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「天気の子(アニメ映画)」

総合得点
84.2
感想・評価
714
棚に入れた
3114
ランキング
297
★★★★☆ 3.9 (714)
物語
3.7
作画
4.5
声優
3.7
音楽
4.0
キャラ
3.7

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天気の子の感想・評価はどうでしたか?

Ryo さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

戻ってきた新海誠らしい「童貞臭さ」

【好きな点】
淡々と見せる、日常の風景。
そこには多くの言葉はいらない。

美しくも儚いそんな毎日を積み上げていくことで生まれる、圧倒的な映像美。画面に引き込まれるそんな錯覚まで覚えた。本当に美しい。

これが新海誠が持っている最大の武器だと思う。



新海誠の音楽と映像のマッチングは一番好きだ。
映像・セリフ・音・歌詞のバランスを考え、歌詞抜くタイミング、セリフを言うタイミング、音の強弱を調整していて、作品としてもまとまりが今まで類を見ないほど完成度が高い。


【あまりしっくり来なかった点】
無理くりハッピーエンド感を演出したんじゃない?って思わせるストーリの内容w君の名のあとの作品なので、もう少し深みが欲しかった。

言の葉の庭(バットエンド)と君の名(君の名は)の中間くらいのストーリー、ハッピーエンドにもバットエンドにも振り切れない中途半端な感じがする。

ハッピーエンド=儲かる、バットエンド=儲からないという映画業界の常識で新海誠が葛藤しているのでは無いのか?そんな気がした。



素人を声優に使うのは辞めてほしい。細田守や宮崎駿など巨匠なアニメ監督に共通して起きる現象だか、下手くそな素人を声優に使う。声優ではないナチュラルな声を作品に取り込みたいという気持ちはわかるが、下手くそな素人を声優に起用するのはマジで作品に集中できなくなるので辞めてほしい。

投稿 : 2021/10/30
閲覧 : 444
サンキュー:

11

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ピュアハートな物語ですか?

【概要】

アニメーション制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
2019年7月19日に公開された114分間の劇場版作品。
監督は、新海誠。

【あらすじ】

父親との関係悪化で家出をして、
伊豆諸島にある故郷の離島から東京の都心にやってきた高校一年生の森嶋帆高。
東京はいつも雨が降り続いていて、晴れることのない薄暗い空に覆われていた。

家出をした未成年の帆高をアルバイトでも雇ってくれるところはなく、
新宿のネットカフェで寝泊まりしているうちに所持金も尽きようとしていた。

帆高は、ハンバーガーチェーン店で腹をすかせていたところ、
そこれアルバイトをしていた天野陽菜と知り合ったり、
家出時のフェリーで縁を持ったオカルトルポライターのところで住み込みで働いたりする。

陽菜には不思議な能力があり、祈ると雨空に数時間の晴れ間を作ることができる。
帆高と陽菜は仲良くなって、晴れ女業者を立ち上げてネット広告を出すのだった。

【感想】

「君の名は。」から3年ぶりの新作の監督を務めた新海誠という人は、
他人の作った作品に素直に感動して賛辞の声を送ることができるのが、
人間としての美点なのかな。「聲の形」の将也の涙の表現が頭に残ってて、
それを帆高の号泣シーンの作る参考にしてみたりで、
映像作家として進化に貪欲なクリエイターであるとは思います。

いっぽうで新海氏は自分でよくオリジナル映画の脚本を書いたりもしているのですが、

・なにかの代償の呪いで消える(死ぬ)ヒロイン。
・悲劇性を高めるために前段階で日常描写に時間を割く。
・ヒロインが消えないハッピーエンドを求める主人公。

今回は、「AIR」「kanon」「CLANNAD」などでkeyによって散々使い古されたシナリオをより単純化。
新海誠氏にはエロゲ会社でOP映像を作ってきた職歴があったことからこそ、
その手の物語が美しくて価値のあるものであると、
感化されているのではないでしょうか?

その単純に文章化したら青臭さが強い筋書きを、
新海誠監督作品の武器である空を意識した演出と映像と音楽で目一杯盛り上げている。

絵作り・演出にかなり頼ってはいますが、その事自体は批判されることではないでしょうね。

例えば、「ドラえもん」の「のび太の結婚前夜」は何度も映像化されていますが、
登場人物の解釈、シナリオの再構成、作画など、それぞれの違いで別物となっていますね。

同じ原作・同じ内容でも作品を効果的に面白くもつまらなくもするのが演出であって、
映像コンテンツを作るアニメ制作会社がやりたいことを出来ないではなくやれるように、
作画や演出を磨く技術本位を志向するのは惰性でなければ至極あたり前のことなのです。

今回のお話のポイントは、帆高少年の心を理解して展開に納得できるか?でしょうか。
帆高少年が家出した経緯は殴られた顔以外の描写や説明が映画では一切ないですし、
生い立ち、家族構成や島の生活などの情報も皆無。

新海誠監督は視聴者各々の想像での補完に任せて感情移入させるために、
帆高少年のバックグラウンドをアニメでは敢えてやらなかったと言っています。

初めての都会への戸惑いと不安。冷たく怖い都会で人の心の優しさに触れた嬉しさ。
『何も知らないくせに!』と叫んで大人の理屈への反抗心。
好きな女の子一人への感情より大事なものは自分には存在しない。

敢えて説明を少なくして視聴者と帆高少年を同じ視野で世界を見せていることで、
それは映像の中の出来事を体験してるかのようであり、
ひとつひとつの情動のドラマがライブ感覚で扱われています。

それらをイチイチ肯定的に捉えれば、共感で帆高少年を応援する気になって、
物語に感動して泣けるでしょうし、

シンクロできなければ、迷惑な家出少年が感情のままに動いて、
彼にとっても好ましくない、例えば警察等を悪者にして、
それらの障害をぶちやぶって自分の願いを叶える。
ただ、それだけの話であると感じられてしまいますね。

尾崎豊の「15の夜」の歌詞みたいな、“若気の至り”のノリだけの展開に終始している作品ですので、
大人の理屈では、帆高少年の心や行動の幼さに?マークを入れたくなったり、
帆高少年の助けになる登場人物らが、「こうしたいからこうした」ではなくて、
ただ話の流れで動かされてると思える部分が多々ありますよね。

しょせん創作はファンタジーで作り物ですが、その突っ込みたくなる気持ちを、
映画を見ている間は忘れさせてくれるだけの話の力を自分は感じ取れなかったですね。

特に、常に気分だけで行動している帆高少年に関しては、
それを若さゆえのエネルギーで肯定して片付けるには、
癇癪を起こしやすくて無分別で身勝手な人格に基づいた犯罪行為が目立ち過ぎることから、
自分は帆高少年の気持ちや行動から共感や感動が得られなかったですし、
未熟な未成年であることを免罪符にしたような結末についても思うところがありました。
常に帆高少年に対しては冷めた観察者にしかなり得なかったことで、
このアニメに対してもそれなりの作品評価にしかならなかったのが正直なところでした。

多少シナリオに無理があっても演出の力で気にならなくなる作品も存在しますが、
これはそういうアニメではなかったですね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2021/10/17
閲覧 : 351
サンキュー:

48

ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

空の青み

新海誠監督作品。

雨の降りしきる東京のとある病室から、
憂鬱に外を眺める少女。
不意に射し込んだ光に誘われ、
少女は不思議な力を手に入れる。
同じ頃、家族と離れ東京に降り立つ少年がいた。

日常への機敏な眼差しは健在で、
映像は満点でしょう。劇伴も素晴らしい。
置き時計、蛇口、錆びた三輪車、雨粒、
きっと配置にまで意味があるに違いない。
…と、思わせる描写の力に感嘆です。
鳥居は現世と幽界を繋ぐ門なのでしょう。

母なる海の物語を壮大に描く「海獣の子供」、
広大で青く美しい透明な空を描く「天気の子」、
重力が躍るその上下運動の美しさに圧倒される。

セカイ系2.0と呼ぼう。
新時代の映像作家として自らを更新していく。
私なりに主題を簡潔に伝えればこうだ。
{netabare}希望的観測に従えば「個の回復」であり、
そして「個々人が繋がる強さ」でしょう。
例え不調和な世界でもいい、君と寄り添う。
歪んだ世界を歪んだまま共に歩こうと。{/netabare}

物語は結末に向け悲劇性は増していく。
ここに於いて、監督たる所以である、
{netabare}強烈なナルシシズムと世界が衝突を始める。
端的にこの衝突には参った。{/netabare}
物語の力は率直に後退だと感じるが、
しかしこれこそ監督らしい感性なのだろう。

なんて不思議な作品なのでしょう、
フィクションが歪んだまま愛を知るなんて。

投稿 : 2021/10/15
閲覧 : 963
サンキュー:

72

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「ラスト」が頂けない

アニメ界を揺るがせた凄惨な事件から一夜明けまして、今回は一部の関係者以外の試写会がなかったのですが、一応公開日ということで上げます。

新海誠監督は今回はかなり「作家性」を意識して前半物語を作っているようで、結構、世間批判的な側面が強く出ているようでした。日常描写の細かさは前作「君の名は」以上で、非常に生活感のある空気が印象に残る感じでした。

しかし、物語の核心に迫る「天気の子」に関しての設定や、ロジックは「君の名は」よりも若干薄いように感じられるのと、なによりもラストシーンは非常に賛否両論が巻き起こりそうなほど考えが浅い気がします。

おそらくプロデューサーがラストシーンの変更をしたのかもしれませんが、拍子が抜けるほど普通に収まりすぎて、序盤の伏線や世間批判はどっかに行ってしまった感じです。

多くの人に注目される作品作りとはえてしてそういうものですが、なかなかこれでは作品の方向性が定まらない作り方で、細田守さんのごとく迷走してしまいそうな気がかりがありました。

しかし、アニメーションにおける演出やその他作画は日本ならではの表現で、宮崎駿や押井守、庵野秀明さんとは全く違った独自の「明るさ」や「現代的視線」があり、オリジナリティは以前にも増しているので方向性は間違っていないと思います。

投稿 : 2021/10/10
閲覧 : 541
サンキュー:

32

ネタバレ

weoikoiji さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

感想

背景美術が大きな魅力の一つの新海作品
雨天曇天と晴れ間の描写は他のアニメ作品では抜きん出ている

キャラデザから安藤雅司が外れ田中正賀が残ってより柔らかいデフォルメのキャラクターであった。

君の名はでは東日本大震災とSNS(特にLINE的なもの)の描写がすごく印象に残っている2016年当時は、原作とのタイムラグでまだメールやSNSなど個人間をつなげるツールの描写が作品によってまちまちだった。
その中で、作品の一つの重要なアイテムとして効果的に使用されたのが君の名はの特徴だと当時は思っていた。

今回は、豪雨災害と浸透しきった旧世界のQ&A型ウェブサイトと仕事の受注をするクラウドソーシング的なネット利用について描かれていた。
君の名は程効果的に使われていたとは個人的に思わなかったが、

今回の天気の子で、君の名はと大きく違うのは象徴となる晴れの子が、人間にあるということである。
君の名はでは圧倒的な自然と対峙する人間という災害が完全に客観されたものとして独立して描かれていたのに対し
天気の子では、むしろ人間の代表として晴れの子こそが自然災害として描かれている。
これは地球温暖化という人間由来のものが自然に対して介入しているという意識の象徴かもしれない新海監督の
選択権が晴れの子という人間側に生じているのである(セカイ系的な

最後の帆高と陽菜との出会いは君の名はのラストを彷彿とさせるような個人の世界の物語であったが
それまでの過程の部分が必ずしもそうではなかったように感じた
主人公帆高が、周囲に対して翻弄されるのは君の名はと似たストーリーだが違う部分は自然との対峙ということではなく、より人間社会での対立が多かったということである。
君の名はではみつはが父親である、自治体の長(町長?)と対峙する描写があったが、基本的には圧倒的な隕石という破壊とみつはと滝の個人の物語それ以外はおまけの扱いであり、より鮮明である意味で単調と評する人もいたかもしれない
それと比べると今回は陽菜と師匠の家族関係、家出、未成年、貧困、親権、警察、職、生活、金銭など自然だけではなく社会との対峙もより多く描かれていた。
今回の天気の子は、自然と社会と個人という三項対立の映画というように言っていいかもしれない。
(※追記晴れと雨曇りの二つの背景がこの作品の肝の一つだがある意味社会的問題をこの二つの象徴の雨曇り、愛と個人の部分を晴れとして演出として描きたかったのではと思った)
象徴的なシーンとして須賀圭介と帆高が対峙するシーンそして警察が対峙するシーンは完全に自然の問題は蚊帳の外に置かれ、個人と社会の対峙が描かれ、帆高が個人の物語を選択し、最後に警察と帆高が対峙したときに須賀が帆高を助けることにより映画のストーリーとして個人の物語が選択されストーリーが進行していく。
その後超常的な自然に対し、社会か個人かを問われ選択した帆高だったがそこでご都合主義的な展開に行くわけではなく東京は大水害に見舞われる
そしてラストのシーンである、帆高は自分の選択が正しかったのか自問自答する、いくつかの葛藤的なシーンのあと陽菜と再会し、自分の選択を確信し物語は個人の幸せの物語として完結する。
冒頭言った通り最後に個人の物語がある意味運命=再開という形で描かれ
演出と音楽によりより強調され作品としての最後の部分を彩るという点では君の名はと同じだが、
君の名はほどあまりすっきりしないと感じたのはなぜだろう
諸々の事情を置いておいて個人の物語が選択される様はセカイ系的な愛の象徴でありとてもカタルシスを感じるとても魅力的な部分なのだが
なぜすっきりしなかったのか
やはり答えは三項対立の社会の部分である。
圧倒的破壊の自然というものが死者が0人ということで解消された君の名はに対し(個人の物語のご都合主義展開かもしれないが)
天気の子ではあまりにも放置された社会的な部分が多すぎること
それぞれの事情がありつつ運命=再開により収まるには少し強引であった。
再開さえすれば運命が決着する君の名はの最後のシーンの前の状態に対し
再開しても完全に全てが丸く収まるわけではないのは帆高の再開前の葛藤のシーンでも描かれている。
まあ映画なんてきれいに終わればいいものではないというのは考え方の問題であり、実際君の名はのきれいなストーリーラインは映画通の人々から批評の的として多く消費された
その意識があったのかなとちょっと思ったりもする
実際新海監督の年上趣味的な性的趣向も今回の作品では出ていたりするし

個人的にはやはり君の名はの方が好きかなと思う
カタルシス的に?でも良かったですよ、背景描写も相変わらず綺麗だし帆高が非常階段を駆け上がるシーンは作画的な破綻がなく難しいシーンだろうに違和感なく見ることができた
音楽の使い方演出もやはりそこらへんの映画と比べると感情がよく揺さぶられる
取り合えず一回目みた感じとしてはこんなものかな

投稿 : 2021/08/29
閲覧 : 202
サンキュー:

4

ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

シンプルでとても奥深いストーリー

録画したものをようやく見た。作画がすばらしいのは今更なので省略。雨が地面に落ちて水が跳ねる描写がとくによかった。ストーリーはとてもシンプルだけど奥深い。その点を述べてみたい。

{netabare}
雲の上の陽菜を帆高が連れ戻すシーン。帆高があっさりと雲の上に行くのは、ご都合主義的に見えるが、ここに深い意味がある。

哲学的な話になるが、相手の物の見方や考え方を理解し、自分のなかに取り込むと、その人が見ている世界が見えるようになる。例えば、妖精が見えると言う人を理解すれば、同じように妖精が見える(かわいそうな人だから理解してあげようではない)。

一回しか見てないので間違っているかもしれないが、陽菜の体の異変を見たのは帆高だけだった気がする。陽菜を理解している帆高にはその異変が見える。
病院に連れて行って医者に見せたら「どこも異常はありませんよ」と言われるはず。そういう現実的なシーンは意図的に描かないようにしている気もする。
陽菜がホテルから消えて、雲の上に行ってしまうのも、もし、刑事が尾行したら、陽菜がホテルを出て鳥居に向かったのを見たはず。

重要だと思うのは、『子供だから見えるのではなく、大人も理解すれば見える』ということ。

鳥居に向かおうとする帆高を、最後の最後で須賀が協力する。帆高を理解したから、須賀も消えた帆高を見ることができた。おそらく、刑事の眼には帆高は消えてはいない。ファンタジーとは真逆な、刑事というとても現実的な存在も興味深い。刑事の視点からこの作品を描いたら、おかしなことを言う子供たちが、鳥居のそばで気絶しているだけの話になる。

陽菜の物の見方や考え方を理解した帆高だけが、陽菜の世界に行くことができた。夏美が余計なことを吹き込まなければ、陽菜が雲の上に行くこともなかった気がするが。

陽菜と帆高が見た雲の世界も、大人たちがそんなものはないと言う世界のどちらも現実。この作品はファンタジーに見えるけど、リアルという解釈もできると思う。
{/netabare}

投稿 : 2021/08/23
閲覧 : 191
サンキュー:

4

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 2.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

大ヒットを記録した「君の名は。」から果たして

「君の名は。」でアニメ界により名を知らしめた新海監督の最新作。
個人的にはあまりハマらなかった。やはりコンセプトは前作の「君の名は。」と似ており、主人公とヒロインが世界を混乱に巻き込んでいくといった形。
だが、あまりキャラに好感が持てなかったということと主題歌のRADWIMPSも前作に比べると、少し微妙かなと感じた。キャスト陣の振り分けも微妙といった印象。物語も無理やりハッピーエンドにした感が強かった。作画は相変わらず繊細で美しいです。

投稿 : 2021/07/08
閲覧 : 241
サンキュー:

4

ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人の命は何事にも代えられない尊いものであると言い切った映画

この映画を一言で言い表すのは、とても難しいです。
しいていうならば、人の命は何事にも代えられない尊いものであると言いきった映画だと感じました。
ここまで言い切る新海監督は凄いです。尊敬しました。

物語は、
あるきっかけで、雨天を晴れに変える能力を身につけた少女、陽菜(ひな)。
離島から飛び出し、都会へとやって来た少年、帆高(ほだか)。
この二人が、都会で雨の日に出会います。
そして、帆高と陽菜は、雨天を晴天に変えるための仕事を始めます。

世の中には晴天を望む人が沢山いることを、二人は知ります。
そして、晴天を望む理由も、人それぞれで違うことを知ります。
その理由は、それぞれの依頼人にとって、とても大切なことなのです。
だから、空が晴れ渡ると、依頼人の顔が皆、笑顔になる。
二人は、依頼人の笑顔を見るのが好きでした。

仕事は一見、順調に進みますが、無理をして天気を変えると、それなりの『みかえり』があります。
そのみかえりとは・・・


作画はこの上なく美しい。
但し雨のシーンが多いので、美しさを感じる場面が少ないですが、だからこそ、晴れたときの青空は格別に綺麗に見えます。
音楽も大変すばらしい。
そして、帆高が陽菜をとても大切にしているのがわかるので、思わず応援したくなります。

ぜひ、映画館で鑑賞してください。良い思い出となります。

{netabare}
ところで、
陽菜(ひな)は、子供なのに、弟と二人で暮らしています。
都会で、子供だけで生きるのは、とてもつらいことです。
帆高も、都会で暮らし始めて、子供が一人で生きることの厳しさを知りました。

皆さんは、毎日三食を食べていると思います。
でも、子供が都会で一人で生活をすると、仕事にありつけず、食事もまともに食べられません。

おそらく、皆さんの中には、将来都会で暮らすことを計画されている人がいると思います。
都会は、お金を持っている人であれば、快適な生活が送れます。
但し、都会でお金を稼ぐためには、とても厳しい現実があることも、覚えておいてください。
そして、安易にお金を稼げる悪の道に入ることが無いように、切に願います。
{/netabare}

投稿 : 2021/07/07
閲覧 : 1627
サンキュー:

69

ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

作品<商品の視点はそれなりに重要

オリジナルアニメ劇場版 114分


興収250億円。日本歴代4位の記録を打ち立てた『君の名は。』から3年。新海誠監督2019年の新作。
良くも悪くも『君の名は。』以前と以後で語られてしまうのはしかたないでしょう。
立ち位置もこの大作を起点にして、

 1.変わらず好き
 2.以前よりもっと好き
 3.昔のほうが良かった
 4.これを機に新海誠を知った
 5.一貫してネガティブ評価

ニワカな私は4.です。『君の名は。』で知って、『秒速…』や『言の葉…』に流れていった人。
余計なお世話は承知の上で放言しますけど、3.のスタンスの方、ヲタ村から一歩出た実社会では注意が必要です。メガヒット作品だと普段アニメを観ない一般国民の関心が低くありません。しかも好意的に作品を捉えたケースが当然ながら多い。それを事情を聞かずぶった切ってる方の多いこと多いこと。私はドトールで実際に遭遇しました。本人の狙いはともかく地下アイドル好きのキモオタ扱いされ撃沈するのが関の山です。5.も似たようなもんですが「一貫してるのね」と傷は少ない。
『けもフレ』の前と後がどうだ!とか、○○(制作会社)の新作があーだこーだとかは一般人にはどうでもいいことなんで彼らも他人事として聞いてられるのですがこのテの作品はその一般人のテリトリーに入ってることを十分意識しておきましょう。

声優を例にすると分かりやすいかもしれません。先日、民放ゴールデンタイムでの『聾の形』放送に際し、知り合いの非ヲタ一般人に出演声優を説明するにあたってはこうでした。

 主役→『千と千尋』のアシタカ役
 永束→ハリーポッターの中の人
 妹→『君の名は。』のさやちん役

彼らがイメージ湧くのはここまで。ヒロイン役の早見さんは残念ながら「誰?知らん」です。興行収入の多さと一般認知度は比例します。ハリポタは違いますが基本的にはディズニーかジブリ強し!という勢力図の中に割って入ってきた新海さんは凄いと思いますよ。

一般人と共有できるアニメ作品は貴重であると思うので、いつも以上に盛大に脱線しました。
作品単品での評価も気になりますが、マーケティング視点も少しばかり導入しつつ興収含めた一般社会での受け入れられ方も気になるそんな作品という前提で以下。

メガヒットの次に何をもってくるか?

『CROSS ROAD』でミリオン達成。シーンに認知されたMr.Childrenは次に年間チャート1位となる『innocent world』、その次にバンド史上最も売れた『Tomorrow never knows』をリリースしました。答えは簡単。名曲を出し続ければ良いという結論です。もちろんおいそれと真似は出来ません。
次にやらかしがちなパターン、特にここ最近顕著なのがヒットしたものをそのままなぞらえた模倣品を作ること。短期間に消費されること前提であり飽きられるのも早いのでクリエイターには不評。こればかりは会社だったりプロデュース側の方針に依ります。
というわけで最後。目先を変えてくパターン。すなわち王道な売り方。成功事例だとX JAPANが分かりやすい。『紅』でシーンに躍り出てからの次回作が『Endless rain』。前曲の激しい曲から一転してピアノのイントロが美しいバラードです。振り幅で勝負!人気を定着させました。
なお現在の音楽シーンはメディアミックスが複雑すぎて音楽単体評価が難しく該当事例ナシです。


そしてやっとこ作品そのものについての言及になるわけですが、
本作はだいぶ模倣品リリースに傾いてたと思われます。パッと見た感じは「模倣品」。中身は「異物」なんですけどおおむねパッと見た感じで判断しますもんね。別に「俺たちの新海戻っておいで」でもいいのですがせっかくドがつくほどのメジャーに踊り出たんでしばらくは居座っていて欲しいです。、
私は『秒速…』以降しか知りませんが、少なくとも全てボーイミーツガールです。お家芸となってる過去作品のキャラ登壇は本作に限らず伝統芸能といって差し支えないでしょう。実写より美しいともされる作画やモノローグを多用する心情描写は作家の色なので模倣品とまで言うのは酷ですが既視感あることは致し方なし。RADWIMPSの再起用はやり過ぎな感もあり。といったところでしょうか。

『ナウシカ』『ラビュタ』と連発。『未来少年コナン』以降の監督の得意分野である冒険活劇あるいはファンタジーを2本続けてから第3弾では2本立てにトライ。『火垂るの墓』で原作有り&別監督と目先を変えてきたジブリを無条件に賛美する意図はありませんが、早くチームか会社設立しちゃったほうが良い気がします。需要に対しての供給力が足りてないというか今のままでは監督への負担が大きいのではないかと思われます。
ボーイミーツガールの完成系を目指して試行錯誤しているクリエイター!? 技術的には積み重ねを感じる。例えば『言の葉の庭』で培った雨の表現をトレースしてたり違うものを見せたりと。そんな持ち味を楽しみにしているファンも大勢いるためガラッと変えるのは実際難しいところなんでしょうね。


して映画の肝心の中身は?

良いです。ボーイミーツガールは好物だしこの監督の演出する男女の営みも自分には合います。
特にツボにハマったのが新宿の繁華街の裏通りの雰囲気。終電逃してさあこれからって空気や、朝を迎えた時点での気だるさを感じさせるあの雰囲気がよく出ています。

これが家出少年の目にはどう映ったか?

宿無しの不安とおそらく束縛からの解放がないまぜになった心理状態。そんな者すら受け入れる街。“ここではないどこかへ”来た感がこれでもかと出ております。
ウチの中学生の倅が劇場で鑑賞し「面白かった」と感想を言ってましたが、メインストーリーとは別にこのちょっとした淫靡な空気に吸い寄せられたのかもしれないなぁ、と実際の作品を観て思いました。朝オープンしたてのカフェに昨晩オールした若もんがぐったりしてるでしょう?そういうところです。

そして不穏な街には不穏な物語が良く似合う。
当人たちの問題がそのまま世界の危機に直結する“セカイ系”に分類されそうな物語でした。


 “ボーイミーツガール”

 “怪しい街新宿”

 “セカイの危機”


難点はキャラの行動原理がわかりづらいところ。その点はけっこう狙っていたらしく、例えば主人公穂高の家出理由はわざとぼかしているとのこと。自分はあまり好きではないです。
総じて“良い”と感じてますが、行動原理に納得感がないからか主人公らがやや低年齢だったからかは定かではありませんが、結局キュンキュンしなかったので評価爆上がりには至らずでした。

マーケ視点としては合格。メガヒットの次という超絶難易度をクリアしてます。「あー結局アノ作品だけの監督だったんじゃん?」という声がない。充分でしょう。
これで次回作も一般人巻き込んでみんなで楽しめますね。ぜひデートの誘いに新海映画を!
ボーイミーツガールは不滅です。



※閑話休題

■人身御供

ちょいちょい日本文化のわりとコアな部分を突っついてくる作風は今回も。
本質的には巫女さんの役割のお話なんだと思います。

{netabare}現代版の卑弥呼{/netabare}

僕らの血肉に息づいてる感覚をモチーフにしているので賛否はともかくイメージはしやすい。
{netabare}※自然の怒りを収めるための人身御供という概念のことです。
相方が人身御供となることを良しとするか否とするか?本作での結論は観ての通りでしたがあの結論はアリだと思います。{/netabare}

↓ネタバレ
{netabare}今のこの時代に社会正義を捨ててヒロインを取ったる!とやったのは痛快でした。
公の精神は大切です。ただしポリコレ棒をぶん回しての昨今コロナ禍での自粛警察みたいなのとは似て非なるもの。{/netabare}



■東京

{netabare}「街の風景を自分の手で・・・」
「東京だっていつ消えてしまうかわからないと思うんです」{/netabare}

建設会社希望の某就活生の志望動機をふと思い出しました。
もしやこの伏線回収か!?と思いきやところがどっこい消えずにたくましく東京の人達は生きている。
むしろ「埋め立てる前はもともと海だったしね」のセリフにお台場はもちろん江東区あたりもイメージしてそりゃそうだと膝を打ちました。

{netabare}「東京だっていつ新しいものが生まれてくるかわからないと思うんです」にバージョンアップ{/netabare}

自然災害を無視できない風土。だからこそ生まれた“もののあはれ”なる概念。そんな諦観だけに留まらず対となる進取の気性との両輪でここまで続いてきた国なのにどうやら後者の気概が最近弱まっている模様。もう一度取り戻して前を向いて歩いてく。
なんだかんだそんな前向きさを感じるのはエンタメの良い部分が出てるのかもしれません。



視聴時期:2020年7月

-----

2020.08.22 初稿
2020.10.25 タイトル修正
2021.05.30 修正

投稿 : 2021/05/30
閲覧 : 1100
サンキュー:

64

とまと さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

期待値よりは…

君の名は見終わったあとの爽快感があり、もう一度見たくなるような演出も多かった。それと比較すると、天気の子は、偏った演出が多く、万人受けするようなものではな

投稿 : 2021/04/25
閲覧 : 207
サンキュー:

2

まだ初心者 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 1.5 作画 : 5.0 声優 : 1.5 音楽 : 2.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

作画はすごい

ちょっと前にテレビでやってたので録画して観ました。

作画のクオリティは相変わらずハンパじゃないです。5点満点付けました。
ストーリーは個人的には面白くなかったです。苦手な内容です。
新海監督の作品がなぜ苦手なのか考えたのですが、リアルとファンタジーが混ざってるからだと思います。リアルならリアル、ファンタジーならファンタジーで統一されてないと全然面白いと思えません。
ファンタジー要素ゼロのリアルなストーリーか“異能バトルもの”や“剣と魔法もの”みたいなファンタジー色強めな内容じゃないと、その作品の世界観に入り込めないのでどうも苦手です。
それと、声優に俳優使ってる時点で全然ダメです。上手い俳優使ってるならまだいいのですが、声聴いただけで「あ。あの俳優さんだ」ってわかる時点でダメです。プロの声優の方が100倍マシです。小栗旬が小栗旬過ぎて興ざめしました。
新海監督クラスなら話題性のために俳優使う必要性なくないですか?

一般の人が嫌悪感を抱くような気持ち悪い要素もちょいちょいあるし、一般向けで作る気ないのかなって疑問に思いました。

自分が最近観たアニメの中ではワースト3に入るアニメです。

投稿 : 2021/01/26
閲覧 : 207
サンキュー:

4

瑞樹 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

映像と音楽の力があまりにも強い

画のクオリティはやはり芸術品。
壮大な音楽が見事にマッチしている。素晴らしかったです。
それらが、ストーリーの悪さを必死で覆い隠していました。

終始現実離れがすぎて、物語に登場人物の感情を合わせすぎているように感じました。
シナリオを盛り上げるテンプレが詰め込まれ、無理にラストまで進んでいきます。

設定のために登場人物が不幸にされて、
設定のために出会い、
設定のために離れ離れになる。

人の感情をもてあそんでいるようで、どんどん気分が悪くなります。

しかし映画という限られた時間内で、登場人物の心を掘り下げて話を進めることは、たいへん難しいことです。
仕方のないストーリーの運び方だったように思います。

投稿 : 2021/01/21
閲覧 : 192
サンキュー:

5

ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

3年という月日

【3年という月日】
令和3年正月のTV放送を見て。

君の名は。2016年8月26日公開
天気の子 2019年7月19日公開
3年という月日に込めた思い。

{netabare}ラスト、主人公の森嶋帆高が天野陽菜を天界から連れ戻し、
3年の月日が流れた後の再会を描く。
正確なセリフは覚えてないが、こんな感じのセリフがある。
須賀圭介は帆高にいう。「自分が世界を変えてしまったとか自惚れるな」
立花冨美は帆高にいう。「東京は元に戻っただけ」

新海誠監督。
元々評価は高かったものの、それは非常に狭いコアな範囲だったと思う。
だが、前作「君の名は。」で世界は一変した。
興行収入250億超え。
細田だ、誰だ、と言われていたポスト宮崎駿レースのトップに躍り出る快進撃。
アニメーション映画の業界世界を一変させてしまったのだ。

そんな監督が描いた本作のラスト。
アニメ映画業界を一変させたとか自惚れはありませんよ。
売れたとか言われても僕はただの一アニメ映画監督でそれに戻るだけですよ。
そして、この世界でこれからもアニメを作り続けますよ。

素晴らしい決意宣言な締め方だった。

ただ、これを見たのはつい先日。令和3年正月のTV放送を録画していたもの。
よりによってこのタイミングでこのオチを見るのか・・・と思わず苦笑。

何があったかというと、令和2年に公開された「鬼滅の刃 無限列車編」が
歴代興行収入1位となり、アニメーション映画の業界どころか映画業界を更に
一変させてしまった後なのだ。
新型コロナの影響で再度上映延期が決まったシン・エヴァンゲリオンもそのうち
公開される日がくるだろう。
そのあと、アニメーション映画業界がどういう流れになるのか。

個人的には、一度、川村元気プロデューサーから離れて、雨模様ドロドロな
深海節を響かせてほしい。


さて、内容の感想。
ボーイミーツガールとして描くべき内容。
世界を変えてでも君と居たいというセカイ系として描くべき内容。
前作君の名は。でやって評判が良かった内容のトレース。
同上だが、前作君の名は。のキャラを登場させるサービス。
{/netabare}
やるべきことを非常にしっかりとやっている良作だと思う。
お勧めです。

投稿 : 2021/01/19
閲覧 : 252
サンキュー:

9

ネタバレ

PeachFly さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

話のストーリー性は良いのだけれど、場面設定がいまひとつ

いつもの如く、物語のあらすじは他の方や作品の紹介にもあるので細かいところは省くとして、

ちょっと視点を変えてこの作品と前回の「君の名は」を比べると、最近の興行収入の資料では、「君の名は」が250億、「天気の子」が142億、ロードショー開始直後は「君の名は」を上回るかも…の勢いでしたが、アニメの記録の上位には入っているものの、ロングランとはならず、「君の名は」にやや及ばず。

やはり二度、三度、映画館に足を運ぶ人が少なかった ~ 内容として面白かったけど、それ以上ではなかった、…と思います。 少なくとも私の感じも「君の名は」と比べると、それはちょっとかわいそうかもしれませんが、やはり何度も何度も見ようか…とはなかなか思わなかったところがあります。


先日TVの地上波でも放映があったので感想をupdateしたいと思います。


「ちょっと… 」、の理由はいろいろあるかもですが、私が思うに基本の場面設定が、「いまひとつ」、だったのではないかと思います。
{netabare}
私が ??? と思ったのは、雲の上に別世界が存在しているとか、雨が降りすぎて東京が水に沈んでしまう、というところ。 原作から逸脱するのは難しいとしても、もうちょっと良い別の表現方法があったのではと思います。

アニメに使われるファンタジー的な要素は何があっても良いと思います。 私が観てきたものの中でファンタジー的な要素の世界観を持つものとして、例えば…

タイムトラベル : 時をかける少女、シュタインズケート、織田信奈の野望、等。
別世界 : ストライクウィチーズ、十二国記、進撃の巨人、ガールズ・アンド・パンツァー、等。
近未来 : SAOシリーズ、未来少年コナン、サイコパス、アクセルワールド、等。
超未来、または超過去 : 翠星のガルガンティア、楽園追放、銀河英雄伝説、等
魔法、超能力 : とある…シリーズ、魔法科高校の…、魔法少女…、等

もちろん、モチーフとする世界観は他にもいろいろありますし、いくつか複数のジャンルを取り入れた作品もあります。 でも、きっと難しいのは、設定を現代にしてある中に、ちょっとだけ「ファンタジー要素」を取り入れる作品ではないかと思います。


「君の名は」は上手くいったと思います。
携帯のデータがいきなり消えたり、それまではいかにも 「電話連絡ができていた」、ような設定からいきなり電話が出来なくなるとか、ちょっとアヤシイ所もあったにせよ、「お互いの時間」がずれていたというのは観ていく中でそれ程奇妙に思えなくもなかったです。 (あくまでファンタジー的な観点として)


一方で、「天気の子」の方は、現代におけるストーリー設定は良くて、スリリングな追跡劇も結構面白いと思いました。 ただ、雲の上の別世界や、東京が水没して人が住めなくなる…というのはちょっと「う~ん、どうかな…」と思ってしまいました。

今日ではたくさんの人が飛行機に乗り、雲の上にはそんな世界は無い事を自分の目で見て知っていますし、東京の水没もあれだけ水位が増えたら全世界の水位が上がるはずだけど、そんな説明はこれっぽっちも無く、あくまで「東京」のみに影響している事として表現されています。 また「昔はこの辺りまで海だった」というおばあさんの言葉にも、東京は埋め立てて陸地を広げた事実を知っている人から見ると、「ちょっとおかしくない?? 」と思ってしまうのです。 何らかの理由とか説明とかあればそうではないのかもしれませんが、いきなり 「xxxxx です」、と決めつけられてしまうと、ちょっと抵抗があると思います。 もちろん、これは私の感想ですが。
{/netabare}

ファンタジーなのでどのような表現もありだと思いますが、作品を見る受け手が ??? というような感情をできるだけ無くすことも良い作品を作る上で必要と思います。


<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 3 (※)

0:途中で挫折、 
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^


※前の判定は4だったけど、TVで観たから3かな。

[2021.01.13] 改定2 誤記修正
[2021.01.10] 改定1
[2020.09.13] 初回投稿

投稿 : 2021/01/13
閲覧 : 246
サンキュー:

5

LessThan0 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

せつないものがたり

投稿 : 2021/01/13
閲覧 : 183
サンキュー:

0

ネタバレ

taka0512 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 2.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

まあまあ

映像は写実的でキレイです。 お金かかってるなぁって感じ。
音楽もキャッチーで映像とのシンクロも良かったです。
でもストーリーはいまいち。
何を伝えたかったのかよくわからない。
もし世界より愛を選択するというラブストーリーを描きたかったのなら、主人公はヒロインを助ける事で東京が水没するという事を分かってて葛藤する必要があったと思います。
ヒロインを助けたくて頑張ったら、あれ?何か東京水没しました!
→まぁでもヒロイン無事だから良いや
そんな感じがしました。

投稿 : 2021/01/10
閲覧 : 164
サンキュー:

6

ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もう一つの「君の名は」 でも入れ替わないで謎に挑む 祈ると晴れる理由を...

もし瀧君と三葉が入れ替わっていた頃
全くの別次元(もう一つの地球)ではこんな話があったのだろう

もう一つの謎解きが...
これは時空を超える謎なのだろうか?

いやそうじゃない
雨が生きている...だと...?
そしてしれっとおった無印プリキュアのコスプレ...!(実際の映画では無かった模様)

世界は適当に作られているもんなのだろうか?
愛を取るか、世界を取るか
そんなもん、回答は決まっている...

警察から逃げるのは、三葉が走るのを思い出す...

投稿 : 2021/01/07
閲覧 : 240
サンキュー:

8

ミルク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

圧倒的映像美

この前テレビで放送していたものを見ました。
映像がとてもきれいで、今まで見たアニメ作品の中で一番と言っても過言ではないようなものを感じました。映画館で見れなかったことが後悔です。
ただ、物語はいい意味でも悪い意味でもオタク向けなものを感じました。いわゆるセカイ系で、展開も「?」と感じるようなものもあって賛否両論かなと思います。君の名はと比べられてしまう作品ですが、どちらも良作だったと思います。

投稿 : 2021/01/05
閲覧 : 194
サンキュー:

4

ネタバレ

あ~にゃ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ラストの終わり方は自分好みで感動しました。

作画は文句無く素晴らしいです。
都内に勤務しているので、見たことのある風景があると感動します。

ストーリーは「君の名は」を見た後だと、10代の恋愛ストーリーで、リアリティの中にファンタジーを取り入れた設定など似たような部分が多く、どうしても「またこれかあ」と思ってしまいますが、単独として見ればとても面白いと思います。

{netabare}
途中、ラブホに泊まったりバイク二人乗りで飛ばしたりと、全年齢対象だとクレームが入りそうなシーンがありますが、そこをあえてやる姿勢はとても好きです。

ラスト、主人公が他の人の全員の幸せより、一人の好きな女の子を取るという選択が、綺麗事では無くてとても感動しました。
他人の幸福の為に、好きな人が犠牲になるなんて考えられません。
{/netabare}

投稿 : 2021/01/04
閲覧 : 175
サンキュー:

5

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

新海誠監督作品視聴7作目。圧倒的な映像美を堪能。

個人的に新海誠監督作品視聴は7作目。
君の名は、言の葉の庭、星を追う子ども、「雲のむこう、約束の場所」、ほしのこえ、彼女と彼女の猫は視聴済み&レビュー投稿済み。
やはり新海誠作品お馴染みの映像美で東京や雨の表現が美しいです。
孤島から家でしてきた帆高少年と少女陽菜がであうボーイミーツガール。
そして、晴れ女の能力を持つ陽菜のファンタジー要素。
実際の景色が出てくるリアル感。
どれもこれも映画への没入感を高めてくれます。
新海誠作品としては面白い作品です。

投稿 : 2021/01/04
閲覧 : 258
サンキュー:

28

†地雷君† さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.0 作画 : 5.0 声優 : 1.5 音楽 : 4.5 キャラ : 1.5 状態:観終わった

君の名は のファンは期待しすぎないように

「君の名は」は 大変に素晴らしく、DVDも買いました。
そのくらい新海監督の作った君の名は素晴らしかったです。

その上で、見終わった感想。

「私は何を見せられているんだろう・・・」でした。

冒頭45分(時計を見たのがここだった)まで、
何も動きません。非常に退屈な時間が続きます。
1時間20分ほど経過。
まだ何も起きません(家で少年少女が警官に追われてるだけ)。

ここでお風呂に入りました。
(以降は録画で見ました)
そのくらい、見ててどうでもいいかなって思える感じです。

結局、何を見せられてたのでしょうか。・・・・。

ストーリーはまあ分かります。
分かるんだけど、何か「物語」がありましたか?
うーん・。・・・・・。

繰り返しますが、★「君の名は」★が面白かったから
という人はがっかりするかもしれません。

投稿 : 2021/01/04
閲覧 : 206
サンキュー:

6

ネタバレ

トリプレット さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ヒロインは生きていた!

それだけで十分、最後にハッピーエンドでほんとうによかった。

投稿 : 2021/01/04
閲覧 : 204
サンキュー:

2

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

オチが受け入れられるかどうか

今夜再放送しますね。
この映画は公開して少し経ってから観に行きました。内容としては君の名は。と大差ないと感じましたが東京を沈めたオチは釈然としなかったです。
それと主人公が最後までヒロインの年齢に気づかなかったのは違和感があったかも。

作画はすごく良いですね。新海作品って最終的にはどれも似た感想になってしまう…。

投稿 : 2021/01/03
閲覧 : 134

横比較無用ノ介 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

東京は今日も雨だった

リアルな情景を描き出す画力はさすが。陽菜のチャーハンも美味しそう。
その画力は同時に、都会の冷酷さも描き出す。

てるてる坊主 てる坊主 あした天気にしておくれ
それでも曇って泣いてたら そなたの首をチョンと切るぞ

代償付きの奇跡。奇跡を尊ぶか、代償を憂うか。
帆高の出す答えは明確。
「帆高ぁ~、走れぇ~!」


「禍」
大正7~9年にかけてのスペインかぜ。日本の当時の人口は現在の半分。
国民の約半数が感染し、約39万人が亡くなったらしい。
でも、なんだかんだ言って、人間は結構しぶといのだ。

投稿 : 2021/01/02
閲覧 : 218
サンキュー:

6

ネタバレ

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

濡れてる方が惚れている。

これは大人になりきれなかった少年の恋物語。

不安に覆われた頭を持ち上げて、帆高の瞳に映るのは暗灰色の曇天。
降水確率100%東京は本日も雨。
なぜ雨は降るのか、いつまで雨は降り続けるのか、いつ雨は止むのか、その理由を知ることもなく順応し、無関心になった人々が行き交う街。
ここにくれば何かが変わると思っていた。
無味乾燥で、平々凡々で、どうということもない、ありきたりな日々の中で、世界の中心じゃないと知った時、物語の主人公じゃないと知った時、きっと帆高はそれでも名もない歯車の一つではない誰かになりたかったのだろう。
だから東京を目指した。現実から目を背けて逃げ出した。

そんな中で出会った一人の少女――陽菜
「ねぇ、今から晴れるよ」
彼女の祈りが通じた時、チャコールグレイの空に穴が空き、光明のような一筋の光が射し込む。
きっとこの瞬間、帆高の中で物語が動き出し、世界の中心が見えたに違いない。
けれど現実は残酷で、無慈悲な選択を彼に迫る。

『晴れ』か『陽菜』か

たとえ世界中の人々を敵に回しても、たとえ世界中の人々が間違いだと指摘しても、たとえ何度同じ選択を迫られても、大人にはなりきれなかった帆高はまっすぐに答えを出すのだろう。何を犠牲にしても守りたい人を助けるために。

――3年後。
降水確率100%東京は本日も雨。
あの頃よりも少しだけ大人になった帆高と陽菜。
二人で入るには小さな傘を差し、肩を並べてその街を歩いた時、その肩が濡れているのはきっと帆高の方なのだろう。

投稿 : 2020/12/25
閲覧 : 303
サンキュー:

24

明草飛 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

絵、キャラ、物語。3つのピュアが光る

若者の若者らしい葛藤物語が、リアルでいて幻想的な世界観を通して語られる青春活劇。

作画はさすが新海アニメ。ピュア志向アニメとしては唯一ジブリの対抗株にあげられるだけあるクオリティだったと思う。

声優も特に難癖つけたい場面は思い浮かばない。

「きみの~」以上に物語の道理が分かりづらかった面があるのが否めない。こればっかりは観てる人のオツムの出来にも依存してしまうから、減点するのは酷かもしれないが笑

音楽は聞き苦しかったわけではないが、良くも悪くもそれだけだ。

キャラに関して、これまた「きみの~」を観てる影響があってしまうがためとなるが、手を変え品を変え、そのまま前作キャラのマイナーチェンジに留まってしまっている感が否めない。
ジブリはここら辺もう少し上手く、同じ絵でも違う、新鮮なキャラを創っていたように思う。

また、前作キャラが登場する新海ワールド的なものは、ちょっと見せつけ感が強くてどうかなと思う面もあった。
そういうこと自体は悪くはないとも思うが。


全体としては、日本アニメの将来に光を感じられる内容だったと思うし、純粋に物語としても一見の価値はあると思った。

投稿 : 2020/11/22
閲覧 : 189
サンキュー:

4

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 2.0 声優 : 2.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

多くを求めすぎた

前作の「君の名は。」以上の物を求めすぎてしまったので劇場で見た時は微妙で終わりました。
改めてレンタルで見てみるとやはり粗が強く見えてしまいました。
特にラストあたりがあまりにグダってた気がします。子供がレールを全力疾走しているのになぜ誰よりも止めないのかとか。。。
「君の名は。」の劣化版と言ってもいいと思います。
「天気の子」も神社、奇跡、引き裂かれる二人、お互いのために命がけになる、ラストはハッピーエンドなど「君の名は。」に似通った物が物凄くあるので劣化コピーと言っていいかなと思います。
また、作品の色合いというか、新海監督の作品っで風景がとても素晴らしく、あれを見るだけで心が洗われるような感じになります。秒速はピンク色、言の葉の庭は緑色で、君の名は。がブルーでしたて、今回も青い風景が壮大に出てくるのですが、正直色合いが強烈に印象に残る新海作品には多様なカラーの風景が見たかったと言うのが正直な所です。

投稿 : 2020/11/16
閲覧 : 188
ネタバレ

Fanatic さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 1.5 音楽 : 1.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

サラダに好きでもないドレッシングを勝手にかけられた気分

前作「君の名は。」から三年ぶりとなる新海誠監督の劇場アニメ。
空前の大ヒットタイトルの次回作ということで、いろいろ難しい点もあったんじゃないかなあ、とは想像していましたが、観終わった率直な感想としては『無難にまとまってる?』という感じ(偉そうですみません)。

良かった点としては、前作でも挙げましたが、作画。
とくに、東京の街並みを緻密に再現した、実写と見紛うほどの美術面ですね。

ただし、好きか嫌いかと言われると、微妙なところです。

本作を観ながら、まず思ったことは、色彩が暗いということ。
ヒロインの陽菜が消失する中盤まではほとんどが雨のシーン。
さらに、主人公は家出をしてきた少年帆高と、母親を亡くし弟と二人暮らしの少女陽菜という、結構ハードな境遇。
加えて、一向に帆高たちの心情に寄り添おうとしない大人たち。

そこに、綺麗なところも薄汚れたところも緻密に再現したリアルな東京の街並みが重なるので、観ていてどんどん気持ちが沈んでいくような気がしました。

これが、ハードボイルドやサスペンスドラマだというならいいと思うのですが、あくまでも描きたいのは、軽やかなボーイミーツガールアニメですよね?
技術の高さは十分に分かりましたが、表現手法の問題として、本作にこのタッチが合っていたのかな?と、個人的には考える部分がありました。
ここまでやるならもう、いっそ実写映画でいいじゃん!みたいな。

「君の名は。」で苦言を呈したCVに関しては、相変わらず本職声優をほとんど使わず俳優中心のキャスティングでしたが、帆高役の醍醐虎汰朗さんがかなり好演されていたおかげで、だいぶ安心感を持って観ていられました。
須賀圭介訳の小栗旬さんも、よく馴染んでましたね。

ただ、陽菜役の森七菜さんは、いまいちだったかな……。
質問するときなどの語尾の上げ方や抑揚に癖があって、若者らしいと言えばそうなんでしょうが、私はちょっと気になりました。
夏美役の本田翼さんも、キャラのイメージとはあまり合ってなかったような……。

特に女性声優さんの、いわゆる〝アニメ声〟に慣れてくると、どうしても本職以外の声がリアルすぎると言うか、生活感があり過ぎる気がします。
ジャンルにもよりますし、好みの違いもあるとは思いますが、アニメはそもそもキャラの造詣が実物とはかけ離れてますし、個人的には、声も含めてリアルよりメルヘンを求めているんですよね。

一番印象に残ったのは、安井刑事役の平泉成さん。
特徴がありすぎて、あの声を聞く度に平泉さんの顔しか浮かんできませんでした。
「ハウルの動く城」の木村拓也さんにも感じたことですが、折角のアニメ作品でキャラより声の主の顔がチラつくと、没入感が削がれる気はします。

そして今回も、ふんだんに使ってましたね、ボーカル曲。
「君の名は。」でも、四回もRADWIMPSの楽曲が流れて、映画作品としては音楽の主張が強すぎでは?と思いましたが、まさかそれ以上の物が出てくるとは思っていませんでした。
途中から数えていませんでしたが、多分、六回くらいは流れてましたよね?

もう、こういう方向性でいくということなんでしょうか……。
ファンの方には申し訳ないですが、なんか、サラダに好きでもないドレッシングをたっぷりかけられて提供されたような、そんな気分でした。
セリフのあるシーンにボーカル曲を被せるなんて、文字通りノイズでしかないと思うのですが……。

本当に、新海監督はこれがいいと思ってやっておられるのでしょうか?
何らかの大人の事情でもあるのかしら?

せっかく自分のタイミングで感動したいのに、音楽が流れる度にそれを押し付けられているようで、自覚できるくらい冷めていくのが分かりました。
ボーカル曲を畳み掛けられた終盤は、完全に真顔になてましたよ( ゚д゚)
この手法を続けられる限り、私が深海監督の作品で感動することはないと思います。

{netabare}クライマックスでは、自分たちのエゴと、東京の異常気象の回復、どちらを優先するかという、そこそこ重大な選択を迫られます。
ラストは驚くほど当たり前な幕引きでしたが、当たり前のボーイミーツガールを見せるのが目的の作品でしょうし、それで良かったと思います。

ただ、ラストシーン直前、「世界なんて、どうせ元々狂ってる」という須賀のセリフ、或いは「(東京は)元に戻っただけだと思ったりもする」という冨美のセリフから、エゴを優先した主人公たちを擁護するような意図も汲み取れます。

究極の選択を突きつけられた時にエゴを優先するというのは当たり前のことですが、純愛物語の結末としてそれを見せてしまうのはいかがなものか……という思いから、ああいったフォローが入ったのでしょう。
ただ、何となく取って付けた感も漂います。

エゴか超自我か……そういう重いテーマを正面から受け止めないのであれば、東京を水没させずに済むシナリオも考えられたような。
帆高も陽菜も東京も、みんなハッピーの大団円じゃダメだったんでしょうか?
もっとも、そこまで言うと、さすがに重箱の隅を突くような指摘ですけどね(;^_^A{/netabare}

結論として、RADWIMPSに邪魔をされたことも原因の一つですが、エモいシーンはまったくない映画でした。
しかし、映像作品としての完成度は非常に高く、現時点では恐らく最高峰のレベルとも思える作画を堪能するだけでも、観る価値はあるかと。
興行面でも結果を残されていますし、私に合わないというだけで、新海監督のキャリアの中で失点となるような出来ではありません。

音楽と声優で大きく評価点を落としてますが、その点が気にならないようであれば、普通に楽しめるエンターテイメント作品だと思います。

投稿 : 2020/11/14
閲覧 : 271
サンキュー:

13

キャンキャン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

作画がキレイ

とにかく作画が綺麗です。それだけでも見る価値あると言ってもいいかと。
何気ない日常風景の作画は新海監督の作品が一番好きです。
物語の内容は賛否両論ありそうですが、今のご時世、自分は違和感なく物語に入り込めました。

投稿 : 2020/10/21
閲覧 : 190
サンキュー:

4

ネタバレ

damian さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

残念

君の名と物語の進み方が似てる気がして、
新鮮味があんまり感じられず、
さわりの部分とPV映像だけで
物語のほとんどが想像出来てしまった。

一応恋愛要素もありますが、
キスシーンすらないピュアさで、
大人が見てもドキドキしません。

キャラクター達にも魅力がない。
というか、深堀りが全然されないので
感情移入が出来ない。

例えば主人公は
「高校生の少年が故郷を捨てて船で東京に一人で出てきた」
という、なかなかのハード設定なのに、
「なんでそうなった」って説明がないというのは、
ちょっと個人的にはありえない。

あと、キャラクターにつっこみを入れたいのは大人達。

子どもが中心のストーリーだと、
庇ってくれたり、守ってくれたり、理解してくれたり、
頼りになる大人っていると思うんですけど、
この映画にはそういう大人がほぼいません。

それどころか、
自分のために子どもを売る社長。
(最終的には庇ってくれるけどさ…)
聞く耳を持たない公僕感丸出しの刑事。
理解者っぽい良い雰囲気出してるのに
平気で拳銃向けて追い詰めてくる老刑事。

いやいや。
「見逃してやる。ただし30分だけだ。」
みたいな刑事とかさ、いるじゃん普通。

いや、いないよ?普通はね。
むしろリアルではいちゃダメだよ。

でもそれをやるのがドラマでありアニメであり、
フィクションだと思うんですよね。

なんで揃いも揃ってクズみたいなリアル思考の
面白くない大人ばっかりなの?

唯一、夏美さんだけは良かったけど。
というか夏美さんはヒロインより良かった。


映像の綺麗さは文句なしで素晴らしいけど、
内容は全然ダメでした。

投稿 : 2020/10/21
閲覧 : 248
サンキュー:

4

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天気の子のストーリー・あらすじ

「あの光の中に、行ってみたかった」高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜。彼女には、不思議な能力があった。「ねぇ、今から晴れるよ」少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――(アニメ映画『天気の子』のwikipedia・公式サイト等参照)

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放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年7月19日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
公式サイト
www.tenkinoko.com/
主題歌
RADWIMPS『愛にできることはまだあるかい』

声優・キャラクター

醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子、小栗旬

スタッフ

原作:新海誠
監督:新海誠、脚本:新海誠、キャラクターデザイン:田中将賀、作画監督:田村篤、美術監督:滝口比呂志、制作プロデュース:STORY inc.、音楽:RADWIMPS

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