二足歩行したくない さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
童話のページをめくるように
手のひらサイズの人々が生活する世界で、ハクメイとミコチという2人の生活にスポットを当てて展開する物語。
全12回+OVAの13本で、1本あたり1から3話収録されています。
回をまたいで次回に続くストーリーは無く、ハクメイとミコチを中心に、人々や仲間が旅行したり、軽い事件に出会ったり、日々を過ごしたりする日常系的な内容になっています。
登場するのは小さい人々とイタチやモモンガ、リスなどの小動物、及び昆虫で、彼らは会話し、種族の違いは問題にせず一緒に過ごします。
世界感が独特で、いわゆる普通の人間は登場しません。
明確なモデルのようなものもない様子で、ファンタジーですが、怪物の出現や魔法なども無いです。
ハクメイがフクロウに怯える描写があったように思いますが、討伐のため出兵するような展開は無く、フクロウ側の都合も考えたようなストーリーでした。
良く考えると文明レベルや生態系などで矛盾がでそうですが、作者もその辺細かく考えてはいない様子で、雰囲気が良ければ深く考えなくても楽しめる方向けの作品だと思います。
この手の作品って、凄い考察班が登場しますが、そういう作品ではないかなーと思いました。
間が独特でさしたる問題も起きないので、最初数話は退屈を感じることと思います。
こういう作品なんだなーということが分かってきたあたりから、面白というより楽しいというかワクワクしてきます。
でもこの手の作品って苦手な方も一定数いると思うので、ビジュアルでダメならダメなんじゃないかなと思います。
ギャグやツッコミにも毒がなく、優しさに溢れた世界ですが、我々がいる現代からはサイズや生活の異なるファンタジーなので、感情移入は難しいものがあります。
童話のページをめくるように、世界に没頭する作品だと思いました。