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「天気の子(アニメ映画)」

総合得点
84.2
感想・評価
716
棚に入れた
3119
ランキング
297
★★★★☆ 3.9 (716)
物語
3.7
作画
4.4
声優
3.6
音楽
4.0
キャラ
3.7

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天気の子の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

頑張って見る蔵 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

そういうことを全部わかった上でエンタメを提供している

劇中の須賀さんセリフにこんなセリフがありました。
メタいですね。

新海さんは君の名は。で名を馳せたとき。同時にいろんな批評を受けて本作になったんだろうなとおもいます。

陽菜ちゃんが可愛くてよかったです。
新海さんの作品の中で一番かわいいヒロインだった気がします。
従来の作品だと正確になんかしらの灰汁っぽさがあった気がしますが、
アニメのヒロインらしい?純真さがすごいですね。
結構ジブリのヒロインぽいくらいすっきりした性格で見ていて
偏差値が(いい意味で)下がっていく感じがしました。
チャーハンを持ってくるときの
「お待たせしましたぁ」
の声が可愛すぎて可愛すぎて。

灰汁があるといったら、夏美役の本田翼さん演技はわりと癖になるかんじですね。おっとりしたお姉さん然としたキャラなのですが
緊迫した場面でものうのうとした声色でなんとなくなごみます。

あとは小栗旬さんと平泉成さんの演技はぴか一でしたね。

ストーリー面に関してですが
秒速5センチメートルのような、新海さんの諦感みたいな作家性が前回の君の名は。ではなりを潜めていましたが今回は割とはっきり出てきていて良かったです。

投稿 : 2019/09/01
閲覧 : 242
サンキュー:

12

katokou さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ちまたの評価に惑わされず一度見てほしい。

凄く面白かったです。なぜこんなに評価が低いんでしょう?一部の新海監督アンチが暴走しているのでしょうか。

投稿 : 2019/08/31
閲覧 : 218
サンキュー:

9

ネタバレ

kenkenpa さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 1.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 2.0 状態:----

君の名はを更に幼稚にしたような内容

結局東京を沈め一人の少女を選んだ話
何人か客は泣いてたが
は?どこで?って感じで心の穢れたおっさんでは共感一切持てず終始映画館から出るタイミングを見計らい結局内容一切入ってこなかったわ

投稿 : 2019/08/26
閲覧 : 198
サンキュー:

4

ネタバレ

Jun さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

今ここにある僕達のなまあたたかい終末

設定や前提をあれこれ考え込まずに物語にはいっていけたので見た甲斐はあった。久しぶりに集中して鑑賞できた。既視感もあり安心できたからか。

(大人の)社会は色々と管理しようとするが、絶対的ではないし的を外していることも多い。実際、天気/天候は未だに管理できません。(銃火器の管理や未成年の性の売買もうまく管理できていないと示唆されているが)。ところが社会的に無力な16歳と15歳と小学生が天気の調整に成功する。ファンタジックな方法でですが。(現代社会ではファンタジーをマジメに語るものは精神鑑定が必要だとパトカー内で話してましたね。)
社会やメディアはファンタジーを育てて自分達の食物にする。自分達の論理に置き直し組み込もうとする。でファンタジーは逃げまわって、結局ファンタジックに東京を沈める。

3年後(大人)社会はうまくいってる、問題ないよと18歳になった少年にいう。多少水没したってしっかり管理されているから問題ないのだ。あの自分達の命をなげうった選択って社会が告げたように妄想だったのか。たまたま異常気象でちょっと水没しただけ。

そして最後に三度目のボーイミーツガール。祈る彼女のところだけ日が射してる。しっかりと抱き合う。溢れる涙。

「僕達は大丈夫(じゃない)。」

この異常に明るい終末感が僕にはたまらない。

投稿 : 2019/08/25
閲覧 : 257
サンキュー:

20

ネタバレ

遊微々 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

前作より楽しめました

ようやく見に行けました。

作画と演出に関しては相変わらずのクオリティ、劇場効果もありこれだけのために見る価値は十二分にあります。
ストーリーに関しては前作同様前半のワクワクに大して後半はちょっと肩透かしな印象。でも前作よりはまとまっていたし、演出もかなり力が入っていたためそこまでダレずに見ることができました。やっぱりボーイミーツガールはいいですね、少年少女が互いに未熟な己同士を時に励まし時にぶつかりながらも精一杯に今を生きる姿は本当に素晴らしいです。
最後の展開については人によって賛否両論ある終わり方でしたが、自分はアリだなと思いました。
いやー、しかし新海監督の色彩表現や演出効果のセンスは本当に目を見張るものがありますね。多くの人が魅了されてあそこまでの人気に繋がるのも頷けます。







{netabare} ここからは愚痴です。結構ボロクソ言います。{/netabare}
{netabare} 前作でも思ったがやっぱりストーリーなんですよストーリー。もっと無難に落とし込むことはいくらでも出来るはずなのにどうして無理やりファンタジー要素ぶち込んじゃうんでしょうか。それならそれで最初からもっとファンタジー路線全開でいけばいいのに。
正直あれだけの作画と演出であればそれだけで充分作品として魅せることができるし、ストーリーは邪魔にならない程度にまとまったっもので充分だと思うんですよ。もちろんさらなる名作に昇華させるためにストーリーに力入れるのも大事なんですが、新海監督の場合はアニメーションでやりたい事とクリエイターとして書きたい事、伝えたい事がイマイチマッチしてない気がするんですよね。
宮崎監督のように人と自然、人と人ならざるものの関わり、共生を描いた作品であればファンタジーの要素は自然に受け入れられるんですが、新海監督の場合はどちらかというと人と人との繋がり、縁に重点を置いてるんじゃないかなと思うんですよ。それをファンタジー要素全開の世界観でやるならともかく現実世界に即した世界観でやるんですよね。深層心理描写でやるならいいんですがガッツリ事象に影響を及ぼしてますし、それをするにはいささか説得力とか勢いが足りないというか・・・、なんか見てて違和感を覚えまくるんですよね。まあ今作に関しては前作ほどとっちらかった感じはなかったので最後まで退屈せず見れましたが、それでもどこか拭えないものはありました。
例えば耳をすませばのような作品を新海監督の作画と演出力で手掛ければ素晴らしい作品に仕上がるのになあ、と思いちょっと残念です。

あと前作との世界観の繋がりを示唆するような演出は好きなんですが、前作のメインキャラを出されるのは嫌いです。彼らの物語はあくまで前作で完結しており、その後の彼らの行く末は視聴した側の想像内でそれぞれ留めるようにしておくのがベストだと私は思うので。{/netabare}

投稿 : 2019/08/25
閲覧 : 276
サンキュー:

21

ネタバレ

esso-neo さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

そーつぉーりょく足りて無い

俺のお気に入りレビュアーが最後で陳腐って言うけど、俺の場合は逆だった。最後だけ気に入ってて(新海作品では珍しいけど)そこに至る道のりがすげー気にくわない。尺が足りない?
そんなんじゃない。余計なものがもりもり入れられる。最後の押し問答は自分語りとちゃうんけ?

自分語りであるなら、紅の豚を気に入っているのはどう言う事なのか。子供時分に見れば俺は天気の子を気に入って紅の豚を嫌うのか。

あるいは新海監督がたった一人でアニメ作品を作り上げてしまったことが彼の孤独をなおのこと強くしてしまって誰も寄り付けないのか。
ざーさん嫌がってたみたいな話あったな舞台挨拶で。
最後の世界を変えてしまったには納得はある。君の名はで変わっただろうよ。世界とも言える背景がどんどん凄みを失っている。もっともそれはチョイスされた背景がつまらんってことかも知れんけど。
だがそれだけ情景に至っては最強だなと思えたものの、君の名は以降生きてない。誰だ監督殺しにかかってんの。
いまだ主人公が学生であり、都会人であるところを見れば今でも自分に居場所はないと見ているのか。どうしたファン供、監督寂しがってるぞ。夏や冬に是非とも東京ビッグサイトに連れてって行くべきではないのか?そんで監督は芸の肥やしにくっっっっっっそオサレなバーにでも入ってけばいいのよ。あれは一人に心地よくなれるしスパイスにバーテンが話掛けてくれるしね。

とまぁ、基本見てて思ってしまうのは監督が心配だなっていう、作品の悪し様なんかどーでもよくなるような話でした。
気に食わんのだ。過程が。最後の水没東京もセリフも気にいるけど過程がハラタツ。
銃はいらない。絶対いらない。

投稿 : 2019/08/25
閲覧 : 318
サンキュー:

10

ネタバレ

preston さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 1.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

まあ映像美を楽しむアニメですよね

中盤くらいまでは自分好みのアオハル物。
ただ、終盤はストーリーの盛り上がりとは逆に醒めてしまって、災害起きてんのに必死でガキ追いかけてる警察ってヒマなんだねーとか、自分の家庭が一番大事のはずのオッサンが寝返ったりとか、水没した都市に住み続けるとかおめーらどんだけ東京好きなんだよとか、ストーリー展開させるための粗が気になってしまった。

【満足度65/100】

投稿 : 2019/08/25
閲覧 : 201
サンキュー:

4

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

考察ができない。

この作品をどのように解釈するかが、主人公が最後に発する「大丈夫」というセリフを肯定するべきかどうかに影響すると考えられる。

私は視聴後何時間も「何かについて」考え込んでしまった。何かを考えさせられる映画であったが、まず私は何について考えればいいのかということも含めて考えなければならなかった。そしてネット上の色々な考察を見て「なるほど」と納得しつつも、「自分は」どう考えたらいいのかという問いは消えなかった。

グラスリップは「一見意味不明だがよく考えれば答えが出る」ものだったが、天気の子は「一見意味が分かりそうだが考えれば考えるほど答えが出なくなる」ものだった。そのため、このレビューではすべての項目をデフォルトの「3.0」にしたままとする。つまりは未評価である。

<追記>
しかしここはレビューの場なので、一応現時点での仮の解釈は書いておかなければならない。令和になった前後から日本では平成の頃にはなかった悪いニュースが増えている。そして「今後いよいよ日本はおかしくなっていくのでは」という感覚を私は抱いており、これは他にも同様に感じている人がいて、そのような世間の感覚を天気の子は反映している。これに対して、「自分は自分のやりたいことをやっていくのだから日本がおかしくても大丈夫だ」と主人公が言い放っている。

という作品の解釈を前提にして、私は次のような疑問をもった。

・主人公は「狂った」というよりは「狂わないことを放棄した」のではないか?
元々天候が変わり始めたのは自然の摂理によるものであり、主人公らの意思とは関係なかったはずである。したがって主人公は「意図的」に「社会をおかしくしたかった」わけではない。「結果として」反社会的行為に出てしまったと描かれているのは間違いない。

・ヒロインはどのようなキャラか?
主人公は「自分とヒロインのこと」しか考えていないが、ヒロインは大多数の人間のことも考えているので、主人公よりは「社会的な」人間である。主人公が「もう天気は狂ったままでいい」と言うことで、ヒロインの「社会的責務」は解放されるが、終盤でヒロインは結局自ら「誰かのための幸せ」を願っている。ただしこれが「社会に貢献する行為」と言い切ることは難しい。元々、「母親のため」という純粋な気持ちからヒロインは気象改変能力を手に入れたのだった。ヒロインは主人公よりは「お人好し」であるだけであって、そこに「社会的」な要素は感じられない。

・いったい何が「大丈夫」なのか?
視聴後すぐに感じたことである。いや待てよ。何が大丈夫なのか、と。大丈夫と言える「根拠」がない。しかしおそらく監督には「大丈夫と言える根拠がないからこそ大丈夫と言わなければならないのだ」という思想があるのだろう。

投稿 : 2019/08/24
閲覧 : 250
ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

想像できない主人公が好きになれない

結論を言うと、主人公の帆高たちに共感できなくてもやもやした感じで見終わりました。
この作品を好きな方々ごめんなさい。

なぜ帆高は家出したいと思ったのか?息苦しかったからと言ってるけど、それ以上は語られない。
結局{netabare}最後に家に戻されて卒業までいたわけだから、{/netabare}そんなに深刻な理由じゃないと思う。
何が言いたいかというと、帆高は周りの人の気持ちとか想像できない人なんじゃないのかな。
家出して周りの人に迷惑かけてるのを想像できない人。
終盤、{netabare}陽菜が消えて、ビルの上の鳥居に行けば会えるのではと考えて、警察署から飛出し、銃まで警察に向けてまでその場所へ行こうとする帆高。
物語としては結果、そこに行けたから陽菜に会えたわけだけど、普通は帆高の行動はむちゃくちゃで、あそこに行きたいからという理由だけで、周りの迷惑も想像できずに自分の想いだけで犯罪行為をする帆高。{/netabare}
私に言わせれば、こんな頑強な意思と行動力を持ってるなら、息苦しいからという陳腐な理由で島を飛び出さないで、自分の意思と行動で息苦しくない環境に変えていくこともできたんじゃないのかな。
私はそういう人のほうが好きです。帆高ってなんだかんだ言って結局逃げたんじゃんって思う。

ついでに言うと、{netabare}陽菜もなぜ母親が亡くなってからも弟と2人暮らしを続けてるのかわからなかった。
「高額バイト」をする気になるくらいなら、ちゃんと相談するべきだし、なにより弟のことを考えたら、あんな生活を続けていくことがいいことなのかを考えて欲しかった。{/netabare}

先日、自分の小説がパクられたと思い込み、ガソリンで放火した男がいたけど、彼はそんなことをしたらどんな悲惨な結果になるのかが全く想像できず、彼は自分の想いだけで犯罪行為をしてしまいました。
あんな犯罪者と映画の主人公を同列にするなと言われるかもしれないけど、でも、自分の想いだけで周りのことを考えず行動することが、綺麗にかっこよく語られてしまうことに違和感を感じました。

新海監督も賛否両論あるかもと言ってたみたいですが、社会に対する反抗とか、自分や友達が中心とか、10代の感性みたいで青い、青すぎるって思いました。そこに共感を持つ人もいるんでしょうね。

投稿 : 2019/08/24
閲覧 : 198

けいP さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

誰も犠牲にしない

誰かを犠牲にして皆が幸せになるより
皆が不幸を分かち合おう。

この映画はそういう作品だと感じた。

この映画の公開日頃はこの映画のごとく雨の日が続いていた。
これは単なる偶然ではない気がする。

新海誠さんや川村元気さんは時代の空気感を敏感に感じることの出来る現代感覚に鋭い方々なんだなあと思われる。

投稿 : 2019/08/23
閲覧 : 300
サンキュー:

20

ネタバレ

オリヴィエ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

意欲作

夏季休暇中に観にいってきました。

うーん難しいね。
選択肢をわざと間違え続けたらこうなりました的な。実験的な試みに感じる。

正常な人間なら拳銃ぶっ放したりしないし、廃ビルに投げ捨てたものが何週間も置いたままになってるのも違和感。
警察はどこの誰の拳銃かまで分かってるのに探さなかったのか?
最後まで所持している前提で動いてたけど・・・。

悪い意味で大人になれない憐れな子供のままBADENDを迎える主人公にひたすら嫌悪感しか沸きませんでした。

まぁ最後安易に彼女が救われて終わりも辟易するが、世界を放りっぱなしで閉じるのもなんだかなぁ。

投稿 : 2019/08/22
閲覧 : 196
サンキュー:

10

やまじい。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

もう一回ぐらい観たい!

「君の名は」からの流れということで、ハードルが上がっていたと思うのですが、期待通りの作品だったと思います。
世間が観たいものを惜しみなくドーーン!と観せてくれました。

毎度のことながら映像美が半端ないですね。一瞬にして物語の中に惹きこまれます。
看板なんかも、ほぼ全部そのままなんですもん。ドン・キホーテはドン・キホーテだしマンボーはマンボーだし。そういうとこも含めて臨場感の演出が素晴らしいなと思いました。

物語も色々つっこみたいところはあるものの、ずっと飽きずに観れました。

一見の価値ありなので、是非映画館でご覧ください^^

投稿 : 2019/08/22
閲覧 : 174
サンキュー:

2

ネタバレ

tag さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

世界を救わないセカイ系

もう言い尽くされているけれど、世界を救わないセカイ系はありなのか、この一点に話は尽きる。
主人公の帆高は終始草食系で、自分からは何もせず流されるままに生き、物わかりのいい大人(須賀)の保護下で、気のいい美人のスタイルがいいお姉さん(夏美)に気に入られながら年上の彼女(陽菜)と相思相愛になる。そして、お約束のように陽菜は世界を救うカギで、世界か陽菜かどっちかしか救えない。
帆高には迷いがない。陽菜を犠牲にして世界を救うという選択肢は帆高にはない。世界なんかどうでもいいと叫んでしまって、本当に世界を救うのをやめてしまうセカイ系。
たぶん、監督はそれを描くことで世界に救う価値なんてないと思っている若者の想いを描いたんだろう。帆高は真面目な青年なのに社会の規範を守ることにとことん、むとんちゃく。それは世界が彼に何もしてくれなかったから、世界を守る価値なんかないって帆高は思っちゃったからだろう。彼にとっては陽菜の方が世界よりずっと大事だった。
こういう設定にしておきながら世界の救済を放り出す帆高に共感できるかどうか。その一点にこの作品に対する好悪の分かれ目があるんじゃないか?そう思った。

投稿 : 2019/08/22
閲覧 : 473
サンキュー:

9

ヴァッハ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

明るさ

明るい青春に傾き始めた印象があります。

今作は、前作と比べて新海誠のねじれが少し強かったように感じました。

モラトリアムたっぷりの空気感と、ファンタジーに、大衆に向けた王道を少し足した感じでしょうか。

濃度と大衆を混ぜたようでしたので、大絶賛というのは少なそうな気はします。

ただ、やっぱり映像が凄まじい。こちらの意思を無視するかのように、終始鳥肌が止まりませんでした。

そして何よりも、この人が描く青さと甘酸っぱさは、とても響きます。

次回作にも期待です。

投稿 : 2019/08/21
閲覧 : 233
サンキュー:

7

ネタバレ

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

エンタメ職人芸

とりあえず見たので、見たよという、報告まで。

簡単に思ったことなど、メモ程度に箇条書きで適当に。

▼ストーリーがめちゃくちゃクラシックで、シンプル。これは作品制作チームの仕事の組み立てがしやすそう
 基本は、「大事な人が死んでゆく話」で、「女の子の死と引き換えに世界が救われるはなし」という構造がしっかりと守られている。
 この手のはなしは昔からすごく多い。2000年以後のヒット作だと、FF10とか、恋空とか。
 すべてのシーンがこの骨格をもとに、きちんと構造的に組み上げられている。その意味では、きわめて、高度なエンタメ職員としての仕事だという感慨がある。新海誠は、完全にエンタメ職人となったのだな、ということがしみじみとわかる映画だった。
 エンタメの「お仕事」としたは、配給なども含めてすばらしい仕事としか言いようがない。
▼エンタメとしてのクライマックスをどうつくるのか、ということが計算され、そのために、すべての小道具が、作品をもりあげるためのフレーバーとして、計算されている感じで、見ていてほぼ完全に物語の設計が──つくり手側が何をしたかったかというレベルで──クリアにわかったので、それは個人的に新鮮。


▼他方で、純粋なエンタメとしての評価ということから、目を離せば、まあ別の評価になるだろう。

▼たとえば、警察は、「理解してくれない大人」の小道具でしかないというのが、徹底されている。ここまで物語の道具として記号的に使われていることが露骨だと、むしろ嫌味がない。
 警察は「理解してくれない世の中」のシチュエーションを描くためには不可欠な小道具であり、「銃」も警察ががんばってほだかくんを追ってきてもらうためには、不可欠だし、非日常の扉として使いやすい。

▼もちろん、この作品をマジで、現代のある程度リアルなはなしとして捉えるのであれば、ほだかくんは「迷惑なクソガキ」以外のなにものでもないと思う。ほんと。
 反権力とか、正直なんにも関係ない。ただ単に、子供が子供の世界のロマンを徹底するためには、ロマンのもり立て役として、記号的な「世の中」が必要だったというだけで、警察は召喚されて、子供が相手をさせられている。大雨で東京が沈みかけているような日に家出少年の捜索などで、そんなに人員がかけられるとは、とうてい思えないが、映画の構造上クライマックスの役者として、警察は絶対に必要だという以上の理屈が一切ない。

 ほだかくんは、なんか、あれだけ必死で家出しているということは、なにかDVでもあるのかと思ったけど、そんなことは何もなかったようで、さすがにそこぐらいは、もう少し設定をつめてほしかったとは思う。まじなはなし、「家に帰れよ」としか言いようがない。
 スガさんは、まあ、こういう人、リアルでいたら、多分、子供っぽくて仕事相手としては迷惑そうな人だなあと思った。まあ、作品内で完結している範囲では、いい人そうな世の中にしばられない人ということになっているけれども……


▼新海さんを頂点とする、このチームが貴重なのは、この子供っぽいダメさをもちながら、他方でこれだけ金のかかった大規模プロジェクトをまわしているところだと思う。ほんとうに。
 大規模プロジェクトまわしている監督はだいだいの場合、気のつよいタイプの人格の人になりがちなんだが、ナヨナヨっとした主人公を描く人でこれだけの大規模プロジェクトがまわってるというのは、なんかプロジェクトとしてすげーなと思うわ。
 川村元気さんとかがすごいのだろうか?


▼ほか

・単にエンタメというところにとどまらないというとこだと、バニラが登場した時点で個人的には、とてもよかった。新宿の風俗がそのまま表現されていたのは、すばらしい。というか、個人的にベタによかったのはそこがメインだった。
・すでに、言われてるけど、話がエロゲーっぽい感じはある。ヒナちゃんのギャルゲヒロイン感はすごい。二次創作でどこがエロシーンになるかの想像がおそろしく容易でなんだか、これがメジャー映画だっつうのは、時代がかわったなあと感じる。
・RADWIMPSかかりまくるのには、相変わらずで、申し訳ないがちょっと笑ってしまった。新海さんの純粋なRADWIMPSへの好意みたいなものもかわいらしいな、と思うが、映画自体がまるで巨大なJPOPのMVみたいだという気もする。

********

 もうすこし大きな感想をすこし述べておくと、新海さんがエンタメ職人として洗練されていくこと自体はいいんだけど、時代を代表する作家に、もう少し、知性を感じる人がほしいな、とたまに思ってしまう。
 国内のコンテンツ史的には、手塚や宮崎駿のような左派インテリが、偉大なエンタメ作家であった時代というのはある意味では、本当によかったと思う。それはエンタメと、社会的な議論の間が架橋されていたということでもある。
 右でも、左でもいいので、もう少し社会的な議論とかかわるような作品が、ドーンと、超ヒットをとばしてほしい。もちろん、そういう作家はいるにはいるのだが、国内のマーケットがわかれてしまっていて、最メジャーにはならない感じが、なんだかさみしい。

 『ズートピア』みたいなものを生み出すことができた北米のコンテンツ産業には、歴史的な評価ということだと徐々に勝てなくなっていくよなあ、と思う。

投稿 : 2019/08/21
閲覧 : 309
サンキュー:

11

ペガサス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

令和の幕開けに相応しい傑作アニメ

新海誠監督による通算7作目、君の名はから3年ぶりの劇場アニメ。
晴天から大雨へと天気がめまぐるしく変化する日に新宿の映画館にて、現実にシンクロするシチュエーションでの鑑賞であった。

ストーリーの表層を追うだけでは分からないだろう、日本人の無意識の深層にあるものを掬い上げて映像として顕現させている。
日本の首都の中心には世界で最も有名な人柱がいる。
その血筋による仕組みとそれに付随する社会構造の終焉を日本人の深層意識に眠るものの目覚めを促すことで成し遂げようとする。
近年ではその脈動を感知している人たちも多いことだろう。
そこでは仕組まれ操作された世界ではなく、生の自然や宇宙と人類は対峙することになる。

この時代の転換期において見えぬところで脈動するものをアニメという表現方法でエンターテイメントに仕上げ提示する手腕はお見事である。
新海誠氏は時代と呼応することで時代に選ばれたアニメ作家であると言えよう。

投稿 : 2019/08/21
閲覧 : 133
サンキュー:

5

しげちん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

普通に良かった

君の名はには及ばんけど

投稿 : 2019/08/19
閲覧 : 213
サンキュー:

2

ネタバレ

sinnsi さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

現代の歪みへ訴えかけるメタファー (※小説版必読?)

【物語(+キャラ)評価】
{netabare}本作は、現代の歪みを非常によく描いた作品である。
しかし小説版を読まなければ、それを描くラストシーンの展開を、理解し難いかもしれない。
(以下の物語評価中のネタバレは、小説版で大きく提示された部分になる。)

大前提として、示し合わせたかのように須賀・夏美・凪が、陽菜を救おうとする帆高に協力していたのは、
三人ともに共通して、{netabare}「鳥居のあるビルの屋上から、晴れ女が空に昇っていく」夢を見ているのだ。
それもこの三人だけではなく、最低でも東京都民全員が、夢という知覚差の大きい事象で見ている。
帆高を追っていた警察だって、見ていたのだ。
(映画でそのことを示唆されたのは、萌花からの電話・Twitterの1つぶやきだけ。){/netabare}

だから廃ビルで帆高が銃を向け、
「なんで邪魔するんだよ? 皆なにも知らないで、知らないふりして!」
と、須賀や警察に言い放ったのは、見て見ぬふりをする者たちへの、正当な叫びだったのだ。
知覚差が激しく、犠牲の上に成り立ち、見て見ぬふりをされる歪みを、帆高はただ別の方向にねじ曲げたいだけでしかない。

まさしくそれは、現実の気候変動や搾取と同じである。
けれどもそんなことを変えるのは難しく、変えようとしても大きな力でねじ伏せられるだけだ。
本作上においても警察は聞き入れず、帆高はねじ伏せられ、左手首に手錠をかけられたのだった。

しかし須賀は、{netabare}もう二度と亡き妻に会えないという自分自身の立場から、
何もかもを犠牲にして陽菜に会おうと、救おうと、奮闘する帆高に強く共感し{/netabare}、帆高に迫る警察を殴り飛ばしたのだった。
間もなく駆けつけた凪も加勢し、「姉ちゃんを返せよっ!」と帆高に言い放つ。

ありのままの世界で見れば、彼らのやっていることは犯罪行為でしかなく、嫌悪感すら覚えるかもしれない。
しかし、彼らの世界から見れば、彼らが正しい。

彼らは潜在的な共通認識をねじ曲げようとしている。これは革命なのだ。
誰かが行動を起こせば、歪んだ構造は別の方向にねじ曲がるかもしれないが、
誰も行動を起こさなければ、絶対に変化はしないのだ。

また本件はトロッコ問題と通じる部分があり、陽菜の命を守るための緊急避難が成立するため、犯罪行為と断罪することはできないだろう。
(※ただし天気の巫女という特殊性のある案件のため、立証は難しい。)

~~

鳥居をくぐった帆高は、積乱雲の上に広がる草原で、陽菜と再会する。

本作の日本国上において、何千万人も影響を受ける強烈な気候変動と、一人の少女である陽菜との命を天秤にかけたとすれば、どうだろうか。
関係のない第三者からすれば、そのまま見て見ぬふりをしてしまうかもしれない。

現実の途上国でも、ずっと気候変動や搾取で苦しんでいる人たちがいる。
快適なエアコン、このインターネットも、そうした犠牲の上で成り立っている部分もあるだろう。
だけどそれだって、潜在的な認識でしかないだろう。関係のない第三者として、見て見ぬふりをしているかもしれない。

だけど主人公である帆高は、当事者だった。
帆高にとって愛する人とは、国とは、陽菜そのものだったのだ。

だから帆高は、こう叫んだ。

「もう二度と晴れなくたっていい!」

「青空よりも、俺は陽菜がいい!」

「天気なんて――狂ったままでいいんだ!」

~~

その後、日本国の気候は狂ってしまった。
雨は3年間やむことなく、東京の1/3は沈んでしまった。
これで良かったのか。そう思ってやまないのは、帆高だけでなく、救われた陽菜自身もだった。

不安げな陽菜に対し、帆高は次のように力強く告げ、物語は終わりを迎える。

「僕たちは、大丈夫だ!」

この3年間、人々は努めて生きていた。
失ったものはあれど、復興から発展へと向かっている。
人間は、変化に適応できるのだ。{/netabare}

【作画評価】
間違いなく★5.0級である。

これまで新海誠監督の作品は、あらゆる美術背景を綺麗に描き出そうとしているように見受けられたが、
本作は綺麗なだけでなく、都会の雨の陰鬱な感じを、最初から最後まで豊かに描き出すという付加価値まで加わり、
雨の日特有の空気感、静かな高揚感がずっと続く。実写映画にはないような空気感で、本当に実写顔負けである。
{netabare}(陽菜が人柱になって雨が上がったあと、晴れで過剰に明るくなっていたのは、良い演出であったと思う。){/netabare}

キャラデザと作画においては、やはり背景から浮くこともなく、一体感が強くハイクオリティである。
また前作『君の名は。』よりも動きのあるシーンが多かったが、非常に生き生きと躍動している。

雨・雷・雲・晴れの天気の作画においても、表情豊かに描ききっており、
観客を見ていて飽きさせることはない。

作品を重ねるごとに、作画はまっすぐ、素直に進化を重ね続けているので、
次回作にも非常に期待ができることは、間違いない。
(物語は一体何が出てくるのか、毎作未知数ではある。)

投稿 : 2019/08/18
閲覧 : 236
サンキュー:

6

ネタバレ

みかんとラッパ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

『噂の眞相』

もともと「人間にそこまで関心のなかった(本人談)」新海誠が,
奥さんと出会い,キャラデザの田中さんの参加,
そして川村元気の参入を経て,

しだいに「脱童貞」な路線へと切替えたことで
「君の名は」の大ヒットがあり,
その名が広く知れ渡ったことでスポンサーも増え

本作品を見た当初は「言の葉の庭」を劇場で見たころとは全く違う
感動がありました.
「彼女と彼女の猫」のころをふりかえると,本作品の
{netabare}どん兵衛のCMソング{/netabare}のシーンを見ただけで
もう泣けてしまいます.

ご存知の方も多いと思いますが,
前作の「君の名は」では新海誠の描いたネームに
奥さんがすべてセリフを吹き込んで,そこから製作が始まっています.
(参照:NHK製作「Switchインタビュー」より)

高校では演劇部部長,
早稲田文学部と東大大学院を出た奥さん(A型)の演出が反映されてこその
「君の名は」だったような気がします.

調べるとたくさん出てきますが,
その新海誠の奥さんがかつて記者としてアルバイトをしていたのが
雑誌「噂の眞相」の編集部でした.
政治家や文豪のスキャンダル,オウム真理教のような新興宗教や
オカルトまで

まさに本作品の主人公たちのようなことをやっていたわけです.

そしてこの「噂の眞相」が掲げた反権力・反官学的な社是と共通して,
本作品にはあらゆる記号が「反権力」の象徴として登場します.
売春・拳銃・・・

一方で若者を取り巻く環境は
前作「君の名は」の『パンケーキ』から
本作品では『ビッグマック』と『ネットカフェ』へと
変化を遂げています.

「雲の向こう~」でも「大人社会への抵抗」があり,
前作でも「大人たちへの反抗」が「変電所の爆破」として描かれました.
そして本作品では…

劇場版パンフレットの中で新海誠は
「若者たちが圧倒的に貧しくなってきている」と発言しています.
そういう現状に満足してるのか??
こういう観点から「反権力」をキーワードに
まさにある意味「開き直った」結末があえて用意されているのです.

ただただ,「新海ワールド」に見とれるだけではいけないのです.
特に主人公たちと同世代の方たちは.

かつての三島由紀夫のような
若者への訴えと

最近のドラえもんにも反映されている
川村元気のような『「世界」への抵抗』.

個人的にはイイタイコトを放出しきったエクスタシーの後,
「やっぱり童貞」な新海誠は
「虚無感」の溢れる世界に帰ってくる気がしてなりません.

「やっぱり,人間って何を言っても変わらないですし…」
「その矛盾に気づいちゃったんですよね…」
「やっぱり雲を描くだけの人でいたいです」

なんて言い出したりして.

投稿 : 2019/08/17
閲覧 : 285
サンキュー:

6

ネタバレ

ダビデ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ちょっと、入り込めなかった。

現実設定のローファンタジー。
主人公の行動に共感できなかったり、流れに違和感を感じてしまい、入り込めませんでした。
画はとてもきれいでした。雨と空が特に!

ちょっと、破天荒な飛んだ言動に痛快さを感じれれば愉しく、感じられなければ違和感なんでしょうね。

投稿 : 2019/08/17
閲覧 : 250
サンキュー:

17

ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

雨のち晴れか曇り

最初に言っておきますが、このレビューは
「雲のむこう、約束の場所」、「君の名は。」の
ネタバレも含まれているので注意してください。

7月某日、レイトショーで観て来ましたが、
席は7割くらい埋まっているという状況でした。
上映後の館内の反応はというと、
まー戸惑いですかね。
私自身もこれは「評価が割れるな」と思いましたし。
とあるカップルの反応は、「あの場所凄いリアルだったね」と、
そんな話をしていました。
ストーリーの話をしろよwとも思いましたが、
前作「君の名は。」の都内の背景描写は、
夾雑物がないのでどこまでも美しく、現実よりも綺麗でした。
実際には煙草の吸殻とかのゴミが一杯あるので、
新宿なんて本当汚いんですよw
本作は、前作と比べても、よりリアリティを帯びている
背景描写だったように思えます。
分かりやすいのが、
「バーニラ バニラ バーニラ 求人!
 バーニラ バニラ 高収入!」の宣伝カー。
このような景観を損なうオブジェクトを取り込むことによって、
リアルな都内の風景を作り出しています。
演出意図までは図りかねますが、
本作の舞台は、基本的に都内で完結しています。
分かりやすく言うと、「汚い東京」と「綺麗な東京」の対比による
舞台演出をしたかったのかもしれませんね(知らんけど)。

身分証明書も持たない高校生が、
都内のネットカフェの個室の利用なんて無理ですし、
深夜利用なんかできる訳もありません。
細かいことをいちいちって思うかもしれませんけど、
こういうちょっとした綻びがあると、物語に入りづらいんですよね。
でもって、こういう違和感が最後まで付きまといますからね。
日々の生活に息苦しさを感じるというようなアナウンスはありますが、
森嶋帆高(もりしまほだか)の親や島での生活だったり、
天野陽菜(あまのひな)のこれまでの家庭環境や母親のことは、
もや~っとしたままです。
僕と君という二人だけの「赤い糸ファンタジー」においては、
それは些末なことで、気にするなってことなのかもしれません。
そういう意味で言っても、本作は新海監督の作家性がより顕著に出たなとは思います。
刑事さんたちはもうちょっと上手く立ち回ろうよとか、
あれだけ線路を走っていたらさすがに捕まるだろうとかは、もう言いません。
しかし、3年間都内はずっと雨が降り続くって・・・おいおい、もう住めないよ。
遷都待ったなし!
この結末は「雲のむこう、約束の場所」と同じということでしょう。
つまり、もう一度陽菜に会えるならば、
この世界の理を壊しても構わないってことです。
元々世界の理なんて狂っている訳ですからね。
どうなろうと、君との再会を選択したってことです。

昨今は、コンプライアンスの遵守なんて言葉を耳にすることが多いでしょうし、
求められます。
これは、企業レベルだけでなく一個人にもおいてもそうです。
元々社会の枠組みを外れた存在である芸人にも、品行方正というのは求められます。
ちょっとでも不謹慎、というか不快にさせるような言動も許されない、
そんな息が詰まるような衆人環視の現代社会において、
帆高は法を犯し、さらに不謹慎とも言える選択をする訳ですから、
そりゃ賛否両論ですよね。
このことに関しては、新海監督も覚悟はしていたようで、
こんな主人公が皆に好かれる訳はないだろうと。
前作「君の名は。」においては、厄災の回避から三葉との再会という、
非常に品行方正な作りなのですが、本作は真逆です。
「お叱りを受けるかもしれませんが・・・」という
新海監督の覚悟の表れでもあるかもしれません。
それでも譲れない想いがあるんだっていう強い意志でもあるんでしょう。
新海監督なりの世の中の風潮に対する叛逆とも思えました。
ただ、映画としての評価は、なかなか難しいものがあります。
僕と君との関係に酔い痴れることができる若いカップルならともかく、
私のようなこじらせたヲタクには厳しい評価に繋がるかもしれませんね。

ある意味ですけど、リア充ハラスメントなんですよねw
本作は誰かと観に行った方がいいかもしれませんね。
マジで「充ハラ」受けますからw  酷い話ですw
「充ハラ」ってのは、私の造語なんですけど・・・
この言葉、案外流行る気もするわ!

投稿 : 2019/08/16
閲覧 : 321
サンキュー:

26

ネタバレ

しゅう さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

青春ラブストーリー

ストーリーは万人受けするハッピーエンド。個人的には君の名は以前の新海アニメらしい切なさ欲しかったけど…受けが良いのはこのようなストーリーかなと。雨粒一つ一つ、反射光、映り込みなど作画はこれでもかって言うほど作り込の拘り感じた。声優も俳優多い割にはハマってたように思う。音楽は前作同様RADWIMPS。可もなく不可もなく…違ったアーティスト使って欲しかった気もするが…新海監督、相当お気に入りなんすね(笑)

投稿 : 2019/08/16
閲覧 : 186
サンキュー:

3

ひき さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

サプライズゲストが…。

家出して島から東京に出てきた16歳の帆高は仕事もなく、
食べるものにも困り果て、船で出会った須賀のところに転がり込む。
そして“天気を変える“ことのできる陽菜と出会い、
雨続きの天気に困る人からの依頼を受けて、
局地的に”晴れ間“に変えるビジネスを始める…。

まずこの不思議な力をもつ陽菜と帆高との話をどのように感動のストーリーへと
もっていくのか、前半ではちょっと想像できなかったが、
比較的よく聞くオーソドックスな展開から、二人の別れ、そして再会、
に至るストーリーは帆高の熱い気持ちを強く感じて非常に良かったと思う。
思わず涙腺が緩んでしまいました。
前作の時はその後小説も読んでさらに感動したので、
今回もまた読んでみようと思います。
前作同様、小説が主人公の気持ちの部分を補完してくれると嬉しいです。

それと映像がすばらしかった。
花火のシーン、そして雨が地面に落ちるシーンなど、
実写のような美しさだった。

また主人公を演じた二人の声優さん頑張ってました。
物語の雰囲気を壊すことなく、違和感なく入り込めました。
あとの配役はできればプロの声優さんに演じて欲しかったかな。
でも他の劇場版の作品に比べて全く問題はなかったのですが…。
ただ平泉成だけはかんべんしてほしかった。
完全に顔が浮かんでしまいました。

音楽は前作同様“RADWIMPS”。
音楽の入り方、曲調は、前作のイメージを踏襲している感じ。
違和感はなく、作品に溶け込んでいる感じで良かったです。
でも新鮮さはなかった。

あと嬉しかったのは、三葉が出てきたのは感動。
瀧はちょっと気づかなかったな。
四葉とテッシー・さやちんに至っては全くわからなった…。
事前に情報がなかったわりによく三葉に気づいたなと自画自賛。
できれば、最後のテロップでの三葉と瀧の名字を同じにしてほしかった…。

投稿 : 2019/08/14
閲覧 : 226
サンキュー:

4

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

興味深い選択

「世界はもともと狂っている」と大人は言う。
それでも「2人は世界のあり方を変えてしまった」と自分では思う。
まだまだ若い子の、まさに今の、ほろ苦いことは多々ありつつも瑞々しいお話でした。
それはともかく。窓をたたく雨。さまざまな表情を見せる雲。そこから時々姿を見せる晴れ間と光。そして流れてくるBGM。映像と音楽のすばらしさ。
映画館の大画面でみてよかったと思いました。

投稿 : 2019/08/12
閲覧 : 168
ネタバレ

ポッチャマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

10(Ten)キノコ

すみません、いいタイトル思いつかなかった...
でも、しっかり良い作品なので、ちゃんとした内容のレビューをしたいと思います!あと、ネタバレなしでは語れないので、要注意です。

一応、ネタバレない中で言える良いところがひとつある。
花澤香菜さんと佐倉綾音さんが、それぞれの名前の幼女(カナとアヤネ)で出演してる!可愛い!以上!

すいません、では本題に笑
基本的に君の名は。を観ていたので、比較というか、意識して言うと、基本的に展開の流れはほぼ同じです。最初は不穏な空気から始まり、だんだん賑やかになっていき、後半に入っていきなり急展開に引き込んで盛り上げ、最後は少し切ない、最初とは違った空気感を出しながら閉じる。まぁほんとに110分間の大まかな流れはほんとに一緒でした。私の感覚として。

君の名は。とほぼ同じボーイミーツガールなのに、あちらのSF的な引き合わせなんかじゃなく、いきなり船でやってきた家出の場面から始まる。主人公が家出の少年てwwwと内心突っ込んでましたが(笑) まぁでも今作はかなり現実世界の要素を濃くしてきたなという感じで、前作よりもさらに客層を広くしているなと。序盤はごく普通の16歳男子である帆高が東京で仕事探しにもがいている。もちろんすぐに上手くはいかない。そんな空腹と孤独で苦しんでるときに、ビッグマックをくれた優しさに触れたら、思春期の男子としてある種の勘違いをしてしまうのは仕方ないのかもしれないね。
でも陽菜を連れ出してからの帆高たちの楽しそうな雰囲気はとても好きでした。家出から同世代の仲間と仲良くなって共に生活をする感じ。なんだか分からないけど、ちょっとしたロマンスですね(謎)

まぁ結果的に最後は天に召された陽菜を救い出し、かなり後味の良い閉幕となったけど、帆高の家出の理由や、そこから捜索願いを出した親を出してこなくて良かったなと。そこらへんの無駄な設定は省いてくれたのがGood。

そしてもうひとつ忘れちゃいけない、後半は、この物語の裏の主人公である、須賀さんをだいぶクローズアップしてたみたいで。
陽菜が失踪し、その事に周りが見えなくなった帆高とも会わなくなっていた須賀さん、久しく晴れた日に窓の外の水たまりをなぜか開けて家に入れてしまったシーン。その直後になぜか泣いているのも含めて、たぶん自分のこれまでの人生が今の帆高と少し重なっていたんだろう。それこそ、冒頭の船上で家出少年を助けたのも、その少年にたかりつつ仕事場所を与えたのも最初からどこか「似ていた」からだろうと思う。“似てる”というのは夏美が言っていただけじゃなく、生前の嫁の境遇、それに対する自分の非力さに失望していた姿があいつと同じだと自分で認識したこと。
終盤に廃ビルの屋上にかけ上る帆高を先回りして止めようとしたシーンでは、前に今まで働いた分の給料を払って“別れた”ときの『大人になれよ、少年』から分かるように、一度他人の関係に戻って、帆高に投降するよう説得した。しかし聞かない帆高が銃口を突きつけ涙を流した瞬間、今まで帆高と共にした雨の日々を思い出したんだろうね、帆高に行けと言う。個人的にはここのシーンが最初はすぐには理解出来なかったけど、この直後の凪くんの『姉ちゃんを返せ!』の言葉と相まって不自然には感じなかったです。

この作品の設定や心情描写はかなり緻密に精巧に練られており、制作の段階でいかに苦労されたかが振り返るほどにわかりますね。
個人的に一番設定勝ち?していると思ったのは、本当は年下だった陽菜が年齢詐称していることを帆高が知った場面。お互い彼氏彼女になるのなら、呼び捨てなんか普通にするだろうけど、ストレートにそうしてしまうと面白くない。ホテルで夜を過ごしたとはいえ付き合ってはいないのだから、年が離れている以上、両者とも呼び捨ては違和感が出る。未成年の頃の呼び捨てはたとえ1歳しか違わなくてもほとんどの人は先輩後輩を意識してしまうからね。でもクライマックスのふたりが再会する重要な場面で名前をさん付け無しで呼び合うのを実現するために、わざわざ陽菜を年齢詐称のしやすい境遇(未成年ではできない水商売)に置き、終盤に陽菜の本当の情報を警察から帆高に告げる。そうすることで、お互いに自然に違和感なく、再会の場面で呼び捨てにできる。
うん、なんか、僕の性癖に刺さりました笑笑

今まで見てきた新海誠監督の作品はどこか変態な部分があったけど、今回もこういうとこで変態らしさを伺えましたネ。まぁそれに言及する僕が一番変態ですが笑。

とりあえず、前情報をほとんど入れず、PVも最初のしか見てなかったおかげで余計な期待値上げなくて済みました。良い作品でした。ホントにアニメに限らず、膨大な宣伝をしている作品は思ったより面白くなかったなんてなことが起こりやすいので注意したいです。( ̄▽ ̄;)

気になった人は是非、何も考えずに純粋な気持ちで見てあげてください。(^-^)

投稿 : 2019/08/12
閲覧 : 210
サンキュー:

5

陽太郎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

作画が素晴らしい!美しい映画

新海監督っぽい感じが出ていた映画。とにかく作画が美しいので、映画館で観れて満足。

■良かった点
・作画はやはり素晴らしい。私は香港に住んでいるので、懐かしい東京の風景が多々見れたのは感慨深った。
・人によって意見は変わるかもしれないけど、あの終わり方は個人的に好きな終わり方だった。
・懐かしい登場人物が作中に散りばめられていた点。あと、言い回しとかも、個人的に好きだった。

■悪かった点
・ストーリーに少し違和感を感じた。

※映画館にて鑑賞。

投稿 : 2019/08/12
閲覧 : 217
サンキュー:

1

ネタバレ

ダリア さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ねえ、もうすぐ晴れるよ

☆エンタメ路線
君の名は、から新海誠は完全に一般向けに舵を切っていて、それが狙い過ぎてないレベルなので見事だと思います。
本来の新海誠の作風は秒速5センチメートルに代表される言語化できない感情の機微の映像化。
世界観は雲の向こう、約束の場所という過去作に似たセカイ系ですが、こちらの方が遥かに一般層を視野に入れた作りで、そのバランスがお上手です。
私は言の葉の庭が一番好みで、新海誠はああいった作風のものはもう二度と描かないんだろうなと感じました。
それでもしっかり面白かったのが悔しいばかり。

☆圧倒的な背景美術
秒速5センチメートルの頃から随分話題にされてますが、新海誠作品の背景美術は本当に美しい。
瑞々しく息遣いさえ感じられるような街並み、雲間から東京の街に差し込む一筋の光明は幻想的で、当たり前の風景を鮮やかに切り取る事に関して天才的だと毎度思います。
新海誠作品を観るとしばらくはなんでもない普通の街並みをより慈しむ眼差しで見つめられるような気がします。夕焼けに染まる街並みとか。
興味ない方は本当に興味ないでしょうけど、わざわざCGのモデルに一枚一枚手描きでライティングを加えて手描きの風景に大して違和感がないように(CGの質感が世界観から浮かないように)溶け込ますらしいです。
アホみたいに手間が掛かる工程を加えるぐらいに、幻想的な風景に大して変態的な拘りがある方です、新海誠は。神は細部に宿る。

☆劇伴
君の名は。に続いて劇伴の使い方が丁寧すぎる。
緩急が本当に素晴らしくて、盛り上がるべき場所で切り札のようにRADWIMPSと今回の秘密兵器三浦透子が歌います。
そして、次のセリフまでの一瞬の静寂。
この無音によって視聴者は次のセリフに惹き込まれるわけです。お見事。
君の名は。の時はそんなに気にならなかった気しますが、自分の感想見たらしっかり言及してました。
思えば言の葉の庭のラストシーン辺りから劇伴の使い方上手いなーと思って調べたら、丁度その頃天門先生と組むの辞めたみたいですね。
天門先生には悪いけど、RADと組むようになってから新海映画の音楽がグッと良くなってる。

今回RADWIMPS野田君は前作以上に制作の深い所に足を突っ込んでるらしくて、音楽関係のほぼ全ての監督を担ってるらしいです。
そんな野田君が1年にも及ぶオーディションの末に見つけた天才が、三浦透子。
祝祭とグランドエスケープにボーカルを入れた女性です。
透き通るようなクリアボイス、けれど雨を吹き飛ばすような力強さもあって、爽やかな挿入歌だったと思います。
調べたら弱冠22歳の北海道の女優らしいです。いやどう考えても貴方の天職は歌でしょ。是非メジャーデビューして欲しい。

後の内容は全部ネタバレです。申し訳ない。

{netabare}
☆展開について
言及しすぎて完全に話題が逸れたので別の所に投稿した文章ですが、2000年代のエロゲじゃんって感じです。既視感の正体は多分ソレ。エルフ倒産したらしいよ。ランスシリーズ続編もう出ないって。麻枝准って今何してんの?

新海誠が

今はものすごい勢いで作品が増えている。その中でオリジナルは探りようがない気がしている。誰もが見たこともない映像表現が自分にできると思ったことは全くない。
仮に既存のものと重なるビジュアル表現だったとしても、せりふや音楽、メッセージと組み合わせることによって、鳥肌を立たせられるような瞬間はまだまだ作れる。どちらかと言うと、僕の仕事はそっちかなと思っています。

と語っていて、この人はこのエロゲらしさもどこかで観たという既視感も狙って生み出してるんだなと感じました。まあ元々minoriブランドでエロゲのOP描いてたからね。エロゲみたいなシナリオの引き出しにはなるでしょ。天門先生ともminoriブランドからの付き合いだったし。

君の名は。の2人のゲスト出演については、言の葉の庭の先生みたいなもんなんで想定内。
君の名は。と地続きの世界観だと瀧君はまだ三葉と出会ってなくて、お互いにお互いを捜してる状態らしいです。
ショップ店員の三葉が組紐を髪飾りにしてるのはグっときました。
3年して街が水没後に瀧君の祖母を訪ねるシーン、小説版にはお婆さんの孫の結婚写真が飾られている描写があるらしいので、瀧君と三葉ちゃんは2021年から2014年の間に結婚確定です。おめでとう。
よく考えたら2021年の夏に陽菜が世界に戻ってきて雨が降り止まなくなってから、2022年に瀧君と三葉が再開する時に雨止んで晴れてない?という話になり普通に矛盾しますが、まあ細かい事は良くない?

平泉成っぽい警官のキャストが平泉成で普通に笑いました。よく出てくれたな。
あやねちゃんとかなちゃんはそのまんま声優の下の名前じゃん。
気付かなかったけどこの小ネタスカウトマンでもやってるらしくて、序盤で帆高君殴って銃口向けられた妻子持ちのスカウトマン木村、木村良平君がやってるんですよね。ヨシュア……すばらしきこのせかいの続編早く作って欲しい。
こわい警官が梶裕貴でびっくりしました。どちらかと言うと演じ分けできない声質一本で戦ってる演技が一辺倒の声優だと思ってたので、スタッフロールで本当に驚きました。結婚おめでとう。
さりげなくスタッフロールの声優欄の一番下の方に羽鳥慎一が。どこのニュースで声録ててたんだ。

☆ラストシーンについて
観終わった後調べていて、え、むしろあれで賛否あるのかといった感じでした。割と落しどころとしてこれ以上なくないですか。
君の名は。のラストシーンが秒速5センチメートルのラストシーンのセルフリメイクであると感じたように、今作のラストも言の葉の庭のラストシーンのセルフリメイクに感じましたね。
もう奇跡も無いのに、階段の踊り場を駆け上がって(実際には階段なんて無く、言の葉の庭のセルフリメイク的な意味合い)
今度は2人で大丈夫って言いたいから、名前を呼びます。
あれだけ荒唐無稽な事を沢山繰り広げてきて、あえて何も特別じゃなくなった等身大の少年少女が2人手を取るというラスト。
日常の美しさを切り取る新海誠らしい、秀逸な幕の引き方ではないでしょうか。
{/netabare}

投稿 : 2019/08/12
閲覧 : 336
サンキュー:

1

ネタバレ

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

アンチテーゼ

天気の子をただの恋愛物語としてみるか,雨の描写はきれいだが,異常気象の物語としてみるかは,自由です。また東京という都会の暗部を描いた映画ともとらえられるし,超能力を遣う女の子の物語としてみてもいいでしょう。

主人公を含めた人間関係のもつれや,地球規模で異常気象が起こっていて,特に東京という街を含めて,今までのアニメが滅多に触れてこなかった恥部,汚い部分が伏線として描かれています。

男女二人は新海誠の映画にしては珍しくハッピーエンドなのですが,見終わるとなぜかもやもやが残るのは,映画のところどころに上にあげたような表と裏があり奥が深いと感じたからだと思います。ハッピーエンドともとれるし,そうとも取れない,アンチテーゼで腹が立った人は,監督の思惑にはまった人でしょうね。

投稿 : 2019/08/10
閲覧 : 303
サンキュー:

5

ネタバレ

CK さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感想箇条書き

・ストーリー構成とか結構君の名は。
・現実なら主人公5回捕まって10回死んでる
・音響と作画が最高
・君の名は。より話しが単純で予想しやすい展開だったが代わりにもやもやせず楽しめた
・陽菜さながら聖母マリア
・アニメの小学生キャラは精神小学生じゃない定期
・同船してた須賀さんはどういった理由で乗ってたんだろう
・帆高はなぜ家出までしたのか
・ハンバーガーもらった少女と路上の少女を結びつけられる主人公強い
・線路走ってて誰も止めようとしないの草
・タイトルに助詞の「の」を入れるとヒットする説また立証
・「姉ちゃんを返せよ!」と「俺が一番年上だったじゃねえか、、、」が一番ぐっときた
・ご都合主義嫌いな人には向かなさそう
・晴れの子がいるなら異常気象を巻き起こした雨の子もいるのではないか
・「それはまるで......!」多すぎ問題
・広瀬すずはやっぱり下手
・陽菜可愛い

投稿 : 2019/08/10
閲覧 : 291
サンキュー:

2

Acacia さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

年齢を重ねてもこの青い感性を。

端的に言えば「青い」。

新海監督も若くはない年齢だと思いますが、
時を重ねてもこの青い感性を表現できるのは
ある意味凄いとは思う。

唯、根本的な骨組みが「ほしのこえ」から
変わっていないことが多い。
三題噺で新海作品を考えると
「風景描写」「淡い関係」「裏打ちのない非現実感(※例外あり)」
かな。とは思います。

顧客層は10代がメインなのかな。
結構、感性が擦れてきた自分としては逆に
観てて恥ずかしくなってきますが。

10年後、もし同じような作品を作っていたとして、
その時代に生きる人々(特に現時点での顧客)
に受けるかどうかは疑問。

打ち上げ花火シーンの魅せ方とか相当
労力を使って、アニメーションの表現の進化を
追求していると思いますし。

後、小栗旬さんアフレコ凄く巧くなりましたね。
「ハガレン」や「獣王星」を顧みると、
演者として相当努力されたのだと思います。

悪くはない作品なので、
一度観てみる価値はあると思います。

投稿 : 2019/08/10
閲覧 : 314
サンキュー:

28

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天気の子のストーリー・あらすじ

「あの光の中に、行ってみたかった」高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜。彼女には、不思議な能力があった。「ねぇ、今から晴れるよ」少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――(アニメ映画『天気の子』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年7月19日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
公式サイト
www.tenkinoko.com/
主題歌
RADWIMPS『愛にできることはまだあるかい』

声優・キャラクター

醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子、小栗旬

スタッフ

原作:新海誠
監督:新海誠、脚本:新海誠、キャラクターデザイン:田中将賀、作画監督:田村篤、美術監督:滝口比呂志、制作プロデュース:STORY inc.、音楽:RADWIMPS

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