ヘンゼル さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
私たちは、普通の恋愛ができない。
本作は言うなれば、「タイトルで誤解されやすい作品」かなぁと思いました。
「恋愛できない」というより「普通の恋愛ができない」って感じの内容でしたね。
この作品で言う普通の恋愛って、私たち現実世界の認識と相違ないです。
一緒に映画を見に行ったり、遊園地などのレジャー施設で遊んだり、夜景の見えるレストランで優雅にディナーを楽しんだり…。
画一的で、私含めた一般人がパッと思いつくようなデートプラン。
でも重度のヲタクである程、そういう「普通」ができなくなる。
もっぱら話題はアニメ、ゲーム、漫画、などのサブカルチャー。
それも重度であればあるほど、会話の端々にヲタクが顔を出してくる。
アニメの名言然り、ゲーム用語然り、ネット掲示板でしか使わないスラング然り。
普通の人であればあるほどキツイ、内輪ノリみたいな会話。
デートに限らず、思い描く普通の恋愛というのと現実とのギャップに、「本当にこれでいいのか?」という、本作品のキャラクターの葛藤、それでも好きなことはそう簡単に変わらないという、自己を認める物語。
本作は、アニメやゲーム、漫画などのサブカルチャーが好きなまま大人になった方ほど、その根底にあるメッセージ性に惹かれるんじゃないかな、と思います。
かくいう私も、こんなレビューを書いているほどアニメが好きなものですので。
はい。
というわけで純粋に作品として見ると、作画はそこまで良くないですが、気にするほどのものでもありません。
全体的に見れば普通。
65点から70点ぐらい、時たま75点並の作画が出る感じですかね。
コメディ部分に関しては、決してパロディだよりという事もなく、その作品独自のギャグの方が割合的には多かった印象です。
ただやはり、他作品も知っておいたほうが個人的には「より」楽しめるのは間違いないかなと思います。
現実にある作品の名前や作品そのものも多く登場しているので。
あとはそうですね、BLでいう「受け」と「攻め」という前提知識は必要かな~という感じ。
それぐらいですかね。