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「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(TVアニメ動画)」

総合得点
95.2
感想・評価
1847
棚に入れた
7832
ランキング
3
★★★★☆ 4.0 (1847)
物語
4.0
作画
4.0
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.0

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☆の総合評価
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青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ないの感想・評価はどうでしたか?

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

なるほど、酷評をする人はコレがパクリに見えるわけですね、その価値観を変えるのは出来んのでしょうが、コレがゼロ年代ヲタク文学への愛のあるアンサーであることは明白!

『さくら荘のペットな彼女』を手掛けた鴨志田一先生と溝口ケージ先生が再タッグを組んだライトノベルが原作の全13話のSF、略称は『青ブタ』
『さくら荘』が学園青春ラブコメだったのに対し、長く続いた『さくら荘』でファンの年齢層も上がったことだろうということで、お二人は担当編集の反対意見を押し切り(笑)意図的にターゲット年齢層高めのSF作品にすることで切り返しを計っています
制作はA-1高円寺ことCloverWorks
監督は増井壮一で構成と脚本は横谷昌宏ということで奇しくも“さくら”繋がりの『サクラクエスト』コンビが手掛けました


梓川咲太(あずさがわさくた)はニヒルな高校2年生
梓川サービスエリアの梓川に、花咲く太郎の咲太で梓川咲太
彼はある日の休日、野生のバニーガールに遭遇する
その正体はかつて国民的人気を誇った芸能人で今は休業中の同じ高校に通う3年生、桜島麻衣(さくらじままい)
彼女は有名人でありながら他人から存在を全く認知されなくなった“思春期症候群”と言われる不可思議な都市伝説に巻き込まれているという
思春期症候群に遭遇した経験を持つ咲太は麻衣先輩から「忘れなさい」と忠告を受けるも麻衣先輩が美女であることを含め放っておけず、思春期症候群の世界に首を突っ込み始める
やがて咲太のざっくばらんな性格や隠されていた誠実さに麻衣先輩も心を開き始める…
主人公の咲太を取り巻く6人の美少女と彼女達の身に起きる不可思議現象を紐解いていく青春SFストーリー


今作、正直2018年のテレビアニメの【最高傑作】と言って過言では無いでしょう
放送当時、あまりにも仕事が忙しくて視聴をかまけていたのですが、ラジオ番組でライターの前田久さんが紹介されてるのを機に、完結篇になる劇場版ももうじき公開されることだし、ってことで一念発起して半年遅れでイッキ観してみました


いや、本当に面白い
なんでもっと早く教えてくれなかったんだよ!w
何話が面白いとかじゃなく、全話捨てるとこ無し!
そもそもよく原作をここまで短く纏めることが出来たと思います
横谷さんの一人脚本すっご


あにこれでも2019年4月現在、放送時期ランキングでアレほど話題を集めた『SSSS.GRIDMAN』や『ゾンビランドサガ』や『若おかみは小学生』を抑えてベスト1に輝いています
こーゆー名作をちゃんと評価する辺りが、オイラがあにこれの皆さんを信頼する理由ですねぇ
しかもその内訳が「大絶賛」してる人と「大酷評」してる人に真っ二つに別れているwww
その上での1位って王道中の王道じゃないですかw
『エヴァンゲリオン』かってのw


まずアニメやラノベに詳しい人ほどこの作品に漂う既視感に絶えられないという批評が多いようです
が、その認識は間違っていないと思います
鴨志田先生はハッキリとお答えになったわけではありませんが、この作品は鴨志田先生の青春であり、我々の青春でもあるゼロ年代(2000年~2009年)のヲタク文学への鴨志田先生なりの愛とリスペクト、そしてアンサーが詰まった作品に仕上がっているんですよ
具体的に言うなれば『AIR』『Kanon』『涼宮ハルヒの憂鬱』『化物語』といった作品群へのオマージュが満載なのです
これらの「パクリだ」と声を荒げるのは簡単なのですが、SFなんだけども既存SFファンからは白い目で見られていたこれらゼロ年代ヲタク文学作品達に、愛と敬意と科学的根拠を用いた解答を提示したのが今作なんですね
つまり『青ブタ』とはゼロ年代ヲタク文学の総決算だということです!


例えば有名人であるが故に周囲に溶け込もうと周りとの関係を断ち、周囲も無視を決め込んでいた末に他人から存在を認知されなくなった桜島麻衣先輩の症状
これは観測する事で存在が確定する“シュレディンガーの猫”で説明が出来、誰にも観測されなくなった麻衣先輩は存在が消滅するのだという展開に広がるのです


これSFかー?って批判もある事でしょうw
でもそれまんま『涼宮ハルヒ』の頃に世間で錯綜していた批評感なんですよねw
歴史は繰り返すw


田村里美さんのキャラデザや高田晃さんの作監もあって画面クオリティは凄く高いです
高田晃さんの顔の内側にまつげを描くと『青ブタ』のキャラっぽくなる、という発見は流石のお仕事ですb
2~3話に一度クライマックスを迎える構成なので結構泣くシーンが頻繁に登場して画面からは目が離せない
6話で何度も通り雨を印象付けた上で泣くシーンに合わせて雨降って→雨上がる、って構成と演出もズルいですねぇ、素晴らしいですねぇ


画面が良く出来ているので音響面の演出は抑え目にしてリアリティを追求した、と岩浪良和監督は仰ってました
会話劇なのでセリフを聴かせようということですね
劇伴なんかも控えめです


例えばパク音と言われる咀嚼音がありますが、キャラが飯を食う時に声優に「はむっ」って言ってもらうアレです
今作では食事シーンが多く出てくるのでリアリティ追求の為にあえてパク音はやらなくていいよ、と岩浪監督は指示したそうです
「はむっ」とか言いながら飯を食う人間は現実にはいませんからね
ところがよく聞くと梓川かえでというキャラだけはこのパク音、わざらしく言ってるんですねーw






























いやー、伏線は張られていたー!
怖い怖いw
そもそも久保ユリカさんがシリアスな芝居をしている時点で察しが着きそうですw
あの久保ユリカの説得力の無い声(笑)でシリアスな役を演っているんですよ!?
つまりソコには意味があるわけです
いやはや恐れ入った;


9話と10話で麻衣先輩とは全くの別人を演じ分ける瀬戸麻沙美さんも凄い
岩浪監督曰く、瀬戸さんと石川界人さんは特に指示しなくてもなんでもこなせて若いのに凄いらしいです


あとは双葉理央の孤独感を出す為にアフレコ現場では種崎敦美さんにわざと声を掛けず、孤立するように仕向けたって話も好きですw
種崎さんが可哀想w


そして妙にしっとりとした劇伴
最初に観始めた時にオシャレだけどなんか引っ掛かるなーというか違和感というか異化効果を感じていました
そしてあのEDテーマ…


裏拍を打っている…!コレはジャズか…!


ってなって背筋ゾクってなりましたわ
fox capture planといえばドラマの劇伴なんかで最近よく目にするようになりましたがアニメを手掛けるのは恐らく今作が初
いやまた凄い人達を連れて来ましたね
個人的に増井監督作品はしっとりとしたEDが多い印象です
『すてプリ』とか『サクラクエスト』とか


さて、完結篇となる6月の新作劇場版が今から楽しみで仕方ない
最近『グリザイア:ファントムトリガー』のクリスとムラサキを足して割ったようなキャラがもしいたら最高なんだけどな~、って思った矢先に観始めた『青ブタ』で双葉理央を発見してしまったので好きが止まりませんw
以上、双葉理央の作ったカレーを食べたいけみかけでしたー


「流石けみかけ、ブタ野郎だね」

投稿 : 2019/11/12
閲覧 : 2711
サンキュー:

42

レモリア さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

なかなかな青春だった!

主人公かなりいいやつなのにブタ野郎はかわいそう。

投稿 : 2019/11/12
閲覧 : 265
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5

fluid さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

クオリティの高いラブコメ作品

とても面白かったのですが一点だけ気になったことが。

思春期症候群の理由としてシュレーディンガーの猫や量子もつれの具体的な説明を上げたのは視聴者を勘違いさせるのであまりよろしくないのではと思いました。

猫が死んでるか生きているのか観測するまで分からないというのは、死んでる状態と生きてる状態、これは2つの【状態】が確定していないと言う説明ですから、女の子が【存在】するしないの説明とはまるで異なります。

量子もつれは分裂した光の粒子が遠く離れていても距離に関係なくなぜか瞬時に状態が相手に伝わり光の速度を超えた情報伝達が可能で相対性理論などの古典物理では説明ができないと言う現象なので、女の子が分裂して二人になるという説明とはまるで主旨が異なります。

投稿 : 2019/11/09
閲覧 : 278
サンキュー:

9

せい さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

麻衣さん好きです。

麻衣さんに足踏まれたい!罵られたい!あんな彼女いたらなぁ…。うらやましい限り。
話はなかなかまとまっていておもしろかった。登場人物みんな個性が強く、思わずニヤニヤクスクスしてしまう場面も多かったかな。

投稿 : 2019/11/07
閲覧 : 208
サンキュー:

4

ネタバレ

ごー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

記録

閉ざされた世界で起こる思春期特有の感情がテーマ。
そらに対する本人や周囲の人の苦しみや頑張りが症状を通してして表現されている。
青春がテーマなので爽やかだし作画も透明感があって次々と見れた。とても好み。
あと、桜島先輩は可愛い上にツンとした態度をとっていながらもちゃんと咲太のことを思っていて、喧嘩した時も一旦落ち着いて自分のことを分析し問題解決に向き合える素晴らしいヒロインだった。

投稿 : 2019/11/04
閲覧 : 250
サンキュー:

6

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ブタ野郎呼ばわりされて悦ぶHENTAIが主人公のアニメではなかった

青春ブタ野郎とバニーガール先輩は確かに出てくるのですが、タイトル通りのふざけた内容ではなく、量子力学の中で産まれるパラドックスを逆手に捕らえた、SFライクなストーリーアニメでした。
私的には、豚野郎がバニーガール先輩にえげつないセクハラをかまして、「いやんエッチ!豚野郎!死ね!!」みたいな展開が延々と繰り返されるワンクールを望んでいたのですが、思わぬ誤算でした。
思っていたのとは違いましたが、ストーリーはしっかりしていて途中中弛みもなく、女の子も可愛いし、かなり良作でした。

原作はライトノベルで、各巻で女の子一人をメインに発生する"思春期症候群"と見られる現象と、その解決を目的に巻き起こるあれやこれやを描いたシリーズとなります。
思春期症候群は思春期に起こりやすいと言われている作中に存在する現象で、思春期特有の思い込みや焦りなどが起因により、不可思議な現象が発生するもののようです。
1巻のバニーガール先輩では、主人公「梓川咲太」の先輩「桜島麻衣」は、思春期症候群により周囲の人々から認識されなくなり、バニーガール姿で歩き回っていたところ、咲太に見つかるという展開となります。
一応、現象には物理学をこじつけた説明がなされるのですが、この思春期症候群をぶっ飛ばすために、青春ブタ野郎の主人公が奮闘するという内容となっています。

ブタ野郎と、主人公のことをヒロインの1人がそう呼んでいるのですが、ブタのように肥えている訳ではなく、主人公を含め登場キャラはイケメンor美少女揃いのリア充集団です。
美少女にブタ野郎呼ばわりされてでも関わりを持ちたいと願っている俺達とは異世界の住民達で、特に主人公はスマホも持たないポリシーなので、SNSが無いと死んじゃう私的には感情移入しづらいところがありました。

ワンクールで原作小説5巻分、ヒロイン5人分のストーリーが収録されていますが、ラストは少し詰め込んだ感があり、妹の話がちょっと中途半端なかんじになってしまったのが残念です。
あと、ヒロインの1人がストーリーがあることを匂わせながら、語らないまま最終話となってしまい、続きは映画でという終わり方になっています。
それ以外は満足なできでした。
映画に続く内容ですが、素直に映画が楽しみです。

投稿 : 2019/10/26
閲覧 : 260
サンキュー:

8

ひかる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ラブコメ何見ようかと迷ってるなら是非見て欲しい

物語の展開、あり得ないとか色々な意見はあると思うけど、結構満足したアニメだった。
久しぶりに二週目見ようと思えたアニメに出会えた。

投稿 : 2019/10/16
閲覧 : 266
サンキュー:

6

古川深夜 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

中盤は良く出来てました

序盤はあほみたいな内容だなと思ってみてました
図書館にバニーガールがいるだけの話とか
思春期症候群みたいなよくわからないフレーズ
あぁ厨二病みたいなアニメだなぁとおもったけど
中盤からキャラの魅力が徐々にでてきました 後輩の子は 周りの人を気にしてしまう 気遣いができる子とか メガネかけてる主人公の女友達とか その子達の悩みや性格が絡んで 思春期症候群が起こるので納得できるようになり スムーズにストーリーにはいれて 終盤になってきたら全く違和感なく見れました 100点中65点

投稿 : 2019/10/03
閲覧 : 430
サンキュー:

7

ネタバレ

Tomo-Q さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

非日常ネタおおすぎ

もっと、バニーガール編と妹編に非日常イベントをしぼって、
妹編を掘り下げてほしかった

非日常イベントが多すぎたので、妹編が消化不良になってしまったのが
残念。

投稿 : 2019/09/28
閲覧 : 286
サンキュー:

2

askima さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

とっても癒し系アニメ

かなり癒された。
悪人がいないアニメは癒し効果がでかいわー。
浄化されるわー。
アニメって素晴らしいわー。
藤沢市か鎌倉市に住んでみたくなった。密かに大船駅は真面目に考慮中。
江ノ電か小田急か分からんが、ほんといい雰囲気。
もちろん、お話の中身もキャラも良かったし、何よりメンタルヘルスケアになったのが大きい。

投稿 : 2019/09/26
閲覧 : 215
サンキュー:

4

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

だんだん面白くなくなってく。

さくら荘まあまあ好きだから見てみた

最初の3話はすごく面白かった。麻衣さんもかわいいし、掴みは最高だったけど、話が進むごとに面白くなくなる。まあそこそこ面白いんだけど、なんか微妙だったな

投稿 : 2019/09/22
閲覧 : 287

buon さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

思春期の感情は痛み無限大

愛のある愛の鞭より美味しいものはない。


また長いタイトルのラブコメかぁ、
と避けておりましたが良い油の香りがしそうな方からオススメされて見ました。
ありがとうございます。

思春期ってざっくり中学、高校の間だろうか。
傍から見たら大したことないのに一喜一憂が爆発している。
その人にとって良いことですら、
それが過度に過敏に過剰に湧き出る反応になると酷く痛々しいものに見える。

似たような歳や立場、あるいは全く異なることでも感情が大きく揺り動いたときのことを思い出せば、
彼ら彼女らの喜びも苦しみも理解しないにしても、思いやることができるだろうに。


さて、本作ですが、
主人公がいて、ヒロインがいて、サブヒロインがいて、誰かを好きな人がいて、
影のヒロインがいて、ヒロインの妹がいて、主人公の妹がいる。
一人を除いて彼、彼女らが抱えている問題に焦点が当てられる。

主人公の梓川咲太は高校2年生、
病院送りヤローとして人に避けられている。

世の中には雰囲気とか非文法とかなんか色々ある。
彼は空気を読めても読まない、戦わない人だった。

そんなイケてないイケメンなので、最後まで楽しく観れました。
このすばのカズマさんではないが、素直に生きていて行動力があるってのはかっこええ。


そんな主人公にたくさんの女性が出会ったり絡んできます、問題を交えて。

この問題が変な反応や影響を伴って現れる。
それは思春期症候群と呼ばれている。
思春期症候群を全ては説明されていないが、物理を交えて語られている。
語られているから理解できるわけではないが、
実際にある理屈や理論を交えて言われると思春期症候群に真実味を帯びる。
それが物語に重みを与える。

ヒロインである桜島麻衣を除いて、
普通に生活していればその問題を見かけたり、当事者になるような、近しい事だ。

大事なのはその問題に向き合うこと、向き合えることだ。

当事者ですら問題を流すことがあるのに、
被害者でも加害者でも、その友人でも家族でもクラスメイトですらない人間が、
面倒で、重くて、時間もかかって、かけても問題解決にも解消にも繋がらないことに
真正面から向き合う人間がいるのだろうか。

痛みを知っているから知らないふりができない。
そんな風にpay it forwardできれば救われる人もいるのかもね。
救うって場面があるってことは、困っている人が多いってことなんだけどね。
困った世界だ。




青春を取り除いたブタ野郎を自負している私が最後に一言、
俺を愛する美少女から罵られたい!!!!!

投稿 : 2019/09/22
閲覧 : 338
サンキュー:

12

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

思春期=不可思議

原作未読です
パロってるタイトル名も気になってはいたけれど、EDがとても好きで観始めました

厨二心にくるワード(シュレディンガーの猫、ラプラスの悪魔)や思春期心に嵌るキャラのやりとりで、学生に刺さる作品だったと思います
でも学生が遠い年齢になっている自分も引き込まれる内容で面白かったです
何度か泣きました


ヒロインを全員好きになれるハーレムもの(本命がしっかりいるので正確にはハーレムとは違うけど)っていいですね
私は中でも双葉、翔子さん、かえでちゃんが好きでした
双葉の友情ENDよかったなぁ
あれで思ったのですが、この作品はちょっと選択を変えていたりタイミングが違っていたら、どのルートに入っていたか分からないんだなぁって事を改めて感じさせられました

あと舞台が江ノ電沿線なのよかったぁ

OP:○ 余裕ぶっこいてーる〜からの絵がめっちゃ好き
ED:◎ 同じ曲が複数バージョンあるの大好き
作詞が雨子先生でびっくりした笑

投稿 : 2019/09/21
閲覧 : 304
サンキュー:

5

Redils さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

思春期症候群?咲太先生に紹介状書くから診てもらいなさい

ラノベ原作、アニメ制作はCloverWorks(元A-1 Pictures高円寺スタジオ)

2018年放送作品

原作未読

動画配信サイトのおすすめに出てきたので視聴

タイトルで勝手に内容を想像すると痛い目にあうかもしれません

良い意味で期待を裏切られた感が視聴後に重くのしかかってきました

作中で『思春期症候群』と名付けられている都市伝説やオカルト話で語られるような超常現象

これをアニメで映像化し、不自然に感じさせない最低限必要な理論的な検証と、登場人物の心理描写の繊細な部分まできっちり造りこまれており見ごたえがある作品に仕上がっています

登場人物の誰にどんな現象が起こるのか、どんな未来や結末が訪れるのか見る者を巻き込んで行く超展開に目が離せなくなり引きこまれていきました

カメラワークが見事に決まった映像で期待感をあおる軽快なOP曲、話数で焦点の当たった各ヒロイン達が歌う切なく美しいED曲ともに秀逸でした

このあと原作ではかなりきつい展開が待っているようですね

涙することを覚悟の上読んでみます

投稿 : 2019/09/21
閲覧 : 208
サンキュー:

8

るい さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

少ない話数で心情の描写が上手!

3話程度で、1人のキャラクターに着目した物語が濃く展開されてました。よく言えば話のキリが良く、悪く言えば全体的な話の繋がりが薄い感じがしました。

でも、原作は咲田について、翔子さんとのつながりがあるみたいです。アニメではちょこちょこ出てましたが、真相には至らずでした
気になってネタバレ見たけど、13話で構成するのは無理だと感じたので、キリを良くしたのは良いと思います。

投稿 : 2019/09/20
閲覧 : 241
サンキュー:

6

勅使河原 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

これなんていう化物語?

それなりに評価が高かったので視聴。

印象としては主人公が折木奉太郎がかった化物語でした。
特にギャグが面白いわけでもなく、感動的な話であるわけでもなく。
中二病患者にはウケると思います。

でも何故か一気見してしまったんですよね。不思議。

投稿 : 2019/09/15
閲覧 : 361
サンキュー:

7

ネタバレ

T さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

物語シリーズに似ている

主人公がいろんな女子に起こる様々な出来事を解決するという簡単に言ってしまえば物語シリーズと同じように感じた。例えば、{netabare}化物語でアララギ君が最初の問題の当事者の戦場ヶ原さんとお付き合いするところは、今作で言えば咲太君が最初の問題の当事者?の桜島先輩とお付き合いするところと{/netabare}なんか似ている。ように感じる。他には、化物語の{netabare}怪異がこの作品で言えば思春期症候群にあたる{/netabare}とか

投稿 : 2019/09/06
閲覧 : 358
サンキュー:

4

ネタバレ

くに さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

良かった

全部見終わりました。つまらない回もありますが、面白かった気持ちの方が強いです。特にバニーガール先輩への主人公(咲太)の言葉の返しが好きです。好きな人への強い気持ち、友達への思いやり、妹への愛情、少なからず私の成長にもなったかなと思います。
ブタ野郎と呼ばれたいです。よし、今から2回目を見直そう。
『やりまくってる?冗談じゃない、僕は、童貞だ!!』が気にいってます。

投稿 : 2019/09/01
閲覧 : 207
サンキュー:

7

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:今観てる

発想が豊か。

思春期症候群と称して,SF要素を含んだ,様々な感動を描き,ラブコメ模様を演出する発想力に脱帽。ラノベ原作でここまで面白くできる作品はそうそうないと思います。

投稿 : 2019/08/27
閲覧 : 243
サンキュー:

10

ネタバレ

もんちろー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

見えなくなる。

図書館でバニーガールの格好をした少女を発見した主人公。
その少女は朝ドラや雑誌などにもたくさん出ていた少女、さくらじままい。
(親が勝手に決めたグラビア撮影が嫌で、今は活動休止中。)
そんな彼女は、自分以外には見えていなそうな雰囲気。

牧之原翔子とは誰か?
年上の牧之原翔子と年下の牧之原翔子は同一人物?

思春期症候群。
自分は突然胸に大きな傷が、妹はSNSの悪口が原因で突然傷だらけに。
さくらじままいも思春期症候群では?と考えた主人公は、動き出す。

先輩の事件が解決したら次はラプラスの悪魔。
時間がループしている。
自分の他にあと1人。
その子と色々あって恋人のふりをして過ごし、一番最初にまたループして、そこからは普通の日常へ。

またもや事件発生。
今度は同じ人物が2人。
しかも、1人は自分のちょっとエロい画像をSNSに載せている。
原因は?

次の事件は妹ちゃん。
いじめ事件以来、花楓の記憶がなくなり、主人公はかえでとして接する。
外に出る、学校に行くなどの目標を立て、少しずつこなしていく。
あんなに怖かった学校、何度も行こうとした学校に、夜なら行けた!と喜んでいたら、次の日起きたら突然花楓に戻っていた。
主人公の胸の傷跡からはまた血が滲み、しょうこさんも現れる。

結局、妹ちゃんの話と牧之原翔子についてはモヤっとしたまま終わった。

投稿 : 2019/08/20
閲覧 : 219
サンキュー:

5

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

続きは劇場で

本作ですが、TVシリーズでは伏線の回収や、おそらく物語としてのクライマックスは、劇場版でというスタンスです。
逆に言えば、ある程度以上の作品全体の完成度、魅力が無ければ取れない手法なので、良作だと思います。
ストーリー構成も良く、キャラも立っていて、内容的には、良くない表現かもしれませんが、物語シリーズのマイルド版ってとこでしょうか。
普通に面白いです。

投稿 : 2019/08/18
閲覧 : 305
ネタバレ

ライロキ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルをもっと考えようよ。

作画がよさそうなので録画をしていたのですが、タイトルでなんかオタク系
の話なのかと勝手に思ってしまってなかなか見る気がしなくて、放置していた
んだけれど、時間があったので見てみるか。と思い見出すと面白くて一気に
見てしまった。一つ回収されていないエピソードがあるなと思っていたの
ですが、なんと映画ですか。まだ見ていませんが、いずれみたいと思います。
商売上手ですね。

投稿 : 2019/08/15
閲覧 : 331
サンキュー:

15

きつねりす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 2.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

決定打に少し欠けるけど話は面白いと思いました

もともと気になってはいたのですが、決め手としては結構評価が高い劇場版見たさ。その前知識を入れるべく視聴し無事完走しました。

本編では5人のヒロイン、そして劇場版でおそらく主役となる主人公にとってのヒロインの計6人が絡んできます。そのヒロインたちの抱える「思春期症候群」から起こる超常現象的イベントに主人公が巻き込まれながらそれを解決していく、というのがざっくりとした話の流れだと思います。

見ている方としては「この場面でこのセリフを吐いていいの!?」というちょっと斜め上の入りから、次第に悩みの核心を突くようなものへと踏み込んでいく主人公の話術に毎度感心させられました。著者の別作品「Just Because!」と主人公のタイプは似ている所を感じながらも、ありのままで接することのできる人には素の自分を出し、そうでないところは完全に割り切っているところが「ブタ野郎」と言われる所以なのだと思います。だからこそ本音をぶつけ合って解決に導けるのだけど。

最近見たアニメが軒並みクオリティ高めだったせいもあり、若干演出・作画等はうーん・・・と思う所もあります、正直。でもそれ以上に話の持っていき方が好きで、心に残るアニメだと思いました。一話完結型もいいけど、小説ベースで繋がりのある作品の方が心を掴まれやすいみたいです。惜しむらくは劇伴がそれほど印象に残らなかったところ(主題歌は両方好きでした)と、各ヒロインの見せ場シーンはもう少し丁寧に描いて欲しかったというところです。劇場版は期待しています。

投稿 : 2019/08/09
閲覧 : 337
サンキュー:

11

ネタバレ

どやすけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

このアニメのジャンルは量子力学ラブコメ

バニーガールたまらんよな

このアニメは量子力学でよく話題となるシュレディンガーの猫やラプラスの悪魔や量子テレポーテーションといった事象をラブコメに準えて、主人公が女の子とイチャイチャするアニメです。

主人公がうらやましいことこの上ない。

可愛くて美人なバニーガールの先輩に勉強教えてもらうとか、作者の願望詰め込みすぎてため息がでます。

主人公も童貞のくせにあんなに女の子の前で堂々とできるのはアニメならでは、現実であんな人はいないからこそ面白いんだと思います。

結局翔子さんはどうなったのかがモヤモヤしますが素晴らしい作品でした。

投稿 : 2019/08/05
閲覧 : 290
サンキュー:

7

ネタバレ

yuu さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:----

見てて眠い

つまらん

投稿 : 2019/07/25
閲覧 : 214
サンキュー:

2

ネタバレ

やまげん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

青春ブタ野郎はバニーガール先輩に夢を見せる

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を「見ない」というタイトルの語呂の悪さからなんとなく録画して以降ずっと見ていなかったが、映画の評判が良いようで視聴開始。

かなり面白かった。

涼宮ハルヒシリーズとココロコネクトの影響が頭にちらついたけど、パクリと言えるほど似ているものでもないし、すぐに気にならなくなった。

咲太がいろいろと「決断」して「行動」する好人物だったのがよかった。

各エピソードについては、1~3話の桜島先輩のエピソードが一番好み。それだけに、話が進むにつれて少し失速感を感じてしまった。

他人から認識されなくなったり、入れ替わったりといった問題と違って、かえでの記憶喪失&別人格の問題は、多重人格者は現実にいるだろうから現実に起こりうる問題で、これは思春期症候群じゃなくて普通に病気なのではなかろうか(SNS上の中傷で実際に体に傷ができるという部分は確かにSFだけど)。
他のエピソードが割と無事に解決したのに対して、かえでのエピソードは単純に無事に解決したとはいえないし、なんだかかえでのエピソードだけいろいろと異質に感じた。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 257
サンキュー:

13

いくす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

軽快な会話の切り替えしが魅力だと思います

原作未読。

さくら荘とペットなカノジョは予想外に感動したので、同じ原作タッグということで視聴。

作品の魅力は3つ。
・ヒロインかわいい
・3話ごとのキャラ回なのでダレない
・日常会話のトークが軽快で面白い

まずラブコメなので、ヒロイン先輩がとてもかわいいです。
ちょっとS気のある美人黒髪ロング先輩って多分男はみんな好き笑
あと科学部の低テンションインテリ友人も好みでした。

脚本は各キャラの3話短編の12話構成。
3話ごとに新たなキャラの一面と、新たな事件が起こるため、
途中でダレることなく見れました。

そして会話。
お笑い芸人の会話を自然にやっているような、
軽快で鋭い切り替えしトークがところどころあり、くすっときました。

全体の印象的には、化物語+やはり俺の青春ラブコメはまちがっている、でしょうか。
というかオレガイルに似てる。。。

こういう好きなら間違いなくお勧めできる面白い作品です。

投稿 : 2019/07/20
閲覧 : 228
サンキュー:

6

ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

桜島麻衣センパイって。

この作品、キービジュアルにパワー感があって視聴し始めたのですが、観終わってからのレビューがなかなか書けず、その理由もわからず、ずっとモヤモヤしっぱなしでした。

そうこうしているうちに劇場版が封切られ、おまけに子どもがそのラノベを購入して、「読む?」という経緯もあり、そちらを先にレビューするというシマツ。

その劇場版では、翔子さんと咲太くんのつむいできた時間軸の太い絆のさまに愕然とし、それを量子力学や相対性理論などのワードで解析し、解釈し、魅せきろうとする作風にほだされて・・・。いつしかハンカチはしっとり重くなっていました。

若者のこうした心情さえも、量子もつれの一つだと理解してみよう・・・。
その "気づき" を発見した瞬間に、本作への視点ががらりと変わってしまいました。

その感想を一つ、述べてみたいと思います。



麻衣さんにとっては、咲太くんの恋人としては "2番手" だった。

そういう視点で、13話を振り返りました。
そういう視点というのは、麻衣さんの立場や心情に沿って全13話を解釈してみたということです。

当初、私は、咲太くんの視点でストーリーを追っていましたが、それだと捉えどころのない違和感があって、どうにもレビューが書きづらく、彼への同調や共感どころか、酷評もできませんでした。
でも、"今どきの若い者は。" なんて蔑(さげす)むコトバは、プラトンの時代から言われていますからね。
そんな自分劣化だけは避けたかったのです。


本作を、麻衣さんの視点、心情の変化、感情の高揚、恋ごころへの気づきという流れで俯瞰してみると、彼女は確かに "自分を見つけてほしかった" と思うのです。
まるで、量子のような心細さに薄れていってしまう自分に、咲太くんだけが見つけてくれた、寄り添ってくれた、徹夜で頑張ってくれた、全校生徒の前で告白してくれた・・・。
そんな彼なのに、いえ、そんな彼だからこそ、麻衣さんのラブストーリーにとっては、「自分は2番手だった。」「咲太くんの2番目のファイルだった。」と気づくわけです。

女性心理で言えば、「本当はファイルを上書きしてほしい」「翔子さんのファイルは手にしないでほしい」と思うのかもしれません。
ところが、"咲太の大好きな人だったはずの年上の翔子さん" が、年下の姿で2人の目の前に現われ、しかも麻衣さんが彼を想うよりもずっと身近にいて支えている・・・。
それは、麻衣さんにとっては驚異であり、脅威でもあったと思うのです。
そして、もどかしい悩ましさで、心が騒ぐことでもあったと思うのです。


ところが、咲太くんが「麻衣さんはオトナの女性だから」とか言っては持ち上げてくるので、姉さん女房的、できた女優さん的な振る舞いを、プライベートでも我が身に強いる、演じるというのも、麻衣さんには何かと落ち着かないことだったでしょう。

値の付けのようのない初恋を、高根の花のように粉飾させられるものですから、本当は身震いするような乙女心の吐露もすんなりとは叶いません。
本心では初々しい好意を見せたくても、出すに出せない身の縛り。
咲太くんの茫漠とした懐の深さに、やきもきするやらそわそわするやら、いつの頃からか、気を揉む側に立たされていたのでは?と微笑ましく思えるのです。

そんなこんなで、麻衣さんには、気丈夫な振る舞いに秘め置いた乙女心の恥じらいの弱みがあり、加えて、翔子さんという存在にも "2番目" という気おくれの弱みを肌で感じながら、それでも咲太くんに真摯に向かおうとする一途な娘気質の姿が見え隠れして、どうにも私の中で、その存在感を増してきたのです。



拙い私見ですが、麻衣さんの立ち位置を量子力学的に解釈すれば、翔子さんのほうがずっと前から咲太くんに発見され、"初恋の相手として、実存性を確定させている" わけですから、麻衣さんの想いとしては、"私は、未だ決定的には確定しておらず、状態として常に揺らいでいる存在" のように思えていたのかもしれません。

私はいつ、咲太の1番めとして確定されるの。
私はいつ、咲太の恋人としての実存を得るの。

麻衣さんにとっては、翔子さんと咲太くんとのあいだに紡がれた "絆" の実相は、ようとして知れず、不確定要素のまま、心中の虫、心配の澱(おり)になっています。

シュレディンガーの猫から始まったさまざまな物理学的な解釈を頼りにして、咲太くんたちが取り組み、挑んでいく中で、ぎゅうっとつねったり、足を踏みつけたりして、彼との量子もつれを重ね、同期していく麻衣さん。
そのプロセスの全てが、咲太くんと縒り合わせる "思春期の絆" のすべてです。

その決定的な結び目が、{netabare} 劇場版の " あの行為 " {/netabare} だったのでしょう。



私が本作品にモヤモヤしっぱなしだったのは、翔子さんと咲太くんとのあいだに結ばれている "絆 =手の触れようのない空気" に、戸惑いながらも実直に対峙しようとしていた麻衣さんの "ひたむきな覚悟" に気づけなかったからでした。

でも、今になって、本作の13話を麻衣さんだけの視点で観かえしてみると、モニターに表現される彼女の仕草、表情、声音のすべてにおいて、馴れ初めからの淡い片恋のそれが、十二分に描かれていたように思うのです。

真っさらな気持ちで育みたい "最初の恋" なのに。
はからずも "2番目" の恋だと気づいてしまった。

麻衣さんの揺れる心情を細やかに描いていたと観るならば、味わいのあるいい作品だったとしみじみ感じるのです。



追記です。
{netabare}
咲太くんが、校庭で絶叫告白して自爆するのは、彼の麻衣さんへの純粋な "利己の描写" でもありますが、もう一つ感じたのは、麻衣さんの存在を校内に確定させ、実存させようとする "利他の描写" でもあっただろうと思うのです。

空気を自ら換えるということは、ムーブメントをゼロから作り出すエネルギーが必要です。
それをすることは、自分が他者からどのように思われるか、どのように見られるか、評価されるかという "リスクを抱え" なければなりません。
もし、そこに自分可愛さの利己を優先させていたら、他者からは、エゴイストともナルシストとも受け取られかねませんし、そうなれば何よりも足が竦(すく)んでしまうことでしょう。

咲太くんが、あれほどまでに麻衣さんだけのことを想って、でも麻衣さんのことをサラリと忘れてしまう "ただのブタ野郎" なら、あんなことをする必要はなかったはずです。

でも、彼が青春を生きる実相は、校内に、家庭に、地域にあります。

そのストーリーを、親友、友人、妹とのエピソードに描き、その都度、"さすがブタ野郎だね。" となじられても、なお実直に立ち向かっていく彼の漢気と行動力にこそ、表題に掲げられた "青春ブタ野郎" というコトバが、実は、"最高の褒め言葉" なのだろうとして受け止めておきたい。そう思いました。

劇場版における麻衣さんの "あの行為" も、咲太くんとの優しい時間を共有し、彼の利他愛の心情に共鳴し、育みあってきた結果として、いえ、必然として、咲太くんの "実存を確定させるため" に、自らの "実存を放棄" してまで(最大にして最高の量子もつれ、そして唯一無二の恋人としての想いから)、咄嗟に出たものとして受け止めておきたい。そう思います。

咲太くんと麻衣さん。
二人をして "利他愛に基づく、止むに止まれぬ行動" を描こうとした本作。
爽やかでありながら、悔しいほどに胸の奥深くまで抉られてしまいました。

{/netabare}


長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本作が、皆さまに愛されますように。

投稿 : 2019/07/18
閲覧 : 474
サンキュー:

49

ネタバレ

vWSHY97287 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

面白い

映画の評価が高かったので、テレビシリーズの方を視聴しましたが、想像していた以上に面白かったです。

投稿 : 2019/07/16
閲覧 : 228
サンキュー:

5

てっく さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

青春ブタ野郎が見る世界

正直、タイトルでスルーしてた作品でしたが、知り合いにススメられ視聴。
これがなんとも面白い。

高校生の主人公”咲太”を中心に、『思春期症候群』という心の不安定さが引き起こす不思議な現象に遭遇してしまった人々のお話し。

思春期症候群を発した各ヒロイン達も魅力的に描かれており、青春ブタ野郎にとっては非常には入り込み易い作品ではないだろうか。(笑笑
主人公については、ひねくれた性格で少し斜めな感じで、他人事とは思えない感が否めない。。。苦
シュレディンガーの猫やラプラスの悪魔といったワードも私の中にあるであろう厨二感をクスぐって来る。

まさに観測者によって世界の見え方は変わるといった事を描いている作品。
各ヒロイン事に3話づつぐらいでシナリオ構成されているので視聴もしやすく入り込みやすいでの是非。

そして劇場版へ。

投稿 : 2019/07/16
閲覧 : 255
サンキュー:

23

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青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ないのストーリー・あらすじ

思春期症候群―― 多感で不安定な思春期だけに起こると噂される、不思議な現象。 たとえばそれは、 梓川咲太の目の前に現れた野生のバニーガール。 彼女の正体は、高校の上級生にして活動休止中の女優、桜島麻衣先輩だった。 魅惑的な彼女の姿は、何故か周囲の人間の目には映らない。 謎の解決に乗り出した咲太は、 麻衣と過ごす時間の中で、彼女の秘める想いを知って...... 次々と咲太の周囲に現れる、“思春期症候群”を抱えたヒロインたち。 空と海が輝く町で、心揺れる不思議な物語が始まる。
(TVアニメ動画『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2018年秋アニメ
制作会社
CloverWorks
公式サイト
ao-buta.com/tv/
主題歌
≪OP≫the peggies『君のせい』≪ED≫桜島麻衣(CV.瀬戸麻沙美)古賀朋絵(CV.東山奈央)双葉理央(CV.種﨑敦美)豊浜のどか(CV.内田真礼)梓川かえで(CV.久保ユリカ)牧之原翔子(CV.水瀬いのり)『不可思議のカルテ』

声優・キャラクター

石川界人、瀬戸麻沙美、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ、水瀬いのり

スタッフ

原作:鴨志田一(電撃文庫刊「『青春ブタ野郎』シリーズ」)、原作イラスト:溝口ケージ、監督:増井壮一、助監督:いわたかずや、シリーズ構成:横谷昌宏、キャラクターデザイン:田村里美、総作画監督:田村里美/髙田晃、ブロップデザイン:髙田晃、美術設定:藤井一志、美術監督:渋谷幸弘、色彩設計:横田明日香、3D監督:野間裕介/唐澤祐人、撮影監督:関谷能弘、2Dワークス・特殊効果:内海紗耶、編集:三嶋章紀、音響監督:岩浪美和、音楽:fox capture plan

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