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「君の膵臓をたべたい(アニメ映画)」

総合得点
75.7
感想・評価
305
棚に入れた
1461
ランキング
777
★★★★☆ 3.8 (305)
物語
3.8
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.8

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君の膵臓をたべたいの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

感動ポルノとは一線を画します。「死」を考える素材を提供してくれる作品。

 この作品、21年6月にレビューして、その時は数年後に思い出すかどうかで価値がきまる、と思っていました。そして、3年以上経ちましたが、その間なんども思い出した作品です。ただ、私にとってあまりに感情移入してしまった作品で、再視聴が辛くて結局3年経ったとも言えます。

 一応、この作品の結末は誰が考えてもわかると思いますので隠しませんが、その辺はネタバレしています。


 感動ポルノという概念は結構私にとって重要で、病気の少女や妻、婚約者などが死ぬ話というのはほぼ例外なくこれにカテゴライズされます。いくらそこにドラマがあろうが、人を泣かせる気が満々だからです。こういう作品の陳腐さを語るのに感動ポルノという言葉を知ったのは助かりました。

 私は作品に泣かされることはあっても、それが情動を刺激する型、恋愛→死という構造で形式化した「泣かせ」であれば、泣きはしてもその作品はギャグの反対というだけで、情動を強引に動かすだけのものとして評価はかなり低くなります。
 ギャグは泣きよりも単純でなく創作のレベルが高いし、それなりに感情にプラスになるから評価しますが、死(別れや挫折など)による涙は創作として安易すぎとも言い換えられます。

 いくらキャラが素晴らしくても作品のストーリーの構造が感動ポルノ構造の場合、低評価にしています。ただし、です。人間生きていれば死別はあります。その様子を真摯に作品に落とし込めた場合、その評価が変えざるを得ません。それを判断するのが「時間」と「多面性」のフィルターで、何年か経ってもその作品を見るのが辛い、でも考えてしまいいろんな意味がくみ取れるという作品は、この感動ポルノではないという判断をしています。

 もちろん初見の印象も大事なので、「死」にどんな意味を付与できているかが大きな基準になってきます。「四月は君の嘘」の評価が低くて「プラスティックメモリー」の評価が高い理由が、この辺にあります。死そのものを見つめているか、死が別離としての結論になってしまっていないかの差ですね。つまり、死なれてしまう側の感情=視聴者の視点となると、感動ポルノと定義できるかなと思っています。

 で、本作ですが、この作品は「病気で死に向かう少女」ですから感動ポルノの構造そのままなんですけど、少女自身の中の死に対する覚悟の変化の描き方が非常に繊細でした。その理由が少年との出会いでありました。友達でも恋人でもない「少年」は、少女の死をいたずらに悲観することなくただ一緒にいてくれる存在でした。
 これが大切な友人である恭子に病気を語れないという心理になっており、共感ができました。誰でもないから、死の告白において「甘えられる」という関係です。この関係が得難いものになっていきました。

 そして少年に芽生えた大量の薬による「死の現実」と「死んでほしくない」という心が、少年の側の「生きる意味」に転嫁してゆきます。この生と死の描写の対比がすばらしかったと思います。

 で、花火の前に寿命が縮まったこと。ここで少女にとっていままで覚悟していた死にリアリティが増します。それまではどこか死を遠いものと考えていたのが、寿命を突きつけられました。ここで少年の存在が大きな意味を持ちました。恋愛に似た何かですが、もっと、生と死を見つめるなかで更に深い意味を持ったような感じでした。

 で、肝心なところです。通り魔ですね。これがあったからこの作品は感動ポルノから脱しました。

 少女や家族にとっては何年か前にわかっていた死の時間が早まりました。少年にとっては、これから死に向かって「残された時間」を2人で大事に過ごしていこうとする矢先の衝撃でした。クラスメイトにとっては突然死でした。死の覚悟と言うものを全部吹っ飛ばす衝撃ですが、病死と突然死の対比ですね。単に病気で死ぬラストシーンはいくらでも感動(ポルノ)的に描けますが、そうじゃなかった意味が、見ている側にも衝撃として伝わります。視聴者が当事者として巻き込まれたような感覚もあります。

 で、ここで恭子が活きてきます。彼女にとっては突然の死でしたが、実は病気で死の覚悟をしていたという事実ですね。これが本作の主題でしょう。

 つまり「死」という現象は一緒でも、その意味するところは人によって見方が変わるということです。その結果、「生」を引き継いだ少年に対する感情が変わりました。

 少年と恭子にとっての視点の差が、もちろん少女にとってもですけど、死の意味を咀嚼する「素材」をこの作品は提供してくれました。答えはいろいろだと思いますが、私は感動ポルノ系の作品を見るたびに、本作の死の描き方と比較してしまいます。

 取り留めもないレビューでしたが、この作品は3年ぶりの再視聴でしたが大変心が乱されました。やはり素晴らしい作品だと思いました。死を扱った作品の中では名作だと思います。

 そうそう、途中の恋愛話のところもありますけど、死を覚悟している少女にとって、もとめている相手の本質も描いていました。

 


21年6月レビュー 単純に死は誰でも訪れる、ということだけではない気がします。

{netabare} 誰でもいつかは死ぬ。死を自覚したヒロインは、最期を自覚していた分だけ充実した日々を過ごせた、と考えていいんでしょうか。
 もちろん、桜良(サクラ)の名は、短く美しく潔く散ってゆく命の象徴です。志賀春樹(シガハルキ)の名は、死が春に来るから言えなかったんでしょうかね。

 病床で衰弱して、死の恐怖に震えるのではなく、元気ではないでしょうが、普通にデートにうきうきと出かける途中で死を迎えたことが、ヒロインにとっても、周囲にとっても何をもたらすのか。

 主人公と心を通わせて、逆に死ぬことが恐ろしくならなかったんでしょうか。思いもかけない死を迎えて、最後の時間の恐怖が無くなって、かえって幸せだったんでしょうか。

 通り魔に襲われた時に、ヒロインは何を考えたんでしょう。もう一度会いたい、怖い、死ぬのは嫌だ、ありがとう、さようなら、どういう解釈がいいでしょうか。

 死は、特に若い人にとってはリアリティがありません。日記の中でヒロインは死を自覚していますが、それはどこか他人事ではなかったでしょうか。入院生活に入って、急激に時計の針が進んで、彼女に本当に死の自覚をもたらしたんでしょう。あの花火を2人で見られて、本音で話ができて、本当に良かったと思います。

 クラスメイトにとってのヒロインの死の意味は、主人公にとっての意味とまったく違うものになっているのが、これらの疑問を考えるヒントになるんでしょう。
 ですが、まあ、答えは見つからないでしょう。物語の最期のヒロインの告白は、病死を前提としていますので、それが通り魔で意味が変わるのか、同じことなのか。考え続ける必要がありそうです。

 ホテルのことや、あの雨の日のこと、などなど、いろいろ後から思い出しそうですね。こういうアニメは数年後に思い出すか思い出さないかで価値が決まってくると思いますが、多分私は思い出すでしょう。

 ガムの彼と、恭子も単なるサブじゃないのが良かったですね。 {/netabare}

投稿 : 2024/09/02
閲覧 : 344
サンキュー:

13

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

牛の肝臓が食べたい

この映画見てるくらいならまだ、りんなちゃんとお話してたほうが面白い。うんちブリブリ💩あなたが私のレビュー見てる時点で時間の無駄だ〜よ。

投稿 : 2024/08/12
閲覧 : 49

イチゴン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

題名のインパクト!!!

 すい臓食べたいなんて題名が、インパクト強すぎて観ました。

 いろいろと、評価がわれているようですが、最後まで一気に見れました。実写版映画と原作は、見ていません。

 アニメ映画を観終えてから、実写版を少しだけ観ましたが、アニメ版よりは実写版が劣る感じがして、断念。浜辺美波を推しすぎの大人の事情が垣間見えて、、、

 物語はそれなりに斬新で、感動できる場面もありました。しかし、絶賛レベルにはありません。作画も美しいのですが、やはり絶賛レベルではないです。

 なにかが物足りない、けれどもそれが何かを言語化できないもどかしさ。見終わって、良かったかなと思う程度。。

 

投稿 : 2024/03/17
閲覧 : 52
サンキュー:

2

あと さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:----

感動、できるか?

 主体性のないぼっちの陰キャのが膵臓の病気にかかった可愛い女の子に連れ回されて恋して思い出を作って、訪れる彼女の死と向き合って成長する青春アニメ。
 作画はめちゃくちゃ良くて、雰囲気もヒロインも可愛かったので青春アニメとしてはいいなあ!って感じだったんですけどストーリーはあまり響かなかったですね。まず違和感を感じるのが闘病生活してるはずなのに普通に元気そうに暮らしていること。それでたまに急に病気が重くなる。しかもそのことを友達には話さないヒロイン。この子、性格良さそうに見えてなかなか酷いです。それで一気に誰でもないクラスのぼっち君と心を通わせていくのもなかなかしんどいですね。あまりに不自然なほど主人公に都合のいい女すぎる。というか、病気が舞台装置になっていて全然関係ない。
 加えて、ストーリーも内容がふわふわしていてまとまりが無さすぎるし感動させようという誘いが恣意的すぎてなんとも言えなかったですね。あと高杉真宙くんの演技がこの世界観からちょっと浮いてる。
 まあでも、このアニメの空気感や音楽と演出はひたすら良かったです。

投稿 : 2023/11/24
閲覧 : 144
サンキュー:

0

赤羽カルマ最強 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 1.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

個人的評価 微妙アニメ

ストーリー 0点 前半は恋愛ストーリーとしてはまだ見られるが後半から展開の雑さが目立ち、投げやりのラストを迎えた
作画 15点 作画は綺麗、演出もなかなか
声優 14点 演技は上手いと感じた
設定 0点 闘病の描写が薄っぺらい、ヒロインの最期も病気と全く関係ない
音楽 13点 曲に関してはいい
総得点 42点
感動ストーリーとしては弱い、重大な病気にかかってるのに関わらずヒロインが病気で苦しむ様子がないのが不自然すぎる。

投稿 : 2023/08/08
閲覧 : 172
サンキュー:

1

タイガー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

『僕だけのものから君に贈るものにする』

病院から始まる2人の切なく美しい青春物語


青春がぐっと詰まってて切ないのに幸せで、
結末に驚かずにゎいられなかった

1度ゎ観るべき名作だとおもう。

優しい感じが作品全体に溢れてる作品

投稿 : 2023/01/17
閲覧 : 272
サンキュー:

1

ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

桜の木になろう

住野よる原作、ベストセラー青春小説。

共感は出来るがあまり評価は出来ない。
理性と感性の評価で大きく揺れています。

優れた表現力、ポップなキャラクター、
美しい風景と少しづつ積み上げていく物語に、
中盤までは省略があるにしろ感じることも多い。

偶然にもイエール大学講師シェリーケーガン著、
「DEATH 死とは何か」を読了し、
そのせいでひどく考えさせられることになった。
{netabare}死とは、そもそも悪いものなのか、
死とは、どうしてどんなふうに悪いのか、
死とは、いつの時点で私にとって悪いのか。{/netabare}

我々の寿命が60歳と仮定した時に、
10年長く生きたかったと泣くことは、
誰しも容易に、想像出来ますが、
10年早く生まれたかったとは泣かない。
その違いは何か?同じ10年であるのに。
{netabare}答えは至ってシンプルなものでしょう、
積み重ねた記憶や経験があってこそ尊いのだ。
それこそが主題であったのでしょうか。{/netabare}

{netabare}名前のない僕と未来のない少女の、{/netabare}
大人になろうとしているあなたへ贈る、
桜咲き誇る、美しい春の日の物語。

記録よりも記憶に残るアニメとなりました。

投稿 : 2022/12/18
閲覧 : 955
サンキュー:

53

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

キミには、スイートを。

私なら、そう言いたいかな。

君と、食べたい。

君と、過ごしたい。

私と、そうなってほしい。


でないと

なんだか、勝手が悪すぎるんだもの。


~ ~ ~ ~ ~


"君の膵臓をたべたい。"

思わず目を引かれるタイトル。
一世を風靡し、まさに時代の寵児にもなった作品です。


数字はと言うと・・・。

書籍は、300万部(累計。2020年8月)
実写映画は、35億円(日本映画製作者連盟)
本作は、5億円(キネマ旬報、2019年3月下旬特別号 p.69)

アニメはやや低調でした・・・。

書評欄やレビューサイトでの評価が大きく割れていたからでしょうか。
良しにつけ悪きにつけ、その影響を受けてしまったのかもしれません。


~ ~ ~ ~ ~


生を謳歌しようと無理を振るまう伸びやかな嬉しさ(というよりも素の自分を見てほしかった?)。

日記の置き忘れを、さも偶然と設えて、ステディなお付き合いに期待を寄せたくなるのも乙女心?

(どことなく「四月は君の嘘」のトレース?なんて感じもしますが、中学生よりも大胆な演出もあります。)

見た目はどんなに健康的でも、あたかも時限爆弾を抱え込んでいるのが、内部疾患です。

周囲への説明も疲れてしまうし、するだけ理解もされにくい。
行動制限もあれば、コミュニケーション以前の苦しさもあります。


「君はいつだって明るくて、元気いっぱいだね。」

~ でも、あなたと同じようには歩めないの。~

「それは・・・やるせないね。」

~ ちょっと、切ないです ~


こんな会話も、片方ではあるのです。


~ ~ ~ ~ ~


とは言え、いかにも唐突な幕切れは、意外性よりも違和感の方を強く感じました。
悲哀のカタルシスを高めるにも、あの退場のさせ方は、どうにも後を引きました。

疼き続けた不具合の理由は・・・自らの意思で未来を手に入れよう踏み出した宮園かをりと、自分の意思とは無関係に第三者の手で未来を断ち切られた山内咲良との対比です。

これはどうなんでしょうか・・・。

でも、よく考えてみると、二人の少女は余命幾許もない存在です。
自分には時間がないと、本人には分かり切っていることなのです。

分からない?
知り得ない?
本当にそうなのでしょうか?

事件、事故、病気。
気象災害、紛争や戦争、孤独や分断。
ひいては隕石の落下まで??

軽く天寿を想定しても、想定外の出来事は、いつともなく、どこともなく、だれともなく、身近に潜んでいます。

そうした大風呂敷にも気持ちを馳せてみれば、人事を尽くしてもどうにもならないことが世の中にはたくさんあります。

であれば、身近な人ときちんと向き合っているのだろうかと、大切なことをまっすぐ伝えているだろうかと。

そんな問いかけも掬い取れそうな気がしています。


~ ~ ~ ~ ~


物語のディテールは、陰極まりて陽となした咲良と、陽に触れても陰に留まっている春樹の交流です。
チグハグしてて、焦ったくて、もどかしくて、いかにもバランスが取れていません。

でも、核心部は、彼女を喪って、初めて気づきを得た春樹と、それを日記に託し、前へと歩きだしてほしいと彼に願った咲良のモノローグにあります。

決して取り戻せず、取り返しのつかない咲良の青春。
そんな生き方を春樹には選んでほしくなかった、選ばせたくはなかった。
否、だからこそ春樹を選んだんだと思います。

埋めるともなく過ごした何気ない日常がベストだった。
埋めあいもせず流れていく時間が、何よりの安息だった。

そこには、二人だけに共通する土台があったんだろうと思います。


~ ~ ~ ~ ~


知っている人が殺されたなんてニュースだけでも一発ノックアウトなのに、ずっと傍らにいて共病するのもボディブローの無限連打です。

阿鼻叫喚できる相手がいるのなら、まだ感情を解き放てます。
でも、ひとり意気消沈しかないのなら、何を支えとし誰を頼りにして、悲しみをやり過ごせばいいのでしょう。

私なら、お葬式に参列できるかどうかまったく自信を持てません。
お葬式に来てね、なんてことも言えないだろうと思います。

このお話は、序章こそボーイミーツガールの体を見せていますが、中盤は、友人とも恋人とも言えないぎごちなさのオンパレードです。
終章に至っては、鬱展開の一辺倒となります。

であれば、その深い淵にこそ、本作の矜持が隠されているのではないでしょうか。
咲良が日記をしたためていたのも、そこに春樹との目的を定めて、母に託したように感じています。


日記からはじまり、日記に終わる。

二人を出会わせ、過ごさせ、未来を感じさせながら、いつかは託すことになると、咲良は最初から分かっていたのでしょう。

高校生の年代では、内面性を穿つようなシーンに出くわすとか、人間性をリカバリーさせる術とかを学ぶ機会は、なかなかないものだろうと思います。

この作品の方向性は、そうした当事者性を語らせるところに狙いがあり、アピールポイントを潜ませているように感じています。


~ ~ ~ ~ ~


原作にもその章立てがあります。
けれど、文字からイメージを立ち上げるのは、いかんせん私の想像力の乏しさでは無理限界がありました。
どうしたって共感性がスポイルされてしまうのです。

その点、本作はアニメーションならではの表現に優れていて、ビジュアリティーが大いに広がりました。また、強く引き込む力もあったと思います。


実世界と精神世界とのはざま。
星、宇宙、溢れんばかりに咲き誇るサクラの成樹林・・・。

スクリーンいっぱいに、咲良の生きざまと、夢を叶えてきた歓びが描かれ、やがて彼女は、一本の幼樹に水を遣るのです。
それはとても楽し気なふうに・・・。

メルヘンチックな情景でした。
咲良らしいお別れの仕方。
春樹への感謝、深い愛念、爽やかなエールが、私にも伝わってきました。


~ ~ ~ ~ ~


現世では、不器用を強いられる生き方の二人でした。
まるで、不幸をパッケージとして背負い込んできたかのようです。

でも、一冊の日記は、心に友綱を結び、杖を貸しあうエピソードを紡ぎ出しました。

共病文庫は、春樹がいての咲良の綴り。
死を生として迎え、生が死に優るものとして、懸命を共にしてきた名残だったのですね。


今の私は、そんなふうにすっかり落ち着いています。

投稿 : 2022/02/09
閲覧 : 285
サンキュー:

15

横比較無用ノ介 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

病気から逃げた作者

陰キャラ男子が、ヒロインのおかげで成長する。
ヒロインのイベントがなければ、普通の話。

膵臓の病気で注射剤の描写。糖尿病と考えるのが普通。
でも食事制限もない糖尿病で、余命宣告されるなんて考えにくい。
結局「架空の病気」なんだと。

突然の別れと言い、闘病をほとんど描いていない。
作者にとっては病気は単なる要素。
それなのに「膵臓をたべたい」と言うキラーワードで注目させるのはどうかと思う。

作者には、もう少し病気に向かい合って欲しい。
アニメ自体は、桜良の性格で救わているなあと感じる。

蛇足
「同物同治」
体の中の不調な部分を治すには、調子の悪い場所と同じものを食べる。
中国の考え方。
日本にも、豚の肝臓成分の入った、胃腸薬が売られてます。
くう~。

投稿 : 2022/01/28
閲覧 : 276
サンキュー:

2

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

君嘘を彷彿

君膵も君嘘も同時期の作品なのではあるが、君嘘の方を先に触れたので…

主人公の春樹君は人間強度が下がる阿良々木君みたい。それが成長していく物語。
原作既読であったが、劇場版な作画にしっかり作られていて、ゆったり視聴でき、視聴後も満足できる内容であった。

なんとも切ない。

100点中86点

投稿 : 2021/12/12
閲覧 : 201
サンキュー:

1

ネタバレ

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

誤解が多い作品

泣ける代表作として知られる「君の膵臓をたべたい」

正直観る前までは「過大評価されすぎてるんだろうな。大病を持ってきたお涙頂戴リア充アニメなんだろう。」と、馬鹿にしようと思って観ました。ですが、全く違いました。

実写化などもされていて物語上はとても評価されている作品。ですがアニメ映画ならではの良さがあります。例えば照れるシーン、色気のあるシーン、アニメでしか表現できない部分が久々と伝わってきます。

主人公が成長していく過程が声優さんの演技からどんどん伝わってくる。高杉真宙さんという俳優の方が担当されているそうですが、どんどん上手くなっていくんですよね。それが「僕」の成長過程とリンクしていて物凄い化学反応が起きています。ヒロインを演じるLynnさんの尊くて儚い演技力も素晴らしいです。僕と桜良は正反対のように見えて、実は似ている。この微妙な関係を素晴らしく演じられています。

そして作画、背景美術、全てを妥協せずに繊細に作られています。

一つ一つのシーンの感情が良い意味で極端になります。泣けるシーンは本当に泣ける、辛いシーンは本当に辛い、そして純情な物語だからこそ伝わってくる主人公とヒロインによる掛け合いの色気。
もう一つ一つのカットの演出が素晴らしいです。

そして「死」の怖さ、尊さ、儚さを上手く表現されいます。
牛島監督も「死を軽く扱いたくはないという思いで制作した」とおっしゃっていた通り、死に対するメリハリを繊細に表現していました。
とても濃い1日を過ごしてきたがあっけなく終わってしまう。あえてヒロインにスポットライトを当てていないのが素晴らしい。

そして最後の僕のセリフ「さくらが待ってる」。名前で呼んでほしいというさくらの"願い”を最後まで回収してくれている脚本、演出。もちろん感動もするんですけど、何より素晴らしいという言葉が1番あっている気がします。

そしてこの物語を引き立てる世武裕子さんの劇伴とsumikaさんの主題歌。全く食べたことのない味でした。

投稿 : 2021/10/21
閲覧 : 900
サンキュー:

9

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

切ない

余命わずかな女の子が天国に悔いをもっていかないように明るく頑張る。でも、やっぱり死ぬのは怖くて、生きたくて・・・。
すごく元気をもらえる半面、感情移入しすぎて最後が辛い・・・。

ちなみに「四月は君の嘘」を思い出しました。

投稿 : 2021/08/15
閲覧 : 258
サンキュー:

6

既読です。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「お話」ですから。(改

2021年7月28日録画整理。

テレビでやってた分を再視聴

良い方に生き方を変えられたと見るか
とてつもなく重い十字架を背負わされた
と見るか難しいです。

本作は前者に舵を切ってますが
私はとても女々しい人なので
圧倒的に後者です。

私なら「共病文庫」を後生大事に
孤独に生きて行きます。



以下は初見時での感想です。


設定や描写にイチイチ突っ込んでたら
キリが無いと思うのですが。

現実と比較してカッカしてる人が多いですね。

で、私の場合ですが
「四月は君の嘘」と同様
悲恋物は苦手です。

生きていて欲しかったです。

「君の膵臓を食べたい。」って

主人公が

「もっと生きていたい!」と

発したメッセージだったのでしょう?


なので私にとっては
喫茶店やお墓参りのシーンは
要らなかったです。

投稿 : 2021/07/29
閲覧 : 349
サンキュー:

8

ネタバレ

もっちょん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

普通に泣けました

原作未読で視聴しました.

最初に彼女が死ぬという結論から始まり,人と関わりを持たない青年と病気を抱えている女子が関わり始めるという話です.

原作を読んでる方によると,桜良が春樹に惹かれる理由や恭子が春樹を嫌う理由といったところが説明不足であるといった感想を言ってましたが,原作未読の僕からしたら十分いい作品だと思います.

投稿 : 2021/07/28
閲覧 : 317
サンキュー:

5

ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

賞賛したい。。けど受け入れがたい部分も。。

タイトルから敬遠していた作品。

結果として感動に至る物語は大歓迎なのですが、救いようのない結末が想像できるせいで泣かせるためだけに作られた作品のような気がしまして。。

ジャンルとしてはキライじゃないんですよ。
でも、いかにも泣かせてやるぜ~!的な雰囲気が見えてしまう作品は身構えてしまうのです。

セカチュウで心折られたせいか、「あの花」は好きだけど「君嘘」はちょっと・・みたいなw
(じゃあなんで観たの?についてはおいおいw)

さてそんな自分ですが、この物語はどんな感じなんでしょう・・・


【作画】どうかなー
 なんか人物と背景が合わないような。

【キャラ】ありがちかな。
 ありえないくらい元気な薄命の美少女。
 クールでぶっきらぼうな男子学生。
 キャラの顔は声優さんに寄せてるような気もします。

【ストーリー】意外性もあるけどおおむねありがちかな。
 人は誰しも明日死ぬかも知れないのに日々漫然と生きてるよねーみたいな、たしかに考えさせられる部分はあるけど。

【cv】個人的には歓迎。
 Lynnさんは、スクストの、りのまの、
 ウマ娘の、マルゼンなどなど
 声色を変えるのがうまいので気付かない事も多いですが
 Twitterフォローしてるので知り、観る気になりました。
 この頃の演技はフレッシュですねw
 cvに女優さんを使わなかったのは良かった。
 ちなみにオーディオブックでは堀江さんだったらしいです。
 「ゴールデンタイム」を思い出します・・

 なんと藤井ゆきよさんもいますね。
 最近ウマ娘では、たずなも。
 自分のBEST10に入っているお二人でした。
 今回、ちょっと好きになれないキャラでした。
 まあ好演ではありましたが。
 
【ツッコミ&感想】
 ~{netabare}
 不良を成敗・・ありがち過ぎ。なにかのフラグ?
 恭子ウザ過ぎ・・親友なら想いを汲むのが第一じゃね。
 予約の手違いで同じ部屋・・鉄板過ぎw
 自宅でKISS直前・・鉄板だけどマジふざけてやったのかは明らかにして欲しかったw

 で、観ながら妄想してしまいます。。

 もし自分自身が青年時代に短命とわかったら・・
 恋愛は外せないけど好きな人に告白はできないでしょうね。
 たとえ想いが成就しても相手を悲しませることがわかっているから。
 なので好きだけど友達として・・という思考回路はわからなくもない。
 まあこのヒロインの場合は恋ではなかったとは言ってますが。

 でも逆に、もしこんな短命美少女が自分に好意を寄せてくれたら・・
 自分の将来の悲しみより、彼女の瞬間の幸福に尽力するでしょう。
 その後の悲しみは大きいでしょうけど、漫然と過ごす人生よりはよほど有意義な人生と言えるかな。

 なーんて思いながら、観ていたら。。

 え、なにこの展開。
 刺されて死亡とか。。ないわ~。
 懲らしめた不良の復讐?
 刺される前に何かされてない?とかはゲス妄想過ぎ?そこまでダークな展開ではないか。原作者は悔いのないように生きようとかいう事を強調したかったんでしょうか。まあ「小説家になろう」投稿作品だったらしいので意外性を求めたんでしょうし、これがあったから話題にもなったんでしょうけど、好みで言えばナシ、ですw

 しかしそれにしてもですよ・・
 死後のヒロインは爽やかに描くしかないとは思うけど、彼女が刺された瞬間から死が訪れるまでの束の間、彼女の無念さはいかばかりでしょう・・
 短命であることが分かっていたがゆえに、やりたいことの多くはできたかも知れないけれど、これから、今度こそは・・という矢先ですから。
 その無念さをしつこく演出しなかったのは感動ポルノとの評価を避ける意図があったかも知れませんが、彼女の一瞬の表情や、犯人の扱いなどはちょっとは垣間見させて欲しかった。モヤモヤが残り過ぎて残念。
 {/netabare}~

 原作:小説
 制作:スタジオヴォルン・・?初耳。
  うしおととら、からくりサーカス、バック・アロウ、とかですか。
  新しい会社ですね。
 公開:2018年9月
 視聴:2021年7月 金曜ロードショー(録画)

人生の尊さを知る意味で若い人に観て欲しいけど、自分が若い時に観ていたら、ちょっと心的ダメージが大きかったかも・・
モヤモヤをスッキリできる手段を用意してから観るのがいいかも ^^;

 ~{netabare}さあ、気を取り直してウマ娘育成でもするかw{/netabare}~
 

投稿 : 2021/07/25
閲覧 : 626
サンキュー:

20

ネタバレ

天地人 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ちょっと私的アニメ感想簿61

2021年7月23日某所にて

「さて、今日は君の膵臓をたべたいがあるけど、五輪あるし、やっぱり開会式かな」
「ん、この本は・・・君膵ってヒロインが膵臓の病気で余命(見たの)」
「このネタばれ見てどう思った?(別に)」
「見たくなったでしょ(興味ないから)」

でも、結局アニメを見ることに(何か違う 汗)

と、まるで映画の内容みたいな感じで見始めたんですが
(誰だ、入場行進が長すぎて飽きたっていうのは)
(お前か、お前だ、えっ?おれ~)

で、感想なんですがヒロインが膵臓の病気で長く生きられないと言う事はわかっているので、最後はもう別れしかないと言うのは分かってたんですが、原作も実写映画も見てなかったので、まさかああいう最後を迎えるとは思っておらず、あのシーンで
「え、えええ~~~~っ」
って、思わず叫んでしまいました。
そういう意味ではラストは少し不満の残る展開でしたが、まあ、勝手にこっちが思い込んでただけなので、しょうがないと言えばそうなんですけどね。

あと最初、主人公の声が声優に慣れてない感じで、ヒロインの演技と噛み合ってない様が、微妙にヒロインに興味がない様子とかぶさっていて、まあこれはこれでありかなと思って観ていたら、途中からどんどん合ってきて、ストーリーシンクロしてきたのは面白かったです。
(そうはいっても、下手だな~と思ったのは事実なんですけど)

最後はともかく観て良かったな~と思える作品でした。

投稿 : 2021/07/24
閲覧 : 288
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11

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三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

キミスイって略はなんか嫌だ

2021.7.23 視聴完了。
原作既読。

オリンピック開会式の裏でやってたから
ついつい見てしまった。

原作を知っていると話がどう展開していくのかが
わかるだけに驚きも少なく、どうしてもアラが見えてしまう。
特に男主人公の方、私のイメージと合わなくて感情移入できず。
アニメ映画で声優以外を使うのなら
オーディションで決めてと心からお願いしたい。

あとガムを勧めてくるクラスメイト、
彼は小説でけっこう重要だったんだけど
映画では伝わってこなかったな。

投稿 : 2021/07/24
閲覧 : 263
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13

うぐいす さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 2.0 音楽 : 2.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

まあ涙は出るけどもこれは、、、

なんの予習もなく観たのでビックリした。
第一印象はよくアニメ化したなって感じ。
とにかくえげつない。
もちろん世の中悲惨な事実はあるのだろうけど、それをあえて良い話っぽく作る意義はあるのか。
ジブリみたいに主人公に素人声優使う流行りも廃れてほしい。
変なところでおっさんのムサい歌声が出てくるのも悪趣味。
ラストは案の定「主人公の成長」で終わるというやつ。

投稿 : 2021/06/12
閲覧 : 417
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2

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でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

美しく、楽しく、せつない映画

全編とても美しい映画でした。
そして、楽しく、切ない映画です。
そしてクライマックスでは、涙腺が崩壊してしまいます。

物語は、根暗な主人公の志賀春樹が、山内桜良が書いた日記(共病文庫)を拾うところから始まります。
春樹は持ち主を調べるために日記の最初の部分を見てしまいます。
だが、そこには読んではいけないことが書いてありました。

日記の持ち主の山内桜良は、日記を読んだ春樹が平然としていることに驚くとともに興味を持ちました。
それ以降、桜良は春樹と仲良くなります。そして、春樹と沢山の思い出をつくります。 {netabare}  
限りある命を精一杯に謳歌するために… 
{/netabare}

春樹は、最初はいやいやながらも桜良と行動を共にします。
だが、いつの間にか桜良と一緒にいる時間を楽しむようになりました。

ヒロインの桜良がとっても明るく元気で、魅力的です。
{netabare}
彼女は、春樹ならば、病気のことを気にしないで話してくれる と、思っていました。
でも、それは間違いでした。
春樹も普通の高校生です。
いつの間にか彼は、桜良のことが好きになってしまいます。
根暗で人を愛することができなかった春樹が、桜良の影響で、いつの間にか人を愛することができるようになったのです。
{/netabare}

最後に春樹が桜良の母親の前で、「もう泣いても良いですか」といって号泣したとき、
思わず私も涙が出てきました。

とても美しく楽しく切ない映画です。
ぜひみてください。

最後に、
エンディングが始まっても、決して席を立たないでください。
エンディングの後で、もう少しだけ物語がありますので。

投稿 : 2021/05/31
閲覧 : 882
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51

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ジャッジ・シャンゴ さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:----

流儀

愛する人を奪われたら犯人を徹底的に追ってとっちめてこそが漢だろ!
感傷に思い出に浸ってとか、教育テレビはどうしてこんな『(ピー ※都合により伏字です)』側のコンテンツを放映したのか、理解に苦しむ

投稿 : 2021/02/23
閲覧 : 332
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4

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ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もうひとつの桜の物語

視聴完了

先に結論から言うと
んー良かったけど、ちょっともったいないかな。
余韻というか感動を切られて終わるエンドが不満。

演出や作画、見せ方などは劇場映画のクオリティは十分だったと思います。

最後の部分で余韻を残して終わって欲しかった。
主人公目線とヒロイン目線ではエンドが違ってくるけど…
ヒロイン目線で見てたので、最後やエンドロールの恭子ちゃんとの絡みは冒頭にもってくるか、必要無かった気もします。

ジーン…と余韻持たせて終わるのが…おじさん的にはベタで安ポイけど好きなんだな。

OPED曲や声優さんは悪く無いけど、印象に残らない感じでした。

四月は君の嘘の様な、もうひとつの桜の物語。



2021.2.18追記
TVで紹介されてましたが
DISH//の歌った「猫」
この物語からきたみたいですね、DISH//のメンバー北村匠海さん主人公の実写映画を作詞作曲担当したあいみょんさんを映画に招待して見た事から「猫」が生まれたそうです。

…一部抜粋…

君がいなくなった日々も
このどうしようもない気だるさも
心と体が喧嘩して
頼りない僕は寝転んで
猫になったんだよな君は
いつかフラッと現れてくれ
何気ない毎日を君色に染めておくれよ

この物語を思い出して「猫」の歌詞に注意して聴いてみても良いかも。

投稿 : 2021/02/18
閲覧 : 399
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24

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USB_DAC さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

奇の衒いも程々に

★物語
・原作 : 住野 よる
・監督 : 牛嶋 新一郎
・脚本 : 牛嶋 新一郎

小説累計発行部数300万部、実写版興行収入35億、アニメ版5億円
を誇る住野よる原作の大ベストセラー作品。

インパクト大の表題も中身は至って普通の青春物。所謂難病を扱うある
意味流行りのストーリーも、意外性のある展開によってオリジナリティ
高い作品に仕上げられています。ただその所為もあってか、世代や趣味
趣向によっては好意的に受け止められず、批判的な意見も目立つ。青春
物の中ではかなり尖った部類の作品だと思います。それでもこんな興行
成績を残すってすごい事ですね。


★作画
・作画監督 : 岡 勇一
・美術監督 : 小川 友佳子
・色彩設計 : 堀川 佳典

作画は非常にスッキリしていて好みの作品。極力自然なデザインを心掛
けたという岡さんの拘りを感じる作り込みは納得の出来で、色彩も自然。


★声優
・志賀 春樹 : 高杉 真宙
・山内 桜良 : Lynn
・滝本 恭子 : 藤井 ゆきよ

Lynnさんを始め、声優陣は流石の演技。

実をいうと『僕だけがいない街』でも感じたのですが、やはり俳優起用
のデメリット(感情表現が下手)がこの作品でも表れていました。これ
でOKを出した真意が全く理解出来ないレベルで、作品を壊しかねない
非常に稚拙で危険な演技に感じました。(ファンの方々ごめんなさい)
ただ和久井映見さんは短い台詞ではありましたが、良かったと思います。


★音楽
・OP :「ファンファーレ」/ sumika
・ED :「春夏秋冬」/ sumika
・音楽 : 世武 裕子

オープニングの明るく軽快なサウンドが格好いい。ただ序盤の主人公の
暗さと重さがネック。曲の良さ、テンポに合っていない気が・・・。


★キャラ
・キャラクターデザイン : 岡 勇一
・原作イラスト : loundraw

とにかく主役達の極端なキャラ設定が不自然に感じて観ていて疲れます。
若さ故のと言えばそれはそれで納得出来るのですが、もう少し穏やかで
も良かった様な、そんな気が正直しました。


[感想]

若くして余命を宣告され、残り僅かな人生に怯えつつも、人前では普段
通りを装い明るく振る舞う。そして春に憩いを与える桜の様に、望みを
叶え、儚くも美しく散ってゆく。そう願うヒロインに突如襲い掛かった、
難病とは一切関係の無い悪夢の様な非情なる結末。誰一人として望まな
かったこの悲劇をどう捉える。

そして恋愛とは少し違う男女の尊い関係性。周囲に批難されつつも互い
を見つめ、思いを尊重し合っていく若い二人。

ぼくの人生とは一体何のか、彼女の儚い人生は一体何だったのだろうか。

かの『星の王子さま』に残された幾つかの名言をヒロインの言葉に重ね
ながら、人間の尊厳とは、命の尊さとは何か、今生きているこの瞬間の
奇跡を美しい作画で伝える感動の名作。


〈だがしかし、我物申す!〉

先ずタイトル。膵臓を病んでいるとしながら具体的な病名を作中で一切
明かさず、住野氏自身によってそれは「架空の病気」と発信されたこと。

「私は膵臓が使えなくなって、あとちょっとで死にます」
 
若くして膵臓を患っているとなると、恐らく遺伝性膵炎もしくは膵臓癌
を想定してる(多くの発症例が生活習慣に起因する為)と思われますが、
仮に前者であれば慢性膵炎と同じ治療法が可能なので、注意深く、また
適正に管理していれば、余程のことが無い限り余命を宣告されるような
事態にはまず陥らない。例え臓器を摘出したとしてもそれは同じです。

となると残された病名は末期の膵臓癌ということになりますが、この若
さでの発症例・死亡例は非常に稀とはいえ実例はあるらしいので、設定
自体に問題点があるとは思えません。個人的には具体的な病名を明らか
にした方がよりリアリティ・共感が増すのではないかとは思いましたが、
敢えてそれを明かさず、架空の病気とした理由とは一体。

末病とはいえ、また闘病中にも関わらずデザートバイキングに行ったり、
医師に相談もせず遠出をし(現地で何かあったらどうする)、挙句の果
てに飲酒をする。実際に膵臓を患っている人々にとっては、考えられな
いような描写が続く。そりゃ病状悪化するわな。

そして明らかに「同物同治」を連想させるタイトルにも関わらず、その
病名を一切語らなかった。適当じゃ無いんでしょうが、この作品に於い
てその部分は余り重要では無いから、まあこの程度でいいか的なノリ?

膵臓と表題を打っている以上はもう少し正確な病気への裏打ちがあって
も良かったと思いましたし、実際に病と闘っている方々への配慮は必要
だったんじゃないかなあ、とは正直思いました。

「タイトルでつい見てしまった」という事実。ある先輩レビュアの感想
意見(インパクト重視)がもし命名の真実だとしたら非常に残念です。


次に主人公の性格。底抜けに明るいヒロインとの対称関係という狙いは
理解出来る。ただ、あまりにも他人に対して冷淡過ぎるし第一暗過ぎる。
こんな高校生って実際に居るのかなぁ。(笑)感動を伝えていても設定
が極端だとやっぱり感情移入し難いですし、作品全体のイメージも何と
なくボヤケてしまう様な、そんな印象をちょっと受けました。


最後に。人生経験豊かな女性なら未だしも、若くして人生を悟り切った
ような台詞を騙る桜良。ある意味この説教臭さは、同世代には新鮮味が
あって好意的に受け止められるのかも知れません。ただ手前みたいな中
高年はどうしてもそこに小説臭と不自然さを感じてしまう。このピンポ
イント過ぎる層狙い?が評価を二分した理由の一つのような気もします。

出版当時43歳だったサン=テグジュペリ(翌年没)の語録を、青臭い
高校生がさも自分の言葉の様に語る違和感。『星の王子さま』って童話
チックに見えて内容はかなり難解で、リテラシーが相当必要なんですけ
どね。僕も若い頃何度もこれを読みましたけど、当時はさっぱり意味が
解りませんでした。バラの花と喧嘩ってなんじゃい的な。(笑)


概ね伝えたい事は理解出来たし、二人の生き様も理解出来る部分がある。
画作りも非常に秀逸。決して悪くは無いんだけど、観れば観るほど共感
と同時に違和感を覚える、そんな不思議な作品でした。w




以上、拙い長文をお読み頂き、ありがとう御座いました。

投稿 : 2021/01/09
閲覧 : 266
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13

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ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

青春感動をアウトレットで

原作未読 実写版未視聴


これ小説けっこう有名ですよね。
それに実写もアニメも劇場版が作られるなど肝いりじゃないですか。その割にはイマイチでした。

身体の悪い部位があったらそこと同じ場所食っときゃ直るというお祖母ちゃんの知恵袋ネタはご存知の方多いのではないでしょうか。曰く「肝臓の調子悪いからレバー食っとこ」。
それを地でいく話となるのかどうか、余命短い相方との切ないラブストーリーを想像していた事前の私です。ベタ大好きなのでばっちこーい!と受け入れ態勢完璧でしたがこれまで視聴の優先順位は上がってきませんでした。地上波でやるってのを見つけたのがきっかけとなります。


 ベタだけどベタになりきれてない


長年培われてきた感動のお作法は世の中に存在します。そこをずらしての意外性を演出するにあたり事前の種まきがなされてないので感情を揺さぶるには至りません。そこ説明してくれりゃ感情移入できるのに!ってやつです。
悪目立ちしたのがキャラクターの行動/言動の根っこにある動機。これが良くわからない。取り急ぎダメ出しするよりも先に良きメッセージについて触れます。


■良きメッセージ

・{netabare}近づいたのは対極にいるからだと桜良(CV:Lynn)は言った。桜良逝去後に春樹(CV:高杉真宙)がとった行動は意趣返し。自分とは真逆の桜良に近づくための真逆の行動をする勇気。こうして故人の遺志は受け継がれていく。{/netabare}

・{netabare}心が通じ合えた、必要とされたことを実感してから旅立てたこと。死因よりも死んだ時期がこの物語には重要だったのだと思う。{/netabare}

生きる意味や執着。繋がりで得られるもの。ベタだったり変化球だったりそんなに外してるとは思いませんでした。ただしいかんせん説明不足です。雰囲気で乗りきれればOK!そんな作風でした。



■悪しきエトセトラ

くどいようですが種まきがありません。らしきものは見つかっても「それ理由になるかなぁ?」と首をひねるものが散見されます。ヒロインが主人公に惹かれる理由。主人公の突き放したヒロインへの態度の理由。恭子(CV:藤井ゆきよ)が頑なに春樹を拒む理由などけっこうコアなとこがダメ。
特に桜良と春樹。この主軸が惹かれあう妥当性を見い出せなかったのは致命的かも。「なんで二人一緒にいるの?」。しっくりくるこないで作品評価の別れるポイントになると思います。

{netabare}※春樹がモテ要素皆無なキャラに見えたので、なおさら桜良が彼に近づく理由に強いものが欲しかったのもあります。逆もしかりで、非モテコミュ障がかわいい子に言い寄られて舞い上がりましたとしか見えないのが極めて残念でした。{/netabare}

それと声優にも一言もの申したい。根本的に内罰的な主人公は抑揚のない中で感情を表わす難しい演技を求められます。この難役を演じるには声のお芝居経験に乏しい俳優では荷が重かったでしょう。俳優と声優の組み合わせでしたらむしろ男女を逆にしたほうが実力差が隠れてよかったと思われます。




画は綺麗で劇伴/主題歌は普通。
難病ヒロインと内向男子の別離の話ってそれこそ野球で打線を組めるくらい巷に溢れてるベタな題材で、こちらもいつもどうりに踊りたかったのですがそれができなくて残念です。
なお、著名原作がそれなりに骨子まとまってそうなので大崩れしてるようには感じません。推奨はしない佳作。そんなところです。



※余談

■お里が知れる

膵臓である意味/必要性はそれほどなかったと思います。音感とイメージの薄さで白羽の矢があたった臓器。それ以上でも以下でもない。
どういうことかというと、まずは“(仮題)君の○○をたべたい”というフレーズを思い浮かべてみてください。この○○に入るのが肝臓や心臓だと生々しいというかスプラッター要素マシマシですよね。大腸に至ってはウ○コをイメージしてしまうかも。なんの機能かわからなければわからない方がいい。
それで膵臓(スイゾウ)。脾臓(ヒゾウ)なんかも候補に挙がりますがそれだと音のリズムが悪くなっちゃう。というわけで膵臓。
これでも充分センセーショナルです。カニバリズムかなんかだと勘違いするしそれを狙っているのです。出自を見れば無理はありません。

{netabare}小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿{/netabare}

タイトルで目を引かないと埋もれますからね。「タイトルはアレだけど感動作だよん」話題になってた時耳にしたのはこんな声でした。
そして私あまり好きじゃないんですよねこの商法。作品の中身と乖離するから。WEBニュースの見出し勝負みたいになっちゃいます。今しがた漱石が『こころ』なんてタイトルにしてなろうに投稿したら埋没しちゃうのでしょう。弊害はしっかり出てました。

{netabare}膵臓の病気持ちでアルコール摂取はねーだろ{/netabare}

チュートリアル福田が発症した病気は「急性膵炎」。原因は酒です。入院したらしたで膵液が分泌されるとまずいので食事を経口摂取せず点滴のみ。後がないからってのも理解できなくもないですけど、実際に病名は明かされてなかったけど激痛必至だったんと違いますかね。

少なくともアニメ映画だけでみれば、タイトルのインパクト重視で中身を練られてないように見えました。本末転倒とはこのことです。




■声優Lynnのお仕事

これこそ余談です。私の深夜アニメの入口は『風夏』。ヒロインはLynnさんが演じられてました。今日びの声優さんは綺麗だな~と時の流れを感じた次第です。
そんで風夏のネタバレ込みでふわっと思ったのが以下、

{netabare}自分死んだ時の通夜に彼氏が来てくれないの一緒じゃん、と。{/netabare}

{netabare}アニメ『風夏』はアニオリで別の世界線。原作漫画との対比でした。では♪{/netabare}



視聴時期:2020年5月 地上波

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2020.05.09 初稿
2020.12.10 修正

投稿 : 2020/12/10
閲覧 : 1056
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51

ネタバレ

アハウ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

桜が綺麗

映像は綺麗で、悲しい結末。

事件前の映像がとても美しい。
なにかあるかと思ったら・・・

主役のLynnさんの声はちょっと違うかな。

どうしてもリーシャ様がちらちらするのもあります。
高音がきつい感じがします。

気になったのは不治の膵臓の病気。
IPMN?膵臓ガン?
学校に通うほど元気なのはどうかな。
SLEならまだ分かりますがそれだと膵臓じゃなくなるか。

投稿 : 2020/10/06
閲覧 : 250
サンキュー:

6

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「偶然じゃない。君が今までしてきた選択と、私が今までしてきた選択が、私達を会わせたの。」

小説が原作で、2018年に公開されたアニメ映画。

アニメの前は実写映画もやっていましたね。

私はどれも見ていなかったので、
アニメが初見です。

NHKで放送されただけあって、
考えさせられる内容でした。

100分ほどの作品です。


● ストーリー
「僕」が偶然病院で拾った本。

そこには膵臓の病気で自分はもうすぐ死ぬのだと書かれていた。

その本の持ち主は、
クラスメイトの山内桜良(やまうち さくら)。

桜良は病気の事をクラスメイトの誰にも話していなかったが、
本を読んでも動じない「僕」に興味を持つ。

「僕」はクラスの誰とも関わりを持たない男の子であり、
桜良は明るく活発な女の子。

真逆な二人だが、
「僕」は、桜良が死ぬ前にやりたいことに付き合うことになる。



桜良の死は、
最初から約束されてしまったもの。

人と関わることをあきらめていた彼が、
余命1年という残された時間と向き合い、
前向きに普通に生きようとする彼女と共に過ごすうちに変わっていく。

そんな二人の物語が、
きれいに綴られていました。

公開時それほど話題にならなかったので、
いまいちなのかな?と思っていましたが、

きれいにまとまっていて、
良い作品だと思いました^^

絵もきれいだったし♪

人の病気や死という描写は感情を揺さぶられて当然ですが、
そこに頼り切っているという印象もありませんでした。

残された時間をどう生きるのか、よりも、
人と人との関わりについて教えてくれる雰囲気の方が強かったと思います。

タイプが真逆だからこそ、
初めて見える自分がくっきりする。

「僕」は、クラスで誰とも関わりを持たない、目立たない存在で、
イケメンだから成り立つ物語だろうと思わなくもないですが(笑)、

彼女の明るいキャラだけでも十分魅力的でした♪


≪ 恋愛でも友情でもない、男女の物語 ≫

年頃の男女が放課後も休みの日も一緒に行動する。
となれば、クラスメイト達のように彼氏彼女のような関係を想像しますが、

この二人はお互いに惹かれはしているものの、
そういうものとはまた別の、不思議な関係。

「僕」にとっては、家族以外で初めて関わりを持った存在。
桜良にとっては病気のことを知りながらも普通に接してくれる存在。

彼女の思わせぶりな態度はちょっとやりすぎで、
「僕」がイライラするのもわかる。都合の良い男のようだもの。

だけど桜良の、普段は表に出さなかった気持ちを考えると、
桜良が求めていたもののひとつに“ぬくもり”があったから、

彼氏としての「僕」を求めていたわけではなく、
安心感を与えてくれる「僕」を求めていたのだろうなと、
思ったりもします。

年頃の男女の関係としては疑問が残らなくもないですが、
こういう友情とかを超えた、特別な関係も悪くないなと思います^^


● キャラクター
主人公の二人も良かったのですが、
私が強く印象に残ったのは、それぞれの母親です。

桜良の母親は、
娘の病気を当然知っていて、もうすぐ死ぬことをわかっていて。

娘の前で涙を見せまいと振る舞う姿が、
強いなあと(´;ω;`)

自分の娘が余命1年とわかっていて、
これまで通りに接することができるわけないですよね。

それでも桜良の母親は覚悟をし、
娘に心配させまいとする姿に胸を打たれました。


「僕」の母親は、彼の些細な変化もちゃんとわかっていて、見守る。

「友だちがいる」という嘘も見抜きながらも、
彼の変化に問いただすこともせず、
良い変化には探りを入れて。笑

見守り、さらっと声をかけるのが、
いい母親だなあと思いましたよ。


● 音楽
【 OP「ファンファーレ」/ sumika 】
【 挿入歌「秘密」/ sumika 】
【 主題歌「春夏秋冬」/ sumika 】

全曲をsumikaが担当しています。
もともとsumikaが大好きな私得な映画なのです(*´Д`)

曲は作品を観る前からずっと聴いていました。
「ファンファーレ」が大好きでした。

正直「春夏秋冬」はそれほどハマっていなかったのですが、
この作品を見て印象がガラッと変わりましたね。

エンドロールで流れる「春夏秋冬」。
なにこのハマり曲…!余韻半端ない…ずっと聴いていたい…。

ボーカルの片岡さんがこの作品と向き合い続けて、
ようやく完成したという曲。

この作品を見て、
この作品で聴かないとその魅力はわからないわけですよ。

ちなみにsumikaのメンバーの皆さんは、
作中でちらっと声優登場しています♪

どの役なのか調べずに見ていたら全然わからないぐらい、
溶け込んでいました^^


● まとめ
友人は「伝わるものがなかった」と評価していましたが、
私は良い作品だと感じました。

どの作品でもそうですが、
メッセージがない作品を良い作品だと思うはずがない。

この作品は鍵となるメッセージはあっても、
明確でインパクトの強いものがあるわけではないので、
自分でメッセージや意味を考えるタイプの作品なのでしょう。

二人の過ごした時間から何を得るかは、
受け止める人次第なのかもしれませんね。

投稿 : 2020/09/19
閲覧 : 442
サンキュー:

17

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

僕の春の思い出。彼女の一生の思い出。

2015年に刊行された小説がアニメ化された作品です。
私は未視聴ですが、アニメ映画に先行して実写映画も上映されたそうです。

原作が高い評価を受けているので、名前くらいは聞いたことのある方が多いのではないでしょうか。
かく言う私もその一人ですけれど…
アニメ化され上映されたのは知っていましたが、中々視聴の機会に巡り合わず、今回ようやく視聴に漕ぎ着けることができました。

2020年8月30日時点でのあにこれの評価は、総合得点74.5点、感想・評価が217件でした。
個人的には完走・評価の件数はもっと多いと思っていましたけれど…


彼女は言った。
「君の膵臓をたべたい」

春。

まだ遅咲きの桜が咲いている、4月のこと。
他人の興味を持たず、いつもひとりで本を読んでいる高校生の「僕」は、
病院の待合室で、一冊の文庫本を拾う。

手書きの文字で「共病文庫」と題されたその本は、
天真爛漫なクラスの人気者・山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。

日記の中身を目にした「僕」に、
桜良は自分が膵臓の病気で余命いくばくもないことを告げる。
それは、家族と医師以外には病気を隠している彼女にとってただひとり、
秘密を共有する相手ができた瞬間だった。

最後の日が訪れるまで、なるべくこれまでどおりの日常生活を送りながら、
やりたいことをやり、精一杯人生を楽しもうとする桜良。
そんな彼女の奔放な行動に振り回され、「僕」の心は少しずつ変化していく。

それは、僕の春の思い出。彼女の一生の思い出。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

序盤…正直どうしても既視感が拭えませんでした。
絶えることない笑顔とともに何事にも全力投入…
そして彼女自身がそうする必要性を強く認識している…
そんな存在自体がとても鮮やかに彩られていてカラフルそのもの…
最後の最後まで「生きる」ことを諦めなかった少女を私は知っています。
そう、「四月は君の嘘」の宮園かをりとキャラが被っている印象があったからです。

「僕」だって見方を変えれば孤独感を大盛りにした有馬公生と言えなくもないなぁ…
と思えたことも、そんな感覚を助長したのだと思います。

ただし、そんな感覚も序盤まで…でしたけれど。

山内桜良は凄い人だと思います。
きっと、自分のしたいことをしていただけ…
計算するなんてこれっぽっちも考えていなかったでしょう。
ただ寄り添っていただけ…
それなのに「僕」の心を変えちゃうんですから…

これまで頑なに閉ざしてきた心の扉は、きっと家族にだって開くことは無かったんでしょう。
ましてや他人ならなおさらです。
元々友人や恋人などの関わり合いを必要とせず、人間関係を自己完結し続けてきました。
だから、二人が一緒に居ることだけでも大きな進歩なのに、その関係を継続して「自分に必要な人」になるまで昇華させたのですから…

どれだけ医療が発達したとしても、いつか最後の日がくるのは覚悟していました。
同時に「僕」がどこまで最後の瞬間まで寄り添えるのか、という疑問が沸き上がりながらも、できるなら最後の瞬間は医療機械に囲まれて迎えるのではなく、手を取って大切な人に見守られながら静かに…
なんて、恥ずかしいですがそんな想像までしていましたよ。

それなのに、この仕打ちですか…
この展開は誰も望んでいないはずなのに…

お互いの立ち位置が正反対の場所から始まった二人…
でもずっと正反対のままじゃありませんでしたね。
「君の膵臓をたべたい」
気になる方は是非本編をご覧いただければと思います。
私はしっかり感動させて貰いました!

投稿 : 2020/08/30
閲覧 : 328
サンキュー:

19

ネタバレ

7でもない さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

本とコミュニケーション

死と闘病でお涙頂戴するのはずるいと思いつつ不覚にも2回泣いてしまった
桜良が全編光り輝いている。図書館で椅子に座って遊ぶ桜良がかわいい
横になる桜良もかわいい。押し倒される桜良もかわいい、星の王子みたいな桜良もかわいい。Lynnの演技もかわいい
桜良を通して、特に恭子を通して描かれる僕の成長もまぶしい
ガム男ことカズマさんこと福島潤のキャラも夏空みたいに心地よい
恭子と僕がくっつくかと一瞬思ったけど、そういうことか。お幸せに
あの病院、病院の待合ロビー、413号室、cafe spring、駅前、図書館、通学路、浜辺、桜並木、博多のヒルトンホテルのスイート、お墓、駄菓子屋、一泊二日の旅に疲れガランとした電車の中に深く座り込みじりじり照り付ける夕日、展望台からの眺め、桜良の家、桜良の部屋が好きだ
あの世界が好き
 
[本とコミュニケーション]
・共病日誌を拾う所から僕と桜良の関係は始まり
・図書委員となる事で二人は仲良くなった
・最初は本に集中して桜良の事を見ようとしていないのが徐々に桜良の事をみつめるようになる
・恭子が僕につっかかる所で僕は本(こころ)を落とし
・隆弘に殴られた時、借りた星の王子様は僕のカバンの中から落ちかける
・最初は使うのを嫌がっていた携帯なのに最期は桜良のメールが待ち遠しくてたまらなくなった
・僕は桜良に精一杯の心を込めたメッセージを携帯で発して、それを桜良がしっかり受け止め死後日誌(本)で答えた
・僕が日誌(本)を恭子に見せ否定された後に諦めず、春樹は恭子を追いかけて自分から声をかけて人間関係を築こうとした
・そもそも桜良が僕に興味をもったのは僕の読書してる姿らしい?
 
この話の骨格や枝骨にテーマが絡み合い結ばれカチっとはまる感じが好き

投稿 : 2020/07/28
閲覧 : 277
サンキュー:

6

ネタバレ

りむぅ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

間近に迫るお別れ

この作品は膵臓の病気を患い死んでしまう1人の女子高生「君」と、友達がいない根暗で読書好きな男子高校生「僕」の青春の物語です。
✂ーーーーーーーーーーーーーーー内容ーーーーーーーーーーーーーーーー✂
ある日病院で「君」の共病文庫と出くわした「僕」。それは病気のことなどを綴った日記のようなものであった。「君」は「僕」にだけ病気の事、死んでしまうことを話す。
その翌日から「君」は「僕」に干渉するようになってきた。
正反対の「僕」と「君」。2人は徐々に心の距離を縮めていった。
しかし病は、着実に彼女の体を蝕んでいく。
急に「君」が入院することになった。数値が少しおかしかったらしい。
彼女の入院期間が伸びてしまう。「僕」は気が気でなかった。

「君」が退院した。

彼女が退院して真っ先に合う約束をした「僕」。
しかし、約束の時間になっても彼女は現れなかった。

テレビ「〜今日○○市内で○○歳の女子高生が胸部を刺され死亡が確認されました。」
その画面に映っていたのは見間違えようのない「君」だった。

「僕」は「君」のお葬式には出なかった。
「僕」はしばらく部屋にこもり、現実を受け入れまいと読書に浸っていた。
そんな日々を過ごしていくうちに「君」の死を受け入れるようになってきた。
「僕」は「君」の家を訪れた。「僕」は共病文庫を受け取った。
そこには「君」の遺書が綴ってあった。僕は感情を隠すことが出来ず、泣いた。
✂ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー✂
【感想】
この作品は「君」が残りの人生を「僕」と一緒に過ごす。という物語です。
私はこの物語を「君」が「僕」を残りの人生で変えてくれた。といった感じに解釈しました。本当にすごく泣きました。周りの態度が変わるのが嫌で明るく元気な素振りを見せる「君」は切ないけどすっごく超可愛くて、人間に興味が無い「僕」は「君」に会い変わる、という私の涙のドストライクゾーンだなと思いました。「君」が刺されて死んでしまった時私は「僕」の気持ちを想像し、涙が止まりませんでした。

見終えたばかりで全然気持ちがまとめられてませんが、とにかくとっても大大大っ好きな作品です!!!


こんなにも美しく、綺麗な青春が送りたいものです。

投稿 : 2020/06/14
閲覧 : 271
サンキュー:

4

緑の先駆者 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原作より、伝わる

原作を読んだ時には、それほど感情移入できなかったが、アニメで観ると、ところどころ泣ける。
キャラもシチュエーションも原作より特徴がわかりやすかった。単に、本読んでた時の想像力の欠如かも。いや、やはりここは、アニメならではの良さですね。
とぼけた感じのヒロイン、さすがLynnさん。うまいもんだなあ。
主人公の話し方と間の取り方、もう少し良かったら、声優も5にしてたのに。

投稿 : 2020/06/03
閲覧 : 252
サンキュー:

2

DB さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイトルなし

原作未読です。話はわかりやすく進んでいきますが、どうも登場人物の行動に納得がいかない感じで歯切れの悪い展開が続き・・・唐突に転換点がw
どうにも自分には理解できない心情が多く、感情移入が難しかったかな。
とはいえ、最後まで飽きさせない展開はよかった。

投稿 : 2020/05/18
閲覧 : 276
サンキュー:

1

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君の膵臓をたべたいのストーリー・あらすじ

それは「僕」のクラスメイトである山内桜良 (やまうち さくら) が綴っていた、秘密の日記帳であり、彼女の余命が膵臓の病気により、もう長くはないことが記されていた。

「僕」はその本の中身を興味本位で覗いたことにより、身内以外で唯一桜良の病気を知る人物となる。

「山内桜良の死ぬ前にやりたいこと」に付き合うことにより、「僕」、桜良という正反対の性格の2人が、互いに自分の欠けている部分を持っているそれぞれに憧れを持ち、次第に心を通わせていきながら成長していく。そして「僕」は「人を認める人間に、人を愛する人間になること」を決意。桜良は恋人や友人を必要としない僕が初めて関わり合いを持ちたい人に選んでくれたことにより「初めて私自身として必要されている、初めて私が、たった一人の私であると思えた」と感じていく。(アニメ映画『君の膵臓をたべたい』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2018年9月1日
制作会社
studio VOLN
公式サイト
kimisui.jp/
主題歌
sumika
挿入歌
sumika

声優・キャラクター

高杉真宙、Lynn、藤井ゆきよ、内田雄馬、福島潤、田中敦子、三木眞一郎、和久井映見

スタッフ

原作:住野よる『君の膵臓をたべたい』(双葉文庫)、原作イラスト:loundraw、監督:牛嶋新一郎、脚本:牛嶋新一郎、キャラクターデザイン・総作画監督:岡勇一、美術監督:小川友佳子、美術監督補佐:渡辺佳人、色彩設計:堀川佳典、撮影監修:斉藤寛、撮影監督:小池真由子、3DCG監督:岸これみ、編集:神宮司由美、音響監督:はたしょう二、音楽:世武裕子、アニメーションプロデューサー:三田圭志

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