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「劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~(アニメ映画)」

総合得点
87.5
感想・評価
424
棚に入れた
1960
ランキング
152
★★★★★ 4.3 (424)
物語
4.1
作画
4.5
声優
4.3
音楽
4.4
キャラ
4.3

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劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~の感想・評価はどうでしたか?

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

劇場版は久美子2年生編のストーリー

こちらは久美子が2年生に進級してからのストーリーとなりますが、
まあ内容や雰囲気的な物はTVシリーズの頃と変わらない印象ですが、
ただ劇場版の短い尺のせいでTVシリーズの頃と比べると明らかに余裕の無い詰め込み気味の構成で
確かに相変わらずの面白さだけど評価的にはTVシリーズよりは少し落ちるかなと。

【評価】

88点・2A級

投稿 : 2024/11/23
閲覧 : 80
サンキュー:

2

ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

再び、最高の作品に出会えることを信じて!続編を気長に待ちたいと思います!

原作未読。TV版1期・2期、劇場版もすべて視聴済み。
本作も、劇場とBDですでに20回以上は視聴していると思います。
レビューもずっと、下書きの状態で修正・加筆を繰り返す日々。
気が付いたら、ずいぶん長文になっちゃったなぁって・・・(笑)。
それでも、まだ何か語り足りない気がする(笑)。

そのくらい思い入れの強い作品の、待ちに待った劇場版。
あすかたちが卒業し、久美子たちが2年生に進級した年のお話。

  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆

初めて劇場で視聴した時、とても心が躍ったのを覚えています。
{netabare}秀一が久美子に告白して、2人の手がキラキラって輝く、あのシーン。{/netabare}

続編、気長に待ちたいと思います。
再び、最高の作品に出会えることを信じて!

  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆

最高評価の本作ですが、あえて苦言から(笑)。

『ダイジェスト感、半端ねぇ!!』
内容が濃すぎなんです。

劇場版第1弾、第2弾が第1期、第2期のダイジェストだったせいもあるんでしょうが・・・。
物語全体を必要最低限まで切ってまとめました、って感じ。

見終わった後に『1クールの作品で見てみたい!』って感じられた方も多いんじゃないかと思います。
もっと、ゆっくり、じっくり見てみたい。
そう感じられた方も、きっと多かったんじゃないかと思います。

要するに、そのくらい面白い作品だという事です。

  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆

京アニの石原立也監督の魔法は本作でも炸裂します。

北宇治高校吹奏楽部の2年生には久美子たち「北宇治カルテット」が存在します。
同様に、3年生には「南中カルテット」が存在するんですが・・・。
デカリボン部長とポニテ副部長は見せ場があるのに、{netabare}希美とみぞれは一言も言葉を発しない。

前作、「リズと青い鳥」で主役だった二人に、あえて一言もしゃべらせない・・・。

一言も・・・、ですよ!{/netabare}

【重大なネタバレを含みますので、未視聴の方は飛ばして下さい!】
{netabare}【本当に重度のネタバレを含みますので、未視聴の方は飛ばして下さいね】
{netabare}今回、北宇治高校が全国大会を逃したのは、前作『リスト青い鳥』を見る限り、希美にその責任の一端があったのではないかと思われても仕方がない。
みぞれとのソロの掛け合いで、見劣りしてしまうという点が・・・。
無論、関西大会までに修正できたという見方もあるかもしれないけど・・・。

こういう、大事な部分、前作『リズと青い鳥』で問題提起した『みぞれ希美問題その2』の結末を、敢えて視聴者に丸投げしちゃう!
こんな大胆な演出、さすが京アニ!さすが石原立也監督!{/netabare}{/netabare}

  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆

私一押しのポニテ副部長。
本作でも輝いていましたね。

新入生を迎える吹奏楽部の演奏シーン。
サファイアと並んでギターを弾くポニテ副部長の雄姿。
カッコ良かったですね。

{netabare}オーディションで意図的に手抜きした奏の為に、冷静に滝先生と掛け合ったシーン。
そして、奏に詰め寄ったシーン・・・。

『絶対金賞!来年一緒に吹くぞ!』
一年前、後輩である久美子の楽譜にこう書きこんで励ましたポニテ副部長の優しさを奏は知らない。
ポニテ副部長の強さを奏は知らない。

そんなポニテ先輩の優しさと強さを見込んで副部長に推薦したあすかの思いも、もちろん奏は知らない。

『部員たちが全国を目指す限り、滝先生は、オーディションで上級生・下級生分け隔てなく選抜するに違いない』
『上級生が落選して、下級生が合格するなんてこともザラに起こりうる』
こんな時の為のポニテ副部長。
こんな時の為の「加部ちゃん先輩」。

これが北宇治高校吹奏楽部の強さ。{/netabare}

  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆

【重大なネタバレを含みますので、未視聴の方は飛ばして下さい!】
{netabare}【本当に重度のネタバレを含みますので、未視聴の方は飛ばして下さいね】
{netabare}今回、北宇治高校は全国大会を逃してしまう。

世の中には報われない努力はないと思う。
そう、信じたい。

だけど、努力は、必ずしも『勝利』という形で報われるとは限らない。
何故ならば、努力もせずに大会に臨む者はいないからだ。
努力をした者同士の戦いである以上、これは致し方ない。{/netabare}{/netabare}

このリアルさこそがこの作品の最大の魅力なんだと思います。

  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆

奏役の雨宮天さん。
たしか、京アニの作品初登場でしたよね?(間違っていたらゴメンなさい)

存在感抜群の名演技。
この作品でも輝いていました。

  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆  ☆☆☆☆☆☆☆

あえて最後に・・・。

久美子の成長が目立った今作。
そして、久美子は次期部長へ。
主人公だから、という理由ではなく、傍で見ていても部長に相応しい存在になったと思います。

「1年生の指導係」、「黄前相談所」・・・。
下級生に慕われる=部長の資質
非常に上手い展開だと思いました。

TV版第1期、第2期を見終わった時点で、個人的には「サファイア部長」だと思っていたんですけどね(笑)。

さあ!いざ第3期へ!

投稿 : 2024/09/17
閲覧 : 537
サンキュー:

63

かとー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

必ず見た方が良い作品

一人の最悪な凶悪犯によって長く空いてしまった作品の【響け!ユーフォニアムシリーズ】

時間がなくて3をほとんど1と2の記憶がない中見てたら全然わからず。調べてみたらこの作品が間にあったみたいで今更視聴。

良い作品でした。京アニ安定のクオリティで中身も良い作品でした。

投稿 : 2024/07/26
閲覧 : 43
サンキュー:

1

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

まごうことなき“青春の価値”の第二楽章。

【概要】

アニメーション制作:京都アニメーション

2019年4月19日に公開された100分間の劇場版アニメ。
原作は、宝島社文庫から刊行されている武田綾乃による小説。

監督は、石原立也。

【あらすじ】

かつては京都府でも高い実力で知られていた北宇治高校吹奏楽部は、
ここ10年ほどは低迷していたが、かつての名指導者の息子の滝昇が新顧問に就任。
単なるスローガンではなく本気の目標としての「全国大会出場」のもとに、
弱小校の馴れ合いの空気が一掃されて、一切の甘えと妥協を許さないスパルタ指導で、
最初は反発が大きかったが部の意識改革と技術鍛錬に成功し、
奇跡の全国大会出場を果たした。全国大会の結果は残念ながら銅賞。

卒業した小笠原晴香部長、田中あすか副部長などの先輩から全国金の夢を託された、
新しい部長の吉川優子や副部長の中川夏紀らを筆頭とする新生北宇治高校吹奏楽部は、
新年度を迎えた。

二年前・滝昇就任以前のやる気がある後輩の足を引っ張る、
当時の三年生に反発しての集団退部騒動が尾を引き、
それから二年後の現・三年生の層の薄さという不安要素を抱えている現状。

全国大会出場とそれを可能にした滝先生の名前で、大量の新入生が入部したことで、
新入生を鍛えながら全国金に向けて始動した吹奏楽部だった。

主人公でユーフォニアム奏者の黄前久美子は二年生になり、
幼馴染でトロンボーン担当の塚本秀一と隠れて付き合ったりしている。
先輩の加部友恵とともに新入生指導係として後輩の面倒を見る立場になったのだが、
なかなかに面倒くさい性格の後輩が多く、ため息が多くなる久美子なのだった。

【感想】

ユーフォニアムのアニメのキャラデザが変わったのは正確にはここから。
池田晶子さんによるリファインで心持ち大人っぽくなっていますね。
いつもながら表情豊かで表現力に優れた京アニの作画と演出でありますが、
作品への高い評価を得たところで、ひとつのところにとどまらずに、
マイナーチェンジで向上を目指すのが京アニの美点ではあります。

二年生編は、リズと青い鳥と誓いのフィナーレでニコイチで合計3時間ちょっと。
それぞれの話をしっかりやりたいとのことで、リズと青い鳥は山田尚子さんに任せて、
こっちは従来どおりの石原立也監督で2本の映画になってしまったのですね。

部活動の経験を経て個々の演奏技術の向上だけでなくて、人間の本質は変わってないですが、
責任ある部長として背負ったもので後天的に成長した優子先輩が印象的であったり、
一見は礼儀正しい後輩なのが心に陰があり言葉の端々に不穏さがある久石奏であるとか、
新入生もまた誰ひとりとして同じ人間がいない群像劇として人間模様が魅力的であります。

3期で久美子の物語を全て観終わったあとで、こちらを振り返り視聴してみますと、
後に扱いが昇格した釜屋つばめ、若干他の部員より目立つ井上順菜や小日向夢などの、
出番が増えることになるメンバーだけでなく、この映画では語られて無くても、
部員のひとりひとりにも感情と物語があると思ったりします。
そこは映画では描ききれないので原作を読んでくださいとのことかも知れませんが。

誓いのフィナーレは、久美子が中心の構成と言いますか、
ほぼ黄前相談所エピソード→終盤に関西大会となっていますね。

とある新入生が、ヘタクソな奴が世渡り上手なのがムカつくであるとか、
自ら心に壁を作って疎外感を感じてイライラしてしまう。だからとノケモノにせずに、
そんな嫌なことばかり言っている子の言葉の裏にある寂しい気持ちに気づいて、
その子が本当に掛けて欲しい言葉を選んで、人間関係の改善に成功するなど、

これは作中で言及されていることですが、人畜無害な顔をして、
どことなく冷めた目で俯瞰して問題点に気がついてしまう観察眼。
相手の懐に飛び込んで固く閉ざされた心の窓を開けてしまう行動力。
自分のこととなるとうっかりものであるのに、人のことはよく分かる。

これは、久美子の三年生編の展開に向けての伏線であり、
演奏技術者とは別の久美子の資質に触れている重要な部分を選抜したエピソード構成ですね。
加部ちゃん先輩の話だってそう。のちの久美子部長を形成するにあたって、
久美子に影響を与えた出来事を優先したら、他のことを語る尺が無くなった感じ。
ここは、100分間の劇場アニメ映画でなくてTVシリーズならば、
小日向夢と加部ちゃん先輩のエピソードであるとか、
色々出来たのに!と惜しまれるところではありますね。

だからといってストーリーが悪いわけではなくて、
個々のエピソードを観ると、むしろこれまでのシリーズに負けないものであります。

『努力は報われる、ただしそれは本人が望む形とは限らない。
 というのがユーフォシリーズを書く上で一貫して決めているルールです。
 北宇治高校以外の学校にもドラマがあり、全ての部員たちが努力している。
 その結果がどんな形であれ、
 きっと一生大切にできる何かを得られるんじゃないかなと思います。』

これは、原作者の武田綾乃さんの言葉ではありますが、
人格形成において、例え望む結果を得られなかったとしても、
努力の価値・青春の価値を経験から真っ当に理解することが出来た人間は、
それを糧にして、魂を腐らせることなく生きてゆける話。

今回の映画も、後輩の久石奏が彼女の中学時代の過去の経験から、
事なかれ主義の処世術に染まっていて、今の北宇治高校吹奏楽部の空気に否定気味だったのを、
久美子や夏紀先輩らの熱い心で本気の青春の世界に引き戻されて過去の呪縛から掬い上げられる話。
久石奏の変化のきっかけになる出来事もまた、彼女には大切な出会いが始まりであります。

自らの高校時代に何かしら古傷があって、アニメを見てそこを抉られる人もいれば、
高校時代に自発的に何もせずに終わってしまった人には、後悔の念を噛み締めさせる。

アニメを見て何を思うかは人それぞれではありますが、
ある意味では見たその人の心の鏡になり得るのが、ユーフォシリーズであると思いました。

私がユーフォで好きな登場人物は、吉川優子部長。
三年生編での久美子を見ていると、優子部長にも部をまとめる過程でいろいろな経験があって、
それが彼女を大きくしていったと思うと感慨があります。問題が起きないよう、
不満の芽を先回りして暴発前に摘み取るやり方で競争力が削がれてしまい、
あと一歩のところで全国大会出場を逃してしまいましたが。

精一杯頑張ったのに夢が叶わずに夏紀先輩の横で崩れ落ちる遠目での姿を見たあとで、
後輩たちに全国大会出場と全国金を託して鼓舞する気丈な優子部長の姿。
そこに気高き吉川優子部長の思いを感じ取れる視聴者であるならば、
このアニメの素晴らしさが良くわかっていると思います。

小笠原晴香から吉川優子に、そして黄前久美子に代々の部長に引き継がれる思いは、
決して軽いものではありません。それは本気で全国を目指す部ではどこにでもあること。
経験なり想像なりで共感する力がこのアニメの視聴には必要ではありますね。

このアニメ映画で特に圧巻だったのは8分間を超える関西大会での演奏シーンですね。
本物のアニメーションには本物の感動がある。
当時の京都アニメーションのフルメンバーがいかに卓越していたかの証明。
これを超える演奏シーンは今後現れるかと言うと疑問ですね。いい物はいい!
己を偽ることなく感じたことを今後も発信しようと、このアニメ映画を観て思いました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/07/19
閲覧 : 123
サンキュー:

34

U-yan さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

久美子2年生です!

劇場版、約100分。
昨年の全国進出をキッカケに新入部員もたくさん入ってきて新たに全国を狙う久美子2年生編ですね。
北宇治高校吹奏楽部として初めての後輩も出来て久美子には新たな問題が降りかかるわけです。ナイーブな新入部員ばかりですw
1年生編もそうでしたが、全国を目標とする部活には下剋上はあって当然。なかなか難しい問題ですよね〜。
アニメ1.2期同様、やっぱ素晴らしい作品でした。
1年生編はアニメで計26話。2期の1話は2話分の47分だから実質27話分あります。
2年生編はこの100分と「特別編アンサンブルコンテスト」の約1時間。
正直言うと1年生編のようにもっと長尺で観たかった気持ちもあります。良い作品だけにね。
あと今更だけど、うっすら百合感があるのが良いですな〜w

投稿 : 2024/07/14
閲覧 : 107
サンキュー:

5

ヒロインコレクター さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

高評価してはいますが

あくまで久美子視点で物語が進んでいましたが1期2期と比べると何度か凝りが残った話があるのでユーフォシリーズレベル落ちたかなとは考えながら見ました
特に夏紀先輩があそこまでキレたのは彼女らしくないなと思ったしあからさまに恋愛要素をねじ込んだようにも見えてしまったので自分の場合はあくまで凝りの残った映画だとは思っています
厳しい目で見すぎな気もしたけど主観で見ると高評価はしますけど好きな映画ではないです

投稿 : 2024/06/08
閲覧 : 54
サンキュー:

2

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ユーフォの系譜<追記;再視聴>

久美子、高校2年のお話です。
何故劇場版?
端折った感が半端ない。
TV版でじっくり描いて欲しかったです。

それでもストーリーは素晴らしい。
スピーディーな場面変換。
痒いところまで手の届く演出。
惹き込まれまくりました。

春、個性的な新入生が入って来ます。
メインはユーフォ担当の奏。
人当たりはいいのに本心をみせない。
久美子は戸惑うばかり。

雨のシーン。
奏を追う久美子。
自身の思いの丈を。
立ち止まる奏。
本気でぶつかる二人。
そして相互に理解する二人。
作品屈指の名場面の一つです。

あすか先輩や夏紀先輩から恩を受けた久美子。
それを奏に返す。
まるで川の流れのように。
ユーフォの系譜はこうして受け継がれるのです。

「死ぬほど悔しい」
中学時代、久美子は麗奈の気持ちは分かりませんでした。
しかし高校1年、麗奈に向き合い、苦悩からそれを知ります。
そして高校2年。
「死ぬほど悔しい」と言う奏を優しく包み込む久美子。
様々な経験が久美子を大きくしたのです。
そこには感動しかありませんでした。

それにしても、久美子と麗奈の距離感が・・・
もう熟年夫婦のそれです。
夜景越しのミカン飴。
最高にエロチックです。

エンドロール後。
早朝の校舎を包むユーフォニアムの柔らかい音色。
高校3年、久美子は部長に。
そして、また新しい物語が始まるのです。

<追記;再視聴>
{netabare}冒頭からの告白シーン。
そうか、この作品にはラブ要素がほんの少しあったんだ。
完全に忘れてました。

色とりどりの金平糖がはじけた戸惑い顔。
ほんと、久美子は面白い。
このアニメのラブ要素はほぼコメディーです。

だだし、夏合宿の夜に関係を封印。
客観的に考えるとその方が良いかと思います。
コンクールや進路がありますから。

それにしても、久美子が秀一に見せる態度は全くの素ですね。
完全に心を許しています。
幼馴染ということもありますが、明らかに良いコンビです。

最高の演奏をしたにもかかわらず、この年は全国に行けませんでした。
自由曲である「リズと青い鳥」にインパクトが足りなかったことが大きな要因かもしれません。
美しく情緒的な曲ですが、昨年の「三日月の舞」のような躍動感が乏しい。
曲の印象が審査に影響した可能性があります。
また、北宇治高校が全国常連校でなかったこともあるかもしれません。
要は審査員に先入観があったかと。
それが審査というものでしょう。

全国に行けないことがわかった時の優子部長の言動が印象的です。
夏紀副部長に支えられ陰でこっそり泣き崩れていたのに、皆の前ではきりっと鼓舞。
実際は悔しくて死にそうなのにね。
強気で部を引っ張る姿はまさにカリスマ部長。
本劇場版終了時点で最も好きなキャラとなりました。{/netabare}

投稿 : 2024/05/19
閲覧 : 291
サンキュー:

21

ネタバレ

glashutte さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

2年生の久美子たち

久美子たちが2年生になった年を駆け足で劇場版にしました.

「響け!ユーフォニアム」らしいギスギス感は,ユーフォニアムの夏紀先輩と奏ちゃんの関係で出ています.
また,関西大会前に2個上の中世古香織先輩,田中あすか先輩,小笠原晴香先輩が出ていて,懐かしく,目頭が熱くなりました.(台詞はほとんどなかったけど.)

演奏シーンも最後に長めにあり,やはり演奏シーンは大事ですね.どんな曲を演奏していたのかわかって良いです.

全体的にかなり駆け足なので,2年生編を知るには,劇場版「リズと青い鳥」と「原作小説」を見ることをお勧めします.

投稿 : 2024/04/21
閲覧 : 65
サンキュー:

5

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

素晴らしい映画でした。

原作未読、アニメは全話視聴済みです。

本作は、劇場で観ることができなかったのですが、
NHKがテレビ放送をしてくれたので
やっと観ることができました。

京都アニメーションの作品は、好きな方だと思います。
もちろん、私の趣向と合う作品と合わない作品があるのですが、
好きになった作品は、軒並み高評価になりました。

その好きな作品を思い返してみると、
今まで京アニ作品というブランドで括っている感じがあったのですが、
それぞれの作品ごとに、ちゃんとカラーがあるんだなと
改めて思うこととなりました。

ハルヒは奇抜さを、Airは美麗な作画を、
中二病はキャラを、たまこはおだやかさを、
そしてユーフォは、リアルを感じます。

もちろん、ちょっとデフォルメされている部分もあると思うのですが、
高校時代の、あの熱量と、未熟さと、不明瞭さを、
できるだけ忠実に表現しようという制作陣の意気込みを感じました。

私自身、ユーフォみたいな熱量のある高校生活を
送ってはいませんでしたが、
心が動かされるのは、
あの時のモヤモヤがざわつくからなのでしょう。

これをアニメで表現できる京都アニメーションは、
やはりすごいですね。
きっとこれからも、
視聴者を驚かせるような作品を魅せてくれるでしょう。

3期は、初めてNHKとタッグを組みます。
本作がどのような結末を迎えるのか
楽しみに待っています。
(最後は劇場版、になったら次は観に行きます。)

投稿 : 2024/01/07
閲覧 : 452
サンキュー:

23

アニメに覚醒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

魅せてくれるね!

吹奏楽部の青春だけで、この題材だけでこれだけシーズンが続いて映画も出て、もはや説明不要の面白さありきやね(゚Д゚)

野球もサッカーもほんとすごい作品数と名作の数々やけど、吹奏楽部ってあった?

琴の部活のやつも含め他にもたまにそんな題材で?って思う作品がアニメ化してるけど、相応の理由があるなといつも見たあと心から納得するっちゃね(゚Д゚)

とあるシリーズとか、ソードアートとか続いてても正直理解できないやつもあるから全てではないが、これだけ作品でるには理由があるね(゚Д゚)

演奏で5分とか使っててだれの回想もセリフも入らず音楽だけとか尖りすぎてて大好き(゚Д゚)

そんな心持ちの人にお勧めします(゚Д゚)

投稿 : 2023/11/05
閲覧 : 119
サンキュー:

2

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

北宇治高校吹奏楽部クロニクル

けいおん→たまこまーけっと→たまこラブストーリーを辿った時の変化については、
以前のレビューでも書きましたが、何年もレビューを書いていなかったので、
今一度おさらいしたいと思います。

けいおんというのは一時代を築いた萌えアニメの金字塔であり、
もはや伝説と言っても過言ではないでしょうし、究極の萌えポルノです。
こんなに視聴していて気持ちいいものはそうそうないでしょう。
いつまでも愛玩動物のような萌えキャラの戯れを観ていたいという癒し。
しかし、けいおん2期で残酷な現実を視聴者に突きつけます。
『終わらない日常ではなく、卒業という終わりが待っているよ』と。
ある意味庵野監督が、エヴァンゲリオン旧劇場版で、
『日常に帰れ』とオタクに突きつけたこととリンクする部分はあるのかもしれません。


けいおん→たまこまーけっとで見せた変化は、社会性の導入です。
けいおんでは排除されていた大人や男性の存在です。
けいおんでも山中さわ子という教師が存在しましたが、
大人として描かれていなく、あくまで唯サイドの存在です。
可愛い女性キャラが戯れるアニメなんて特にそうですが、
大人や男性ってノイズになりがちなんですよね。
ノイズとはどういうことかと言うと、作品への没入感の阻害です。
たとえば異世界転生もので、大人が出てきて進路の話とかされたら萎えちゃいますよね。
つまらない現実を忘れ、作品に逃避したいと望む視聴者は多いでしょう。
特にこんな時代だとなおさら。


たまこまーけっと→たまこラブストーリーで見せた変化というのは、
キャラのアイドル性の剥奪です。
たまこはキャラデザという視点だと、けいおんに類似していて、
恋や愛とかには無縁というアイドル性がありましたが、
たまこラブストーリーでは、実はただの恋する普通の女の子だったと描かれてしまいます。


ぐだぐだと書いてきましたが、
結局のところ、可愛いJKキャラの周りには親や教師とかの大人がいますし、
異性だっている訳です。当然恋に落ちることだってあるでしょう。それが普通なんです。

という背景の延長線上に「響け!ユーフォニアム」という作品が存在します。



主人公である黄前久美子は、もはや萌えキャラというよりも、ごく普通のJKとして描かれています。
どこか冷めていて、そつなくこなしていくタイプ。
今現在の若者(Z世代)より一つ上のさとり世代っぽさがあり、
それがモデルになっていると思います。


しかし、そんな久美子にある2人との出会いがあり、2つの変化が見られます。
これは映画やマンガ、もちろんアニメもそうですが、
物語前と物語後で、どう主人公が変わったのかというのは、
創作する上で、最初に決めなければいけない程、重要事項です。


まず、1つ目の重要な出会いは高坂麗奈。
元々知り合いではあったので、厳密に言うと、出会いではないのですが、
高坂麗奈と親密になることによって、久美子は変化します。
この二人の関係は、共犯者として秘密を共有するような艶めかしさがあり、
百合好きの私としても、キタコレ!!と興奮しましたが、
この関係は1期がピークです。
麗奈との出会いで何が変わったのかというと、
『麗奈と肩を並べられる存在でありたい!』という強い渇望を起点として、
ユーフォニアムを本気で上手くなりたいと、演奏に真剣に向き合うことです。


そして、2つ目の重要な出会いは田中あすか(先輩)です。
部内でも実力は飛び抜けていて、誰もが特別な存在として一目置く。
しかし、そんなあすか先輩も普通の高校生であり、悩みを抱えていた。
久美子はその背中を見て学び、
あすか先輩が卒業する際に、バトンを渡されます。
ここで起きた久美子の変化というのは、
全国で金を獲る為に部内をまとめていくという先輩としての責任感の芽生えです。


今作では必死に後輩の悩みを聞いたり、指導していく久美子が見られます。
どこか冷めていて、なんとなくという姿勢の久美子は、もうそこにはいません。
これがキャラの成長です!
これが『この作品を視聴してきてよかった』という高揚感に繋がるのです。
さて、今作において誰が一番成長したのかというと、新入生の久石奏でしょう。
まぁもう久美子は成長し切ってますからねw


そして、次の曲が始まるのです!
「響け!ユーフォニアム3」 2024年4月より放送決定!!!

さて、最後にスポコンの世代交代について書いていきたいと思います。
響け!ユーフォニアムという作品は、等身大のJKが主人公であるアニメであり、
吹部を舞台にしたスポコンものです。

スポコンものには、時代の変遷と共に変化していったことがあり、それが「世代交代」です。
たとえば、SLAM DUNKは桜木花道が1年の頃が最強メンバーであり、
あれを超える面子を読者は想像できません。

シュート!というサッカーマンガがありましたが、
これも1年が2年に、2年が3年になっただけで、世代交代までは描かれていません。
新入生もレギュラーメンバーを脅かすような存在はいませんでしたし。

野球マンガのダイヤのAで、とうとう世代交代が描かれたなと、個人的に感じました。
もちろん、それ以前の作品で描かれたものはあったのかもしれませんが。
なにが変化したとのかというと、主人公が1年の時が最強というフォーマットの終焉です。

おそらく、響け!ユーフォニアム3は、久美子が部長として部を率いて、
歴代最強メンバーで、全国で金を目指すということになるでしょう。
久美子たちが1年だった時の面子よりも強いと思わせるのはなかなかに大変でしょう。
果たしてどんな新入生が入部してくるのか、今作の1年が2年になり、どう成長したのか、
久美子たち3年生たちは?と今から楽しみです。
あっその前に劇場版(響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト)
観ないとw

投稿 : 2023/09/15
閲覧 : 203
サンキュー:

15

ネタバレ

これ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

めちゃくちゃいい劇場版だった

だけに、ツークール分アニメで2年生編見たかったので悲しかったのもある!
アニメの出来は100点満点だけど
みぞれとかもっとみたかったなあとか、、

投稿 : 2023/08/23
閲覧 : 162
サンキュー:

5

Kivat_Bat さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

面白すぎる

しかしなぜ劇場版にしたのでしょうか。
1年生の1年間はアニメ2期分使ったのに対し、2年生の1年間は劇場版1本に凝縮した訳で、一つ一つの出来事が直ぐに終わってしまい、勿体なく感じました。
鬼滅の刃の無限列車編みたいに、ワンクールに再編集してもらいたいですね。
内容が最高なだけに、もっとじっくり観たいです。

投稿 : 2023/07/23
閲覧 : 137
サンキュー:

5

nyamu さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

とても良いとしか言うことはない

久美子の2年生編。

新1年生も入ってきて色々面倒なことだったりとかの話が絶妙なリアルさがありますw
この作品は出てくる人数が多いのに、それぞれ個性があって描き分けられているのがすごい。

当然のことながら1期、2期を見た人は必見ですね。今回も熱かったです。

久美子が2年生になって先輩として動いていたり、去年2年生だった優子、夏紀が今回は3年生になり部長、副部長として部をまとめていたりと成長している姿を見ることができるのが本当に良い。

演奏のシーンは圧巻。普通なら(って他をよく知りませんが)こういうシーンは今までの回想やそれに合わせたセリフが入ってきたりすると思いますが、ただただ本気の演奏シーンが流れる。映像と音楽ががすごいから見ている方も本気になって息をするのも忘れるほどに見入ってしまいます。

リズと青い鳥を先に見ているので特にみぞれの演奏シーンは感無量でした。

作画もストーリーも音楽もキャラも全てが文句なしに満点なのですがストーリーが4.5なのは映画一本で2年生編が終わるのは勿体無いから。もっと1クール使ってじっくり見せてほしかった(泣)
優子と夏紀、希美、みぞれの今回の3年生組の面々も好きなので。下部ちゃん先輩も良かったですし。

面白い映画は時間をいつもなら忘れて見られるのに、ずっと見ていたくて終わってほしくなくて、終わりを気にしながら見たのは初めてです。

テレビシリーズに引き続き文句なしでした、

投稿 : 2023/07/19
閲覧 : 129
サンキュー:

10

ネタバレ

たかし さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

密度が凄い

冒頭から一気に引き込まれる展開で1時間40分とは思えない満足度だった
新入生がそれぞれ個性的で良かった
1期では悪役みたいなポジションだった優子ちゃんが部長としてみんなを引っ張っていく姿に感動した
次に繋がるような終わり方だったのでこれからの展開にも期待したい

投稿 : 2023/07/10
閲覧 : 410
サンキュー:

14

ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

思いは引き継がれていく

久美子たち1年生も2年生になり、部長が吉川優子、副部長が中川夏紀で再スタートした吹奏楽部。

久美子が教室でひとり吹く「響けユーフォニアム」に2期を思い出しながらちょっぴりしんみり。

部長の優子が今年の目標に「全国大会出場」を消して「全国大会金賞」と書いたところは胸が熱くなりました。

しかし新しく入部した1年ってクセのある子多いw
でもそこがユーフォらしいのかも。

私も久美子と同じくあすかだったらなんて言ったんだろうって考えながら見てました。

1期から見てきたからこそ、久美子が奏(かなで)へ話した言葉にじんわりくるものがあるし、2期でのあすかとのあの対話を回想しながら見ると心に来るものがありました。
久美子みたいに本気でぶつかって受け止めてくれる先輩に出会えた奏って幸せだなって思う。

関西大会に懐かしい先輩たちが見に来てくれたところは私も見てて嬉しくなっちゃいました。

大会の結果は・・
結果に崩れ落ちて泣くくらい悔しかったのに、みんなの前では部長として落ち込むみんなを笑顔で励ました優子の姿にうるっと。。

奏が久美子に「悔しくて死にそうです!」って泣きながら言ったところは、あーこうやって思いは引き継がれていくんだなってここでもうるっと。。

すごく良かったし、いい作品だと思ったんですが、できたら1クールで見たかったです。
あとスマホで撮影動画演出は最後の久美子のとこだけならいい感じだけどあとは・・

次は夏の劇場版と来年の3期ですね!!
すごく楽しみです♡

投稿 : 2023/05/07
閲覧 : 199
サンキュー:

38

ネタバレ

waon.n さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

最上級の賛辞を

【First】

 京都アニメーションで一番好きな作品群は何だ? と聞かれたらもう迷わずユーフォです。 これまでであれば『ヴァイオレットエヴァーガーデン』『CLANNAD』あたりと悩むところでしたが、今回のを観て一つ頭抜けちゃった感じがしました。泣けるって意味ではこの2作品の方が泣けるんですが、ざっくり言うと表現力がしゅごいって話で、その辺りを中心にレビューしていきたいなって思っています。
 とりま、これを観る前には必ず1~2期は必修で、『リズと青い鳥』っていう傑作も観ておくとより楽しめます。


【Staff】

 原作            武田綾乃
 監督            石原立也
 脚本            花田十輝
 キャラクターデザイン    池田晶子
 音楽            松田彬人

 このシリーズの原作者の武田綾乃さんこれまで読んでみようと思ってなかなか手を出していませんでしたが、来年にはアニメも3期が始まるそうなので、それまでには原作読み切れるようにしたいです。
 監督は京都アニメーションといえば、って感じの石原さんですね。原作を活かすことに優れている監督さんでいらっしゃいます。原作の魅力を見抜いてアニメ二落とし込める方なんだなと思います。
 脚本は花田十輝さんです。原作読んでないと、さてどうチューニングしたのか…不確かになりますが、それぞれのキャラの描写が見事でした。最高の作品へつないでくれたと思います。
 キャラクターデザインは池田晶子さん。シリーズ通してデザインしていることでキャラの総数が半端じゃないですが、描き分けていてどのキャラも可愛く魅力的に描かれていると思います。。。
 音楽には松田彬人さん。吹奏楽を題材にした作品である以上重要な役割で物語を盛り上げるだけでなく、説得力を加える事にも成功しているように思えます。私自身はそんなに音楽の事を詳しくないので、あれこれ言えませんが、ダメな演奏をさせなければならない時などの音楽も感覚的にダメっぽさが伝わったりして、これはスゴイなって唸ってしまいました。

【Review】

脚本において、キャラの魅力を引き出す事はストーリーを練る以上に大事な作品もありましょう。
 これまでのレビューでもキャラモノって表現をしてきましたが、ストーリーよりもキャラの魅力で引っ張る系の作品ですね。
 分かりやすい例だと『アイドルマスター』を筆頭にアイドルのシリーズ『ウマ娘』『ゾンビランドサガ』『まどマギ』『Free!』などなど。
 一応言っておきますが、その上で面白く引き込まれるストーリーのある作品もありますし、例に挙げた作品はもちろんストーリーでも優れたものを持っていると思っています。
 勝手な考えなので、それは違うよと思っていただいた方が良いのですが、物語の中心に置いている軸がキャラになっている作品群って言うことですね。
 例えば、『Free!』であれば、水泳部の高校生男子の話。『ウマ娘』であれば、ウマ娘たちの熱い戦いの話です。
 反対に違うものっていうのが例えば『PSYCHO-PASS』だと管理された未来の話。
 また、異世界ものっていうのは、異世界に転生しちゃった人の話。これはキャラモノのとても限定された世界を描いたモノだったりしますね。
 となると、この『ユーフォ』シリーズはもちろんキャラモノで間違いないです。ただのキャラモノではない所がこの作品の凄味でございますという話をしたいですね。
 
 物語は
 とある高校の吹奏楽部で中学からユーフォニアムを嗜んでいた少女が高校で本気出すみたいな話です。1年生の時に全国へ行ってその後2年生になりまして、新入生キター!で育成係みたいなポジションに任命され面倒をみながら、コンクールでまた全国を目指すって話です。(ざっくりだ)これが100分にまとめられています。(まぁ1~2期で流れは分かってますよね?みたいなところもありましたなので1~2期は必修です)

 んで、これまでもキャラの造形が最高って作品でしたが、これまでは割と特徴的で分かりやすい(故に分かりにくい)人達が多かった表に隠された裏の顔みたいのを描いてきまして、本当にぶっ刺してきてました。とはいえ、終わっておさらいしてみると、物語をドラマティックに演出するために尖らせたキャラ達という印象になっていたりしています。
 【高坂 麗奈】 【田中 あすか】 【滝 昇】の三人は特にキャラが特質系ですね。 天才って奴は大別してこういうモノなのかもしれません。
 下敷きができている分今回新しく入ってきたキャラの特殊性は弱めで本当に分かりづらいんです。悪い意味ではなく、レッテルを貼れると考える余地を少なくできるので、観ていて疲れないんです。テンプレキャラとも言いますかね。これは恐らく書き手も楽なんだろうけれど、実は見る方も楽だったりするので良い事もあります。ちなみに、髪の毛を赤とか青とか黄色とかピンクにするのは、キャラのテンプレに合わせてイメージカラーを割り振って同じような効果を発揮してくれませすよね。
 髪の色ではないですが、イメージカラーをキャラに取り入れてアニメで印象的に演出していたのは、『セーラームーン』とかが私の中では一番古い記憶ですかね。戦隊ものなんかはばっちりこれですけれど(笑)

 閑話休題

 今回の作品で登場する新入生がですね。このレッテルを貼るという事ができない。敢えてつけるなら【普通の高校生】ですね。
 実は主人公も【普通の高校生】ってカテゴリーの主人公ですね。
 昨今では、多くの人が共感できるって事が重要視されている傾向で(これを無視してるのがジャンプマンガの正統)何なら割と考えがあっさりとしていて、男性でも分かるわーってシーンがあったりするので本当にフォローしやすい造形なんですよね。
 追加すると新入生なので、主人公の後輩って属性が自然とついてきます。
 これは、これまでは後輩でしかなかった立場から先輩と呼ばれる立場への視点の切り替わりにより新しい物語として見えるっていうとても変化が分かりやすく、この先輩になった悩みだったり先輩に対する後輩の悩みだったりにフォーカスしてキャラを描いていて追っかけやすいのもナイス脚本ってな感じです。
 んで、この描写がマジでスゴイスゴイスゴイ!大事な事なので三回!
 まず心理の描写ですね。恐らく文字に落とし込んでも「うわああああ、それなぁ!」ってなるやつで、これを映像にするためにキャラの表情を書いたり動きを描けていてまた「うわああああ」ってなりつつ、撮影の演出でまた「うわああああ」ってなる訳ですよね。さらに音で「うおおおお」ってなる訳です。
 本当に揺さぶってくるんですよね。
 演出面でいくと光と影ってやつを上手く使う手法で良い方向へ向かう時は明るくなっていく、その反対もしかりみたいな事とか、ネガティブな方向は画面下手側に行くとかその反対もしかりみたいな事はやっぱりやっています。また走りに対するカメラの追いかけを一瞬ずらしてみたりと、ちょっと引っ掛かりを作る事でわざとスムーズにしないみたいん事もしていたり…。
 扉の建付けが悪くて出入りが多い部員は開きづらいのを上手くやっているけれど、そこまで出入りが多くない先生は少し戸惑うみたいな事もあって、なんていうか、別に普通に入っても問題ないところに一瞬の?を関連付ける事で物語のリアルさとか奥行き感が出ています。(何回も観ればそれだけ発見がありそうな作品ってこういうのですよね)

 女子高生の人間関係の機微を細かい描写とディティールで描き、演出でスッと物語に入れてくれる。最高に贅沢な作品でございました。
 まだ未視聴の方には是非にこの贅沢を満喫してもらいたいと思っています。


【おわりに】

 夏には劇場版今度はちゃんと観に行きます!絶対に!
 んで来年には3期がスタート!恐らく3年生編スタートでしょう。
 待ち遠しい限りです。

 ちなみに、時を置かずして、『ギルティクラウン』という作品を観ました。これもまぁレビューするとは思いますので、特段ここでする話でもないんですが、今回キャラが描けているかを書いたレビューは恐らくこの2作品の対比があったからこそかなと思っています。
 世界を描くストーリーは良かったんですが、圧倒的にキャラの造形が弱かったんですよね。絵はメチャクチャ上手くて総作画監督の矢萩利幸さんの回は本当にカッコ良かったし、可愛かった。
 絵だけじゃないっていうのが分かりやすかったってなーって事です。

 って事で、もう一回『リズと青い鳥』を観たいなって思います。
 アマプラに1期と2期のそれぞれまとめて映画にしたものもあるので、まだ未視の方で13話×2はちょっと重いって思ったら映画にしてまとめて見ちゃうのもオススメです。

 では、よしなに。

投稿 : 2023/04/28
閲覧 : 108
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9

ガムンダ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

2期の続き 3期にして欲しかった

スポ根吹奏楽部TVシリーズの続きです。
クミコ達は2年生に進級し新入生入部~府大会までを一気に参ります。

腹に一物、香ばしい新入生がゾロゾロといらっしゃり、また何やかんやとメンドクサイ事が起こるのは2期までと同じ。

普通に続き的に面白かったですよ。
TVシリーズ楽しめた人には普通にお勧め。

でも100分1本で終わるのが勿体ないと思いました。
普通に3期1クールでやっても2クールでやっても良かったのにな、と思いました。

大会の演奏曲は例の「リズと青い鳥」で木管シットリ系でして、私は2期までのアルヴァマー序曲みたいな金管炸裂の方が私は好きです。
どうでも良いか。

投稿 : 2023/04/28
閲覧 : 167
サンキュー:

9

ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

そりゃそうでしょうw 納得!

2023/04/03 初投稿
2023/04/04 加筆

まずは,結論から
素晴らしい作品だと思います!
シリーズのここまでの集大成にふさわしい劇場版
大河ドラマ的な壮大なストーリー(になるはず)
綺麗な作画
音楽の演奏を中心に据えた唯一無二の域に達した演出
1期1話の中3の時の府大会のエピソードを久美子の原点として再確認するストーリー構成も見事でした。
ほぼほぼ最高評価なのですが・・・

苦手ポイントとしては
恐らく原作由来なのだと思うのですが,人間関係やキャラの思考が全く理解できない面やそこ描いても全然面白いと思わない事に時間が割かれている点がちょっと・・・^^;な感じです。

本作で言えばみっちゃんに関するエピソードは全く理解できませんでした
結局みっちゃんはみんなと仲良くしたかったの?
ならなぜ,練習は最低限しかしないの?みっちゃん呼びをかたくなに拒絶するのなぜ?はづきがベレー帽を直そうした時,手を払いのけて逃走したのはなぜ?
全く理解できないし説明も無く(見返してみたけどたぶん説明無いですよね?),みんなと仲良くしたかった的な展開には違和感しか有りません・・・^^;
後は奏に関するエピソードも正直好きでは無く(演出的には走って追いかける当たりとか泣かせに来ていますが・・・),早く話が進んでくれと思って見ていました^^;

ホント減点ポイントはこの二つくらいです。(1年生面倒臭過ぎ問題もあるか・・・)
あと強いて言うなら久美子達の2年生の話はこの劇場版1本に集約されている点が残念に感じるくらいです。できたら1クールくらいは見たかったです。「リズと青い鳥」も同じ年度を描いた作品ですが・・・ちょっと違う感じ?

さてメインストーリーのコンクールの結果についてなのですが
{netabare}
これはもう,納得の結果!と言うほかないと思います。
いかに滝先生効果があったとは言え
3年生は1年生の時に熱心な部員が半分抜けたこう言っちゃ失礼ですが残りです・・・
人数も1年生の時の(あるいは中学の時もかも)練習量も不足していますさすがに結果は妥当かなと,納得しか有りませんでした。
やはり「全国金賞」(なんか,お菓子の売り文句みたい^^;)を達成するのは黄前部長の代からという流れでしょう。たぶんその際,立華の友達は恐らくライバルになる伏線かと予想しています。
北宇治高校全国金賞までの3年間の大河ドラマのラスト1年間の物語,楽しみにしています(^-^)/{/netabare}

一方で,本作においてあのリボンちゃん(優子)がしっかりと部長としての役割を果たしていたのが印象的でした。1期の姿からは想像が付かないくらいの成長でした。やはり立場が人を作るんですね(^0^)b


どうでもいい独り言

塚本と「いい感じ」でいい感じでした。が{netabare}自分的には距離を置いたところが理解できませんでした。すくなくとも,つきあっていて部活の目標実現のための支障に感じるようなエピソードが欲しかったように感じました。おかげで,「ホントは男にあんまり興味なくて麗奈の方がいいんじゃ無いの?」なんてしょうも無いこと考えたりしてしまったf^^;{/netabare}

もう一点
サンライズフェスティバル
1年生の時の衣装は鮮やかなガンダムカラー!!やっぱりサンライズフェスティバルだからかなぁ?なんて思っていたのですがw
2年生では「オレンジの悪魔」風衣装に・・・ちょっと違うっていうか,それは立華が着るべきじゃ無いの?って思っちゃいました。

関西大会を訪れた去年の卒業生達が
自分たちを知らない1年生もいる中,軽く励ましの声をかけて客席に向かう距離感,すごく適切で分かっているなーと感じました。

そういえば,スマホ動画風縦長画面の演出に関してなのですが。縦長画面の方が主観的印象が増して,横長画面の方は全体を客観的に捉えやすい傾向があるという話は聞いたことはあります。確かにラストシーンは(たぶん)奏の視点という印象が強く感じられて意図通りの効果を得られていたと思います。しかし一方で,全体の流れをわざわざ変えて縦長画面を差し込む違和感を上回る効果があったかと考えるとちょっと微妙な気がしました。

投稿 : 2023/04/04
閲覧 : 355
サンキュー:

23

ネタバレ

ぴかちゅう さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

やっぱりTVアニメで1シーズン使って見たかった

TVアニメ1期2期、映画1期2期および「リズと青い鳥」は視聴済み。滅多にないことですが、原作もまだ1巻だけですが、読んでいます。

映画3期、悪い作品ではないのですが、やっぱりTVアニメで1シーズン使ってやってほしかったな、という気持ちが残ります。久美子と秀一の関係は、ぜんぜん掘り下げることができてなくて、とりあえず重要なシーンはカバーしました、っていう感じになっているし、チューバ奏者1年生の美玲とさつきも、絶対過去になんかあったでしょ、って思うけれど、やっぱり掘り下げるだけのスペースがないし、それはコントラバスの1年の男の子もそう。

久美子と奏ちゃんの関係は中心軸としてあって、それは当然映画2作目の久美子とあすかの関係を意識しているのだと思うのですが、やはり既に映画2期があるなかで、独自性を出せたかというと微妙な感じがします。なんというか既視感が否めません。

ユーフォは、私は原作はまだ1巻しか読んでいないとはいえ、原作とTVアニメ、さらに映画でそれぞれ違った味を出せているという意味で、メディアミックスがファンにとっても意義のある作品になっていると思うので、なおさら、TVアニメを放映してほしかったなぁという気持ちが残ってしまいました。特に、主人公の恋愛をあっさり触れるだけで終わってしまうっていうのは違和感がどうしてもあるところです。

ポニテ先輩はわりと出てくる一方、部長のリボン先輩はあんまり出てこないなぁと思っていたけれど、リボン先輩は最後もっていきましたね。ここはよかったです。でも麗奈の出番はあんまりなかったなぁ。

いろいろ書きましたが、やっぱりユーフォファンなので、全体としての評価は少し高めです。

投稿 : 2023/02/23
閲覧 : 159
サンキュー:

9

ネタバレ

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

脇役と天気雨

【魅力的に思った点】
・部活動が再開されたこと
・久美子と秀一の関係性
・奏という存在が登場したこと

【残念に思った点】
・バトンを早く渡すための物語になってしまっている
・奏の登場が遅く、すぐ折れてしまったこと

【総評】
・80点
  まずは部活の空気感が戻ったことが良かったです。2期の流れでそっちのほうはフェードアウトするかもと思っていたのでとりあえず一安心。最後の演奏シーンもとても見応えがありました。
  ただ主人公へ主導権を渡すために新3年生たちが犠牲になってしまったことは残念極まりなかったです。
  あと注目すべきなのは奏という存在ですかね。
  云わばこの作品の闇とも言える(見て見ぬふりをしていた)部分へ切り込んでいるので、彼女を登場させたこと自体は素直に称賛したいところ。{netabare}
  ですが、折れるのがさすがに早すぎましたね。これだと奏の主張は全て間違いで久美子たちが全面的に正しいと言ってるのに等しいので、説得感が薄く意見の対立としても面白くない。彼女には久美子の同級生兼ライバルとして最初からもっと引っ掻き回して欲しかったです。{/netabare}
  3期も予定されているとのことなので、そちらではよりよいハーモニーが聞けることを期待したいです。

【こんな人におすすめ】
・2期より1期の雰囲気が好きな人
・これまでの流れにモヤモヤを抱えていた人

投稿 : 2023/02/15
閲覧 : 101
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8

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

新たな北宇治高校吹奏楽部

飛鳥先輩組が卒業し新入生も加入。新たな北宇治吹奏楽部の始まりといった感じ。リズで2年生組である希とみぞれの話を持ってきたので、2年生組は映画一本で終わりにしていいと判断したのでしょう。なので、久美子が3年生になるための通過点と捉えていいです。TVシリーズほど見返したいとは思いませんが、曖昧になっていた久美子と秀一の恋愛模様を描いていたのは良かったです。

投稿 : 2023/02/11
閲覧 : 289
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8

ネタバレ

U さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

B. ネタバレ注意 – 悔しくて死にそう、再び

2019年
武田綾乃の小説  
制作:京都アニメーション キャラデザ:池田晶子

高校吹奏楽部が舞台の友情、青春、成長物語の劇場版


<メモ>
主人公、黄前久美子の1年時はアニメ2期を使い丁寧に描かれましたが
2年時はこの劇場版で駆け足の印象。
ただし、3年生を主人公にしたスピンオフ「リズと青い鳥」有。

大会を見に来ていたOGたちは結果を知ってなんて声をかけたのだろうか?

リスタートするため、中学の同級生が少なそうな高校を選んだ久美子。
人の意見に流されやすそうな、多数意見に同調しそうな女の子が後輩の指導係になって次は部長ですか。
高校の3年間はあっという間ですね。

もし、タイムマシンがあったら
3年はあっという間だから勉強、友情、部活、恋愛・・・何に重点を置くかはすごく大事なんだと自分に教えたい。


<主要登場人物>
一年生
・久石 奏:雨宮天
・鈴木美鈴:七瀬彩夏
・鈴木さつき:久野美咲
・月永 求:土屋神葉

三年生
・加部友恵:田所あずさ


<ストーリー>
全国大会出場と滝先生のヴィジュアルのおかげで 新入部員が多数入部。
低音パートを選んだのは4人。
練習熱心で明るいさつき(さっちゃん)、演奏に自信があるが部に馴染もうとしない美鈴(みっちゃん)、
他校の顧問をしている父親と何かありそうな求、
そして人当たりが良さそうで癖がある奏。

2年生になり可部ちゃん先輩と新入生担当になった久美子は
1年生をまとめることができるのか?
塚本との進展もあったりなかったり。。。

「全国大会金賞」を目標に定めた北宇治高校吹奏楽部の結果はいかに。


22.1.11

投稿 : 2023/01/14
閲覧 : 150
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10

ネタバレ

天地人Ⅱ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

続私的アニメ感想簿35

ТV版の続きで2年生となった久美子達の前に、新たに1年生が入部し、全国大会金賞を目指して部活動をする物語です。

先輩となった久美子
個性的な1年生
めんどくさい先輩(まあお互いでしょうけど)
一向に進まない秀一と久美子の仲(ん?)
省略される個々のエピソード(そりゃあ映画だし、時間が)
ええい、もっと恋ばなを入れんかい(無理無理)

正直言うと、TVで1クールか2クールで見たかったです。
でも、やっぱりユーフォはいいです。
印象的なセリフやきれいな画像、そしてラストの演奏シーン
ホントに面白かったです。
でも、映画とは別にTVで作って欲しい気が・・・(あ、やっぱり)

おまけ
あにこれ(?)投稿で悩む後輩

「本音?そんなの、あなたが先輩(投稿者)だからですよ。文章が下手な先輩は存在自体が罪ですよ(グサッ)」
「本人が気にしなくても周りが気にしますよ。言葉にしないだけで、みんな思ってますよ(ええーっ)」
「ま~だ何かあるんですか、天地人先輩って、そういうとこありますよね。人畜無害って顔してズカズカしょーもないネタを入れてくる(グサグサ)」
天地人
「ぼ、ぼけっとしてはいないと思うんだけど」

「鏡をお貸ししましょうか」

ううっ(涙)、そんなに言わんでも(って、何の話だ)

投稿 : 2022/12/09
閲覧 : 156
サンキュー:

11

ネタバレ

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

部活動を通しての人間ドラマに見応えありました

主人公が先輩となり、後輩たちを持つことになるという事で全国大会を目指す体育会系部活特有の気苦労とかがよく描かれていて個人的に身につまされるものがありましたね。

その一年生たちは個性的で言うなればクセの強い面々だったわけだけど、それゆえに人間関係のギスギスした感じもあり、大会に向けて練習していく過程でのぶつかり合いもあったりで、実写ドラマを観ているかのような臨場感がありました。

クライマックスでの演奏シーンも素晴らしく、アニメーションといい音といい、思わず圧倒されるようなものがあった。

しいていうと、クライマックスに行き着くまでのさまざまな問題事(主人公らが後輩たちをまとめ上げるところとか)や練習シーンを通じての成長等を考えると100分で描き切るのは足りない印象でテレビシリーズで1クールで描いて欲しかったかな。

それでも観終わった時の充足感は半端なく、クライマックスのシーンとか出来れば映画館で観たかったなと思うほどでした。

投稿 : 2022/12/05
閲覧 : 124
サンキュー:

15

ネタバレ

やまげん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

3期に向けての最高の布石?

原作は読んでいない。TV放送されたものを視聴。

2年生になった久美子の1年間を描いているが、1時間40分で1年間を描いているので、ほぼ全国大会に集中した展開だった。

{netabare}テーマとしては、部活動で上を目指してがんばり続ける理由や目的は何かというような感じだろうか。
野球やサッカーのように、勝敗がわかりやすい競技ではないだけに、このテーマは深いものがあるような気がする。音楽とかダンスの良し悪しなんて、一定以上の技術があるチームなら、そこからさらに優劣を決めるのは難しいだろうし。
ストーリーは、新入生の加入とテーマを上手く絡めて描かれていて上手な展開だと思った。
全国出場を逃すという展開は、久美子が3年生になる3期の展開の布石なんだよね?そうだよね?

演奏シーンは、映像的には良かったけど、いかんせん曲がアニメで映える感じの曲ではなかった。
セリフのなかったオーボエ担当のみぞれが、演奏シーンではこれでもかというくらい主張していたのがおもしろかった。オーボエのソロが多い曲だからだとは思うが。
あと、京アニにしては珍しく、引きの演奏シーンで3DCGの使用があったと思う。{/netabare}

アニメ第3期が2024年とかなり先だけど、続編を制作してくれるだけでもありがたい。期待して待ってます。

投稿 : 2022/11/26
閲覧 : 118
サンキュー:

9

ネタバレ

なご さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

濃い内容

一年間を映画にしたので駆け足だったが、人間関係や演奏の演出、もちろん百合もすべて素晴らしかった。
濃い内容で大満足です。

ただ1クールでじっくり観たかった気持ちも。

3期まで先が長すぎて喪失感がハンパない。
完全に響けロスだ。
明日からどうしよう。

投稿 : 2022/10/05
閲覧 : 129
サンキュー:

11

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

私は、頑張れば何かがあるって信じてる。

 全100分。

 個人的には2期で完結したと思っていたので、あんまり期待はしてませんでした。しかし見てみると、いやはや思ってた以上に面白い。

 見所は、皆の学年が上がったことによる苦労。
 まずは優子先輩と夏紀先輩。物語当初、この二人はなかなかにひねくれてました。優子は頑張ってるけど先輩LOVEで部を引っ掻き回してたし、夏紀先輩はやる気がなく窓の外を見つめてるだけ。それが一転、今や部をまとめる存在に。自分のことだけでなく、後輩のことをちゃんと心配し、気遣える良き先輩になっていました。
 次に主人公の久美子。1,2期で発揮したカリスマ性は健在。一癖二癖もある後輩たちから本音を聞き出せるし、それに対して心から向き合える先輩っぷりを見せてくれました。

 今回は新入部員がね~曲者揃いなんですよね笑。どこかあざとい奏ちゃんとか、三玲とか、求くんとか。。。
 特に印象的だったのは奏ちゃんの話。中盤の久美子との雨の中の会話は心に突き刺さりました。
 「頑張れば報われるかなんてわからない。でも私は、頑張れば何かがあるって信じてる。」(要約)
 惰性で生きてる僕の心にグサーッと突き刺さるものがありました。名言ですわ。

 とまあ、おおむね満足ですが・・・やはり1年間を約100分に収めるため、やや駆け足感は否めないですね。1クールは長過ぎだけど、例えば7,8話くらいの尺とか?それだと、みどりちゃんと求くんの仲とか、久美子と奏ちゃん、他にも1年生ズの日常を描けば良かったかもしれないです。
 まあそこまで不満はないですけどね。多分今回の話を1クールで描くと、中弛みしたかもしれない。劇場版で良かったかもしれないです。

 書き忘れてましたが、1期から示唆されてた久美子と秀一との恋愛もちゃんと描いてて良かった。今までうやむやだったのでちゃんと思いを伝えて、その上で今は忘れよう、という決断も良かったと思います。

 次は「リズと青い鳥」かな。そして3年生編ですね。いつになるのかわからないけど、京アニさん、首を長くして待ってます!!

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/09/22
閲覧 : 401
サンキュー:

37

Tnguc さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

2年生編をTVアニメではなく映画にしたのは正解だったと思う

~
 久美子(くみこ)のユーフォソロ、あすか先輩との思い出、滝(たき)先生の登場、そして、コンクールのオーディションの様子などを眺めていると、「あぁ、この作品は美少女アニメの皮を被ったスポ根アニメだったな…」と思い出してしまった。ただ、あすか先輩を含める3年生が抜けた今、2クールを要して描かれた激動の1年生編と比べると、あまりにもあっさりとした印象が残る。それは、主力が卒業したことも相まって、もはや仕方がないことなのかも知れない。そんな2年生編ではイマドキのクセの強い1年が登場し、その中で、あすか先輩との記憶が残る校舎の片隅で一人悩む久美子の苦労人ぶりは過去最大に見える。新キャラは多く登場するものの、奏(かなで)以外は下準備が足りていないように見えたのが少し残念ではあるが、テレビアニメとして掘り下げる必要もそこまでないように見えた。そんな2年生編において、全編を通して映っていたのはやはり久美子であり、黒沢ともよの演技も十二分に堪能できる。とくに、大雨の中で奏と感情をぶつけ合ったシーンは、わずか一時間しか見ていない彼女たちの間柄をものともしない感情のうねりがあり、シリーズを通して彼女の演技力の高さが伺える。

個人的評価:★★★★☆(4.0点)

投稿 : 2022/08/20
閲覧 : 175
サンキュー:

8

ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

目標のために努力する意味とは

世界観:7
ストーリー:7
リアリティ:9
キャラクター:8
情感:6
合計:37

<あらすじ>
昨年度の全日本吹奏楽コンクールに出場を果たした北宇治高校吹奏楽部。
2年生の黄前久美子は3年生の加部友恵と、
4月から新しく入った1年生の指導にあたることになる。
全国大会出場校ともあって、多くの1年生が入部するなか、
低音パートへやって来たのは4名。
「全国大会金賞」を目標に掲げる吹奏楽部だけど、問題が次々と勃発して……!?
北宇治高校吹奏楽部、波乱の日々がスタート!
(公式サイトより抜粋)

響け!ユーフォニアムシリーズはTV放送1期(5.0点)・2期(4.7点)、総集編1期(4.2点)・2期(4.6点)、リズと青い鳥(4.5点)と非常に高水準のアニメであり、最新作の続編ということで、多忙な中でしたが何とか時間を作って劇場に足を運びました。

本作の評価は4.4点。私の評価はストーリーを1項目としていますが、全体的に物語性に引っ張られていると思うので、高得点連発は原作小説が私好みであることに間違いありません。

多くのアニメでのキャラクターは基本前向きで、あまり人間関係で深刻になることはなく、そこ自体フォーカスされない印象ですが、ユーフォでは人間関係のギスギスした感じ、人間模様がしっかりと描かれていて、本作は更に重いです。{netabare}久美子が2年生となり、1年生が入部してきますが、全員が面倒くさい性格です(さつきは葉月と似たタイプで個人では問題ないですが、その存在が他の1年に影響を与えるという)。

求は呼ばれ方へのこだわり(理由不明)と口の悪さに癖がありましたが、緑輝の技術に惚れて弟子入りしてからは問題なさそうでした。また、美玲は拘束されることが嫌いで成果主義なところがあり、孤立感を抱いてしまいましたが殻を破れば打ち解けられました。

私が一番不器用と思ったのは久石奏です。上下関係としては久美子が上で奏は下ですが、奏は一見、良い子を演じて先輩を持ち上げていますが、同時に遠慮なく値踏みしています。久美子に対し、「優しい人ですね」とか「尊敬できる人です」といった台詞がありましたが、尊敬に値するか等を評価していることを伝えて負荷をかけるので、こういうタイプのマネジメントには手を焼くものです。

奏が久美子に答えにくい質問や投げかけをする(例えば、美玲とさつきのどちらが好きか等)シーンがありましたが、久美子の対応ぶりがとても大人らしく、好感を持てました。一方、奏がオーディションについて、上級生が選ばれるべきと言った理由も、納得できるものでした。このあたり、顧問が変わってからの全国大会出場という物語において、成功したからオーディションの不満が抑えられたとの再評価を提示していて巧みです。

実際には、麗奈がソロを吹いたことによって全国大会出場の道が開けた可能性も大いにあると思われること、ギスギスが問題になるかどうかは、結局のところ当事者(香織)の人間性の良さに拠る部分が大きいこと、は指摘すべき点と思いますが。

努力しても結果が出ないことについて奏と久美子がぶつかったシーンは良かったですね。今回、結果的に関西大会でダメ金に散ったのもリアリティを高めていて、最後、奏の「悔しくて死にそうです。」に繋がっていて大枠はしっかりしたストーリーになっています。

何か目標を持って、その達成に努力すること。特に学生時代に集団でそれを行うことは、たとえ成果が出なかったとしても、その後の人生の財産になるのだろうと思います。意味があると考えるのは、自己満足であって良いというメッセージを受け取りました。

冒頭、水面の映像美に続き秀一の告白で始まった時は、ついに2人の恋愛がきたかと思いましたが(原作組から若干ネタバレを受けていたので)、あがた祭りに一緒に行ったくらいで、程なくフェードアウトして良かったです。武田さん、アニメでの評価も参考にそういう方向にしたのではないか?

久美子たちが1年生を歓迎する側になって校舎入口で演奏するオープニングでは1期1話がフラッシュバックしたり、久美子が奏を勧誘しすぎたと思って足を引くシーンでユーフォらしさを感じたり、加部先輩とのやりとりで、オーディション時に久美子が麗奈に拍手したことを褒められた所が面白かったリ(主人公に寄り添って体験した出来事を、他人の視点で聞けるのは面白い。モブがいない作風らしくて良い)、OG先輩たちの登場は懐かしい気持ちに共感したり。

特に心に響いたのは麗奈と合流した大吉山のシーン(やはり2人の友愛が映える作品)、奏からの質問に対して、「それが多分、私のはじまり」と言って舞台に上がるシーンでした。{/netabare}

本来あるべき3期の総集編といった印象ですかね。{netabare}美玲の問題解決が2期序盤を彷彿とする駆け足度合だったこと、希美とみぞれはリズと青い鳥での演奏しかほとんど登場できませんでしたが、彼女らの最後の演奏会でのやり取りももう少し見たかったこと、夏紀と久美子が一緒に大会で吹けて1期の約束が叶ったあたりも触れてほしかったこと等、{/netabare}時間の制約がもったいないと思われる圧縮のされ方でしたが、響けユーフォを全て見てきたファンにはきっと満足できる内容だと思います。

ラストシーンで、{netabare}奏に部長と呼ばれる久美子。オーディションの時に伏線は感じましたが、1年生の相談役にもなっていたのでここも納得です(副部長は麗奈であってほしい)。
誓いの「フィナーレ」というサブタイですが、いやいや、ここで終わらないでしょ。{/netabare}

急かしませんので、5年以上かけてでも、3年生の久美子をTV放送で、できれば2クール以上で作ってくれることを切望します。

(2022.8追記)
少し評価調整をしていたところですが、久しぶりに全体評価の調整を行うことにしました。終了次第、平均点情報も更新予定です。

2年生編が劇場版で短縮化されてしまったのは残念ですが、上に希望していたとおり、3年生編をTV放送で制作してもらえる方向になり良かったですね。

(参考評価:4.5→4.4)
(視聴2019.4→調整2022.8)

投稿 : 2022/08/20
閲覧 : 376
サンキュー:

42

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劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~のストーリー・あらすじ

昨年度の全日本吹奏楽コンクールに出場を果たした北宇治高校吹奏楽部。2年生の黄前久美子は3年生の加部友恵と、4月から新しく入った1年生の指導にあたることになる。全国大会出場校ともあって、多くの1年生が入部するなか、低音パートへやって来たのは4名。一見すると何の問題もなさそうな久石奏。周囲と馴染もうとしない鈴木美玲。そんな美玲と仲良くしたい鈴木さつき。自身のことを語ろうとしない月永求。サンライズフェスティバル、オーディション、そしてコンクール。「全国大会金賞」を目標に掲げる吹奏楽部だけど、問題が次々と勃発して……!?北宇治高校吹奏楽部、波乱の日々がスタート!(アニメ映画『劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年4月19日
制作会社
京都アニメーション
公式サイト
anime-eupho.com

声優・キャラクター

黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、石谷春貴、藤村鼓乃美、山岡ゆり、津田健次郎、小堀幸、雨宮天、七瀬彩夏、久野美咲、土屋神葉、寿美菜子、櫻井孝宏

スタッフ

原作:武田綾乃(宝島社文庫『響け!ユーフォニアム北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』)
監督:石原立也、脚本:花田十輝、キャラクターデザイン:池田晶子、美術監督:篠原睦雄、色彩設計:竹田明代、楽器設定:髙橋博行、撮影監督:髙尾一也、音響監督:鶴岡陽太、音楽:松田彬人、音楽制作:ランティス/ハートカンパニー、音楽制作協力:洗足学園音楽大学、演奏協力:フレッシュマン・ウインド・オーケストラ、音楽監修:大和田雅洋

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