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「天気の子(アニメ映画)」

総合得点
84.2
感想・評価
717
棚に入れた
3121
ランキング
298
★★★★☆ 3.9 (717)
物語
3.7
作画
4.4
声優
3.6
音楽
4.0
キャラ
3.7

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天気の子の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

圧巻の映像美! 衝撃のラストが賛否両論の原因か?

「君の名は」の次作である今作ははっきり言って……

面白かった!!!!

物語は「君に名は」よりもスピリチュアル要素が強めのファンタジーとなっていた。
話の構成は「君に名は」と似ていた。
物語の進み方、アングル、音楽を入れるところなど。
悪くは無いんだが、変化がほしかった。
声優について悪い評価も耳にしていたが、私には特に違和感なく観ることができた。
作画については文句の付けどころが無い!
本物の雲や水のようだった。
あの表現は新海誠にしか出せないだろうな~

今作も面白かったので、自信を持ってオススメできる。

ネタバレありの感想
{netabare}
■ 物語の流れが良くも悪くも「君の名は」
上位にも記述したが、話の流れがとても「君の名は」に似ていた。
序盤におばあちゃんからキーとなる伝説などの情報を受け取り、ヒロインが失踪、そして主人公ダッシュからの坂道で再会、そしてアングルを空に持っていってのタイトル出しで終わり。
しっかりと伏線回収をしている良い構成なんだけど、少し気になった。

■賛否両論のラスト
物語は前作よりもスピリチュアル要素強めだった。
「君の名は」では、ファンタジーなのが「入れ替わり」「黄昏時」ぐらいだったのに対して、「今作は雨が魚の形」「天気を操れる」など現実ではまぁ起こらないだろうなといって内容だった。
そこについては特に悪くは無く、そういうものだと受け入れることができた。
だけど、ラストが世界よりも凪を選び、このことにより世界は雨が降り続き、東京は海に沈んだ。
ロマンチックだし、納得のいくラストなんだがもやもやが残った。
前作のように誰もがハッピーなラストでは無いからだろうか。
ただ、きっちりと伏線回収もしているので感性の問題なんだと思う。

■度々現れる過去のキャラクターたち
キャラについては、「君の名は」と同じく声優ではなく、新人さんを多用していたが特に違和感はなく見ることが出来た。
ただ少し気になったのは、前作のキャラが出過ぎなことだ。
あれほどの大ヒットをしたのだから、出したい気持ちは分かるんだが出し過ぎでは?と疑問を抱いた。
そして、ラストを考えると瀧くんと三葉を巻き込んで欲しくなかった。
瀧くんと三葉が再開したときには、もしかした東京は海に沈んでいた!?みたいに変な想像をしてしまう。
そこに関しては、イマイチだった。

■音楽は今作もRADWIMPSが大活躍
音楽は今作もよかったね!!
話をスキップする際の音楽を入れる演出を最初に思いついた人は凄いと思う。
あれをしてくれると展開が早くなるし、観てて楽しい。
{/netabare}

投稿 : 2019/07/25
閲覧 : 305
サンキュー:

16

ネタバレ

なかやまん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

話題作を観終わって!

一大ブームを起こした君の名は。を劇場で見逃し、というか波に乗り遅れたので映画館で観るのを辞めた。

そして今回こそはと意気込み臨んだ天気の子、

個人的にあんまり事前情報を入れたくない方なので、

あらすじはおろかキャストも確認せず観てきました。

観終わっての感想というか、

とにかく映像が綺麗やなって言うのが、最初から最後まで通して思ってたのと、
音楽との調和性がすごいなと、

観終わってしばらく頭がふわふわというか、
スッキリしてるんやけど、
なんかしばらく何も考えられない、考えたくない?
素敵な余韻が頭に残りました。

しばらく他の音いらないなって。

とりあえずイヤホン刺してRADWIMPS再生して余韻を楽しんでました。

内容の感想としては、

ちょこちょこツッコミ所?というか、
もうちょっと説明が欲しい所も色々とあったんだけど、
それはまぁ尺もあるやろうし、しょうがないのかな、
逆に全然説明しないから気になりにくいってのもあるのかもしれない。

とりあえず一応ちゃんと終わらせたというか、
結論を出したのは個人的に好感度高いかなと。

帆高が最初は何でもネットで質問をしたり、周りの人の意見を聞いたり、受動的な少年だったのが、
色んな触れ合いをして行くうちに、大切なものを選べるような青年になっていったのとか、成長を感じられてとってもよかった。

ただ終わる場所というか、
帆高と陽菜が帰ってきて、三年の時が経ってからがちょっと長いかな~とは思ったかな。

帰ってきた2人が鳥居で倒れていて、
そこからはほんとにエピローグというか、
卒業式の所とか、もっとサラッといって、
陽菜との再開まで一気に行ってもよかったんじゃないかなって、
なんかそこだけテンションがちょっと冷めちゃったというか、合わないなって、
観終わって最初に思ったかな。
まぁ好みなんかもしれないけど。

なんやかんや書いたけども、
最後までとっても楽しめたので、個人的には満足度の高い作品でした。

これは映画館とか入り込める所で観るべきやね。

投稿 : 2019/07/24
閲覧 : 216
サンキュー:

8

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

劇場で観ることをおすすめします。

観に行ってきました!!


物語は…君の名はの方が私は好きです。


人を好きになる過程が薄いかな、と。

全体的に物語は足りない感じです。


物語はもっと時間をかけてしっかり基盤を、と思いました。


ですが!


ですが!!


映像美とちょっとした発想と演出が天才的です。


東京の暗く汚い部分と対比した美しさではなく、その汚さも含めて美しくする技術に心を打たれました。


最高の映像と演出と音楽、観に行ってよかった。


最後は涙が滲み鳥肌になる程の音楽と映像でした。


ありがとうございます。


DVDで観ると感動が半減する気がします。

映画館で観た方が絶対にいいです。

投稿 : 2019/07/24
閲覧 : 197
ネタバレ

天啓 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

天空の巫女は掘り下げ不足

新海監督最新作 天気の子

相変わらず作画は素晴らしいです。

ただ、シナリオがね  
大事な人を想い、その想いが行動を起こすというのは 嫌いじゃないけど、君の名をの二番煎じ的であり、今ひとつだったかな
大好きな人を追いかけて救い出すというだけで感動するのではあるが・・・

それと、{netabare}穂高はなんで家出したの?陽菜はなんで、弟と二人暮らし?
母親が死んだのはなんとなく判るけど、親戚縁者は居ないの?{/netabare}
まあ、居ないという設定なんだろうね
その辺りが一切語られていないので掘り下げ不足は否めない。
その辺りの理由を、もっと上手く、陽菜の晴れ女に結び付けなかったものか?
また、穂高も同じで家出の理由を陽菜を追える力に結び付けなかったものか?
君の名はの三葉の力は、まあ、神社に伝わるスピリチュアル的な力であると
なんとなくごまかして表現されてはいたんだが、この作品はそれも無い。

色々と不満要素は書いたけど、チケット代程度には楽しめた。

投稿 : 2019/07/24
閲覧 : 220
サンキュー:

14

ネタバレ

naodayu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

いまいち

作画は言うことなし。
ストーリーは、「君の名は」もだが、いまいち 響かない。
一度は人柱になると決めた決意を一緒にいたいから それだけで 東京の天変地異お構いなしに 連れ戻す・・・って。。。

投稿 : 2019/07/24
閲覧 : 219
サンキュー:

3

ルカルカ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

映像美だけのストーリーは普通の作品

君の名は。は観ましたが私は面白いと感じなかったので、天気の子も期待はせずに観に行きました。

ありふれたストーリーで観るのが退屈で長く感じた。

映像美だけは君の名は。同様評価はできるが、それだけの作品。

ネットでは賛否分かれていますが、君の名は。が面白ければこっちも楽しめるんではないでしょうか。

投稿 : 2019/07/24
閲覧 : 259
サンキュー:

5

ネタバレ

luna さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「世界とは自分である」ことの危うさ

この世界は
自分が消えれば
無くなってしまう

そう
世界はワタシ自身

だから
天気だって
思うがまま

そう
世界はボク自身

だから
ボクが守りたいものを
邪魔させない

これが青春?
そうだよ
だって
物語を観てくれる人は
みんなボクたちを
応援してくれるじゃない?
他人の命なんてどうでも良いのだよ

「世界とは自分である」ことの危うさ

後半
{netabare}
人混みに「意図的に」落とされた雷
警官に向けられた銃
{/netabare}
このようなシーンに
作品の裏のテーマを感じました

青春とは
「世界とは自分である」ことの危うさ
のコクフクなのだと
わかるのは
コクフクできた人だけなのだから

だから
今日も
世界は危うい

投稿 : 2019/07/23
閲覧 : 272
サンキュー:

7

ネタバレ

ぽよお さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

愛にできることはまだあるかい

22日鑑賞。
多くネタバレあります。ご注意。







第一の感想
監督は好きなものを詰め込んだ作品にしているなぁと感じました。
このブレのなさは現在のアニメ作品では稀有なものではないでしょうか。
自分にまっすぐなところがすごい伝わります。

作品そのものについても私が大好きな要素が多くありました。
この作品は愛の逃避行そのもの。大恋愛って憧れます。
あとは荒廃した都市っていうのもウズウズを掻き立てられます。

主人公が世界を変えてしまったことについては須賀圭介から言わせればうぬぼれるな、と。
ここ二作の新海さんの作品は自然災害に結びつけたストーリーになっていることから、個々に意識をもって欲しいというメッセージなのだと思う。

ガラッと内容は変わりますが、瀧くんと三葉のファンサービスはやはり嬉しいですよねw
あやねるまたざーさんとイチャイチャしてるし!

ただ、一つ気になったのは音楽の差し込み部分?
楽曲そのものは流石としか言えないのですが、終盤のグランドエスケープについてはあそこではないかなという印象。
もっとしっとりしたのがあの場面では個人的に欲しかったです。
グランドエスケープは陽菜が最初に帆高の前で晴れにするタイミングとかでも良かったかも?

最後に、一番気になったのは愛にできることはまだあるかいの最後のモールス信号、これが何といったいたのかが知りたい…!

投稿 : 2019/07/22
閲覧 : 341
サンキュー:

7

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

大画面で映える場面構図は新海氏ならでは

プロットは悪くない、ストーリーは進むにつれ徐々下降、
伏線ありきの構成は単調・強引に成り易く感心しない。

作画は序盤落胆するもすぐ盛り返し終幕迄しっかり、

声はどうでしょう、好き嫌い分かれるかな、

キャラは声に引っ張られた感、

音楽は「君の名は。」よりは映像進行に合っていた、

映画作品として「君の名は。」に比べやや小粒と感じたが、
新海カラーにどっぷり浸かる114分
新海ファンなら観るべし(^^)

投稿 : 2019/07/22
閲覧 : 264
サンキュー:

19

moonlight さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

通り雨のような物語

君の名はを劇場で鑑賞した時と同じ印象。

見たあとに何も残らない感覚。

…健全すぎるのかな?匂いがしない。

投稿 : 2019/07/22
閲覧 : 206
サンキュー:

3

J さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

前作より面白かった!

新海監督の作品は大好きで全部観てますが、今回の作品はこれまで作られてきた中でもかなり素晴らしいものだったと思います。

【良かった点】
・相変わらずの極まった映像美と壮大なファンタジーが瑞々しいジュブナイルとボーイ・ミーツ・ガールの純粋さに上手く溶け合っていて、観ていると心が洗われる
・『君の名は。』で感じた口噛み酒などのフェチシズムや、身体入れ替えのエロテンプレみたいな、いわゆる「オタクっぽい」演出もかなり緩和されている
・分かりやすさはそのままに、若干『秒速5センチメートル』や『言の葉の庭』の頃みたいな繊細な作りに回帰しつつ、作風は光のベクトルに変わっているので視聴後に清涼感がある
・倍賞千恵子さんの芝居が上手くて素敵

【不満だった点】
・ラッドの曲が強調され過ぎててちょっと気になった(どれもいい曲ではあるけど、これだけ推されるとクドい...)
・冒頭の歌舞伎町の生活に出てくるモブたちの人物造形にリアリティが薄い気がした(皆ステレオタイプな嫌な奴に描かれていたけど、歌舞伎町はあそこまで殺伐としてないし、普通は皆邪険にするよりは無関心に振る舞うと思う)

全体的には、重箱の隅を突こうと思えば話のアラも色々見つけられる内容ではあると思うけど、良い作品特有の勢いがあってそれらを気にせず、2時間近くの長尺でも飽きずに没入して観られました。エンターテインメントとしての面白さと、芸術としてのアニメーションの質を高度なレベルで両立させた作品だと思います。正直、社会状況やタイミングもあるので前作より売れることはないと思うけど、個人的には今作の方が大分好きだし、万人受けする作品だと思う。

偉そうな物言いになってしまいますが、新海監督は今回でエンターテイナーとしてさらに一皮剥けた感があります。元々、光の使い方の美しさや繊細な心理描写が邦画の岩井俊二監督に通じるところがあって好きになった監督ですが、こういう方向性も悪くないと思いました。前作のメガヒットのプレッシャーもあったと思いますが、それに潰されることなく良作を生み出してくれた監督と、アニメ制作に関わった方々に拍手を送りたいです。

投稿 : 2019/07/22
閲覧 : 232
サンキュー:

7

ネタバレ

富士山 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

過度の期待は禁物である。

「君の名は」の大ヒットは、新海誠の名を多くの人に知らしめた。
その彼の次の作品「天気の子」が発表された時には多くの人が劇場に足を運ぼうと思ったに違いない。
私もその一人であった。
しかし、私が実際にみた感想は私の期待には及ばないものであった。

確かに、映像はきれいであり、主人公の穂高が陽菜を助けるシーン等感動できるシーンは随所にあった。
ただ問題は彼らの背景をしっかり描かなかったことにある。

というのも、穂高や陽菜は彼らの年齢からして私が普通と考えている生活を送っていない。
おそらく多くの人が普通とはかけ離れていると思うだろう。
それにも関わらず、彼らがどうしてそのような生活を送っているかが繊細に描かれていないのである。

その大きな疑問を残したまま、感動のシーンに突入しても薄っぺらいものに感じてしまう。

とはいえ、感想は人それぞれ。
過度な期待はせず、随所にある泣けるシーンを見に行くのはありだろう。

投稿 : 2019/07/22
閲覧 : 204
サンキュー:

7

ネタバレ

じゅん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

あなたにとっての大丈夫になれたか否か

※レビュー前にひとつ。今作は単純に”晴れ女が世界を晴れにして終わる”ようなストーリーではありません。特に近年の集中豪雨の被害に遭われた(今年の九州などの)方が観るのは辛いのではないか、と思いました。そういった水害が身近にあった方は心にゆとりができた後で鑑賞された方が良いと思われます。※

公開前から賛否両論になるかも?とされていた今作。観終わって思ったのは人によって本当に様々な感想が出てくるだろうな、という印象。前作『君の名は。』のスッキリで爽やかな後味を求めて観にいくと「えっ?これで終わり?」という感じの肩透かしを食らうかも。個人的には好きなラストだった。

映像の美しさはそれはもう圧倒的で、そこは裏切られようのない所。
あと、予報で気にされている方も多いと思われる本田翼の演技も思いの外悪くなかった!(というか気にならなくなるくらいキャラが良かった。)他の俳優勢の演技も概ね良かったのでキャストを見て躊躇しているならそこは気にしないで見に行って良いかと。特に陽菜の弟である凪 役の吉柳咲良さんは声優初挑戦とのことだが凄くうまかった。

以下、ネタバレ含みます。長いです。

{netabare}
今作は前作『君の名は。』よりずっと伏線の張り方がよりわかりやすく、しっかりと皆が気づきやすいように描かれていると思った。この辺も前作のエンターテインメント性を意識して作った感じがする。その辺りで言えば音楽のRADWIMPSは前作以上に貢献している。劇中歌「グランドエスケープ」は今作のクライマックスをより盛り上げ、正直ここのシーンだけでも観に来てよかったと思えるくらい素晴らしかった。三浦透子の声がまた良い。
で、本当に評価する点は丁寧にエンターテインメント性を意識しているからこそのラストの救われない感じ。「天気なんて狂ったままでいい」と帆高は言うが、実際東京は沈みかけている。このまま永遠に雨が降り続けるとしたら、この物語は果たしてバッドエンドなのか?ひとりを救うか世界を救うか…。帆高は陽菜を選び、その代償として東京が水没してしまう。言ってしまえば身勝手エンドなこのラストを受け入れさせるためにはいかに主人公に感情移入できるかが大きい。同じような結末に至ったエヴァ破(シンジはサードインパクトを起こすリスクを無視して綾波を助け出した)は大成功しており、基本的にこういう展開だから嫌われるというようなものでもないのだと思う。ただその後順当に滅びかけた世界を描いたエヴァQは不評が勝っている印象なので、今作がふたりの再会で終わったという点ではエヴァより余程エンターテインメントしていると言えるだろう。

個人的に気になった点、というかツッコミをいれるならば、110分の大作ではあるが正直それでも尺が足りていないように思う。
序盤で主人公の帆高が持っていた小説「ライ麦畑でつかまえて」は、作品全体を表す隠喩的なものというよりも、「帆高が家出を決意した理由」のひとつの説明付に使われた小道具だったのかな、と解釈している。家出をした訳については全編通して明言されなかったためそういう解釈に至ったのだが、この小道具一つではよくわからないし、地元での帆高が描かれていないので本当はどんな奴だったのかもよくわからない。先にも述べたが、特に帆高の選択を観客が受け入れられるかどうかがこの作品の評価を左右するポイントだと思うので、もう少し掘り下げていたら良かった。
あとは人柱についても、陽菜以前の人が実際どうなったのかが神主のおじいさんの話で少し触れただけだったので、「空の上にあるもうひとつの世界」という設定が若干弱くなってしまっている。作中の描写から、水の魚が陽菜を取り込んであの巨大な水の龍の一部になってしまうのかな?、などと解釈しているが、それならそうなる前例を描いていないとなかなか納得しにくい。
ただ、新海監督はパンフレット内で「調和を取り戻せない世界で、新しい何かを生み出す物語を描きたい」と書いている。自分は監督が描きたかったものや何を主軸にしているか等を重視しているので、ツッコミを入れた点に関しては監督がそれ程重視していない点だと納得している部分ではある。もやもやは残るけど。

では、監督が描きたかったことはきちんと描かれていたのだろうか。ラストでもう晴れ女でも何でもなくなった陽菜がそれでも雨の降り続ける空に向かって祈っている。帆高はそれを見て「大丈夫」と言ったがそれは劇中歌の言葉を引用するなら「君の大丈夫になりたい」という意味だ。このまま永遠に雨が降り続けるとしたら、この物語はきっとバッドエンドに向かうだろう。でもその前に物語が閉じたことで希望は残ったとも言える。須賀や夏美たちも含めた彼らが新しい何かを生み出す事を、観終えた観客が願えた時、この作品はその人にとって「大丈夫」になるのだと思う。
{/netabare}

投稿 : 2019/07/21
閲覧 : 119
サンキュー:

6

knightgiri さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

お見事!イッポン勝

2019.7.22
長女が「私も見たい」というので生まれて初めて、映画館で2周する事(それもレンチャンで!)になりました。今度は臆面もなく泣きました。

これだけは伝えたい。私が今回の作品のラストがいいというのは、「選択」という結末だからです。苦難の道でも「選択」したという清々しさが良かったと。

追伸:2回目の犬カットが何処だか、やっぱり判らんかった。(´・ω・`)

2019.7.21
早速見てきました。

「新海誠も流石にマンネリ化の危機じゃない?」、「今回はタイトルもちょっと意味不明だし」・・・・・・という訳でなんとなく斜に構えて映画館いってみたのですが。見事に一本とられました、はい。新海誠の作品のなかで一番の仕上がりじゃないかと私は思います。

キャラの雰囲気、街並み、序盤の盛り上がり、細かな仕草・・・・・どれも以前の新海誠の作品で出てきたパーツ(モジュール)で、使いまわし感満載のはずなのですが、新しい脚本のなかでそれがむしろ「安定感」を感じさせる事に。なんか見ていて「あ、やっぱり新海誠だな」と何とも言えない居心地の良さを感じさせてくれる。ところどころに熱烈なファンを刺激する「遊び心」もあります。

①起承転結、②自然災害、③新宿の街並み(新海誠って新宿がほんと好きなんですかね 笑)、④踏切、⑤雲、⑥落下、⑦雨・・・・・・どの要素をとっても新海誠の過去の作品、「秒速5センチメートル」、「雲の向こう、約束の土地」、「星を追う子供」、「言の葉の庭」、「君の名は」で見たことのあるモチーフなのに。それらが新しい脚本の上でまったく「使いまわし感」を感じさせないところに驚きました。脚本もよかったと思います、この新鮮なネタが枯渇している昨今のアニメ業界のなかでも光を放つ。特に結末は満点に近い仕上がり。「秒速5センチメートル」みたいな救われない感じでもなく、「君の名は。」の「なんだ結局ハッピーエンドか」でもない結末。是非、堪能してください。

映画をみていて新海誠の作品の何処に共感するのか? たぶん、「日常にある光景」のイメージを見事に描くからじゃないでしょうか。絵画で言うと「写実主義」。実写でもなく奇想天外なアニメ映像ではなく、我々が普段接する光景のなかに新海誠が感じる「イメージ」が我々(私?)の心を捉えるのだと。「ありそうでない」感が素晴らしい。

音楽もこれまたRADのバラード曲がピッタリでした。


今すぐにでも再視聴したい、そんな作品です。

投稿 : 2019/07/21
閲覧 : 349
サンキュー:

14

ネタバレ

プラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

好きか好きでないかでいえば、好き。

「君の名は。」の大ヒットのせいで、世間的に期待値が爆上がりしてしまった本作品。そのせいか、オタク向けの映画なのに異常なまでのスポンサーの数になっている。

さて、映画の方は・・・意外にも、冒頭のシーン+CM で流れているフレーズで映画の内容は 8 割ほど理解できてしまう。でも、だからと言ってありふれた作品というわけではないし、残りの 2 割がそうさせている。


映画の内容を要約すると、結構簡単に数行でまとめられそうな内容だが、ラストのシーンがなかなか印象的であった。ファンタジーとしては面白いけど、SF としてはいまひとつ。でも、この作品を好きか好きでないかと聞かれれば、好きと答える。そんな作品。


~~~~~~~~~~~~~~~~
舞台は雨の降り止まない街、東京。ある日、病気で死期が近い母親を見守っていた陽菜(本作の女主人公)は、ふと外に煌々と光が差し込むビルがあるのを見つける。彼女はそれに惹かれるようにして、そのビルに行き着く。光に導かれるようにして屋上に上がると、そこには鳥居が立っていた。陽菜は晴れを願って鳥居をくぐると・・・眼前に広がったのは空の世界であった。その時、陽菜はその意味を理解していなかったが、鳥居は天と地を結ぶゲートであり、陽菜はその因果に縛られることになる。

本作の男主人公、帆高。離島での生活がイヤになって島を飛び出して、東京まで家出してきた 16 歳。16 歳ということで、働かせてくれるところもない。結局、島から出るときに船で出会った男性に拾われる形で、東京での生活をスタートさせる。男性はオカルトや都市伝説系のライターで、その仕事場兼自宅に住まわせてくれるかわりに、帆高は助手として働くことになった。

母親を亡くした陽菜は弟と二人で暮らしていた。生活費を稼ぐために、陽菜はバイトせざるを得なかったが、まだ中学生ということもあって、帆高と同じくまともな店では働くことができない。そんな状況の中、帆高と陽菜は出会う。そして、都市伝説として話題に上っていた「100 % 晴れ女」が陽菜であることを帆高は知る。陽菜の生活費のため、帆高は"出張晴れサービス"を提案し、スタートさせる。

陽菜は個人的な小さな規模の依頼から花火大会などの大きな規模の依頼まですべて受け、降り止まない雨を短時間だけ晴れにさせた。たった晴れにさせるというだけで、空だけでなく人の気分も明るくすることができることに、陽菜は喜びを感じているようだった。

しかし、昔からの言い伝えでもある通り、自然に逆らって天気を変えてしまう行為は、それなりの代償を伴うものであった。陽菜は薄々気付いていたが、その時は突然訪れる。陽菜はいわば生贄として空の世界へと導かれてしまった、東京の天気をずっと晴れにする代わりに。

突然陽菜を失ってしまった穂高は、家出の件などで警察に追われながらも、なんとか振り逃げて、例のビルの屋上へとたどり着く。そして、陽菜を返して欲しいと強く願って鳥居をくぐると・・・次の瞬間、空の世界へ。そこには、横たわっていた陽菜がいた。地上世界の天気を安定に保つために「人柱」として犠牲になるよりも、地上世界に戻ってきたいと帆高は思いを告げ、それを陽菜は受け入れた。

陽菜が地上世界に戻って以降、東京は今でも雨が降り続け、その何割かは水没してしまった。二人の選択によっては、東京を水没から救うこともできたが、結局、二人はありのままの世界を受け入れた。二人が出会ったことで世界は変わってしまったのではない。世界を変えることはできたが、変えなかっただけである。
~~~~~~~~~~~~~~~~

なんとも言えない内容である。SF 映画でもないし、そこまで恋愛映画っぽくもない。何かと問われればファンタジーと答えるだろう。そして、このハッピーエンドなのかバッドエンドなのかモヤモヤする感じは、好きだ。本人たちは幸せだけど、ほかの大多数の人たち(本編で言えば東京に住んでいる人たち)は幸せなのかどうか不明という「曖昧さ」が、この作品の良いところだと思う。


作者が意識したかどうかはわからないが、前作「君の名は。」との共通項があったと思う。それは「災害」である。前作では隕石の衝突・今作では都市水没がそれにあたる。ただ、前作と今作では、その向き合い方が違う。前作では時間軸を超えた少女と少年の二人が協力して立ち向かい、隕石の衝突自体は回避できなかったが、死者ゼロ人という奇跡を生み出した。いわゆる過去改変であり、ここが SF 映画っぽい所以である。今作では、天気との因果を持った少女が、いったんは自らの犠牲("死"ではない)のもとに、降り止まない雨による都市の沈没をまぬかれるが、大切な人たちとの関係を失いたくないという思いで、大水害から東京を救う選択をやめた。たぶん、二つの作品のテーマとは違うのであろうが、救った災害と救わなかった災害と受け取れなくもない。たぶん映画を観た人たちからは、二人の選択は正しかったのか?という疑問が浮かぶかもしれない。一人の犠牲(何度も言うが"死"ではない)によって救われたはずの世界が、ただたた大切な人たちとの関係を失いたくないからという個人的事由によって救われなかったからである。でも、こんなもの善悪の物差しで計れるものでもなく、正しい・正しくないの問題ではない。だって、その二人の選択で世界が変わることに気付いているのは、ごく一部の当事者だけなのだから。前作では、隕石衝突によるは人の生死が関係しているし、また世界を変える本人たち自体は犠牲にならないから、それを回避しようとする方が望ましいに決まっている。しかし、今作では降り止まない大雨によって徐々に進行していく都市の水没であるが、世界を変える本人の犠牲をともなうため、選択のどっちが正しいだとか望ましいだとか、判断がつかない。


今作は一回観れば内容が把握できるくらいの濃さ(悪口ではない!)であるが、君の名は。と比較してみると意外と面白いかもしれない。


p.s.
陽菜ちゃんかわいい!!髪型どタイプ!!!!!

投稿 : 2019/07/21
閲覧 : 214
サンキュー:

10

ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

晴れ女じゃなくていい!

詳細は劇場で。

ネタバレ回避のため、ストーリーに関わることは
記しません。
(って、まあネタバレして困る内容でもないけど)

えっと……、なんていうか。
「君の名は。」の空前の大ヒットでは、おそらく
ふだんアニメなんか観ない人たちの方が劇場に
足を運んだと思うんですね。
そういう人たちは、おそらくこの「天気の子」も
観ると思うし、その層に対して受けるような造りも
できたと思うんです。

でも、新海誠はそうしなかった。

言い方は悪いですが、超わがままに「僕はこういう
作品をやりたいんだ」ということをやったんだろう
なと思いました。こりゃね、アニメ観ない人には
受けないでしょうね。

でも、僕これ大好きですね。
「はいふり」っぽくもあり、「凪あす」っぽくも
あり、ジブリの影響を受けているとも言え……。

鳥肌が止まらない圧巻の作画。
「とらドラ!」「あの花」そして「君の名は。」で
魅力的なキャラデザの田中将賀は続投。
RADWIMPSの音楽は「君の名は。」ほどでは
ないけど、作品にマッチしていました。
ストーリーも、飽きさせないエンタメとして
十分楽しませる力がありますね。

あ、そうそう。
本編のどこかに「瀧くん」「三葉ちゃん」が出て
きます。どこか探してみてね(笑)。
ま、劇場で観てこその作品です。たぶん損はしませんよ。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 250
サンキュー:

10

ネタバレ

トニー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

いい作品だった!

とりあえず、君の名はとのクロスオーバーが熱い!今回は帆高君(男)が走ります!
これは僕の持論だが、曲と内容はちゃんと繋がっていて、例えば「愛にできることはまだあるかい」歌詞の内容が帆高の作品内では直接的にない陽菜への感情をしっかりと補っていて、ひとつひとつ部分だけで切り取るのではなく、作品全体で見たとき。素晴らしい作品でした!

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 263
サンキュー:

9

ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

天気...それは神が気分で気候を変更することだ

【視聴きっかけ】
今回は新海誠監督の話というところで、見ようかなとは考えましたね。
実は今回見ないか見ようかなかなり迷っていた

それは、人気度や知名度が高いからという理由でアニメを見たくないから

これに関しては個人的にアニメの楽しめない理由。
でも、その理由はあったものの、実際に視聴したのは
友人が丁度見たいというのもあったが、私自身も映画で見ることが
なかったので今回見ようかな?と思った

※余談です
でもこれは、映画に限ったことではなく、これはアニメ作品全て言える
いつもレビュー投稿している作品はマイナー作品もあったり
王道だったりするのは

ただの妄想に過ぎないのだが、
『人気なものしか見てないってただ認知度決めているだけじゃん。
周りの評価がないと君はアニメを知れないのか?』という被害妄想がずっと
自分の心で刺さっています。

これは私が思っていることなのでどうでもいいかもしれない。
まあ、でもこんな理由が人気があるものやマイナーなものまで
これからも見ていくと思います

【良い点】
■雨の描写について
今回良かった点としては、勿論どれも素晴らしいのですが、
特に今回見るポイントは「雨」です。

天気の子を見るうえで評価はやはりここですね。
これが今回テーマという感じなので当たり前っちゃ当たり前なんですがw

雨といえば、「空の境界シリーズ」や「鬼滅の刃」などで知られる
ufotableさんのイメージが強かった。

雨の描写って最近クオリティがますます向上していて大変満足しました
特に音響周り。作画もあるが、絶対に今回は音響!

ここまで再現するか!?というぐらいリアルな音がしましたね。

雨の強さに応じて音をでかくしたり、小さくしたりするのは
上手いと思った。
でもそれは、最近の作画面に強い制作会社はよく出来ることだが、

それは、強い雨の場合に限る。

今回の天気の子ではやや弱い雨、強い雨、雨が降りだした音、止んだ音
雨と風が混ざった音...全てがリアルに聞こえた

また、どっちから雨が強いのかとか、左の方は小さく、右がでかくしていたりしていて素晴らしかった。

■ストーリー構成に関して
今回見る点としては、本当に言うと「君の名は。」とほとんど見せ方が似すぎている。

一旦評価を下げようと思ったが、これは意図的に同じにしたのではないか?と考えた。

シナリオに関しては、起承転結が君の名は。とほとんど同じで正直最初らへんは面白くなかった。でもこれは、「この構成に気づいてほしい」という思いもあったのではないか?と思った。

新海さんは本当に凄い人なので、そこの層も考えてやってくるはずと思った
なので、天気 = 心理描写というのは読みやすかった。

これは君の名は。の前半部分でいう 入れ替わりの生活の一部始終を見せる演出は 今回でいうところの 天気を変えますというアルバイトの描写がそのまま展開されていた。

君の名は。も実際にそこから話がぽつりと変化して、最後には突然姿を消すといった描写は今回もまねていた。

それに関しては、「またこういう展開を入れるのか?」とも思った。
今回見て欲しいのは違う場所なのかと把握した。
そこで今回見るところは、「天気 = 心理描写」というところだ。

悲しい思い = 雨が強い 風が強いなどがあり、実際に最後は雪まで降っていたり、雷がひどかった。最終的には東京自体が雨の影響で水没するがw

嬉しい思い = 少し雨が降っているぐらい。または、祈って晴れになる

的な感じだった。心理描写というのはなかなか難しい路線だと思っています
心理描写 = 人間的の心をアニメーションで表現することになる

ある意味芸術的な見せ方が必要になったりする。
勿論このような演出は新海さんらしかったとも言える。

ですが、これは悪い点にも見えてしまう...

【悪い点】
■君の名は。のイメージがつきすぎたので何かの圧力がかかった?
新海さんの作品を酷くいうことは、あまりないのですが少し気になった点があったので...

新海さんはこれまで数々の名作を作ってきたことだと思います。

ですが、はっきり言うと「アニメとしては良かった」

だが、新海さんの作品でいうと「そうでもない」というのが本音

新海さんは、君の名は。で売れすぎた。
それはある意味次回作の期待度があまりにも増えるということ

新海さんはその対応策として
「君の名は。を見た人でも喜んで貰えるようにしなければならない」
といった考えをしてしまったのか?と思った

今回特に、ストーリー構成が君の名は。に似すぎている。
それは、新しいものがあまり見えてこない...

新海さんの本当に作りたかった作品が見たかった。
有名になりすぎて、ハッピーエンドしか作れないようになってしまう影響がある。

勿論、それも良いことだが、バッドエンドが作れないアニメなんて悲しい
有名になることは誇って良いと思う。

でも、それでも人気になりたいからという安い理由で
今回のストーリー構成を作っていたら少し残念に思う。

何か、新しい要素があまり感じることが出来なかった。
作画面、音響面、心理描写は良かったものの肝心の脚本が
「安定した作品を見せます」オーラがやばかったです。

新海さんの本当に作りたいものを作って頂きたいです。
これが作りたかったものです。ならいいけどw
勿論今回のストーリーが嫌いなわけではないのでご安心ください

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 291
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16

ネタバレ

カラオケ鍛錬中 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

音と映像美は本当にすばらしいがやっぱりストーリーにちょっと難ありかな?

待ちに待った新海誠監督の最新作「天気の子」つい先ほど観終わってきました!正直に感じた感想を書いていこうと思います。

まず映像は前回の君の名はにつづき素晴らしい出来でした!その美しさについつい引き込まれてしまうほどきれいでした。

音楽はRADWIMPSさんが前回に引き続き担当されていて正直、君の名は。を超えたと個人的には感じました。歌詞に込められたメッセージや曲調がとても素晴らしく思わず聞き入ってしまいます。

そしてキャラクターはみんなそれぞれにいろいろな事情があってそれが物語の肝になっていて正直主人公以外のキャラの事情ならそうなるかと思えました。

個人的に今回一番期待していたところが君の名は。で感じていたストーリーの物足りなさを埋めてくれることでした。しかしストーリーは前回より落ちたかなっというのが率直な感想です。新海監督も言っていましたが賛否両論あると思います。(個人的には賛3:否7ぐらいになるんじゃないかと思う。)一番あれっ?って思う部分が主人公が東京に固執する理由の弱さです。おそらく「ライ麦畑でつかまえて」をイメージしていることはわかるのですが、あの主人公の過去の語りのなさだと単純に主人公が超わがままで都会にあこがれを抱き東京にでてきたのはいいものの周りのたくさんの人に迷惑をかけているだけになってしまっている。なのでたとえば主人公にとてもツライ過去があるとか家庭環境が劣悪とかどうしても地元にいたくないもしくは居られない事情があれば物語もかなり良くなったのかなって思いました。

でもトータルで評価すると随所に新海監督らしさが出ていていい作品だとは思います。(もう一度観に行こと思ってます。)長々と長文を書きましたがそれぐらいいろいろ考えるし余韻の残る作品ですので是非劇場で観てほしいです。

余談としてエンドロールが流れてこの先に何か映像がある作品ではないとわかる作品で誰一人席を立たない作品に個人的に初めて遭遇しました!それぐらいみんな余韻に浸っていたんだと思います。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 215
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10

ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

悲劇の晴れ女

 実に背景作画キャラデザ、文句なしの上出来だったです。雨の降るシーン、晴れるシーン、不思議な世界に誘われるシーンとか素晴らしいです。音楽、主題歌世界観にピッタシです。あと、「君の名は。」を思い出すところがあったり、あるキャラが登場するサプライズあるです。

 晴れ女、陽菜の覚醒から始まるです。
 主人公の家出少年 帆高が、おっさんと出会ってから、新宿を彷徨うです。陽菜にお恵みを貰うも、当てがなくおっさんを訪ね、おっさんとお姉さんの元で働きながら暮らすことになったです。
 出来すぎた偶然、陽菜と再会して仲良く行動していく行方は!な、お話だったです。

 新宿は知ってるけど、鳥居のある雑居ビルなんてあったかなぁ?です。見覚えのあるような場所、結構出てきたと思うです。

 陽菜の能力は、奇跡というのか、こんなことがあったら、幸せな気持ちになれる感じだったです。弟の凪くんもませてて所々、存在感があったです。

 この三人の能力を生かしたバイトは、楽しいひと時を過ごせてたけど、陽菜に代償があったことは、皮肉なものだったです。

{netabare} 追い打ちをかけるように、帆高の捜索願で、陽菜、おっさんに警察の手が、伸びてしまうのです。陽菜たちも子供だけで暮らしていることを理由に、強引に施設に入れられようにされ、住む場所も終われなければならないでしまうです。
 ここに出て来る警察たちあまりにも強引で、押さえつけようするです。まるで、穂高たちを悪人に強引に仕立て上げるようだったです。終盤、帆高に銃を突きつけたり、確保と称して手錠をかけたり見ていて、人相も悪く態度も悪い、何でも正当化する人さらいや野党そのものに感じてしまうです。 {/netabare}

 陽菜の影響?で{netabare}東京が浸水してしまう光景は、あり得ないながらも{/netabare}見事に世界観を表していたです。

{netabare} 悲劇になった陽菜を助けようとする帆高の行動は、ある意味、男らしかったです。線路をかける姿、陽菜を救いたい思いは、真だったです。
 「天気なんて、狂ったままでいいんだ!、陽菜さんがいてくれればいい??」だったかなぁ???という帆高の言葉は、告白のようで、孤独になった陽菜を救った!セリフだったです。
 ここで救えなかったら、話にならないので無事帰還できるのです。{/netabare}
 最後の最後の感動のラストは、公必見です!。

 最初と最後で、「世界の形を変えてしまったんだ!」という言葉が出てくるけど、帆高と陽菜の間だけでいいんじゃないかなぁと思ったです。とにかくこの先、お幸せになれたらいいですねです。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 339
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15

てんてん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

個人的には

いいんじゃないでしょうか?
個人的には、前作よりキャラやbgmが良かったと思います。
が、ストーリーは少し前作より見劣りする部分があり、今回話題になっていた本田翼の声も少し違和感がありました。

見るべきだとは思います。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 248
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6

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ぷー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

演出の意味を理解できないと物語に取り残される作品。

私のような頭の弱い人には、ただ作画が綺麗で音楽が素晴らしいが演出が少々大げさな映画だなといった感想でしたが既に視聴済みの方の考察を見て初めて演出の意味を理解し、先にネタバレを見ておけばよかった!と思った作品でした。
初見で物語や演出の意味を理解できる人はすごいと思います。

私なりの不満点として
主人公の生い立ちがほとんど触れられておらず、ただ光を求めて東京に来ただけでは説明不足ではないかと思いました。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 301
サンキュー:

10

ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

積乱雲でつかまえて

新海監督の新作。素晴らしい作品だった。
{netabare}
今回は前作以上にどストレートな青春もの。
雨続きの東京で100%晴れを呼ぶことができる女の子と家出少年とが出会うことで起きる、恋と冒険を描いた作品。

いわゆるセカイ系ではある。大人たちを分かりやすい敵として据え、ティーンエイジャーのみで世界の秘密を知り、選択する物語。

観た印象としては「時をかける少女」と「耳をすませば」を足して新海誠エッセンスを加えたような作品だった。

とにかく青春でロックンロールする話。
序盤のカップ麺のフタを押さえていた本が「ライ麦畑でつかまえて」であったことを見ても、この作品が青春を主題に置いていることを暗に示していたと思う。

相変わらず美術は素晴らしい。雨降りの東京がとてもきれいで、画面からその湿度さえ伝わってきそうな程リアリティを持った映像に仕上がっていた。

音楽もRADWINPSが今回もいい仕事をしてた。新海監督の作品はみんなMVっぽくなっちゃうけれど、それが氏の作風なので、最初はちょっと鼻に付く感じがあったけど、今は見慣れてこういうのもアリなんじゃないかって思えるようになった。音楽が良いことには変わりはないし、作品のために音楽を作るってやり方だからマッチするに決まってるし、これはこれで新海監督が生み出したやり方だと思えばやっぱすごいなって思う。

キャラクターも全体的に良いが、特筆すべきは凪先輩の存在だろう。おもしろいしかわいいし、画面を常に和ませる効果があった。
このキャラクターを作り出した感性がすごい。普通小学生の弟キャラを考えるときにこんなキャラ思いつかないでしょう。すごすぎるし、これは人気キャラになること間違いないと思う。

個人的には「君の名は。」よりも好きかもしれない。
「君の名は。」はラブストーリーに徹した形だったけれど、本作はもっと青春寄りで、子どもの力ではどうにもならない無力感とか、それでも無鉄砲に進もうとする若さとか、大人が年を重ねることで忘れてしまうあれこれが詰まった作品だと思った。

その大人の代表ってのが須賀さんというキャラだったのかもしれない。自分ももういい大人なので、怖いもの知らずな主人公たちよりも守るべきものの前で臆病になっている須賀さんに共感してしまった。

私たちはどうしても会いたい人がいるときに、ルールを飛び越えてでも踏み出そうとするだろうか。
{/netabare}

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 296
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10

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めー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

大好き! あとパンフレット購入推奨

初日の朝一の回に行った。
まず圧巻。
新海監督大好きだ。
あれだけのヒット作の後だし、待ちに待っていた新作で上がりきったハードルとかホント関係ない。
見ている間は監督の描いた物語の世界の中。
感情振り回されて、最初はなにかしらすごいものを見た、くらいの言葉しか出ない。

ストーリーを追うのも忙しいし、泣くし、夢中ではあったのだけれど
監督が事前に言っていた「賛否両論」という言葉を思い出しながら見ていた。
いわゆるセカイ系の作品で選んだ後の世界、数年に渡って責任を感じさせられるって他でもあるのか。すぐ思いつかない。
なんだかんだで彼女を選んでもうまくいったりするじゃないかと。
世界の形を変えてしまった後、なんとかなってるとは言え影響が大きくて。
重い。なんて単純な言葉をつぶやいてしまった。
言葉にすれば、たった一人を助けることと、一人の犠牲の上の大多数の幸福だったら…大多数って思っちゃう。
監督のいう賛否両論のところ。ここだよね。
映画を見終わった後友達と感想おしゃべりいっぱいしたけど、私は最後の選択についてではなく、二人が一緒にいるために反社会的な行動が多いことにコメントすることで、論点をすり替えた。
ここまでの帆高と陽菜を見てしまっては、選びたくない。

「君の名は。」の影響がいろんな形で出てくるなと思ってたら、君の名は。の影どころかキャラ登場。
瀧くんには劇場にどよめきがあった。私の感想はやったな神木くん。
三葉のシーンはノーリアクションであれ?気づいてない人いるんじゃないとか思ったけど
さやちんって警官って思って半信半疑で調べてない。気象研究者はてっしーなの?で、四葉どこ?って感じなので人のこと心配してる場合じゃないとエンドロールで思った。
ついでにソフトバンク劇場CMでおとうさんも探せと言われたけど、おとうさん見つからなかった。っていうかそれどころじゃないわ。

好きなカット。
いっぱいあるけど、帆高が就職してから、家族じゃないけど、家族のような後ろ姿の帆高、須賀、夏美の三人組。

お笑い要素。
初回の晴れ女のお仕事。
じわじわ笑える。
凪くんいい子。着ぐるみ着なそうなキャラで出てきて、きちんと着ぐるみ着てるとこが。

夏美。
就活中の彼女が帆高を当たり前のように助けるということに驚き。
あーいう人は警察になれないなら裏の世界だと思ってしまったあたり自分はものすごく染まってるんだ。常識とかそういうものに。あとそういう物語慣れしてる。

須賀。
常識人。最後には帆高を救ったけど、この常識人のせいで二発目の発砲は行われたのが気になってしまって。しがらみに縛られる大人代表を見ていて胸が痛い。

声優。
主演二人大好きです。選ばれし二人は一瞬の違和感もない。
あやねちゃん。佐倉さん、名前そのままなのワザとですよね。声したとき、モブっぽかったから豪華なモブと思ってしまった。

パンフレットでの監督のお話。
濃いのでみんな買って。ぜひぜひ。
狂った世界だからって調和を取り戻すという話はいるか?という投げかけ。あまりにわかりやすい言葉にまとめられてて、監督の言葉選びの力を見せつけられる。
そして、内容がストレートすぎて刺さって、来た球すぐ受けきれない。課題だ。
ストーリーが完成する前の姿。私が特報見た想像や、作品見てるときにそっちに進むのでは?と予想がことごとく入っていて、監督の初期シナリオ、私の感覚に近いじゃん、なんて勝手に嬉しく思った。
まぁ、そんなifの世界も見てみたいけど、そっちが良かったとは思わない。
監督が思うままに作ったものも、スタッフの意見を取り入れ作ったものも結局は監督の選んだものだし、完成品が最善なんだろう。

余計な心配。
いずれ大ヒット御礼CMが流れるとき、君の名は。でいうカタワレ時の部分。空での手をとりあうシーンが使われるとして、手錠はいいのかな?と気になっちゃった。
あと元々「雲のむこう、約束の場所」が好き。彼女か世界かは同じなので、比較されるのかな。「天気の子」良すぎてなんかつらい。

時間が経過するごとに愛があふれて、何かすごいものを見たで終わってた時が信じられない。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 260
サンキュー:

9

ネタバレ

きつねりす さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

これは絶対スクリーンで観るべき作品

それぞれの項目から簡単にレビュー。一言で言うとかなり面白かった。でも基準として「君の名は。」とかの過去作があるので、そこと比較しながらの感想になってます。
<物語>
偶然、奇跡、そういったものを飛び越えるドラマチックな展開は「君の名は。」以上。結構リアル寄りに描いてた「君の名は。」に対して「天気の子」はダイナミックさで上を行くなと思いました。ただ、そのダイナミックさは行動にも表れてて、帆高たちは余裕でアウトなことをしまくってるし(発砲、逃亡、雷でトラック火災とか・・・)モラル的にはよろしくない。でもそこを突っ走ることで帆高の一途な思いというところに光が当たるわけで・・・この辺りが個人的には「賛否両論」といったところに行きつくのかなと思います。
作中、色々な印象的な言葉が出てきて、その度にハッとなりました。文学的名台詞連発の「秒速5センチメートル」に比べるとそれほどの頻度は無いものの、心を打つものがあります。一番はやはり「このままがずっと続けばいい」という意味の「僕たちに何も足さず 何も引かないで欲しい」という言葉。めちゃくちゃ表現が素敵!他にも表現の美しさというよりはかつて日本もそうだったんだよな・・・という「今の子は可哀そう 昔はもっと季節が素敵なものだった」とか、確かにそうだな!という「天気一つで心が左右される」とかが心に刺さりました。
そしてラスト。「世界を大きく変えてしまった」と自分の我儘で世界を狂わせてしまった罪悪感を抱える帆高に、「もともとこの世界は狂ってる」と声をかける大人・須賀の存在はめちゃくちゃ大きかったと思います。ここが帆高の自己完結で終わってたら、映画の伝えたい「やりたいようにやればいい」というメッセージが曖昧になってしまうと思うので、そこではっきりと大人が道を正してやるという構図になるところがポイント高いし、大衆向けになっているなと感じました。でもこれも取りようによっては自暴自棄とも取れるし、ここも賛否両論かと。わずかすぎる望みを見事に回収する締めは前回同様涙ものですね。
<作画>
これはやはりスクリーンで見る作品だなと感じました。雲間から覗く太陽、青空の広がり、刻一刻と色を変える光、夕焼け、振り続ける雨、そびえたつような雲。これこそ映画館の大スクリーンの醍醐味!といわんばかりに広がる美しい世界にやられました。天気を主題にしている時点で新海監督の得意とするところだな、とは感じていたのですが、その想像の何倍も良かったです。そして、東京の風景を形作っている実名の看板や、現実にある商品をそのまま持ってこれるくらいのタイアップがついていることは「リアルさ」に定評のある新海作品にとって追い風だったのでは、と思います。「自然」だけでなく「都会」の没入感まで凄いのか・・・と無敵さを感じずにはいられませんでした。
<声優>
キャラにはまる声、という点でやはり選ばれただけあって十分すぎるキャスティング陣。脇を固めるキャラクターまでしっかりと有名どころを起用している所に意気込みを感じました。個人的に本田翼がかなりハマってて、声優上手だなと思いました。
<音楽>
前作「君の名は。」を超えられなかったと感じたのは唯一この点くらいかと。掴みの「夢灯篭」で一気に引き込み、中盤の「前前前世」、終盤「スパークル」ときて、ラストに「なんでもないや」という組曲のような完璧な流れ。これに比べると歌ものの印象が弱かったふうに感じます。度々流れる「愛にできることはまだあるかい」の完成度に引っ張られていたような印象。でもサントラを聴いただけで「あのシーンか!」とくるくらいに心に染みついている気はします。良いんだけど、前作が強すぎた。
<キャラ>
ここしか書くところが無いのでまず堂々と描きますが、「君の名は。」のキャラが出てくるのは本当にアツい!主要キャラは分かりやすいように書かれてたけど、テッシー・さやちんがちょっと分からなかった・・・のでもう一回見てきます(こうやって2度、3度と見ることになるんだろうな・・・)。「言の葉の庭」の先生が「君の名は。」で先生してたりするのでこれもファンサービスなのかな、と思ったりします。憎い!
サイドキャラクターに関して言うと、終盤少し置き去りにされてる感はありました。でもこの部分は「君の名は。」同様アナザーサイドって形で小説になりそうな予感がしなくもないし、是非そうして欲しい。新海誠作品で多分一番キャラのバリエーションが多いことから、その広げ方を意識している感じは伝わってきました。と同時に、従来のアニメ作品のような「この作品だけで楽しめ!」というスタイルからは変わって来てるなと感じます。ひとつ言わせてもらうと、絶対主人公にとって良くない役だろうなと思ってた須賀が実はめちゃくちゃ主人公思いで、完全に予告編に一杯食わされました。まだまだ見る眼が無いな~。

映画全体で気になったところとしては、ちょっとずつ名作を彷彿とさせるシーンがあったように感じたこと。青空の下線路を走るシーンは「時をかける少女」が、帆高と陽菜が天から降りてゆくシーンは「千と千尋の神隠し」が頭の中で重なりました。名作はやはり同じ道を辿るのか・・・。
個人的名シーンは花火大会を晴れにして見せた夕焼け、からの「自分の意味が見つかったような気がしなくもなくもなくも・・・」とおどけてみせる陽菜に帆高の心が動くシーンと、雲の上に行く直前に暗闇の中透き通る身体を目にした帆高が思いをぶつけるシーン。このシーンは何回も見たい。そしてその思いを胸にまたきっとスクリーンで映画も見るし円盤も買うんだろうな・・・。幸せ。
ただ、こういった幸せ路線ではない作品を描く新海誠にも期待している自分がいて、そこの描き分けを隔年ごとにやってくれるとファンとしてはもっと嬉しいというのも正直な気持ちです。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 370
サンキュー:

10

たまき さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

新海映画これにあり。

ネタバレは最後の方だけです


かつての新海映画といえば、「健気で脆そうなヒロイン」「脚」「田舎と都会の対比」「線路と鉄道」「猫」「日本の古典」「鬱エンド」など、独特のフェティシズムが伺えました。そうした要素を大きく転換したのが前作『君の名は。』でした。もちろん全てではありませんが、ヒロインは健気でしたが、気の強さを備えて方向が変わりましたし、ヒロインの描写で目立ったのは胸でした。あとは猫も殆ど登場しなかった記憶がありますし、鬱エンドではなく、始まりを予感させる前向きな終わり方になりました。結果としてこちらは記録的なヒットを飛ばしましたが、古参のファンは物足らなさを感じたでしょう。どちらが正しいということはありません。ネタバレ回避の為に抽象的な話になりますが、今回は、前作の良さを継承しつつ、新海ismをふんだんに盛り込んだ名作と言えるでしょう。今回も、ストーリーの大枠は『君の名は。』と似た要素もありつつ、今回の大きな違いは、「会えないヒロインに会いに行く話」ではなく、少なくとも会えているのです。会えている、つまりお互いの人格を我々も彼らも知っているからこそ、主人公へのより一層の感情移入がなされるのです。あとは、新海作品にしては珍しく、恥じらいながらも、手探りながらも、ある程度恋心を自覚しているというのも胸キュンポイントです。前作が映画としての最高峰であるなら、これは「新海誠の」映画の最高峰と言えるでしょう。迷うならば是非見てみてください。新規や古参を問わず、誰にでも楽しめること請け負いです!


以下ややネタバレを含みます。


設定がわからないと仰る方が多いですが、説明してませんでしたか?
帆高が家出をしたのは、「地元が息苦しいから」というそれ以上でもそれ以下でもないでしょう。それは地方出身者が往々にして言うことであって、理由としては十分であるように思えましたが…。

あとは陽菜が弟と二人暮らしの理由は、偏に「母が昨年亡くなったから」というのと、「今の生活を壊されたくないから」という2つの理由でしょう。途中陽菜は凪に対して、「ここから先は危険だから、お前は小学生だし、安全な所(≒実家?)に行ったほうがいいよ」という提案をしたにも関わらず、ついてきます。結果として、実家とは何かしらのいざこざがあったのでしょう。
一度話が逸れます。新海作品にはよく片親しかいない人がいますが、今回は母親を亡くした陽菜・凪姉弟と、そして須賀圭介でしょう。須賀の場合は、最愛の妻を亡くし、その妻の実家といざこざがあり、なかなか娘と会えないという状況が続いています。須賀は何かと陽菜のことを気にかける描写がありますが、そこに起因するものと考えればわかります。
ちなみに、それと対比する形で描かれるのは帆高です。彼には母親がいますが、「帰りたくない」と度々口にしていることから、疎ましく思っているようです。
こうしたことから言えるのは、彼ら主人公たちは、ステレオタイプな人々をネガティヴに評価しているということでしょうか。警察や、田舎の家族や、結婚相手の母親などがその例です。その観点で行くと、陽菜の実家不仲説は可能性としては考えられます。なぜなら彼らは、子供だけで暮らすということをしているわけですからね。だからこそ、「世界を晴れにしてみんなと平穏に過ごす」ことではなく、「世界を雨にしてでも大切な人との時間を取る」ことを選択した理由についても、同様に推測できるでしょう。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 172
サンキュー:

7

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

雨!文字書く描写!

新海監督の作品2大好きシーン♪
今回はイラスト描くシーンなかったの、ちょっと残念><

でも雨のシーンが大好きなので、今回はがっつり満足^^

主役二人、切なかった~
脇の男子二人が良かった!
須賀さんと凪くん~

主役二人の恋がジリジリして切なくてきゅんきゅんした~!
面白かった^^

投稿 : 2019/07/19
閲覧 : 275
サンキュー:

8

ネタバレ

2010sw さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

観たあとラーメン食ったら何度もむせた。

ネタバレで行きます!

天に昇って異常気象を収めた陽菜を思い出しむせ、
なんもかんもかなぐり捨てて助けに行く帆高を思い出してむせ、
RADWIMPSの”愛に出来ることはまだあるかい”がかぶってまたむせた。
何度も何度もー
いやー死ぬかと思った・・

会社早上がりで直行した。
雷注意報のなる雨が、自分の走っているときは晴れた。
その時点で、映画が始っていた。

結婚式の時、何日も続く雨だった。
当日だけ、晴れた。
ヨメは強力な晴れ女だったんだ。
何度も何度も晴れの力は発揮された。
今は難病で寝たきりになった。
動くことも話すことも食べることも出来ない。
召された彼女を僕は助けることができない。

だからむせた。何度も。
自分に出来るkとはまだあるか?

監督の目は、視界が広いというより対象物の回り360度を
見ることができるのだろう。側面はもとより裏側も。
圧倒的な情報量の絵の中を違和感なくカメラが動く。
どうやって作ったんだ・・?

人それぞれ違う時間を過ごしてきたから
感想はそれぞれだと思う。自分はとても良かったです。
まずはザックリ観たから、次は余裕を持って
ゆっくり観るかしら。

投稿 : 2019/07/19
閲覧 : 253
サンキュー:

9

ネタバレ

lele さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感想

映像音楽キャラに関しては文句なし。非常に良かった。
声優も一部の人が批判されてたけど、まぁ悪くなかった。
ただストーリーの展開が強引で、終盤も君の名はの二番煎じだったし
面白かったんだけど、ちょっと期待値からするとイマイチだったかな。

投稿 : 2019/07/19
閲覧 : 240
サンキュー:

7

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

これは賛否両論あるだろうなぁ

流石の新海作品だけあって、作画はホントに凄かった。特に水の作画は「言の葉の庭」を越えてた。
{netabare}あと終盤の二人が空から落ちながら抱きあってるシーンは凄く動いてて良かったね(千と千尋の神隠しで観たシーンに似てたけど){/netabare}

声優は本田翼が叩かれてたけど、あのシーンが特に酷かっただけで、他のシーンはちょっと棒読みが気になったけどそこまで酷くはなかった。
ちなみに主役二人と小栗旬の演技は凄く良かった。

音楽は今回もRADだけど、今回の曲はあまり好みじゃなかったな。ただ要所でかかる劇伴は映像に合ってて良かったし、多分好みの問題だと思う。

そしてシナリオだが
{netabare} 正直これが1番賛否両論別れる部分だろう。
大元のシナリオが特に目新しい物もない直球ラブストーリなんだが、カタルシスを感じられず、正直観てて退屈だった。
なぜかと言うと、主人公達の行動が経済的、社会的事情に流されて仕方なく行動してるだけなので、感情移入出来ない。銃を撃つシーンとかちょっと引いたし…
主人公とヒロインの恋愛要素も描写が足りないせいで感情移入が出来ないので、観てて他人事の様に感じてしまった。
もう少しシナリオが共感出来て爽快感ある物だったら「君の名は。」クラスになれていたかも。

【以下観てて気づいた事】
・滝と三葉が東京に居た。三葉は宝石の小売店で働いてる。
・四葉も居たらしいが確認出来なかった。(エンドロールの名前で気づいた)
・まさかのプリキュア出演
・カナ、アヤネという子供のCVが花澤香菜と佐倉彩音。
・カラオケで恋するフォーチュンクッキー
{/netabare}

投稿 : 2019/07/19
閲覧 : 129
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天気の子のストーリー・あらすじ

「あの光の中に、行ってみたかった」高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜。彼女には、不思議な能力があった。「ねぇ、今から晴れるよ」少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――(アニメ映画『天気の子』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年7月19日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
公式サイト
www.tenkinoko.com/
主題歌
RADWIMPS『愛にできることはまだあるかい』

声優・キャラクター

醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子、小栗旬

スタッフ

原作:新海誠
監督:新海誠、脚本:新海誠、キャラクターデザイン:田中将賀、作画監督:田村篤、美術監督:滝口比呂志、制作プロデュース:STORY inc.、音楽:RADWIMPS

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