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「FUNAN フナン(アニメ映画)」

総合得点
計測不能
感想・評価
5
棚に入れた
29
ランキング
7909
★★★★★ 4.1 (5)
物語
4.3
作画
4.0
声優
4.0
音楽
4.1
キャラ
4.1

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FUNAN フナンの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

コナンでなくてフナンだよ

 カンボジアを1975年ごろ、革命を謳い制圧した武装集団クメール・ルージュ、オンカーに虐げられた民間人のある家族を視点で描かれる、お話だったデス。
 言葉は、英語でなかったです。あとでパンフ見たら、フランスの作品でフランス語のようです。カンボジアなのになぁ?です。あと、人物以上に自然の背景が、良かったと思ったです。

 平和な街の生活は一転して、武装集団による村への強制移動を刊行することから始まったです。その中にいたある家族の行動が、リアルなようにあらわされていたです。
 人の移動に巻き込まれ、子供、祖母と離れ離れになってしまった夫婦。やることなすことなんでも正当化する武装集団の横暴に耐え、希望を捨てず生き抜くさまが、今の時代にないものを感じたです。

 この話の首謀者ポル・ポトは、私が学校に行っていた数十年前、報道で聞いたことがあったです。PKOという活動の時期で、カンボジアにいった日本人のボランティア、派遣された警官が、これの残党ポル・ポト派による犠牲になった記憶があったです。この話自体は、さらに数年前の始まりの話のようです。

 これは社会科の教材として、義務教育に使える内容だと思ったです。幼い子供から大人まで強制的に働かされ、わずかな食糧しか与えられず、無報酬としかいえない奴隷そのものな生活を虐げられた光景を見たです。まるで、北斗の拳のにでてくる野党のすることみたいだったです。

 そんな過酷な状況で、苦しみ疲れ果てたふつうの人たち、異常な状況の中での複雑な人とのつながりを見たです。家族が、再びいっしょに居られえることを信じて、来る日来る日も気をうかがい耐え、{netabare}終盤にやっと家族は巡り合えることになるです。{/netabare}しかし、最後私にとって、納得のいく終わり方でなかったことが、残念でならなかったです。

投稿 : 2021/01/23
閲覧 : 240
サンキュー:

4

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

“家族愛”や“女性の解放”を謳った感動作かと思いきやスリリングな一大群像劇でした!2020年最恐映画です!!

カンボジア系フランス人のドゥニ・ドー監督の長篇デビュー作
2018年にフランス、ベルギー、ルクセンブルグ、カンボジアの共同製作で87分
監督の母の体験談を元にした1970年代のカンボジアが舞台です


1975年4月のカンボジア首都プノンペン
ポル・ポトが率いるクメール・ルージュと呼ばれる政治勢力が親米派だった当時の政権を打倒、首都を制圧した
悲惨な内戦に終止符が付いたと国民が安堵したのも束の間、ポル・ポトとクメール・ルージュは原始共産主義を唱えて、格差の根絶を理由に都市の市民を追放していく
家や財産を剥奪し、資本主義社会から持ち込まれた異物である自動車やテレビやラジオといった近代文化を破壊した
クンとチョウの若夫婦、そしてその息子ソヴァンと親族達もまた、プノンペンから強制退去させられた都市市民の一家だった
彼等は何日も歩かされる難民生活を余儀なくされ、やがて息子ソヴァンとソヴァンの祖母は一家からはぐれてしまう
最愛の息子を探す為、危険も省みず必死のチョウとクン
しかしオンカーと呼ばれるクメール・ルージュの自治組織は、ソヴァンを探そうとするチョウらの自由を許さなかった
さらにオンカーによって原始共産主義に基づいた農村での強制労働を強いられる事となるチョウら
過酷な労働の果てに命を落とす者、脱走を図る者も表れ、疲労と飢えと息子の行方の手掛かりを掴めない苛立ちが、やがてチョウを追い詰めていく…


まずキャッチコピーや予告からは“家族愛”とか息子を守る為に奮闘するチョウの逞しさ、“女性の解放”といった印象を受けます
ですがそれはほんの一部にしか過ぎず、実際はポル・ポト政権下でのカンボジアの様々な人間模様を描いた壮大な群像劇であると鑑賞後すぐに気付きます


そもそもクメール・ルージュの時代では理不尽な理由で粛清と称した大量虐殺、加えて病死や餓死等で170~200万人が犠牲になったと言われています
その一方でこの当時を生き抜いた人々もまだまだ存命
クメール・ルージュは後に内部分裂で崩壊こそしたものの、当時の傷跡を引き摺っている方も根強くいるようです


ですのでこの映画ではチョウらの様な、クメール・ルージュ時代の犠牲者を主軸にしつつも、クメール・ルージュに取り繕って保身を図る者、チョウらを哀れむ者、生きる為に家族すら捨てようとする者など、幾人もの登場人物の想いが入り乱れ、単純に右か左かでは割り切れない内容になっているのです


そしてとにかく今作、スリラー映画として1級品でメチャクチャ怖いです;


派手にドンパチが繰り広げられるシークエンスや、直接的に人が惨殺されるカットはほぼ無いのにも関わらず、それらを暗示させる構成が上手く、“人間の怖さ”を見事に表現しています
映倫区分でG(全年齢視聴可)を獲得しつつも本当に最後の最後まで気が抜けない緊張感が続きます


2020年に観たアニメ映画ではダントツの1番で怖い
スリラー映画を観たい方には強くオススメします


それと所作の芝居作画が丁寧で美しいです
登場人物は全員クメール人(カンボジアの9割がクメール人)なのですが、圧倒的物量なのに個々の描き分けも絶妙
人々の交錯する思惑にもすんなり感情移入出来ました
『Angel Beats!』の美術監督でお馴染み、東地和生さんも絶賛のカンボジアの自然風景描写と、デジタル作画で描かれる人物達が上手く調和した画面作りもきめ細か
作画目当てで観に行ったわけではなかったので驚かされました


最後になりましたがタイトルの『フナン』とはクメール人文明の始まりと言われる古代国家、扶南の事だそうです
クメール・ルージュによって文明が崩壊寸前まで追い込まれた時代の物語に、始まりを意味する言葉を付けたのは後の時代の復興や再生を祝福する監督からのメッセージだと思います

投稿 : 2020/12/30
閲覧 : 543
サンキュー:

3

いぬわん! さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/11/30
閲覧 : 17

じぇ~むず さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2022/01/12
閲覧 : 55

ルカ☆ルカ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2021/07/04
閲覧 : 62

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FUNAN フナンのストーリー・あらすじ

 1975年のカンボジア。クメール・ルージュ革命が進行の最中、母親になったチョウは、体制によって奪われた4歳の息子を家族と共に探す。それは、彼女が生き残るための戦いでもあった。

 アヌシー国際アニメーション映画祭2018の長編部門において、グランプリといえるクリスタル賞を受賞。

 2017年 ベルギー・カンボジア・フランス・ルクセンブルク合作
 監督:デニス・ドゥ

「第5回新千歳空港国際アニメーション映画祭」長編コンペティション部門にて日本初公開。(アニメ映画『FUNAN フナン』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2018年11月2日

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