ひっく さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
イビツな家族の絆
ニート、就活難、片親、...社会的に苦しい立場にある家族。その子供が誘拐された時、祖父が最終手段として謎の力を持つ石に手をかけ、家族がとんでもない陰謀に巻き込まれていく話。
1話、2話の時点ですでにサスペンス・超常現象的な緊張感や興奮が最高潮を保って進行をしていく。中盤からは能力バトルの様相が強くなるが、個人的に非常に好きになったのは賛否が分かれる最終回の展開や描写。{netabare}主人公の「腹を括った」後の世界を描き、終わらない時間を感じさせ、その果てに静かに綺麗に好転して話が畳まれていく。{/netabare} 時間、生死、人間の行い、色々なことを考えさせられる展開を経たけれど、最後に強く感じたのはイビツな形だけど確かに家族が持っている絆だった。けっして何もかもまっすぐ生きられる聖人じゃなくていい。家族の絆は不完全な人間達が支え合って積み上げていくもの。それを再確認させられる素晴らしいラストシーンだった。