nyaro さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
男女の愛が生命をつなぐ。この時代によく言い切ったと思います。
本作は露骨な「トップをねらえ」の第6話のオマージュでラストを締めくくっています。本作ほどの高水準のアニメを作るクリエータたちが「マネ」でやるわけもありません。一つ目は「別れ」ですね。仲間たちに2度と会えないという事。次に「帰還」です。つまりあの2人は帰って来たんだと言いたかったのだと思います。
ただし帰ってきた意味合いが違うわけです。これは「輪廻」ですね。生命は回りまわっているんだと言うこと。これは生まれ変わったからハッピーエンドということではなく、2人の死の意味が地球で花咲いて、また命が生まれ始めたということでしょう。だから偶像は壊れ、桜として花開きました。
それは、本作の大きなテーマである「生命は男女で子孫を残してゆくことが未来につながる」ということにつながります。2人の子供から読み取れます。
ラストのこのシーンだけでテーマが読み取れる工夫をしたんだと思います。
大人対子供は、停滞VS未来への可能性でした。長寿社会の停滞、共同意識VS個別意識もありました。こうやって1つ1つ並べるとテーマがいっぱいで説教臭いしどっかで見たような主張ばっかりという感じもしなくはないですが、これをまとめるとどうでしょう。
少子高齢化で生殖を諦めた今の日本の状況になります。恋愛の否定、男女それぞれグループを作って遊んでいる、童貞処女率の高さ、長寿化により生殖本能が無くなってゆく現状(実際… もっと見る