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「風が強く吹いている(TVアニメ動画)」

総合得点
78.7
感想・評価
421
棚に入れた
1431
ランキング
540
★★★★☆ 3.9 (421)
物語
4.0
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.9

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風が強く吹いているの感想・評価はどうでしたか?

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

理想と現実の狭間

お前、走るの好きか?なら一緒に走ろう!
箱根駅伝に向けての道は程遠い。だが、夢を目指すのは良い事だ。彼らはそう確信して日々トレーニングに励む。
真のランナーに相応しいのは誰なのか?そして頂点を掴み取る大学はどこだ?本当の答えはそこにある。

本作は複数の登場人物による群像劇です。基本的には蔵原走(くらはらかける)と清瀬灰二(きよせはいじ)のダブル主人公が中心なので、この二人に集中すれば大丈夫。
まず各キャラが徹底的に掘り下げられている所がハイポイントですね。どのキャラも個性的で魅力があり、なおかつ好感が持てます。そしてカッコいいです。
特に灰二は容姿的にも性格的にも一番好きですね。こういう明朗快活な人は大好きです。王子の勇敢さも素晴らしいですよ。初めはやる気なしだったのが、徐々に成長します。
これは他のチームメイトにも言える事です。それぞれ様々な事情を抱えながら、一生懸命頑張っています。時に楽しく、時に厳しく。もはや家族同然です。
あと、スポーツアニメの宿命か、ほとんどイケメン揃いです。言い換えれば、男ばかり。だからと言って敬遠するのは非常に勿体無い。僕は惚れまくりですよ。
マネージャーの勝田葉菜子(かつたはなこ)ちゃんはチームメイトに花を添える存在。出番は少ないものの、要所要所で可愛さを炸裂します。これにはジョータとジョージ兄弟もフォーリンラブ!
同じく出番は少なめですが、灰二の友人である藤岡一真(ふじおかかずま)も男らしくて良いキャラです。とてつもない存在感とカリスマ性があります。
作画のクオリティーは終始高く、非常に美しい。ランニングがきめ細かく描かれていて、常に緊迫感とモチベーションを与えてくれます。背景も素晴らしいです。
サウンド面もよく出来ています。OPは両クールともすごくカッコいいし、EDは気分を落ち着かせてくれます。声優陣の演技も見事。文句無しです。
物語の構成としては、練習・予選・本番の繰り返しです。同じ事を何度もやっているように見えますが、実は違います。その中にドラマ・葛藤・成長が含まれているのです。
走はチームの中で最もコンプレックスを抱いています。彼は辛い過去とやりきれない現在の狭間で苦しんでいて、時々感情を爆発してしまいます。
しかし、そんな走を灰二は誰よりも気遣っていて、度々走に助言します。何故なら灰二はみんなのリーダーであり、同時に仲間だからです。
みんなを家族のように思っているからこそ、走だけでなくチームメイト全員を引っ張っていきます。彼は自分にも他人にも嘘をつくのが嫌いで、それが彼の過去にも影響しています。
それでも灰二は後ろを振り向く事なく、ただ前へと進んでいきます。それが彼のモットーです。そうでないと人生がつまらなく感じるからだと思っているのでしょう。
僕も似たような経験を今までしてきたので、後悔はしたくないと何度も考えていました。結果は上々とは言えませんが、乗り越えたつもりです。二人の生き方に激しく同情します。
どの分野でもそうですが、一度でも諦めてしまうと自分の存在意義が分からなくなってしまいます。いかにして解決するかで奮闘しなければなりません。
このアニメはそれが繊細に描かれています。夢を捨てるのが本望か?それとも「永遠を見ながら」夢を目指すのか?自分だけが主役じゃない。
客観的に考えれば、もっと視野を広げて行動するべきだと言えますね。後々に報われますから。何があっても挫けずに...走り続ければいいんだ!

前述の通りキャラが沢山いるので、顔と名前が一致しない事が多々あります。これは仕方のない部分ですね。
序盤は同じ手順を繰り返しているように見えるので、人によっては途中で飽きてしまうかもしれません。中盤からペース配分が改善されますので我慢してください。
榊浩介(さかきこうすけ)の言動は全面的に同感できません。彼の場合は感情論です。それか単なる逆恨みです。走のライバルとしても相応しくありません。

優秀なアニメと同時に、人生観というものを考えさせてくれます。今の自分がどう見えるか。もっとやりたい事があるのか。それらは各々次第です。
本作には色々なインスピレーションを受けました。熱いし、楽しめたし、感動したし。何よりとても面白いアニメです。間違いなく名作でしょう。
埋もれるには勿体無さすぎます。もし興味がおありでしたら、是非とも全話観てほしいです。完全に過小評価なアニメです。

投稿 : 2019/04/24
閲覧 : 197

らすと さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

かなりのヒット

職場の人に勧められて視聴。原作未読。
予想以上に素晴らしかった。男ばかり出てくるし、ニッチなジャンルなのでそこまで話題にはならないと思うが、名作と言ってよいと思う。
観終わった後にまた一ついいアニメを見つけた!と喜びを感じた。
私は走るのも苦しいのも苦手であり、王子に自分を重ねて視聴していたが、こんな仲間に囲まれたらいっちょ頑張ってみるか!と思わせるだけの説得力があった。
素人集団が箱根駅伝に出ていい記録を残すなんてリアリティがない!という意見が散見されるが、個人的にそうは思わない。リアリティが必要なのはそこに至るまでの過程であり、2クール使って一人一人のエピソードを丁寧に描いた本作品は十分リアリティがあった。結果については賛否両論あるかもしれないが、それを差し引いてもよい作品だと断言できる。
こういう気持ちいい作品は貴重なので、ぜひ多くの人に視聴してほしいと思う。

投稿 : 2019/04/20
閲覧 : 255
サンキュー:

13

oxPGx85958 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

つまらなかったが、最後まで見た

これ、凡庸なグループ・スポーツ根性ものの構成と演出・演技だし、物語は率直に言って面白くありません。「作者はこの作品でいったい何を言いたかったのか」というしょうもない問題提起をしたくなってしまうぐらい、焦点が定まらない感じです。思うに、大勢の登場人物がそれぞれ異なる意識で駅伝に関わっている、そのあり方の交通整理ができていないのでしょう。結果として、どの人についても説得力のある動機付けがなされないまま終盤を迎えたという感があります。

なんだけど、最後の最後に、5エピソードをかけて実際に箱根駅伝を走る様子が描かれるわけですが、その部分には説得力と魅力がありました。これを見るためにそれまでの18話を見ることはお勧めしかねるので、要するに全体としてはお勧めできません…

長距離を走っている選手をただただ描くということに、これだけの尺を割き、大団円に向けて盛り上げていくという発想は、きわめて野心的なのだと思います。実験的といってもいい。理想的には、10人の選手たちのモノローグを通して、ある人についてはそれまでの思いの総決算が提示され、ある人についてはそれまでになかった側面が提示され、ある人についてはレース中に新たな事件が発生し、それぞれの長距離走との関わり方の微妙なニュアンスの違いが描かれる、みたいな終わり方になっていればよかった。

実際にはそれが50%ほど実現されていた、という感じでした。

スポーツ・アニメという点では、誰かが上げたトスを打つまでの、実時間にして3秒ぐらいのあいだに、複数のキャラクターが合計で30秒ぐらい自分の心情を語る、というようなタイプの作品の対極にあります。視聴者としてどっちの方が「真剣に」受け止められるかというと、こっちの方ですね。『長距離ランナーの孤独』ってのもありますし、持久型のスポーツの方が、選手の内面を扱うタイプの物語には適しているわけです。そう思うと、やっぱりこれはもったいなかった。

投稿 : 2019/04/17
閲覧 : 308
サンキュー:

7

ネタバレ

大重 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

万引きから始まったとは思えない感動の物語

1話感想
これは普通に面白そう。作画が良いし、内容も面白そう。
感動できる良い内容になりそうな予感。

まあ金が無いからって万引きは良くないですけどね。
まあここからどう内容で挽回してくれるか、楽しみにします。

全話感想
万引きから始まったとは思えない感動の物語でした。

スポーツってのは不思議ですね。1分1秒早く走ったからって何があるわけでもない。
でも、その走る姿が人々の心を打つのですね。

それぞれ特徴的なキャラがそれぞれに面白く、いや王子とかどうすんだこれ、と思っていましたが、少しずつ変わっていく姿に入り込み、やがて十人を素直に応援していました。
バラバラだった十人がやがて一つになっていく姿はとても胸を打ち、感動的。
クライマックスも素晴らしかったですね。

…なんか面白かったしかと言ってませんが。
面白いものを語るときは語彙が減るのは仕方がない。

とにかく素晴らしかったです。

投稿 : 2019/04/16
閲覧 : 250
サンキュー:

9

ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

アニメにおける原作改編とは、こうあるべし♪

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
今、手元に原作小説があります。

陸上の長距離、駅伝をテーマにしたアニメ。

自分としてはとても珍しいのですが、本作は「アニメと原作をほぼ同時期に楽しむ」という方法をとってみました。

私は、アニメの方が断然好きでした。原作改編のポイントも、納得ができる点が非常に多い。

例えるならば、「原作は青年漫画、アニメは少年漫画」って感じですかね。

映像のクオリティは安定して高く、効果音なども素晴らしい。ストーリーは刺激的で、重厚なメッセージ性がある。キャラも覚えやすい。

いろんな方にオススメできる良作ですね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
以下、原作ネタバレを多分に含みます。
{netabare}
原作との違いを特に感じたのは、以下の点です(いずれも、「原作に比べてアニメは」とつきます)。

①ハナちゃんが可愛い
{netabare}
まず原作では、ハナちゃんはカケルや双子と同期(同じ大学生)で、わりとイケてる女子大生。本格的に登場するのも、合宿からになっています(練習の手助けはしていません)。しかも、合宿に来てすぐに双子の両方に惚れ、カケルから「双子だって別々の人間なんだから、性格とかを見ろ」と言われ、返した言葉が「性格って、そんなに大事かな」「昨日と今日で、二人とちょっと話せたけど。生理的嫌悪感が湧くような癖がなくて、好みの顔。それだけで充分じゃない?」ですからね。これは、アニメのハナちゃんだったら絶対に言わなそうな言葉。

アニメのハナちゃんは、マネジャー的な立ち位置でチームの発足当時から様々なサポートをしてくれます。双子を好きになる過程もきちんと描かれた結果、「どちらでも良い(原作)」ではなく、「どちらかなんて決められない(アニメ)」という印象をもたせるように作り込んだのは、(特にアニメの視聴者層を考えると)大成功だったと思います(まあだからといって、女子高生設定に変えるのは、あざといというか、「とりあえずお前らJKの方が萌えるんだろ」と言われているような気がして、ややイラつきますが(笑)。別に女子大生設定で良かった気はします)。
{/netabare}

②記録会を丁寧に描写。
{netabare}
原作は小説であり、心理描写がメイン。アニメは当然、情景描写がメインになります。それが最も顕著になったのが、レースのシーン。例えば、寛政大が初めて出た記録会は、原作では「寛政大はあらゆる意味において派手な挨拶をする結果になった」という一文で片付けられ、レースの描写はありません。そのあと、「誰が○○分○○秒」という記録が書かれる程度。

しかも、原作ではこの1回目の記録会で、キングと王子以外は全員17分台を切り、予選会の出場資格を得ています。ムサにいたっては、14分台で走っています(ハイジのタイムが14分21秒)。序盤~中盤の1つのクライマックスである、王子の出場資格獲得に関しても、「六月末の二回目の東体大記録会で、王子はとうとう、十六分五十八秒一四というタイムを出した。十七分の壁を破ったのだ」という二文であっさりまとめているに過ぎません。

全体として、原作では、ハイジとカケルの心理描写や、「走るとは何か」という哲学的な問題に対する自問自答に多くのページ数を割います。一方でアニメでは、各キャラクターの成長を丁寧に描くことで群像劇としての側面を押し出し、よりストーリーに重きをおいた構成になっています。

私は基本的にストーリーを一番の楽しみにしているので、よりドラマチックな展開、演出をしているアニメの方が好みでした。

また、言葉が必須ではないアニメーションという媒体の良さをフルに生かして、陸上の長距離(駅伝)という「競技」をきちんと描ききったのはすごく良かったと思います。箱根本番でのユキの山下りとか、素晴らしかったです。躍動する筋肉、駆け抜ける景色、息遣いや(濡れた路面の)足音。ユーリ以来の感動でしたね。
{/netabare}

③カケルがより厄介。
{netabare}
勿論、原作でも厄介は厄介ですが(笑) ただ、原作のカケルは、竹青荘に入居したその日からわりと馴染んでいます。例えば、カケルの歓迎会が開かれた場面でも、「俺の歓迎会。走はくすぐったい気分になった。ここへ来て二週間近くたつのに、そして理由をつけては毎晩、だれかの部屋で飲み会や麻雀大会をやっているのに、いまさら歓迎会もなにもないとは思うが、うれしいことに変わりはない」とあります。アニメでのカケルは、もっと「孤高」でしたが、原作のカケルは結構、俗っぽいです。

他にも、トレーニングを始めたばかり頃、「竹青荘では呼吸がしやすい。生まれた数年の違いを、気にするものはだれもいない」と考えます。他の場面でもかなり住人達と打ち解けているシーンはあるし、なにより、カケルが原作で一番よく話している住人は王子です。また、王子自身も、カケルを苦手にしてないし、ハイジの気持ちを考え、初めからわりと前向きに走っています。

アニメでは、カケルをかなり面倒くさい人間にして、周囲との軋轢を鮮明に打ち出し、だからこそ、榊がからんできた時に竹青荘の面々がかばってくれた場面や、カケルが寛政大チームのために走る決意を決めた場面で大きな感動が生まれました。

一方で、序盤から中盤にかけて、カケルの行動にイライラし、視聴を断念する視聴者もいたのではないでしょうか。これは、良し悪しの問題ではありませんが、ストレスフリーなのは原作でしたね。
{/netabare}

④神童に最大限の配慮。
{netabare}
原作を読んで一番気に入らなかったのが、箱根本番での、神童の風邪展開です。

勿論、意義は分かります。「速い」ではなく、「強い」を体現すること。それにより、ユキやカケルが燃えること。なんだけど、やっぱり、「レースを盛り上げるために、犠牲にさせられた」という感じが否めない。

駅伝という10人が襷を繋ぐ競技で、それぞれのキャラクターにドラマをつけて盛り上げたら自ずと順位が上がっていくので、どこかで下げないと終盤(カケルやハイジ)が盛り上がらない。でも、なぜそのツラい役目を負うのが、神童なんだろう?

私は、竹青荘の面々の中で、神童が一番好きでした。誰よりもひたむきに陸上に取り組み、内外から部を支え続けた功労者。ハイジの次に、皆から称えられるべき人間。

そんな人間だからこそ、ブレーキになっても、誰も責めない。ドラマになる。勝負の非情さを表現できる。それは、分かります。

でも、やっぱり神童には、ちゃんと走らせてほしかった。箱根の山に、実力通り挑んで欲しかった。幸せになってほしかった。

原作では、神童は本当にただのブレーキです。扱いも非常に軽く、フォローも少ない(というより、そもそも目立っていない)。

アニメでは、神童の走りをかなり丁寧に描いているし、1度立ち止まり、監督が止めようとするのを振り切って走るのは、完全にアニオリであり、ゴール時の感動やその後のフォローも原作より丁寧だった。だから、多少は納得したけど、でもやっぱり、神童は可哀想だったな(あと、重箱の隅をつつくようだけど、18話に、大晦日に酒盛りして騒ぐ竹青荘の面々が一瞬写るけれど、あれは不要だった。不摂生のせいで、風邪を引いたと思われたら、大損です)。
{/netabare}

⑤ハイジが完璧に格好良い
{netabare}
原作でのハイジは、結構、嫌な奴です。

序盤の、陸上部に勧誘するクダリも、もっと嫌みな感じだったし、竹青荘の8人を集めた基準を「酒が強いから(長距離を走るには内臓が強くないとだめだから)」と言ってみたり、記録会の時に、カケルに「君を信じている」と言ったのが、実はウソ(方便)だったり。

アニメでは、そういう雑な感じをかなり省いていたし、酷いことも「笑顔で」サラリと言わせるので、嫌味を感じない。純粋に格好良い先輩として描いている。

原作の主役はあくまでカケルであり、その成長がメインとなっている。

しかし、アニメはより群像劇的にであり、それぞれのキャラクターが「走るとはなにか」を、それぞれに追いかける点がフォーカスされている。

はっきり言って、カケル以上に、ハイジを魅力的に感じた視聴者は多いのではないだろうか? だから、ハイジをキチンと格好良く描いたのは、正解だと思った。
{/netabare}

⑥恋愛要素が薄め
{netabare}
これは、①にも関連するのですが、ハナコ絡みの恋愛エピソードが、かなり薄くなっている。

原作を読んでいたとき、本当にこの恋愛要素が邪魔で。まあ、走ることにしか興味がないカケルに、人間らしさ付与する目的なんだろうけど、やはり「軽く」みえてしまう。ただでさえ、「素人集団が箱根とかナメんなよ」という作品。それなのに、恋愛にうつつを抜かしているよりは、せめてストイックな方が良い。
{/netabare}

本作を批判するとき、「ありえない」という要素は確かにあると思います。実際、相性や運の要素が強い対人競技と異なり、純粋にタイムで競う、しかも、長期間の地道な努力が必要な長距離で、素人集団が一年未満で箱根のシード権をとるのは、確かに、「あり得ない」。本気で陸上をやってる人間にとっては、「腹立たしい」と感じることもあるかもしれません。

そこは、人それぞれですね。私は「魅せ方」の問題だと思っていて、本作は努力の描写も多く、きちんと丁寧に作っていたから、「確かな感動」があり、「あり得ない」としても、ちゃんと楽しめました。

それに、異世界に転成したら最強になっていて、ハーレムでウハウハやるよりは、まだ可能性あるかもしれないしね(笑)

あぁ、あと、原作だと大家が結構活躍して(でしゃばっ)たり、所々、ガチでつまんないギャグが入ってたりしますが、スパッとカットしてますね。英断です。

気になったのは、ラストシーンが違うこと。

原作では、(多分)卒業を間近に控える3月に、竹青荘の面々が集まる。ジョージが陸上を続けているのは分かるが、ジョータが陸上部員かどうかは、はっきりしない。カケルは、ハイジのチームに入る(就職する)ことが決まっている。

一方、アニメでは、カケル達が4年生になった時の話であり(つまり、まだ次の箱根がある)、ハイジはチームを立ち上げたばかり。双子は二人とも部活ジャージ。ムサや王子の進路も明らかになっている。

どっちが良いかは微妙だけど、個人的には原作の方が好きだったかな。ハイジにもカケルにも、きちんと結論が出たのが良かった。

まあ、原作とアニメを同時に楽しむことで、監督やシリーズ構成が、ちゃんと仕事をしていることを感じた。こういう楽しみ方も、たまには良いと思った。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
アニメは原作に比べ、以下の点で大きな改編があり、いずれも成功していたように思う。

①ハナちゃんが可愛い。②記録会を丁寧に描写。③カケルがかなり面倒くさい。④神童の風邪展開に最大限の配慮をしている。⑤ハイジがちゃんと格好良い。⑥恋愛要素が薄い。

ラストも原作とは微妙に異なる。原作とアニメを同時に楽しむことで、監督やシリーズ構成が、ちゃんと仕事をしていることを感じた。
{/netabare}

【余談~ 陸上競技やってる人は凄い ~】
{netabare}
私は、スポーツは全部好きなんですが(やるのも見るのも)、陸上、特に長距離だけは意味がわからん(笑) と言ったら、好きな方には怒られるだろうけど。格闘技やってるヤツも大概だけど、長距離やってる人は、それ以上に変態だと思う(笑)

まだ、短距離はギリギリ分からなくもないんだけどね。昔、陸上部の奴に聞いたら「地面の反発を100%得られている時が気持ちいい」って言ってたな。そいつは幅跳びだったけど。剣道は瞬発系の種目なんで、スタミナはそこまで重要じゃないし、走るのは嫌いな奴が多いしね。

あくまで尊敬を込めてですが、本当に長距離やる人は、変態だと思います(笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
作画は流石のクオリティ。電気を消して見るべき。原作小説は未読だが、知り合いが好きで結構話を聞いたから、あらすじは知っています。

2話目 ☆4
箱根って年齢制限ないんだね。登録4回までは出られるわけか。男同士のバカな感じは、嫌いじゃない。

3話目 ☆4
まあ、女子の応援は、大事(笑) 痛いところをズバッと突かれたな。

4話目 ☆4
仙台育英がモデルかな? まあ様々な部活ものの中でも、本当に無理な挑戦だよな。

5話目 ☆3
お? 方言、なかなか上手いな。選ばれた人しか走れないのか?って問題提起は良いな。キング(王様)が謀反(笑)

6話目 ☆3
俺達の為だって即答は良いな。本気でやれば楽しくなるってのは、まあそうだよなって思う。

7話目 ☆4
紫だし、執筆した時代的には、駒沢かな? いやいや、その他の部員もよくついていけてるよ。陸上部の高校の5000平均が18分くらいみたいなんで、素人から始めてこの記録は凄いよ。「いつも通りですが」って、格好良いな(笑)

8話目 ☆3
こういう反省会で全部吐き出すのは大事だね。シリアスモードですね。速さだけが全てなら、新幹線に乗れって、正論だな。

9話目 ☆4
そんな漫画の読み方はしたことないな(笑) 王子が後ろでコッソリ叫んでいるのが良かった(笑) ハイジ、過労とかなら良いけどな。

10話目 ☆4
過労か。良かった、持病とかじゃなく。王子とハイジ、ここが上手くいけばね。二人とも味覚狂ってるんかい(笑) 王子が影の主役みたくなってきたな。

11話目 ☆4
速いではなく、強い。そんなクソ女、こっちからふってやれ、神童! まあ、神童に陸上頑張らせたい、良い女の可能性もあるけど。走りたい。やるだけって、腹括ってるってことだね。

12話目 ☆4
料理の作画、かなり良いな。コメディ色が強くなった? 走る楽しさの再発見。

13話目 ☆4
仲間との絆。トラウマの克服。

14話目 ☆4
神童はやはり、山登りか。王子は軽いし、山下りかな? 特に大きなドラマを作らず、王子は記録をクリア。王子の努力を正当に評価したいんだな。

15話目 ☆4
そういう迷いは分かるな。小、中、高、大とキャプテンだったし。特に、大学が難しかった。高校までは押し付けでなんとかなるけど、大学はバランスが難しい。日本刀を研ぐように準備するのは、自分も全く同じイメージで作ってたな、試合前。つか、日体?は、あんなに偉そうにしてシード落ちかよ。裏方の仕事描くのは良いな。

16話目 ☆4
ユーリみたいな魅せ方だな。ハイジの右膝がどんなもんかな。日体、山梨学院、帝京、喜久井?早稲田か?、中央学院、東海?、大東、新星?、神大、リアルなところだな。1位になるの難しいとか、ナニをイマサラ。素人から出る方が難しいって、絶対に。

17話目 ☆3
でもそれって、双子も本気で勝ちたいってことだよな。剣道なら、逆に絶対がないんだけど、長距離は確かに、覆せないもんな~。

18話目☆2
まあ、分かるけど、酒に大晦日の夜更かし。流石に、コンディションは? と思ってしまう。神童の風邪が、このせいになってしまわない?

19話目☆3
安西監督に鴨川会長か。ヤバイ、マンガキャラ、全部分かるわ(笑) 強さとドラマを表現するためだけど、神童の風邪展開だけ、納得いかないんだよな。

20話目☆4
神童に最大限の配慮をしているのは、すごく伝わった。

21話目☆5
このユキのくだり、かなり好きだった。筋肉の感じや流れる景色。息遣いや足音(濡れた路面の)。アニメならでは表現を遺憾無く発揮した。ニコちゃんの過去話とハイジとのクダリは、原作にはなかったな。良いシーンだった。

22話目☆3
キングとハイジのシーンも、原作にはなかったな。好きだよ、のところで、ハナコのことは言わないんだな。陸上を、ともとれるし、アニメの方が好きだな。カケルとハイジの会話はカットか。やはり、ハイジを良い奴にするか。カケルにあまり特化せず、群像劇にきているからか、そこまでのメイン感はないな。タイトル回収。

23話目 ☆4
もう、言葉はいらない感じですね。
{/netabare}

投稿 : 2019/04/15
閲覧 : 540
サンキュー:

37

ネタバレ

がぁべら♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

箱根駅伝を舞台に繰り広げる青春ストーリー

寛政大学4年のキヨセハイジは、類まれな「走り」で夜道を駆け抜けていくクラハラカケルに出くわし、下宿の竹青荘に半ば強引に住まわせる。同じ夜、カケルの歓迎会で、ハイジから「竹青荘のみんなで箱根駅伝出場を目指す。」という壮大で無謀な目論みが告げられるところから物語は始まる。
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絵は見やすいデス。
キャラは個性的デス。
前半から中盤にかけては、メンバー間でぶつかり合いながらも仲間意識が芽生え、それぞれが成長していく過程が見られ、後半は箱根駅伝出場を果たし、それぞれが葛藤しながらも仲間に襷を繋げる為、奮闘する姿は涙なしでは見れませんデシタ。
全体的にテンポ良く、上手くまとまっていたと思います。

投稿 : 2019/04/12
閲覧 : 257
サンキュー:

11

ネタバレ

オランジーナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

原作ファンとしてはアニメ化だけでも満足

だいぶ前に原作を読んでまして、当時感動して泣いたほど好きな作品でした。
実写映画は時間上だいぶ省かれてましたし、アニメでしかも2クールとはありがたいですね。

スポ根ものとして、全体的に上手くまとめたなという印象です。
とにかく箱根を目指すことに物語を一本化して、オリジナル要素を加えながらも、原作にあった流れ上不必要な出来事をうまく削ってます。

知りたい方は、原作では

{netabare}

走が葉菜ちゃんのことを好きになったり、
大家さんが予選会前に倒れたり、
週刊誌の記事がもっと大問題になっていたり

{/netabare}
等々ありました。

結末はもちろん知っていましたが、やはり感動しましたね。

ただし

{netabare}

物語上、スポ根によくある乗り越えるべき大きな壁や挫折がないっていうのはマイナスですね。

キャラが成長したって実感がしにくいです。

その点は残念でした。
{/netabare}


ちなみに脚本がリアリティに欠けるのは原作からです(笑)

そこだけは目を瞑る必要があります。

投稿 : 2019/04/11
閲覧 : 270
サンキュー:

11

ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

リアリティー欲しかった。

原作:小説 未読

ネタバレ感想

陸上初心者が、いきなり駅伝目指すことになり、メンバー間で衝突しながらも、段々とまとまっていき、本気で駅伝目指すようになって仲間の絆まで生まれて最後は見事好成績で〆。
結果的に、話は綺麗によくできてて、最後は感動してちょっと泣いたけど・・・
なんか解せないというか、そんなに甘くないよねぇ っというのがどうしても拭えませんでした。
だって、箱根駅伝でしょ?毎年正月にやってるヤツでしょ?
自分は駅伝は全然興味ないんですが、毎年正月相方の実家へ行ったとき、お義父さんが必ず観てて、それをながら観でボーっと観てる程度なんですけどね。(苦笑)
それでも、あれ観てれば生半可な人があそこの舞台に立てるとは思えないですし、出たくても出れない大学がたくさんあるのも予想つく訳で・・・
陸上初心者が10人中7人もいて、しかも訓練期間が1年もないんだよ!?(合ってるよね?)
カケルが大学に入ったのが4月として、予選会が10月でしょ?
なんも身体鍛えていない人が、7ヶ月で今まで陸上の部活やらで長年鍛えてた人達との差が縮まるとは思えません。
特に王子はインドア派で体力がない人だし、ニコチャンはヘビースモーカー。
そんな人が短期間で予選通過タイムだせるのかなぁ?っと。
まぁ百歩譲って駅伝出れたとしても、王子や、風邪引いて最下位になってしまった神童がいたのに、後半で巻き返してシード権とれる10位内に入るってオカシイです。出木杉。
箱根駅伝目指してる人って、中学高校から陸上やってる人ばっかりだろうし、その人たちからしたら素人集団が練習初めて1年足らずで10位ってあり得ないって思うんだよね。
これぞご「都合主義」と言わずしてなんという。
せいぜいドべ5くらいが丁度いい。
どうしても10位内にするのなら、せめて神童はベストコンディションで、好タイム出した走りにして欲しかった。
話盛り上げるつもりでかは知りませんが、あれは観てて可哀想でした。


まとめ
現実にある箱根駅伝を目指すスポコンなら、ご都合主義は控えめにして、もうちょっとリアリティーある設定で魅せて欲しかったです。
そうすれば、都合良い話に引っかかる事もなく、もっと感動できたと思います。
その辺ちょっと残念で惜しかったかなぁ。。。


最後に一言
ハナちゃんと双子の恋、結局どうなったのか?最後までちゃんと知りたかったです。

投稿 : 2019/04/11
閲覧 : 261
サンキュー:

26

ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

仲間の大切さを描く日常・ちょいスポコン

【視聴きっかけ】
また例の人からのお勧めで、
「絶対に見ていない人は見て下さい!」ぐらい言っていました。
実際に語っていて本当に楽しそうに話すので
予備知識なしで視聴を開始しました。

【良い点】
■仲間の大切さがよく分かる
結構あるじゃんw仲間がいたら嫌なこともそこまで平気になるパターンが
本当にその描き方が素晴らしい作品です。

最初はスポコンアニメとして見ていたけど、
全然そんなことはなかった。
なので結構すんなりとしていてとても見やすい。

スポコンアニメは稀にしか見ないけど、
今回は全然いける。自分でもびっくりしています。

今回主人公たちは男子ばかりだが、
何だろう?それが良いとも言えるのかな?
ジェンダーかもしれないけど、男の熱い友情みたいのが
伝わってくる。

陸上の競技でもあるからこそ、本当に箱根行きたい人は
人生を賭けている人が大勢いる。

なのになあなあと思ってしまうのは仕方ないと思ってはいたが
バカに出来ないぐらいみんなの努力が報われてほしいと思うように
なったのはとても上手い演出だと感じます。

2クール目からはOPやEDもガラリと変わって、
駅伝に向けてのOPという感じがしてきましたね。

2クール目からはキャラの成長物語が本当にこの1クールを通して
よく伝わります。
特に王子の頑張りに感動します!

【悪い点】
本当に悪い場所が見つからないです。
ああだ、こうだと言われる筋合いは全くないです。

投稿 : 2019/04/10
閲覧 : 250
サンキュー:

20

Lovesing さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

息遣いとかがリアル

小説原作のストーリーは面白い。
そして個性あるメインキャラ達、ハイキューと同じスタッフによるためか、汗、息遣い、焦ら気持ちだとかが意外に複雑にもどかしくて、続きを見たくなる。これはぜひとも一気見するからいいと思う。
1話ずつだと物足りなさに少しかられてしまうかな、
もっと細かくやって欲しかった‼️

投稿 : 2019/04/10
閲覧 : 197
サンキュー:

9

pooki さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

<60> 寄せ集めの大学寮生 10 人が箱根駅伝を目指すイケメン スポ根。

寄せ集めの大学寮生 10 人が箱根駅伝を目指す。
きれいなイケメン スポ根。寮生活と箱根駅伝の二軸が用意された群像劇で、飽きずに観られる。予選の様子やレースの風景もリアル。ただ、思いのほか精神論寄りで古臭いし展開もイージー。経験者が観たらどう思うか、ちょっと心配。

<60> 寄せ集めの大学寮生 10 人が箱根駅伝を目指す三浦しをん。
1 話視聴。
寄せ集めの大学寮生 10 人が箱根駅伝を目指す。
題材がしっかりしてて、お話の方向も明確。先が気になる。寮生活と箱根駅伝の二軸が用意されてて、絵もきれい。キャラ絵の雰囲気のせいか、イケメン スポーツものっぽい感じも。
まぁ主に三浦しをんだからって先入観で期待。

投稿 : 2019/04/08
閲覧 : 221
サンキュー:

4

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

俺は知りたいんだ。走るってどういうことなのか…

この作品の原作は未読です。
完走してwikiをチラ見した際に知ったのですが、原作の小説は2006年に完結していたみたいですね。
何故このタイミングでアニメ化されたのかは分かりません。

この作品は、箱根駅伝出場を目指し奮闘する大学生の物語が描かれています。
恥ずかしい話ですが、私は毎年正月に放送されている「東京箱根間往復大学駅伝競走」にあまり興味はありません。
駅伝を見るよりアニメを見ていた方が数倍楽しいですから…

だから、この作品が駅伝を題材にした作品であると知った時、正直視聴を躊躇したのは事実です。
駅伝だから…というより、この作品を楽しんで視聴できないのではないかと思ったからです。
でも、そんな事…全くありませんでした。
駅伝に興味のない自分でも強く魅かれた…登場人物のタスキを繋げようと必死な想いに心底痺れた、そんな魅力溢れる作品だったんです。
だからテーマが駅伝だからといって切り捨ててしまうにはあまりにも勿体無い作品だと思います。

この物語の主人公は、大学1年生の蔵原走(クラハラカケル)
彼は仙台城西高校で、かつては天才ランナーと呼ばれるほど驚異的なスピードでフィールドを駆け抜ける選手でした。
ですが監督と相性が悪く、とある出来事をきっかけに問題を起こしてしまった結果、陸上部は出場停止となり、本人も退部を余儀なくされてしまいました。
それ以降、陸上とは疎遠になってしまいましたが、走るのだけは止められず走り続けていました。

そんな時、カケルの走りが清瀬灰二の目に止まったんです。
振り返ってみると、これが運命の出会いだったんだと思います。
灰二はカケルを半ば強引に下宿の竹青荘に住まわせ…物語が動いていきます。

最初は駅伝がテーマだとは全く思いませんでした。
大学生同士の下宿生活…誰かの部屋に集まってどんちゃん騒ぎ…
今となっては若かりし頃の懐かしい思い出ですが、そんな時代を謳歌する若者の物語だと思っていました。
ですが、灰二が走ることを小出しで竹青荘のみんなに強要していくんです。
強要…という言葉で概ね間違いは無いと思います。
何故なら、竹青荘の住人はヘビースモーカー、自称クイズ王、漫画大好き少年など走ることに縁遠い人たちばかりでしたから…

でも灰二には夢と野望があったんです。
彼の夢と野望が、結果的にはみんなの気持ちに火をつけて箱根を目指す事になるのですが、その道のりは決して平坦ではありませんでした。

ですが、この作品一番の醍醐味は、みんなが箱根を目指すまでに歩んできた過程そのもの…
私は知らなかったのですが、箱根駅伝の出場資格を得るには記録会で一定以上のタイムを出す必要があるんだそうです。
竹青荘の住人は10人きっかり…
10人という人数は、箱根駅伝に出場する人数と一緒…
つまり誰かひとりでも欠けたらその時点で夢が潰えてしまうことを意味します。
だから全員が一定以上のタイムを出す必要があったんです。

努力は人を伸ばします。
ですが、人と同じだけ頑張ったとしても、同じだけタイムが縮まる訳ではありません。
当たり前です…それが個人差なんですから…
だから記録会を全員がクリアするのは極めてハードルが高いことだったんです。
それに…みんなが走るのを大好きな訳でもありませんから…

でも、彼らは越えられる筈なんて無いと思っていた壁を突破しました。
沢山の努力と…諦めない気持ちと…仲間の熱い思いが、折れそうな気持ちを奮い立たせ、止まりそうだった足を動かして身体を前に…ゴールに向かわせるんです。
10人の心が一つになった瞬間…彼らの前にはどんな景色が広がっているんでしょう…
そして彼らは箱根でどの様にタスキを繋いでいくのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

公式HPのあらすじに心に染み入る一言が書かれていたので紹介します。
「走りとは力だ。スピードではなく、一人のままでだれかとつながれる強さだ。」

オープニングテーマは、UNISON SQUARE GARDENさんの「Catch up, latency」と、Q-MHz feat. 日高光啓 a.k.a. SKY-HIさんの「風強く、君熱く。」
エンディングテーマは、向井太一さんの「リセット」と「道」

2クール全23話の物語でした。
本番のレースの格好良さ…半端ありませんでした。
目標を持つ…目指すってこういうことだと思いました。
本作品の紅一点だったハナちゃんこと勝田葉菜子(CV:木村珠莉さん)の存在も大きかったと思います。
アニメーション制作はProduction I.Gなのでクオリティも全般的に高い作品でした。
今回の駅伝もそうですが歌舞伎や落語など、普段身の回りに無いモノにものめり込める…これがアニメの魅力なんだと再認識しました。

投稿 : 2019/04/07
閲覧 : 287
サンキュー:

20

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

有終の美を飾るアニメ

久しぶりのレビュー


風が強く吹いている


原作が結構昔からあるので、時代が今ではない。
タバコも万引きも少しの緩さがあっていい。
竹青荘の古さも最高。

登場人物10人以上だけどすぐに覚えられるぐらい個性的で人格設定や竹青荘メンバー同士の個々の距離感が繊細ですごい。

作り込んでるなぁと感動すら覚えるほど。
メンバーでの会話のやりとりとそのテンポの良さ最高。

主人公はアオタケメンバー全員かなって思うけど、このアニメでの1番の主人公は
清瀬灰二だと思う。

努力ってすごい、仲間っていい、希望も夢も挫折の苦しさも
挑戦への恐怖も詰まっている。
本当に面白い。

原作も三浦しをんさんだからしっかりと物語が描かれていて、音楽もすごく良い。OPED素晴らしい。

毎週1番楽しみなアニメ。

葉菜ちゃんとニラと王子と灰二に癒される。
かなりおすすめです!




追記
2クール目も素晴らしい!
記録会、予選会、箱根!!
丁寧に丁寧に作られていて愛が込められたアニメです!
最後も絶対感動する!


18話 そして朝

18話はとても共感できました。


23話 最終話

素晴らしかった。有終の美を飾りました。
スタッフの皆さん本当にお疲れ様でした!
風が強く吹いている、私にとってとても大事なアニメとなりました。
感動しました。涙が…
アオタケメンバー、大好きです。青春の輝きをありがとう!



まだ観ていない方へ。
心からおすすめです。ぜひ見てください!

投稿 : 2019/04/06
閲覧 : 276

衛狸庵 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

違和感

まぁ、ありえねぇ~って話。
でも、フィクションってそれだから面白い。
それなりに楽しめたのですが、テンポと言うか乗りと言うか、どうも間が抜けている。
最後のレースも、お涙系に走ったせいか緊張感がぜんぜんない。
正直、見終わって面白かったとは思えない。
それに、何かにつけて詩的な言葉で表現する所、はっきり言ってキモイ。
スポーツ物で詩人が感想述べている様なってミスマッチだと思う。
ラスト、ハイジがゴールに向かって来る所を見ているカケルの感想、めっちゃキモかった。
小説ならありかもしれないけど、アニメじゃキモイわ。

投稿 : 2019/04/06
閲覧 : 187
サンキュー:

2

木村天祐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

駆け抜けて、めざせ箱根駅伝!

面白くなりました。2クールは毎回神回です。そういう意味では珍しいタイプのアニメだったと思います。

1クール始まったときは、主人公は万引きして逃げるし、明らかに長距離なんかしたことない奴らが駅伝なんか無理、実際にみんな乗り気じゃないし、なんかいがみ合ってるって感じだったんですが、1クール終わる頃から神が顕現しだして、そこから終わりまでずっと神回って感じでした。

大学生が箱根駅伝を目指す話です。
当然そんなン無理ですよね。
駅伝目指す学生たちも同じこと思ってます。
それぞれ過去とか就活とかあるし、駅伝目指すとか言われてもね。

でも、やっちゃうんですよ。
217.1 kmを10人で駆け抜けちゃうんです。
苦しくて悔しいです。でも達成感が凄いんです。
こんなん感動するわ。
私はぜひ見て欲しい作品ですね。

投稿 : 2019/04/05
閲覧 : 154
サンキュー:

10

リタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

Production I.Gさすが

安定した作画と背景等の安心感が凄かった。さすが。
10人もキャラがいるのに取り上げ方がとても上手くてどのキャラも覚えやすいし愛着が湧きやすい。
グダグダな部分があまり無いので22話でも苦にならない。

社交ダンスや自転車競技や落語など、普段自分に接点が無いモノは特に新鮮なのでそれだけでも食いついてしまう。

箱根駅伝もテレビでチラッと見るくらいであまり興味がなかったけれど、キャラへの感情移入だけでなく、このアニメを通して知識もかなり入ってきた事が有難い。

投稿 : 2019/04/03
閲覧 : 226
サンキュー:

10

ネタバレ

Tom さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

キャラデザで視聴を決めた枠

【2018.11.10 21:53】
どストライク。EDもいい。既に歌える。
キャラの魅力がちゃんとある。
表情、風、身体の動き、柴犬!!!、王子が王子。
主人公と、勧誘してきたやつとがちょっとキャラが被っててわかりにくい気がしつつ見てる。
今後も楽しみ。


【2019.02.26 23:54】
{netabare}
18話なう。
途中作画変わりすぎて笑ったけどw
ここまできて、人間多くて書くの大変そう…ってなってる。

王子だよー。まぢ王子・・・。
そしてニラ。
この1人と1匹がやっぱり見所感ある。

王子かっこよいー。綺麗ー。
というか、みんなものすごいかっこいい。
穏やかに見える挑む瞬間。

本番の空気感とか、表現がものすごい。
選手たちが身体を温めてるシーンの動きとかね。

そして…まさかの…。
{/netabare}



【20190402】
{netabare}
神童さんがまさかの病…。
えー…まぢか…これはもう記念完走目指すみたいなのになるのか…?と不安になる。

好きかも。 えーー!!はこっちも、えーーー!!だったw
ジョージの所と神童さんのとこでかなり時間ロスってんじゃないのかなと。


神童さんの走ってるとこ。え、え、走るのか、まぢか、いや十人しか居ないもんな。まぢか。
となりながら。

周りの駅伝好きな人たちが駅伝見ると「泣く」とこがあるって言ってた。
この作品の間に駅伝があったわけだけど、やっぱり興味を持てなくて見てない。

けど、こういうアクシデントとかを乗り越えていく姿とか、
そういうので、移入していくのかなってちょっと思った。

つか、ユキが神童さんと同じ部屋で寝てたのはヒヤヒヤしたw
移ったら最悪過ぎる(;´д`)

ユキ→ニコちゃんに渡した瞬間の、2人の顔がまぢ最高…。


「何かを期待して。」
「アテが外れたとしたら、それは俺自身にだ。」
なんだろう、共感という意味では、キングが一番共感出来る。
他者に期待してしまう。一番の友人と見てくれてると思えない。
それ以前に自分が誰のことも一番として見ていない。

必要とされること、自分と向き合えること、演じることもない。
それが、キングの走った中で見つけた何か。
出会って、逃げなくて、挑んで、果たして。覚めたくない夢と。
すごいぜキング。


「好きだよ。俺も。」
あー。そうか。好きだって感じたことがなかったのか。

「誰をだよーー!!」
www


「たどり着くゴールはそれぞれにあるんだよ。」


かけるの表現。よく周りが見えてる。澄んでる。思考も。
水と風と光。苦しみを感じない。
宣言通り11分で上書きされる区間新。ぐっと手を握る。



好きの為。やり通すと決めた。
ようやく手に入れた希望の形。
幸福。嬉しい。幸せ。仲間の顔を浮かべながら。
決意を抱いて。
「大好きだ」


かけるの走りと全然違う。苦しみ。痛み。鈍さ。どろりとしたような汗。
強い向かい風。
かけるが見えた瞬間に、ヒサが終わった。
光がさした。そこにかけるがいる。
…走れている。走って、いる。

かけるは、何か気づいた。
「あなたそのものだ」



何を感じたんだろうなあ。





就職した王子…!w
響きが既に面白い。
桜吹雪。
それぞれのゴール。その先。って感じ。
終わりとしては、少し物足りない感もあって寂しいけど。
なかなかなに楽しめた。

{/netabare}

投稿 : 2019/04/02
閲覧 : 227
サンキュー:

8

てん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

あだ名が浸透しすぎて本名(苗字)に反応できない

現実的なことなど考えず楽しく作品が見れるならそれでいいと思う。

ニラ可愛い。

始まりがなんじゃこら、でしたが気づけば各キャラを応援している。

ニラ可愛い。

あだなが定着しすぎて苗字呼びのさい誰だかわからない(特にニコチャン、キング、王子、神童)。

ハナちゃん可愛い。










ジョーwwタwwwお前っwwwばかやろうwwwwwwww

投稿 : 2019/03/31
閲覧 : 202
サンキュー:

3

Makupaleku さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.5 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

評価が難しい

同じ寮に住む10人が箱根駅伝を目指す作品。

これをスポーツ作品と観るか、青春物と観るかで評価がかなり変わります。

純粋にスポ根物として評価するなら「ふざけるな」
青春物として評価するなら「普通」

とある事情で一年ブランクのある天才ランナー(主人公の一人)からインドア系の漫画オタクまでレベルがバラバラの10人が1年弱の練習を経て予選会を突破し、箱根本選で健闘するまでの物語。

この作品にリアリティーを求めると駄作なので早々に切った方が良い。
どう表現しようと、この程度で予選会突破出来る程甘くはない。

また、物語の性質上進行は序盤かなりゆっくりなのでそこは割り切るべし。


男子達の青春と友情物語にスポーツ要素を付随した的な比重で視聴しないと粗が目立つ。 だからと言ってどの要素を取っても平均程度の作品の域をでない。

投稿 : 2019/03/31
閲覧 : 217
サンキュー:

5

あんこもち さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

毎回続きが気になる!

素人だった登場人物達が徐々に取り込まれていき、本気で箱根を目指していく物語。登場人物達が走ることを好きになっていく様が丁寧に描かれていて、とても良かったです( *´艸`)
毎回続きが機になる程面白い作品なので、走ることが好きな方は勿論、嫌いな方にもお薦めです!

投稿 : 2019/03/31
閲覧 : 190
サンキュー:

8

ネタバレ

MuraBustan さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

手に汗握る

展開ある程度知ってはいたけど、それでも手に汗握る面白さ。

投稿 : 2019/03/31
閲覧 : 225
サンキュー:

9

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

僕にこんな青春はなかった

原作未読です。

アニメ23話視聴完了しました。箱根駅伝挑戦物語。
{netabare}はじめは、ランニングに興味すらない面々を半ば強制的に走らせイヤイヤ競技に向かわせてました。
それが、次第に主人公だけの夢から10人全員の夢へと変わっていき、それぞれ葛藤や悩みを抱えながら挑みます。

アニメの性質的には、キャラクターの掘り下げが深く、演出や構成で飽きさせないつくりになってると思います。
肝心の走る作画も悪くないです。CGも多少ありますが予選会のあの大量の選手を動かしたのは『おっ!』ってなりました。{/netabare}

青春= {netabare}他人と迎える転機
10人ほとんど違った過去、人生を歩んで同じ大学(選手寮)に至るのですが、この瞬間だけは同じ夢『箱根駅伝への挑戦』に全員で向かっていきます。
最初は走る気すらなかった竹青荘の居住者でしたが、予選会前には王子さんもキングさんもその他全員が選手寮の競技者になってました。
この瞬間に起きたそれぞれの転機(走る意味をみつけたこと)を青春っていうんだなぁと観ていて感じました。
走ることは、辛く苦しいけどそれぞれに走る意味がありました。
青春とは何ぞやをこの作品に教わったような気がします。

陸上競技を見たい方には物足りなく、青春ドラマを見たい方にはハマると思います。
決心・決意の作品です。何か目標があって一歩踏み出したい人、目標がなくとも今・未来を変えたい人にオススメします。{/netabare}

点数修正しました。

投稿 : 2019/03/31
閲覧 : 183

ぜろろ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

走るの好きか?

本作品、私は昔から原作のファンでコミカライズされた物も映画も見ました。
しかも私自身が走る人間ということもあってこの作品には相当の思い入れがあります。

だから多少ひいきのレビューにはなってしまうのかもしれません。
それでも、スポーツをやらない人でも、アニメに興味のない人でも、とにかくたくさんの人に観てもらいたい、と私は強く感じました。
それくらい本作品の出来栄えは良く、原作ファンとしてもうれしい限りでした。


約1時間もの間、誰の助けも借りることはできない
唯一頼れるのは自分だけ
でも襷を待つ誰かのために、誰かのためだから走る
そんな究極の個人種目と究極の団体種目を掛け合わせた競技が駅伝です


強さとは何か?


この作品の大きなテーマの一つだと思います
速くあることよりも強くあろうとする
強さを追求する登場人物達の姿は、「走る」ということに限らず、もっと普遍的な、「生きる」強さをも象徴していたと感じます。


アニメという点から、この作品の一番の魅力を挙げるならハイジ役の声優豊永利行さんの存在でした。

ハイジの強さとそれゆえの儚さを表現した見事な演技
私の思い描いていた清瀬灰二そのものでした。
この物語は走の物語であると同時にハイジの物語でもありますから。

若干箱根駅伝本番の部分が駆け足だった気もしたのですが実際のレースってそんなものですからよしと考えることにします。

少なくともここ最近のアニメの中では群を抜いていた作品でした。
原作と漫画版もかなりオススメです。

投稿 : 2019/03/30
閲覧 : 281
サンキュー:

16

小森 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

また風が吹く

最初は万引きで、ん?となったけど、キャラそれぞれの描き方が丁寧なおかげか、一人ひとりにグッとくる場面があり箱根駅伝をあまり知らない私でも最後までとても楽しめました。
個人的には声優がとっても良かったです。

投稿 : 2019/03/29
閲覧 : 208
サンキュー:

9

ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

リアリティと願望に心揺れ動いた作品

世界観:6
ストーリー:7
リアリティ:4
キャラクター:6
情感:6
合計:29

<あらすじ>
夜。逃げるように街を駆け抜ける蔵原走(くらはらかける)。
その横に、不意に自転車が走り込んで来る。
見知らぬ男が、走に向かって問いかける。
「なあ!走るの好きか!」
男の名は清瀬灰二(きよせはいじ)。
走は、灰二に導かれるまま、竹青荘という古びたアパートに辿り着く。
そこに暮らす個性豊かな9名の住人。
最後の空室を勧められ、戸惑いながらも、押し切られていく走。
まさか自分が、『10人目の男』だとは、夢にも思っていなかった…。
(公式サイトより)

今期はシーズン中の作品を、評価が高い噂があるものを積極的に視聴する試みをしており、10話までの時点で引っかかったので視聴を開始した経緯です。

1話では、{netabare}大学1年の主人公(カケル)が万引きをしてコンビニの店員に追いかけられ、そこに自転車に乗って追いかけてきた変な奴(ハイジ)に「走るの好きか?」と問われるところから始まり、寮に入ってそこが実は陸上部(既に住んでいた寮生の8人も知らされていない)で、突然、箱根駅伝を目指すことになるという。

これはリアリティ重視派からするとトンデモ展開で、1話で切った人にはとても共感できるのですが、2話以降は冷めた寮生が陸上部の活動に抵抗しつつ、ハイジの様々な戦略により徐々に本気で箱根を目指して走るようになるストーリーで持ち直しました。

リアリティに配慮すると、問題になるのが5000mを走るのに約30分かかるオージの存在(あの走りの演出では、速い人たちの2倍程度しかかかってないほうが不思議に思える)。このキャラがいる限り箱根駅伝に到達することはないことは明白であり、でもできると信じてやまないハイジ。どうなるのだろうという興味が尽きることはなかったです。

そして、カケルが自分のことだけでなくチームのことを考えるようになっていく展開も良かったです。

本作の難しいところは、上記のとおり、ランナーとしての素質に乏しいオージさんが、記録会で必要な時計を出したことの納得感が得られないところになります。他のランナーより一際遅かったので、何かしら速く走れるようになった経緯を説明してほしかったです。

新入部員が訪ねてきた時に、これがオージ脱落でも突破できるシナリオかと思ったのですが…、まあ、それを見せられてもドラマにならないので、オージをもう少しまともに走れる人として設定すれば済んだのに。

箱根駅伝回はそれぞれがそれぞれのバックグラウンドを描きながら、走ること、襷を繋ぐことに死力を尽くす作りで、良回が続きました。22話で、カケルがハイジの1話冒頭の質問に対して、好きと答えたと思うのですが、ジョージにとって「カケルもハナちゃんが好きなの?」と誤解させるユーモアでしたね。

これまで記載していないツッコミ所としては、風邪を引いて急ブレーキをかけてしまった(それでも最後まで走る根性!)神童と、翌日山下りを走るユキが同じ部屋で寝るというのは、監督もいる中であり得ないんじゃないか? と思ったことをメモっておきます。{/netabare}

最終話でも、{netabare}繰り返されるリアリティと願望の揺さぶり。寛政大学メンバーの達成感溢れる絵を描きたいのはわかるし、そうなってほしいと思うのですが、神童があれだけ急ブレーキをしながらシード権を取れるのは流石にあり得ないと思います。たまに書いていますが、モブへの配慮がないという視点で。{/netabare}

描く世界への誠実さや真摯さに繋がる部分なので、最後の最後で辛口評価に推移してしまいました。

(参考評価:3話3.6→4話3.7→8話3.8→14話3.5→16話3.6→19話3.8→22話3.9→23話3.6)
(視聴2019.2~3)

投稿 : 2019/03/29
閲覧 : 303
サンキュー:

19

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

リーダーに人間的な魅力があるスポーツアニメ

箱根駅伝を題材にしたスポーツアニメ。三浦しをんの小説が原作で全23話。
物語は、大学のオンボロ学生寮で暮らす4年生・清瀬灰二(ハイジ)が、寮の住人たちを強引に巻き込んで箱根駅伝を目指していく、みたいな流れ。とある理由で陸上競技から距離を置いていた天才ランナー・蔵原走(カケル)というキャラはいるものの、メンバーの大半が陸上競技は素人で、人数も出場ギリギリの10人だけというメンツで箱根に挑むという設定は、いくらフィクション作品とはいえ、あまりにも無理があるなあ、というのが正直な第一印象。正統派のスポーツアニメとして期待しても大丈夫なのか半信半疑という感じで序盤を観ていたのですが、人物の掘り下げ描写が丁寧で、最初はあまり魅力的にも見えなかったメンバーたちも、物語が進むに連れてどんどん立体感を増していきます。作品が中盤に差し掛かるころには毎週の放送が楽しみになっていました。特に良かったのは、ハイジのキャラクター。EDのクレジットを見ると、カケルが主人公という位置づけだったようですが、実際に観た印象としては、この物語の中心はあきらかにハイジで、いつも穏やかで飄々としているけれど、夢に向かって突き進む信念、無謀とも思える目標に他人を引っ張っていくリーダーシップ、苦難にも挫けない強い心などを持った人間として描かれていて、非常に魅力的でした。また、その他のメンバーたちもそれぞれ人間臭くて、キャラの描写は全体的にとても上手だったと思います。
ただ、やや不満だったのは、作品終盤の展開にトラブルや試練を過剰に詰め込みすぎたこと。現実の箱根駅伝の報道などでもありがちなことですが、ちょっとドラマを作りすぎ、求めすぎという感じがしました。アニメ作品としては中盤までの丁寧な人物描写の積み重ねによって、十分に感動の下準備はできていたわけで、最後はスポーツ競技それ自体の本来の魅力を、もう少し信用して物語を作っても良かったような気がしました。
作画は綺麗。音楽は、前後半ともED曲が作品の雰囲気と合っていて良かったです。
最後まで観終わって、スポーツアニメとして求められる熱くて爽やかな内容に、きちんと仕上がっていました。このジャンルが好きな人なら観てみても損はない、高品質な作品だったように思います。

投稿 : 2019/03/29
閲覧 : 295
サンキュー:

24

ネタバレ

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

期待が高すぎたかな

2018年末時点で1クール終わったところ。来年も1クールあるし、まだ箱根駅伝に出るかどうかも決まっていない段階での評価は非常に微妙なのだが、今の所とっても期待している。
箱根駅伝本番はいつやるのかな。早くみたいな。
全部見終わったら、当然レビューも更新しますよ。

<最終話まで見ての更新>
架空の大学の弱小陸上部が箱根駅伝を目指す話。かなりリアルに描かれており、
あながち夢物語でもない気がする。様々な困難を乗り越えて走る姿に感動する。
とくに箱根のあの山登りは・・。実際にあんな場面をTV中継で見るけど、チーム関係者からしたら胸の張り裂ける思いだろう。まあ、そこが箱根駅伝の魅力でもあるんだけどね。
走ることを通しての成長物語として秀逸な出来と思う。
それぞれの思いで箱根を走るラスト数話がどれも素晴らしい。
しかしながら、前半部分が大変良かっただけに、本番の箱根駅伝はもっと感動するんじゃ・・という先入観がどうしても働いてしまい、実際に見ると、あれ、こんなもんかという感覚をもってしまった。
箱根駅伝を知らなくても楽しめる、良い作品でした。

投稿 : 2019/03/28
閲覧 : 250
サンキュー:

17

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

箱根の山は~?てんかのけーーーん!

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:万引きは犯罪です。さておき。タバコ吸って長距離走できんのかね?基本的にはスポコンものなのかね?弱小○○部を頂点へ!みたいな。
期待度:★★★★

いくら経験者だからと言って、1年やそこら練習しただけで箱根駅伝に出られるわけがない。というあまりにも非現実的な展開にちょっとげんなり。
どうしても敵というかそういうキャラ作ってアクセントつけたいのは分かるけど、あんなに人に対して攻撃的になれる人なんて未だかつて会ったことない。

という点がちょっとげんなりするけど全体的には作画も良く面白く見させてもらった。オタクはあんなに頑張れませんけどね。

投稿 : 2019/03/28
閲覧 : 226
サンキュー:

18

ネタバレ

teji さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もっと熱い感じになると思ったのに・・

もっと熱い感じになると思ったのに・・ 全般的に面白かった気がする・・
正月 駅伝は 見るけど・・ 流してみてるだけだったけど 来年から ちゃんと見ます

投稿 : 2019/03/28
閲覧 : 230
サンキュー:

9

猫耳サイクロップス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ハイキューっぽいやつ

ジャンル:スポ根物。ハイキュー好きならこのノリもいけるはず。
やはり王子とハイジが一番いいキャラでしたね。

総評:
「かなり好きなアニメ」

投稿 : 2019/03/28
閲覧 : 250
サンキュー:

9

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風が強く吹いているのストーリー・あらすじ

夜。逃げるように街を駆け抜ける蔵原走(くらはらかける)。その横に、不意に自転車が走り込んで来る。見知らぬ男が、走に向かって問いかける。「なあ!走るの好きか!」。男の名は清瀬灰二(きよせはいじ)。走は、灰二に導かれるまま、竹青荘という古びたアパートに辿り着く。そこに暮らす個性豊かな9名の住人。最後の空室を勧められ、戸惑いながらも、押し切られていく走。まさか自分が、『10人目の男』だとは、夢にも思っていなかった…。(TVアニメ動画『風が強く吹いている』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2018年秋アニメ
制作会社
プロダクションI.G
主題歌
≪OP01≫UNISON SQUARE GARDEN『Catch up, latency』≪OP02≫Q-MHz feat. 日高光啓 a.k.a. SKY-HI『風強く、君熱く。』≪ED01≫向井太一『リセット』≪ED02≫向井太一『道』

声優・キャラクター

大塚剛央、豊永利行、内山昂輝、入野自由、榎木淳弥、上村祐翔、興津和幸、株元英彰、北沢力、星野貴紀、木村珠莉、中村浩太郎、河西健吾、日野聡

スタッフ

原作:三浦しをん『風が強く吹いている』(新潮文庫刊)、監督:野村和也、シリーズ構成・脚本:喜安浩平、キャラクターデザイン:千葉崇洋、キーアニメーター:高橋英樹/向田隆、音響監督:菊田浩巳、音楽:林ゆうき、企画協力:新潮社

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