアラサー”も加わってやけにめんどくさいことになってます。ファンタジー設定も健在。トラウマ発生地点の13年前で時がストップしてたのか高校生の慎之介くん(生霊!?)が未来の世界に登場し物語を動かします。「おい○○年後の俺、元気でやってるか?」枠。小学校の頃埋めたタイムカプセルを掘り返しそのピュアっピュアな内容に触れて、やさぐれた自分に羞恥の波が襲い掛かってくる感覚に似てます。

青春ものの良さの一つに過ぎ去りし日々への憧憬があります。あの頃は良かった!ってやつですね。
ただそれは視聴者である我々が感じたいことであるわけですが、本作では登場人物にその気があるのです。おそらくアラサーどストライク。社会に出て清濁合わせ飲んでなんとか折り合いをつけてる今日この頃。理と情であれば前者なければ物事が進まないことを熟知してる大人に「大切なのは気持ちだろ!」を突きつけるお話でございました。普段鬱屈してる分心地よさを感じます(笑)

人間関係はやや混み入ってるんですよね。
思えば『あのはな』は ※のネタバレ
{netabare}仲間の事故死という幼少期のトラウマを高校生になって仲間たちと克服する。{/netabare}

思えば『ここさけ』は ※のネタバレ
{netabare}両親離婚の原因は自分という幼少期のトラウマを高校生になって仲間たちと克服する。{/netabare}

そして『空青』は ※のネタバレ
{netabare}幼少期発生した姉向けの自責の念(あおい)と時が止まって動けないアラサーとのコンボを{/netabare}
{netabare}同世代の仲間というより大人たちや小学生だったり今までにない縦の世代軸を使って克服する。{/netabare}
{netabare}しかも恋愛要素は過去2作品の比ではないくらいマシマシ{/netabare}

“トラウマ”と“解決メンバー”でみるとより複雑になってることが分かります。三部作の最後を飾るにふさわしいとの見立ても可能でしょう。
そんなこんなで“集大成”を楽しみながら、いつもながらのめんどくさい青春といつもに増して多層化した物語に触れたい気分に合いそうな大人向けの佳作です。
なお自分には混み入った恋愛ベクトルへの理解が不足しているのと、あおいちゃんがめんどくさい通り過ぎて駄々っ子に見えたこともあって嵐を呼ぶ感動とまではいきませんでした。



※ネタバレ所感

■されど空の青さを知る

{netabare}「井の中の蛙大海を知らず されど空の青さを知る」

~を知らず に続きがあることを知ってなんかよくわからんけどスゲーと思ったのはいつだったか…
本作品のメッセージでしたよね。井=秩父、大海=東京みたいな空間的な意味もありましょうが、解釈の拡がりはありそうです。自分はされどの部分を「置かれた場所で咲きなさい」と受け取りました。{/netabare}

{netabare}首を横に振ってみたら周囲を認知できるけれども井戸で遮られたらそこまで。
首を縦に振ってみたら地面と空の青さは確かにわかる。遮るものがない空は井戸の中でできることとしては最上級となりましょう。{/netabare}

{netabare}この縦と横を人間関係に置き換えてみます。
横は言わずもがな仲間たち。同級生ら横の繋がりです。縦は親・姉兄・弟妹・年上・年下の異なる時間軸同志の関係。年齢が違う者らの縦の繋がりです。

繰り返しにはなりますが『あのはな』『ここさけ』はあくまで横の繋がりで完結しているTHE青春ストーリー。縦はあってもスパイス程度でメインには躍り出てはきませんでした。これらは大海を知らないからこその刹那の耀きを感じ取る作品群です。
翻って本作『空青』について
 

 横にしか振ってなかった首を縦に振ってみて初めて見える世界


先述した通りに理解が不足してる俺氏ということで100%楽しめなかった感はあります。
それでも前作以上の深みとコクや雰囲気の良さはこういうところから感じ取れたかなと思います。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 

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2020.10.24 初稿
2021.08.14 修正

投稿 : 2021/08/14
閲覧 : 760
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55

ネタバレ

みどりーぬ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

空の青さを思い出せよ

そう今の20,30代に言ってる作品な気がするな。
眼は汚れても、記憶は褪せないよね的な。

投稿 : 2021/07/11
閲覧 : 200
サンキュー:

1

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

カッコ、つけてますか?

ボクはこの作品には、

「過去との訣別」という意味もそうですが、

「カッコつけて生きれてるか?」という意味を

より強く感じました…。

10年前や20年前の自分を想像し、その時の自分から
今の自分の生き様を見たときに…

今の自分は…

想像以上…でしたか?

想像通り…でしたか?

想像以下…でしたか?

ボクは…全くもって想像以下で…

申し訳なくなるくらいにダメダメな生き方でした…。

作品の中での慎之介としんののやり取りを見てて…
ソレをまざまざと見せつけられて…
ボク自身のソレ考えさせられて…苦しくなってしまって…。

でも作品の中で、
慎之介はそこから思い直して、ちゃんと行動して…。

まだまだ夢は終わらなくてイイってコト。
これからだって色々やり直せるってコト。

そういうコトも見せてくれました…。

立ち直る過程はとってもダサかったけど、
でも…とってもカッコよかったです。

あおいチャンが慎之介達プロの前で歌った「ガンダーラ」も、
あおいチャンがあか姉を救った後に、ひとりで帰りながら
泣いて、自分の気持ちにケリを付けたシーンも、

自分にカッコイイと思える人生を送れっ!!

その為にもがいて、苦しんで、意地張ってがんばれっ!!

と言われてる様な気がして、

とっても心に残るカッコイイシーンでした。

ボクも今からだって、
10年後の自分がカッコイイ生き方だったと思える様に、
意地張ってがんばるべ。と思えるとってもイイ作品でした。

あいみょんは、ボク自身あんまり知らなくて、
興味もなかったけど、この作品で使われてる曲は
シーンも含めて大好きです。

かなりお気に入りの作品ですっ!!

あおいチャンがベースを弾く姿はすんげぇカッコよかったっ!!

投稿 : 2021/06/12
閲覧 : 211
ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

いわゆる邦画風に作ってみましたという感じで・・・・

脚本があの「覇窮封神演義」の岡田磨里さんと聞いて、かなりマイナスで見始めましたが、やっぱりそういう感じでしたね。アマプラで視聴しましたが、間違っても劇場では見たくなかった作品ですね。秩父周辺にお住まいの方には、ご当地ものとして嬉しかったんではないですかね。秩父の町役場や豪華なホールの様子などが、これでもかと登場しましたし、郷土愛には満ちあふれていました。しかしあらすじが、よくある邦画作品のそれもB級作品の緩さで構成され、特に手に汗を握る場面もありませんでしたし、タイムリープも単なる過去の人間が現代に転送されたというだけで、SF的な仕掛けもまったくありません。前に見たのがあの「Hello World」だったですからね。どうしても劣って見えてしまいました。CGもまったく使われていなかったです。ただ背景のリアル風な処理にはたけていましたね。ほとんど実写みたいな背景がたくさん出てきました。しかしキャラはのっぺりとした感じでしたから、浮いていた場面も多かったです。演歌歌手と地方ホールなどが出てくるので、見ていて思い出したのは、はるか昔に見た邦画の「のど自慢」というNHKの御昼ののど自慢番組を題材にした作品ですが、「のど自慢」の方がもっと話が起伏に富んでいて面白かったです。とにかくだめもだめも本当にだめ作品でした。最後まで何かあるかと思って見続けましたが、時間泥棒だった作品です。酷評になりましたが、「これはもしかして面白いんじゃないか」と少しでも思ってしまう方が出るかもということで、真実を書いたつもりです。邦画のファミリーものみたいなアニメを作りたかったんだという意思はわかりますが、もう少し脚本構成と無駄なセリフを削るべきだと思いました。

投稿 : 2021/05/08
閲覧 : 287
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4

ミュラー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

決して青春ではない、中年の恋の物語

超平和バスターズ3部作の3つ目らしいが、個人的にどれも刺さらないなあと思っています。
舞台はもちろん秩父。高校時代にバンド関係で仲良かったあかねと慎之介。慎之介は夢を追って上京し、あかねは妹のあおいの面倒をみるために秩父に残り、それ以来互いに接点が無かった・・。
そしてそして、13年の時が流れ、ひょんなことから再開した二人。二人の仲は進むのか・・。
という流れ。まあ、見ている分には面白いし、妹のあおいちゃんはカッコイイ。

でもひねくれている私は、そんな、13年も恋人できなかったのぉ?とか、
やっぱ田舎ってやだわ、とか。
いい年して不器用なことすんなよとか、思ってしまって、素直に受け入れられなかったのも事実。
中年男女じゃ、なんだか清々しさが無いんだよねえ。
それに慎之介もあかねも両方いまいちじゃん!
恋人にするなら、あおいちゃんがいい!
みなさんそう思いません?

と言うわけで、なんだか本編に関係ない方向のレビューとなったので、この辺で終わり。

投稿 : 2021/04/26
閲覧 : 218
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5

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

大海を知らない井の中の蛙と、大海に出てしまった蛙

両親が他界し、姉妹二人きりで暮らすことになった高校生の「相生あかね」と、妹の「あおい」が主人公。
あかねは同じバンドメンバーで交際していた「金室慎之介」に、一緒に東京に出るという約束をしていたが、ある日、お堂の前で別れを告げ、あかねは地元の市役所に就職して一人、あおいを育てる。
それから13年の月日が流れ、あおいが高校3年生になったある日、彼女らの済む地区で大物演歌歌手・新渡戸団吉を招いて音楽祭を行う企画が持ち上がり、あかねと、同じ市役所に勤める、元あかねと同じバンドメンバーだった「中村正道」がその対応をすることとなる。
団吉の到着を待つあかね、あおい、正道の前に、団吉が現れるが、そのバックバンドメンバーに金室慎之介がいた。
東京に出てミュージシャンになる夢を、叶えるは叶えたが、思っていた夢とは違っていた慎之介は、夢破れ、やさぐれていた。
そんな折、お堂でベースの練習をしていたあおいの前に、13年前の姿の慎之介が現れる。
実体があり、ものに触れられるが、過去の姿と記憶そのままの慎之介は、なぜかお堂から出ることができない。
地縛霊か、生霊か、というところはともかく、夢を捨ててこの地で過ごすことを決めたあかねと、自分で自分を制限している姉にどこかじりじりしているあおいが、大きく動き出す物語となっています。

13年前から続く日々が大きな楔のように縛り付けている、そのきっかけとなった出来事が、あろうことが実体を伴って目の前に現れてしまったからさあ大変、という感じの展開と思いました。
夢を持ったままの慎之介と、とてもなりたい大人とは言えない姿となってしまった慎之介の二人の慎之介が現れますが、物語は慎之介にスポットをあてて進んでいないです。
そのため、『忘れかけていた夢を、過去の自分が現れて気づかせてくれる』 みたいな、疲れたおっさんの自己啓発的なところは本作のメインテーマとは違うのかなと思いました。

主人公のあおいは高校3年生の女子高生ですが、女子高生らしい初々しさやキラキラしたところは一切ない、ひねくれたクソ生意気なタイプです。
彼女は、あかねを開放するため、進学せずに東京に向かうことを決めているのですが、それだって人生の選択の一つであり、否定することはできないものの、やはり考えなくていいことを考えて、誰かにお願いされたわけでもないことに人生を使っている感じがします。
本作は彼女、あおいの動向にスポットがあたっていて、彼女の中にある、ずっと長い間冷凍庫に入れっぱなしで熱湯をかけても溶けない氷が力技で溶かされるような、説明が難しいですが、そんな過去の精算が描かれているように感じました。
物語は淡々と、いつもどおりの人々がいつもどおりの日々の中で進みますが、ある事件をきっかけに心が決まります。
そして最後は、動き出して、そして改めて考えて、そしてようやく進むことができたのだなと思いました。

なお、"あの花"、"ここさけ"に続く「超平和バスターズ」原作作品です。
前2作で良かった方は期待を裏切らず、期待以上の作品になっていると思います。

投稿 : 2021/04/17
閲覧 : 227
サンキュー:

6

ネタバレ

Alice さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

感情移入できない作品だった

# あらすじ
主人公あおいは若いときに両親を亡くし姉あかねと暮らしている.
あかねはバンドメンバー"しんの"(慎之介)と恋愛関係があったが, 妹の面倒を見る必要があるため地元の市役所に就職することを決意し, 東京の専門学校に行く決断をした彼と分かれる.
就職/進学以後は連絡が絶え, お互いの近況すらわからない状況であったが, 市役所の企画で招いた有名演歌歌手のお抱えバンドとして同行してきた慎之介と13年ぶりに再開する.
しかし, 13年ぶりに再開した彼は高校までの粗雑ながらも優しい姿から変わり果てていた.
音楽の道で成功することを夢見て上京したしんのの夢は叶わず, その葛藤の中で優しさが消え無口でやや攻撃的な性格に変わってしまった.
また, 当時のあかねへの純粋な思いとは裏腹にキャバクラに通うだらしのない男性でもあった.

主人公あおいは姉やしんのらがよく練習していた建物で奇妙な現象を目撃する.
慎之介が13年ぶりに戻ってくる少し前から, 高校時代のしんのそっくりの人間とその建物で出くわす.
高校時代のしんのは建物からは出られず, 進学/就職での別れから生じたおかねへの思いが生み出した生霊ではないかとあかねと一緒にいた正嗣は推測する.
当時へのあかねへの思いから変わり果てた慎之介を更生させることを望む生霊のしんのと, しんのの願いを受け慎之介とあかねを結びつけようとするあおいは, 演歌歌手が開く地元の音楽祭が終わるまでにケリをつけようと奮闘する.

突然発生した地震と誘発した地震に巻き込まれるあかね.
運悪く会遇した慎之介と生霊しんのであったが, 生霊しんのの純粋な思いに慎之介は動かされる.
生霊しんのによって土砂崩れから抜け出したあかねは, 慎之介とともに音楽祭の会場へと戻る.
一度は慎之介からの復縁を断ったあかねであったが, 帰り道の途中でもう一度関係を戻すことを決意する.
復縁の決意とともに生霊はその姿を消した.

エンディングにて慎之介・あかねとあおい・正嗣はそれぞれ結婚したことが示される.

# 感想
インターネットでの評価が高い本作品であるが, 私はあまり感情移入ができず楽しめなかった.
冒頭で高校時代のしんの含む男性4人のバンドメンバーとその補佐をするあかねの様子が描かれているが, ビートルズとオノ・ヨーコの関係を彷彿とさせ, サークルクラッシャとしてのあかねを想像してしまった.
またあかねは就職後あまりしんのと連絡を取らず, かといって恋人も作らず13年過ごし, 最後は慎之介と結ばれるというシナリオになっている.
しかし, その姿は純粋に初恋を思い続ける女性の夢が叶う物語というよりかは, 13年間も当時を忘れられず非現実的な思考をする重い女性に見えてしまい感動できなかった.

また登場人物らは
正嗣→あおい→生霊しんの→あかね(↔)慎之介
というやや複雑な関係になっているが, 明確にその関係と対峙しないまま正嗣・あおいとあかね・慎之介が結ばれるという構造になっておりあまり納得できなかった.

困難に打ち勝って恋を叶える物語なのかもしれないが, 明確にその困難に対決してるようには見えず爽快感がなかった.
慎之介とあかねは結ばれるが, 市役所で働くあかねと各地を演歌歌手と同行し各地を周る慎之介がどうやって結婚するかの描写がない.
また正嗣とあおいの年齢差という課題の解決と, あおいの正嗣に対する思いも描写されていない.

最後にこの映画では登場人物の心情がわかりやすく描写されているが, あかねの心情だけあまり明確に描写されていない.
おそらく, あかねの心情変化を主題にしているものの, あえて直接描写せずに間接的に考えさせることで読者に問いかけているのだろう.

投稿 : 2021/04/11
閲覧 : 175
サンキュー:

3

ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

そこに行けば、どんな夢も、叶うというよ。

イン ガンダーラ ガンダーラ
ゼイ セイ イット ワズ イン インディア♪

ちゅうこって、詳細はゴダイゴ「ガンダーラ」でも聴いてください。

「あの花」制作チームである超平和バスターズによる“秩父三部作”の3作目。2019年に劇場公開され、約1年半経ってようやくアマプラ配信開始ということで観ましたよ。

なんでガンダーラなのよというのは、本編を観ればわかります。

「あの花」「ここさけ」は、10代の子にズバッと刺さる青春ストーリーですが、この「そらあお」(語呂悪いなしかし)は、10代の子もそうだけど、むしろ昔10代だった大人に刺さる青春ストーリーになっていますね。

願えば何でも夢が叶うと思っていた、全能感しかない10代。そんな青春真っ盛りの主人公・JKのあおいは、幼少期に姉・あかねがマネージャーを務めていたバンドのメンバーに憧れ、ベーシストを目指しています。あかねの恋人である慎之介(しんの)に「将来、ウチのベーシストになれ」と言われ、眼球の白目にホクロがあるという共通点から慎之介に「俺たち、目玉スターだな」と言われたことで、恋と呼ぶには稚すぎる感情を抱いていました。

それから13年。JKとなったあおいは、ベースの練習で利用している超平和バスターズの秘密基地……のような場所で、13年前のまんまの赤髪の「しんの」に出会います。実は、しんのは生霊だったのです。はたして、どんな話になるのでしょうか。

というストーリーですね。

まず言及したいのは、気持ち悪いと言われようがなんだろうが、とにかくあおいが可愛い可愛い。思春期特有の斜に構えた感じとか、それでいてツンデレのような、たまに見せる真っ直ぐな素直さとか、もう可愛いしかない。

そんな魅力あふれる主人公だからこそ、ストーリーにぐんぐん引き込まれます。両親を失い、自分の腕一本で妹を育てなければならないと、いろんなことを犠牲にしてきた姉・あかね。でも、かつての恋人である慎之介のことを忘れられない。そんな慎之介が、とある事情で地元・秩父に戻ってきますが、31歳になった彼は夢を追いかけるのを諦め、薄汚れた大人になっていました。

ま、あんまり詳細を書くのもネタバレになるし、無粋なので、このへんにします。ストーリーは、さすがの岡田マリー。彼女が得意とする10代であるあおいや、生霊である“しんの”の熱いぶつかる青春を描きつつ、青春期の終わりを迎えたアラサーの慎之介やあかねの、大人になったからこその繊細な描写が見事としか言いようがありません。

声優の演技も見事。あおい役の若山詩音さんの素っぽい演技も見事でしたが、特筆すべきは姉・あかねの吉岡里帆さん。声質が早見沙織さんにそっくりで、意識せずに観ていると「あのはな」のつるこかなって気持ちになってしまうほど。慎之介・しんのの吉沢亮さんもお上手でした。

しっかりと超平和バスターズらしい青春ストーリーであり、それだけに留まらない「10年後の8月また出会えるの信じて」いた大人の我々にズバッと突き刺さる素晴らしいアニメ映画でした。

投稿 : 2021/04/03
閲覧 : 199
サンキュー:

10

ネタバレ

datteba さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

こち亀...終わったよ?

この作品は
あいおいあおいとあいおいあかね
しんのとしんのすけによる
超次元御堂アルティメット青春家族愛バトルラブコメです。

御堂でいつもバンドの練習をしていたプロのギターリストを目指す年上のお兄ちゃん「しんの」
そのお兄ちゃんの練習をいつも見ていた「あいおいあかね」とその膝の上でおにぎりを食べながら練習を眺める「あいおいあおい」
何故かあかねはしんのが1万回言ったツナマヨおにぎりの差し入れでは無く、彼女の妹であるあおいの好きな昆布のおにぎりを作って持ってきてくれていました。
そんなおにぎりをしんのは「ハズレ...また昆布」と言いながら美味しそうに食べるのです。

それから13年後
あおいが日々のモヤモヤを断ち切る様に御堂でベースを掻き鳴らしていた所に「うるせー!」と怒鳴りながら、31歳では無く、13年前の姿のしんのが何処からともなく湧いて出てきました。



最初はこの時点でしんのは13年前の姿のままで、御堂にはATフィールドがあって出る事が出来ず、あかねの「しんのは生きているか死んでいるかもわからない」と言う言葉から、「あーしんの死んじゃったんかーじゃあこれは幽霊物でホラー物で後から内蔵を食い破られる物なんだなー」と思っていました{netabare}が、町おこしの為に現れた演歌歌手の横でしんのこと「しんのすけ」が31歳の姿でギターを弾いて居るんです。{/netabare}
{netabare}え、じゃあこれはタイムスリップ物なの??幽霊じゃないの??…まさか…偽物…?と{/netabare}考えてる内に、演歌歌手の演奏についてきたドラマーとベーシストはシカにヤられて病院送りにされてしまいます。
もう大混乱です。

それで当面の目標として、シカにヤられてしまい病院送りになった2人の代役であおいとミチン…ミ〇ンコが選ばれて、イベントを成功させようとなるのですが、しんのすけがなかなかの曲者で、どうにも上手く行きません
因みにドラマーとベーシストはシカにやられた事に対しては「悔いは無い」とのことです。
ロックですね

それぞれが13年と言う月日の中で積み上げてきた想いがあるのに、産まれて数日みたいな状態の御堂に縛り付けられるしんのにはそれが無い、でも自分はここから出ることも、彼にとっては泣いて走り出した小さな女の子のあおいを追いかける事もできないイライラが募るばかりで見ててとても歯がゆいです。
{netabare}だから、ラストのATフィールドをぶち破り外に飛び出してあかねを飛んで助けに行くシーンのしんのはかっこよすぎてベアトリスでした。{/netabare}


そんな事よりまず、あかねが凄くかわいい
(なんかもう好きって言いたいだけみたいになってるから省略します。)
{netabare}亡くなった両親の代わりにいいお姉ちゃんである為に寝る間も惜しんで料理を勉強したり家事をしたりする彼女
全部あおいの相手をしながらだから、本人は多分周りの事より、あおいの為にって部分が大きかったと思うけど
そんな中でも役場に入る為にきっと勉強も頑張ったのだろうと思う

ただ、思春期を知ってるからあおいの気持ちもわからないでもない
いいお姉ちゃんだお姉ちゃんに感謝しなさいと近所の人からも上から毎回言われてたら「お前らに何がわかんねん」と「お前らに言われんでも姉の事は大好きやねん」と反発したくなる気持ちもわかる
あかねに言うつもりの無かった酷い言葉を浴びせてしまうのも
それを聞いて寂しそうに笑うお姉ちゃんを見て、自分はなんて嫌な奴だと死にたくなる気持ちも
泣く時にどんな顔をして泣くのか知らなかった事も
ただ、どんなに心にも無い事でも、どんなにあかねに考え方を変えて欲しいからと言う理由であっても「あか姉を連れて行くな!あか姉は私とずっと一緒にいるんだ!」と言う言葉が一番あかねを縛り付けているかもしれないから、どこにも行けないあか姉みたいになりたくないは言わない方がいい
あまりに寂しすぎる

あと一つ
「バカみたい」は絶対に言っちゃいけない
バカみたいだけは口が裂けても言っちゃいけない
バカって言う方がバカだし、バカみたいだとバカみたいに見えると言う事だからあかねはバカには見えないからバカみたいは間違っている
いや間違っているか合っているかの前にバカみたいだけは言っちゃいけない
バカって言う方がバカだから
みたいとついてると言う事は、あかねがバカみたいに見えると言う事だから、自分にはあかねがバカみたいには見えないのでバカみたいはおかしい
いや、おかしいとかおかしくないの前にバカみたいだけは死んでも言っちゃいけない
バカって言う方がバカだから
バカとみたいだとバカみたいに見えると言う状況とバカみたいに見てみたいと言う状況を望んでいる可能性があると捉えられるかもしれないから、自分が思って居なくても相手にそう見える事を望んでいると思われたらそれはもうそうなってしまった自分がバカだと言っている様なもの
だからバカみたいだけは絶対に言っちゃいけない
バカって言う方がバカだから

…言葉には気をつけた方がいい

それでも、一番近くに居て完璧にこなす姉が超人みたいに見えてて、その影の努力を見落としていたのは何もあおいが悪いんじゃない
あかねが凄かっただけだからしょうがない
あおいと同じ思春期でありながら、これほど近くにいた家族に悟らせない程に完璧な姿しか見せていないなら、それはもう「見せてる」のでは無く「それこそがこの姉の真の姿」と言っていいと思う
多分あの姉は一人でデスノートの様な事をしていたのかもしれない…
相手にそう見える様に誘導していたのかもしれない
相手がそれを疑う事も誘導されていたのかもしれない
近所の人をコントロールして居るのかもしれない
かわいい(脳死)
でもそれ等も全部あか姉の可愛さを引き立たせてしまう程に、あのお姉ちゃんはかわいい
怒ると怒ってますって態度する所も
好きな人を励まして、一人になった寂しさに泣いてしまう所も
ずっと型落ちのジムニーに乗っている所も
なんか攻略本を執筆している所も
絶対に妹の好きな昆布のおにぎりを作ってしまう所も

もう全部がかわいい
マジでイカれてるよ(俺が)
このキャラクターがこの一つの作品で終わってしまうのが実に寂しい
{/netabare}


なんか他にもミ〇ンコJr.の気持ちとかあおいのしんのとしんのすけに対する気持ちとかも色々あるけど、もうあかねへの気持ち書いたらスッキリしちゃったので良いかなと思います。

因みに、イベントの様子はスタッフロールで流れる写真で確認するだけで、どうなったかまではやりませんでした。(えええええええ!?)



そんな感じ

投稿 : 2021/04/02
閲覧 : 177
サンキュー:

2

ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

岡田麿里らしいなぁ

感想

13年前の生霊?の しんのが出てくるし、よくある主人公にしか見えないとかいう理不尽な設定もなく、そのくせ神社から出れないとか よく解らん設定だなっと。

13年前の生霊?に恋
姉のあかねと慎之介の恋
他に、サブキャラも絡む恋関係で、何かと恋愛脳を刺激してくれますw

結局、慎之介とあかね 高校卒業当時の別れから止まった恋を、13年越しに実らせるお話でした。
主人公のあおいとしては、自分を育てるため 慎之介と一緒に東京へ行けなかった大好きな姉をなんとか幸せにしたい・・・
けど、そうすると しんのは消えてしまう・・・
そんな少女の恋と姉への葛藤などの複雑な心境を上手く表せてたと思います。
その辺がマリー節だなぁっと。

最後はエンディングでその後を写真で見せる終わり方で、その写真には、慎之介とあかねの結婚式の写真があり、二人はようやく幸せになれたと分かりました。
しかし あおいの心の決着の付け方があっさりで、尻すぼみというか なんというか なんだか消化不良でした。

物語自体は良かったけど、ラスト あおいの心の付け方とか、もうちょっと分かり易くして大団円で終わって欲しかったかな?

投稿 : 2021/03/24
閲覧 : 269
サンキュー:

24

ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 2.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

響かなかった

主人公に魅力を感じなかった。

アニメでタレント使うのもねー
上手ければいいけど、客寄せパンダみたいな感じのキャスティングはね。

{netabare}
オーソドックスに、あおいの姉31歳と慎之介&しんのを中心に構成した方が
しっくりくるのでは?と思った。
{/netabare}

投稿 : 2021/03/21
閲覧 : 248
サンキュー:

1

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

あの花の長井龍雪監督×岡田磨里が描く秩父舞台のファンタジーありの青春映画。

あの花の長井龍雪監督が描く「あの花」「ここさけ」と同じく秩父を舞台にした
青春映画です。
あの花、ここさけと同じく青春恋愛映画です。
また秩父を舞台にしており忠実に再現された秩父も見どころです。

投稿 : 2021/02/23
閲覧 : 240
サンキュー:

19

きりがくれ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 2.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

ごめんなさい。

ごめんなさい。

私には何ひとつ響きませんでした。もう観ることはないと思います。

「思いつきの設定でエンタメ作をいっちょう作ってみました。おしまい。」というものかな,というのが私の感想です。

投稿 : 2021/02/02
閲覧 : 238
サンキュー:

1

まだ初心者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

あの花スタッフの作品

“あの花”ファンなので観ましたが、はっきり言って面白くなかったです。
リアル風なのにファンタジーが混ざってるのが苦手でした。
“あの花”もリアルにファンタジーが混ざった内容なのですが、なぜかこの作品は面白いと思えませんでした。

作画のクオリティは高いと思います。
歌もあいみょんとか使ってるのでいいと思います。
声優はあかね役以外良かったです。吉岡里帆は下手いです。ふくし君は上手かったです。

個人的には中途半端な作品だなぁといった感想です。おすすめはできないです。

投稿 : 2021/01/29
閲覧 : 218
サンキュー:

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空の青さを知る人よのストーリー・あらすじ

山に囲まれた町に住む、17歳の高校二年生・相生あおい。将来の進路を決める大事な時期なのに、受験勉強もせず、暇さえあれば大好きなベースを弾いて音楽漬けの毎日。そんなあおいが心配でしょうがない姉・あかね。2人は、13年前に事故で両親を失った。当時高校三年生だったあかねは恋人との上京を断念して、地元で就職。それ以来、あおいの親代わりになり、2人きりで暮らしてきたのだ。あおいは自分を育てるために、恋愛もせず色んなことをあきらめて生きてきた姉に、負い目を感じていた。姉の人生から自由を奪ってしまったと…。そんなある日。町で開催される音楽祭のゲストに、大物歌手・新渡戸団吉が決定。そのバックミュージシャンとして金室慎之介の名があがる。あかねのかつての恋人であり、高校卒業後、東京に出て行ったきり音信不通になっていた慎之介が町に帰ってくる…。時を同じくして、あおいの前に、突然“彼"が現れた。“彼"は、しんの。まだあかねと別れる前の、高校時代の姿のままで、13年前の過去から時間を超えてやって来た18歳の金室慎之介。思わぬ再会をきっかけに、次第に、しんのに恋心を抱いていくあおい。一方、13年ぶりに再会を果たすあかねと慎之介。せつなくてふしぎな四角関係…過去と現在をつなぐ、「二度目の初恋」が始まる。(アニメ映画『空の青さを知る人よ』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年10月11日
制作会社
CloverWorks
公式サイト
soraaoproject.jp
主題歌
《劇中主題歌》あいみょん『空の青さを知る人よ』《ED》あいみょん『葵』

声優・キャラクター

吉沢亮、吉岡里帆、若山詩音、松平健、落合福嗣、大地葉、種﨑敦美

スタッフ

原作:超平和バスターズ
監督:長井龍雪、脚本:岡田磨里、キャラクターデザイン・総作画監督:田中将賀

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