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「さよならの朝に約束の花をかざろう(アニメ映画)」

総合得点
89.1
感想・評価
674
棚に入れた
3546
ランキング
92
★★★★★ 4.2 (674)
物語
4.2
作画
4.5
声優
4.2
音楽
4.1
キャラ
4.1

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さよならの朝に約束の花をかざろうの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

時を越えて君を愛してみた

岡田麿里初監督作品 / 劇場版オリジナルアニメ


ふと映画を観たくなったもので。
『あのはな』地上波再放送中。2019年夏期『荒ぶる季節の乙女どもよ。』でシリーズ構成担当中。新作映画『空の青さを知る人よ』も控えてる。氏の作品の露出が多くなってる最中で手を出してみました。

映画は引き算の作業。TVシリーズと比べ尺の関係で観客に解釈を委ねるものが少なくありません。こちらは想像と妄想の翼をいくらでも広げることができますし、鑑賞にあたってはフラットな視点で楽しむことが肝要かと思います。
とりわけ、「泣ける」「感動した」との評は処し方が難しい。「泣ける」「感動した」は感想を持ちよって共有するのに適していて、鑑賞前の指標とするのはあまり得策ではないと個人的には思ってます。想像と妄想の翼が上手く広がらなくなる恐れがあることが理由です。
なんのことはありません。要はこれまでよく失敗をしてきましたよ!ってことです。ハードル上がりまくってませんか?これw


そして『さよ朝』は劇場版の良いところである “ 説明がうるさくない ”ことを満喫できた作品です。
これからの方は、“めっちゃ綺麗な映像”“物語を邪魔しない劇伴”“キャラに合う声優の選択”。この3点において高いレベルの作品である、を理由に鑑賞の優先順位を上げて良いと思います。


中身はファンタジー。イオルフという長命種族の少女マキア(CV石見舞菜香)とその息子で人間のエリアル(CV入野自由)を中心とした物語です。
親子の愛。愛あるが故の葛藤に心を揺さぶられますが、おそらく監督が描きたかったかもしれない


 “ 時間は有限であるからこその尊さ ”


に説得力を持たせるには齢400年余のファンタジー設定は不可欠でした。ゴリゴリのCG使った実写でも不可能ではありませんが、アニメだからこそ成立し得る傑作といって差し支えないかと思います。

丁寧に親子の感情の揺れを綺麗な映像に落とし込みながら、私達が無為に過ごしているかもしれない“時間”について思いを馳せるところまで踏み込んだ内容となっています。

大切に想う者同士を隔てるもの。それは互いの残された時間の差。


 あなたは先逝く者にどんなことを伝えたいのだろうか?
 あなたは先逝く身としてどんなことを伝えたいのだろうか?
 あなたは残される者として何を自分に留めておくのだろうか?
 あなたは残される者へのどんな想いを胸に抱き旅立つのだろうか?


けっして軽くない題材を扱いながらわりと俯瞰的に捉えた抑えめ演出だったことが意外であり印象に残りました。あの岡田さんがってやつです。


ファンタジー大作。とりわけ実写だとアクロバティックにドラマティックになりがちなわけで、もし『さよ朝』が仰々しい演出全開だったら持ち味がだいぶ削がれてしまったことでしょう。
そんな繊細なバランスの上に成り立った115分。お薦めです。





※以下ネタバレ所感

“ 時間 ”に絞って本編の良かったところ


■機を織る民

{netabare}中島みゆき『糸』。ap bank bandがフェスでカバーしてブレイクしたあまりにも有名なこの曲。映画冒頭で脳裏をよぎった人は私だけではありますまい。
「縦の糸はあなた 横の糸は私」と二人の繋がりを唄い、ハッピーエンドを示唆して閉じる名曲です。
これだけでも深みはあり一本映画ができそうですが、…といってたらホントに2020年に『糸』から着想を得て一本封切られるみたいですw

本作ではさらに

{netabare}「縦糸は流れ行く月日 横糸は人のなりわい」{/netabare}

時間軸の要素を入れて織り成し加減が複雑になります。というより「あなたと私」を見せてさらに「時間と私たち」を見せる仕様。筋が通ります。
長老ラシーヌ(CV沢城みゆき)がメザーテ軍人イゾル(CV杉田智和)に対し「布を織り日々を織る単調な繰り返し」と言ったイオルフの生活はいわば

“縦糸は日々を織る 横糸は布を織る”

とも置き換えられるでしょう。布=人のなりわいです。“ヒビオル(布)”がマキアにとってどれほどの意味を持っていたのか察して余りありますね。
ヒビオルがいろんなとこで暗喩的に使われてました。いいっす。まじいいっす。{/netabare}

そしてよく115分に纏められたなというくらいの壮大さ。



■体感時間の差異

物語のテーマが“流れゆく月日と人のなりわい”だとしたら、その時間と人を描くための主たる要素となったのが“体感時間の差異”でしょう。

{netabare}レイリア(CV茅野愛衣)とクリム(CV梶裕貴)の行き違いなんかがそう。

レイリアの意に反して交わらざるを得なかった人間だ、とのクリムの見立ても間違っていません。同一種族でまた平和なあの頃にと思う彼を責められはしないのです。
レイリアが経験してクリフが経験できなかったこと。それは自分より寿命の短い人間つまり娘メドメル(CV久野美咲)を愛するという体験です。

映画冒頭から劇中の時間はおおむね20年経過してた頃合いでしょうか。イオルフと人間との間には時間の捉え方にずれがあります。
イオルフ、ここではクリムにとっては瞬間であったろう20年間。目の前で最愛の人をさらわれたのはついこの間という感覚のまま、そしておそらくレイリアの心境の変化を理解できぬまま斃れたクリムがただただもの悲しいのでした。
人間のライフサイクルさえ知っていればレイリアへの声のかけ方も違うものになってたでしょう。{/netabare}


{netabare}イオルフのレイリアは人間の子を宿しました。
イオルフのマキアは人間の子を育てました。
人間のディタ(CV日笠陽子)は人間の子を産み育てました。

3つの異なるタイプの母親が登場します。ずっぷり関わったマキア。娘を拠り所に孤独を慰めたレイリア。私たちとおんなじディタ。

異なる体感時間を持ってようが、いくら孤独を恐れようが、母から子への眼差しはとことん暖かいことに普遍性を感じます。
イオルフに感情の起伏がないように見えたのは寿命の長さが関係しているはずですね。時間は限りあるからこそってやつです。{/netabare}



■別れが来るから 情が移るから

{netabare}愛する人を必ず先に見送らなければならない(単身者向け)

我が子を必ず先に見送らなければならない(家族持ち向け)

彼女もいない俺はどうすりゃいいんだー(・。・; ・・・という話ではありません。
出会いがあれば別れがあるわけであります。
そのつらい別れを自分が経験することが確定しているとわかりきってるのに踏み込みますか?踏み込めますか?を突きつけられる作品でもあります。

作品で出された答えは明快です。

 A 踏み込むでしょう!

時間は有限であるからこそ人は一生懸命生きるのだよ、ってね。{/netabare}

{netabare}そのメッセージは明快かつ前向きです。
ハーフのバロウ(CV平田広明)さんの締めが良い!

「(長老は)笑うだろうよ。おまえが苦しいだけじゃない別れを教えてくれたことが嬉しくってな。」{/netabare}





繰り返し観たいと思える作品でした。

 感動したか? 
 泣けたか?

いにしえのドラゴン“レナト”よろしく赤目病に罹ったかのように目を真っ赤にはらしてたかと。
こういった時間という縦軸で魅せる作品に自分はめっぽう弱いのです。






■オマケ
・ヒビオルは高級品に納得

{netabare}エリアルと出会った時に彼を包んだヒビオルを時は流れて看取る時にかけてあげてましたがものすごく耐久性良いですね。{/netabare}


・配役ミス?

杉田さんが出てくると真面目なところもそうでなく見えてしまい残念な気持ちに。沢城さんと掛け合うとさらにその思いを強くしますね~



視聴時期:2019年9月

--------
2020.03.18
≪配点を修正≫ +0.1



2019.09.15 初稿
2020.03.18 配点修正
2021.08.14 修正

投稿 : 2021/08/14
閲覧 : 1380
サンキュー:

75

ゆp さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

な に こ れ

Twitterで見つけた面白そうなアニメ。
「泣ける」「愛を知れる」等のあからさまに泣かせに来てるスタンスのアニメでしたが当サイトの評価が抜群に高く視聴を決めました。

総評を言ってしまうと「何がしたいのか分からなかった」でした。
音楽や作画、モロ好みの世界観で視聴時間は物凄く短く感じました。どんなベクトルから抉ってくんだろーなーとワクワクしながら映画を見ていました。
そして映画の幕が閉じスタッフロールが流れた瞬間最初に感じたことは「え?もう終わり!?」でした。
ハードルの下を思いっきりくぐっていきました。
元々PVの時点から終わりがぼんやりと分かっている作品でその予想を超えるかどうか期待しながら見ていたんですけどねぇ…予想してた終わり方とドンピシャな場所に着地しました。
最後だけそれっぽくして他に残っている疑問点、問題点は視聴者に丸投げしましたね。
結局主人公のみで自己完結してしまっていて他の人との繋がりなども全く見れない、愛情は全て息子オンリーで少し感情移入もしづらかった。
あと細かい矛盾やツッコミ所も多い、如何にもp.aっぽい作品。
泣きアニメは露骨に泣かせにきすぎて感情移入ができなかったり他の部分が疎かになってしまう、それらの欠点を体現したような作品でした。

投稿 : 2021/08/09
閲覧 : 458
サンキュー:

3

ネタバレ

よ! さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

演出が卑怯。

エンディングのウィアートルという曲をYouTubeで聴き、これ良い曲だねと興味を持ったのがこの作品を見たいと思ったきっかけです。なので、見る前から音楽の評価は星5です(笑)
鑑賞前から感動ものと知らされた上での鑑賞です。
ということで、絶対にどこかでお涙頂戴シーンが来るねと身構えながら観ました。
観終わった感想としては、設定は少し変わっているけど、割とどこにでもありそうな王道的ストーリー。
はっきり言って、公開されている設定から、展開も結末も読めました。
展開が読めるから見る価値が無いのかといえば、そうではない。寧ろこの感動ストーリーは多くの人に観て頂きたい。
物語が進む度に、こんな設定ならこうなるよね、まあこう来たらこうなるよね、まあ思った通りだね、割と普通かなぁ、こんなのどこで感動するんだろうと、我ながら嫌になるほど下衆な分析をしながら観てました。
なのに、物語が終わる頃には何故か涙が溢れる。
歳をとって、涙腺が緩くなってるのは否めないが、終盤の演出がズルい。あれは卑怯。
だが恐らく、そのシーンだけをいきなり見せられても何の感動も無いと思います。
割とありがちでありながら、この物語に説得力をつける上で欠かせない話の数々を記憶に紡いだ上で、この物語の締めとなるあの場面を見ると、もうダメ。
結局こうなるよねと、分かっていても涙が止まらない。
監督さんの演出が良いんでしょうね。監督さんの表現力に私は負けました。完敗です。
そんなお涙頂戴な演出になど負けない人も世の中には大勢居るでしょうが、私は言いたい。
俺は負けて良かったと。寧ろこんな演出に負ける人間であり続けたいと。


この先は、この作品を鑑賞済みの方向けのネタバレです。
{netabare}この作品は、ラストでエリアルが亡くなるシーンに全てが集約されていると思います。
物語の主人公であるマキアが長命種という設定であるから、人間であるエリアルが先に逝ってしまうのは最初から分かりきっています。それは物語の冒頭から呪われた種族という表現で伝えられています。
長命であるが故に、人と関われば親しくなった数だけ悲しみを経験してしまう。
心無い人々は彼らを化け物と呼ぶが、長命の種族である彼らには心があるからこそ、自分が常に残される側に立たされ、幾度となく悲しい思いをさせられる人生は呪われていると感じている。
それを理解出来ない者こそ化け物なのではないのか、という皮肉が込められています。

子育てには良い時もあれば悪い時もある。
可愛い盛りの頃などは特に、生きる為の糧を与えている側である親の方が、子供から多くの力を受け取っている。自分の生きる意味は子供の存在が全てと断言する人も居る。
良いお年頃な時には衝突もあれば分かりあえない時もある。この作品はファンタジーでありながら、人の感性や感覚、あらゆる感情が現実に沿っている。そういった部分から日常に重なる部分が多くあり、展開が読めてしまう。
この作品の凄いところは、そんなふうに物語がベタでバレバレな展開でも、エリアルの逝く場面では見る者の多くが心を強く大きく揺さぶられる所。思い出の数々が激流のように迫るあのシーン。どうにも他人事とは思えない。
マキアは当然堪えきれずに泣く。いつか約束をした、もう泣かないなんて決意など、その約束を結んだ本人であるエリアルを失った瞬間、花びらのように風に吹き飛ばされ、悲しみに覆われる。
この時、マキアの心情を痛いほど知る者が近くに一人居る。
そう、この物語を見てきたあなたです。
彼女がエリアルと積み重ねてきた思い出を知る身としては、もう他人事じゃない。
人の親となった人。
親や兄弟、又は友人や恋人を失ったことのある人。
日々生きる忙しさから、頭からほんの少し離れていたあなた自身の思い出が走馬灯のように脳裏に浮かんだかもしれない。
私は色々と浮かびました。

これは良作。
と、レビューを書いた後に知ったのですが、これを創ったの[あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない]の脚本家さんなんですね。なんだか妙に納得しました。この監督さんは俺の涙腺の天敵やな。
{/netabare}

投稿 : 2021/06/24
閲覧 : 251
サンキュー:

6

R さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

家族愛

オリジナルアニメ映画。
2時間でこんなにも人の心に残るなんて、
素晴らしい作品だと思う。

投稿 : 2021/06/10
閲覧 : 181
サンキュー:

6

ネタバレ

アニメの感想 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

泣けそうな雰囲気ムンムンだけど泣けない

雰囲気はすごく良い作品だとは
思いますが
ストーリーにあまり乗れませんでしたね。

個人的に、クリムの扱いが哀れでしたね
彼、命懸けで頑張ってわりに
ことごとく空回りしてて
挙句に助けようとしたレイリアは
娘を一目みたら満足して
娘の目の前で飛び降り・・・
かと思ったら
龍に乗ってふるさとに帰りましたとさ
チャンチャン
えっ、なんじゃそりゃ、と
結構なツッコミを入れたくなりました。

投稿 : 2021/06/02
閲覧 : 224
サンキュー:

2

コーヒー豆 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

家族という愛のカケラを感じられる作品。

主人公のマキアと息子のエリアルを中心軸にお話が進んでいきます。

ここさけの岡田麿里さんが監督をしており、ピーエーワークスさんといいお仕事をされていますね。

親子関係でのシーンに、映画館で目が潤んだ方も多いことと予想されます。女性監督ならではの視点が絶妙に生かさせているシーンも多かったと思います。

鬼滅の刃だけでない、いろんなアニメ映画も多くの人に観てほしいなと感じさせてくれる作品でした。

投稿 : 2021/05/27
閲覧 : 360
サンキュー:

22

ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

1つの家族の形

この作品は見終われば凄く印象に残る気がします。
様々な気持ちをしっかり形にされていてメッセージ性も凄く感じられました。

主人公はヨルフの民…人より何百年も生きることが出来る少女マキア。
そして、友達のレイリア。
人里を離れ布を織って生きる一族。
彼女達は、さよならの一族

マキアには家族がいません。
だから、周りの家族を羨ましいと思ってしまう。
一人が寂しくて…家族が欲しくて…
それに気付いた長老が話をしてくれる自分達の事を。
でも、長老はこうも言う、「外の世界に出て外の人に出会ってしまうと独りぼっちになってしまう」

外の人は彼女達よりも寿命が短い。
だから、外で出会ってもその人達は先に命を失う
その夜…彼女達の里は王国から狙われて襲われてしまう。

そんな中、マキアは偶然にも外の世界へと出てしまう。
彼女は人里離れた森で子供の泣き声を耳にする。
そこには集落があったのですが、その集落は盗賊により全滅させられていた。
そこで、出会ったのは1つの命。

それが物語の始まり。
小さな少女がお母さんになった。
救われた赤ん坊が少女の子供になった。
優しい物語の始まり。

子供の名前はエリアル。
最初は、お母さんと言うには頼りなくて…子供が子供を育てる様な戸惑いばかりの毎日

彼女はとある民家に行き着く。
ラングとネロと言う兄弟の居る家
そこでは愛犬一匹とお母さんが一人で子育てしている家。
そこの家族に助けて貰いながらマキアは少しづつお母さんになっていく。
エリアルもすくすく成長して大きくなっていく。

そんなある日、レイリアが王国の王子と結婚する事になると偶然知ったマキアは彼女に会う為に旅に出る決意をする

そんな中、愛犬オノラが寿命を迎えてしまう。
多分、彼女は初めて命が尽きたのを目にしたのだと思います。
彼女はお母さんである前に一人の少女…死の別れが…自分の死が…怖くて悲しくて。
子供の頃は死がとても怖く感じました。

私は怪我をするたびに泣きながら「え?死ぬんじゃない?血がすごくでるよ」なんて怪我のたびに親に泣きついていた事があります。
実際にはカミソリで手の指を少し斬ったり擦り傷だったり、高熱の風邪だったりしたのですが…それだけ死が怖い存在だったのを覚えています。
だから、このシーンは少し昔の自分を思い出しちゃいました。

次の日、彼女は友に会う為に旅に出る。
そんな中、同郷のクリムに出会い彼らは同胞と共にレイリアを救い出す作戦を立てていた。
マキアはレイリアに会う事には成功するけど彼女のお腹の中には赤ちゃんが居て…一緒には行けないと言われてしまう。

そのあと、皆んなと別れてエリアルと2人で、また旅をする。
でも、どの街も店も2人を中々受け入れてくれる場所はなくて…
そんな状況をエリアルは他の人がマキアを虐めてると感じて守ろうとする。

でも、やっぱり子供だから、どうしてもそれを邪魔してるようにしかならなくて…
仕事も住む場所も見つけられない不安からエリアルに当たってしまう。

そうしてなんとか住む場所と働き口を見つけ生活は安定する。
数年後、エリアルも成長してエリアルも働きに出る。
仕事先で再開したのは昔お世話になった家の長男ラング

一方、レイリアの娘は成長するも母であるレーディアは幽閉され子供にも会わせてもらえない日々を送って居た。
娘はなんだか、世の中?自分の置かれてる環境?にウンザリしているような…なにかを諦めたかのように冷めた雰囲気がありました。
生きる事に楽しさを見出せないような。

そんな中、マキアを王国が探しているとラングから聞かされます。
そして、告白もしてもらいます。
でも、マキアは自分の子供のエリアルの事や自分の事で手一杯だからと断ります。

でも、そんな夜にお酒を飲んだエリアルが帰ってくるのですが…そこで人騒動があります。
エリアルがマキアに鬱憤を吐き出すのです…
エリアルはマキアを長寿体質のせいで周りから親子だと見られない事が不満で…
そして、もしかしたらエリアルはマキアに少し恋心もあったのかな?って感じたり。

ここから2人の道が少し外れて行く。

エリアルは王国の兵団に入り、マキアは同胞のヨルフの民に攫われレイリアを救出する為の戦争に巻き込まれていく。

クリムは最後おかしくなりましたね。
可笑しくもなるのかな…最愛の人を奪われたり否定されたりもらしたら…それでも最後は嫌な奴に感じました

実はエリアルは結婚をして奥さんのお腹の中には赤ちゃんが。
そうして、戦いの中子供が産まれるのですが、その場に居合わせたのがマキア
マキアはエリアルの妻の出産に立ち会い初めて命が産まれる瞬間を眼にする。

そうして、マキアは戦場で傷付いたエリアルの元へと向かう。
傷付いたエリアルを看病しながらエリアルとの出会いを話す。
でも、エリアルはそれを聞きたくなくて…だって、それでも育ててくれたのはマキアだから…でも、最後の最後でエリアルの本心からの「母さん!」それはマキアが本当の意味でお母さんになった証。

そうして、マキアは次にレイリアを救出にくる。
レイリアは最後に娘に会って言葉を交わせました…娘の笑顔がその時初めて見えましたね。

そして、凄く時間が流れてマキアの取り上げたエリアルの娘に子供が出来て…エリアルはもぅ寿命を付きそうになる。
そんな中、訪ねてきたのが母であるマキア…エリアルはマキアに「おかえり」と言い息を引き取る。

彼女はお母さんだから泣かないと約束したけど最後は泣いてしまった。
お母さんであった頃を思い出して…そこには確かに大切な絆と思い出があって。
辛い事や苦しい事もあったけど幸せだった時間。
だからこそ泣いてしまう。
本当に大切な時間だったのですから。


この作品は展開に無駄が無さすぎてポンポン物語が進む感じがしますが…
逆に少し加えて欲しいと思ったのはエリアルの成長が早くて、え?もぅ成長したの?ってなります(つд;)
数年後とか季節の変わりなどを解りやすくいれて欲しいとおもいました。

でも、母と子の絆の強さとか、お母さんの子供への気持ちとかをよく描けていました。
一方、エリアルの方も時には不貞腐れていたりお母さんに少し反抗してみたりお年頃に必ずある心の変化などを感じる気がします。

その後の後悔とかも子供の気持ちを汲んでる気がします。
「貴女の事、母親だなんて思っていないから」辛いだろうなぁ〜こんな事を言われたら…血が繋がってないからお母さんからしたら余計に痛いと思います。
そこはどうしても気になる部分だと思います。

でも、年頃の子って本心で辛く当たってしまう訳じゃなくて…
酷い事を口にして傷付けて…本心では、そんな事を口にした自分が許せなくて情けなくて…「ごめんなさい」なんて一言すら言えなくて、素直になれなくて嘘の言葉でまた辛く当たってしまう。

作中ではそうした後悔を吐くエリアルのセリフもありよく出来てるなぁーと感心しました。

逆にマキアの母としての気持ちや苦悩、喜びもよく表れていました。

子育ての大変さ…中々上手く行かない事もある。
子育てをしながらだと、出来る仕事も限られる…住む場所も宿泊場所を探す大変さや早く子供に落ち着ける家も用意してあげたいと言う気持ちも感じました。

年頃の子供は自分の事を子供扱いをする事をウザがります、子供がくれたものは嬉しいからいつまでも残しておくのを見て恥ずかしく思ったりもします。

でも、親から見れば子供は何歳になろうと子供なのです。
別に子供扱いしてる訳ではなく親と子はいつまでも変わらないのだと思います。
子供から貰った物も大切な思い出だから嬉しいものなのです。

ラングに告白された時のエリアルの事で精一杯って話もお母さんが子供を大切にして第1に考えている部分をよく描けていた気がします。

作中で一番成長したのはマキア。
最初は凄く弱々して、でも、お母さんになろうと決意してから少し強くなって^ ^
エリアルからも好きになって貰える様な優しいお母さんになって成長した息子夫婦を助けて、友達を救い出す。
一番強くなったと思います。

後、素敵に感じたのはエリアルに出会う森のシーンで、マキアは多分崖から飛び降りようとしていました。
でも、エリアルの泣き声を聞いて思いとどまった。
マキアはエリアルを育てる決意をしエリアルの命を救う。

これはお互いがお互いの命を救ったのだと私は感じました。
この作品を通じて命の大切さや儚さ親子の絆の大切さ、など沢山の事を考えるきっかけにもなりました。
物語の展開は早いですが、しっかりメッセージ性は伝わった様な気がします。

作品全体を見て感じたのは1人の少女が1人で子供を育てるのは無理ですが、この作品に出て来た人達はマキアと赤ん坊に手助けをしてくれた。
酷い人も出ていたけど手を差し伸べてくれる人や事情を理解して雇ってくれた人など沢山の理解と助けとマキアとエリアルの頑張りの記録。
人は1人では生きていけないと聞きますが、この作品がまさにそれを感じます。

最後に静止画ですがマキアの幸せの形が描かれています。
これが彼女の掴んだ未来。
素敵な1シーンだと思います。

投稿 : 2021/05/02
閲覧 : 359
サンキュー:

19

somi さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

凄い

あんまり時間のある人間ではないので、レビューも毎回書ける立場ではないのですが今回は書かざる得ません。

映像美は言うまでも無く素晴らしいです。
細かい突っ込みを言う人なら突っ込み所も大なり小なりあると思います。
でもこの物語の伝えようとしている所は、そういう事じゃないんですね。

心であり、愛であり、想いであり。
そして時間・・
時間の大切さ、儚さ。




この話が心に刺さるかどうかはその人の歩んだ人生や経験に左右されると思います。
最もオススメしたい人は、ある程度子育ての経験がある人。
子育て中の奥様とかモロかと。

勿論、若い方でも見る方の受け取り方次第で相当な満足を与えてくれると思います。

もっと時間が取れる時に、もう一度ゆっくり見ようと思います。
ホント良かったです。
コレの為に年末にでもブルーレイ買ってデカいテレビも買っちゃおうかなと本気で考えています。

最後に、、
ここでは無くAmazonのレビューで
「うすっぺらい」と小馬鹿にした言い回しで語ってる方がいました。
それは彼の人生がまだまだ厚みを帯びていないからであり、ご自身の成長と共に感じ得るものが多くなる筈です。
「何を伝えたいかイマイチわからない」とも言われてましたが、それも今後の人生の経験と共に理解も深まると思います。

投稿 : 2021/04/01
閲覧 : 208
サンキュー:

9

ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「ひとり」になっても愛は繋がる

制作:P.A.WORKS、
監督、脚本:岡田麿里、
副監督:篠原俊哉、キャラクター原案:吉田明彦、
キャラクターデザイン・総作画監督:石井百合子、
音楽:川井憲次

別れの一族・イオルフの民。
彼らは10代半ばで見た目の成長が止まり、
何百年もの寿命があるため、人と交われば、
「ひとり」になると考えられていた。
イオルフの民は、人里を離れた土地で、
ヒビオルという布を織って暮らし、
生きてきた痕跡をそのなかに宿す。
縦糸は流れゆく月日、横糸は人の生業を表す。
ヒビオルには、織った人の思念や想いが、
生きた証として手紙のように残る。
つまり、ヒビオルとは、ただの布ではなく、
イオルフの民の心や大切なものとしての象徴だった。

主要人物は、マキアとレイリアという女性。
マキアは、怖がりで引っ込み思案の性格。
親がいないマキアは、長老の教えに従い慎ましく生きていた。
一方、レイリアは、怖いもの知らずで、
崖の上から水の中に飛び込むことができる。

ある日、イオルフの民が住んでいる土地が、
メザーテという大国から攻撃を受ける。
目的はイオルフの民の女性を王妃として迎えることで、
近隣諸国に対して国威を発揚し、
支配力を維持するためだった。
メザーテは、これまで古の獣・レナトを利用して、
大きな力を得ることに成功していた。
しかし、レナトが原因不明の赤目病に罹患するようになった。
そのため、同じように古の力を宿し、
人智を超えた存在・イオルフの民を
国威を保つための代わりとして
取り入れようとする目論見があった。
攻められたイオルフの民の国は、多くが殺され、
レイリアが王妃の候補として連れ去られる。
一方、マキアは暴走したレナトとともに、
国外へ飛び出すことになり、難を逃れる。
森の中で気が付いたマキアは、野盗によって襲われた集落で
子供を守って死んでいた女性を発見する。
女性は赤ん坊をきつく抱きしめて守っていた。
マキアはその指を1本ずつ折って、
生きていた赤ん坊を連れ出し、
自分の憧れだったレイリアの名を参考に
エリアルと名付け、育てる決心をするのだった。

この作品はふたつの軸から考えることができる。
ひとつは、マキアとエリアルという親子の物語。
もうひとつは、マキアとレイリアという母の物語だ。

ほかの岡田麿里の作風と一線を画すのは、
母の物語ということだろう。
思春期の男女の心理描写が
いつも大きなテーマになっていた作者にとって、
親が登場する作品は、『花咲くいろは』くらいしか
なかった気がする。
そういう意味では特別で、
自叙伝的な内容と評する人もいた。

どこが自叙伝的なのかというと、
それは親子の関係性だろう。
マキア、レイリアとも子供との複雑な問題を抱えている。
望まれていない、形だけの関係ともいえる。

父が不在で、秩父の浅野温子と呼ばれる美人の母を持ち、
普通とはかけ離れた家庭環境のなかで育った岡田麿里。
繊細な心を抱えて不登校児童となった
彼女にとって、母と子の関係性というのは
不思議なものだったに違いない。
集団における人間関係の複雑さが
不登校の原因のひとつだった岡田麿里のことを
母が理解することはなかった。
それどころか、近所の陰口に耐え切れず、
殺そうとしたことさえあったという。

母と子は別々の生物であって、
両者をつなぐのは血のつながりから湧き上がる
愛情という目に見えないものが一般的なわけだが、
血のつながりを体感的に見出せなければ、
両者の間にあるものは何なのだろうか。

親子であっても別人格であるふたりの人間。
母からの視点では、子供を愛することで、
生きる活力を得て、幸せを感じることができる。
しかし、親子がやがて違う生き方を選んだとしても、
そこに「愛」というものを感じることができたなら、
幸せなことなのではないだろうか。
「さよならの朝」に愛という美しい約束の花を
かざることができたなら、親子の関係性としては、
それで良いではないか。それをたんぽぽの種子のように
ほかの土地の人たちにも伝えることができるのなら、
意味のあることではないか、というようなことを
表現しているのかもしれない。

{netabare}この作品の大きな特徴は、レイリアの最後の決断にある。
個人的には、長年、離れていた我が子との再会に
レイリアは歓喜し、ふたりで城を抜け出すと想像していた。
しかし、レイリアは、ここで自らの性質である
「思い切りの良さ」を発揮して宙を舞う。
自分の子供にイオルフの民としての遺伝がなかったことを
見て取り、一瞬のうちに別れを決意する。
そして、子供に「私のことは忘れて」と告げるのだ。
私は2度目の鑑賞で、レイリアは岡田麿里の母なのだと感じた。
投げかけられた言葉は、岡田麿里が母から告げられた
ものだったのかもしれない。{/netabare}

奔放で明るく周りから人気の美人の母。
一方、繊細で人の心について深く思考し、
外へ出るのが怖くて、飛び出せない岡田麿里。
この作品では、交わりようのないふたつの人格に対して、
離れて生きることも母として、子としての
生き方のひとつだと捉えている。
{netabare}その証拠にレイリアがレナトの上から見下ろして
我が子の上空を旋回するときに、
まるで幸せを感じさせるかのような劇伴が流れる。
そして父と母から捨てられた娘・メドメルは、
下界での新しい暮らしを覚悟しつつ
上空を舞う母に対して、
「お母さまって、とてもお綺麗な方なのね」と呟く。
私は初めて観たとき、強烈な違和感に襲われたが、
母子の別離を違う視点で捉えると、
ここがひとつの最高潮としての表現でも
何ら不自然ではないのだと気付いた。
そして、この台詞には岡田麿里が
母を許した意味が込められている気がしてならない。{/netabare}

{netabare}一方、岡田麿里のもうひとりの分身ともいえる
マキアは、別離後、最期のときにだけエリアルの元を訪れる。
時は経ってもマキアの愛情は、ヒビオルのように
いつまでも鮮やかに残っていた。
これまでのふたりで過ごした時間が、美しく蘇ってくる。
別れのときは、あまりにも悲しい瞬間だった。
しかし、これまで苦しいことがあったとしても、
ふたりで過ごした時間はかけがえのないものだった。{/netabare}

ヒビオル(日々織る)に命を吹き込む仕事は、
脚本を書くことと同義なのだろう。
古の生き物、どこか別の世界で生きる、
普通とは違う性質を持つ人間は「ひとり」になる。
それでも他者と関わりを持ち、誰かを愛することは、
人の心にずっと残り、それが継承されることで、
美しい世界を作り上げていくのだ。

別れの日の朝、マキアとレイリアの頭上には、
澄明な青と美しい形状の雲が広がっている。
悲しみ、喜びを表現しているというより、
ただ、そこに存在する美しい朝の空。
胸に沁みるような無垢な光景があった。
(2021年3月13日初投稿)

投稿 : 2021/03/13
閲覧 : 456
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44

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

岡田磨里さんの初監督作品。PAworksの作画もすごい映画でした。

「あの花」「ここさけ」の脚本家の岡田磨里さんが初監督作品。
不老長寿の種族イオルフの少女マキアとマキアに育てられた人間の少年エリアルの物語。

監督は岡田磨里さん、制作はP.A.WORKSということでとても楽しみにしていて、やはり内容もすごく感動してしまいました。
またキャラクターはもちろん背景や空や雲の描写、街中の描写なども細かく書き込まれており、ストーリーもとても濃密で、泣かせてくるポイントもしばしば。
声優の演技も上手く、とてもキャラに合っていました。

投稿 : 2021/02/24
閲覧 : 257
サンキュー:

29

ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

時は流れ、愛は流れる

115分

「あの花」など数多くのアニメ作品の脚本をされている岡田麿里さんの初監督作品。

AT-Xで放送されていたので観てみました。

姿形は10代のまま不老長寿の種族の一人である少女マキアとあることで出会い、マキアに育てられた人間の少年エリアルの物語。

時が無限にある種族と限りある人間との切ない思い、不老長寿とはいえ少女が1人で子供を育てる大変な思い、周りがサポートしてくれるところもありましたがやはり一人で育てていくのは大変ですね。

思いはエリアルの成長するにつれてやがてすれ違いに、でも終盤は分かり合えた感じがして良かったです。
{netabare}
最後のエリアルの穏やかな死に顔と看取るマキアにちょっとウルウルしましたね。
{/netabare}
制作はP.A.WORKS、綺麗でしたね。

ご興味があれば是非観てくださいね。オススメです。

主題歌は、rionosさんが歌っています。

最後に、不老長寿の人たちって結構仙人みたいな生活していますねw

投稿 : 2021/01/30
閲覧 : 284
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30

みどりーぬ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

綺麗な世界で紡がれる命と物語にきっと涙する

この物語は
・泣きたい
・生きている意味が見出せない
・人間関係で悩んでいる
そんな人に見てもらいたいです。
私の様なひん曲がった性格の人を初心に帰らせてくれました。この作品で人間の根源にあるものを見つめ直せました。
P.Aファンの私だからこそおすすめできます。とても素晴らしい作品でした。

投稿 : 2021/01/15
閲覧 : 243
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6

セシウス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

静かな感動がありました

 姿はそのままで数百年生きるイオルフという種族の少女が、人間の赤ん坊を拾って苦労して育て上げ、最後にはその死を看取って泣くというお話です。
 親子の関係を基本的には親側視点で描いています。
 舞台は帝国主義時代のヨーロッパに似た世界で、王都、工業都市、農場などを淡い色彩で描いています。
 監督と脚本が同じ人なので、主人公のイオルフという種族の美麗で儚げなイメージがよく表現できていると思いました。長命な彼らは時間の流れがゆっくりで人間のようにガツガツしていないので、人間と関わりを持つと結局振り回されてしまいます。それでも種族を超えて愛情や友情を育むことができる、というストーリーは素直に感動することができました。

 主人公を演じた石見舞菜香さんの演技は、大人しいタイプの女性が心を揺らした時に出す搾り出すような声って感じが本当に素晴らしかったです。

 主題歌の「ウィアートル」はこの作品のテーマによくあった名曲だと思います。劇伴もハープを中心にした静かな曲が中心でよかったと思います。

 落ち着いた上質な感じのする作品です。子供のいる人、特に女性はストライクゾーンに入ってくる作品だと思います。
 惜しむらくはこの長くてよくわからないタイトルです。このタイトルでかなり損をしていると思います。会話の話題にも出しにくいし、英題の「マキア」の方がずっと良かったと思うのですが。

投稿 : 2021/01/06
閲覧 : 226
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5

yJnkd27391 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ここまで心を動かされるアニメを他に知らない

初めて映画館で観た時、号泣してしまった
それほどにこの作品には心を動かされた

なぜこれほどまでに心動かされるのか、それはやはり登場人物に対する感情移入だと言える。

特にこの作品は登場人物それぞれの表情の些細な動きや、声色の変化が絶妙で、登場人物全員の視点で完璧に感情移入が出来る。

また、物語に入り込むに辺り大切なのは世界観である
美しく繊細に描かれた自然や中世の建物は
視聴者をその世界に引き込むには十分過ぎるものだった。

画面の情報量を多くする事で敢えて説明せず、視聴者側に考察し、感じ取ってもらおうとしているので見れば見るほど新しい発見がある素晴らしい作品

その為、何も考えずに見れる作品ではなくいわゆる一般層には分かりづらい部分があるのかも知れない

しかし、これを観て心動かされた人の心の中に一生残り続ける作品になっただろう

投稿 : 2021/01/04
閲覧 : 217
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4

しくる さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

作り手の"本気"を見た。

取り敢えず観て欲しい。これに尽きる



「岡田さんの100パーセントを出した作品を見てみたい」という堀川さんの言葉を受けて、自ら監督を務めたいと申し出た岡田さん。 岡田麿里さんといえば『ここさけ』『あの花』などで有名な脚本家だが、本作は岡田さんの初監督作品となる。

あまりのクオリティの高さに感動し、帰り道で購入した画集のインタビューに目を通すと数々の名作を生み出してきた熟練のアニメーターの方々が岡田麿里さんの高い要求に必死で応え、細部までこだわり抜いた作品だったことが改めて分かる。

知名度の高い俳優などを起用し宣伝などをしなかった分、確かに隠れた名作になってしまった。しかし、本作を観たオタク達は口を揃えて「もっと評価されるべきだ」と言っている。無論私もそのうちの1人であり、これほど良い作品があまり知られていない事実にむずむずしている。

投稿 : 2020/12/12
閲覧 : 172
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7

ネタバレ

Fanatic さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

散文的で焦点がぼやけている印象

いかにもなタイトルに、「あの花」「ここさけ」などで脚本を手がけた岡田麿里さんの初監督作品……となれば、間違いなく泣かせにくるのだろうと、ティッシュの箱をスタンバイして視聴開始。

冒頭からイオルフの里の美しい風景や、アニメではもっとも難しいと言われる水の表現の完成度に息を呑みます。
ヒビオルの塔で、マキアがレナト(ドラゴンのような生物)に追われるシーンも迫力抜群!劇場で観たらかなりの迫力だったでしょう。

王宮の石床の質感、奥行きを感じさせるスケール感たっぷりのパレード風景、画面の端まで意思を持って動く酒場の客たち。
作画には定評のあるP.A.WORKSですからそれなりの物を見せてくれるだろうとは思っていましたが、美術に関しては予想以上のクオリティで、思わず見惚れてしまいます。

で、肝心の内容はと言うと……。
ん? あれ? なかなか泣けないぞ?

十代半ばで成長が止まり、悠久の時を生きるイオルフの少女マキアが、人間の赤ん坊(エリアル)を拾い、育てていくというストーリー。
幼いエリアルを、母親として一生懸命育てようと頑張るマキア健気さに、思わずこちらも応援したくなります。
赤ちゃんから幼少期にかけて、エリアルもとても可愛らしく描けていて、この辺りまでは先の展開にワクワクしながら観ていました。

{netabare}しかし、成長するにつれてエリアルは、一向に外見の変わらないマキアが自分とは別の種族であると感付きます。
マキアとほぼ同年代にまで育った時点では、完全に自分とマキアの境遇を理解し、マキアへの接し方に戸惑いを見せるように。

そこまでの間、二人の間で様々な出来事や葛藤があったのだろうと想像はできますが、幼齢期から少年期へ至る、恐らく十年程度の描写が丸々カットされているため、かなり脳内補完が必要です。
ほんの数分前までは、目を輝かせながら「早く大きくなってお母さんを守りたい」と語っていたエリアルとあまりに落差が激しすぎて、頭を切り替えるのに苦労しました。

やがて、エリアルはマキアの元を離れて、イオルフの里を襲ったメザーテ軍に入隊します。
あれだけマキアを慕っていたはずのエリアルが、種族に違いに戸惑い、マキアの元を離れる決断を下したことには、どうも納得がいきませんでした。
それまでに培ってきた絆って、所詮そんなものだったのか?みたいな。

マキアから離れる決断に至るまで紆余曲折はあったのだろうと理解はできますが、その過程が一切描かれていないので、「なぜこうなった!?」と、モヤモヤしながら視聴を続けることに。
キャラへの感情移入しながら観るような物語ではなく、一歩引いたところから、淡々とマキアの叙事詩を見せられているような感覚でラストまで辿り着きました。{/netabare}

最後に、年老いたエリアルとマキアの再会のシーンで私が感じたのは、だいぶスケールは矮小化しますが、なんとなく飼い主とペットの関係に似ているな……と。

残念ながら私は「死ぬと可哀想だから」というストレート過ぎる理由で、子供の頃から大きなペットは飼わせてもらえませんでした。
ただ、子犬や子猫の頃から飼い始めたペットが、いずれ主人よりも年老いて亡くなっていく構図は、この作品のイオルフと人間の関係に似ているような気がします。

エリアルはペットじゃね――!と怒る方もいらっしゃるかもですが、飼われている方の様子を見ていると、まさに家族に対するのと同じような愛情を注いでらっしゃる方も少なくないですし、ペットを亡くした時の喪失感も相当なもののようです。

人間と動物という構図で世の中には数多くの物語がありますが、そういった物語の多くは、人間と動物の交流パートをじっくりと描き、また、動物側からの視点も多く取り入れて感情移入させながら、クライマックスの感動シーンに繋げる、という構成がテンプレートだと思います。

ところが本作の場合、マキアとエリアルの交流は幼少時代のものだけで終わり、視点もほとんどマキア側からの描写となっています。
感情移入しながら観れたのは序盤だけで、中盤以降は悠久の時を生きるイオルフの少女の、人間界での数十年の生活を俯瞰的に眺めるような、ドキュメンタリー作品のような心持ちで鑑賞することになりました。

なんとなく、癒し系の良い話っぽい雰囲気は漂っているのですが、親子愛を見せたいのか、もっと普遍的な愛の叙述詩を見せたいのか、或いは、神のような視点から人間を眺めた抒情詩のようなものを作りたかったのか……どこか散文的で、焦点がぼやけています。

最後に「長老様、私はエリアルを愛してよかったと思っています。愛してよかったと……」とマキアのモノローグで締めくくられるわけですが、なぜ愛してよかったと思えたのか、その理由が私にはよく分かりませんでした。

こういう作品は、右脳で感じるタイプの人はいいかもしれませんが、私のように左脳で観るタイプの人間にはあまり響かないのかもしれません。

投稿 : 2020/11/17
閲覧 : 334
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11

きおくそうしつ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

面白かったです……が!

作品のテーマや方向性、世界観は素晴らしいと思いました。

ただ目指す着地点を察してしまう分、もっと上の満足感を期待してしまいました…。


若干、ん?っと引っかかる点があったり
尺が足りないわりに必要かな?と思うシーンがあったり、
いい作品なんですが、うるっとはしても泣けなかったです。

投稿 : 2020/10/31
閲覧 : 262
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3

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

P.A.WORKSらしい素敵な作品

ありがちな展開に進んでいくアニメは退屈だが、この作品はそうではない。一つ一つ考え込んで作られているのがよく分かった。とても素敵なP.A.WORKSらしい作品でした。

投稿 : 2020/08/04
閲覧 : 237
ネタバレ

遊微々 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

出会いは別れ、別れは新たなる出会い

あの花等で知られる岡田磨里さんの初監督作品。
イオルフの少女マキアと人間の少年エリアルの2人が交わり成長していく異種族交流と親子愛を描いた内容。

色々な登場人物が様々な出会いと別れを経験していく中で、新たなる愛を育んでいく心温まるストーリーは素敵でした。
作画も綺麗でより物語を彩ってくれます。
個人的にはマキアの友人であったレイリアが一番印象に残っています。
愛する人々と引き離され望まぬカタチで娘を身籠り、挙句の果てにはその娘とさえ離れ離れで生活しなければならない状況。
そんな状態になりながらも、娘を想う母の愛だけは変えなかった彼女の姿には、母の強さを感じずにはいられませんでしたね。


高い評価を受けるのも納得の作品でしたが、個人的にはもう一つ刺さりませんでした。でも美しい物語だったと思います。

投稿 : 2020/07/30
閲覧 : 297
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22

ゆい さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

これは何も文句ない

映画館で観ました。あちらこちらからすすり泣きが!
めっちゃいい話だった…。凄いわ…

愛する恋人が亡くなって悲しい話かな?ありがちな。って予想してたら、全く違いました。
お涙ちょうだいでもないし、人を死なせて泣かせる話でもなくただ純粋に感動できた。
これからもまた外の世界の人に会ってその人の人生に寄り添って見送るのかなって想像が膨らみます♪
たまに例外もいるけど、母になると強くなれるんだなぁ!早く子供がほしい

投稿 : 2020/07/30
閲覧 : 367
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11

ネタバレ

202006いま さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

これが好きな男性は信用しない

『さよならの朝に約束の花をかざろう』
個人の愛と壮大な国家や種族の歴史を一緒にした物語なのだが
2つの側面がうまくかみあっているように見えない
女を母にしてその側面を強調しすぎ。レイプされて産まされた子にこだわって
元恋人が殺される事態を招くくだりは胸糞
全体的には、女に都合のいい夢を見すぎ
自称ロマンチストのエゴ男ならきっと好き

投稿 : 2020/06/24
閲覧 : 476
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0

ネタバレ

ふぁんた さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

時と愛を織る人

時間と愛を紡いでいくことをテーマにした本作。
不老長寿のイオルフと人の人生時間の大きな違い
生きることの儚さ。
それを長命ゆえに幾度も何世帯にも渡って見送る定めの悲しい種族。




あの花の岡田麿里さんの初監督作品。

ちょっとタイトルがあの花同様ナイーブすぎて、
なんとなく敬遠していました。



いやー、、、大号泣でしたよ。
声に出してここまで泣いてしまったのはヴァイオレット以来じゃないかな。


たった2時間とは思えないような濃密なストーリーと人物描写。
特にエリアルの成長に伴う精神の変化はとても丁寧に描かれます。



ストーリーの背骨がしっかりしていてブレないので
劇への没入感が非常に強いです。

すごいなと感じるのは、ちょっとしたエピソードがしっかりと後の話に返ってくるんです。


例えばディタの子供の頃のエピソード。
{netabare}最後エリアルに謝ったあの涙は、マキアが手助けをしてくれたからではなく、
自らが人の親になって、自分たちの最大限の愛情を注ぐ子供が、
親のことを嫌いなわけがないと理解したのであろうし、
好きでいてほしいという願望を自らも持ったからでしょう。
当たり前であり、とても崇高な親子関係を幼稚な嫉妬で打ち壊そうとした自分が卑しく思えたんでしょうね。{/netabare}

このシーンボロボロ泣いてしまいました。



主軸2人の女の子の母親としての対比。
{netabare}産んで育てることができなかったレイリアと
産まずに継母として育てたマキア。{/netabare}


それぞれの母の愛情の深さを感じることができます。


レイリアが{netabare}産んだのにも関わらず育てることもできなかったことは、
見事にマキアとの裏表になっています。

主ストーリーはマキアですが、レイリアのそれがあるからこそ、
エリアルとの関係が血の繋がりだけが親子にするのではなく、
心の繋がりも親子の強い絆になることを紡いだのだと感じることができます。{/netabare}



クライマックスの戦争のシーンは{netabare}出産とオーバーラップしながら
エリアルの戦闘シーンだったので、
こちらで新しい生命が芽生え、あちらでは消えるのかとソワソワしました。{/netabare}


水辺での{netabare}「母さん!」{/netabare}はもうこれでもかと追撃がくるような涙腺崩壊でした。
本当はずっと言いたかった言葉だったんだろうなと。。



エピローグパートでもこれでもかと涙腺攻撃をされて、
劇終了後の余韻は素晴らしく、感情を本当に揺さぶられました。


最後のシーンがあったからこそ、イオルフの長命の設定が生かされ、
人との生きる時間の違い、悲しさと、
人生の儚さをを感じることができる素晴らしい締めです。

そして愛を紡いだ結果は子供、孫、、と繋がっていく。



苦しいだけじゃない別れを経験したイオルフの人々は
今後どのような愛を織っていくのでしょうか。




PAの作画はさすが本当に美しく最高にこの物語を演出してくれました。
この物語に出会えて心から感謝します。



本当に思春期の子はいつまでもこじらせないで、
お母さんを大切にしてあげてください。
私も手を合わせておきました。

投稿 : 2020/06/08
閲覧 : 217
サンキュー:

9

響け! さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

生きるとはなんたるかを伝えるアニメ

途中まですごく冷めた心で観てたんですが、いや、最後は涙が…思ってた以上によかった!
そしてこれは二時間という時間の中で一つの人間の一生を上手くまとまって見届けられる。すごくいい作品だったと思います。
みなさん観るのをお勧めする作品です。

投稿 : 2020/05/31
閲覧 : 270
サンキュー:

7

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

旅路の果てに見たものは

良くも悪くも作者の意志が色濃く出ているので、そこをどう捉えるかで評価が大きく変わりそうな作品です。

個人的には悪い方でしたね。
マキアがエリアルというひとつの命の見守り役になるという全体像は素晴らしいと思う反面、そこだけに注力して欲しかったです。
親である必要はあれど、母親に絞る必要があったのか。
エリアルが自立する理由がそれである必要があったのか。
レイリアとクロムは物語に必要だったのか。
この辺りが作者特有の色ではあるんですが、そのせいで世界観や物語の軸が不安定になっていると感じてしまうんですよね。

物語をマキアとエリアル周りだけに絞って、互いがひとりになったあとの喪失感や親としてのエリアルなどを色濃く描いておけば、もっと印象的なラストに繋がったのではないでしょうか。

投稿 : 2020/05/25
閲覧 : 230
サンキュー:

4

kapita さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

無償の愛

うるっとくる良い作品でした
背景がとても綺麗で、声優さんもそれぞれのキャラクターにとてもよくあっていたと思います
余分な説明がないのも集中できました
親が子供に対する無償の愛、それも実の子供ではない子供に対しての・・・
そんな無償の愛を感じられる作品です

投稿 : 2020/05/20
閲覧 : 278
サンキュー:

17

むらさきたましい さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

無償の愛

男女間の愛を描いた作品はたくさんありますが、本作で描かれた「無償の愛」には、心を揺さぶられました。

人は親になるのではなく、親になる喜びを与えられるんですよね。
最後は涙がこぼれました。

淡い色彩の風景が印象に残る名作です。
さすが、P.A.worksのお仕事だと思います。

投稿 : 2020/05/07
閲覧 : 366
サンキュー:

40

ネタバレ

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

視聴対象はややピンポイント

公開:2018年2月
監督:岡田麿里
制作:P.A.WORKS


制作発表時からキャラ画が気に入っていた作品

物語、展開と深さ捻りは有りませんが期待を裏切る事はありません。
ドバっと「さぁ泣け!」と強要する以前の作品達とも趣は少し違います。

作画は背景描写が綺麗、奥行きも感じられ昨今の写実加工風味とは一線を画しますね。

ただ戦闘など動きの多い場面も多少有りそこでちょっとイラッと、
帰宅後確認したら「クロムクロ」の制作会社だったんですね、どーりで
まぁでもこの辺りは人により許容出来る範囲かも。

人物は漫画チックですが私はこのキャラ画が気に入っての視聴ですから私的に満足。

BGMはやや誇張気味、しかし特に問題はなく合ってます。

思春期の女性から、子を育むご夫婦やカップル等ぜひ見てもらいたい
暖かく柔らかな涙満ちる、良いアニメでした^^


{netabare}
こーいう雰囲気がお好きでしたら

2015年度 個人制作短編アニメーション

「ALETTA~人を愛した天使~」

https://www.anikore.jp/anime/11696/

もぜひ観て欲しい。

私的に気に入っているショートアニメーション作品です。
{/netabare}

投稿 : 2020/04/28
閲覧 : 311
サンキュー:

26

ぐそく さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

子育て奮闘記

正直自分は過去のPA、岡田麿里作品で泣いたことはなかったんですが今作では久々にアニメ映画で泣きました

端的に言えば、子育て奮闘記
そしてその子の生涯を見る映画です

サブキャラや設定には描写不足な点はあるもののテレビアニメや2部作映画ではないので仕方ないかなと。

ファンタジー世界だからか岡田麿里だからかハードル上げて色眼鏡で見られがちな気がしますね
これから見る人はなるべく先入観を持たずに見てみてほしいです

投稿 : 2020/04/11
閲覧 : 224
サンキュー:

3

わしわし男爵 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

PA.workさんの作品にしては凄い良いと思いました。SHIROBAKOや花咲くいろはなどは自分にはあまり合わなかったのですが、この作品にはとても感動しました。

有意義な2時間を過ごせましたね

投稿 : 2020/04/05
閲覧 : 260
サンキュー:

1

ネタバレ

うにおいくら さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

子育ては難しいもんだ

2018年公開のアニメ映画。

 オッサンつながり(勝手にオッサンつながりにして申し訳ありません)のぺーさんのレビューを見て、このアニメを観ていなかったのを思い出して慌てて観たという次第。

 何と言っても興味の中心は脚本家の岡田麿里が初めて監督を務めた作品という事だろう。

そう言いながら、ペーさんのレビューを読むまで忘れ果てていた。
制作は背景がとってもきれいな P.A.WORKS。

 劇場版という事で公開当時評価が高かったアニメだが、その割のは興行収入は3.5億と低めだった。

 上映数が76という数字を鑑みれば、頑張った方だろう。しかし評価の割には低すぎる様な気がするし、これでは製作費が出たのか心配だ。

内容は『異様に長寿な種族の娘の子育て』。それも普通の寿命の他人の子供。

 オジサンには安心して見れる内容だ。
手間暇かかる子育てに悪戦苦闘する主人公の姿は、それなりに子育て経験があるオッサンにも共感が持てる。

映像が文句なく綺麗だ。動きも良い。作画スタッフの執念を感じる。
一つ一つの動きがとってもリアルに感じる。
景色とか背景がとっても良い。


主演の石見舞菜香はこの作品で憧れの茅野愛衣と初共演している。

 彼女が声優になろうと思ったきっかけの一つが「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の茅野愛衣の演技だったようだ。
そんな憧れの人との共演。
その上、「あの花」の脚本を書いたのは、監督の岡田麿里。

それを理解した上で見るとまた楽しみが一つ増えるかもしれない。

それにしても石見舞菜香の声は花澤香菜に似ているような気がする。

という事でこのアニメ、思った以上に涙腺は崩壊しないが
オジサンが見ても納得できるアニメ映画だと思う。
特に描写が綺麗でリアルだ。

投稿 : 2020/03/29
閲覧 : 216
サンキュー:

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さよならの朝に約束の花をかざろうのストーリー・あらすじ

一人ぼっちが 一人ぼっちと出会った

出会いと別れが紡ぐ永遠の一瞬

少女はその時 愛にふれた

『あの花』『ここさけ』の岡田麿里、初監督作品。(アニメ映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2018年2月24日
制作会社
ピーエーワークス
主題歌
rionos『ウィアートル』

声優・キャラクター

石見舞菜香、入野自由、茅野愛衣、梶裕貴、沢城みゆき、細谷佳正、佐藤利奈、日笠陽子、久野美咲、杉田智和、平田広明

スタッフ

キャラクター原案:吉田明彦、監督:岡田麿里、副監督:篠原俊哉、キャラクターデザイン&総作画監督:石井百合子、メインアニメーター:井上俊之、コア・ディレクター:平松禎史、美術監督:東地和生、美術設定&コンセプトデザイン:岡田有章、音楽:川井憲次、音響監督:若林和弘

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