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「夜は短し歩けよ乙女(アニメ映画)」

総合得点
74.3
感想・評価
334
棚に入れた
1747
ランキング
921
★★★★☆ 3.8 (334)
物語
3.7
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.8

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夜は短し歩けよ乙女の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

傑作とは言い難いが

以前、アニメ関係の仕事をしていた時の話だが、湯浅政明さんはアニメーターとして業界の他の人とは一線を画した天才とみなされている。

恐らく、金田伊功さんの血脈なのかもしれないが、デッサンやパースの狂いなど一切気にせずに勢いや構図だけで見せる大胆な手法はほかの誰にも真似できないともっぱらの噂である。一目置かれる存在だということだ。

ほかのアニメーターがより現実的に、よりリアルを追いかけてレイアウトを描いたりCGを多用したりするのだが、湯浅政明は一切そんなことはせず、アニメをアニメらしくデフォルメに徹している希な監督である。

「四畳半神話大系」のスピンオフとしてまさかの劇場公開ということだが、「四畳半」とは違い、今回は唐突にお話が始まり終始ハイテンションで進んでいくのでややおいてけぼり感がある。

声優の演技も非常にうまいのだが、テンションが先走っているだけでテンポが保ててないように思えた。

しかし、後半に進むにつれて物語の着地の仕方と作画がさすが湯浅政明と言わんばかりに全開になるので、そこからの怒涛の展開は一度は見ておいたほうが良い。

なんでも来月ももう一本映画が公開するとかで、このペースは前代未聞である。

天才たる所以はそういったところから発揮しているのだろう。

投稿 : 2020/10/30
閲覧 : 726
サンキュー:

20

ネタバレ

遊微々 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人の縁とは奇遇か、はたまた必然か

森見登美彦×湯浅政明のタッグ再び。
2017年に放映されたアニメーション映画で、『四畳半神話大系』の制作メンバーが再結集して作られました。
ちなみに四畳半の劇中で何気に今作が出てきてたりするので興味のある方はご確認ください。

やはり前作同様森見登美彦の描く独特の世界観を、これまた湯浅監督の独特の感性で描いております。しかし前作以上にエンタメ性も全面に押し出され、エンターテインメントな映像作品として一級品な仕上がりに。

本作が描くは人の縁。
皆さんは「六次の隔たり」という言葉をご存知でしょうか?全ての人や物事は6ステップ以内で繋がっていて、仲介人に5人も挟めば世界中の誰とでも間接的な知り合いになりえるという仮説です。実際にはそこまで広い範囲までは難しいでしょうが、日本国内においてはいくつかのバラエティ番組でも実施されており、4~7人程度でたどり着く例を私も複数目にしました。
一見世の中の大半の人々は自分には無関係なように思えるのですが、しかしながら世界というのは広いようで案外狭いもので、自分からわずか数人を辿っただけで巡り合えるような関係だったりするようですね。

そこで浮かび上がるのは、人との出会いをどう捉えるかということです。これだけ広い世界で巡り合えたことは偶然?はたまた6人辿れば誰とでも繋がれる世界であるのだから必然?人によって色々な考えが夢想出来てしまいますね。
今作はそんな人と人との繋がる様子を面白おかしく描いてくれていた作品だったように思います。

個人的には花澤香菜さん演じる黒髪の乙女のキャラクターがすごく好きです。真っ直ぐで天然で、見ていて非常に愉快でした。

しかしやはり京都はこうして傍から見ると惹かれるものが多分にありますねー。住んでる時は全然気付かなかったのに。また機会があれば足を運びたいものですね。

投稿 : 2020/10/30
閲覧 : 316
サンキュー:

22

ネタバレ

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

湯浅政明監督が醸し出す不思議で魅力的な世界

京都府の木屋町の料理店から始まって春の先斗町,
夏の古本市,秋の学園祭,そして冬が訪れて…

とコロコロと場面が変わりますが,
奇想天外のようで支離滅裂ではなく

奇々怪々にして話の筋は黒髪の乙女を通じて
一本通っているというお話です。

黒髪の乙女は好奇心旺盛で奔放かつ酒豪だったり
ゲリラ演劇「偏屈王」のヒロインをすすんで引き受けたり
と「天然で快活な性格」です。

結局は,先輩と呼ばれる大学生が黒髪の乙女と仲良くなるまでの一夜を
描いているのですが,若い者と年寄りでは時間の感覚が違い

黒髪の乙女にとっては春夏秋冬も一夜の出来事であったらしいです。

李白という謎の富豪老人。

樋口 清太郎は『四畳半神話大系』にも登場している謎の大学8回生。

古本市の神様も『四畳半神話大系』では小津役として出ています。

学園祭事務局長,女装趣味のある学園祭のまとめ役兼引っ掻き回し屋。

パンツ総番長,運命の恋を信じるほどのロマンチスト,
でも願いが叶うまでパンツを履き替えない変人。

などの出演者も筋金入りの奇人変人の集まりですが,
それらが一夜に巻き起こす大騒動劇です。
,湯浅政明監督が醸し出す不思議で魅力的な世界
が理解できないと・・・,しかし,

理解というより同化し,感情移入というより
浸って沈んでしまわないと楽しめない作品かもしれません。

黒髪の乙女の探す絵本「ラ・タ・タ・タム」を李白から,もらい受ける
ため,火を吐くほどの辛い鍋を競争で食べて先輩が勝ち取るところは健気
だなあと思いました。

京都の町に風邪が大流行して「こうして出逢ったのも、何かのご縁」
とばかりに嵐に逆らいながらも黒髪の乙女が風邪をひいた先輩の下宿に
向かう姿も健気でした。

一方先輩も黒髪の乙女がなぜか来るのを察知して
夢の中であれやこれやと葛藤するシーンが湯浅政明監督
独特の表現方法だと思い笑えました。

『四畳半神話大系』もそうですが,京都大学?界隈と京都の風情が
良くマッチしていてこれも一種の傑作だなあという感想を持ちました。

投稿 : 2020/07/27
閲覧 : 228
サンキュー:

5

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

イロモノ。

【概要】

アニメーション制作:サイエンスSARU
2017年4月7日に公開された劇場アニメ。
原作は、森見登美彦による小説。
監督は、湯浅政明。

【あらすじ】

京都にある某国立大学(某の意味がない)に通う学生「先輩」は、
同じクラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋していた。
彼女とお近づきになるために偶然を装い、
「ナカメ作戦(なるべく彼女の目に止まる作戦)」を実行し、
自然な形で外堀を埋めて、ゆくゆくは恋人になろうと、
日々彼女に接触しては挨拶を繰り返していた。

一方で「黒髪の乙女」は、「先輩」の行為をストーカーだと全く認識せずに、
裏表なく接してくれる、とても良い子なのだが、
「先輩」の気持ちに全く気づいてくれない。

この作品は、そんなふたりのそれぞれの視点から進行する、
京都の長い一夜の不思議な物語である。

【感想】

『四畳半神話大系』と同じ世界線の物語なのかな?
んで、多分あっちのアニメの視聴者を随分と意識したファンサービス的な作りで、
原作との変更点がいろいろありますね。

原作小説と、琴音らんまる氏による漫画版を踏まえて視聴してみると、
未読の場合と比較してイメージが変わるかと。
こっちはあくまでも湯浅監督の解釈で調理されたクセの強い映像作品。

同じ森見氏原作の『ペンギン・ハイウェイ』が映像のアプローチが違っていて、
全く違ったイメージなのも考えると、これは森見作品というよりも、
湯浅ワールドの映像表現を楽しむ作品なんだなと思えてきますね。

原作では春夏秋冬の四つのエピソードがアニメでは何故か一晩の物語にすべて押し込められて、
無理があったり、他にはキャラの性格や設定のアレンジが多めであったりする。

それは、原作では言葉を交わさずとも「黒髪の乙女」に安心感と心地よさを与えてくれた、
漫画版では笑顔が素敵で仙人を彷彿させる李白翁が、アニメでは、常に人生に絶望していて厭世的。
容姿も大人(たいじん)の器に見えず、原作などと比較すると格落ちな存在になっている。
原作や漫画では見目麗しい少年という設定の“古本市の神”が何故か、
アニメ版『四畳半神話大系』の小津そっくりなブサイクなキャラに変更されていたりと、
原作の文章にあるキャラの魅力を映像で表現しようという意欲が皆無で、
監督が得意とするアニメ芸を見せるのに最適化されたマイワールドの住人に変換されている。
諸々の敢えて変えてある部分を踏まえた上で、その違いを楽しむことができなければ、
色々文句が出てくる内容だと思います。

なかでも、個人的には一番良くないと思ったのは、『ご都合主義者かく語りき』の章の改変。
それは、大学祭での一組の男女の一年越しの純愛のエピソードであったのですが、
とある男の原作での恋の対象である須田紀子さんが登場せずに、
コメディタッチのミュージカル&ホモホモしい展開に差し替えられおり、
オチとして別キャラに紀子さんの名前が与えられて話が大きく変わっていることに。
男と紀子さん。この、ふたりの純粋なラブロマンスが物語に与える影響。
男が紀子さんに一目惚れしているのと同じように、紀子さんの男に抱く熱い情熱に感化されることで、
「黒髪の乙女」が、生まれてはじめて恋愛に興味を持ち、のちの展開につながるのですが、
その重要な部分が丸ごと無くなっていたりと原作の物語上で意味があるエッセンスを捨ててまで、
奇抜さとウケ狙いに走りすぎているのが滑っています。

と、こんなふうにアニメを作った人たちは、物語を構成する心理要素に無頓着ではないでしょうか?

恋愛モノとして楽しむには、アニメではギャグとか色物方面にアレンジや演出が偏りすぎていて、
それが物語の雑音になっていて、何故あの登場人物はこう思ってこうしたか?などの、
原作の物語を大事にしてほしいと思う自分にとっては、これも原作からのアレンジが入ってますが、
シンプルに「黒髪の乙女」の心理を拾っている漫画版のほうがしっくり来る内容です。

比べると、こっちはジョニーなど『四畳半神話大系』のネタ的な部分を流用したり、
鼻水やゲロまみれでばばっちく、お遊びの演出部分がくどく過剰装飾になっていて、
物語を補完するため演出ではなくて、演出を見せる素材として原作を利用しているという。
主従関係の逆転状態で作品全体を塗りつぶしている状態であり、
原作の文脈から拾われるべきキャラの内面の微妙さの扱われ方が丁寧ではない。

結局は万事、原作の魅力を映像として昇華することを目的として作られていなく、
湯浅監督のアーティスティックな演出を楽しみたいファン向けという性格が強い作品で、
素直に楽しみにくい。ハッキリ言うと原作のほうが面白かったですね。

いっそのこと『ペンギン・ハイウェイ』のスタッフで湯浅バイアスを取り除いた演出で、
瑞々しさを強調された恋愛ものとして見てみたい作品であると個人的には思いました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2020/05/25
閲覧 : 409
サンキュー:

41

ネタバレ

haruto さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2020.4.23

2020.4.23

投稿 : 2020/04/23
閲覧 : 237
サンキュー:

0

ネタバレ

ろだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感想

思った以上に期待以上。
原作を読んだときの気持ち良さをそのまま感じることができた。

2020.02.25

投稿 : 2020/02/25
閲覧 : 199
サンキュー:

1

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

森見・湯浅タッグ再び

 原作は未読だが、原作者の森見 登美彦氏の作品は幾つか読了。
 原作者が同じで、アニメ制作スタッフが被っていることもあって、出だしから
「四畳半神話大系」と似た雰囲気を感じていたが、話が進むにつれ「四畳半神話大系」のキャラが
登場してびっくり。どうやら同じ世界観を共有しているみたい。
 更にキャラこそ登場しないものの偽電気ブランや三階建電車など「有頂天家族」とも同じ世界観
なのか?と思わせてしまう。こうなると樋口 清太郎が天狗を自称していたが、本当に
天狗なんじゃないか?と思ったり。
 作品は別でも同じ世界観を持たせる作家さんがいるが、森見氏も森見ユニバース的世界観の中に
作品を展開させるタイプなのかな?。

 展開的には青春らしさを感じさせる賑々しくも馬鹿馬鹿しい一夜を描いたもので、中身こそ
ハチャメチャで非現実なものだが、ノリ自体は青春時代を過ごした人は結構共感できるもの
なんじゃないかと。
 こういったスラップスティックコメディ感は原作の森見氏の小説からして感じられるものだが、そ
れに湯浅 政明監督のポップ感が加わって、「四畳半神話大系」と同じく、より楽しさが
溢れるものに仕上がっている印象。
 特に中盤の学園祭でのミュージカル展開などは、音が付いて絵が動くアニメならではの魅力に
溢れたもの。
 原作では1年に渡る物語を、アニメでは一夜の出来事にまとめたものらしいが、印象としては青春時代そのものを一夜に凝縮したようなイメージ。
 青春時代の一夜における様々な出会い、馬鹿騒ぎなどを描いた点で、ジョージ・ルーカス監督の
「アメリカン・グラフィティ」に似たようなものを感じてしまった。

 キャストは声優と非声優の混成で、劇場公開作品ではよくあるパターン。
 こういったキャスティングは非声優の演技が浮き上がって見えてしまうことがよくあるが、
本作ではロバートの秋山 竜次氏がうまく溶け込んでいた印象があった。
 私感だが、非声優の中でもテレビドラマや映画だけでなく、舞台経験者は割とアニメのアフレコに
親和性がある印象がある。
 カメラのアップがない舞台の場合、客席に演技を届けるためにメリハリのあるデフォルメ的演技に
なる傾向があるが、これがアニメのアフレコに向いているんじゃないかと。
 そういう点ではコントも一種の舞台劇ということで親和性があったのかな?。

2020/02/23

投稿 : 2020/02/23
閲覧 : 292
サンキュー:

4

ネタバレ

fuzzy さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

難解、そのわからないが心地良いのかも

中村佑介さんの絵は好きなので観る
中村さんのキャラだけでなく、絵の背景の世界観もそのままアニメにしてるのが素晴らしい
しかし話がテンポよすぎてかつわかりやすさを考えてなくて???となるが
それがまたみているうちに何か面白くなってくる
人はわかりやすいものばかりもとめ、飽きると難解なものを求めるものだと、どこぞの作家さんが言うような感じなのかもw
順番逆ですが面白かったので四畳半観たらさらに不思議ワールド加速でしたw

関係ないですがちょうどパンティアンドストッキングとスペースダンディも見返してたので
古本市の神?四畳半では小津の吉野裕行さんの声がやばいーと好きになりました

星野源もはまってましたね
ロバートの秋山お笑いでは好きじゃないけどここでははまり役

いやぁヒトにすすめても面白くないと言われるかもな作品
でも好きだなぁ

余談
夜は短し歩けよ乙女はゴンドラの唄の歌詞からの変換かな?
ゴンドラの唄の印象的な黒澤明監督の『生きる』もまた名作

投稿 : 2019/08/23
閲覧 : 266
サンキュー:

3

ネタバレ

緑のラン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

大昔の大学の屁理屈と詭弁の雰囲気を持った作品

 夜は短し歩けよ乙女は、四畳半神話大系と同じ原作。この原作者が好きな人なら楽しめるしダメな人は全く判らないし受け付けないのでしょう。

 この作品は、ある男が天真爛漫な後輩女性に恋をした事でドミノ倒しの様に次々にトラブルが連鎖して起こっていく一夜の物語。そのトラブルの中で体験する物は40~50年前の大学風景。これを楽しいと感じる人は、その世代の人や逆に全く現在と違う体験を楽しむ人でしょうね。学生闘争時代の単純なご都合主義な思考パターンが全てにまかり通る、学生の中の本能と理不尽と屁理屈がそのまんま現実化した世界。それがこの作品。

主人公の先輩が風邪を引いて布団の中で見た詩が竹久夢二。これがとても印象に残りました。これを見て尚更に、大昔の学生達に思いはせる、そんな映画。

人をまつ身はつらいもの
またれてあるはなほつらし
されどまたれもまちもせず
ひとりある身はなんとせう
by 竹久夢二

投稿 : 2019/07/03
閲覧 : 303
サンキュー:

2

ネタバレ

mamiko さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.5 作画 : 1.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

面白さもありうんちくもある

 気になっていたアニメ映画です。声優さんたちに加え人気歌手やお笑いの方が声優をしていたので、どんな風な感じかなと期待してました。
 まずは、乙女さんが可愛らしくて素敵なキャラクターでした。何事にも真っすぐなところも若々しさを感じました。物語は面白さもありうんちく部分も少し大人な場面もと展開が様変わりして飽きませんでした。
 しかし、説明場面になると早口になっていたり青年さんだけが、可哀そうな場面が多々ありました。大人な場面を語るのが青年さん、純粋な乙女さん。青年さんがずる賢い、優しすぎるよ乙女さんとツッコミを入れたくなる箇所がありました。

投稿 : 2019/04/02
閲覧 : 327
サンキュー:

2

ネタバレ

てんてん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

よくわかんない

僕には早すぎるのかな?
理解できなかった。
湯浅 さんだけあるなぁ・・・

投稿 : 2019/03/29
閲覧 : 351
サンキュー:

1

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

荒野を歩け

原作を読んだことがありますが、
ほとんど覚えてなかったので新鮮に視聴しました。

原作を読んだときはもっと面白かったような気がしてますが、
この原作者のアニメ作品

投稿 : 2019/01/09
閲覧 : 250
ネタバレ

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

黒髪の乙女

過去に視聴済み。
原作小説既読。

主人公や黒髪の乙女を含むドタバタ劇。
四畳半神話大系に出ていたキャラも少しだけ出演。

学園祭の神出鬼没劇が見せ場なんだろうけど
あんまり感動はなかったな。
結末を知ってるからかもしれない。

投稿 : 2018/12/23
閲覧 : 333
サンキュー:

12

ネタバレ

はちまんV さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

考えるな、感じるんだ

数年前に原作を読んだことがあり、公開したときから観たいと思っていましたが、ようやくそれが叶いました。

他の方の感想を読んでいて、原作から改変されている部分があったようですが(自分は記憶が曖昧でどのような改変かかっきりわからない...)、マンガや小説のアニメ化において多少の改変は仕方ないことですし、この作品に関してはそこまで気にならなかったかな、という印象です。

というのも、独特な雰囲気や世界観がこの作品の大きな魅力一つであり、作品の捉え方も視聴者の感覚に委ねられているところが大きいと思うのです。
つまりは、細かいことは考えず、世界観や雰囲気を自分なりに感じ取って楽しむのが良いのではないかということです。少なくとも自分は楽しめました。

投稿 : 2018/09/22
閲覧 : 215
サンキュー:

1

ネタバレ

てっく さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

時間とは観測者によってそのスピードは変わる

お話しの舞台が私の地元という事もあり、妙な親近感を抱きながら視聴しました。(笑

物語は、冴えない先輩(主人公)が同じクラブの後輩の黒髪の乙女に恋をし、あの手この手で気を引き学園祭でてんやわんやするお話し。
主に主人公の先輩の目線と、黒髪の乙女の目線の2パターンで物語は進んで行く。
何にでも好奇心旺盛な黒髪乙女は、お酒というものをキッカケに大人への階段を登るべく色んな人達と出会って行く。

身近な地名や通り名が出て来ると、つい嬉しくなる♪
実際に拝見した事はないけど、何か大衆演劇?を観てるかの様な演出の作品。
題名の通り、どんどん進んで行くテンポのよいストーリーと「ん?ミュージカル?これはミュージカルかのか?」とニヤケてしまう演出にはどんどん引き込まれてしまいました。
個々が持つ「時間というモノの感覚」を上手く表現されていました。
声優陣も一風変わっていて面白い組み合わせでした。
神谷さんの声を聴くと、つい聞き入ってしまう。

独特の雰囲気を持つ作品ですが、面白く楽しい作品でした☆

投稿 : 2018/07/23
閲覧 : 320
サンキュー:

9

ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

スターシステムに導かれたご縁

さて、この作品は森見登美彦氏の第4作目だったと記憶しています。

森見氏といえば、京都を舞台にした作品が多いですよね。
作品のイメージとしては
京都の夜に何もしらない麗しい黒髪の乙女が好奇心を持って踏み出してみれば、
そこには幻想的、神秘的、魅惑的な世界が広がっているかのような印象を持っています。

作品の魅力は箇条書きっぽく。

黒髪の乙女の一挙手一投足が可愛らしいという、黒髪の乙女の観察。
お友達パンチから始まり、緋鯉を背に抱える等の、純粋な可愛らしさから(先輩が惚れるのもわかる)、先輩の事を考えていることへの疑問、ラストに黒髪の乙女が頬を染めたりするその過程が、とても可憐(愛らしい)です。

先輩の黒髪の乙女への腑抜けな遠回りアピールのために、周りの奇怪な人々に振り回されつつも奮闘する恋物語。
結局先輩の行動には、黒髪の乙女への遠回りなアピール作戦があり、そのために色々な怪しい催しに首を突っ込んでいくその健気さと、阿呆が集まる裏の催し的なものに惹かれました。

学園祭におけるゲリラ演劇での策謀、パンツ総番長の一途性、先輩と黒髪の乙女の関係性の進展など・・・
(原作と大きく変わっていたので、パンツ総番長が変人にしか見えなかったのは残念か)

さて、これまで書いてきた一連の魅力を補強する為にある、森見氏の別作品とのスターシステムについて書いてみます。

まず、主役の二人については、特に作品を行き来するわけではありません。
ただ黒髪の乙女、というのが森見氏の女の子の趣味で、度々別作品で言葉として出てくるため、
若干作品の主人公の男が恋愛する子のイメージが決まっている部分はあります。
(森見作品の主人公の男が使う口調も大体似通っているので、男の方も大体イメージが似通います。)

スターシステムが当てはまるのは、まず、樋口と羽貫です。
これは、TVアニメ化した「四畳半神話大系」で登場する人物であり、
キャラクターデザインもそのまま引き継がれています。

別作品なのに繋がっているかように見える、
そういうことがスターシステムが面白い理由ですよね。
森見京都ワールドの作品同士の橋渡し的な役目をしてくれてます。

他にもスターシステム的な物や人物として、もちぐまんであったりとか、
城ヶ崎の仮装であったりとか、自転車整理軍、偽電気ブラン・・・

森見ワールドのその繋がりを是非この作品を見ていただいて感じて貰いたいですね。

PS. そういえば、達磨の伏線は回収しただろうか?

投稿 : 2018/05/01
閲覧 : 323
サンキュー:

38

ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

底抜けの可笑しみをご賞味くださいませ!

原作を読んでから視聴しました。

読むたびに想像力が掻き立てられて・・・こりゃたまるか~!!
このひと月で6回は読んでまったもんな~。ばっちい古本やったけど。

寝ても覚めても、脳内で勝手にな。
披露宴は始まるは・・。壮行会は始まるは・・。老人会は始まるは・・。宵祭?っぽいのが始まるは・・。大学祭は始まるは・・。

おかげで、ついついラム酒は飲みすぎちゃったし、くらくら妄想にふける羽目になっちゃうし、やれやれ京都に行きたくなるし(あ、これは無理やったやん。)収拾つかへんくなってまったんよ。

な、なんか・・ごっつぅ楽しそうやんかぁ。
むっちゃ、変てこりんなお人ばっかりやんかぁ。
にせ電気ブランってなに?なに??なに~~?

と、まぁ、そんなふうにホロホロと心あそばしといてから、いよいよアニメに突入。
おかげさまで・・十二分に楽しめました~。

登場人物のなにやら怪しげな風体も、デフォルメとエッジの効いた描画も、主役を張る妖気漂う夜のとばりや、鴨川の水面に揺蕩うたおやかさや・・・
あれやらこれやら、なにやらほんじゃら。
愛読中に脳のなかを疾走していたビジュアルが、ほぼほぼイメージの通り?に目の中に飛び込んできたのですよ!

それから、質・量ともに圧倒的なる講談風せりふ回しも、それを最大限に活かす声優さんの演技も、うふふでえへへでくすくすなBGMも、みんなみんなひとかたまりになって、聴覚野らしい脳みそを震わせてたサウンドが、まずまずイメージのまま?に耳の中にさらさらさらっとまとわりついてきたのですわ! 

ありがたかったのは、ラ・タ・タ・タムと、緋鯉のリュックを目の当たりにできたこと。あは。夢にまで出てきたんよ。
けど、なんだかぼんやりとしとったからね~。ずうっと見てみたかったんよ。

あとね、韋駄天炬燵と移動式ゲリラ演劇「偏屈王」。これもたのしみにしとったん。
この回しのあまりのくだらなさが、とんでもなくアホウすぎて大笑い。
パンツ番長のロマンティックさ加減に、ホンっとに心の底から泣き笑い。
ご都合主義でも恋は始まる、恋は実るのだ! そ、それでいいのだ~!
ああ、バラ色のキャンパスライフよ! 麗しのオペラデュエットよ~!

乙女のお見舞い行脚もよかったよ。皆々様の温かさをずんずん加速していってまって、眺めとるだけでええ感じにほだされてまうやんな。
この子、むっちゃええ子やんな。

京都を滅ぼす李白風邪も、翁の摩訶不思議なお部屋も、世界の黒沢監督に映像化していただきたくなるほどにおどろおどろし気なのに、やっぱり終わりは楽しそうな夜にしてしまったやんな。
そして、JUNPERO持って、歩けよ乙女!

何かのご縁、何かのご縁。そんでもって何かのご縁。
あ~楽しかった。面白かった~。
読後の妄想と、映像の可笑しみが、なんともええ加減にミックスされてて最高やったわ~。

あかんレビューになってもうた。かんにんしてな。
でも、おもろいアニメやって、みんな観たってな~。

投稿 : 2018/03/31
閲覧 : 328
サンキュー:

19

ネタバレ

ベル さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

もう何回か観ようかな。

私は声優さんが凄く好きなので、花澤香菜さん、中井和哉さん、甲斐田裕子さん、神谷浩史さんなどなど、キャストさんを見てこの作品を観ることに決めました。

{netabare} なんというかミュージカルのような、不思議なストーリーで、私の場合あと1回は観ないと正直理解できないなって思いました。

しかし途中途中、理解できていなくても始めから主人公がヒロインとの恋を実らせたいという趣旨のお話なので途中でやめないで最後まで観ることができます。

中盤に紀子さん(新妻聖子さん)がパンツ総番長に想いを寄せていたと歌うシーンがありましたが、さすがの歌唱力でとても感動しました。

リアル?夢?妄想?...あれ?っとなることが何度かありましたが、ラストは見事2人の恋が実りハッピーエンドでとても良かったです。
なかなか一歩を踏み出せない歯痒さをあのように表現するのは新しいなと感じました。

私のお気に入りは、食べたり飲んだりするときの食道を通っていく面白い動きです(笑){/netabare}

投稿 : 2018/03/22
閲覧 : 241
サンキュー:

4

ネタバレ

preston さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

四畳半は大好きだけど

原作は未読。
アニメの四畳半が大好きだったので映画館に行こうかとも
考えたが、結局レンタルで。
結果論だけど、映画館に行かなくてよかった。
序盤は楽しめてたけど、途中で飽きた。
そして、先輩の良さが全く理解できないまま終了。
1クールとかだと違ったのかな?

四畳半のキャラがちょいちょい出てたのは懐かしかったけどね。

【満足度60/100】

投稿 : 2017/11/27
閲覧 : 203
サンキュー:

2

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シルメリア さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

Q.つきまといや待ち伏せ行為を繰り返す人なんだぁ?

良く言えば「片思い」
悪く言えば「ストーカー」
これは、そんな思いを1年間で春夏秋冬を巡らせての?青春物語。先輩が1人の後輩に恋をした!!
なるべく彼女の目にとまる作戦
頭文字を取ってナカメオペレーションを鋭意決行中
春、呑み会
夏、古本市
秋、文化祭
冬、パンデミック
秋辺りから面白くはなるかな?
林檎のキミの正体がすぐ解っちゃったから
面白味は半減したけどw
四畳半神話大系の方が個人的には好きかな!?
ヒロインもそっちのが可愛いし♪
森見登美彦の実体験?なんじゃ無いかと思えてくるわ。こうも繰り返しだとね。
世間は、「妹萌え」だが、彼の一貫した「後輩萌え」は、どう評価されることやら。

投稿 : 2017/11/24
閲覧 : 286
サンキュー:

7

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湯豆腐 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

私は四畳半が大好きなので

どうしても比較しちゃいます。すいません

正直期待してた分もの足りなさがありました
単純に四畳半の明石さんの方が黒髪の乙女よりも魅力的だな
と感情移入しにくかったのもあるのですが、主人公の人間性も
あまり分からぬまま進んでしまったので、のめりこめなかったです。

あと、私はロバート秋山さん嫌いじゃないです。最初に言っておきますw 
でも
インパクトないんです。羽貫さん役の甲斐田さん学園祭事務局長の神谷さん
お二人は凄い引きこまれるものがあったんです。
もちろんプロの声優さんですし比較するのがおかしいのですが、
ロッチの中岡さんも役にハマってて足跡あるのに対して
秋山さんは他の役でも良かったのかなぁと
もちろん多才な方ですので、わざと声を変えて秋山感を出さないように
されてるのでしょうが そんな事を思ってしまいました。
偉そうに述べてすいませんw

と、まぁ散々偉そうに文句言ってますが
観て良かったです。だってこの世界観は素敵すぎますもん
ぶーぶー言いながら私はお酒呑みつつ何度もDVDみてますw

投稿 : 2017/11/10
閲覧 : 170
サンキュー:

4

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otoan さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

あじかんソング

四畳半がとても好きな作品なのですが、オマージュはありながら異なる世界が描かれており、とても楽しめました。原作も好きなので、像の尻エピソードがなかったのは少し残念です。

投稿 : 2017/06/27
閲覧 : 219
サンキュー:

4

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sukepa さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

90点

おもしろいです。テンポ早いです。師匠声変わってんじゃんww

女主人公かと思えば男主人公じゃん。誰だ?四畳半神話体系と主人公が真逆とか言った奴は?
ヒロインが好きな男性がヒロインを求めて京都中を彷徨い、色んな出来事に巻き込まれるラブコメかな?

●良かった点
①キャラがみんな良い。生きてます‼︎
嫌いなキャラは居らず、一人一人丁寧に描いてますね。個性や役割がしっかりしており、リアルにこんな人がいれば面白そう(面倒そう)ですね。

②ミュージカル
途中(主に後半)にミュージカルが学園祭にてあるんですが、皆さん声がいいですね。プロのミュージカルレベルでは無いですが、それも学園祭という設定にマッチしてると思います。
けど1番凄いのは、

"ロバート秋山が声変えて歌ってる! しかも上手い!!!!"

これ以上の驚きはなかったです。これだけの為に見る価値はあります!
…嘘ですねヾ( ̄ω ̄;)

③舞台が京都
これは私が京都出身だったから大きな要素です。

●悪い点
なし。
強いていうなら設定がいつのタイミングか(四畳半神話体系より過去か未来か)がわかりませんでした。例えば四畳半神話体系の城ヶ崎先輩(だったかな?)の話が出た辺りで未来を想像しましたが、師匠達が登場してるので同時期かも。とか考えていたら宇宙人がガキで登場‼︎

"訳がわからないよ…"

でも考えさせられた事は悪い気はしません。

投稿 : 2017/06/25
閲覧 : 212
サンキュー:

1

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岬ヶ丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

文字通り、「夜は短し歩けよ乙女」

原作既読。森見先生の原作「四畳半神話大系」のスタッフが再結集して、製作されたのが本作「夜は短し歩けよ乙女」。「四畳半神話大系」はこれまで見てきてアニメの中でも個人的に3本の指に入るくらい好きな作品で、また森見先生の作品の中でも一番好きなのが、「夜は短し歩けよ乙女」。となるとこれは期待せずにはいられないと劇場にて鑑賞。

今回の劇場版は原作の大まかな流れは踏襲しつつも、様々なアレンジも加えられている。最も大きかったのが、原作では一年で描かれていたお話を、本作では一夜で一気にまとめあげたこと。そのため息つく暇もなく場面が展開され、その度色々なキャラクターが入り混じり、妄想愉快な作品になっている。この改変は原作ファンとしては少し複雑で、確かに一夜のお話にするとしっくりくる部分もあるが、代わりに色々と省かれてしまった部分も多く・・・。やはり原作ではその季節ごとのそのエピソードだから感じる楽しさや趣があったので。脚本的に難しい注文ではあるとは思いますが。

もう一点の改編としては原作よりも「先輩」の出番がかなり減っており、乙女が主人公感が強まっていたこと。こちらは乙女が楽しいキャラで、乙女役の花澤さんのかわいらしく、たくましいお芝居もあって乙女の魅力が最大限生かされていた。先輩にも見せ場はあり、物語のラスト、外堀を埋めてばかりだった先輩が葛藤し、最終的に彼女への一歩を踏み出すシーン。そして最後の喫茶店の場面は丁寧に描いてくれていたので嬉しかった。また乙女と李白の人生や時間に対する価値観の対比が原作よりも強調されていて、そこに「一度きりの人生をみんなで楽しもう!」という気持ちが込められていたのかなと感じた。

どちらにしてもタイトルの「夜は短し歩けよ乙女」通り、黒髪の乙女が長く不思議な一夜を歩いた、という意味でそのままの内容に収まったと思う。

個人的にはアニメ「四畳半神話大系」は原作を超えた名作だったが、劇場版「夜は短し~」は原作を超えることまではできなかったのかな、というのが率直な印象。ただ原作のメッセージやコンセプトは踏襲されていると思うし、映像化が叶っただけでもとても嬉しかったのも事実。原作は原作、アニメはアニメと割り切って見るのが大切だと感じた。

投稿 : 2017/04/22
閲覧 : 209
サンキュー:

10

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ハヤブサ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

湯浅アート缶

作画に関しては独特の味わいがあり所々に工夫が凝らされていてがあって満点です。まるでアート館へ行ったような雰囲気を味わえます。
そして「四畳半」好きなら特に理解できるあちこちニヤニヤしてしまう演出も楽しめました。

‥だけど何か満たされぬ
大切なシーンごとにあるキャラの感情に私の心が揺さぶられない‥軽く感じられてしまい、終始アート館見学気分で終わってしまいました。ストーリーうんぬんよりも「ザ・ワールド」を楽しめっていう色を強く感じました‥リアリティもほどほど感じられないと楽しめないというのは私個人的な好みの問題でしょうけど‥
あと、率直に役者も「先輩」が浅沼晋太郎さんだったらよかったのになぁと思いました。不運不遇な学生感が伝わってくるからこそ、しかるべきシーンでカタルシスを感じて「ウヒョ〜」ってジョニーになれるはずなのに‥姿形は同じでも、声とか演じ方でキャラの印象はずいぶん変わるものなんだなという印象受けました。
私はジョニーにはなれず、ただアートを観ていた感じになってしまいました。
‥とややブラック入りましたが、森見湯浅ワールドが好きな方なら充分楽しめる作品だと思います。

投稿 : 2017/04/20
閲覧 : 253
サンキュー:

21

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戸愚呂(青春) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

全力疾走、歩けよ乙女

いやこれは、、、
久々ネガティヴレビューになりそうです。
以下、原作との比較+否定的な内容なので注意です!
この作品においては原作厨です。
主観なのは仕様です。


結論から言って、「楽しめなかった」

原作は既読で、四畳半含め同作者の他作品も何作か読んでいます。
よく比較される四畳半とであれば、個人的には夜は短しの方が好き、というか夜は短し自体、かなり特別に好きな作品の1つです。
ちなみに四畳半のアニメは観てません。

どんな作品にも言えますが、原作からの改変自体は勿論あって良いものであると思ってます。
今回のこの作品でも改変はいくつかありました。
ただその改変が重要な要素を削いでしまっていると、どうしても良い印象は受けません。

所々で不満な点がありましたが全てを
具体的に挙げてたらキリがないので、、個人的に許容できないポイントを。

まず全体的を通して、先輩と乙女、それぞれの「想い」というものが全く伝わってこなかったです。

原作は、先斗町での飲み歩き編、古本市編、学園祭編、風邪編、の4章で構成されており、それぞれ春夏秋冬それぞれの一幕を描いています。

1章→ただひたすらに乙女を追い求める
2章→身を削り、乙女の求める絵本を得るために奮闘する。
3章→命をかけて乙女と共演する。
4章→竜巻から乙女を助ける。

とても大まかに書くとこんな感じです。
章を重ねるごとに、先輩の行動に焦点を当てると、活躍が目に見えて大きくなり、それぞれ内容はとてもドタバタしつつも綺麗な流れになっています。

さて、今回の映画ですがどうでしょう。

まず、物語全体が不思議な一夜で起きたことになっています。
(乙女にとっては一夜だった、、のかもしれませんがどちらにせよ)
この点でまず先輩の想いの深さや、行動という面がどうしても薄くなってる気がします。

原作1章にあたる先斗町での飲み歩きですが、先輩が乙女を「探し追い求めている」という描写が圧倒的に不足。

乙女はひたすら夜の街を歩き、先輩は乙女の行方を追い、それぞれ先々で人との関わりがあり、全てが繋がってゆくところに面白さがあるのに、その繋がりも感じる事ができませんでした。

原作を読んでいるので、なんとか補完できますが、原作を知らずに観た方はそれを感じることは難しいでしょう。

原作2章にあたる古本市編、ここでもはやり繋がりに欠けると思いました。

ラタタタムを介した乙女とのやり取りが無くなってしまった点が問題かと。

原作でも直接乙女にラタタタムを直接プレゼントしたというものではありませんが、2章終盤のラタタタムを介したあのやり取りは面白いと思った部分だったし、2人の接点として重要なシーンだと思っているので残念でした。

そして、3章に当たる学園祭編。
個人的に原作を読んでいて最も面白かったと感じたのがこの章でした。

この章でのポイントは何と言ってもパンツ総番長と紀子さんの恋の顛末でしょう。
総番長の恋、韋駄天コタツ、偏屈王の劇、それらの要素が素晴らしく綺麗に繋がって、、、

それを、、、どうしてこうなった?と思わざるを得ないです。

原作の総番長についての話は割愛、先輩と乙女の「想い」という点での問題点を挙げると、
原作では総番長と紀子さんの恋の顛末を見て、乙女と先輩は共に涙し、先輩の涙を見た乙女が「このひとはたいへん良い人だなあ」と思う。
これ、この描写は絶対的に必要であったと思います。

そういった面からも、総番長の恋についての改変にはただただ残念です。

先輩が劇に現れる+この涙とその後のやり取りで乙女の乙女心をグッと引き寄せることができたのでは?

今回の映画では、本当に砕いて言ってしまうと、ただ単に劇で抱きしめられただけで好きになった。そんな印象になります。
ナカメ作戦で意識させていたと思わせるのも難しいでしょう。

原作4章にあたる部分ついて、もはや特に書くこともないですが、原作の4章は今までの1〜3章の集大成の章でした。

書いてきた通り、映画版では先輩、乙女それぞれの「心」が全くこちらに伝わってこない為、特に何も感じず、先輩の脳内会議が雑音に聞こえました。

乙女を救うシーンもただの夢みたいになってしまってるし、、、

あの締めだって、過程があってこそじゃないですか、、、


■まとめ

つらつらと書いてしまいましたが、結局1番許容できなかったのは、先輩と乙女の「想い」が伝わらないという点と、原作での美しい「繋がり」を感じ取れなかったという点でした。

前述した通り、改変はあって良いと思いますが、その改変が人物の「心情」を大幅に削いでしまったり、物語の面白さを欠くのは問題だと思います。

原因としては、2人の接点を無くしたり薄くしたことだと思いますが、それを序盤の「ナカメ作戦」の説明で補完しろと言われても、無理ですよ。

短い時間に納めなくてはならないといのもわかりますが、全体的に走りすぎてた様に感じます。
それもかなり全力で走ってました。


いや、歩けよ乙女。


そのくせ劇はミュージカルで変にテンポ悪くなってる気がしますし、、、なんの劇かもわかりにくいし、、、(というかアレでは劇の内容なんて全くわからん)という具合に、自分が思う核の部分で否定的な印象を抱いてしまうと連鎖的に否定を呼んでしまいます。

映像は独創的で画面映えもしてたと思いますが、、内容がコレでは、、、

ちなみに、原作を全く知らずに観に行った連れの感想は
「面白いつまらない以前によくわからなかった。」
でした。
私個人としては、当然の感想だと思います、、、
そんな人にこそ原作を読んでほしい!

■総番長と紀子さん
{netabare}
割愛とか言いつつ書いてしまう。
ただ、詳しくは原作を!

パンツ総番長は、リンゴが降ったあの時に出会った彼女を想い、パンツを履き替えないという、とんでも野郎です。しかし一途な想いを持っている人物だと思ってました。
映画のアレでは、パンツ総番長の「想い」という面でもとても薄い印象になってしまいます。

「鯉」が頭に当たって新たな「恋」?
それじゃ総番長がただの単純野郎じゃないか!

そりゃなにも美しくないし、当然先輩や乙女も感動しないし、結果的に大事な描写が抜け落ちている。

鯉をここへ持ってきたのはまぁいいとして、そもそも鯉が飛んでいったところもサラッとしていたしもう、、、

大分吐き出したので、
ここいらでやめておきます。

{/netabare}

とにかく、繋がる楽しさと人物の想い!これが薄いから楽しめなかった!

投稿 : 2017/04/18
閲覧 : 300
サンキュー:

25

ネタバレ

因果 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

大学生、かくあるべし!

青春とは刹那である。些事に気を取られ無為に足を止めること勿れ、豪放磊落にその一歩を踏み出すべきであるのだ。

そうして夜の街をサンダルで闊歩しながら辿り着いた果ての新宿TOHOシネマにて「夜は短し歩けよ乙女」を鑑賞することもまた刹那的青春に分類されよう。

さて、森見登美彦原作、湯浅政明監督、伊東伸高作画監督、アジアンカンフージェネレーション主題歌という満を持しての体制下において封を切られたこの映画であるが、相変わらずの圧倒的世界観には舌を巻かざるを得ない。

湯浅政明といえば「マインドゲーム」や「四畳半神話大系」などでその才気を遺憾なく発揮し、サイケデリックな色彩と踊り跳ねるような物語展開で数多の支持者を獲得し、文化庁をはじめとする諸方面からは賛辞の嵐を受けた。

そして本作においてもまた、その溢れ出る才能は迸って止まなかった。

原作では1年間かけて展開された物語をなんと一夜の出来事にまで圧縮してしまったのだ。これを外在的制約と取ることも可能だろう。だがしかし、否、私はそうは思わない。

矛盾さえもが湯浅政明の前では単なる外連味に還元される。「一晩で四季が巡るわけねーだろバカ」というパラダイムは瓦解し、ファンタジー映画の一要素としてむしろ作品を際立たせる。

ここら辺は実際に観に行って、実感として味わっていただきたい所存である。

アジカンの退廃的な歌唱も本編の内容にぴたりと合致しており、エンドロールにて絶品のカタルシスを醸出してくれる。

暇を持て余す善男善女の皆々様、殊に大学生の皆々様、未来に怯え億劫に竦むその足を、今こそ前へと踏み出すのです。

貴方を満足させるに値する「それ」はそこにあります。

さぁ!夜は短し歩けよ若人、大学生かくあるべし!

投稿 : 2017/04/08
閲覧 : 263
サンキュー:

9

Yuki さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2024/10/17
閲覧 : 17

ROM さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/04/23
閲覧 : 4

kuroneko さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2024/04/14
閲覧 : 5
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夜は短し歩けよ乙女のストーリー・あらすじ

クラブの後輩である“黒髪の乙女”に思いを寄せる“先輩”は今日も『なるべく彼女の目にとまる』ようナカメ作戦を実行する。
春の先斗町、夏の古本市、秋の学園祭、そして冬が訪れて…。
京都の街で、個性豊かな仲間達が次々に巻き起こす珍事件に巻き込まれながら、季節はどんどん過ぎてゆく。
外堀を埋めることしかできない“先輩”の思いはどこへ向かうのか!?(アニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2017年4月7日
主題歌
ASIAN KUNG-FU GENERATION

声優・キャラクター

星野源、花澤香菜、神谷浩史、秋山竜次、中井和哉、甲斐田裕子、吉野裕行、新妻聖子、諏訪部順一、悠木碧、檜山修之、山路和弘、麦人

スタッフ

原作:森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』(角川文庫刊)、キャラクター原案:中村佑介、 監督:湯浅政明、脚本:上田誠、音楽:大島ミチル

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