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「劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~(アニメ映画)」

総合得点
87.5
感想・評価
424
棚に入れた
1960
ランキング
152
★★★★★ 4.3 (424)
物語
4.1
作画
4.5
声優
4.3
音楽
4.4
キャラ
4.3

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劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~の感想・評価はどうでしたか?

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

劇場版第2作「届けたいメロディ」との対比が際立つ劇場版最新作!

原作は『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』<前編>+<後編>ということになります。

TVシリーズ1期目も作られた上でさらに原作的にもほぼ1巻分の内容でしかなかった劇場版第1作、TVシリーズ2期目のうちでもほぼ原作3巻目の内容に絞って同じく原作1巻分の内容といって良かった劇場版第2作に比べると、対応するTVシリーズがない上に原作2巻分の内容となった本作は劇場版としてもかつてない尺の厳しさなのでした。

同じく『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』<前編>+<後編>を原作とする『リズと青い鳥』において傘木希美と鎧塚みぞれ関連の部分を映像化したためその分は差し引くとしても、原作からオミットされた描写はかなりあってその最大の犠牲者がトランペットパートの新1年生、小日向夢(こひなた ゆめ)ちゃんその人だったのでした…。← 原作未読の人からしたら「夢ちゃんって、誰?」(笑)

なお、上映劇場で買った鑑賞用パンフレットによれば、石原監督は原作サイドでの続編が無かった場合でもオリジナルで久美子が進級した続編を作りたい意向があったそうですが、原作続編の話がありそれをまって本作を製作することになったとのことです。

== [以下のレビューは、TVシリーズ1+2期目を未見の人には非推奨。] ==

劇場版第2作「届けたいメロディ」ではTVシリーズ2期目のうちでも特に主人公である黄前久美子と同じユーフォニアム担当の先輩である田中あすかとの関係性の部分にフォーカスしたストーリーで、この文脈で久美子の姉の麻美子との関係性の描写はあるとはいえほぼあすか先輩との関係性に特化した劇場版といえます。そしてそんなあすか先輩は北宇治高校を卒業してしまったのでした。

対して本作では、シリーズ上で初めて「先輩としての黄前久美子」が主人公となったストーリーになっています。そして原作でも私が好きな屈指のキャラのひとりとなった久石奏(ひさいし かなで)が満を持して登場なのです。
(そんな奏ちゃんですが、映画しか観てない人はまさかと思うかもしれませんがたぶんあれでも原作よりはマイルドな子になってます。)

劇場版の尺では原作の群像劇的な側面を描き切ることは難しく、第1作での「久美子+麗奈」、第2作での「久美子+あすか」、リズ鳥での「希美+みぞれ」に相当するストーリーの軸として「久美子+奏」が据えられます。

この「久美子+奏」という関係性で言うと「対-後輩」という軸が「久美子+あすか」での「対-先輩」と対比的な関係になっていて、作中で久美子が奏への対応を考える際にたびたびかつてのあすかの存在がチラつきます。でもあすかは既に部にはいないので対応は自分で考えることになりますし、久美子自身はユーフォのエース奏者ということになってそこからストーリーが紡がれているわけです。

TVシリーズがない分、物語として全体を成立させるために上記の軸以外の描写に割かなくてはならない尺が増えてしまい、軸を際立たせるか全体を描くかがが中途半端な部分があって、その辺りは原作を未読だと微妙な感じになっているように思います。原作を読んでると「あの場面やあの場面がアニメ化された!」という満足感によって問題が薄められてしまっていますが…。

あと、軸を「久美子+あすか」に絞り切った「届けたいメロディ」は案外単体の映画として成立しているように思われますが、軸だけに描写を絞れなかった本作は結果的に前作を観ていないとかなり意味がわからない作品になってしまったように思います。(特に優子、夏紀の学年に関するエピソード?)この辺りでの対比も際立っていますね。


おまけその1: 今回も「悔しくて死にそう」の台詞が出てきます。いつどこで誰が言うのかは観てのお楽しみに!

おまけその2: TVシリーズであればW(ダブル)鈴木(鈴木美玲&鈴木さつき)や月永求(つきなが もとむ)の「月永ではなく求と呼んでください」問題、そしてオミットされてしまった夢ちゃんの弱メンタル問題などもより突っ込んで描写されたのでしょうが、いかんせんそれは果たされなかったのでした。

おまけその3: 原作ではどうやら6月に発売予定の最新巻で果たされそうですが、なんとかアニメでも久美子を北宇治高校から卒業させてやってください(笑)!

投稿 : 2019/05/14
閲覧 : 648
サンキュー:

61

さかもと さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

頑張った先に何かがある

響けユーフォニアムシリーズの最新作
若干駆け足気味だったのは否定し難いが、それでもやはり、この作品の最大の魅力だと思われる「人間の本音と建前」を抉り出している点はやはり素晴らしかったし、演奏シーンも十分良かったと思う。「リズと青い鳥」が、繊細でどこか儚げな物語だとしたら、今作は響け!節全開といったところか(どちらも名作なのに違いはない)。あと、相変わらずTRUEさんの曲は名曲だし、黒沢さんは演技が抜群に良いですね!

投稿 : 2019/05/13
閲覧 : 265
サンキュー:

18

lll1 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

テレビ

 思っていたよりも評価が高いのでびっくりしています。
 結構私は否定的です。

 映画を観に映画館に行ったら、テレビ見せられた感じです。制作費大して、変わってないんじゃないかこれ。

 1年を僅か100分で描いたことに無理を感じる。出来事だけを描いて、人間にカメラを向けていない。もっと人間にカメラを向けて、生活を描いてほしい。
 ストーリーだけあって、脚本はない感じ。

 あんな少ない描写で、登場人物のことを好きにはならない。けれど、そんなことはおかまいなく話は進んでいく。

 合奏のシーンも、全体を映すのを何回やってるんだよ。久美子の視点から撮ってもよかったんじゃないかと思う。
 ずっと外から撮ってる印象を受ける、中から撮ってほしい。

 短いですが、物凄く言いたいことはこれだけです。

 最後に黒沢ともよの演技は良いね。好きです。

投稿 : 2019/05/09
閲覧 : 340
サンキュー:

7

ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

頑張ることに意味はある

※完全ネタバレレビュー

 ユーフォニアムシリーズの良さとして作画や音楽を挙げる人が多いが、僕は「思春期女子の面倒くささ」を見事に捉えているところに一番魅力を感じる。「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」は面倒くささあふれる新入部員、久石奏(ひさいしかなで)と久美子の物語である。このレビューでは奏の視点でストーリーを振り返りつつ、本作のテーマを掘り下げてみる。

 本作の準主人公、新1年生の奏は西中学校の出身で、担当楽器は主人公と同じユーフォニアム。中学時代、先輩を押し退けてコンクールのメンバーになったが結果は伴わず銀賞。別に彼女に非はなくとも、上級生たちは「だったら三年生が代表で良かったんじゃないの?」という思考に流れ、部は険悪な雰囲気になる。それでもめげずに彼女は吹部を続け、吹奏楽コンクール全国大会まで足を運び、そこで「あの」北宇治高校の演奏を聴いて、志望校を決める・・・というのが彼女のエピソードである。

 新学期が始まり、奏は早速、吹部を偵察に訪れる。部室にいたのは我らが主人公、久美子である。あすか先輩との思い出の曲を弾いていた久美子に奏は人懐っこい笑顔を作って話しかける。手応えを感じた奏は入部表明はひとまず置いて、退散する。おそらく奏には久美子が確かな演奏技術と音楽愛、面倒見の良さが備わった、理想的な先輩のように感じたのだろう。計算高い奏はまずは久美子に取り入ろうと企む。先手を取ることは兵法の基本だ。

 高校生になるということは一番上の先輩から一番下の後輩に戻るということである。先輩との関係に失敗した中学時代の苦い経験は忘れられない。充実した部活ライフのため、もう同じ轍を踏むわけにはいかない。楽器が上手くなることも大事だが、まずは先輩に可愛がられる後輩にならなくてはならない。それが奏が学んだ、上下関係が体育会系並みに厳しい吹奏楽部での処世術なのである。

 さて、全国金賞という昨年度の躍進と、全国のJCをメロメロにさせた滝先生のイケメンパワーで北宇治高校吹奏楽部には例年にない数の入部希望者が集まる。しかし低音パートが不人気なのはお約束なのか。奏を除くメンバーは、演奏能力に難があるか、コミュニケーション力に難があるかのどちらか。「こりゃ楽勝だな」と内心で思ったのかどうかは知らないが、部内でのポジショニング作りを着々と進める奏はライバル不在の状況を歓迎しただろう。しかし1年生の相談役に任命された久美子は皆の面倒を見なければいけないのだから頭が痛い。そりゃ「めんどくさいなー1年生」と嘆くわけだ。

 奏は目論見通り先輩たちから「しっかりしている、いい後輩」との評価をGETし、1年生の間でも中心的な存在となる。縦にも横にも隙のない盤石の構え。あざとい。何なんだこの悪魔のようにあざと可愛い新キャラは。目下の懸念であった新しい環境での人間関係作りは彼女の計画通りに進んだように見える。・・・が、思うようにうまく行かないのが人間関係。大いなる落とし穴が待っていたのである。

 前置きが長くなったがこの辺から内容に踏み込んでいく。奏は同じユーフォ奏者の久美子を慕っている。ところが、先輩方が気に掛ける後輩は、コミュ力が低く、輪のなかにうまく入れないでいる美玲や求なのである。音楽に対して真摯で、先輩にも礼儀正しく、良い後輩を演じている奏は、皮肉なことに先輩たちからすると手がかからない後輩なので構ってもらえない。奏の計算は狂い、プランは修正を余儀なくされる。でも奏は実はそれほど器用な人間ではなく、積もる不満を次第に隠せずにはいられなくなる。低音パートの同級生には言葉にはあからさまに毒気が混じり、先輩への態度は慇懃無礼。先輩から好かれる後輩を目指したはずが、一番面倒な後輩に成り果ててしまうのであった。

 人間観察に優れたサファイアから「甘え方をよく知ってる飼い猫みたいな感じ」と形容された彼女も、もはや毛を逆立てた猫。1年生に当たったところで久美子が庇うとなれば、その矛先はポニテ先輩こと夏紀に向けられる。皆さん知っての通り夏紀は2年のとき吹奏楽コンクール京都大会メンバーのイスを後輩の久美子と争い、オーディションに敗れたようにあまり演奏技術は高くない。1年生の奏と比べても分が悪い。その夏紀にヘイトの溜まった奏は噛みつく。3年生の先輩なのに上手くないですね、と。奏は努力しても評価してもらえない自分の苛立ちを、努力しても上手くならない夏紀に転嫁しているのである。

 ついには、奏はコンクールに向けたオーディションでわざと下手に演奏するという行動に出る。異変に気付いた夏紀によってオーディションは中断され、雨の中、久美子が奏を説得することで一応の解決をする。この時、奏に一番刺さったのは「頑張っているよ」という言葉だった事が印象深い。つまり、奏は自分の努力を認めて欲しかったということであり、中学生の時に何が一番辛かったって、自分の努力を否定されてしまったってことなのだろう。奏は以前に「努力している人」と「マイペースだけど結果を出す人」のどちらが偉いのか?どちらが好きなのか?と久美子に意地悪な質問をした。この質問の真意は、実はどっちだってよくて、努力をしているし結果も出している自分を一番可愛がって欲しいということだったんだ。

 中学生時代の失敗を繰り返すまいと、奏は先輩の前でも同級生の前でも表情から仕草まで、意識して「いい子」を演じてきた。でもその全てが偽りだったわけではない。奏は久美子の前でも芝居がかかった言動を繰り返していたけれど、入部前の「あ、この先輩いいな」っていう直感に始まり、入部してからも唯一心を開ける先輩としての位置は変わらない。奏の久美子を慕う気持ちは本心だったんだ。だから誰よりも久美子に自分を肯定して欲しかったし、コミュ力が低く侮蔑の対象のである美玲や求を久美子が気遣うだけでも嫉妬してしまった。彼女の目には同級生たちは演奏にしても人付き合いにしても努力を怠っているように映ったのかもしれない。

 このエピソードからは一種の組織論やリーダー論を読み取ることもできる。後輩に能力の高い者と低い者がいるとする。低い者を重点的にフォローするのは先輩として正しい判断であるけれど、能力の高い者からすると不公平にも見えるわけだ。奏が自暴自棄になるまで問題を解決できなかった久美子や夏紀の失策だという見方もあれば、奏の「いい子を演じる」という処世術の限界で、キャラを演じるということは本心を他人に分かってもらえないというリスクがある、という見方もあるだろう。いずれにしても、簡単に答えの出ない難しい問題である。

 さて、本題はむしろここからである。ユーフォのオーディションは久美子・夏紀・奏の3人が合格するという形で一応収束する。しかし宙吊りになっている問題がある。「頑張ることに本当に意味はあるんですか?」という問いだ。無論これは「響け!ユーフォニアム」という作品がこれまで掲げてきたテーマである。久美子は雨の中、「私は頑張れば何かがあるって信じてる」と答えたが、結果が欲しかった奏は納得したわけではない。考えてみれば、奏の部内での立ち回りも、あざとい・小賢しいといった批判はあるだろうけど彼女なりに考えて、頑張った結果なのは間違いない。つまりこれも報われなかった努力だといえる。

 最後のネタバレまでしてしまおう。北宇治高校は関西大会でダメ金。全国大会に進むことができず、前年度より悪い結果になる。部員の力は底上げされたのにも関わらず、だ。普門館での金賞を目標に練習を重ねたメンバーは落胆を隠せない。帰りのバスで奏は悔しさの余りに泣き出し、「頑張るってなんですか?」と繰り返す。久美子はやはり上手く答えられない。人によっては尻切れトンボな終わり方に感じるかもしれない。でも僕は、頑張ることの意味、その答えを彼女の涙をもって語り終えていると思った。

 評価的なことをこのタイミングで言ってしまうと、「誓いのフィナーレ」は一本の映画としての完成度は低いと思う。「リズと青い鳥」の視聴はほぼ必須だし、断片的な話が多くてダイジェスト感がすごくある。「百合豚死亡」なんて煽られたわりには秀一との恋愛描写は控え目で、凍結という形の区切り方にも不満が残る。スマホ動画風の演出は何か意味があるのかなと思わせておきながら特にストーリー上の伏線ではなく疑問だったし、最後の演奏シーンもカメラをぐるぐる回しすぎでちょっと作画自慢に陥ってるように感じた。でも最後の奏の涙を見た時に、やっぱりユーフォはいいなぁと思ったんだ。

 関西大会の本番前。久美子が奏に、親友の麗奈が中学の同級生で中学最後コンクールのとき周りは金賞で大喜びしているのに一人「悔しくて死にそう」と大泣きしてたんだ、という昔話をする。TVアニメでも原作でも最初にある中学校のエピソードと今回のラストシーンは明らかに重なっている。奏は久美子に私と先輩って似た者同士ですよね、と会話を交わしたことがあった。でもそれは違う。なぜなら奏の「周りの顔色を伺いながら調子を合わせる世渡り上手だけど、時々本音が漏れてしまうキャラ」は演じている姿であって、本当の自分ではない。
 
 麗奈の言葉を借りよう。奏の「いい子ちゃんの皮をぺりぺりってはがした」時、彼女はどう考えたって久美子ではなく麗奈に似たタイプの子なんだよな。サイ〇リヤでミ〇ノ風ドリアを注文する場面を思い出そう。金管楽器の奏者は口に火傷をしてはいけないのに、好きな物を熱いうちに食べることを優先する、それが彼女の性分なのだ。本当の奏は器用に立ち回れるキャラではなく、ましてや久美子のように人との関係性の中で強みを発揮するタイプではない。麗奈のようにストイックで、求道者タイプの人間。自分の決めた道を真っすぐに進めるところが彼女の本当の強みなんだと思う。それはたとえ音楽の道に進まなかったとしても役立つ、大きな才能だ。
 
 雨の中、「頑張った先に何があるっていうんですか」と詰め寄られて久美子は「演奏がうまくなりたいんだ」と答えた。この言葉の本質は「もっと魅力的な自分になりたい」ということなんだ。今まで気づかなかった強い自分を見つけること。それがユーフォの掲げる「頑張ることの意味」ではないだろうか。

 久美子の長所は、どんな意固地な人の心も開かせて、人の輪の中に溶け込ませる不思議な力を持っていることだ。彼女の特性はあすか先輩が「ユーフォっぽい子」と言い当てたように、癖のある楽器の音をまとめて調和の取れた音を作り出す、低音楽器の役割そのものだといえる。久美子の長所は真似しようとキャラを演じたって決して手にできない素晴らしい才能なのだけど、中学生のときの周りにあわせて事なかれ主義で乗り切るという姿勢では蕾のまま花開くことがなかっただろう。

 彼女は北宇治吹奏楽部で1年間本気で頑張ることで開花させた力で、信頼できる先輩という新しい自分を確立していく。「誓いのフィナーレ」は「頑張る意味は、ある」と熱く言ってくれた作品だと思う。是非3年生編もアニメ化して欲しい。

投稿 : 2019/05/08
閲覧 : 434
サンキュー:

30

ネタバレ

ミュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

青春のハーモニー

見てきましたよ!やっぱり映画館で見るのはいいなあ。終始感動の涙を流して見ていました。幸せな時間がずっと続けばいいのに・・。

何から書こうか、まとまりませんが、まずは今回の劇場版について。
我らが主人公、黄前ちゃんとユーフォパートに入った新人1年生の久石奏のやり取りが中心で物語が展開します。
それぞれの声優の黒沢さんと雨宮さんの顔も知っているし、どんな顔して演技しているのか想像もできたけど、それでも感動するね。気持ちを込めて全力で演じているんだろうなあ。さすがです。ユーフォ1期の、橋を泣きながら走るシーンを思い出してしまいました。

最後の結果は意外!
ほんと、一生懸命頑張ってきたのだから、最後はハッピーエンドでしょ?と確信していただけに、これはやられました。いや、こういう結果を描けることが、この映画が凡庸な作品から抜きん出ている理由ですね。
ラストに奏が叫ぶ、「悔しくて死にそう」のセリフ。黄前ちゃんが本気になるきっかけとなった麗奈のセリフをそのまま引き継ぎ、思いが繋がっていくのが分かります。

原作が良いのか、脚本が良いのか私には判断つきませんが、ユーフォシリーズの最大の特徴は、吹奏楽を通して不安定な等身大の高校生を描いていることでしょう。
将来の不安が常につきまとう。何のために一生懸命がんばるの?頑張ったってうまく行かないことだらけじゃん!
いや、だからこそ頑張るんでしょう!黄前ちゃんの言う通りです。何もわからないから、とにかく頑張るんです。それが青春じゃないですか。この映画、そしてユーフォシリーズの一番感動するポイントがそこなんだと、改めて感じました。

演奏シーンは素晴らしいです。他の追随を許さないですね。
リズのコンビ(傘木さんと鎧塚さん)中心の演奏でした。今回この二人のセリフは皆無でしたが、演奏で堂々の主役を演じているのだから、大活躍でしょう。逆にこの二人以外が目立たなかったのが、最後の結果になったのかなあ、とも思ってしまいました。

さて、最後に本作のユーフォシリーズにおける位置関係。
シリーズ中では、リズと青い鳥がずば抜けてすごかった。というか、ちょっと毛色の違った作品になっているので、一緒にするのもどうかと思いますが。テレビシリーズ1期が良く、それに次ぐ出来だと思いました。
実は、最後の奏の「悔しい」というセリフ、メタ的に今までのユーフォシリーズを超えられないという製作陣の心の声を反映しているような気がして・・。
本当はもっと尺を取ってしっかり作りたかったという悔しさがにじんでいるように感じてしまいました。考えすぎかな。

続編作るのでしょうか?黄前ちゃんが部長??
副部長はサファイアだよね!リズコンビも居なくなって、果たして今の戦力で全国行けるのか?
ちょっと不安の残る今後です。

投稿 : 2019/05/05
閲覧 : 400
サンキュー:

27

ネタバレ

taka さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

TVシリーズで

めちゃくちゃ良かった。しかし、尺の関係上仕方ないが、面白い話をカットされて残念。TVシリーズで描いて欲しかった。久美子三年生編は、是非TV3期でお願いします

投稿 : 2019/05/03
閲覧 : 190
サンキュー:

6

ネタバレ

88. さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ショートポニテ黄前久美子ちゃんかわいい

新しい学年になった久美子たちが色々な後輩たちに苦労したりする話。

さすがの京アニという感じで、作画がとても良かった。
終盤の演奏作画は本当にすごくて、これ手書きかよ!?って思いました!

新キャラである後輩たちのキャラもなかなか立ってて良かった。


一方で、全体的に話がぶつ切りだなーって印象を持ちました。
個々の出来事の話自体はとてもおもしろかったのですが、
その個々の出来事の前後の繋がりが薄い、みたいな。


ただ、冒頭とあがた祭りの久美子ちゃんが最高に可愛かったので
それで帳消しできますがね!!!


恋愛要素が少しあります。が、ごちゃごちゃした人間関係の話がメインなのであくまで恋愛要素はおまけ、という印象でした。

恋愛要素好きとしてはもうちょっと恋愛模様を描いてくれると最高だったのになーって思いました。

投稿 : 2019/05/03
閲覧 : 252
サンキュー:

12

ネタバレ

北山アキ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

原作未読

久美子が後輩を持ち、立場的にどちらかと言えば感情をぶつけるより受け止める側に回った分、TV版ほどのカタルシスは得られない。(尺も短いし)
けど、TV版のファンとしては満足。
「リズと青い鳥」は観てなくても問題ない。

投稿 : 2019/05/03
閲覧 : 218
サンキュー:

4

ネタバレ

P_CUP さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

積み上げてきたっ・・・!積み上げてきたんだっ・・・!

ユーフォシリーズ最新作であり、今までの「続編」。もう見事なまでの続編。それ故、ご新規さんの獲得には苦戦しそうではある。
なにしろ、今作のキモは、これまでのシリーズにおいて、久美子が遭遇し、経験して来た事柄にある。

ここに至るまでの、 {netabare} 麗奈と香織のソロ争い、それ以前に、中学時代に経験した先輩を押しのけたことに伴う人間関係のトラブル、姉との一件、あすかとのこと、などなど、それらの {/netabare}経験を、ちゃんと自分の糧にして成長した久美子の姿は、ずっとシリーズを追いかけて来た者なればこそ、目頭に熱いものを感じるはず。
{netabare}先輩を差し置いて後輩が選ばれることに伴う諸問題というのは、これまでも描かれて来たことで、奏の悩みというのは、久美子にとっては、時に当事者として、時に傍観者として経験済みのこと。だから、 {/netabare}その説得には力がある。経験に裏打ちされた真実味がある。

原作派の方々には怒られそうだが、 {netabare}あの、奏説得シーンは、 {/netabare}明らかに原作を超えていると思う。そしてその「原作超え」は、一朝一夕で為されたことではない。1期2期を通しての「積み上げ」が大きく生きた結果だ。

そもそも、原作の久美子は、あそこまで情熱的ではない。元々は、1巻部分だけで完結だった小説であり、そのテーマは「主人公の葛藤や成長」ではなく「弱小吹奏楽部の改革と、生まれ変わる過程における苦悩」に主軸が置かれていた。それ故に原作の久美子は「観察者」という面が強かった。{netabare}(最新刊「決意の最終楽章」でやっと主人公らしくなってくれたが) {/netabare}
続編が書かれて2巻3巻、そしてこの映画の原作となる「波乱の第2楽章」へと物語が進み、巻を重ねるごと、久美子が問題解決に直接関与する場面が増えてくる。だが久美子の「一歩引いた観察者」のスタンスが維持されているため、どうにもカタルシスに欠ける面が目立つ。これが推理小説ならば、名探偵・黄前久美子に真相をズバリ指摘されて、犯人がぐぬぬして終了、で良いのかも知れないが、これは青春小説だ。原作久美子という「観察者」に説得を受けて、それでなぜ当事者の心が動くのかという部分が毎回引っかかっていた。これは当事者の抱える問題の根が深ければ深いほど、強烈な違和感を生むことになる。

一方、アニメの方はどうか?これも元々は1巻部分だけを1クールのアニメにするという企画で、この時点で続編執筆の予定はなかった。文庫本1冊では全13話に構成するには足りないわけで、あれこれ話や設定を盛る必要があり、その中で、主人公久美子も、単なる観察者ではなく、 {netabare}麗奈との逢瀬(あえて逢瀬と言わせてもらう)を経て、内なる情熱に火をつけ、「上手くなりたい!」と願うように変化して行く様が描かれることになり、 {/netabare}「久美子自身の成長」が物語に占める比重が相当重くなった。そしてこれは、青春モノとしては、おそらく大正解だったと思う。アニメの久美子は相当な情熱を抱え、そして共感力も高い。故に、何かをトラブルを経験するたびに、それを自分自身の糧にする。 {netabare}(このあたり、パンフレットで黒沢ともよも指摘していた) {/netabare}問題の渦中へ原作よりも一歩大きく踏み込んで来て、当事者に寄り添い、自分自身も成長出来るのが、アニメにおける我らが主人公、黄前久美子なのだ。

久美子がそのような人物であるからこそ、1期・2期を通して積み上げて来た彼女の経験が生きる。そして我々も、それを知っているからこそ、 {netabare}奏の感情の爆発には小揺るぎもせず、力強く、その頑迷の沼から腕を掴んで引っ張り上げる様に {/netabare}カタルシスを覚える。

今からこの映画を見ようという人は、是非とも1期・2期、そして出来れば「リズと青い鳥」も見てから鑑賞されることをおすすめする。

投稿 : 2019/04/29
閲覧 : 234
サンキュー:

25

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

響きやがれ!ユーフォニアム(3回目)恋愛ありだと!?

視聴理由 なに!?映画だと!?

視聴前 pc見る限り黄前ちゃんは2年生なのかな?

視聴後 な、なにぃ!?

この話は黄前ちゃんが2年生になった時の話

あらなんと言うことでしょう
なんと期待していた恋愛要素が入ってきました…
いやっほーい(^罒^✧)
だけどメインはやはり音楽・学園
流石にね。恋愛メインになると駄作になる気がするからね(悔)
物語的にはかなり面白かった。音楽に対する姿勢のぶつかり合いもあり、キャラクターの個性がはっきりと分かる。今回のキーキャラは後輩の久石ちゃんかな。いやぁ、可愛いねみんな。作画は物凄く良かった。びっくりしたわ。
そしてなんと、オーボエのみぞれちゃんとフルートののぞみちゃんが出てる!喋ってないけど…
なぜ出てるのか…それはあの「リズと青い鳥」を吹いていたから。そういえばリズと青い鳥と時期被るよなぁ。なるほど。
演奏シーンは迫力抜群。鳥肌たちすぎて危うく鶏になる所だったよ。主題歌はBlast!と言う曲。良曲

普通に良作
今なら未だ間に合う!
是非視聴を!

投稿 : 2019/04/29
閲覧 : 276
サンキュー:

17

ネタバレ

qjogn さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

総集編みたいだった。面白かったけど。

面白かったけど、テレビシリーズで時間をかけて描いて欲しかった。
個々のエピソードがあっさりしすぎてた。
三年生はテレビシリーズでやって欲しい。

投稿 : 2019/04/28
閲覧 : 191
サンキュー:

7

ネタバレ

RC MBT さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

黄前 久美子は、吹奏楽部の部長になりました!!

リズと青い鳥と響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~は、どちらの作品も新しい一年生が入ってくるところから物語が始まります。

全国大会金賞を目標にして関西大会に出場しました。コンクール曲はリズと青い鳥などを演奏して結果は、全国大会出場ならず。とても悔しい結果でした。

1年生の奏ちゃんが黄前先輩の話を聞いてそれを見習ってか本当に悔しがるシーンがありました。
これこそ響け!ユーフォニアムだなと思いました。

3年生が引退して、黄前 久美子は、吹奏楽部の部長になりました。

投稿 : 2019/04/27
閲覧 : 283
サンキュー:

6

筒井筒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「リズと青い鳥」を聴くならこちら!!

吹部あるあるを中心に、回るキーパーソンの大問題!
ラストの「リズと青い鳥」の長回しは、音質に注目したい!!
これ聴きたい人は、円盤も買いましょう。

話の途中にある、動画っぽいコメント表現にも注目。

投稿 : 2019/04/26
閲覧 : 209
サンキュー:

11

ネタバレ

オリヴィエ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

光陰矢の如し

いつも通り映画なのでネタバレ全開でいっくよー!

と、その前に。今回ばかりは本編も原作既読推奨でしたね。
これから見に行かれる方はご注意を。
パンフである程度補完できるものの、ネタバレ上等なので上映前に読んで!とも言いづらい。

{netabare}さすがに1年間を100分は無茶すぎましたね。
いくらかを「リズと青い鳥」に肩代わりしているのを差し置いても短い!短すぎる!
駆け足過ぎて原作読んでないとクエスチョンな展開がちらほら見受けられましたね。
サンフェスの美玲や、龍聖・源ちゃん先生絡めての「月永くん」はさすがに説明不足と言わざるを得ない。
黄前相談所の片鱗すら見せられないうちから相談所扱いされるのもちょっとね。

それでも見せたいところはバシっと見せるあたりは素晴らしい。
ユーフォオーディションでの奏と久美子の雨の中でのぶつけ合いとか、関西大会のリズとかもう!!!
奏ちゃん天さんでよかったと思ったのと、奏ちゃん改めて好きになりました。

▼新一年生
奏ちゃんはもう100点満点!
ファミレスでの奏ちゃんカットされなくてよかった!最高かよ!
美玲の内面がちょっと幼くなりすぎてる気がする。
というか原作ではサンフェス前の練習中に飛び出しちゃってあの流れになるんだけど、尺の都合でサンフェスの順番待ち中にやらかしちゃった感じになっちゃたのが可哀想すぎます!
美玲ちゃんもさすがに本番の日にあんなことしませんよ。
そしてりりかちゃん!まさかの一言だけ!奏ちゃんの親友だから奏掘り下げの為に出番あると思ってたのに!
小日向夢「」

▼OG
関西大会での晴香、あすか、香織見に来ていたのがあってよかったです。
ひさしぶりに優子の香織先輩マジエンジェルも聞けたし。1年生若干引いてましたけど・・・。

▼総評?
出だしはアニメ1期を意識して、久美子=奏を印象付けていましたね。
割り食ったのが北中出身でトランペットの小日向夢ちゃん。
入学式後の楽器室で出会うのが同じ中学で吹奏楽部だったのに久美子に始めまして扱いされて久美子らしさを増した原作エピソードが、まさかの本当の始めましての奏に変えられちゃったのでよくわからない感じに・・・!
そして小日向夢ちゃんは吹奏楽部員Aとなってしまいました。
映画で吹部員扱うのは無理でしたね。TVシリーズならとも思いましたが、それはそれでこのクオリティでは出来ないので痛し痒しといったところですかね・・・。
ユーフォはキャラ一人一人を丁寧に描いてくれていたので、そこは正直残念でした。
2期の合宿とか、ちっちゃくても関係性から誰がどこで何やってるかとか結構分かるぐらいしっかり描いていたのでほんと残念。
低音パート&高坂麗奈withその他大勢みたいな扱いになっちゃったので。
まぁ主題は久美子と奏なのでまぁしょうがないかな・・・というか100分じゃこれが限界というかまぁうん。
ただパンフにはしっかり全員乗っているのでほんともったいない!!
どこかで生かされる日が来ることを願って終わりにします。

最後に。
関西大会の演奏、久美子x奏、久美子x麗奈のやり取りが濃厚だったので劇場で見た価値はありましたね。
特に演奏はぜひシアターの贅沢な設備で聴いて欲しいです。
{/netabare}

投稿 : 2019/04/25
閲覧 : 365
サンキュー:

24

ねこまっしろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

部活動より人間関係メインの2年生編

待望の2年生になった久美子達の物語!
新1年生との駆け引きや人間関係などがメインの今作で、前作でも悩み解決に一役買った久美子が先輩として1年生と真正面から向き合う姿が印象的でした(^^)
後輩との絡みや今まで進展の兆しが見えなかった秀一との関係等これまで見せなかった表情や仕草が見れて新鮮でした!

ストーリーとしては今回、劇場版で限られた100分という時間の中で、上手く詰め込んで重要な展開を優先して映像化した点は良かったですが、それでも拭いきれないストーリー間の時間を埋めるのに無理があったのかなぁと感じますし、シーンごとの尺をもう少し伸ばして欲しいなぁと思いました。

キャラとの駆け引きが多い反面、演奏シーンが少なかったのでもっと聴きたかったのが本音ですが、コンクールでの演奏は神作画と相まって今作も感動しました。+゚(゚´Д`゚)゚+。

今作も躍動感のある作画と迫力ある演奏シーン、そしてキャラ達のリアルでもありそうな駆け引きやそれぞれが抱える悩み、葛藤から逃げたり立ち向かったり見る側も共感しやすく面白かったです!

フィナーレと言わず3年生になった久美子達の物語もアニメ化して卒業まで見守りたい(*^^*) あとは飛び飛びになった今作を補完してくれるTVシリーズでも作ってくれると嬉しいのですが…(^^;;

そして、今回見えてこなかったキャラ達の心情を少しでも理解出来るようにまた見に行きたいと思います(^∇^)

投稿 : 2019/04/24
閲覧 : 188
サンキュー:

14

ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

期待以上の仕上がりかと。

響けユーフォニアムの劇場版作品ですね。
初っ端から告白シーンとか言うアクセル全開の切り込みからスタートしたのは私の予想はるか斜め上を行きましたw

大まかな時系列は新入生勧誘〜コンクールまでですね。
今回から新入生が入る事になりキャラも大幅に増えます。

ところが、新入生には新入生らしい悩みがあったりする訳なんですよね〜コレがまた。

まずは呼び方。
月永くんの様に呼ばれたくない名前やあだ名って結構ありますよねw
これは何だか共感出来る部分ありましたw
実は私も珍しく苗字だったりw

次は美玲ちゃんの人間関係。
正直、人間関係って面倒くさい部分はありますよね。
交流って初めてしまうと楽しいけど中々踏み出せなかったり、自分に実力があっても上手にその場に馴染めなかったりする事って誰でも経験あるのではないでしょうか?
だから馴染めてしまっている人に少し嫉妬してしまって自分の殻に閉じこもってしまうのかもしれませんね。
これも少し考えさせられましたが、久美子が頑張っていましたね^ ^


今回、いい意味でも悪い意味でも新入生の奏ちゃんはかなり目立っていました。

ただ、それも単純に性格が捻くれてるとかではなく、そうした振る舞いにも理由がある訳なんですよね。
昔のトラウマみたいなものがあるわけです。

先輩よりも実力がありコンクールの代表に選ばれた。
だから、頑張って先輩の想いを乗せて…プレッシャーにも負けずに精一杯の練習の積み重ね努力して本番に臨んだ…でも、それは彼女だけじゃない他校の生徒もコンクールまで遊んでる訳ではない同じように練習をしてるんだから…結果は現実はやっぱり厳しい…コンクールでは成果を出せなかった。

久美子も言っていましたが、それは当たり前にあるんですよね。
誰にだって…私にもあるし、これを読んでくださってる皆さんにもあるハズです。

ただ、私が考えさせられたのはこの先にありました。
より良い結果を出せなかったら、部員はこれなら先輩に出て貰えば良かったと手のひらを返した点でした。

フォローするとしたら先輩への思い出づくりにさせてあげたら良かった…となるのかもしれませんが、結果を知っての掌返しは、どうだろうかな?と思います。

ここからは私の私情なのですが…
私はアプリゲームの団長をしています。
20vs20のリアルタイムのギルバトゲームです。
チームとして一緒に頑張って勝っても負けても、それはチームの結果です。
だからどんな結果でも誰が居たらとか、誰がミスしたとを悔やむのではなく全員でしっかり結果を受け止めようと伝えています。

だから、私はこの奏ちゃんの話しを聞いた時に部員で納得したメンバーでコンクールに出て結果を出せなかった。
辛い気持ちもわかるし…そう考える人だっていると思います。

ただ、そんな言葉を奏ちゃんに聞かせてはいけなかったんじゃなかったか…必要なかったんじゃないかと思いました。

この辺りは本当に色々と考えさせられる部分もあり私自身ウルウルきました。
しかし、こちらも久美子が上手く纏めていました(´艸`)*
いい先輩ですね^ ^

そして、加部ちゃん先輩の顎関節症
これは聞いた時にビックリしましたね。
でも、加部ちゃん先輩は心が強い人ですよね。
例えば、自分の立場に置き換えたとして多分、私は治療もあるし部に残っても迷惑になるから辞めると考えたと思います。
皆さんはどうですか?

でも、加部ちゃん先輩は治療をしながら部活で自分の出来ることを見つけて治療しながらも部員の皆んなのサポートをする事を決断して実行出来る人なんです。

言葉にすると簡単かもしれませんが、これって心が強いんだと思います。
勿論、本人からすればショックだし心も折れたでしょう。
でも、それを背負った上で決断する。
そして実行する強さがあるんだと感じました。

あと、久美子の恋愛模様も気にはなるんですがやはりこちらは劇場版ではあまりピックアップされてなかったら気もします。

さて、今回の一番の見所はどこだろう?
見所はかなり多かったってのが正直なところなんですよね。
ここまでが長いんで1つあげると。

今回の課題曲「リズと青い鳥」
2018年4月に劇場版公開され現在ではBlu-ray&DVDが発売されています。
皆さんは目を通しましたか?
レンタルなんかでも貸し出しされてますしアニコレの皆さんの感想を読ませてもらいましたが、かなり高評価が多い印象を受けました。
私も去年感想を書かせて頂きサンキューも沢山頂きました。

今回の劇場版は途中リズと青い鳥と同じ時系列が描かれていました。
簡単に考えるなら、希美&みぞれ達が過ごした時間…一方久美子達はって感じで考えるとわかりやすいでしょうか?

このコンクールでは、この2人のリズと青い鳥の掛け合いの本番が聞けるのです!
考え方次第ではリズと青い鳥のその先が少し描かれてるイメージでしょうか?

安心してください!
もちろん、リズと青い鳥があの一作だけでも楽しめるように、リズと青い鳥を見てないんだけどと言う方が見ても劇場版作品として充分楽しめます!
ただ、見ていた方がより強力にいい演奏に聞こえると思いました。

結果はですね。
喜びはあるけど、現実は厳しい…そんな感じの結果でしたね(つд;)

で、EDの後に久美子部員から久美子部長になっていましたw
私は原作未読なのですが、こんなにも話し飛ぶのでしょうかねw

さてと…結論を申し上げますと中々の仕上がりではないでしょうか(´艸`)*
この作品って前に結構吹奏楽部の問題や考え方もかなりリアルだと聞いた事がありました。
それだけでは無く、私個人としてはこの作品の音楽に付いてや、人間関係やら個人の悩みや結果など全体的にリアルに仕上げられていると感じました。

原作からしたらカットの部分は多分かなりおおいのかもしれません(読んでない人の勝手な想像)
ただ、よくこの短い時間にこれだけを綺麗に纏めたなぁ〜と思いました(´艸`)*

投稿 : 2019/04/24
閲覧 : 253
サンキュー:

20

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

新生北宇治高校吹奏楽部始動!

 原作は未読。
 代替わりをして黄前 久美子達が2年生に。
 と言うわけで3年生キャラが退場して(終盤ゲスト的に顔出してくれるけど)寂しくなった半面、
新1年生キャラのフレッシュさが楽しみな始まりだったが、この1年生キャラが久石 奏、鈴木 美玲、
月永 求と曲者揃い。
 去年の高坂 麗奈も上級生からしたら可愛い後輩とは言い難いところがあったが、まだ真っすぐな
分判りやすい。それに対して今回の1年生の問題は捻りがあると言うか・・・。特にわざと下手な
演奏でオーディションに落ちようとする奏は去年の麗奈とは真逆のやり方。
 テレビシリーズ2期の3年生卒業後に「せっかく良くなった演奏がまた元に戻ってしまうが、
だからこそ部活はいい」といった主旨の会話を滝 昇と松本 美知恵がしていたが、また積み上げて
いく必要があるのは演奏内容だけでなく、人間関係にも言えそうなことで、この問題ありの1年生と
久美子らがどう向き合っていくかが本作の見どころといった感じ。
 その久美子だが、1年生の指導役になったということもあって、少しは頼もしさを感じるように
なったが基本的な部分は変わっておらず、良くも悪くも久美子は久美子といったスタンスの
向き合い方がらしくて良かった。
 久美子が1年生を指導するようになった反面、滝先生に関しては演奏指導はともかく、部活の
運営?に関しては一歩引いたような印象で、そういう意味ではちょっと影が薄くなった感のある
滝先生でした。

 吹奏楽部の活動、及び部員間のやり取りがストーリーの縦軸なら、久美子の恋愛模様が横軸と
いった感じ。
 結果としては今は部活に専念するということになり、状況的な前進はなかったが、久美子の
感情的な部分に関しては好意を思わせるような明確な描写こそなかったものの、1年生の頃に
較べて、塚本 秀一に対する気持ちの変化はかなりあったんじゃないかなという気がした。

 演奏シーンの作画と音楽が素晴らしいこのシリーズだが、本作は更にレベルが上がった感がある。
 本作は映画館で鑑賞したために感覚的に生演奏を聴きに行った気分で、演奏後は本当に拍手
しそうになってしまった。
 今回の演奏シーンの目玉であった「リズと青い鳥」は去年の「三日月の舞」に較べて低音楽器が
フィーチュアされているような曲調で、本作では低音パートキャラが大きくクローズアップされて
いたため、内容にもうまくマッチしていたような印象。

 関西大会における結果は残念なものに終わり、更に久美子と秀一の恋愛の行方も先に持ち越しに
なったこともあって、やはり久美子3年生編も観たいところ。
 あと個人的には久美子の進路選択にも興味がある。吹奏楽は高校で終わりとするのか、それとも
音楽を生業とした職業を目指すのか、音楽は続けるがあくまで趣味の範疇に留めるのか・・・。

2019/04/23

投稿 : 2019/04/23
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13

むらさきたましい さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

サクセスでも真っすぐな物語でもないですが、響きます

「響け1ユーフォニアム」一番好きな作品です。

バトルも魔法もないし、萌えキャラも人が亡くなる描写もありません。
ただ登場人物たちの描写だけで、これだけの物語を作り上げられたのは、本当に素晴らしいと思います。

久美子が2年生になり、1年生たちとのかかわりや、3年生に対する想いも加わり、重厚な物語でした。
主人公の久美子に限らず「なぜ、こんな行動をとるのだろう?」という違いが、各キャラごとに見事に成立しています。

是非とも、続いてほしい物語です。

そして、これをきっかけに「ユーフォ」の世界に触れられる方が、いらっしゃることを希望します。

投稿 : 2019/04/23
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サンキュー:

37

ネタバレ

白猫 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観たい

我慢できずに見てきました!劇場にアニメを見に行くのはって人に

我慢できず劇場に行ってきました。
うん。ユーフォらしい、これが見たかった!という作品でした。

まず、見たいけど・・・っていう人に。
私もいい歳して劇場にアニメを見に行くのはかなり敷居が高かったのですが、予想外に年齢層高くてびっくり40代以上の方が半分以上感じでした。
また、8割くらい男性だったと思います。
見た時間が遅い回だったからかな。
敷居が高いと思ってる方、平日の遅い回に行くと良いですよ。

あと、スタッフロール流れても、その後にまだ少しつづくので席を立たないようにしましょう。

ネタばれと言うほどの事は書きませんが、個人的な感想を少し。

{netabare}

■ 内容
残念だったのは内容は少し駆け足だった気がしました。
テレビでは2期かけた作品内の時間を
1時間半に凝縮して作ってるのですから当然ですね。
たぶん、作品内で描かれているイベントはテレビの2期分と同じくらいなんじゃないかと思います。
正直ちょっと描写が浅かったかなと感じました。
改めてまたテレビシリーズでもう一度掘り下げてやって欲しいと思いました。
やはり2期あると話の厚みが違いますね。
好きだったからこそもっと見たい!と言う欲がでちゃいますね。

■ 音楽
演奏曲は「三日月の舞」の方がよかったかな。
吹奏楽コンクール的には「リズと青い鳥」のが良いのだと思いますが、
「三日月の舞」は迫力があってアニメ的に良かった気がします。
凄く綺麗な音楽でしたけどね。

全体に全ての点で満足で作品に点数つけるなら満点なのですが、
テレビシリーズを見たときの感動をもう一度…
とまではならなかったかな。
まあテレビシリーズが良すぎたのと、やはり時間が違いますね。
ユーフォファンには満足行く作品だったと思います。
ぜひ3期を作って欲しい!と思いました。
というか、これ2期と3期の間の繋ぎでしょ。
そんな期待をさせる作品でした。

{/netabare}

やっと映像が見れたので、原作を読もうと思います。
ずっと我慢してたんだよね~

最後に・・・
夏紀先輩男前です。
もっと夏紀先輩の話しを見たかった。



---------------------------------------------------------

早くみたいですねぇ。
待ちに待った石原監督のユーフォ。
やっぱりユーフォはこの絵じゃないと。
劇場にアニメを見に行くのはかなり敷居が高いのですが、頑張って観に行ってきます。
深夜にやってくれないかなぁ・・・

とりあえず期待値の5点満点つけときます。

投稿 : 2019/04/23
閲覧 : 233
サンキュー:

13

ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

2年になった久美子たちの物語

まず思ったこと。

「なぜこの内容で3期のテレビシリーズにしなかったのか」

ということ。実にもったいない。まるで総集編でも見ているような感覚に襲われ、映像にはない場面を頭の中で勝手に映像化してしまいました。それだけ詰め込んだ内容になっています。

なにせ{netabare}新入生の迎え入れから秋の大会まで一直線に進めてしまっていますし。{/netabare}なので、それぞれの展開が早送りになってしまったのが本当に残念。

残念ばかり書いていますが、内容は実に良いです。やっぱりこのコンテンツは青春ものとして確固たる地位を築いていると思います。あすかの言葉がここにきて生きて来るとは、本当に良く練られている。

久美子たちのもとに下級生がつき、上級生として何ができるのか、また、自分のこともあり、悩みながらも相変わらずの性格で切り抜け、久美子はちょっと大人になっていきます。それにしても1年生たちの癖の強いことといったら…あんなの、面倒見きれん(苦笑)。

そして、優子、夏紀、麗奈、緑輝、葉月など、おなじみの面々もちょっと大人になった姿が見れてとても良い感じでした。特に優子の部長としての威厳は1期知っている人なら「おまえ、そういう性格だったけ?」というくらいの成長を見せているのが実に良かった気がします。

ラストのラストで驚きが待っていますが、続きありますよね、だって目標あるんだし。{netabare}でも、久美子で良いのか?性格的には緑のほうが向いていると思ったんだけど(苦笑)。でも、1年の面倒見担当になったんだから、幹部候補生だったのは間違いないか。{/netabare}このあたりもやっぱり1クールで丁寧にやっていたら納得できたかも。

映像に関しては京アニなので何の問題もありません。ユーフォの場合、テレビのときから好きだったのが水面のシーン。やっぱり綺麗です。演奏シーンは毎度のこと、圧巻です。劇場の大音量で楽しめるのが本当に良かった。

ユーフォが好きだ!という人は絶対に見てもらいたいです。

投稿 : 2019/04/22
閲覧 : 414
サンキュー:

32

ROM さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

響けユーフォニアムにハズレなし、平成最後の神アニメ

響けユーフォニアムは、本当にどこを切り取ってもハズレがないので、安心して映画館にも観に行けますね。

京アニというと、CLANNADやハルヒやけいおんが最高峰のイメージですが、完成度だけで言ったら響けユーフォニアムが断トツですね。
こんなにハズレがなく、完成度が高いアニメ(原作含め)は珍しいと思います。
1期も2期も面白く、リズと青い鳥は傑作、そして今回も非常にまとまった良い作品に仕上がっていました。

今作は、主人公の黄前が2年生の話であり、3年生の話に繋げる上で非常に重要な話だと思っています。
そして、話の「抑揚」の部分であれば、「抑」の部分だと思います。
それにも関わらず、ここまで楽しめるなんて素晴らしいですね。

強いていうならば、映画だけでなく1シーズンぐらいでTVアニメ化もしてほしいですね。
ファストアニメ化された学園恋愛アニメや異世界系がちやほやされてますが、この神アニメがもっと評価されないのか本当に謎です。
なんでもかんでも神アニメと言われてますが、これぞ本当の神アニメですね。

脚本がしっかりしてる、作画は完璧、声優は聞きやすく演技も皆上手い、心の機微の描写が上手い、キャラデザインも良く、キャラが皆魅力的、尺も丁度良い、音楽はもちろん最高

続編次第では、CLANNAD等をも超える京アニの代表作になると本気で信じています。
ヴァイオレットエヴァーガーデンの制作など忙しいでしょうが、京アニが本当にコミットすべきアニメは「響けユーフォニアム」一択です。
是非、百合に走りすぎずに丁寧に作って欲しい。

ハーレムアニメやジャンプ原作の「友情・努力・勝利」至上主義の子供っぽいアニメは全て蹴散らして、京アニの本気を見せつけてください。

今作も最高でした。
今後も期待しております。
コメント読んでいただいた方、ありがとうございました。
(PS『近ごろ私達は いい感じ悪いわね ありがとね これからも よろしくね』)

投稿 : 2019/04/22
閲覧 : 215
サンキュー:

19

ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

黄前ちゃんの原点

原作未読 上映時間 約110分

1・2期視聴、「リズと青い鳥」未視聴

響け!ユーフォニアム1期・2期または劇場版の2作品を事前に観た方がいいと思います。

前回で3年生が引退・卒業して、主人公の黄前 久美子は2年生となり、新入生が入学する中、新体制で迎えた北宇治高校吹奏楽部の活躍を描いています。
{netabare}
1期の校門での演奏を今度は黄前ちゃんたちが演奏しているのを観て感慨深くなりました。
{/netabare}
新入生は曲者揃いw一筋縄ではいかない後輩ちゃんたちでしたね。
{netabare}
途中のシーン、写真からスマホの動画へ変わりましたね。
{/netabare}
本気のぶつかり合いが観れましたね。観ているこちらもウルウルしてしまいました。

1・2期も凄かったですが、劇場で観る演奏シーンは圧巻でしたね。ぐるんぐるんしましたw

展開が早く、当然主人公の黄前ちゃん中心に描いていたので、他のキャラたちのことももっと知りたかったです。

時間が限られているので仕方がありませんが、それぞれのキャラの持ち味を保ちつつ精一杯描いていました。

主題歌はテレビ版と同じくTRUEさん、響け!ユーフォニアムらしい元気な曲でした。

最後に、タイトルがフィナーレとなっていますが、また出会いたいですね^^

投稿 : 2019/04/22
閲覧 : 280
サンキュー:

35

ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

響け!久美子

待ちに待ったテレビドラマの続編。
2年生になった主人公・黄前久美子を中心に、北宇治高校吹奏楽部の新年度の1年間が描かれます。

私は原作未読で、昨年鑑賞した映画「リズと青い鳥」以外、テレビドラマ以降のストーリー情報は一切入れず本作を鑑賞しました。

その上で、テレビアニメ版のファンの1人として素直に満足できたのは、映画の100分間という限られた尺の中で「期待していたモノ」を全て見せきってくれたこと。

「愛着あるキャラ達の個性的で愛嬌に溢れた数々の描写。」
「新しい部員達も含めて描かれる葛藤と熱い思い。」
「主人公・久美子の更なる成長。」
「物語中に組み込まれる心地好さと高揚感のある数々の演奏シーン。」

テレビドラマ(特に1期)で感じたハラハラ、ワクワクの「響け!ユーフォニアム」の魅力がギシギシに詰まっています。

そして更に今回の映画で加わった強い見応え感覚はニヤニヤです♪
同じ京都アニメーション制作の「たまこラブストーリー」のような恋のエッセンスが盛り込まれているのですが、作品の部活物としての熱い雰囲気を損ねる事なく本題のテーマにしっかりマッチした二人の爽やかな進展は、テレビドラマになかった味わいを絶妙に添えています。
本映画の脚本構成の中でもっとも個人的に秀一・・もとい、秀逸に感じました。(オッサンなんでお許しを^^;)

とまあ、映画としては満足するべきなんですが、2クールかけたテレビドラマに比べると、心情描写の時間が少なくキャラクターの掘り下げも不足しているため、テレビ版2期で感じた深みのある感動や余韻は得れたとは言いがたい・・・
欲を言えば、これだけ魅力的な部員達個々のドラマ要素があるのだから、もっと尺をとったコンテで登場人物の一人一人にじっくり感情移入して悲しみや喜びを味わいたかったです。
(テレビのクール放送が無理なら、映画を前後編の2本立てにすれば、本作を観る私のようなファンは必ず2本とも観るから興収も稼げたと思うのだが・・勝手な素人勘定かな・・・制作サイドはプロ集団。この美味しい題材をもっと上手く調理出来るのを承知の上で1本の映画に詰め込んだのは業界の大人の事情なのか?3期に繋げる為の戦略であって欲しい・・)

以下グダグダとネタバレ感想です
{netabare}
「好きなんだけど・・お前を!」
秀一の告白から始まる物語の開幕シーンは自分的にはややサプライズでしたが、それに合わせたオープニングの選曲はジャスト「いい感じ~♪」
交際に絡む反応には久美子らしさが出ててニヤニヤしまくりでした。
中学生でもさっさとキスをする恋愛物が多い中、「そういうことはしない・・」って、お前ら真面目かよっ!
ツッコミながらもラインのやり取りを見て清々しく感じます。
そんな二人のコンクールを前にしての一旦の決断にも純粋なひた向きさが伝わり胸が熱くなりました。
(父親的に将来の二人の結婚を認めます^^)

めんどくさい1年生筆頭、久石奏。

CV雨宮天さんの巧みにキャラの表裏さを感じさせる好演は魅力を引き出してました。
久美子役の黒沢ともよさんとの熱演、雨中での二人の本音をさらけ出した掛け合いは本作一番のエキサイティングなシーン。
「ボケっとした顔・・鏡貸しましょうか。」の奏の毒舌には久美子に悪いがニヤっとも。
相変わらずの熱い久美子節は冷めていた奏の心に火を着けます。
そうして受け継いだ熱い思いを感じさせる「悔しくて死にそうです!」は見事な締めでした。

不憫すぎる~加トちゃん葉月。

後輩の美玲にキツイ態度をとられ、挙げ句今年もオーディション落選。それでも「ゴメンねー」「やったじゃん」常に優しく振る舞います。
描写は少なかったけど、陽気さの影で1年の時から大きなチューバを背負い必死に練習してきた姿が偲ばれ健気さに泣けました。
さつきがなついてくれるのと、サンフェスで演奏する勇姿を映してくれたのがせめてもの救いですが、この娘をコンクールの舞台に立たすためにも続編切望です~

チョッと丸くなった?「特別」麗奈。

再び大吉山のシチュエーションでトランペットの音色と魅惑的な姿にご馳走さま♪
プロ奏者を目指すと言った彼女は、まだなりたい物を見つけていない久美子の良きナビゲーターであり相談友達ですね。
この娘も続編で先生へのLOVEを捧げる演奏をぜひ見届けたい~

「ハイっちゅーもーく!」の優子部長。

前年の晴香部長より貫禄があり堂々の部長ぶりでしたが、コンクールの結果に崩れ落ちる後ろ姿が切ない~~直後の、落ち込む部員達の前での発言は立派でした。
夏紀副部長との絡みと「マジ、エンジェルー♪」が聞けたのが幸いです。


やっぱり凄い!コンクールの演奏シーン

自由曲「リズと青い鳥」のフル演奏。今回も全奏者と楽器を映しだす圧巻の作画です。(風の音を出してた回転ドラムみたいのも楽器?)
みぞれのオーボエが際立つ楽曲は、その音色もさることながら彼女を一周するカメラアングルも巧みでシビれました。
素人の耳には前年の「三日月の舞」と遜色なく聞こえ、むしろ荘厳さを感じるくらい。
しかし全国大会の切符をつかんだのは昨年の北宇治のお株を奪ったかのような、新任ゲンちゃん先生(月永求の親戚?)の龍聖学園。
結果は次年度の展開を考えれば正直予想どおりでしたが、発表の瞬間はドキドキし北宇治の部員達と共に落胆しました~( ´△`)


最後に、押しも押されぬ北宇治高校吹奏楽部の顔に

かつて「ユーフォっぽい」と評された久美子。
ユーフォニアムの楽器紹介を見ると、
低音から高音まで色んなパートに顔を出し、メロディから伴奏までこなす何でも屋。
金管楽器から木管楽器まで幅広く音を合わす事が出来る。
とありました。(知名度が低く影が薄いとも^^;)
作品で映し出される彼女の成長は、まさにその楽器を体現していくかのようです。
テレビドラマでは色んなやっかい事に顔を出しては解決に奔走。
映画では気難しい後輩達を懐柔し、辛い先輩に寄り添う事で色んな人と馴染む術を身に付けます。
劇中、奏に指摘されて見せた本心、演奏を「上手くなりたい」の邪魔になるとわかりながら上手く立ち回ってでも皆と合わそうとする自分の事も認めようとする思いは、久美子自身がユーフォニアムのようでありたいと願っているのかも知れません。
そんな彼女が部長として率いる北宇治高校吹奏楽部の頂点への挑戦と、その先に待つ歓喜の光景が今から待ち遠しいです。{/netabare}

投稿 : 2019/04/21
閲覧 : 584
サンキュー:

39

ネタバレ

pph1 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

これだからアニメはやめられない!

はじめまして。初めて投稿させていただきます。このレビューでは以下の二つのことを書きたいと思います。観賞後の自分の気持ちを整理するために書きました。ネタバレが含むためご注意ください。

1 ネタバレなしの感想

2ネタバレありの感想

3皆さんに質問



1ネタバレなしの感想

今まで私が見た著作物の中で最高傑作だと思いました。物語の構成やキャラクターの関係性にご都合主義のような展開はなくまるで現実の女子高生たちの青春を描いたドキュメンタリーのように思いました。私は吹奏楽どころか楽器の名前さえも怪しいためただ演奏シーンに技術的な感想を言えないのが残念です。また一年生の言動に隠された本音を知るために悪戦苦闘しながらも関わろうとする黄前ちゃんが魅力的でした。



この作品のファンの方ならぜひ劇場に足を運んでみてください!( ´∀` )





2ネタバレありの感想

{netabare}この章では「へたくそな先輩」という自分が決めたテーマに沿って短い感想を書きたいと思います。



「加藤先輩やさつきなんて私より下手なのに...」「先輩が後輩に教わるなんてプライドが...」

このセリフを見てドキッとしてしまう自分がいました。なぜなら自分の高校時代を思い浮かべたからです。

極めつけは奏ちゃんのこのセリフ。

「へたくそな先輩なんて存在自体が害」

もう言葉を失いました。まさしく自分と同じだったからです。当時の私はまさに加部ちゃん先輩のセリフの「なんでこんなに努力しても下手なんだろう」「怪我したときにほっとしてた」状態でした。

そんな過去の自分を思い出しながら見ているとき葉月ちゃんと夏紀先輩が自分には輝いて見えました。

なぜなら私と同じ「あまりうまくない先輩」でありながらわたしには到底できない姿勢や行動をしていたからです。

例えば葉月ちゃんに関しては、後輩をあだな呼びしたり(最初はみっちゃんに嫌がられていましたがw)常に後輩に気遣い、自分がオーディションに落選してみっちゃんが受かった時に背中をたたいてエールを送るなど努力が報われなくてもサポートという形でみんなをサポートする葉月ちゃんに感銘を受けました。

また二年時になり、黄前ちゃんや滝先生の刺激により気持ちを入れ替えてオーディションに臨むも落選するも、そのあとは黄前ちゃんやほかのメンバーを支える裏方にまわり、高校三年になって後輩に教えをこう姿勢や努力でメンバーに選ばれ最終的にはあのホールで演奏した夏紀先輩も我慢強く努力してチームに必要な存在になるという自分にはまねできないことで心を強く動かしました。


3皆さんに質問

質問は以下の三つです。

1奏ちゃんの黄前ちゃんに対する「やさしんですね」の意味

2皆さんの印象に残ったセリフや場面

3ストーリー展開について



1奏ちゃんの黄前ちゃんに対する「やさしいんですね」の意味

作中2回、奏ちゃんが黄前ちゃんに対して「やさいしいんですね」というシーンがありますがこれは文字通りの意味で特に重要ではないのでしょうか?なぜか含みのある言い方をしていたので気になりました。


2皆さんの印象に残ったセリフや場面

私は表情やしぐさ、演出などセリフ以外で表すキャラクターの心情を読み取るのが苦手です。そこでぜひ皆さんに教えていただきたく質問させてもらいました。

3ストーリー展開について


私はいきなり関西大会出場を獲得したのが、尺の都合とはいえ、首をかしげてしまいました。なぜなら黄前ちゃんと麗奈ちゃんのセリフの中で「このままだと京都府大会も怪しい」「今のままで大丈夫だと思っている人がいるのが問題」といったセリフがあるからです。

そのような状況でいかに関西大会出場を獲得したのか、その過程を見てみたかったなと思うのが正直な感想でした。

皆さんはこのストーリー展開には賛成ですか?


最後に

自分にとっては多くの印象的なセリフと教訓が詰まった今までの作品で一番濃い内容だったと思います。今度こそ葉月ちゃんのチューバが映画館に響きますように。 {/netabare}

投稿 : 2019/04/21
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なり さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

リズと青い鳥を観てからの鑑賞をオススメします

響け!シリーズ最新作!
主人公が2年生になり、
新入部員加入〜関西大会までのお話です。

なんで劇場版にしたんだろう…。
良くまとまってはいましたが
ここまでの紆余曲折を考えると
最低でも1クール、もっと言えば2クール24話くらいでやって欲しかったのが正直な感想です。

とはいえ劇場で演奏を聴けたのは良かったし
卒業生が出てきたのは嬉しかった。

このシリーズの魅力である人間関係は
もちろん本作でも良く描かれています。
(もっと見たいけど)

リズと青い鳥の二人には今作では全くと言っていいほど触れませんでした。
最後の演奏のシーン、リズを観ているといないでは良さが数倍違います。

まだ続編はありそうなので
TVシリーズでの制作を期待しています。

投稿 : 2019/04/20
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18

はちくじまよいちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

薄味

2時間の中で入学からコンクールまでを描いたため、どうしてもお話的にはイマイチの部分が多々ありました。作画も引きの人物描写がえっこれって本当に京アニ作品???ってなところもあり残念な部分も。でも黄前ちゃんとか麗奈とかサファイアちゃんを久々に見れたので個人的には満足です。

投稿 : 2019/04/20
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11

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ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

これがフィナーレ?何だかんだ続いたりして???

 言うまでもなく、あすから3年生が卒業した後の続きの久美子たちのお話です。

 久美子らが上級生になって、新入生らにいろいろ苦悩する姿が、印象的です。それも含めて、それ以外にも誰かさんたちの恋愛もありな青春を見せてくれいいたです。

 今作は、それが大部分を締めていたと言っても過言がないでしょう。
 また、以前に上映された劇場アニメに久美子たち目線で、少しリンクしていたところもあったです。

 終盤に演奏された音楽は、以前のユーフォとも一味違ういい感じの演奏だったです。久美子ら全体的に演奏している様子を、本格的みたいに見せてくれたです。

 いろいろ葛藤がありながらも思い通りに行かないさまが、現実味を帯びているようでしたです。EDまえの北宇治のみんなの姿は、それを象徴してたです。BAD ENDというわけでないのだけれどです。

 ED後にも何だかサプライズみたいな未来が見れるです。
 {netabare} 今作も、フォトセッションがあるのかなと、構えていたけど、空振りだったです。{/netabare}

投稿 : 2019/04/20
閲覧 : 287
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16

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ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

そして次の世代へと移り変わるのです

【視聴きっかけ】
京都アニメーションさんの中で一番好きなのが
ユーフォニアムだったので告知されてからずっと
この時を待っていました。
もう見れるだけで最高な気分でしたね。
視聴は初日で仕事帰りに見てきました

【良い点】
■いつものメンバーよりかはあまりアニメに映っていなかったキャラがよく映る
これはいい意味で良かったです。
この作品では吹奏楽部の人数が多くいるのに何故ヒロインばかり
映すのか?と言われるとそれがいいからとも言えました。

それは当たり前なんですけどねw
結構バランスよく映ってくれたのは結構印象点としては+かなと思います。

■合奏が素晴らしい
ユーフォニアムと言えばやはりこれですよね!
劇場版でしか響かない音響はとても良かったです。
最後の終了の仕方の演奏はアニメではないもうこれはリアルで
心臓に響いてきたのが感動しました

■1年生の悩みを解決するのはやっぱり久美子
2期で悩み相談などを解決する軸としてやっぱりと言っていいほど
久美子がいる。詳細についてはあすか先輩が言っているのと本当に同じ。
自分は後ろに引いているけど、
悩みを聞いて、安全地帯に入りながらも意見をぶつけてくるような
ここは2期と同じっぽくて中盤は素晴らしいかったかなと思います。

■個人的にはダメ金で終わるのはかなり高評価
何だろう、本気で金取ってしまう展開がありそうだったので
確かに金で全国行っていたら2期の演奏と比べると「そうだったかな?」
と思うかもしれないし、また一からやり直していくといった
部活動らしい活動になっておりここは嬉しかった気持ちでした

【悪い点】
■1年間丸ごとやってしまったこと
嬉しいことなんですが、それは映画で1年間通すものだったのかな?
だったら3期でゆっくりでもいいから12話で見たかったのが本音
確かに合奏は劇場版で聞きたいけど、コンクールまでの練習風景や
人間関係の部分の描写は3期という形でやってほしい部分はありました
なので、ここが結構なマイナス点ではありました

■合奏は素晴らしいんだけど、思い入れが少ないような感じもする
今回「リズと青い鳥」もありましたが、正直に言うと
練習している姿をあまり見ていないので合奏を聞いて終わりという
パターンになってしまったのがあったんじゃないかなと思っています
1期や2期では練習風景がしっかりと描かれており、
本気で目指しているという風景があったのがポイントでした。
それがユーフォニアムの好きなところでもありました
久美子がユーフォニアムの担当を下ろされた後のシーンみたいに
「上手くなりたい」という気持ちがあまり伝わってこなかったのが
残念なところでした。

■最後の合奏が終わった後にあすか先輩たちから一言ほしかった
来てくれたのはめっちゃ興奮もしたし、印象としてはかなり良かった
けど、合奏が終わって、帰るときでも良いから何かコメントぐらい
してほしかった感はあります。

投稿 : 2019/04/20
閲覧 : 231
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26

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ぷー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

限られた尺の中で上手くまとめられていたが…。

限られた尺の中で上手くまとめられていたと感じたが、正直な話 物語を詰め込んでいた印象を受けた。
色々な事情でテレビアニメではなく映画になったとは思うが、個人的にはテレビアニメで一つ一つのストーリーをじっくり味わいたかった。

ダメ金確定後に泣き崩れた優子とそれを支える夏紀を見て、これで3年生の物語が終わってしまうのかと感じると共に希美とみぞれ(リズと青い鳥)は除く3年生のエピソードがそこまで掘り下げられていない事に気づき、あっさりと卒業とされてしまった感が否めない。

映画単体で考えると素晴らしい作品と言えるが、シリーズと考えると「久美子2年生総集編」を見ている気分になった。

投稿 : 2019/04/20
閲覧 : 224
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101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

行列のできる!?黄前相談所

北宇治高校吹奏楽部二年 黄前 久美子。

前年度、下級生ながら、
心に思ったことが無意識に気だるげボイスとなって零れるマウスを武器に、
時に、よい子ちゃんの皮をペリペリ~っと剥がされる受難に遭いながらも、
数多の修羅場に寄り添い、難事件解決に助力してきた久美子。

新年度になっても、相変わらず複雑な人間関係が絡まり、
実に胃が痛い、面倒くさい、吹奏楽部の日常。

勇者・久美子の伝説が新一年生部員たちの間にも轟いているのだろうか?
それとも、一見、人畜無害と思しき顔立ちから醸し出される人徳なのだろうか?

彼女の元には後輩から様々な本音や相談が寄せられ、
部内では「黄前相談所」と評判になっていると言う。

だが、これも何やら妙な流れだ。
確かに久美子は厄介事にイチイチ首を突っ込んでいく巻き込まれ体質ではあるが、
トラブルや相談の方から積極的に寄ってくるほどの引力まではなかったはずだ。

これは何者かの陰謀?そう考えるのは勘ぐり過ぎだろうか?

大体、ドサクサに恋の悩みとか相談されたらどうするつもりなのだろう?

いや……でも、待てよ……。



TVアニメ2期終了後、原作未読組から既読組になった私。

昨秋、本作が今春へと公開延期と聞いた時、
私はやっぱりな……と思うと同時に、
これはさらに前後編に分割まであるかもしれないと懸念していました。

『リズと青い鳥』にみぞれと希美の懸案を隔離しても尚、
原作小説のシナリオ濃度は相当な物だったのです。

だから残りのエピソードを全て一本にまとめるのは不可能だと分っていましたし、
久美子とその周辺に脚本を絞ったのは正解だったとは思います。

それでも、特にこれは未読組が観ると、展開に納得できない面も出てくるのだろうな……とか、
所々挿入された、スマホ動画撮影で吹部の日常を切り取る演出には、
ダイジェスト感をなだめる苦肉の策?……とか、思ったりもしました。


ただ、そんな諸々を吹き飛ばすくらい演奏シーンが素晴らしかったです。

因みに、気になるコンクール演奏シーンの尺は、自由曲の、
{netabare} 「リズと青い鳥」のフル演奏でした。しかも回想シーン等がほぼ挟まらない。
演奏再現純度100%の直球勝負。
演奏中、意外と多い、自分は楽器を演奏していない部分で、次の出番に向けて、
気持ちを高める部員の描写なんかも多数あって、手に汗を握らされました。{/netabare}
演奏シーンだけで200カットを費やしたと言う、圧巻のコンクール映像でした。
通常、作画カロリー削減のために宛がわれる3D技術も、
本作では多彩なカメラアングルによる会場の臨場感アップに費やされ好感しました。

思えば、本作で初めて、原作小説とアニメのコンクール曲が同一となり、
『リズと青い鳥』では、楽曲内世界が、奏者たちの揺れ動く青春の心ともリンクしてきた今回の自由曲。
しかも原作はその演奏を{netabare}“会場から割れんばかりの拍手の音が降り注いだ”{/netabare}云々と絶賛している。

『ユーフォ』と言うコンテンツは自身に課したハードルで棒高跳びでもするつもりなのかw
笑っちゃうくらい高い要求をスタッフさんたちは良く飛び越えてくれたと感謝致します。

例え、シナリオ等に多少疑問が生じたとしても、この演奏シーンは劇場で体感する価値があると思います。


感謝と言えば、キャスト面。久石 奏のCVに雨宮 天さんを起用して頂きありがとうと言いたいです。
正直、つい最近まで私も、原作読んで内容知ってるし、
公開初日に突撃するのも、流石に前のめり過ぎるだろう。
と言った感じでしたが、奏のキャストを知った瞬間から、にわかに浮き足立ちましたw
天さんなら、優等生の外面に隠しきれない奏の不穏な腹の一物まで繊細に表現してくれるに違いない。
その期待は見事に応えられました。
上品な声に多数の棘が含まれた小悪魔ボイスの数々……どうも、ごちそうさまでした。


そして、何より、新部長&副部長コンビが、楽し過ぎるし、愛おし過ぎます。
この人事を企てた先輩Aはやっぱり特別です。
久美子周辺を重視する構成上、新三年生組については、
部長&副部長より、久美子の近くにいた加部ちゃん先輩に焦点が当たっていて、そちらも良かったけど、
もっと、部長&副部長を観たかった……と言う感想も抱きはしました。
それでも名コンビぶりを映像で満喫できて嬉しかったです。


※尚、今回は、京アニ映画で時々ある、本編前のフォトセッションはありません。
安心してケータイ・スマホの電源を切って、
特に原作未読組にはサプライズになるであろう、冒頭およびエンディング後の衝撃に備えましょう♪

投稿 : 2019/04/19
閲覧 : 1231
サンキュー:

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劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~のストーリー・あらすじ

昨年度の全日本吹奏楽コンクールに出場を果たした北宇治高校吹奏楽部。2年生の黄前久美子は3年生の加部友恵と、4月から新しく入った1年生の指導にあたることになる。全国大会出場校ともあって、多くの1年生が入部するなか、低音パートへやって来たのは4名。一見すると何の問題もなさそうな久石奏。周囲と馴染もうとしない鈴木美玲。そんな美玲と仲良くしたい鈴木さつき。自身のことを語ろうとしない月永求。サンライズフェスティバル、オーディション、そしてコンクール。「全国大会金賞」を目標に掲げる吹奏楽部だけど、問題が次々と勃発して……!?北宇治高校吹奏楽部、波乱の日々がスタート!(アニメ映画『劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年4月19日
制作会社
京都アニメーション
公式サイト
anime-eupho.com

声優・キャラクター

黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、石谷春貴、藤村鼓乃美、山岡ゆり、津田健次郎、小堀幸、雨宮天、七瀬彩夏、久野美咲、土屋神葉、寿美菜子、櫻井孝宏

スタッフ

原作:武田綾乃(宝島社文庫『響け!ユーフォニアム北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』)
監督:石原立也、脚本:花田十輝、キャラクターデザイン:池田晶子、美術監督:篠原睦雄、色彩設計:竹田明代、楽器設定:髙橋博行、撮影監督:髙尾一也、音響監督:鶴岡陽太、音楽:松田彬人、音楽制作:ランティス/ハートカンパニー、音楽制作協力:洗足学園音楽大学、演奏協力:フレッシュマン・ウインド・オーケストラ、音楽監修:大和田雅洋

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